JPH05122894A - 直線動磁気支持装置 - Google Patents

直線動磁気支持装置

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JPH05122894A
JPH05122894A JP28013691A JP28013691A JPH05122894A JP H05122894 A JPH05122894 A JP H05122894A JP 28013691 A JP28013691 A JP 28013691A JP 28013691 A JP28013691 A JP 28013691A JP H05122894 A JPH05122894 A JP H05122894A
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magnetic
yokes
magnetic pole
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JP28013691A
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Arata Tanaka
新 田中
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】可動体を磁気力で完全非接触に支持するもので
あって、外乱による軸回り振動を簡単な構成で減衰させ
得る直線動磁気支持装置を提供する。 【構成】可動体4は、可動体4の外周面に形成された凸
状磁極13a〜13dと、これに対向するように配置さ
れた継鉄11a〜11dおよびこれらに巻装されたコイ
ル12a〜12dからなる電磁石とによって完全非接触
に支持される。可動体4の各凸状磁極13a〜13d間
位置には半径方向の位置検出に供される平坦面14a〜
14dが設けてあり、これに対向する位置には半径方向
の位置検出器15a〜15dが設けられている。位置検
出器15a〜15dの出力は、一方においては半径方向
位置制御信号に供され、他方においては回転方向の振動
を減衰させる制御信号の生成に供される。生成された制
御信号によって回転制御用の電磁石が付勢される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可動体を磁気力で一定
位置に完全非接触に浮上させる直線動磁気支持装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、光干渉計の走査鏡や精密
直進テーブルを支持する支持装置には、これらを高精度
に位置決めする機能が要求される。このような要求に対
処するために通常は、ガイド機構に案内されて滑らかに
直線動する可動体を設け、この可動体を精密ボールネジ
送り機構で移動させる構造が採用されている。
【0003】しかし、このような機械式の位置決め方式
を採用した支持装置では構成部品を極めて高い精度で加
工しなければならない問題があった。また、たとえ部品
を高精度に加工したとしてもボールネジのバックラッシ
ュなどの影響を完全に回避することができないので、位
置決め精度には限界がある。さらに、過酷な温度環境や
高真空下のような特殊環境においては、ガイド機構やボ
ールネジの潤滑などの問題で長期間使用することが困難
であった。
【0004】そこで、このような問題を解消するため
に、可動体を磁気力で、つまり磁気軸受で完全非接触に
浮上させる方式が考えられる。
【0005】しかしながら、このように磁気軸受を用い
た、いわゆる直線動磁気支持装置にあっては次のような
問題があった。すなわち、磁気軸受を用いた場合、静止
体側の磁極と可動体側の磁極とを凸状構成にしておけ
ば、可動体に軸回りの外乱が加わったときに両磁極間に
生じる磁気的吸引力で軸回り振動を受動的に減衰させる
ことができる。しかし、軸回り振動を受動的に減衰させ
る方式では、減衰効果が小さいため、振動が持続しやす
く、これが原因して磁気軸受の制御系が不安定となる問
題がある。また、可動体を高精度に位置決めしなければ
ならないときにはこの振動によって精度を維持できなく
なる問題がある。
【0006】一方、流体ダンパを用いる方法や機械的な
摩擦を利用する方法などの新しい要素部品を装置に付加
する方法では、直線動磁気支持装置自体の負荷容量を低
下させる等の問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように磁気軸受を
用いていわゆる直線動磁気支持装置を構成してようとし
ても可動体の軸回りの回転抑制が受動的なものであるた
め、外乱などによる軸回り振動の減衰効果が小さく、高
精度な位置決めを実現することが困難であった。
【0008】そこで本発明は、磁気軸受を構成する電磁
石や位置検出器の数を大幅に増やすことなく、軸回りの
回転変位の検出と効果的な軸回り振動減衰制御とが行え
る直線動磁気支持装置を提供することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る直線動磁気支持装置は、静止体と、こ
の静止体の近傍に配置された可動体と、前記静止体の前
記可動体を囲む位置にそれぞれの磁極面を上記可動体に
向けて周方向に固定された複数の継鉄と、これら継鉄に
装着されたコイルと、前記可動体の外周面に前記各継鉄
の磁極面に対向させて突設された複数の凸状磁極と、前
記可動体の外周面で前記凸状磁極の間に位置する部分に
それぞれ設けられた平坦状の複数の位置検出面と、これ
ら位置検出面に対向させて前記静止体に設けられ、上記
各位置検出面との間の距離を非接触で検出する複数の位
置検出器と、これら位置検出器の出力に対応させて前記
各コイルの電流を制御して前記可動体を一定位置に磁気
力で完全非接触に浮上させる浮上制御系と、前記可動体
に設けられた前記凸状磁極のうちの少なくとも1つの凸
状磁極の周方向両端部に磁極面を対向させて設けられた
回転制御用継鉄と、この継鉄に装着された制御コイル
と、前記位置検出器の出力のうちの少なくとも2つの出
力の和の信号から前記可動体の回転変位情報を得る手段
と、この手段によって得られた前記回転変位情報におけ
る回転変位量に基づいて前記制御コイルを付勢して前記
可動体の軸回り振動を減衰させる振動減衰制御系とを備
えている。
【0010】
【作用】可動体の外周面に平坦状の位置検出面を複数設
けるとともに、これら位置検出面に対向させて、静止体
側に複数の位置検出器を設けているので、各位置検出器
として渦電流式位置検出器などの容積変化検出形のもの
を用いれば、これら位置検出器の出力から可動体の半径
方向変位信号ばかりか後述する手法で可動体の回転方向
変位信号も得ることができる。浮上制御系は半径方向変
位信号に基づいて浮上用のコイル電流を制御し、振動減
衰制御系は回転変位信号に基づいて回転制御用継鉄に装
着された制御コイルの電流を制御している。したがっ
て、可動体の軸回り振動を効果的に減衰させることが可
能となる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照しながら実施例を説明す
る。
【0012】図1には本発明の一実施例に係る直線動磁
気支持装置、ここにはガス分布状態測定用光干渉計の走
査鏡を支持するための直線動磁気支持装置が示されてい
る。
【0013】同図において、1は静止体を示している。
この静止体1は、ベース2と、このベース2に固定され
た非磁性材製の筒体3とで構成されている。そして、筒
体3内には、ほぼ円柱状に形成された可動体4が筒体3
の軸心線方向に移動自在に配置されている。
【0014】可動体4は、磁性材で形成されており、図
中ほぼ右半分が中空に形成されている。また、可動体4
の図中ほぼ左半分は中心棒状部5と、円筒状空洞部6
と、外側筒状部7とを同心的に配列した構造に形成され
ている。可動体4の図中右端部にはミラー支持体8が装
着されており、このミラー支持体8には走査鏡9が固定
されている。
【0015】可動体4と筒体3とには、筒体3で可動体
4を非接触に支持するための磁気軸受装置10の主要素
10a,10bが軸方向の2箇所、つまり図中矢印A,
Bで示す位置にそれぞれ設けられている。
【0016】磁気軸受装置10は吸引支持型のもので、
その主要素10a,10bのうち、矢印Aで示す位置に
設けられている主要素10aを代表して示すと、図2に
示すように構成されている。すなわち、この主要素10
aは筒体3の内周面に周方向へ90度の間隔をあけ、か
つ磁極面を可動体4の軸心線に向けて固定された継鉄1
1a,11b,11c,11dと、これら継鉄に装着さ
れたコイル12a,12b,12c,12dと、可動体
4の外周面に周方向へ90度の間隔をあけ、かつ可動体
4のほぼ全長に亘って延びる関係に形成された凸状磁極
13a,13b,13c,13dと、これら凸状磁極間
に可動体4のほぼ全長に亘って延びる関係に固定された
非磁性体、例えばステンレス鋼板によって形成されて半
径方向の変位検出に供される平坦面14a,14b,1
4c,14dと、各継鉄間に位置する関係に筒体3にそ
れぞれ固定されて各平坦面との間の距離を検出する、た
とえば渦電流式検出器等の容積変化検出形の検出器で構
成された位置検出器15a,15b,15c,15dと
で構成されている。
【0017】各継鉄11a,11b,11c,11d
は、図1に継鉄11cを代表して示すように、2つの磁
極面16a,16bを備え、これら2つの磁極面16
a,16bが軸方向に配列されるように筒体3の内面に
固定されている。各継鉄11a,11b,11c,11
dに装着されたコイル12a,12b,12c,12d
は、それぞれバイアスコイル17と制御コイル18とで
構成されている。可動体4を境にして対向する継鉄に装
着されたバイアスコイル17は互いに逆向きの磁束を発
生するように直列に接続され、また同継鉄に装着された
制御コイル18は互いに同じ向きの磁束を発生するよう
に直列に接続されている。
【0018】なお、各継鉄11a,11b,11c,1
1dの2つの磁極面16a,16bと可動体4に設けら
れた4つの凸状磁極13a,13b,13c,13dの
磁極面とは両者が回転によって接触しないように可動体
4の軸心線を中心とした円筒曲面状に形成されている。
主要素10bについても主要素10aと同様に構成され
ている。
【0019】可動体4の図1中左側で、この可動体4と
筒体3とには、可動体4に対して軸方向の移動力を非接
触で選択的に与える電磁力発生機構20が設けられてい
る。この電磁力発生機構20は、公知のボイスコイルモ
ータと同様に、外側筒状部7の開放端側内周面に固定さ
れ、半径方向に着磁された環状の永久磁石21と、全体
が筒状に形成されて円筒状空洞部6に非接触に嵌入装着
された筒状コイル22とで構成されている。なお、筒状
コイル22の基端は、筒体3に固定されている。 主要
素10aと10bの間および静止体1の図1中左側には
タッチダウン軸受23a,23b,23c,23dが設
けられており、可動体4を磁気浮上させていないときに
各継鉄11a〜11dと凸状磁極13a〜13dとが衝
突しないようになっている。
【0020】ミラー支持体8の外周面には、可動体4の
軸心線に沿って延びる関係に配置された補助板24の一
端側が固定されている。この補助板24の図1中下面
は、図3に示すように可動体4の軸心線に対して傾斜し
た傾斜面25に形成されている。静止体1には、傾斜面
25との間の距離から可動体4の軸方向の位置を非接触
に検出する軸方向位置検出器26が固定されている。
【0021】タッチダウン軸受23aと23bとの間に
は回転制御用の電磁石27が設けられている。この電磁
石27は、図4に示すように両磁極面28a,28bを
凸状磁極13cの周方向の両端部に対向させて配置され
た継鉄29と、この継鉄29に巻装された制御コイル3
0とで構成されている。そして、軸方向位置検出器2
6、筒状コイル22、前述した磁気軸受装置10の主要
素10a,10bを構成しているバイアスコイル、制御
コイル、位置検出器および制御コイル30は、図5に示
す制御装置31に接続されている。
【0022】制御装置31は、磁気軸受制御部32と、
軸方向位置制御部33と、振動減衰制御部60とで構成
されている。なお、この図5には主要素10aのコイル
12a〜12dを付勢制御する磁気軸受制御部32が示
されており、主要素10bの各コイルを付勢制御する制
御部は省略されている。
【0023】磁気軸受制御部32は、4つの位置検出器
15a〜15dの出力をそれぞれ処理回路34に導入
し、半径方向の変位量に変換している。すなわち、可動
体4に対して図7の矢印で示すような位置に位置検出器
15a〜15dが設けられており、それぞれの出力をS
1,S2,S3,S4とする。同様に矢印Bで示す位置
に設けられた位置検出器15a〜15dの出力をS5,
S6,S7,S8とする。可動体4の矢印A,B上での
X軸、Y軸方向の変位量をそれぞれX1、Y1、X2、
Y2とすると、
【0024】
【数1】
【0025】となる。
【0026】そして、これら変位量を制御回路35に導
入して基準位置との差から操作量を決定し、これら操作
量を電流増幅器36で電流に変換し、この電流をコイル
12a〜12dの制御コイル18に与えるようにしてい
る。なお、電流増幅器36の入力端は電源37に接続さ
れている。
【0027】軸方向位置制御部33は、軸方向位置検出
器26の出力と位置検出器15a〜15dの出力とを処
理回路38に導入し、この処理回路38で可動体4の半
径方向位置によって軸方向位置検出器26の出力に現わ
れる誤差分を除去した真の軸方向位置信号を得ている。
そして、得られた軸方向位置信号と目標位置信号Hとの
偏差を制御回路39で求め、この偏差を電流増幅器40
で電流に変換し、この電流を筒状コイル22に流すよう
にしている。この制御によって、可動体4を目標位置ま
で移動させ、この目標位置で停止させるようにしてい
る。
【0028】一方、振動減衰制御部60は、位置検出器
15a〜15dの出力を処理回路61に導入し、この処
理回路61で後述する手法で軸回りの回転変位信号を得
ている。そして、回転変位信号を制御回路62に導入
し、この制御用回路62の出力信号を電流増幅器63で
電流に変換し、この電流を制御コイル30に流すように
している。
【0029】制御回路62は図6に示されるように、比
較回路64と、回転制御電流設定回路65と、回転制御
回路66とから構成されている。比較回路64は、処理
回路61の出力をあるしきい値を設けて比較し、回転変
位がしきい値を越えたとき回転制御電流設定回路65を
動作させる。回転制御電流設定回路65は制御コイル3
0に印加する電流値を決定し、回転制御回路66は制御
コイル30に電流を印加するタイミングを決定してい
る。
【0030】このような構成であると、磁気軸受装置1
0を動作させると、各バイアスコイル17が付勢される
とともに各制御コイル18が可動体4の半径方向におけ
る変位量に応じたレベルで、かつ変位方向に応じた極性
の電流で付勢される。すなわち、継鉄11a〜11dの
磁極面と凸状磁極13a〜13dの磁極面との間の磁気
ギャップ長が位置検出器15a〜15dの出力に基いて
求められる。そして、磁気ギャップ長が広くなった部分
については、その磁気ギャップを通る磁束を増加させる
ように制御コイル18が付勢される。また磁気ギャップ
長が狭くなった部分については、その磁気ギャップを通
る磁束を減少させるように制御コイル18が付勢され
る。このため、可動体4は静止体1に対して磁気軸受装
置10で完全に非接触に支持される。
【0031】また、目標位置信号Hを与えると、電磁力
発生機構20が動作し、公知のボイスコイルモータと全
く同じ原理で、可動体4に対して非接触に軸方向への移
動力を与え、可動体4を目標位置で停止させる。この場
合、位置制御に必要な軸方向の位置検出は、補助板24
に設けられた傾斜面25を検出対象とした軸方向位置検
出器26によって非接触に検出される。したがって、軸
方向の駆動及び位置決めも完全非接触で行なわれる。
【0032】ところで、運転中に可動体4に軸回り方向
の外力が加わり、この外力によって可動体4が軸回り振
動しようとしたときには、次のような制御が行われる。
すなわち、可動体4に軸回りに回転力が加わったとき、
位置検出器15a〜15dの出力が振動減衰制御部60
の処理回路61において回転変位量に変換される。
【0033】図8に示すように可動体4に回転力が加わ
り、可動体4が破線位置から実線位置まで軸回りにθ度
回転した場合、位置検出器15a〜15dの出力は変化
する。
【0034】すなわち、回転していないときの位置検出
器15aの出力をd0とすると、θ度の回転によって可
動体4の平坦面14aが傾き、位置検出器15aの検出
エリアにおいて平坦面14aの左端が右端よりも大きく
位置検出器15aに近づくので、位置検出器15aの出
力は小さくなる。この変化をδdとすると、位置検出器
15aの出力d1は、 d1=d0−δd となり、同様に、位置検出器15aに対して180度異
なる位置に配置された位置検出器15cの出力d3は、 d3=d0−δd となる。それぞれの出力の和をd13とすると、 d13=2d0−2δd となる。
【0035】ところで、回転変位θが零のときの位置検
出器15a,15cの出力をd0としたが、図示した可
動体4の位置は通常可動体4が磁気浮上するときのノミ
ナルな位置であるから、このd0は零に調整される。し
たがって、 d13=−2δd となり、回転によって生じた値のみが出力されることに
なる。したがって、4個の位置検出器15a〜15dの
出力の和dθ1は、 dθ1=−4δd となる。同様に矢印B(図1参照)の位置に設けられた
位置検出器15a〜15dの出力の和dθ2は、 dθ2=−4δd となる。これらの和をとっても回転によって生じた値の
みが検出される。この和をdθとすると、 dθ=−8δd となる。
【0036】d13,dθ1,dθ2,dθの全てが回
転によって生じた値のみである。通常δdは小さい値な
ので、回転によって生じた値として採用するにはS/N
比の大きいdθが好ましい。この実施例では、処理回路
61において、dθに基づいて回転変位量を求めてい
る。
【0037】求められた回転変位信号は、比較回路64
に導入される。比較回路64は、入力された回転変位信
号とあるしきい値とを比較し、回転変位信号がしきい値
を越えたときだけ、回転変位信号を回転制御電流設定回
路65へ与える。回転制御電流設定回路65は、回転変
位信号に比例した信号を出力する。この信号は回転制御
回路66に与えられる。回転制御回路66は、入力信号
の変化を検出し、この実施例では、入力信号の絶対値が
減少方向に変化している期間だけ、上記入力信号に比例
した信号を出力する。この出力信号は電流増幅器63に
与えられる。
【0038】図10に示すように、可動体4に図中右回
りに回転力が加わると、可動体4は破線位置から実線位
置へと回転する。可動体4の回転変位がθ度となったと
き、図に示すように、電磁石27を構成している継鉄2
9の磁極面28aに凸状磁極13cの周方向左端部54
aが接近する。回転変位が最大のときに左端部54aは
磁極面28aに最も接近し、その後離れていく。そし
て、右端部54bが磁極面28bに接近し始める。この
ように可動体4が軸回りに振動しているとき、その回転
変位量は図9に示すようになる。したがって、この例の
場合、図10において、もし左端部54aが磁極面28
aに接近する方向に変位しているときに制御コイル30
を励磁すると、左端部54aと磁極面28aとの間に変
位量を増加させる向きの磁気的吸引力が作用する。
【0039】そこで、この実施例では、回転制御回路6
6で判定させ、左端部54aが磁極面28aから遠ざか
る方向に、つまり、図9のグラフで示すとt1〜t2 ,
t3〜t4 ,t5 〜t6 の間のみ制御コイル30を励磁
し、これによって可動体4が変位量零に向けて戻るとき
のエネルギを吸収するようにしている。したがって、軸
回り振動を急速に減衰させることができる。
【0040】このように本実施例では軸回り振動の制振
を回転変位量の大きさと時間変化に基づいて電磁石27
の制御コイル30へ制御電流を印加することにより行な
っているので、たとえばバイアスコイル17に制御電流
を重畳したり、新たに要素部品を追加して軸回り振動を
制振する場合よりも効果的に制振することができる。
【0041】また、振動減衰制御系60を構成している
比較回路64、回転制御電流設定回路65、回転制御回
路62等は電気回路として複雑ではなく、アナログ回路
で構成する場合でも数個のオペアンプならびに幾つかの
抵抗とコンデンサで構成できる。また、デジタル回路で
構成する場合でもA/D変換器、D/A変換器、インタ
ーフェイスなどの他に数十ステップのプログラム(言語
によって異なる)があれば良く、構成の複雑化を招くよ
うなことはない。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、回
転制御用の電磁石を1つ付加するだけで効果的に軸回り
振動を制振することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した直線動磁気支持装置を図2に
おけるS−S線に沿って切断し矢印方向に見た断面図。
【図2】同直線動磁気支持装置を図1におけるR−R線
に沿って切断し矢印方向に見た断面図。
【図3】同直線動磁気支持装置に組み込まれた可動体の
斜視図。
【図4】同直線動磁気支持装置を図1におけるQ−Q線
に沿って切断し矢印方向に見た断面図。
【図5】同直線動磁気支持装置における制御装置のブロ
ック構成図。
【図6】同制御装置における振動減衰制御部のブロック
構成図。
【図7】同直線動磁気支持装置における可動体に対する
半径方向の位置検出器の位置と座標系を示した図。
【図8】半径方向の位置検出器の出力から回転変位量を
検出する原理を説明するための図。
【図9】可動体の回転変位量と振動減衰制御部の動作と
の関係を説明するための図。
【図10】振動減衰原理を説明するための図。
【符号の説明】
1…静止体、 4…可動体、10…磁
気軸受装置、 11a〜11d…継鉄、12a
〜12d…コイル、 13a〜13d…凸状磁極、
14a〜14d…平坦面、 15a〜15d…半径
方向の位置検出器、17…バイアスコイル、 1
8…制御コイル、20…電磁力発生機構、21…永久磁
石、22…筒状コイル、 24…補助板、2
5…傾斜面、 26…軸方向位置検出
器、27…回転制御用の電磁石、 29…継鉄、30
…制御コイル、 31…制御装置、32…磁
気軸受制御部、 33…軸方向位置制御部、60
…振動減衰制御部。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静止体と、この静止体の近傍に配置された
    可動体と、前記静止体の前記可動体を囲む位置にそれぞ
    れの磁極面を上記可動体に向けて周方向に固定された複
    数の継鉄と、これら継鉄に装着されたコイルと、前記可
    動体の外周面に前記各継鉄の磁極面に対向させて突設さ
    れた複数の凸状磁極と、前記可動体の外周面で前記凸状
    磁極の間に位置する部分にそれぞれ設けられた平坦状の
    複数の位置検出面と、これら位置検出面に対向させて前
    記静止体に設けられ、上記各位置検出面との間の距離を
    非接触で検出する複数の位置検出器と、これら位置検出
    器の出力に対応させて前記各コイルの電流を制御して前
    記可動体を一定位置に磁気力で完全非接触に浮上させる
    浮上制御系と、前記可動体に設けられた前記凸状磁極の
    うちの少なくとも1つの凸状磁極の周方向両端部に磁極
    面を対向させて設けられた回転制御用継鉄と、この継鉄
    に装着された制御コイルと、前記位置検出器の出力のう
    ちの少なくとも2つの出力の和の信号から前記可動体の
    回転変位情報を得る手段と、この手段によって得られた
    前記回転変位情報における回転変位量に基づいて前記制
    御コイルを付勢して前記可動体の軸回り振動を減衰させ
    る振動減衰制御系とを具備してなることを特徴とする直
    線動磁気支持装置。
  2. 【請求項2】前記各位置検出器は、容積変化検出形のも
    ので構成されていることを特徴とする請求項1に記載の
    直線動磁気支持装置。
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