JP6379119B2 - バルキーヤーンの延長した長さおよび比較的高い密度のパッケージ類並びにそれらの製造方法 - Google Patents

バルキーヤーンの延長した長さおよび比較的高い密度のパッケージ類並びにそれらの製造方法 Download PDF

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Description

関連出願へのクロス−リファレンス
本出願は2009年10月30日に出願された米国特許暫定出願第61/256744
号からの優先権を主張する。
本発明は特定のヤーンタイプおよびパッケージ寸法に関して先行技術の方法に従い巻き
上げられた同じヤーンの同様なパッケージより大きいヤーン長さを有するバルク加工され
た連続フィラメント(BCF)ヤーンおよび他の織られたまたは「バルキー」ヤーンのパ
ッケージに関する。ここに開示される巻き上げ方法のパッケージはパッケージの単位容量
当たりの正味ヤーン重量に関して測定して比較的高い密度を有しており、同様な幅および
直径のヤーンパッケージ当たりの比較的大きいヤーン重量を与えるが、バルクおよびイン
ターレースの重要な品質特性はパッケージ全体にわたり一定に維持される。開示される発
明のパッケージはまた先行技術のヤーンパッケージより容易に巻きほどかれ、より高い除
去速度で実質的に減じられた巻きほどき張力が観察される。独特の螺旋角度、隣のおよび
隣のではない巻き上げ比、並びに巻き上げ特徴を用いてバルキーヤーンを製造する方法も
ここに開示される。
技術の背景
北米カーペット産業の製作所およびそれらのヤーン供給業者は毎年200,000,0
00個の「チューブ芯」と称する厚紙、プラスチックまたはロールよりなる複合BCFヤ
ーンパッケージを取り扱っている。ヤーンのバルクによるが、これらのBCFパッケージ
の各々は通常は約8〜20ポンドのヤーンを含有しており、バルクは特定重量のヤーンに
より持ち上げられた空間の測定値である。ヤーンがバルキーになればなるほど、パッケー
ジが一般的に含有する重量はより少なくなる。ヤーンタイプおよび関係する工程により、
カーペット産業はしばしばチューブ芯を、時には複数回にわたり、使用する。しかしなが
ら、芯の費用は依然としてかなりの原価問題である。さらに、パッケージが処理される時
毎に、人件費に関して並びにヤーンおよびチューブ芯に対する損傷危険性からの両者で、
この原価が生じる点を理解することも重要である。
BCFヤーンパッケージの物理的な寸法は容易に変更されない。標準的なBCFパッケ
ージの寸法および構造は現存する紡糸、巻き上げ、および巻きほどき工程並びに装置の制
限量を包含する数種の要素により設定される。例えば、チューブ芯直径は円滑な巻きほど
きを可能にするのに充分なほど大きくなければならないが、それはまた高速における巻き
上げを可能にするのに充分なほど強くなければならない。内部にパッケージが適合しなけ
ればならないような標準的なツイスターバケット直径による1つの事例では、BCFヤー
ンパッケージの全体的な直径も制限される。チューブ芯上のヤーンの行程すなわち幅も現
存する装置寸法および巻きほどき効率を包含する工程制限に従い設定される。
ヤーンパッケージ密度を増加させる数種の方法が使用されてきている。これらはチュー
ブ芯の周辺の比較的緊密な巻き上げおよび重複ループとの比較的緊密なヤーンパッキング
を包含する。しかしながら、これらの方法はそれらの独自の欠点を有しており、それらは
困難なヤーン除去、バルク性質における損傷、パッケージ安定性における低下、および芯
終点のヤーン悪化を包含する。上記の問題を回避するために、精密な巻き上げおよび不規
則的な巻き上げ方法が使用されている。
精密な巻き上げは典型的には織物ヤーン用に使用され、それらは微細なデニールであり
且つ平らであり、それらがバルク織りされておらずそしてそのためにほとんど「バルク」
性質を有していないことを意味する。これらのヤーンは典型的には二次段階で織られ、そ
して巻きほどきの円滑さおよび均一性がその後の工程生産性にとって最も重要である。織
物ヤーンの巻き上げられたパッケージも定型的にはより微細なデニールである。これらの
要素のために、織物ヤーンパッケージは典型的にはBCFパッケージよりはるかに長いヤ
ーン長さを有しており、そしてBCFに関して現在典型的なものより高い速度において巻
き上げそして巻きほどきの両方を行う。リボン形成を回避するために設計された精密な巻
き上げ調節方法および巻き上げ特徴はProdiおよびAlbonettiへの特許文献
1に提供されており、そこでは操作制限が例えばリボン形成巻き上げ比において制定され
ており、そうすると回避される。Jennings他への特許文献2に記述されている他
の特徴は整数および半整数の巻き上げ比の隣の値で巻き上げそしてパッケージ全体にわた
り各々の巻き上げ比からの一定の片寄りを課すことによりパッケージの不整を回避するよ
うに設計されている。
BCFヤーンに関すると、調整スピンドル速度および横断案内速度により一定の螺旋角
度/巻き上げ比が維持される不規則的な巻き上げ特徴を使用することが常習的である。こ
の方式の結果はパッケージ全体にわたるヤーン撚糸間に変動する空間を有するBCFパッ
ケージ上の不規則的なヤーン配置パターンである。これはわずかな巻き上げ問題を有する
安定なパッケージを与える傾向があり、そしてそれは上記の「リボン」問題を回避する。
この方式のさらに幾らか進歩した例は、Haakにより特許文献3に開示されるように、
ヤーン層がパッケージ上で重なるにつれて一定の交差角度を維持し、スピンドル駆動およ
び摩擦駆動巻き上げシステムの両者に適用される。不規則的に巻き上げられたパッケージ
は、特にヤーンバルクによって、パッキング密度において大きく変動し、より高いバルク
のヤーンはより軽い重量のパッケージを製造する。
米国特許第5,056,724号明細書 米国特許第6,311,920号明細書 米国特許第5,740,981号明細書
発明の簡単な要旨
最近の数年間では、パッケージ寸法の特定セットにおけるヤーンの重量はBCFヤーン
がバルク性において増加するにつれて徐々に減少してきている。ある特定のデニールに関
すると、このことは1つのパッケージ当たりの比較的短いヤーン長さ並びに1ヤーン当た
りおよび1ヤード当たりのより大きいチューブ芯およびより大きいパッケージの処理を意
味する。それ故、パッケージを効率的に使用できる場合には単位量のヤーン当たりの原価
を低下させるためにはより大きいヤーンパッケージが望ましいであろう。
従って、先行技術の不規則的に巻き上げられたヤーンパッケージまたは精密に巻き上げ
られたパッケージと比べてバルキーヤーンのパッケージ密度(特定寸法のパッケージ中に
含有されるヤーン重量)を実質的に増加させうる巻き上げ方法を発明することが望ましい
。同時に、ヤーンバルクレベル、バルク恒常性、巻き上げ張力、パッケージ形態安定性、
およびパッケージ巻きほどき張力を、先行巻き上げ方法と比べて、維持するかまたは改良
することも望ましい。
ここに開示される発明は先行技術の不規則的に巻き上げられたヤーンパッケージまたは
精密に巻き上げられたパッケージと比べて約7%〜約17%および約7%〜約11%を包
含する約2%〜約20%のパッキング密度(特定寸法のパッケージ中に含有されるヤーン
重量)における増加を有するBCFパッケージを製造するためのヤーン巻き上げ方法を提
供する。この開示のBCFパッケージは先行方法の調節ヤーンより高いヤーンバルクレベ
ルを、同じかまたは優れたバルク恒常性およびパッケージ形態安定性と共に、示す。紡糸
巻き上げ張力は先行巻き上げ方法より低いことが示される。パッケージ巻きほどき張力は
、先行方法と比べて、特に(例えばパッケージ逆巻き上げにおけるような)より高速にお
けるパッケージの巻きほどき時には、より低い。当業者が開示される特徴を充分な精密さ
で有効に実施しうる新規な巻き上げ機スピンドルおよび横断案内調節アルゴリズムも開示
される。開示される方法の種々の面により製造される新規なBCFパッケージも提供され
る。
開示される方法の一面では、約150mm〜約180mmおよび約160mm〜約18
0mmを包含する約130mm〜約180mmの間のパッケージ直径が得られるまでバル
キーヤーンはチューブ芯上で精密な隣のではない巻き上げ比を用いて巻き上げられる。こ
の点で、隣の整数および非整数の精密な巻き上げ比をヤーン巻き上げの残りに関して使用
できる。チューブ芯上に巻き上げられた典型的なバルキーヤーンは275mmを包含する
約250mm〜約280mmの最終的な直径を有する。最終的な直径は79mmの標準的
なチューブ芯直径を包含する。当業者はチューブ直径が変動すること並びに巻き上げ特徴
をそれに応じてどのように修正するかをわかるであろう。
開示される方法の他の面では、約150mm〜約180mmおよび約160mm〜約1
80mmを包含する約130mm〜約180mmの間のパッケージ直径が得られるまでバ
ルキーヤーンはチューブ芯上で隣のではない不規則的な巻き上げを用いて巻き上げられる
。この点において、隣の整数および非整数の精密な巻き上げ比をヤーン巻き上げの残りに
関して使用できる。
開示される方法の別の面では、バルキーヤーンはチューブ芯上で第一の隣のではない巻
き上げ比および第一の螺旋角度を有する第一の隣と異なる設定点を用いて巻き上げられる
。約150mm〜約180mmおよび約160mm〜約180mmを包含する約130m
m〜約180mmの間のパッケージ直径が得られるまで、巻き上げ比は隣のではない巻き
上げ比および第一の螺旋角度より大きい螺旋角度を有する付加的な隣のではない設定点に
段階的に増加させられる。この点において、巻き上げ比は少なくとも1つの精密な隣の巻
き上げ比および少なくとも1つの該第一の螺旋角度より大きい螺旋角度を有する少なくと
も1つの隣の設定点に段階的に増加させられる。
開示される方法のさらに別の面では、バルキーヤーンはチューブ芯上で第一の隣のでは
ない巻き上げ比および第一の螺旋角度を有する第一の隣のではない設定点を用いて不規則
的に巻き上げられる。約150mm〜約180mmおよび約160mm〜約180mmを
包含する約130mm〜約180mmの間のパッケージ直径が得られるまで巻き上げ比は
付加的な設定点に段階的に増加させられる。この点まで、ヤーンはチューブ芯上に隣ので
はないパターンで置かれる。巻き上げ比は次に少なくとも1つの精密な隣の巻き上げ比お
よび少なくとも1つの該第一の螺旋角度より大きい螺旋角度を有する少なくとも1つの隣
の設定点に段階的に増加させられる。
開示される方法のさらに他の面では、バルキーヤーンはチューブ芯上で15より多く且
つ25より少ない量を包含する10より多く且つ約30より少ない一連の巻き上げ比設定
点を用いて巻き上げられる。各々の設定点は特定の巻き上げ比および螺旋角度において開
始し、新たな巻き上げ比およびより高い螺旋角度が設定される新たな設定点に達するまで
パッケージ直径の増加を伴いながら螺旋角度は徐々に減少し、そこから次の設定点まで螺
旋角度は再び徐々に減少する。開示される方法の各々の設定点に関する開始(またはジャ
ンプ)点における螺旋角度はパッケージ芯では約9度からの範囲でありそしてジャンプ点
では約15度までピーク時に徐々に増加し、そして次にBCFパッケージの外層における
ジャンプ点では約11度に減退する。隣のではない巻き上げ比を設定点の最初の50%〜
75%に関して使用することができ、隣の巻き上げ比は設定点の残りの25%〜50%に
関して使用することができる。
別の面では、1cm当たり約0.5グラム〜1cm当たり約0.55グラムを包含
する1cm当たり約0.4グラム〜1cm当たり約0.6グラムのパッキング密度を
有するチューブ芯上に巻き上げられたバルキーヤーンが開示される。パッケージ直径が約
150mm〜約180mmおよび約160mm〜約180mmを包含する約130mm〜
約180mmに達するまでこのヤーンは隣のではない巻き上げ比を用いて巻き上げること
ができる。この点において、隣の精密な巻き上げ比をヤーン巻き上げの残りに関して使用
することができる。このバルキーヤーンパッケージは、同じヤーンの不規則的に巻き上げ
られたパッケージより、約7%〜約17%および約7%〜約11%を包含する約2%〜約
20%のパッケージ密度における改良を有する。
開示される方法のさらに他の面では、約1.6:1〜約2.3:1、約1.9:1〜約
2.3:1、および約2.0:1〜約2.3:1のパッケージ直径対チューブ芯直径の比
が得られるまでバルキーヤーンはチューブ芯上で精密な隣のではない巻き上げ比を用いて
巻き上げられる。この点において、隣の整数および非整数の精密な巻き上げ比をヤーン巻
き上げの残りに関して使用することができる。
開示される方法のさらに別の面では、バルキーヤーンはチューブ芯上で巻き上げられ、
チューブ芯は軸、該軸の周りの内径、該軸の周りの外径、外周および長さを有し、パッケ
ージはチューブ芯の外径に等しい内径、外径、周囲、チューブ芯の長さより短い幅を有し
且つチューブ芯の軸に対して直角にありそして該幅により分離されている平面上にほぼ平
らな側面を有しており、この方法は
(a)チューブをその軸の周りで回転させ、
(b)初期位置におけるチューブ芯の外周と接触しているバルク加工された連続フィラメ
ントヤーンの連続する長さをチューブ芯の長さに沿って置き、
(c)該ヤーンをチューブ芯の外周の周りに、ヤーンがチューブ芯により持ち上げられそ
してヤーン接触位置がチューブ芯の周りを移動するように、巻き上げ、
(d)チューブ芯が回転するにつれてヤーン接触位置をチューブ芯の長さに沿って往復運
動で移動させて、パッケージが回転しそしてパッケージ外径が増加するにつれてヤーン接
触位置がパッケージの周辺上の移動点になり始め、そして接触位置がパッケージの全幅を
各々の横断行程上で端から端に横断して、パッケージ外径においてパッケージ表面を形成
し、
(e)回転するパッケージの回転速度に関して所望する接触位置横断速度を選択し、
(f)回転するパッケージの回転速度に関して所望する接触位置横断速度調節点を設定し

(g)実際の接触位置横断速度を検知し、
(h)接触位置横断速度調節点に関する設定を調整して実際の横断速度を所望する速度に
収斂させ、
(i)特定の時間間隔後に新たな所望するパッケージ回転速度および新たな接触位置横断
速度を選択し、
(j)選択された時間間隔後に新たなパッケージ回転速度およびヤーン接触位置横断速度
調節点を設定し、
(k)新たな実際の接触位置横断速度を検知し、
(l)新たな接触位置横断速度調節点に関する設定を調整して、実際の横断速度を新たな
所望する速度に収斂させ、そして
(m)パッケージ外径が所望する値に達するまで段階(i)〜段階(l)を繰り返す
ことを含んでなる。
さらにもっと他の面では、0.018:1より大きいパッキング密度(1cm当たり
のグラム数で測定される)対最終的なパッケージ直径(cmで測定される)の比を有する
バルク加工された連続フィラメントヤーンのパッケージが開示される。比は0.019:
1〜約0.022:1、0.020:1〜約0.022:1、および約0.021:1〜
約0.022:1を包含する0.018:1〜約0.022:1でもありうる。
さらにもっと別の面では、同じヤーンを含有する不規則的に巻き上げられたパッケージ
のパッケージ密度と比べて約7%〜約17%の間のパッケージ密度増加を有するバルク加
工された連続フィラメントヤーンのパッケージが開示される。パッケージ密度増加は約7
%〜約11%でもありうる。
開示される方法の他の面では、該パッケージ直径が該最終的なパッケージ直径の約47
%〜約65%になるまでバルク加工された連続フィラメントヤーンはチューブ芯上で少な
くとも1つの隣のではない巻き上げ比を用いて巻き上げられる。この点において、ヤーン
は少なくとも1つの精密な隣の巻き上げ比を用いて巻き上げられる。
開示される方法の別の面では、該パッケージ直径が該最終的なパッケージ直径の約47
%〜約65%になるまでバルク加工された連続フィラメントヤーンはチューブ芯上で隣の
ではない不規則的な巻き上げ比パターンを用いて巻き上げられる。この点において、ヤー
ンは少なくとも1つの精密な隣の巻き上げ比を用いて巻き上げられる。
開示される方法のさらに別の面では、約1.6:1〜約2.3:1のパッケージ直径対
チューブ芯直径の比が得られるまでバルク加工された連続フィラメントヤーンはチューブ
芯上で隣のではない不規則的な巻き上げパターンを用いて巻き上げられる。この点におい
て、ヤーンは少なくとも1つの精密な隣の巻き上げ比を用いて巻き上げられる。
さらに別の面では、1cm当たり約0.4グラム〜1cm当たり約0.6グラムの
パッキング密度を有する最終的な直径を有するバルク加工された連続フィラメントヤーン
のパッケージが開示されており、該パッケージは約1.6:1〜約2.3:1のパッケー
ジ直径対チューブ芯直径比で終了する隣のではない巻き上げパターン並びに約1.6:1
〜約2.3:1のパッケージ直径対チューブ芯直径比で開始する精密な隣の巻き上げパタ
ーンをさらに有する。
図面の簡単な記述
図1は開示された方法の一面の22個の巻き上げ比設定点を有する段階的な精密な巻き上げ特徴を示す。 図2は開示された方法の他の面の22個の巻き上げ比設定点を有する段階的な精密な巻き上げ特徴を示す。 図3は開示された方法に従う巻き上げ調節方策である。
定義
当業者には大体知られているが、明白にするためにこの開示で使用される用語の幾つか
の以下の定義を提供する。
隣の:ヤーンパッケージの表面上の1つの巻き上げパスと次のパスとの間に挟まる空間
がほとんどまたは全くないが、ヤーンパスが事実上互いの頂部にない。
バルク:ヤーン密度の逆測定値であり、より高いバルク数は単位重量のヤーンにより占
有されるより大きい容量を示す。バルクはヤーンが熱硬化された後に測定される。
クリンプ:織られたヤーンの波状性または捩じれでありそして熱硬化前に測定される。
デニール:ヤーンの長さ当たりの重量(グラム/9000メートル)である製品記述の
一部。数が高くなればなるほど、ヤーンまたは繊維は重くなる。
非整数(例えば、半整数、四分整数)巻き上げ比:1つの横断行程当たりのパッケージ
の回転数が全数(整数)でない場合の巻き上げ比。例えば、ヤーンはその横断行程および
パターンをパッケージ上で繰り返すため3.5の巻き上げ比は7つのバンドを作成する。
整数(integral)(整数(integer))巻き上げ比:1つの横断行程当
たりのパッケージの回転数が整数(whole number)であり、例えば5.0の
整数(整数)巻き上げ比では、ヤーンはその横断行程およびパターンをパッケージ上で繰
り返すため互いの頂部上で正確に5つのバンドとなるであろう。
螺旋角度:見かけ角度ヤーンがパッケージの周りに巻き上げられるためそれが特定点に
おけるチューブ芯の軸に対して直角な平面に関して採用され、これは全パッケージ側壁(
それはチューブ芯軸に対して90度にある平面を形成するはずである)に関するヤーンパ
スの角度でもある。
螺旋角度特徴:パッケージ直径に対する螺旋角度の関係。
ジャンプまたは段階点:パッケージ回転速度および横断速度が一緒に新たな設定点に移
動して螺旋角度における突然の変化も生ずる巻き上げ特徴における時点。
パッケージ:巻き上げられたヤーンがチューブより長さが幾分短い円筒形上をとってい
ずれかの端部に明白に規定された平らな側面を有するように厚紙または他の材料のチュー
ブの周りに巻き上げられた、ある長さのヤーン。
リボン:「バンド」と同義語であり、リボンはヤーンがパッケージ上に巻き上げられる
かまたは置かれているため各々のパスまたはヤーン通路が(同じ巻き上げ螺旋角度で)他
の頂部のすぐ上の位置にある。
横断:チューブ芯が回転するにつれてヤーン接触点がチューブ芯の長さに沿って前後に
移動する動作であり、ヤーンはチューブ芯に巻き上げられてパッケージを製造する。
横断サイクル:横断案内またはヤーン接触点がパッケージの軸に沿う最初の基準点から
パッケージの一側面に通過し、最初の基準点を通ってパッケージの他の側面に逆行し、そ
して次に最初の基準点に戻る。
横断案内:ヤーンをチューブ芯の周りに巻き上げながら、ヤーン撚糸をパッケージの一
端から他端に前後に送るための機械的装置。
横断行程:1つのパッケージ側面から他への芯チューブまたはパッケージ上のヤーン接
触点のパスであり、また、横断がそれを通って移動するパッケージ側面間の距離である。
横断速度:ヤーン接触点がパッケージを横断する速度(直線性)であり、横断案内が行
程および戻りを完了するための1分間当たりのサイクルにおける頻度である。
チューブ芯:チューブと同義語であり、紙、ボール紙、樹脂、重合体、それらの組み合
わせ、または高速で回転するのに適する構成材料から製造されたチューブ並びに破砕力に
対して適度に抵抗するのに充分な紐。典型的なチューブ芯は約79mmの直径を有するが
、他の直径の利用可能なチューブ芯も利用可能である。
巻き上げ比:1つの完全な横断サイクル(完全なサイクル、など)当たりのスピンドル
(またはチューブ芯)の1分間当たりの回転数。
発明の詳細な記述
同じ張力において製造された同じヤーンタイプの不規則的に巻き上げられたパッケージ
より驚くべきことに約7−17%および約7−11%を包含する約2−20%ほど密度が
大きいがBCFナイロンヤーンに関する要求される寸法内にパッケージ形態を維持するB
CFパッケージを作成する方法が開示される。この方法は独特の電子調節および特定の巻
き上げ設定を包含する。
パッケージ製造および巻きほどきを改良する目的のためには、この方法は精密な巻き上
げタイプである。精密な巻き上げは一連の巻き上げ比段階を使用して均一なヤーン空間を
調節する。段階的な精密な巻き上げでは、(パッケージ直径の関数としての螺旋角度のグ
ラフからの)設計された螺旋角度特徴に従い段階パターンを形成する一連の巻き上げ比が
使用される。例えば図1および2を参照のこと。
最高のパッキング密度は完全整数および整数以下数のリボンの隣にあり、その理由はこ
れが撚糸間の最もきつい空間が存在する場所だからである。隣の整数の巻き上げ比に関し
て所望する空間は以下に示された式1により決めることができる:
Figure 0006379119
この式は整数の巻き上げ比(WR)および実際の巻き上げ比(WR)の間の巻き上
げ比差異を計算して中心−中心撚糸空間(D)とする。TRstrokeは一方向にお
ける横断により走行されるmm単位の距離である。この式は特定の整数のリボンから特定
された空間を得るために必要な巻き上げ比を決めるために有用である。
BCFナイロンヤーンの成功裡のパッケージ形成を伴いながら密度増加に必用な巻き上
げ設定は螺旋角度範囲、螺旋角度特徴、およびパッケージ全体にわたる特定直径における
特定の巻き上げ比/ヤーン空間決定を包含する。BCFヤーンはいずれかのバルク加工さ
れた連続フィラメントヤーン、例えば約500〜約2400のデニール範囲および約10
%〜約40%の間のクリンプを有するバルク加工された連続フィラメントヤーン、であり
うる。織物ヤーン巻き上げ工程と比べて、BCFナイロンヤーンは、精密な巻き上げを試
みる時には幾らかの特別な考慮を行うことを必要とする。これは、ヤーンの比較的重く且
つバルキーな構成並びにその比較的自然発生的な「弾性」およびヤーン表面上の仕上げ剤
と添加剤によるものであり、それらはヤーンを引き込みに対して敏感にさせ且つ低摩擦に
よる逆転時の脱落に対しても敏感にさせる。まとめると、これらの要素は精密な巻き上げ
によるBCFパッケージ側壁均一性の達成を非常に困難にさせる。精密な巻き上げに固有
な特性はカム逆転時の脱落によるパッケージ形成事象の機会を増大させる。より近くにあ
るヤーン空間は典型的には精密な巻き上げにより得られ、それが逆転時の撚糸のパイリン
グおよび劣悪なパッケージ形成の比較的多くの機会を与える。また、比較的高い横断速度
/螺旋角度の精密な巻き上げ工程は、ヤーンが常に横断案内を垂れ下がりそして横断行程
長さが本質的に短縮されるために、より多く脱落する傾向がある。
パッケージの比較的長い期間にわたり一定の巻き上げ比を保ちながら、横断速度は遅く
なり、そして横断行程は実際に変わる。この遅延は、一定の巻き上げ比が維持される各々
の巻き上げ比で起きる。パッケージの構成全体にわたるこの効果の合体が、逆転時の膨張
およびサドリングにより、先行技術の精密な巻き上げによる側壁均一性の達成を非常に困
難にさせる。この現象のために、数種の独特の修正がここに開示される巻き上げ方法およ
びその調節方法に対してなされてきており、それらがここに開示される巻き上げ方法を先
行技術と明白に区別している。
図1および2は開示される方法の種々の面に従うナイロン6,6の試料を巻き上げるた
めに使用される巻き上げ特徴を示す。Toray NXA/B巻き上げが両方の巻き上げ
特徴で使用される。これは4−端部スピンドル駆動される自動ドッフ巻き上げ機であり、
それは2−端部工程に変換されうる。この巻き上げ機は650−2600デニールの範囲
のBCFナイロンヤーンを毎分1100−3100メートルの表面速度で紡糸しうる。ヤ
ーンは263.5mmの横断行程でヤーンを横断するためのモーター駆動カムを用いて2
75mmの最大パッケージ直径に紡糸されうる。
図1Aは巻き上げ特徴1を示しそして図1Bは試料1−9(以下に記載されている)を
開示される方法の一面に従い巻き上げるために使用される1段階当たりの巻き上げ比を示
す。22段階が巻き上げ特徴1で使用され、そこでは整数および非整数のリボンの隣ので
はない巻き上げ比(すなわち、隣のではない巻き上げ比)が最初の13段階に関して(す
なわち、パッケージ直径が約130mmになるまで)使用される。残りの9段階は整数お
よび非整数のリボンの隣の巻き上げ比(すなわち、隣の巻き上げ比)である。
図2Aは巻き上げ特徴2を示しそして図2Bは試料10(以下に記載されている)を開
示される方法の他の面に従い巻き上げるために使用される1段階当たりの巻き上げ比を示
す。22段階が巻き上げ特徴1で使用され、そこでは整数および非整数のリボンの隣ので
はない巻き上げ比(すなわち、隣のではない巻き上げ比)が最初の15段階に関して(す
なわち、パッケージ直径が約148mmになるまでに)使用される。残りの7段階は整数
および非整数のリボンの隣の巻き上げ比(すなわち、隣の巻き上げ比)である。
螺旋角度範囲
比較的高いパッキング密度を充分に均一であり且つ安定なパッケージ形成と共に達成す
るためには、BCFナイロンヤーンは比較的広い範囲の螺旋角度を必要とする。開示され
る方法の一面では、螺旋角度は約9度から約15度までの範囲にわたる。これは低い螺旋
角度で良好なパッケージを芯のところで構成可能にそしてパッケージ構造中でその後に隣
の整数および非整数のリボンを有するはるかに長いヤーン層を構成可能にする。
他の面では、この方法はパッケージ構造でその後に隣の整数の巻き上げ比を使用し、そ
の理由は速度調節は1/4整数層によりそしてある場合には隣の半整数の巻き上げ比でさ
らに可変性となるためである。駆動モーターへのフィードバック調節によるさらに相対的
に小さい速度変動でさえ半および1/4整数の巻き上げ比に関する空間内の可変性を引き
起こす。従って、比較的高い全体的密度が効率的に得られうるパッケージの外層では整数
および半整数の巻き上げ比が好ましい。
螺旋角度は以下の式:
Figure 0006379119
[式中、Vは水平ヤーン速度でありそしてVは垂直ヤーン速度である]
で決めることができる。Vは以下の式:
Figure 0006379119
[式中、Tはサイクル中の1分間当たりの横断速度でありそしてdは横断行程であり、
それは案内がパッケージの一面から他の面に移動するにつれて横断案内により通過する距
離である]
で決めることができる。Vは以下の式:
Figure 0006379119
[式中、Sはrpmでのスピンドル速度でありそしてdはパッケージ直径である]
で決めることができる。ヤーン速度はVおよびVを用いて以下の通りにして計算する
ことができる:
Figure 0006379119
ほとんどの場合、ヤーン中で一定の張力を維持することが望ましいためVは固定され
る。
螺旋角度特徴
開示される方法を、パッケージの最初では約9度の螺旋角度で開始し、パッケージの中
間に向かって約15度でピークとなり、そして完全に巻き上げられたパッケージの表面で
約11度に下がる螺旋角度特徴を使用することができる。この螺旋角度特徴は、充分なパ
ッケージ均一性および安定性を維持しながら、不規則的な巻き上げ方法より約7−17%
および約7%−11%を包含する2−20%の密度改良をもたらす。パッキングの開始時
の高い横断速度による逆転時の過剰な「プルバック」を回避するためには、最初の螺旋角
度が低く開始しそして次にスピンドル速度が低下するにつれてその途中でより高く動き、
それがBCFパッケージの開始時の変化の相対的に急速な割合を引き起こす。スピンドル
速度低下割合が基準外になるにつれて、螺旋角度も基準外になることができ、そして実際
にピーク達成可能となりそして次に有意なパッケージ形成事象を引き起こさずに低下可能
となる。一定の巻き上げ比を維持しそしてパッケージ密度を最大にするためには、BCF
パッケージの終点、すなわち表面、に向かって、螺旋角度はそのピーク値から好ましくは
急落する。
パッケージの特定直径における巻き上げ比
整数および整数以下数のリボンの隣の巻き上げ比はパッケージの実体部分により回避さ
れる。成功裡のパッケージ形成を達成するためには、BCFパッケージは撚糸間の比較的
広い空間を有するように製造可能でなければならず、そして整数および整数以下数のリボ
ンの隣のではない巻き上げ比(すなわち、隣のではない巻き上げ比)はこの芯内で回避さ
れなければならない。次に、約150mm〜約180mmおよび約160mm〜約180
mmを包含する約130mm〜約180mmのパッケージ直径を達成した後にのみ、整数
および整数以下数のリボンの隣の巻き上げ比(すなわち、隣の巻き上げ比)をBCFパッ
ケージ形成の品質に悪影響を与えずに使用することができる。或いは、パッケージ形成の
最初の約150mm〜約180mmおよび約160mm〜約180mmを包含する約13
0mm〜約180mm以内での別の精密な隣のではない巻き上げ方法の代わりに不規則的
な巻き上げを、パッケージ品質および全体的なパッケージ密度を有意に妥協することなく
、使用することができる。
パッケージ直径が約150mm〜約180mmおよび約160mm〜約180mmを包
含する約130mm〜約180mmに達した後に、それはヤーンパッケージ上のヤーン配
置パターンの一部として隣の整数および非整数の巻き上げ比を選択し始めうる。近似して
いる整数の隣の巻き上げ比を選択するときには、上記の空間式を用いて選択される実際の
巻き上げ比は常に整数のリボンより小さくなければならない。この巻き上げ比パターンは
、充分なパッケージ均一性および安定性を維持しながら、不規則的な巻き上げ方法より約
7−11%および約7%−11%を包含する2−20%の密度改良をもたらす。
巻き上げ比は以下の式:
Figure 0006379119
[式中、SおよびTは上記のスピンドル速度および横断速度である]
を用いて計算することができる。
ドッフィングにおける横断カム調節
異なる横断駆動装置を用いて開示される方法の調節方策を実施するために種々の代替手
段が予想されうるため、制限する意図はないが、以下の方式が誘導駆動装置の駆動用横断
カムの有効な横断調節を可能にする。
図3は開示される方法に従うBCFヤーンの巻き上げで使用できる巻き上げ調節方策を
開示する。スピンドルRPM測定入力2および所望する巻き上げ比入力4はプロセッサー
12にそれぞれ調節信号135および130を介して伝達される。プロセッサー12は式
7を用いて横断速度信号115を計算し、それはプロセッサー16およびプロセッサー1
4に信号120を介して送られる。プロセッサー14は横断カムCPM測定入力6も調節
信号140を介して受ける。プロセッサー14は組み合わせ信号110を積算構成部品1
8に送る。図3における機能ブロックのソフトウェア構成部品がプログラムされて例えば
プログラム可能な論理調節器(PCL)またはダイナミックランダムアクセスメモリーの
如き当該技術で既知である構成部品および方法を用いて急速に且つ正確に相互作用を受け
る。種々の代替用の現在の計算装置タイプまたは配置を予想しうるが、それは開示される
方法に従うBCFヤーンの精密な巻き上げ用の巻き上げ機および横断の両方の有効な調節
を可能にする方策の論理である。
横断カムが可変周波数駆動装置から供給される誘導駆動装置により駆動される場合には
、駆動負荷速度を変更しうる割合において固有の制限がある。ここに開示される精密な巻
き上げ方法に関する独特の螺旋角度特徴により、横断カム速度における特に急速な変化が
ドッフィングにおいて指令され、それは誘導駆動装置に関する変化限度の割合を超えうる
。その後の改良なしに、駆動装置は指令された速度における急速な変化に傾く傾向があり
、巻き上げ機を止めるであろう。
巻き上げ機が横断カム駆動装置への出力をフィルタリングするドッフィング配列を開始
する時点でPLCへの別個の入力10および信号100の導入により上記の速度変化制限
問題が回避されうる。このフィルタリングである割合制限器20が駆動指令信号145の
変化の割合を、パッケージがドッフされそして新たなパッケージが開始される間に駆動装
置に固有な物理的限度が超えられないように、制限する。割合制限はパッケージの外層が
脱落危険性低下によって処理を改良する不規則的なパターンを有するようにさせる。
横断速度調節
精密な巻き上げは横断カム速度の精密で且つ繰り返し可能な調節を必要とするため、実
際の巻き上げ比は所望する比から有意に逸脱しない。ここに開示される方法は独特の速度
調節方策を使用し、それが置かれたBCFヤーンパッケージを所望するパッケージ形状で
効率的に製造するのに必要な横断カム速度の極めて精密な調節を可能にする。
図3を参照すると、横断カムの速度が監視され6そして実際の速度信号140が計算さ
れそしてプログラム可能な調節器に入力される。図3に示されているように調節器が次に
組み合わされたフィードフォワードおよびフィードバック速度調節ループを実行する。フ
ィードバック構成部品は積算のみの作用である積算構成部品18を低い利得信号125と
共に有する。低い利得信号125は横断カム駆動装置への出力をゆっくり調整するために
作用し、それが構成部品16のところで目標横断速度信号115と組み合わされて、指令
された速度および実際の速度の間の誤差が0近くにされるような組み合わせ信号140を
発生させる。低い利得はノイズ免疫を改良しそして生ずる巻き上げ比の変動を低下させる
。フィードフォワード構成部品はモーター滑りの不存在下において正確な横断カム速度を
生ずる速度指令22を計算する。
積算構成部品18は操作段階(その入力値を積算する)または保持状態(積算器の出力
が一定である)にあることができる。巻き上げ特徴が指令される巻き上げ比において巻き
上げジャンプ検知器8により検知されるジャンプを引き起こしそして信号105を介して
積算構成部品18に送られる時に、積算値18は保持状態になる。これにより、積算構成
部品18が定常状態におけるモーター滑りにのみ応答することが確実になる。
横断カム22の指令速度は、スピンドル速度(rpm)の測定および以下の式:
Figure 0006379119
[式中、Wは所望する巻き上げ比でありそしてTは所望する横断カム速度である]
を用いる所望する巻き上げ比によるこのスピンドル速度値の割り算により、直接的に計算
される。
張力損失補正
スピンドル速度は典型的には一定のパッケージ表面速度またはヤーン速度(V)を維
持するように調節される。開示される方法の独特の巻き上げ特徴のために、螺旋角度が低
下するにつれてヤーン張力は損失されうる。同様に、螺旋角度が種々の設定点において増
加するにつれてヤーン張力は増加されうる。張力におけるこの変化を補正しそして一定の
ヤーン速度を維持するためには、スピンドル速度を巻き上げ工程全体にわたり変動させな
ければならない。
以下の式は一定の張力を維持するために開示される方法で使用されるスピンドル速度、
ヤーン速度、所望する巻き上げ比、パッケージ直径、および横断行程の間の関係を示す。
Figure 0006379119
式2−8は図3における調節方策で使用することができ、ここでスピンドル速度が調節
されて二構成部品方策を用いて張力変動に関して部分的に補正する。一構成部品はスピン
ドル速度を調整して作成されるパッケージ全体にわたりパッケージの表面速度を一定値に
維持し、この値はヤーンタイプに従い選択される。第二構成部品は目標表面速度に対する
調整を計算して螺旋角度における変化により引き起こされる張力変動を部分的に消す。調
整が進度制限されて調節ループの不安定性を回避し且つ特徴におけるジャンプまたは設定
点における整数の巻き上げ比を回避する。
逆巻き上げ方法
逆巻き上げは、それによりヤーンのいっぱいになったチューブを特定条件下で他の空の
チューブ上に紡糸させうる工程である。この工程を実施すべき条件を以下の表に挙げる。
Figure 0006379119
これらの条件は多数の製品にわたり繰り返し可能な結果を得るために必要である。パッ
ケージ密度を有効にするためには、逆巻き上げチューブは最低10インチの直径で作動さ
せるべきである。
実施例
以下は、不規則的な巻き上げおよびToray NXA/B巻き上げを用いる開示され
た方法の面を包含する種々の方法に従い巻き上げられたナイロン6,6BCFヤーンパッ
ケージの実施例である。ナイロンBCFおよび他の「バルキー」ヤーンの共通する特徴は
、パッケージの端部からの弾性回復すなわち「プルバック」へのそれらの傾向および空気
摩擦の結果としての横断案内後部での遅れへのそれらの傾向である。異なるバルクおよび
回復特徴を有する他のヤーンおよび重合体の選択は記述されている特徴への微調整を必要
とするであろう。
試験方法
パッキング密度はバルク加工された連続ヤーンの巻き上げられたパッケージの重量(グ
ラム)をヤーンの容量(cm)により割り算することにより測定される。全ての場合、
一定の重量を有する標準的なチューブ芯が使用された。
Dynafil TM クリンプ力(「クリンプ力」)はMorschel,U:Pasc
hen,A.;Stein,W.:BCF yarn testing with Dy
nafil ME,Chemical Fibers International,5
3,pp.204−206(2003)(引用することにより本発明の内容となる)にあ
る試験方法に従い測定される。BCFナイロンヤーンをDynafilTM器具上でヤー
ン速度、頂部ロールにおけるヤーン過剰供給量およびヒーター温度によって試験する時に
は、収縮に対する抵抗により張力計上で発生する力がある。約100mpm(1分間当た
りのメートル数)より低いヤーン速度では、収縮力(1)と称するヤーンの収縮による力
が主である。120mpmを越えるより高い速度では、達成される最高ヤーン温度は相対
的に低くそしてクリンプ力と称するより低い力が発生する。以下に報告される測定はDy
nafilTM上で150mpmヤーン速度において0.1gpdのプレテンション(p
retension)、207℃のヒーター温度および頂部ロールからの3%の頂部リー
ルからの過剰供給下で行われた。
以下の表1は不規則的方法および開示された方法の異なる面に従い巻き上げられた種々
のヤーンを示す:
Figure 0006379119
実施例1は不規則的な巻き上げ方法および図1で上記した精密な巻き上げ方法を用いて
巻き上げられたヤーン試料1〜9のパッケージ密度(1cm当たりのグラム数)を比較
する。
Figure 0006379119
実施例2は不規則的な巻き上げ方法および図2で上記した精密な巻き上げ方法を用いて
巻き上げられたヤーン試料10のパッキング密度(1cm当たりのグラム数)を比較す
る。
Figure 0006379119
本発明を開示された方法および製品の種々の面を参照しながら以上で記述してきた。こ
れまでの詳細な記述を読み且つ理解すると明白な修正および変更が思いつくであろう。本
発明は全てのそのような修正および変更をそれらが特許請求の範囲内にある限り包含する
と解釈されることを意図する。

Claims (5)

  1. チューブ芯上に巻き上げられたバルク加工された連続フィラメントヤーンのパッケージを製造する方法であって、
    (a)チューブをその軸の周りに回転させ、
    (b)初期位置におけるチューブ芯の外周と接触しているバルク加工された連続フィラメントヤーンの連続する長さをチューブ芯の長さに沿って置き、
    (c)該ヤーンをチューブ芯の外周の周りに、ヤーンがチューブ芯により持ち上げられ、及び、ヤーン接触位置がチューブ芯の周りを移動するように、巻き上げ、
    (d)チューブ芯が回転するにつれてヤーン接触位置をチューブ芯の長さに沿って往復運動で移動させて、パッケージが回転しそしてパッケージ外径が増加するにつれてヤーン接触位置がパッケージの周辺上の移動点になり、及び、ヤーン接触位置がパッケージの全幅を各々の横断行程上で端から端に横断して、パッケージ外径においてパッケージ表面を形成し、
    (e)回転するパッケージの回転速度に関して所望するヤーン接触位置横断速度を選択し、
    (f)回転するパッケージの回転速度に関して所望するヤーン接触位置横断速度を設定し、
    (g)実際のヤーン接触位置横断速度を検知し、
    (h)ヤーン接触位置横断速度に関する設定を調整して、実際のヤーン接触位置横断速度を所望する速度に収斂させ、
    (i)特定の時間間隔後に新たな所望するパッケージ回転速度および新たなヤーン接触位置横断速度を選択し、
    (j)選択された時間間隔後に新たなパッケージ回転速度およびヤーン接触位置横断速度を設定し、
    (k)新たな実際のヤーン接触位置横断速度を検知し、
    (l)新たなヤーン接触位置横断速度に関する設定を調整して、実際のヤーン接触位置横断速度を新たな所望する速度に収斂させ、
    (m)パッケージ外径が所望する値に達するまで段階(i)〜段階(l)を繰り返すことを含んでなり、
    パッケージの最初からパッケージの中間に向かって螺旋角度が増加し、螺旋角度がピークに到達した後で螺旋角度が減少し、
    チューブ芯が、軸、該軸の周りの内径、該軸の周りの外径、外周および長さを有し、パッケージがチューブ芯の外径に等しい内径、外径、周囲、チューブ芯の長さより短い幅を有し、且つ、チューブ芯の軸に対して直角にあり、及び、該幅により分離されている平面上にほぼ平らな側面を有する、製造方法。
  2. パッケージの最初では9度以上の螺旋角度で開始し、15度以下の螺旋角度でピークとなり、巻き上げられたパッケージでは11度以上の螺旋角度に下がる、請求項1に記載の製造方法。
  3. パッケージ外径が150mm〜180mmになるまで1つの横断サイクル当たりのパッケージ回転数が不規則的であるように第一のヤーン接触位置横断速度を選択し、及び、1つの横断サイクル当たりのパッケージ回転数が隣のものではないように付加的なヤーン接触位置横断速度を選択することをさらに含んでなる、請求項1に記載の製造方法。
  4. パッケージ外径が130mm〜180mmになるまで1つの横断サイクル当たりのパッケージ回転数が隣のものではない巻き上げパターンを生ずるように第一のヤーン接触位置横断速度を選択し、及び、1つの横断サイクル当たりのパッケージ回転数が隣のものではないように付加的なヤーン接触位置横断速度を選択することをさらに含んでなる、請求項1に記載の製造方法。
  5. パッケージ外径が150mm〜180mmになった後に1つの横断サイクル当たりのパッケージ回転数が隣のものであるが整数または半整数より小さくなるようにヤーン接触位置横断速度を選択することをさらに含んでなる、請求項1〜4の何れか一項に記載の製造方法。
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