JP4466526B2 - 磁気軸受装置 - Google Patents

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本発明は、ターボ分子ポンプや工作機械などに用いられる磁気軸受装置に関する。
高速回転が要求されるターボ分子ポンプや工作機械などにおいては、磁気軸受装置が用いられることが多い。磁気軸受装置では、回転体の変位を変位センサで検出し、その検出結果を電磁石の励磁電流制御にフィードバックしている。変位センサにはインダクタンス式センサが多く用いられており、変位センサに搬送波を印加し、回転体とのギャップ変化によるインピーダンス変化によりその搬送波を振幅変調している。そして、振幅変調された信号をA/D変換した後に復調処理し、復調により得られた変位信号を用いて電磁石の励磁電流を制御する(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−144291号公報
ところで、A/D変換される変調波信号の周波数は、搬送波周波数をfc、回転体の変位信号の周波数帯域をfrとするとfc−fr〜fc+frである。この範囲内でfrの帯域として最も大きなものは2frになる。一般的に、アナログ信号をサンプリング周波数fsにてA/Dコンバータでデジタル信号に変換する場合、エリアッシング(aliasing)の発生を防止するには、サンプリング定理から4fr<fsを満たす必要がある。そのため、frはfs/4に制限されてしまい、使用しているDSP(Digital Signal Processor )の処理能力によってはfrをあまり大きく取れないことがあり、高域特性が悪くなってしまう。
これを解決するためには、サンプリング周波数fsを高くしたり、搬送波周波数fcを高くしたりする等の対策が考えられるが、DSPにかかる処理が増えるために高周波動作のDSPが必要となり、コストアップ要因となってしまう。また、従来のデジタル復調を行った場合、復調処理の際に信号の減衰が生じてS/Nが低下し、被支持体である回転体に振動が生じる場合があった。
請求項の発明は、被支持体を電磁石により非接触支持する磁気軸受装置に適用され、搬送波信号を生成する搬送波生成手段と、被支持体の支持位置に応じて搬送波信号を変調して変調波信号を出力する検出手段と、搬送波信号の周波数をfc、サンプリング周波数をfsとしたときに、fc=n・fs(ただし、nは自然数)またはfc=fs/2を満たすサンプリング周波数fsで検出手段から出力された変調波信号をデジタル信号へと変換するA/D変換手段と、A/D変換手段から出力されるデジタル信号に基づいて電磁石の励磁電流を制御し、被支持体の支持位置を制御する制御手段とを備えた磁気軸受装置において、搬送波生成手段に、正弦波離散値をデジタル演算処理により生成する正弦波離散値生成部と、正弦波離散値をD/A変換して搬送波信号を生成するD/A変換部とを設けるとともに、正弦波離散値をデジタル演算処理により位相シフトする位相シフト演算部を備え、位相シフト演算部による位相シフト演算結果に基づいて、A/D変換手段で変調波信号をデジタル信号へ変換するタイミングを変調波信号の包絡線とほぼ一致させるようにしたものである。
請求項の発明は、被支持体を電磁石により非接触支持する磁気軸受装置に適用され、搬送波信号を生成する搬送波生成手段と、被支持体の支持位置に応じて搬送波信号を変調して変調波信号を出力する検出手段と、搬送波信号の周波数をfc、サンプリング周波数をfsとしたときに、fc=n・fs(ただし、nは自然数)またはfc=fs/2を満たすサンプリング周波数fsで検出手段から出力された変調波信号をデジタル信号へと変換するA/D変換手段と、A/D変換手段から出力されるデジタル信号に基づいて電磁石の励磁電流を制御し、被支持体の支持位置を制御する制御手段とを備えた磁気軸受装置において、磁気軸受装置は制御軸を複数有する多軸制御型磁気軸受装置であって、検出手段は、複数の制御軸毎に搬送波信号を変調して変調信号をそれぞれ出力し、A/D変換手段は、(a)検出手段から出力される各変調波信号を搬送波信号と同期してA/D変換を行うとともに、(b)複数の変調波信号の中の2つの変調信号については、一方をその変調波信号内の搬送波周波数で変化する搬送波成分が最大となるタイミングにほぼ同期させてサンプリングし、他方をその変調波信号内の搬送波成分が最小となるタイミングにほぼ同期させてサンプリングする様にしたものである。
請求項の発明は、被支持体を電磁石により非接触支持する磁気軸受装置に適用され、搬送波信号を生成する搬送波生成手段と、被支持体の支持位置に応じて搬送波信号を変調して変調波信号を出力する検出手段と、搬送波信号の周波数をfc、サンプリング周波数をfsとしたときに、fc=n・fs(ただし、nは自然数)またはfc=fs/2を満たすサンプリング周波数fsで検出手段から出力された変調波信号をデジタル信号へと変換するA/D変換手段と、A/D変換手段から出力されるデジタル信号に基づいて電磁石の励磁電流を制御し、被支持体の支持位置を制御する制御手段とを備えた磁気軸受装置において、磁気軸受装置は制御軸を複数有する多軸制御型磁気軸受装置であって、検出手段は、複数の制御軸毎に搬送波信号を変調して変調信号をそれぞれ出力し、A/D変換手段は、検出手段から出力される各変調波信号を搬送波信号と同期してA/D変換を行うとともに、変調波信号内の搬送波周波数で変化する搬送波成分が最大または最小となる位相を中心とした搬送波周期の1/4の位相範囲内でサンプリングするようにしたものである。
請求項の発明は、請求項またはに記載の磁気軸受装置において、搬送波生成手段は、互いに位相の異なる同一周波数の複数の搬送波信号を生成し、検出手段は、複数の制御軸毎に複数の搬送波信号のいずれか一つを変調して変調信号をそれぞれ出力する。
請求項の発明は、請求項に記載の磁気軸受装置において、搬送波生成手段が、デジタル処理により正弦波離散値を生成する正弦波離散値生成部と、正弦波離散値生成部で生成された正弦波離散値をD/A変換して搬送波信号を生成するD/A変換手段と、搬送波信号の位相をシフトする位相シフト回路を少なくとも一つ有する位相シフト手段とを備えるようにしたものである。
請求項の発明は、請求項に記載の磁気軸受装置において、搬送波生成手段が、デジタル処理により正弦波離散値を生成する正弦波離散値生成部と、正弦波離散値生成部で生成された正弦波離散値をD/A変換して搬送波信号を生成する複数のD/A変換手段とを備えるようにしたものである。
請求項7の発明は、請求項またはに記載の磁気軸受装置において、A/D変換手段を複数設け、検出手段から出力されて搬送波成分が同一位相となっている複数の変調波信号を、それぞれ異なるA/D変換手段に入力して同一タイミングでA/D変換するようにしたものである。
本発明によれば、搬送波信号の周波数をfc、サンプリング周波数をfsとしたときに、fc=n・fs(ただし、nは自然数)またはfc=fs/2を満たすサンプリング周波数fsでA/D変換することにより、従来必要であった復調処理を省くことができ、高域特性を改善するとともに軸受制御に関する演算処理量を従来よりも低減することができる。また、搬送波信号と同期してA/D変換する際に、請求項の発明のように変調波信号を搬送波成分が最大や最小となるタイミングにほぼ同期させてサンプリングしたり、請求項の発明のように搬送波成分が最大または最小となる位相を中心とした搬送波周期の1/4の位相範囲でサンプリングすることで、S/N比の低下を抑えることができる。
以下、図を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は磁気軸受式ターボ分子ポンプのポンプ本体1の概略構成を示す断面図である。以下では、本発明を磁気軸受式ターボ分子ポンプの磁気軸受装置に適用した場合を例に説明する。図1に示した磁気軸受式ターボ分子ポンプは5軸制御型磁気軸受を備えており、複数段の回転翼21が形成されたロータ4は、ラジアル磁気軸受を構成する電磁石51,52と、アキシャル磁気軸受を構成する電磁石53とによって非接触支持される。
ケーシング20の内部には、各回転翼21に対して交互に配設される回転翼23が、軸方向(図示上下方向)に複数段設けられている。磁気軸受にはラジアル電磁石51,52とアキシャル電磁石53に対応して、ロータ4の浮上位置を検出するためのラジアルセンサ71,72およびアキシャルセンサ73が設けられている。レセプタクル25にはポンプ本体1とコントローラ(不図示)とを接続するケーブルが接続され、ポンプ本体1はそのコントローラにより駆動制御される。ロータ4を電磁石51,52,53により非接触支持しつつモータ6により回転駆動することによって、ポンプ作用が発生する。
27,28は非常用のメカニカルベアリングであり、ロータ4が磁気浮上していないときには、ロータ4はこれらのベアリング27,28により支持される。ベアリング27はロータ4のラジアル方向の2軸(x軸およびy軸)の運動を非常時に拘束し、ベアリング28はラジアル方向の2軸(x軸およびy軸)とアキシャル方向の1軸(z軸)を拘束する。
図2は5軸制御型磁気軸受の制御ブロック図である。ラジアル電磁石51はX1軸電磁石51xとY1軸電磁石51yとを備えており、ラジアル電磁石52はX2軸電磁石52xおよびY2軸電磁石52yとを備えている。電磁石51x,51y,52x,52yは、各々がロータ4を挟んで対向する一つの電磁石で構成されている。一方、センサ71は、X1軸電磁石51xおよびY1軸電磁石51yに対応してX1軸センサ71xおよびY1軸センサ71yを備えている。同様に、センサ72は、X2軸電磁石52xおよびY2軸電磁石52yに対応してX2軸センサ72xおよびY2軸センサ72yを備えている。
センサ71x,71y,72x,72yおよび73はインダクタンス式のセンサであり、ギャップ変位の変化によるセンサ部インピーダンスの変化を利用して、ギャップ変位を電気信号に変換している。デジタル制御回路30で生成された周波数fcの搬送波信号は、D/Aコンバータ31でアナログ信号に変換され、フィルタ32を介して各センサ71x,71y,72x,72yおよび73に印加される。
各センサ71x,71y,72x,72yおよび73に印加された搬送波信号は、ギャップ変位により生じるセンサ部インピーダンス変化に応じて振幅変調される。この振幅変調された変調波信号(以下、単に振幅変調波と呼ぶ)は各センサ回路33a〜33eを介してA/Dコンバータ34に入力される。各センサ回路33a〜33eからのアナログ信号はA/Dコンバータ34により順にデジタル値へと変換され、デジタル制御回路30へと入力される。
デジタル制御回路30では、予め記憶された磁気浮上制御定数とデジタル値へと変換された位置情報とに基づいて各電磁石51x、51y、52x、52y、53に流すべき励磁電流を算出し、励磁電流制御信号を出力する。励磁電流制御信号はD/Aコンバータ35によりアナログ値に変換された後に励磁アンプ36に入力される。なお、図2では励磁アンプ36は一つだけ記載されているが、実際には制御軸の数だけ設けられており、各励磁アンプから各電磁石51x、51y、52x、52y、53へと励磁電流が供給される。
図3は、図2に示した制御ブロック図のアキシャルセンサ73(z軸方向)に関係する部分を詳細に示したものである。デジタル制御回路30の正弦波離散値生成部313で生成された正弦波離散値はD/Aコンバータ31によりアナログ信号に変換され、そのアナログ信号はフィルタ32へ出力される。出力された搬送波信号は高調波が含まれていて階段状になっているため、ローパスフィルタやバンドパスフィルタ等で構成されるフィルタ32でフィルタリングすることにより、滑らかな搬送波信号が得られる。その搬送波信号は、抵抗Rを通して直列接続されたセンサ73に印加される。フィルタ32から出力される搬送波信号Fcarrier(t)は搬送波周波数をfcとすれば次式(1)で表される。
Fcarrier(t)=Asin(2πfct) …(1)
変位センサ73に印加されたこの搬送波信号は、ロータ4の位置に応じて変化するインピーダンス変化により振幅変調されて振幅変調波FAM(t)となる。ここで、位置情報信号をFsig(t)とすると、振幅変調波FAM(t)は次式(2)のように表される。なお、φは搬送波信号との位相差である。
AM(t)=(A+Fsig(t))sin(2πfct+φ) …(2)
図4は信号波形の一例を示したものであり、(a)は位置情報信号Fsig(t)を示したものであり、(b)は搬送波信号Fcarrier(t)を示している。図4(b)の搬送波信号Fcarrier(t)を図4(a)の位置情報信号Fsig(t)で変調すると、図4(c)に示すような振幅変調波FAM(t)が得られる。この振幅変調波FAM(t)は変位センサ73から差動アンプ203に入力される。
差動アンプ203には、振幅変調波FAM(t)とともに、次式(3)で表されるセンサ基準信号Fstd(t)が入力され、これらの差分信号Fsub(t)が差動アンプ203から出力される。センサ基準信号Fstd(t)は、搬送波信号Fcarrier(t)をゲイン調整部202にてゲイン調整し、さらに位相シフト回路204で振幅変調波FAM(t)と同位相となるように位相調整することにより形成される。
センサ基準信号Fstd(t)は図4(d)に示すような波形となり、次式(4)に示す差分信号Fsub(t)は図4(e)のような波形となる。差動アンプ203から出力された差分信号Fsub(t)は、フィルタ205において搬送波周波数fcを中心周波数とするバンドパス処理が施される。
Fstd(t)=Csin(2πfct+φ) …(3)
Fsub(t)=FAM(t)−Fstd(t)
=(A+Fsig(t)−C)sin(2πfct+φ) …(4)
フィルタ205からA/Dコンバータ34に入力された差分信号Fsub(t)は、A/Dコンバータ34によりデジタル値へと変換される。このデジタルサンプリングによりサンプリングされた離散化信号の周波数は、例えば、周波数faの正弦波をサンプリング周波数fbでサンプリングすると、得られる離散化信号は周波数(fa−fb)を有する信号で表される。
なお、A/Dコンバータ34でデジタル変換する際には、正弦波離散値生成部313で生成された正弦波離散値に基づいてサンプリングするが、搬送波信号が変位センサ73により変調されると位相がシフトする。そのため、そのシフトに応じて位相シフト演算部312で正弦波離散値を位相シフトしたものを、A/Dコンバータ34に入力する。A/Dコンバータ34では、変調波信号をデジタル信号へ変換するタイミングを、その変調波信号の包絡線とほぼ一致させるようにする。すなわち、搬送波成分の最大位置と同期させるようにする。
ここでは、A/Dコンバータ34におけるサンプリング周波数fsを、搬送波信号の周波数fcと等しくした場合について説明する。このとき、差分信号Fsub(t)を周波数fcでサンプリングして得られる離散化センサ信号e(t)は、次式(5)のように表される。なお、P=A−C、Q=sinφであり、PもQも定数になっている。
e(t)=(A+Fsig(t)−C)sin{2π(fc−fc)t+φ}
=(A+Fsig(t)−C)sinφ
=QP+QFsig(t) …(5)
式(5)からも分かるように、離散化センサ信号e(t)には搬送波が含まれておらず、復調演算処理を行う必要がないという特徴を有している。図4(f)は離散センサ信号e(t)を示したものであり、この離散センサ信号e(t)をデジタル制御演算回路30のゲイン・オフセット調整部310でオフセット調整およびゲイン調整することにより、元の位置情報信号Fsig(t)を抽出することができる。図4(g)はゲイン・オフセット調整後の離散化センサ信号e(t)を示したものであり、破線は位置情報信号Fsig(t)を重ねて示したものである。制御演算部311では、抽出された位置情報信号Fsig(t)に基づいて励磁電流制御量の演算が行われる。
上述した例では、fc=fsとした場合について説明したが、サンプリング周波数fsと搬送波信号の周波数fcとの関係をfc=n・fsと設定した場合にも、離散化後の信号に搬送波成分が含まれず同様に復調演算処理やフィルタ処理を省略することができる。差分信号Fsub(t)をサンプリング周波数fsでサンプリングして得られる離散値信号は、t=mTs(ただし、m=0,1,2,…)における値をサンプルすると考えれば次式のように表される。ただし、Ts=1/fsである。
(A+Fsig(mTs)−C)sin(2πfc・mTs+φ)
fc=n・fsの場合を考えると、次式に示すように、結果はfc=fsの場合と同様になる。
(A+Fsig(mTs)−C)sin(2πfc・mTs+φ)
=(A+Fsig(mTs)−C)sin(2πn・fs・m/fs+φ)
=(A+Fsig(mTs)−C)sin(2πn・m+φ)
=(A+Fsig(mTs)−C)sinφ
=QP+QFsig(mTs)
図5は、このように搬送波信号と同期してサンプリングを行った場合のサンプリングタイミングを説明する図である。図5において、(a)は上述した位置情報信号Fsig(t)に対応する変位信号であり、(b)は搬送波信号を、(c)は搬送波信号が位置情報信号により変調されたセンサ信号を示している。センサ信号は、搬送波周波数で変化する搬送波成分を有している。また、(d)〜(e)は、fc=fsの場合(すなわち、n=1場合)のサンプリングされた離散値信号(丸印および三角印で示す)を示したものであり、それぞれサンプリング開始タイミングが異なる。
n=1の場合、搬送波成分の1周期Tc毎にサンプリングが行われ、図5の(d)ではサンプリングタイミングは搬送波成分が最大となる位置と同期しており、(e)では搬送波成分が最小となる位置と同期している。(e)に示すサンプリングタイミングで取得される離散値信号は、信号の正負を反転するだけで(a)の変位信号を得ることができる。(f)では、サンプリングタイミングは搬送波成分の最大位置および最小位置とずれた位置に同期している。
また、n=2の場合には搬送波成分の2周期毎にサンプリングが行われるので、図5の丸印および三角印に関して1つおきにサンプリングされる。さらに、n=3の場合には2つおきにサンプリングされ、n=4の場合には3つおきにサンプリングされる。nが5以上の場合にも同様に考えればよい。
一方、サンプリング周波数fsをfc=fs/2と設定した場合には、サンプリングされた離散値信号は次式のように表される。
(A+Fsig(mTs)−C)sin(2πfc・mTs+φ)
=(A+Fsig(mTs)−C)sin(π・m+φ)
この場合は、搬送波成分の1/2周期毎にサンプリングが行われ、搬送波成分の最大位置に同期するようにサンプリングを開始すれば、1回目は図5(e)の丸印でサンプリングされ、2回目は図5(f)の三角印の位置でサンプリングが行われる。すなわち、最大位置、最小位置、最大位置、最小位置、〜、の順にサンプリングが行われる。この場合、最小位置の離散値信号を上下反転させることにより図5(c)に示すセンサ信号の包絡線、すなわち図5(a)の信号が得られることになる。
比較例として、サンプリング周波数fsを搬送波周波数fcの4/3倍に設定した場合を考える。ここでは、図6に示すような単純な正弦波(実線で示す)をサンプリングする場合について考察する。図6に示す正弦波信号をfs=(4/3)fcでA/D変換すると、図6の三角印S1の位置でサンプリングが行われる。サンプリングされた離散値信号は破線で示すような周期性を有しており、被サンプリング信号(実線で示す正弦波信号)の1/4の周波数となる。
この場合、A/D変換後に復調演算処理が必要となり、被サンプリング信号の1/4周波数を有する正弦波をA/D変換されたデータに乗算する。このときの被サンプリング信号は次式(6)で表され、それをA/D変換した信号は式(7)のように表される。なお、Tsはサンプリング周期である。
Fsample(t)=Ksin(2πfct+ξ) …(6)
FADin=Ksin{2π(fs/4)・nTs+ξ’}
=Ksin{π・n/2+ξ’} …(7)
このときの、復調乗算用正弦波信号Fdecodeを次式(8)とすると、復調処理後の信号Fdetectは次式(9)のようになる。
Fdecode=Lsin{2π(fs/4)・nTs+ξ’}
=Lsin{(π/2)・n+ξ’} …(8)
Fdetect=FADin×Fdecode
=KLsin{(π/2)・n+ξ’}
=KL{1−cos(πn+ξ’)}/2 …(9)
ここで、L=K=1、ξ’=0の場合を考えると、Fsample(t)=sin(2πfct)で振幅1の信号が、Fdetect=1/2に減衰していることが分かる。なお、この処理の場合には、復調処理後にDC成分(=KL/2)を抽出するために、ローパスフィルタ処理が必要である。図6の場合、三角印S1の位置でサンプリングが行われるので、取り込んだ信号は0,−1,0,1,0,−1,0,1,0,…となる。これに同周波数の同期した信号を乗算すると0,1,0,1,0,1,0,1,…となり、これらの平均をとると信号は0.5に減衰する。
一方、本実施の形態のようにfc=fsでサンプリングを行った場合、図6の四角印S2の位置で信号がサンプリングされ、上述したように取り込んだ信号をそのまま位置情報の信号として用いることができる。このことは、図5の(d)や(e)からも分るように、搬送波周波数fcに対してサンプリング周波数fsをfc=nfs(n≠1)やfc=fs/2のように設定した場合も同様であって、搬送波成分の最大位置または最小位置と同期させてサンプリングを行うとS/N比の低下を招くことがない。
しかし、図5(f)に示すようにサンプリング開始位置が搬送波成分の最大位置および最小位置とずれている場合には、信号のゲインが低下しており、これを最大位置同期復調の場合のゲインへと調整するとS/N比が低下する。このS/N比の低下は、サンプリングタイミングと搬送波最大位置との位相ずれが大きくなるほど大きくなり、搬送波最大位置から90度位相がずれた位置では信号成分が全く検出されない状態となってしまう。
ところで、図2に示した5軸制御型の磁気軸受装置のように5軸全てに同一周波数で同位相の搬送波を各センサに印加した場合には、同一構造のセンサを用いた軸同士ではセンサ信号の搬送波成分が同位相となる。図7は、図2における各軸のセンサ71x〜73とセンサ回路33a〜33eとを詳細に示したものである。ラジアル方向のX1軸センサ71x,Y1軸センサ71y,X2軸センサ72x,Y2軸センサ72yは同一の構成となっており、一対のセンサからの出力信号の間で差分が取られる。
一方、アキシャル方向のセンサ73に関しては、上述したようにセンサからの出力信号はセンサ基準信号Fstd(t)との間で差分演算が行われる。このように、ラジアル方向とアキシャル方向とではセンシング方式が異なるため、X1軸,Y1軸,X2軸およびY2軸とZ軸とでは位相が大きく異なることが多い。そのため、A/Dコンバータ34では、Z軸の信号に関して搬送波成分の最大位置と同期してサンプリングし、さらのもう1軸についても最大位置と同期してサンプリングを行うことができる。
しかし、X1軸,Y1軸,X2軸およびY2軸に関しては、図7に示すように同一構造であるため同位相の信号がA/Dコンバータ34に入力されることになる。そのため、X1軸,Y1軸,X2軸およびY2軸の全てを搬送波成分の最大位置または最小位置に同期してサンプリングすることができない。例えば、X1軸を最大位置、Y1軸を最小位置にそれぞれ同期してサンプリングした場合、その他のX2軸およびY2軸に関しては搬送波成分の最大位置および最小位置とはずれた位置でサンプリングされることになり、S/N比が低下してしまう。
そこで、このような問題を解決する方法について以下で説明する。
《第1の方法》
第1の方法では、位相の異なる複数種類の搬送波信号を生成して、それらを各センサに印加する。図8はその一例を示したブロック図であり、2つのD/Aコンバータ31A,31Bを設けて位相の異なる2種類の搬送波信号を生成するようにした。
D/Aコンバータ31A,31Bにはデジタル制御回路30の正弦波離散値生成部313(図3参照)で生成された正弦波離散値が入力される。D/Aコンバータ31Aからの搬送波信号は、フィルタ32を介してZ軸(アキシャル)センサ73およびX1軸センサ71x,Y1軸センサ71yに入力される。一方、D/Aコンバータ31Bからの搬送波信号は、フィルタ32を介してX2軸センサ72x,Y2軸センサ72yに入力される。
この場合、A/Dコンバータ34に入力されるX1軸およびY1軸のセンサ信号の搬送波成分は同位相となっており、また、X2軸およびY2軸のセンサ信号の搬送波成分も同位相となっている。しかし、X1軸,Y1軸とX2軸,Y2軸およびZ軸との間では位相がずれている。A/Dコンバータ34はチャンネル1〜5の順にサンプリングを行い、例えば、X1軸およびX2軸を搬送波成分の最大位置に同期させ、Y1軸およびY2軸を搬送波成分の最小位置に同期させることができる。Z軸についてはX1軸,Y1軸と位相がずれているので、それらとは独立して最大位置に同期させることができる。
なお、図8は、D/Aコンバータ31A,31Bの搬送波信号を各センサに入力する場合の一例を示したものであり、D/Aコンバータ31A,31Bと各センサ71x,71y,72x,72y,73との対応は図8の場合に限定されない。
図8に示す例では、D/Aコンバータを複数設けて位相の異なる搬送波信号を生成したが、図9に示すように位相シフト回路を用いて位相をずらすようにしても良い。図9に示すブロック図では、フィルタ32から出力された搬送波信号は位相シフト回路37A〜37Eにそれぞれ入力される。位相シフト回路37Aで移相シフトされた搬送波信号はX1軸センサ71xに入力され、同様に、位相シフト回路37B〜37Eで位相シフトされた各搬送波信号はそれぞれセンサ71y,72x,72y,73に入力される。
位相シフト回路37A〜37Eにおける位相シフト量は、A/Dコンバータ34の各チャンネル1〜5に入力されたセンサ信号に対して搬送波成分の最大位置または最小位置に同期してサンプリングできるように各々設定される。その結果、例えば、チャンネル1,3,5に入力されたセンサ信号は搬送波成分の最大位置に同期してサンプリングし、チャンネル1,3,5に入力されたセンサ信号は搬送波成分の最小位置に同期してサンプリングすることができる。
なお、図9に示す例では、5軸の全てに位相シフト回路を設けて最も位相調整が容易な構成としたが、必ずしも5軸全てに設ける必要はない。例えばX1軸およびY1軸にはフィルタ32から出力された搬送波信号を直接入力し、X2軸およびY2軸には位相シフト回路を用いて90degだけ位相をずらした搬送波信号を入力する。X1,Y1,X2およびY2軸に関しては、搬送波成分の最大位置または最小位置に同期してサンプリングすることができる。
《第2の方法》
第2の方法では、A/Dコンバータを複数とすることにより、各軸のセンサ信号を搬送波成分の最大位置や最小位置でサンプリングする。図10は第2の方法の場合のブロック図であり、2つのA/Dコンバータ34A,34Bを設けた。X1軸およびX2軸のセンサ信号はA/Dコンバータ34Aに入力され、Y1軸,Y2軸およびZ軸のセンサ信号は他方のA/Dコンバータ34Bに入力される。
第2の方法の場合、A/Dコンバータ34A,34Bのチャンネル1に入力された信号同士およびチャンネル2に入力された信号同士を、それぞれ同じタイミングでサンプリングすることができる。例えば、上側のX1軸センサ71xおよびY1軸センサ71yは搬送波成分の最大位置に同期してサンプリングを行い、下側のX2軸センサ72xおよびY2軸センサ72yは搬送波成分の最小位置に同期してサンプリングを行う。また、Z軸センサ73のセンサ信号は、Y1軸センサ71yおよびY2軸センサ72yのセンサ信号に対して位相がずれているので、チャンネル3のサンプリングタイミングを搬送波成分の最大位置や最小位置またはそれらの近傍位置とすることが可能である。
《第3の方法》
上述した第1の方法では、D/Aコンバータを複数設けたり位相シフト回路を設けたりすることにより、センサ信号の搬送波成分の位相をずらすようにした。また、第2の方法では、A/Dコンバータを複数設けることにより、同一位相の複数のセンサ信号を同一タイミングでサンプリングできるようにした。その結果、搬送波成分の最大位置や最小位置と同期してサンプリングすることが可能となり、S/N比の低下が防止できる。そこで、第3の方法では、サンプリングタイミングが搬送波成分の最大位置や最小位置とずれていても、ぞのズレによるS/N比の低下を極力抑える方法について説明する。
図11は、第3の方法によるサンプリングの概念を説明する図である。図11は、図5(a)の変位信号がDC成分のみの場合のセンサ信号を示す図である。センサ信号は搬送波信号と同一周波数を有する搬送波成分のみとなり、搬送波成分の最大位置・最小位置はセンサ信号の最大位置・最小位置に対応している。すなわち、サンプリングタイミングがセンサ信号の最大位置や最小位置からずれると、その位相ズレに応じてS/N比が低下する。
第3の方法では、搬送波成分の最大位置および最小位置を中心とした所定位相範囲においてサンプリングを行うことにより、S/N比の低下を抑えるようにした。ここでは、所定位相範囲として搬送波周期Tcの1/4以内(すなわち90deg以内)とし、その範囲内でA/Dコンバータ34で2点ずつサンプリングを行うようにした。
A/Dコンバータ34の最高サンプリングスピードでサンプリングを行った場合の、1秒間のサンプリング回数をNsampとする。この場合、1サンプリングに1/Nsamp秒かかることになる。この時間1/Nsampは、周波数fcの搬送波周期1/fcのfc/N倍になり、位相degで表すと(fc/N)・360degに対応する。搬送波周波数TcをTc>4/Nsampのように設定すれば、範囲Tc/4以内で2回サンプリングを行うことができる。
図11に示す例では、最大位置を挟んで左右対称な位置で1点目M1(丸印)、2点目M2(三角印)のサンプリングを行い、さらに最小位置を挟んで対称な位置で3点目M3(四角印)、4点目M4(星印)をサンプリングする。この場合の信号レベルの低下は、sin(90−(fc/N)・180)となる。このように、範囲Tc/4以内でサンプリングを2回行った場合、最大位置・最小位置からもっとも離れた±45degの位置でサンプリングが行われた場合でも、信号レベルの低下はsin(45)=0.707=3dB程度の減少に抑えることができる。5軸の場合、X1,Y1,X2,Y2の各軸のサンプリングを図11に示すような方法で行い、センサ構造が他の軸と異なるZ軸に関しては、構造の違いにより位相ズレが異なることを利用してほぼ最大位置や最小位置に同期させてサンプリングを行うようにする。
[変形例]
磁気軸受制御系を構成する場合、上述した第1〜3の方法のいずれか一つを採用することもできるし、複数の方法を併用して採用することもできる。例えば、第1の方法で説明したように、X2軸およびY2軸には位相シフト回路を用いて90deg位相をずらした搬送波信号を入力する。そして、Z軸の位相がX1軸,Y1軸と同じであった場合には、X1軸,Y1軸に関しては第3の方法のように搬送波成分の最大位置を中心とするTc/4周期の範囲内でサンプリングを行い、Z軸に関しては搬送波成分の最小位置に同期してサンプリングを行う。Z軸の位相がX2軸,Y2軸と同じであった場合にも同様に処理する。一方、Z軸の位相がX1軸,Y1軸ともX2軸,Y2軸とも異なっている場合には、Z軸に関しては搬送波成分の最大位置付近でサンプリングを行えば良い。その結果、5軸全ての軸において、最大のS/N比でA/D変換が可能となる。
以上説明した実施の形態と特許請求の範囲の要素との対応において、ロータ4は被支持体を、センサ71〜73,71x,71y,72x,72yおよびセンサ回路33a〜33eは検出手段を、デジタル制御回路30および励磁アンプ36は制御手段を、正弦波離散値生成部313,D/Aコンバータ31,31A,31Bおよび位相シフト回路37A〜37Eは搬送波生成手段をそれぞれ構成する。なお、以上の説明はあくまでも一例であり、発明を解釈する際、上記実施の形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項の対応関係に何ら限定も拘束もされない。
本発明による磁気軸受装置が適用される磁気軸受式ターボ分子ポンプのポンプ本体1の概略構成を示す断面図である。 5軸制御型磁気軸受の制御ブロック図である。 図2に示した制御ブロック図のアキシャルセンサ73(z軸方向)に関係する部分を詳細に示したブロック図である。 信号波形の一例を示す図である。 サンプリングタイミングを説明する図である。 S/N比の向上を説明する図である。 図2における各軸のセンサ71x〜73とセンサ回路33a〜33eとを詳細に示す図である。 第1の方法を説明するブロック図である。 位相シフト回路を用いて位相ずらしを行う場合の構成を示すブロック図である。 第2の方法を説明するブロック図である。 第3の方法を説明する図である。
符号の説明
1 ポンプ本体
4 ロータ
30 デジタル制御回路
31,31A,31B,35 D/Aコンバータ
33a〜33e センサ回路
34,34A,34 A/Dコンバータ
36 励磁アンプ
37A〜37E,204 位相シフト回路
51〜53,51x,51y,52x,52y,53z 電磁石
71〜73,71x,71y,72x,72y センサ
313 正弦波離散値生成部

Claims (7)

  1. 被支持体を電磁石により非接触支持する磁気軸受装置であって、
    搬送波信号を生成する搬送波生成手段と、
    前記被支持体の支持位置に応じて前記搬送波信号を変調して変調波信号を出力する検出手段と、
    前記搬送波信号の周波数をfc、サンプリング周波数をfsとしたときに、fc=n・fs(ただし、nは自然数)またはfc=fs/2を満たすサンプリング周波数fsで前記検出手段から出力された前記変調波信号をデジタル信号へと変換するA/D変換手段と、
    前記A/D変換手段から出力される前記デジタル信号に基づいて前記電磁石の励磁電流を制御し、前記被支持体の支持位置を制御する制御手段とを備えた磁気軸受装置において、
    前記搬送波生成手段に、正弦波離散値をデジタル演算処理により生成する正弦波離散値生成部と、前記正弦波離散値をD/A変換して前記搬送波信号を生成するD/A変換部とを設けるとともに、前記正弦波離散値をデジタル演算処理により位相シフトする位相シフト演算部を備え、
    前記位相シフト演算部による位相シフト演算結果に基づいて、前記A/D変換手段で前記変調波信号をデジタル信号へ変換するタイミングを前記変調波信号の包絡線とほぼ一致させるようにしたことを特徴とする磁気軸受装置。
  2. 被支持体を電磁石により非接触支持する磁気軸受装置であって、
    搬送波信号を生成する搬送波生成手段と、
    前記被支持体の支持位置に応じて前記搬送波信号を変調して変調波信号を出力する検出手段と、
    前記搬送波信号の周波数をfc、サンプリング周波数をfsとしたときに、fc=n・fs(ただし、nは自然数)またはfc=fs/2を満たすサンプリング周波数fsで前記検出手段から出力された前記変調波信号をデジタル信号へと変換するA/D変換手段と、
    前記A/D変換手段から出力される前記デジタル信号に基づいて前記電磁石の励磁電流を制御し、前記被支持体の支持位置を制御する制御手段とを備えた磁気軸受装置において、
    前記磁気軸受装置は制御軸を複数有する多軸制御型磁気軸受装置であって、
    前記検出手段は、前記複数の制御軸毎に前記搬送波信号を変調して変調信号をそれぞれ出力し、
    前記A/D変換手段は、(a)前記検出手段から出力される各変調波信号を前記搬送波信号と同期してA/D変換を行うとともに、(b)前記複数の変調波信号の中の2つの変調信号については、一方をその変調波信号内の前記搬送波周波数で変化する搬送波成分が最大となるタイミングにほぼ同期させてサンプリングし、他方をその変調波信号内の搬送波成分が最小となるタイミングにほぼ同期させてサンプリングすることを特徴とする磁気軸受装置。
  3. 被支持体を電磁石により非接触支持する磁気軸受装置であって、
    搬送波信号を生成する搬送波生成手段と、
    前記被支持体の支持位置に応じて前記搬送波信号を変調して変調波信号を出力する検出手段と、
    前記搬送波信号の周波数をfc、サンプリング周波数をfsとしたときに、fc=n・fs(ただし、nは自然数)またはfc=fs/2を満たすサンプリング周波数fsで前記検出手段から出力された前記変調波信号をデジタル信号へと変換するA/D変換手段と、
    前記A/D変換手段から出力される前記デジタル信号に基づいて前記電磁石の励磁電流を制御し、前記被支持体の支持位置を制御する制御手段とを備えた磁気軸受装置において、
    前記磁気軸受装置は制御軸を複数有する多軸制御型磁気軸受装置であって、
    前記検出手段は、前記複数の制御軸毎に前記搬送波信号を変調して変調信号をそれぞれ出力し、
    前記A/D変換手段は、前記検出手段から出力される各変調波信号を前記搬送波信号と同期してA/D変換を行うとともに、前記変調波信号内の前記搬送波周波数で変化する搬送波成分が最大または最小となる位相を中心とした搬送波周期の1/4の位相範囲内でサンプリングすることを特徴とする磁気軸受装置。
  4. 請求項またはに記載の磁気軸受装置において、
    前記搬送波生成手段は、互いに位相の異なる同一周波数の複数の搬送波信号を生成し、
    前記検出手段は、前記複数の制御軸毎に前記複数の搬送波信号のいずれか一つを変調して変調信号をそれぞれ出力することを特徴とする磁気軸受装置。
  5. 請求項に記載の磁気軸受装置において、
    前記搬送波生成手段は、デジタル処理により正弦波離散値を生成する正弦波離散値生成部と、前記正弦波離散値生成部で生成された正弦波離散値をD/A変換して前記搬送波信号を生成するD/A変換手段と、前記搬送波信号の位相をシフトする位相シフト回路を少なくとも一つ有する位相シフト手段とを備えたことを特徴とする磁気軸受装置。
  6. 請求項に記載の磁気軸受装置において、
    前記搬送波生成手段は、デジタル処理により正弦波離散値を生成する正弦波離散値生成部と、前記正弦波離散値生成部で生成された正弦波離散値をD/A変換して前記搬送波信号を生成する複数のD/A変換手段とを備えたことを特徴とする磁気軸受装置。
  7. 請求項またはに記載の磁気軸受装置において、
    前記A/D変換手段を複数設け、前記検出手段から出力されて搬送波成分が同一位相となっている複数の変調波信号を、それぞれ異なる前記A/D変換手段に入力して同一タイミングでA/D変換することを特徴とする磁気軸受装置。
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