JPH05122892A - 直線動磁気支持装置 - Google Patents
直線動磁気支持装置Info
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- JPH05122892A JPH05122892A JP3280059A JP28005991A JPH05122892A JP H05122892 A JPH05122892 A JP H05122892A JP 3280059 A JP3280059 A JP 3280059A JP 28005991 A JP28005991 A JP 28005991A JP H05122892 A JPH05122892 A JP H05122892A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】可動体を磁気力で非接触に支持するものであっ
て、外乱による軸回り振動を簡単な構成で減衰させ得る
直線動磁気支持装置を提供する。 【構成】可動体4は、可動体4の外周面に形成された凸
状磁極13a〜13dと、これに対向するように配置さ
れた継鉄11a〜11dおよびこれらに巻装されたコイ
ル12a〜12dからなる電磁石とによって非接触に支
持される。可動体4の各凸状磁極13a〜13d間位置
には位置検出に供される平坦面14a〜14dが設けて
あり、これに対向する位置には容積変化検出形の位置検
出器15a〜15dが設けられている。位置検出器15
a〜15dの出力は、一方においては可動体4の半径方
向位置制御信号に供され、他方においては回転方向の振
動を減衰させる制御信号の生成に供される。生成された
制御信号によって各電磁石が共通に制御される。
て、外乱による軸回り振動を簡単な構成で減衰させ得る
直線動磁気支持装置を提供する。 【構成】可動体4は、可動体4の外周面に形成された凸
状磁極13a〜13dと、これに対向するように配置さ
れた継鉄11a〜11dおよびこれらに巻装されたコイ
ル12a〜12dからなる電磁石とによって非接触に支
持される。可動体4の各凸状磁極13a〜13d間位置
には位置検出に供される平坦面14a〜14dが設けて
あり、これに対向する位置には容積変化検出形の位置検
出器15a〜15dが設けられている。位置検出器15
a〜15dの出力は、一方においては可動体4の半径方
向位置制御信号に供され、他方においては回転方向の振
動を減衰させる制御信号の生成に供される。生成された
制御信号によって各電磁石が共通に制御される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可動体を磁気力で一定
位置に非接触に浮上させる直線動磁気支持装置に関す
る。
位置に非接触に浮上させる直線動磁気支持装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】周知のように、光干渉計の走査鏡や精密
直進テーブルを支持する支持装置には、これらを高精度
に位置決めする機能が要求される。このような要求に対
処するために通常は、ガイド機構に案内されて滑らかに
直線動する可動体を設け、この可動体を精密ボールネジ
送り機構で移動させる構造が採用されている。
直進テーブルを支持する支持装置には、これらを高精度
に位置決めする機能が要求される。このような要求に対
処するために通常は、ガイド機構に案内されて滑らかに
直線動する可動体を設け、この可動体を精密ボールネジ
送り機構で移動させる構造が採用されている。
【0003】しかし、このような機械式の位置決め方式
を採用した支持装置では構成部品を極めて高い精度で加
工しなければならない問題があった。また、たとえ部品
を高精度に加工したとしてもボールネジのバックラッシ
ュなどの影響を完全に回避することができないので、位
置決め精度には限界がある。さらに、過酷な温度環境や
高真空下のような特殊環境においては、ガイド機構やボ
ールネジの潤滑などの問題で長期間使用することが困難
であった。そこで、このような問題を解消するために、
可動体を磁気力で、つまり磁気軸受で完全非接触に浮上
させる方式が考えられる。
を採用した支持装置では構成部品を極めて高い精度で加
工しなければならない問題があった。また、たとえ部品
を高精度に加工したとしてもボールネジのバックラッシ
ュなどの影響を完全に回避することができないので、位
置決め精度には限界がある。さらに、過酷な温度環境や
高真空下のような特殊環境においては、ガイド機構やボ
ールネジの潤滑などの問題で長期間使用することが困難
であった。そこで、このような問題を解消するために、
可動体を磁気力で、つまり磁気軸受で完全非接触に浮上
させる方式が考えられる。
【0004】しかしながら、このように磁気軸受を用い
た、いわゆる直線動磁気支持装置にあっては次のような
問題があった。すなわち、磁気軸受を用いた場合、静止
体側の磁極と可動体側の磁極とを凸状構成にしておけ
ば、可動体に軸回りの外乱が加わったときに両磁極間に
生じる磁気的吸引力で軸回り振動を受動的に減衰させる
ことができる。しかし、軸回り振動を受動的に減衰させ
る方式では、減衰効果が小さいため、振動が持続しやす
く、これが原因して磁気軸受の制御系が不安定となる問
題がある。また、可動体を高精度に位置決めしなければ
ならないときには上記振動によって精度を維持できなく
なる問題がある。
た、いわゆる直線動磁気支持装置にあっては次のような
問題があった。すなわち、磁気軸受を用いた場合、静止
体側の磁極と可動体側の磁極とを凸状構成にしておけ
ば、可動体に軸回りの外乱が加わったときに両磁極間に
生じる磁気的吸引力で軸回り振動を受動的に減衰させる
ことができる。しかし、軸回り振動を受動的に減衰させ
る方式では、減衰効果が小さいため、振動が持続しやす
く、これが原因して磁気軸受の制御系が不安定となる問
題がある。また、可動体を高精度に位置決めしなければ
ならないときには上記振動によって精度を維持できなく
なる問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように磁気軸受を
用いていわゆる直線動磁気支持装置を構成してようとし
ても可動体の軸回りの回転抑制が受動的なものであるた
め、外乱などによる軸回り振動の減衰効果が小さく、高
精度な位置決めを実現することが困難であった。
用いていわゆる直線動磁気支持装置を構成してようとし
ても可動体の軸回りの回転抑制が受動的なものであるた
め、外乱などによる軸回り振動の減衰効果が小さく、高
精度な位置決めを実現することが困難であった。
【0006】そこで本発明は、磁気軸受を構成する電磁
石や位置検出器の数を増やすことなく、軸回りの回転変
位の検出と効果的な軸回り振動の抑制制御とが行える直
線動磁気支持装置を提供することを目的としている。
石や位置検出器の数を増やすことなく、軸回りの回転変
位の検出と効果的な軸回り振動の抑制制御とが行える直
線動磁気支持装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る直線動磁気支持装置は、静止体と、こ
の静止体の近傍に配置された可動体と、前記静止体の前
記可動体を囲む位置にそれぞれの磁極面を上記可動体に
向けて周方向に固定された複数の継鉄と、これら継鉄に
装着されたコイルと、前記可動体の外周面に前記各継鉄
の磁極面に対向させて複数突設された凸状磁極と、前記
可動体の外周面に設けられた平坦状の位置検出面と、上
記各位置検出面との間の距離を非接触で検出する複数の
位置検出器と、これら位置検出器の出力に対応させて前
記各コイルの電流を制御して前記可動体を一定位置に磁
気力で非接触に浮上させる浮上制御系と、前記各位置検
出器の出力のうちの少なくとも2つの出力の和の信号に
対応させて前記各コイルの電流を制御して前記可動体の
軸回り振動を減衰させる振動減衰制御系とを備えてい
る。
に、本発明に係る直線動磁気支持装置は、静止体と、こ
の静止体の近傍に配置された可動体と、前記静止体の前
記可動体を囲む位置にそれぞれの磁極面を上記可動体に
向けて周方向に固定された複数の継鉄と、これら継鉄に
装着されたコイルと、前記可動体の外周面に前記各継鉄
の磁極面に対向させて複数突設された凸状磁極と、前記
可動体の外周面に設けられた平坦状の位置検出面と、上
記各位置検出面との間の距離を非接触で検出する複数の
位置検出器と、これら位置検出器の出力に対応させて前
記各コイルの電流を制御して前記可動体を一定位置に磁
気力で非接触に浮上させる浮上制御系と、前記各位置検
出器の出力のうちの少なくとも2つの出力の和の信号に
対応させて前記各コイルの電流を制御して前記可動体の
軸回り振動を減衰させる振動減衰制御系とを備えてい
る。
【0008】
【作用】可動体の外周面に平坦状の位置検出面を複数設
けるとともに、これら位置検出面に対向させて、静止体
側に複数の位置検出器を設けているので、各位置検出器
として渦電流式位置検出器などの容積変化検出形のもの
を用いれば、これら位置検出器の出力から可動体の半径
方向変位信号ばかりか、後述する手法で可動体の回転方
向変位信号も得ることができる。浮上制御系は半径方向
変位信号に基づいてコイル電流を制御し、振動減衰制御
系は回転方向変位信号に基づいてコイル電流を共通に制
御している。したがって、電磁石や位置検出器の個数を
増やすことなしに従来できなかった回転振動減衰制御が
可能となる。回転方向変位信号の絶対値が大きいときに
はコイルへ流す電流を同様に増やすことによって軸回り
振動を良好に減衰させることができる。可動体が空隙の
ほぼ中央に位置する場合、軸回り振動を減衰させるため
にコイルに電流を重畳しても半径方向の吸引力がバラン
スし、可動体の軸回りの振動が減衰するだけで、可動体
の半径方向位置は目標位置に保持される。
けるとともに、これら位置検出面に対向させて、静止体
側に複数の位置検出器を設けているので、各位置検出器
として渦電流式位置検出器などの容積変化検出形のもの
を用いれば、これら位置検出器の出力から可動体の半径
方向変位信号ばかりか、後述する手法で可動体の回転方
向変位信号も得ることができる。浮上制御系は半径方向
変位信号に基づいてコイル電流を制御し、振動減衰制御
系は回転方向変位信号に基づいてコイル電流を共通に制
御している。したがって、電磁石や位置検出器の個数を
増やすことなしに従来できなかった回転振動減衰制御が
可能となる。回転方向変位信号の絶対値が大きいときに
はコイルへ流す電流を同様に増やすことによって軸回り
振動を良好に減衰させることができる。可動体が空隙の
ほぼ中央に位置する場合、軸回り振動を減衰させるため
にコイルに電流を重畳しても半径方向の吸引力がバラン
スし、可動体の軸回りの振動が減衰するだけで、可動体
の半径方向位置は目標位置に保持される。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照しながら実施例を説明す
る。図1には本発明の一実施例に係る直線動磁気支持装
置、ここにはガス分布状態測定用光干渉計の走査鏡を支
持するための直線動磁気支持装置が示されている。
る。図1には本発明の一実施例に係る直線動磁気支持装
置、ここにはガス分布状態測定用光干渉計の走査鏡を支
持するための直線動磁気支持装置が示されている。
【0010】同図において、1は静止体を示している。
この静止体1は、ベース2と、このベース2に固定され
た非磁性材製の筒体3とで構成されている。そして、筒
体3内には、ほぼ円柱状に形成された可動体4が筒体3
の軸心線方向に移動自在に配置されている。
この静止体1は、ベース2と、このベース2に固定され
た非磁性材製の筒体3とで構成されている。そして、筒
体3内には、ほぼ円柱状に形成された可動体4が筒体3
の軸心線方向に移動自在に配置されている。
【0011】可動体4は、磁性材で形成されており、図
中ほぼ右半分が中空に形成されている。また、可動体4
の図中ほぼ左半分は中心棒状部5と、円筒状空洞部6
と、外側筒状部7とを同心的に配列した構造に形成され
ている。可動体4の図中右端部にはミラー支持体8が装
着されており、このミラー支持体8には走査鏡9が固定
されている。
中ほぼ右半分が中空に形成されている。また、可動体4
の図中ほぼ左半分は中心棒状部5と、円筒状空洞部6
と、外側筒状部7とを同心的に配列した構造に形成され
ている。可動体4の図中右端部にはミラー支持体8が装
着されており、このミラー支持体8には走査鏡9が固定
されている。
【0012】可動体4と筒体3とには、筒体3で可動体
4を非接触に支持するための磁気軸受装置10の主要素
10a,10bが軸方向の2箇所、つまり図中矢印A,
Bで示す位置にそれぞれ設けられている。
4を非接触に支持するための磁気軸受装置10の主要素
10a,10bが軸方向の2箇所、つまり図中矢印A,
Bで示す位置にそれぞれ設けられている。
【0013】磁気軸受装置10は吸引支持型のもので、
その主要素10a,10bのうち、矢印Aで示す位置に
設けられている主要素10aを代表して示すと、図2に
示すように構成されている。すなわち、この主要素10
aは筒体3の内周面に周方向へ90度の間隔をあけ、か
つ磁極面を可動体4の軸心線に向けて固定された継鉄1
1a,11b,11c,11dと、これら継鉄に装着さ
れたコイル12a,12b,12c,12dと、可動体
4の外周面に周方向へ90度の間隔をあけ、かつ可動体
4のほぼ全長に亘って延びる関係に形成された凸状磁極
13a,13b,13c,13dと、これら凸状磁極間
に可動体4のほぼ全長に亘って延びる関係に固定された
非磁性体、例えばステンレス鋼の薄板によって形成され
て半径方向の変位検出に供される平坦面14a,14
b,14c,14dと、各継鉄間に位置する関係に筒体
3にそれぞれ固定されて各平坦面との間の距離を検出す
る、たとえば渦電流式検出器等の容積変化検出形の検出
器で構成された位置検出器15a,15b,15c,1
5dとで構成されている。
その主要素10a,10bのうち、矢印Aで示す位置に
設けられている主要素10aを代表して示すと、図2に
示すように構成されている。すなわち、この主要素10
aは筒体3の内周面に周方向へ90度の間隔をあけ、か
つ磁極面を可動体4の軸心線に向けて固定された継鉄1
1a,11b,11c,11dと、これら継鉄に装着さ
れたコイル12a,12b,12c,12dと、可動体
4の外周面に周方向へ90度の間隔をあけ、かつ可動体
4のほぼ全長に亘って延びる関係に形成された凸状磁極
13a,13b,13c,13dと、これら凸状磁極間
に可動体4のほぼ全長に亘って延びる関係に固定された
非磁性体、例えばステンレス鋼の薄板によって形成され
て半径方向の変位検出に供される平坦面14a,14
b,14c,14dと、各継鉄間に位置する関係に筒体
3にそれぞれ固定されて各平坦面との間の距離を検出す
る、たとえば渦電流式検出器等の容積変化検出形の検出
器で構成された位置検出器15a,15b,15c,1
5dとで構成されている。
【0014】各継鉄11a,11b,11c,11d
は、図1に継鉄11cを代表して示すように、2つの磁
極面16a,16bを備え、これら2つの磁極面16
a,16bが軸方向に配列されるように筒体3の内面に
固定されている。各継鉄11a,11b,11c,11
dに装着されたコイル12a,12b,12c,12d
は、それぞれバイアスコイル17と制御コイル18とで
構成されている。可動体4を境にして対向する継鉄に装
着されたバイアスコイル17は互いに逆向きの磁束を発
生するように直列に接続され、また同継鉄に装着された
制御コイル18は互いに同じ向きの磁束を発生するよう
に直列に接続されている。
は、図1に継鉄11cを代表して示すように、2つの磁
極面16a,16bを備え、これら2つの磁極面16
a,16bが軸方向に配列されるように筒体3の内面に
固定されている。各継鉄11a,11b,11c,11
dに装着されたコイル12a,12b,12c,12d
は、それぞれバイアスコイル17と制御コイル18とで
構成されている。可動体4を境にして対向する継鉄に装
着されたバイアスコイル17は互いに逆向きの磁束を発
生するように直列に接続され、また同継鉄に装着された
制御コイル18は互いに同じ向きの磁束を発生するよう
に直列に接続されている。
【0015】なお、各継鉄11a,11b,11c,1
1dの2つの磁極面16a,16bと可動体4に設けら
れた4つの凸状磁極13a,13b,13c,13dの
磁極面とは両者が回転によって接触しないように、可動
体4の軸心線を中心とした円筒曲面状に形成されてい
る。主要素10bについても主要素10aと同様に構成
されている。
1dの2つの磁極面16a,16bと可動体4に設けら
れた4つの凸状磁極13a,13b,13c,13dの
磁極面とは両者が回転によって接触しないように、可動
体4の軸心線を中心とした円筒曲面状に形成されてい
る。主要素10bについても主要素10aと同様に構成
されている。
【0016】可動体4の図1中左側で、この可動体4と
筒体3とには、可動体4に対して軸方向の移動力を非接
触で選択的に与える電磁力発生機構20が設けられてい
る。この電磁力発生機構20は、公知のボイスコイルモ
ータと同様に、外側筒状部7の開放端側内周面に固定さ
れ、半径方向に着磁された環状の永久磁石21と、全体
が筒状に形成されて円筒状空洞部6に非接触に嵌入装着
された筒状コイル22とで構成されている。なお、筒状
コイル22の基端は、筒体3に固定されている。
筒体3とには、可動体4に対して軸方向の移動力を非接
触で選択的に与える電磁力発生機構20が設けられてい
る。この電磁力発生機構20は、公知のボイスコイルモ
ータと同様に、外側筒状部7の開放端側内周面に固定さ
れ、半径方向に着磁された環状の永久磁石21と、全体
が筒状に形成されて円筒状空洞部6に非接触に嵌入装着
された筒状コイル22とで構成されている。なお、筒状
コイル22の基端は、筒体3に固定されている。
【0017】また、主要素10aと10bの間および静
止体1の図1中左側にはタッチダウン軸受23a,23
b,23cが設けられており、可動体4を磁気浮上させ
ていないときに各継鉄11a〜11dと凸状磁極13a
〜13dとが衝突しないようになっている。
止体1の図1中左側にはタッチダウン軸受23a,23
b,23cが設けられており、可動体4を磁気浮上させ
ていないときに各継鉄11a〜11dと凸状磁極13a
〜13dとが衝突しないようになっている。
【0018】一方、ミラー支持体8の外周面には、可動
体4の軸心線に沿って延びる関係に配置された補助板2
4の一端側が固定されている。この補助板24の図1中
下面は、図3に示すように可動体4の軸心線に対して傾
斜した傾斜面25に形成されている。静止体1には、傾
斜面25との間の距離から可動体4の軸方向の位置を非
接触に検出する軸方向位置検出器26が固定されてい
る。そして、軸方向位置検出器26、筒状コイル22、
前述した磁気軸受装置10の主要素10a,10bを構
成しているバイアスコイル、制御コイルおよび位置検出
器は、図4に示す制御装置31に接続されている。
体4の軸心線に沿って延びる関係に配置された補助板2
4の一端側が固定されている。この補助板24の図1中
下面は、図3に示すように可動体4の軸心線に対して傾
斜した傾斜面25に形成されている。静止体1には、傾
斜面25との間の距離から可動体4の軸方向の位置を非
接触に検出する軸方向位置検出器26が固定されてい
る。そして、軸方向位置検出器26、筒状コイル22、
前述した磁気軸受装置10の主要素10a,10bを構
成しているバイアスコイル、制御コイルおよび位置検出
器は、図4に示す制御装置31に接続されている。
【0019】制御装置31は、磁気軸受制御部32と、
軸方向位置制御部33とで構成されている。なお、この
図4には主要素10aのコイル12a〜12dを付勢制
御する磁気軸受制御部32が示されており、主要素10
bの各コイルを付勢制御する制御部は省略されている。
軸方向位置制御部33とで構成されている。なお、この
図4には主要素10aのコイル12a〜12dを付勢制
御する磁気軸受制御部32が示されており、主要素10
bの各コイルを付勢制御する制御部は省略されている。
【0020】磁気軸受制御部32は、4つの半径方向位
置検出器15a〜15dの出力をそれぞれ処理回路34
に導入し、半径方向の変位量に変換している。すなわ
ち、可動体4に対して図6の矢印に示すような位置に位
置検出器15a〜15dが設けられている。今、それぞ
れの出力をS1,S2,S3,S4とする。同様に矢印
Bで示す位置に設けられた位置検出器15a〜15dの
出力をS5,S6,S7,S8とする。可動体4の矢印
A,B上でのX軸、Y軸方向の変位量をそれぞれX1,
Y1,X2,Y2とすると、
置検出器15a〜15dの出力をそれぞれ処理回路34
に導入し、半径方向の変位量に変換している。すなわ
ち、可動体4に対して図6の矢印に示すような位置に位
置検出器15a〜15dが設けられている。今、それぞ
れの出力をS1,S2,S3,S4とする。同様に矢印
Bで示す位置に設けられた位置検出器15a〜15dの
出力をS5,S6,S7,S8とする。可動体4の矢印
A,B上でのX軸、Y軸方向の変位量をそれぞれX1,
Y1,X2,Y2とすると、
【0021】
【数1】 となる。処理回路34は、変位量X1,Y1(X2,Y
2)を求めている。
2)を求めている。
【0022】そして、これら変位量を制御回路35に導
入して基準位置との差から操作量を決定し、これら操作
量を電流増幅器36で電流に変換し、この電流をコイル
12a〜12dの制御コイル18に与えるようにしてい
る。なお、電流増幅器36の入力端は電源37に接続さ
れている。
入して基準位置との差から操作量を決定し、これら操作
量を電流増幅器36で電流に変換し、この電流をコイル
12a〜12dの制御コイル18に与えるようにしてい
る。なお、電流増幅器36の入力端は電源37に接続さ
れている。
【0023】また、位置検出器15a〜15dの出力を
振動減衰制御部38の処理回路39に導入している。こ
の処理回路39で位置検出器15a〜15dの出力から
回転変位量を求め、その出力を制御回路40に導入して
いる。制御回路40では導入された回転変位量信号に基
づいてバイアスコイル17に流す制御電流の大きさおよ
びタイミングを決定し、この信号を電流増幅器41に導
入する。この電流増幅器41からの出力がバイアスコイ
ル17に印加される。
振動減衰制御部38の処理回路39に導入している。こ
の処理回路39で位置検出器15a〜15dの出力から
回転変位量を求め、その出力を制御回路40に導入して
いる。制御回路40では導入された回転変位量信号に基
づいてバイアスコイル17に流す制御電流の大きさおよ
びタイミングを決定し、この信号を電流増幅器41に導
入する。この電流増幅器41からの出力がバイアスコイ
ル17に印加される。
【0024】図5には制御回路40の構成が示されてい
る。この図には処理回路39の出力が2チャンネルの例
が示されている。この制御回路40は、比較回路54、
回転制御電流設定回路55、バイアス設定回路56、切
替回路57、加算回路58とから構成されている。比較
回路54は処理回路39の出力である回転変位信号とあ
るしきい値とを比較し、回転変位信号がしきい値を越え
ているとき、この回転変位信号を回転制御電流設定回路
55に与える。回転制御電流設定回路55は回転変位信
号のレベルおよび変化に応じた値およびタイミングにバ
イアスコイル17に重畳する回転制御電流を設定する。
バイアス設定回路56はバイアスコイル17に定常的に
流す電流値を設定するものである。切替回路57はバイ
アス設定回路56と回転制御電流設定回路55の出力を
ON/OFFするもので、必要に応じてON/OFFさ
れる。加算回路58はバイアス設定回路56から出力さ
れたバイアス電流信号と回転制御電流設定回路55から
出力された制御電流信号とを重畳し、この信号を電流増
幅器54へ与える。そして、電流増幅器54の出力で各
バイアスコイル17の通電電流が制御される。
る。この図には処理回路39の出力が2チャンネルの例
が示されている。この制御回路40は、比較回路54、
回転制御電流設定回路55、バイアス設定回路56、切
替回路57、加算回路58とから構成されている。比較
回路54は処理回路39の出力である回転変位信号とあ
るしきい値とを比較し、回転変位信号がしきい値を越え
ているとき、この回転変位信号を回転制御電流設定回路
55に与える。回転制御電流設定回路55は回転変位信
号のレベルおよび変化に応じた値およびタイミングにバ
イアスコイル17に重畳する回転制御電流を設定する。
バイアス設定回路56はバイアスコイル17に定常的に
流す電流値を設定するものである。切替回路57はバイ
アス設定回路56と回転制御電流設定回路55の出力を
ON/OFFするもので、必要に応じてON/OFFさ
れる。加算回路58はバイアス設定回路56から出力さ
れたバイアス電流信号と回転制御電流設定回路55から
出力された制御電流信号とを重畳し、この信号を電流増
幅器54へ与える。そして、電流増幅器54の出力で各
バイアスコイル17の通電電流が制御される。
【0025】一方、軸方向位置制御部33は、軸方向位
置検出器26の出力と位置検出器15a〜15dの出力
とを処理回路59に導入し、この処理回路59で可動体
4の半径方向位置によって軸方向位置検出器26の出力
に現われる誤差分を除去した真の軸方向位置信号を得て
いる。そして、得られた軸方向位置信号と目標位置信号
Hとの偏差を制御回路60で求め、この偏差を電流増幅
器61で電流に変換し、この電流を筒状コイル22に流
すようにしている。この制御によって、可動体4を目標
位置まで移動させ、この目標位置で停止させるようにし
ている。
置検出器26の出力と位置検出器15a〜15dの出力
とを処理回路59に導入し、この処理回路59で可動体
4の半径方向位置によって軸方向位置検出器26の出力
に現われる誤差分を除去した真の軸方向位置信号を得て
いる。そして、得られた軸方向位置信号と目標位置信号
Hとの偏差を制御回路60で求め、この偏差を電流増幅
器61で電流に変換し、この電流を筒状コイル22に流
すようにしている。この制御によって、可動体4を目標
位置まで移動させ、この目標位置で停止させるようにし
ている。
【0026】このような構成であると、磁気軸受装置1
0を動作させると、各バイアスコイル17が付勢される
とともに各制御コイル18が可動体4の半径方向におけ
る変位量に応じたレベルで、かつ変位方向に応じた極性
の電流で付勢される。すなわち、継鉄11a〜11dの
磁極面と凸状磁極13a〜13dの磁極面との間の磁気
ギャップ長が位置検出器15a〜15dの出力に基いて
求められる。そして、磁気ギャップ長が広くなった部分
については、その磁気ギャップを通る磁束を増加させる
ように制御コイル18が付勢される。また磁気ギャップ
長が狭くなった部分については、その磁気ギャップを通
る磁束を減少させるように制御コイル18が付勢され
る。このため、可動体4は静止体1に対して磁気軸受装
置10で完全に非接触に支持される。なお、この例では
制御回路35にオフセット信号Fを与えることによっ
て、可動体4の半径方向安定位置を可変できるようにし
ている。
0を動作させると、各バイアスコイル17が付勢される
とともに各制御コイル18が可動体4の半径方向におけ
る変位量に応じたレベルで、かつ変位方向に応じた極性
の電流で付勢される。すなわち、継鉄11a〜11dの
磁極面と凸状磁極13a〜13dの磁極面との間の磁気
ギャップ長が位置検出器15a〜15dの出力に基いて
求められる。そして、磁気ギャップ長が広くなった部分
については、その磁気ギャップを通る磁束を増加させる
ように制御コイル18が付勢される。また磁気ギャップ
長が狭くなった部分については、その磁気ギャップを通
る磁束を減少させるように制御コイル18が付勢され
る。このため、可動体4は静止体1に対して磁気軸受装
置10で完全に非接触に支持される。なお、この例では
制御回路35にオフセット信号Fを与えることによっ
て、可動体4の半径方向安定位置を可変できるようにし
ている。
【0027】また、目標位置信号Hを与えると、電磁力
発生機構20が動作し、公知のボイスコイルモータと全
く同じ原理で、可動体4に対して非接触に軸方向への移
動力を与え、可動体4を目標位置で停止させる。この場
合、位置制御に必要な軸方向の位置検出は、補助板24
に設けられた傾斜面25を検出対象とした軸方向位置検
出器26によって非接触に検出される。したがって、軸
方向の駆動及び位置決めも完全非接触で行なわれる。
発生機構20が動作し、公知のボイスコイルモータと全
く同じ原理で、可動体4に対して非接触に軸方向への移
動力を与え、可動体4を目標位置で停止させる。この場
合、位置制御に必要な軸方向の位置検出は、補助板24
に設けられた傾斜面25を検出対象とした軸方向位置検
出器26によって非接触に検出される。したがって、軸
方向の駆動及び位置決めも完全非接触で行なわれる。
【0028】ところで、運転中に可動体4に軸回り方向
の外力が加わり、この外力によって可動体4が軸回り振
動しようとしたときには、次のような制御が行われる。
すなわち、可動体4に軸回りに回転力が加わったとき、
位置検出器15a〜15dの出力が振動減衰制御部38
の処理回路39において回転変位量に変換される。図7
に示すように、可動体4に回転力が加わり、可動体4が
軸回りにθ度回転した場合、位置検出器15a〜15d
の出力は変化する。
の外力が加わり、この外力によって可動体4が軸回り振
動しようとしたときには、次のような制御が行われる。
すなわち、可動体4に軸回りに回転力が加わったとき、
位置検出器15a〜15dの出力が振動減衰制御部38
の処理回路39において回転変位量に変換される。図7
に示すように、可動体4に回転力が加わり、可動体4が
軸回りにθ度回転した場合、位置検出器15a〜15d
の出力は変化する。
【0029】すなわち、回転していないときの位置検出
器15aの出力をd0とすると、θ度の回転によって可
動体4の平坦面14aが傾き、位置検出器15aの検出
エリアにおいて平坦面14aの左端が右端よりも大きく
位置検出器15aに近づくので、位置検出器15aの出
力は小さくなる。この変化をδdとすると、位置検出器
15aの出力d1は、 d1=d0−δd となり、同様に、位置検出器15aとは180度異なる
位置に設けられた位置検出器15cの出力d3は、 d3=d0−δd となる。それぞれの出力の和をd13とすると、 d13=2d0−2δd となる。
器15aの出力をd0とすると、θ度の回転によって可
動体4の平坦面14aが傾き、位置検出器15aの検出
エリアにおいて平坦面14aの左端が右端よりも大きく
位置検出器15aに近づくので、位置検出器15aの出
力は小さくなる。この変化をδdとすると、位置検出器
15aの出力d1は、 d1=d0−δd となり、同様に、位置検出器15aとは180度異なる
位置に設けられた位置検出器15cの出力d3は、 d3=d0−δd となる。それぞれの出力の和をd13とすると、 d13=2d0−2δd となる。
【0030】ところで、回転変位θが零のときの位置検
出器15a,15cの出力をd0としたが、図示した可
動体4の位置は通常可動体4が磁気浮上するときのノミ
ナルな位置であるから、このd0は零に調整される。し
たがって、 d13=−2δd となり、回転によって生じた値のみが出力されることに
なる。したがって、4個の位置検出器15a〜15dの
出力の和dθ1は、 dθ1=−4δd となる。同様に矢印B(図1参照)における位置検出器
15a〜15dの出力の和dθ2は、 dθ2=−4δd となる。これらの和をとっても回転によって生じた値の
みが検出される。この和をdθとすると、 dθ=−8δd となる。
出器15a,15cの出力をd0としたが、図示した可
動体4の位置は通常可動体4が磁気浮上するときのノミ
ナルな位置であるから、このd0は零に調整される。し
たがって、 d13=−2δd となり、回転によって生じた値のみが出力されることに
なる。したがって、4個の位置検出器15a〜15dの
出力の和dθ1は、 dθ1=−4δd となる。同様に矢印B(図1参照)における位置検出器
15a〜15dの出力の和dθ2は、 dθ2=−4δd となる。これらの和をとっても回転によって生じた値の
みが検出される。この和をdθとすると、 dθ=−8δd となる。
【0031】d13,dθ1,dθ2,dθのいずれも
が回転によって生じた値のみを示している。通常δdは
小さい値なので、回転によって生じた値として採用する
にはS/N比の大きいdθが好ましい。この実施例で
は、処理回路39において、dθに基づいて回転変位量
を求めている。
が回転によって生じた値のみを示している。通常δdは
小さい値なので、回転によって生じた値として採用する
にはS/N比の大きいdθが好ましい。この実施例で
は、処理回路39において、dθに基づいて回転変位量
を求めている。
【0032】求められた回転変位信号は、制御回路40
における比較回路54に導入される。比較回路54にお
いてしきい値を越えたときにのみ回転制御電流設定回路
55において回転制御電流が設定される。設定された回
転制御電流信号は切替回路57を介して加算回路58に
与えられる。
における比較回路54に導入される。比較回路54にお
いてしきい値を越えたときにのみ回転制御電流設定回路
55において回転制御電流が設定される。設定された回
転制御電流信号は切替回路57を介して加算回路58に
与えられる。
【0033】ここで、可動体4の回転変位量は図8に示
されるような値を示す。本実施例の場合、比較回路54
を通った回転変位信号の絶対値が増大する期間、つまり
図8中太線で示す期間だけ回転制御電流設定回路55の
出力が切替回路57を介して加算回路58に与えられる
ようになっている。加算回路58においてバイアス電流
信号に重畳された回転制御電流信号は電流増幅器41で
電流に変換され、この電流がバイアスコイル17に与え
られる。したがって、可動体4の回転変位量が増大する
ときにのみ各バイアスコイル17に流れる電流が増加す
る。この結果、上記期間においては、図9に示すよう
に、各継鉄11a,11b,11c,11dの磁極面と
凸状磁極13a,13b,13c,13dとの間の磁気
的吸引力が増大し、可動体4には元の位置に戻される力
が働く。この力によって外部から加えられた回転エネル
ギが吸収され、可動体4の振動が急速に減衰する。
されるような値を示す。本実施例の場合、比較回路54
を通った回転変位信号の絶対値が増大する期間、つまり
図8中太線で示す期間だけ回転制御電流設定回路55の
出力が切替回路57を介して加算回路58に与えられる
ようになっている。加算回路58においてバイアス電流
信号に重畳された回転制御電流信号は電流増幅器41で
電流に変換され、この電流がバイアスコイル17に与え
られる。したがって、可動体4の回転変位量が増大する
ときにのみ各バイアスコイル17に流れる電流が増加す
る。この結果、上記期間においては、図9に示すよう
に、各継鉄11a,11b,11c,11dの磁極面と
凸状磁極13a,13b,13c,13dとの間の磁気
的吸引力が増大し、可動体4には元の位置に戻される力
が働く。この力によって外部から加えられた回転エネル
ギが吸収され、可動体4の振動が急速に減衰する。
【0034】このように軸回り振動の制振を回転変位量
の大きさと時間変化に基づいて制御電流を各バイアスコ
イル17に共通に重畳することにより行っているので、
効果的に制振することができる。
の大きさと時間変化に基づいて制御電流を各バイアスコ
イル17に共通に重畳することにより行っているので、
効果的に制振することができる。
【0035】また、振動減衰制御部38を構成している
処理回路39、比較回路54、回転制御電流設定回路5
5、バイアス設定回路56、切替回路57、加算回路5
8は複雑なものではなく、アナログ回路で構成する場合
でも数個のオペアンプならびに幾つかの抵抗とコンデン
サで構成できる。デジタル回路で構成する場合でもA/
D変換器、D/A変換器、インターフェイスなどの他に
数十ステップのプログラム(言語によって異なる)があ
れば良い。したがって、新たに回転変位検出器やアクチ
ュエータを備えた振動減衰制御装置を設ける場合より
も、装置全体の軽量化が実現でき、信頼性を向上させる
ことができる。図10には制御回路40aの変形例が示
されている。
処理回路39、比較回路54、回転制御電流設定回路5
5、バイアス設定回路56、切替回路57、加算回路5
8は複雑なものではなく、アナログ回路で構成する場合
でも数個のオペアンプならびに幾つかの抵抗とコンデン
サで構成できる。デジタル回路で構成する場合でもA/
D変換器、D/A変換器、インターフェイスなどの他に
数十ステップのプログラム(言語によって異なる)があ
れば良い。したがって、新たに回転変位検出器やアクチ
ュエータを備えた振動減衰制御装置を設ける場合より
も、装置全体の軽量化が実現でき、信頼性を向上させる
ことができる。図10には制御回路40aの変形例が示
されている。
【0036】この例では図5に示されている比較回路5
4および回転制御電流設定回路55の代わりに別の回路
が設けられている。すなわち、処理回路39から出力さ
れた信号を位相補償回路70に導入し、その出力を制御
ゲイン設定回路71に導入し、その出力を整流回路72
に導入するように構成されている。そして、整流回路7
2の出力を電流増幅器41に与えている。
4および回転制御電流設定回路55の代わりに別の回路
が設けられている。すなわち、処理回路39から出力さ
れた信号を位相補償回路70に導入し、その出力を制御
ゲイン設定回路71に導入し、その出力を整流回路72
に導入するように構成されている。そして、整流回路7
2の出力を電流増幅器41に与えている。
【0037】この制御回路40aでは処理回路39の出
力である回転変位信号をしきい値と比較することなく、
位相補償回路70で直接PID制御を行ない、制御ゲイ
ン設定回路71で制御電流を設定し、整流回路72で整
流を行ない、バイアスコイル17に電流を印加する。こ
のように構成しても図4に示される実施例と同様な効果
が得られる。なお、この制御回路40aにおいて処理回
路39の出力が常に正の場合には整流回路72は不必要
である。また、このような構成の制御回路40aにおい
ても電気回路としては簡単なものであるため、装置全体
の軽量化、信頼性の向上に貢献できる。
力である回転変位信号をしきい値と比較することなく、
位相補償回路70で直接PID制御を行ない、制御ゲイ
ン設定回路71で制御電流を設定し、整流回路72で整
流を行ない、バイアスコイル17に電流を印加する。こ
のように構成しても図4に示される実施例と同様な効果
が得られる。なお、この制御回路40aにおいて処理回
路39の出力が常に正の場合には整流回路72は不必要
である。また、このような構成の制御回路40aにおい
ても電気回路としては簡単なものであるため、装置全体
の軽量化、信頼性の向上に貢献できる。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、新
たに回転制御用の電磁石や位置検出器を設けることなく
効果的に軸回り振動を制振できる。
たに回転制御用の電磁石や位置検出器を設けることなく
効果的に軸回り振動を制振できる。
【図1】本発明を適用した一実施例に係る直線動磁気支
持装置を図2におけるS−S線に沿って切断し矢印方向
に見た断面図。
持装置を図2におけるS−S線に沿って切断し矢印方向
に見た断面図。
【図2】同装置を図1におけるR−R線に沿って切断し
矢印方向に見た断面図。
矢印方向に見た断面図。
【図3】同装置における可動体を取り出して示す斜視
図。
図。
【図4】同装置における制御装置のブロック構成図。
【図5】同制御装置における振動減衰制御部のブロック
構成図。
構成図。
【図6】半径方向変位検出の原理を説明するための図。
【図7】回転方向変位が生じたときの可動体と位置検出
器との相互関係を示す図。
器との相互関係を示す図。
【図8】回転変位量の時間変化を示すグラフ。
【図9】同直線動磁気支持装置において軸回り振動減衰
制御が行われているときの状態を説明するための図。
制御が行われているときの状態を説明するための図。
【図10】振動減衰制御部における制御回路の変形例を
示す図。
示す図。
1…静止体、 4…可動体、10
…磁気軸受装置、 11a〜11d…継鉄、12a
〜12d…コイル、 13a〜13d…凸状磁
極、14a〜14d…平坦面、 15a〜15
d…半径方向の位置検出器、17…バイアスコイル、
18…制御コイル、20…電磁力発生機構、
21…永久磁石、22…筒状コイル、
25…傾斜面、26…軸方向位置検出器、
31…制御装置、32…磁気軸受制御部、
33…軸方向位置制御部、38…振動減衰制御
部。
…磁気軸受装置、 11a〜11d…継鉄、12a
〜12d…コイル、 13a〜13d…凸状磁
極、14a〜14d…平坦面、 15a〜15
d…半径方向の位置検出器、17…バイアスコイル、
18…制御コイル、20…電磁力発生機構、
21…永久磁石、22…筒状コイル、
25…傾斜面、26…軸方向位置検出器、
31…制御装置、32…磁気軸受制御部、
33…軸方向位置制御部、38…振動減衰制御
部。
Claims (4)
- 【請求項1】静止体と、この静止体の近傍に配置された
可動体と、前記静止体の前記可動体を囲む位置にそれぞ
れの磁極面を上記可動体に向けて周方向に固定された複
数の継鉄と、これら継鉄に装着されたコイルと、前記可
動体の外周面に前記各継鉄の磁極面に対向させて複数突
設された凸状磁極と、前記可動体の外周面に設けられた
平坦状の位置検出面と、上記各位置検出面との間の距離
を非接触で検出する複数の位置検出器と、これら位置検
出器の出力に対応させて前記各コイルの電流を制御して
前記可動体を一定位置に磁気力で非接触に浮上させる浮
上制御系と、前記各位置検出器の出力のうちの少なくと
も2つの出力の和の信号に対応させて前記各コイルの電
流を制御して前記可動体の軸回り振動を減衰させる振動
減衰制御系とを具備してなることを特徴とする直線動磁
気支持装置。 - 【請求項2】前記各コイルはバイアスコイルと前記浮上
制御系によって通電電流が制御される制御コイルとで構
成されており、前記振動減衰制御系は上記各バイアスコ
イルに制御電流を共通に重畳させるものであることを特
徴とする請求項1に記載の直線動磁気支持装置。 - 【請求項3】前記振動減衰制御系は、前記可動体の回転
変位量が増大している期間のみ前記各バイアスコイルに
制御電流を重畳させるものであることを特徴とする請求
項2に記載の直線動磁気支持装置。 - 【請求項4】前記各位置検出器は、容積変化検出形のも
ので構成されていることを特徴とする請求項1に記載の
直線動磁気支持装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28005991A JP3197031B2 (ja) | 1991-10-25 | 1991-10-25 | 直線動磁気支持装置 |
EP92307755A EP0534613B1 (en) | 1991-08-26 | 1992-08-26 | Device for supporting and linearly moving an object |
DE69206229T DE69206229T2 (de) | 1991-08-26 | 1992-08-26 | Vorrichtung zum Tragen und zur linearen Bewegung eines Objektes. |
US07/935,874 US5287031A (en) | 1991-08-26 | 1992-08-26 | Device for supporting and linearly moving an object |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28005991A JP3197031B2 (ja) | 1991-10-25 | 1991-10-25 | 直線動磁気支持装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05122892A true JPH05122892A (ja) | 1993-05-18 |
JP3197031B2 JP3197031B2 (ja) | 2001-08-13 |
Family
ID=17619735
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28005991A Expired - Fee Related JP3197031B2 (ja) | 1991-08-26 | 1991-10-25 | 直線動磁気支持装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3197031B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110242668A (zh) * | 2019-06-27 | 2019-09-17 | 中国船舶重工集团公司第七一九研究所 | 一种抑振轴承装置及抑振方法 |
CN111469532A (zh) * | 2020-05-29 | 2020-07-31 | 湖北科技学院 | 一种悬浮式印刷辊在线扭矩监测方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6361642B1 (en) | 1997-12-02 | 2002-03-26 | Baxter International Inc. | Heat and pressure-formed flexible containers |
-
1991
- 1991-10-25 JP JP28005991A patent/JP3197031B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110242668A (zh) * | 2019-06-27 | 2019-09-17 | 中国船舶重工集团公司第七一九研究所 | 一种抑振轴承装置及抑振方法 |
CN110242668B (zh) * | 2019-06-27 | 2024-05-07 | 中国船舶重工集团公司第七一九研究所 | 一种抑振轴承装置及抑振方法 |
CN111469532A (zh) * | 2020-05-29 | 2020-07-31 | 湖北科技学院 | 一种悬浮式印刷辊在线扭矩监测方法 |
CN111469532B (zh) * | 2020-05-29 | 2023-12-08 | 湖北科技学院 | 一种悬浮式印刷辊在线扭矩监测方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3197031B2 (ja) | 2001-08-13 |
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Date | Code | Title | Description |
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