JP4323168B2 - 交差巻きボビン - Google Patents

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Description

本発明は、織機や編機等に用いられる交差巻きボビンに関する。
チーズまたはチーズパッケージとも呼ばれる交差巻きボビンは、糸を引き出して織機や編機のような糸を使用する機械に供給するための供給ボビンである。交差巻きボビンのチーズコーンは、自己支持型であって、面端にエンドプレートを必要としない。チーズコーン内の支持が、フランジ型の平行巻きボビンのように糸巻きが接近していることよりもむしろ、糸または縫糸が比較的高ピッチなあや振りでらせん上に巻かれることによって行き渡る。らせん線のピッチトラバースは高く、個々の糸層の糸が複数回交差し、糸層の下の層が安定する。同時に、糸層の下に被覆面が形成される。
個々の糸層の糸が交差する位置においての傾斜角や交差角により、平行巻きボビンに見られるような、糸が個々の糸巻き間で下部の糸層に入り込むようなことが防止される。チーズコーンの面端では、糸が転換点で1の糸層を次の糸層、または、1のらせん線を他のらせん線へ変える。2つの面端でのターニングポイントは、面端を安定させるためにチーズコーン中でコンスタントに位置を変更する。
糸を上端、すなわち終端から引き出すためには、交差巻きボビンの少なくとも一方の面端への自由なアクセスが必要である。終端アンワインディングでは、交差巻きボビン自体は、静止状態を保つ。糸は、静止状態の交差巻きボビンから、糸を通す穴を介して引き出される。糸を通す穴は、糸引き出し端から間隔をあけて、交差巻きボビンの対称軸上に配置される。
独国公開特許公報DE4142886号公報にピッチトラバースが糸層によって異なっている交差巻きボビンが開示されている。すなわち、1の糸層の糸が形成するらせん線の傾斜が、上または下の糸層の糸が形成するらせん線の傾斜と定量的に異なる。
異なる傾斜は、交差巻きボビンをほどく際の問題を解決するためのものである。傾斜の角度が同一の場合、糸が交差点に付着しやすく、このために糸を引き出す能力が低下する。この付着は急激に糸を引き出す力を増大させ、この結果糸切れが生じる。
公知の交差巻きボビンを製造するため、様々な繰り返し運動速度で動作するあや振り装置が使用される。製造される交差巻きボビンは、チーズコーンの外側にある糸の糸引き出し点が糸引き出し端から元口に向けて移動する場合に引き出される糸の量は、糸引き出し点が反対方向に向けて移動する場合に引き出される量と比較して少ない。
近似の繊維機械、特に織機は、糸の供給速度によって制限される速度を達成している。
図1に、公知の交差巻きボビン1から糸を引き出すことに含まれている状態を概略的に示す。交差巻きボビン1は、交差巻きボビン1は、管状のボビンチューブ3に巻き上げられたチーズコーン2を含む。より糸または糸4は、チーズコーン2を形成する。糸4は、公知のあや振り装置の助力によって糸巻き層に巻き上げられる。2または3の糸層が概略的かつ部分的に示されている。1の糸層5の糸と、他の糸層6の糸とを示す。例えば、糸層5を内側にある糸層または糸巻きとし、糸層6または糸巻きを半径方向のさらに外側にある層とする。一方の糸層、例えば糸層5において、糸4の糸巻きが反時計回りのらせんを形成し、糸層6においての糸巻が時計回りのらせんを形成する。糸5が巻き上げられる傾斜角度は、ボビンチューブ3の縦軸に直交する平面7と比較して定量的に大きい。すなわち、糸層5と糸層6とによって形成される、らせんの傾斜の高さは、糸4の厚みの複数倍である。このように、1の糸層の糸巻きが他の糸層に入り込むことが防止され、また糸層がばらばらになることが防止される。
このようにして得られた交差巻きボビン1は、実質的に平坦な環状面である糸引き出し端8を形成する。糸のコースが1の糸層から次の糸層、すなわち1のらせん線から反対方向のらせん線に変わる転換点が、糸引き出し端の領域内に位置する。糸引き出し端の領域内の転換点9は、可能なかぎりランダムに分散され、より具体的には、円周方向と、所定の範囲内の偏差で軸方向とに分散される。これらの規定は、一方では、糸引き出し端の効率的な安定を得るためのものであって、他方では糸の材料の固結を防止するためのものである。
交差巻きボビン1の他の軸端には、図1に示す糸引き出し端8と同様に形成されている脚端が形成されている。
糸4が、交差巻きボビン1の外側環状面から、該交差巻きボビン1から軸方向に間隔をあけて配置されてかつ対象軸上に位置する糸を通す穴11を介して引き出される。糸を通す穴11は、空間上に固定されている。交差巻きボビン1も同様に、糸が引き出される間は固定されている。
ボビンの実効面への糸の付着により、明示する糸引き出し点12が糸の引き出しの際に糸4が移動する方向である糸のコース上に発展し、もはや交差巻きボビン1の内側にある糸のコースに対応しない。糸引き出し点12は、糸4がチーズコーン2の外側に形成するらせん線に沿って円周方向に移動するとともに、交差巻きボビン1の軸方向に移動する。
円周方向に糸引き出し点12が回転する速度、換言すると、角速度は、糸の引き出し速度とチーズコーン2の直径とに依る。チーズコーン2の直径が大きいほど、引き出し速度は遅く、糸引き出し点12が回転する角速度が遅い。その反面、引き出し速度が一定で、糸の消費の増加によって糸巻きの径が減少した場合、角速度が増加する。
糸引き出し点12がチーズコーン2の円周を中心として回転するので、糸を通す穴11と糸引き出し点12との間の糸の一部が、糸を通す穴11とチーズコーン2に対象な軸とによって規定される仮想の軸を中心として回転する。この回転によって遠心力が生じ、この遠心力が糸の引き出し長さを半径方向の外方向に向けて押す傾向がある。
チーズコーンに糸が完全に巻かれている状態において、与えられた糸消費率では、チーズコーン2の末口からの、糸4の糸引き出し点12の回転速度は、比較的ほんのわずかである。付随遠心力は、糸引き出し点12直近の糸4をチーズコーン2の末口から引き出すには不十分である。糸引き出し点12の縁端では、糸3は、糸引き出し端8を通過してチーズコーン2の末口を摺動し、開放位置に到達する。
空間中において、糸が浮遊する長さは、頂点が糸を通す穴11に位置する回転面を規定する。この面の母線は、糸が浮遊する長さ自体であって、複雑な3次元曲線を描く。糸が浮遊する長さは、遠心力のみならず、空気抵抗に係るので、糸のコースは1平面に位置するシンプルな線ではない。糸が浮遊する長さによって規定される体積は、糸バルーンとして知られている。
糸の消費が増加することにより、チーズコーン2の外径が減少する。糸の引き出し速度が一定なので、糸引き出し点12は、外径の減少に起因する、周方向に沿った糸の長さの減少を相殺するため、必然的により速く回転する。
所定の角速度を超えると、遠心力が、十分に大きくなり、糸引き出し点12の直近に隣接するチーズコーン2の末口から糸4を持ち上げる。
糸層が備える糸の下部の糸層への付着、形状変化による糸の空気抵抗の不規則性、糸張力の変動および他の要素は、糸を引き出す状態が、糸引き出し点12の角速度の範囲内で、チーズコーン2の表面を摺動する状態とこの表面上で浮遊する状態とにコンスタントに交互することをもたらす。発明者は、2つの引き出し状態への交互は、引き出し口12が糸引き出し端8から移動するのか、あるいは糸引き出し端8へ向けて移動するのかどうかということにも影響されるということを確認した。
糸引き出し点12が糸引き出し点8から離間するように移動する場合、回転速度及び遠心力が増し、糸引き出し点12の直近に隣接する糸4がチーズコーン2の末口からほつれ、また回転面上で浮遊する傾向がある。一方、糸引き出し点12が糸引き出し端8に向かって移動した場合、回転速度及び遠心力が減少し、糸4が末口上を摺動する傾向がある。
この点について、チーズコーン2の末口における空気抵抗の作用は、対応する影響を有している。
糸引き出し点の角速度がさらに増すと、糸が表面上を摺動する状態への転換が生じなくなる。
糸の消費が進行することにより、チーズコーン2の直径がますます収縮し、また糸引き出し点12の角速度がさらに増す。大気中の大きな糸速度により、初期にいわゆる2重バルーンを形成する単一バルーンが生じ、この2重バルーンは狭窄部によって互いに接合された明確に識別可能な2つのバルーン部位を備える。この状態での、糸が浮遊する長さを図2に示す。
図1に示す状態から図2に示す状態への変化は、さらに、図1の形状から図2の形状への一定の交替がある範囲内で生じる。所定の角速度を超えてはじめて図2の形状が排他的に発達する。
非常に小さなパッケージ直径で、最終的に、3重バルーンが見分けのつく2つの狭窄部とともに形成される。この3重バルーンに関連したバルーンコースを、図3に示す。図2の形状から図3の形状への変化は、バルーンがコンスタントに2重、3重に交互する角速度範囲にわたる。糸に生じる、異なる力や糸張力は、明らかにバルーンの種々なタイプに関連している。
糸の強度は、平均の引張り強度値を中心にした鐘形曲線分布を有する。強度値の偏差のため、糸には著しく高い損傷強度を有するセグメントと、それとは反対に著しく小さい力で損傷するセグメントとがある。
そして、糸使用装置は、単一の一定な力を確実に生成しない。一方、この力は鐘形曲線に分布される。糸損傷は、糸の張力曲線に、実際に生じる力の正規曲線が重複する範囲、換言すると、2つの正規曲線が重複する範囲で予期される。重複面積が大きいほど、糸が糸使用装置側で損傷し、これが機械の停止時間につながる。
糸のうち、交差巻きボビンから完成した織物までを通過する必要がある、非常に余話余話しい部分は、交差巻きボビンから引き出された部分である。
図4に、交差巻きボビン1のパッケージ径に対して糸張力のコースを座標表示したものを示す。パッケージ径の寸法の単位は、ミリメートルであって、張力の測定の単位はcN(グラム)である。激しくジグザグする上部曲線13は、最大付随力を示すものであって、それぞれ100回測定された値である。下方の暗色管状または帯状の範囲13は、測定された張力値の統計的な標準偏差を示している。付随張力の統計的な平均値は、この帯のほぼ中央に位置する。このグラフは1から6に番号付けられたゾーンに分割される。
交差巻きボビン1から糸4の引き出しは、交差ボビンの最大直径、例えば280mm程度から開始される。この直径では、糸引き出し点12の角速度は非常に遅く、遠心力は糸を交差巻きボビン1の糸引き出し点12直近の末口からたるませない。この動作状態では、糸4は被覆面上を摺動し、帯14に示すように平均値が比較的低く、また、標準偏差が過度に高くはないが、比較的高い最大引張り応力が生じる。最大引張り応力は、糸の表面が滑らかではないので、被覆面上を摺動する糸4が交差巻きボビン1に引っかかることに起因する。糸が毛羽立つ。
糸が摺動する動作状態は、その形状を維持しつつパッケージ径が260mm程度になるまで続く。
約260mm以下、すなわち、グラフ中のゾーン1からゾーン2への転換すると、糸4が糸引き出し点12の直近の末口からたるんでいる状態が散発的に生じる。バルーンがすでに糸引き出し点12から形成されている範囲では、最大引き出し力が急激に低下し、そしてバルーンが糸引き出し端7近傍で形成されると直ちに上昇する。従って、ゾーン2では、最大引き出し力の、非常に大幅な変動や標準偏差の範囲内での比較的大幅な変動が見られる。
径の減少がさらに進行すると、換言すると、ゾーン2の右側では、糸引き出し点12近傍のバルーンが安定な状態を続ける。摺動を有する糸の引き出しはこれ以上起こらない。最大付随引張り力が急激に低下する。標準偏差が低くなり、平均値もまた低くなる。ゾーン2の右側では、明らかに、引き出された糸4には機械的により小さい重負荷が加わる。糸切れもまた同様に著しく減少する。
160mm程度までの直径の減少、すなわちゾーン3内では、一定の状態が続き、糸張力がほんのわずかに上昇する。糸張力の増加は、より速い回転速度と、空気抵抗からのより大きな負荷の付随と、バルーン中に位置するより糸の大きな質量とに基づく。
ゾーン3の右側に向けて、最大引張り応力および平均値のはっきりした増大が見られる。ここで、バルーンは、より大きなサイズを持ち、より大きな遠心力によってより高い引張り応力が生じる。単一のバルーンと2重のバルーンとの間で不規則に分配された交互もまた生じる。ゾーン4の終わりにかけて、2重バルーンのために遠心力が急激に減少し、この結果引張り応力もまた減少する状態についに転じる。また、標準偏差と、生じる最大応力、すなわち非常に値が高くなる例外的な応力とが急激に減少する。ゾーン5の終わりにおいて、直径60mm未満で、3重バルーンへの変化が最終的に見られる。ゾーン5の終わりにおいて、最大引張り応力は再度比較的鋭利に上昇し、そして3重バルーンが安定状態に発達すると急激に減衰する。
上記実状に鑑み、本発明は、糸損傷の発生を減少するため、最大引張り応力を定量的に減少および/または最大引張り応力を減少動作範囲内に制限するのに適した交差巻きボビンを提供することを目的とする。
上記目的は、請求項1に特徴が記載された、本発明に係る交差巻きボビンによって達成することができる。
本発明に係る交差巻きボビンにおいては、個々の糸層が異なる傾斜を有するらせん線によって巻き上げられる。これら糸層は糸巻きであって、糸引き出し点が糸引き出し端から元口に向けて移動する場合に引き出される糸の長さが、糸引き出し点が元口から糸引き出し端に向けて移動する場合に引き出される糸の長さと比べて長い。換言すると、末口から元口に向けて移動する糸引き出し点に沿ったらせんが、元口から末口に向けて移動する糸引き出し点に沿ったらせんよりも著しく小さな傾斜を有する。これにより、糸引き出し点が比較的高速で糸バルーンから離間するように移動することに起因する、バルーンへの好ましくない影響を低減することが可能となる。糸引き出し点がバルーンから離間するように移動することによるらせん線の微細な傾斜のため、バルーンから離間した糸引き出し点の軸方向速度が著しく低減され、またバルーンへの好ましくない影響が低減される。
本発明の交差巻きボビンは、より小さな直径では、上述のように最大付随応力の観点から見てより好ましい2重バルーンをより明確に示す。もう一度説明すると、単一バルーンと2重バルーンとの間での転換が生じる直径範囲が著しく減少される。より小さな範囲は、糸損傷の発生を軽減させる。
摺動引き出しが生じた場合、本発明の交差巻きボビンでは、摺動糸引き出しと浮遊糸引き出しとの間でのコンスタントな変動が非常に小さな径範囲に低減される。
従来技術と比較して、糸引き出し点から始まる安定した浮遊バルーンが、チーズコーンが非常に大きな直径を有する状態ですでに発達する。
いずれにしても、本発明はより速い引き出し速度を可能にする。
チーズコーン中のらせん線のピッチトラバースの好適かつ柔軟な選択により、それぞれ他の種の糸引き出しまたはバルーンの形成への転換が生じた場合、または換言すると、摺動引き出し状態から浮遊状態への糸引き出し点の不可逆的な転換が生じた場合、または、2重バルーンもしくは3重バルーンが不可逆的に生じた場合に、所定の範囲内に抑えることが可能となる。
本発明のさらなる特徴もまた、独立請求項の主体である。
図5に本発明の交差ボビン1を概略的に示す。
本発明の交差巻きボビン1は、従来技術の交差巻きボビン1と同一の基本構成を有する。本発明の交差巻きボビン1は、チーズコーン2が適用されるボビンチューブ3を備える。チーズコーン2の末口上の糸のコースを概略的に示す。糸を引き出す状態で、図示する糸引き出し点12が、可視的な上部糸層を、元口16から糸引き出し端または末口8へ向かう矢印方向15に移動する。糸層は時計回りのらせんを形成する。上部糸層が取り除かれるとすぐに、糸引き出し点12は隣接する層に移動し、ここで、糸引き出し点12’(次の糸層中に配置されているので、’を付す)は矢印17の方向に移動する。この層は、反時計回りのらせん状の糸4を含む。
図5に明示するように、糸引き出し点12’は、末口または糸引き出し端8から元口16へ移動する場合に2.5回転するが、元口16から糸引き出し端8に移動する場合には約1回転する。ワインディングレシオは、例示するものでは、1から2.5である。図示するワインディングレシオから始めて、1:10までのワインディングレシオ、好ましくは1:5のワインディングレシオが考えられる。これらのワインディングレシオは、連続する糸層のワインディングレシオが1:1の交差巻きボビンと比べて、引き出し力の値の改善につながる。「ワインディングレシオ」という語は、糸が元口から糸引き出し端にかけて巻かれている巻数と、糸が反対方向に巻かれている巻数との比率という意義を有する。
換言すると、時計回りのらせんを有する糸層の糸4と平面7との間の角度αは、反時計回りのらせんを有する糸層の糸4と平面7との間の角度βよりも大きい。
上記の差異とは別に、図5に示す交差巻きボビン1は、通常と同一の基準に基づいて製造される。糸の材料の固結は防止され、またそうするために、糸引き出し端8と元口16との両方にある転換点9が位置を変える。モアレ(moire)効果または問題を起こす規則性を防止するため、同一の糸巻き方向を有する次の糸層に関連した糸のコースを、可能なかぎり不規則に定めることが考えられる。
図5に示す円錐形状に加え、交差巻きボビン1は、好適な糸巻きにより、コーンの角度が直径に対応して変化するような、例えば元口がより小さな直径を有するような形状を有してもよく、この場合は円柱形状を有する。また、糸引き出し端8近傍のチーズコーン2が、最初は円柱形状、次に切頭円錐形状の領域に変化する、交差巻きボビン1を製造してもよい。この場合には、双曲面形状を近似する。
また、チーズコーンは、今日一般的なように、全長さ及び全直径の全てにおいて円柱形状を有していてもよい。
糸巻き直径が100mmでの一連の実験において観察された改善を、次のようにテーブルに示す。

ピッチ比
1:1 1:2 1:2.5 1:3
従来技術
最大引張り応力 25cN 18cN 11cN 17cN
標準偏差 ±5cN ±4cN ±3cN ±4cN
平均値 6cN 5cN 3cN 5cN
65mm程度のパッケージ径に対しては、以下の関係が属する。

ピッチ比
1:1 1:2 1:2.5 1:3
従来技術
最大引張り応力 35cN 18cN 15cN 12cN
標準偏差 ±6cN ±4cN ±3cN ±3cN
平均値 7cN 4cN 4cN 2cN
傾斜角度α及びβは、糸引き出し端8の周縁領域と元口16の周縁領域とを除いて一定である。しかしまた、α及びβは、軸の長さにわたり様々で、さらに径の間隔に依る。そして、チーズコーンの内部に、半径幅に関係し、全軸長さを持たない糸巻きを形成することによってボビンに完全に糸が巻かれている状態まで拡大する円錐角を形成することも考えられる。
選択する特定の形状及び角度の比率を、実験によって個々に確かめる必要がある。これは、糸の引き出し工程において、糸の直径と同様に糸の種類と糸の材料との全てが実質的な役割を担っているためである。従って、一連の実験を最大限に利用することが必須である。
交差巻きボビンにおいて、糸が巻き上げられているらせん線は、近傍の層とは異なる傾斜を有する。ワインディングレシオは、糸引き出し点が糸引き出し端からから元口に移動する場合に引き出される量が、糸引き出し点が元口から糸引き出し端に移動する場合に引き出される量よりも大きくなるように設定されている。
従来の交差巻きボビンを説明するための概略図である。 2重バルーンを説明するための図である。 3重バルーンを説明するための図である。 交差巻きボビン1のパッケージ径に対する糸張力を説明するためのグラフである。 本発明の実施の形態に係る交差巻きボビンを説明するための概略図である。

Claims (12)

  1. ボビンコアと、
    前記ボビンコアに複数の糸層として利用される糸から形成され、前記糸が終端から引き出される糸引き出し端、及び元口を備えるチーズコーンと、
    を備える交差巻きボビンであって、
    前記チーズコーンは、全長さ及び全直径の全てにおいて円柱形状を有しており、
    前記チーズコーン中の前記糸は、第1のらせん線に沿って前記糸引き出し端から前記元口まで、また反対の糸巻き方向の第2のらせん線に沿って前記元口から前記糸引き出し端まで延伸し、
    前記第1のらせん線の傾斜と前記第2のらせん線の傾斜とは、前記チーズコーンの一領域において互いに異なり、
    前記領域において、前記チーズコーンの外側にある糸引き出し点が前記糸引き出し端から前記元口に向けて移動する場合に引き出される前記糸の長さは、当該領域において、前記糸引き出し点が前記元口から前記糸引き出し端に向かって移動する場合に引き出される該糸の長さよりも大きく、
    前記領域において、前記第1のらせん線に沿って巻回された前記糸層とこれに連続し前記第2のらせん線に沿って巻回された前記糸層とのワインディングレシオは、前記糸層の径方向の位置に応じて異なる値をとる、
    ことを特徴とする交差巻きボビン。
  2. 前記領域は、第1の糸巻き直径から第2の糸巻き直径にまで広がる領域であることを特徴とする請求項1に記載の交差巻きボビン。
  3. 前記領域は、第1の点から、軸方向へ離間して該第1の点から間隔を置いた第2の点にまで広がる領域であることを特徴とする請求項1に記載の交差巻きボビン。
  4. 前記ボビンコアは、ボビンチューブから形成されていることを特徴とする請求項1に記載の交差巻きボビン。
  5. 前記チーズコーンは、前記糸引き出し端側の面端が開放端であることを特徴とする請求項1に記載の交差巻きボビン。
  6. 一の前記糸層は、前記元口における第1の転換点と前記糸引き出し端における第2の転換点とのそれぞれにおいて次の前記糸層に転換し、連続する2つの前記第1の転換点は互いに位置が異なり、連続する2つの前記第2の転換点は互いに位置が異なる、ことを特徴とする請求項1に記載の交差巻きボビン。
  7. 前記転換点は、円周方向及び/または前記チーズコーンの軸に対する長手方向において互いに位置を変更されていることを特徴とする請求項6に記載の交差巻きボビン。
  8. 前記チーズコーンは、モアレ(moire)模様が生じていない連続した糸層として形状づけられていることを特徴とする請求項1に記載の交差巻きボビン。
  9. 前記糸は、紡績糸と、モノフィラメント糸と、マルチフィラメント糸と、より糸とを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の交差巻きボビン。
  10. 前記糸は、織布または機業用途のための糸である、ことを特徴とする請求項1に記載の交差巻きボビン。
  11. 前記糸が1の糸層に巻き上げられる角度は、前記チーズコーンの軸に対して垂直な平面からいずれも測定した角度であって30°から12°の間の定量的な角度であり、
    前記糸が他の糸層に巻き上げられる角度は、前記平面からいずれも測定した角度であって0.5°から15°の間の定量的な角度である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の交差巻きボビン。
  12. 前記元口から前記糸引き出し端までの糸巻きと、前記糸引き出し端から前記元口までの糸巻きとのワインディングレシオは、1:1.2から1:10の間、好ましくは1:1.5から1:8の間にあることを特徴とする請求項1に記載の交差巻きボビン。
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