JP6376511B2 - 熱電変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば熱電変換モジュールに温度差を与えて熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱電変換式発電装置等の熱電変換装置に関する。
上記熱電変換式発電装置は、離間した部位に温度差を与えることで高温部と低温部との間に電位差を生じさせるといったゼーベック効果を利用して、熱エネルギーを電気エネルギーに変換するもので、温度差が大きいほど発電量が大きくなることが知られている。このような熱電変換素子は、複数を電極によって接合した熱電変換素子モジュールという形態で用いられる。例えば、管体の外面に熱電変換モジュールと低温部とを積層して管体の内部に加熱流体を導入することで、加熱される管体(高温部)と低温部との間に挟んだ熱電変換モジュールに温度差を生じさせて電気を取り出す構成の熱電変換式発電装置が知られている(特許文献1)。
特開2006−217756号公報
ところで、この種の熱電変換式発電装置のコストを、発電量を低下させることなく低減するには、熱電変換素子の使用数を減らすことが1つの効果的な対策である。しかし、熱電変換素子の使用数を単純に減らすことは、発電量の低下を招くとされてきた。そこで、例えば熱電変換素子への高温部からの熱の伝達量を多くするとともに熱電変換素子を通過して低温部に至る貫通熱量を多くすることが考えられるが、加熱流体の温度や設置スペースが一定あるいは有限である場合には困難であり、また、貫通熱量を増加させる熱交換効率にも限度があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その主たる課題は、発電量を低下させることなく熱電変換素子の数を減らして効果的にコストを低減することを可能とする熱電変換装置を提供することにある。
本発明の熱電変換装置は、互いに対向配置され、熱交換領域を有する高温側の板部および低温側の板部と、前記高温側の板部および前記低温側の板部の間に配置され、該高温側の板部および該低温側の板部によって温度差が付与される熱電変換モジュールと、を備えた熱電変換装置であって、前記熱電変換モジュールは、前記高温側の板部および前記低温側の板部のそれぞれに対向して配置される複数の平面視矩形状の電極と、これら電極間に配置される複数の平面視矩形状の熱電変換素子と、を有し、前記熱電変換素子における総断面積の、前記熱交換領域に対し占める割合である占有面積率が、1つの前記熱電変換素子の断面積が1mm以下では25%以下、1〜2.25mmでは30%以下、16mm超では60%以下であり、隣接する前記電極間のギャップが0.1〜5.0mmとされ、前記電極1つにあたり2つの前記熱電変換素子がギャップGをおいて、かつ、その全周が該電極の表面に囲繞される状態に配置され、さらに、該熱電変換素子の前記ギャップG側以外の3辺と該電極の端縁までの距離が等距離であって距離Dとされ、該距離Dが前記ギャップGの1/2に設定されていることを特徴とする(請求項1)。
本発明は、熱電変換モジュールを構成する熱電変換素子間の間隔を従来と比較して大きく取った構成をポイントとしている。すなわち、熱交換領域に複数の熱電変換素子を配列する場合、比較的粗の状態で配列する。これにより、1つ当たりの熱電変換素子に対する周囲の熱交換領域の面積が大きくなり、その熱交換領域の熱が熱電変換素子に伝達される。熱電変換素子が存在しない熱交換領域の面積の増大によって、その熱交換領域から熱電変換素子への熱の伝達効率が向上し、熱交換領域の熱交換量が増大する。このため、1つ当たりの熱電変換素子の貫通熱量が増大し、これによって発電量も増大する。したがって熱電変換素子の使用数を少なくしても全体の発電量は低減せず、熱電変換モジュールとして一定の発電量を確保することができる。その結果、熱電変換モジュールに搭載する熱電変換素子の使用量を低減してコストの低減を効果的に図ることができる。
本発明では、複数の前記熱電変換素子を有し、1つの該熱電変換素子の断面積が、
(A)1mm以下では前記占有面積率が25%以下、
(B)1〜2.25mmでは前記占有面積率が30%以下、
(C)2.25mm超〜16mmでは前記占有面積率が50%以下、
(D)16mm超では前記占有面積率が60%以下、
であることを特徴とする。
上記(A)の場合、前記該占有面積率は、20%以下、15%以下、10%以下、5%以下、3%以下、1%以下のいずれかが選択される場合を含む。また、上記(B)の場合、前記該占有面積率は、25%以下、20%以下、15%以下、10%以下、5%以下、2%以下のいずれかが選択される場合を含む。また、上記(C)の場合、前記該占有面積率は、45%以下、40%以下、35%以下、30%以下、25%以下、20%以下、15%以下、10%以下、5%以下のいずれかが選択される場合を含む。また、上記(D)の場合、前記該占有面積率は、55%以下、50%以下、45%以下、40%以下、35%以下、30%以下、25%以下、20%以下、15%以下のいずれかが選択される場合を含む。
また、本発明では、請求項1に記載の発明において、前記高温側の板部および前記低温側の板部のうちの、少なくとも前記高温側の板部における前記熱電変換モジュール側の面と、前記電極との間に、熱伝導率が50W/m・k以上の材料からなる熱伝導部を設けたことを特徴とする(請求項)。この形態では、比較的高い熱伝導率を有する熱伝導部により集熱効果が増大し、熱交換領域から熱伝導部を経て熱電変換素子に達する熱量が効果的に増大する。このため、1つ当たりの熱電変換素子の発電量をより増大させることができ、コストの低減を促進させることができる。
また、本発明では、請求項1または2に記載の発明において、前記高温側の板部および前記低温側の板部のうちの、少なくとも前記高温側の板部に対向して配置される前記電極が、熱伝導率が50W/m・k以上の材料で構成されていることを特徴とする(請求項)。この形態においても、電極が比較的高い熱伝導率を有するため、熱交換領域から当該電極を経て熱電変換素子に達する熱量が効果的に増大し、1つ当たりの熱電変換素子の発電量をより増大させることができる。しかも、電極そのものを請求項に記載の熱伝導部として構成させることができるため、構成が簡素化し、コストの低減をさらに促進させることができる。
また、本発明では、請求項3に記載の発明において、前記電極には、一対の前記熱電変換素子が、該熱電変換素子の全周が該電極の表面に囲繞される状態に配置されていることを特徴とする(請求項4)。この形態によれば、熱電変換素子の全周が電極の表面に囲まれているため、熱電変換素子の全周から電極の熱が熱電変換素子に伝達される。この構成により、例えば熱電変換素子が電極の端部に設置されている場合と比べると電極から熱電変換素子に伝達される熱量は多く、したがって熱電変換素子に達する熱量の増大に伴う発電量の向上効果が一層促進される。
本発明によれば、発電量を低下させることなく熱電変換素子の数を減らして効果的にコストを低減することを可能とする熱電変換装置が提供されるといった効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る熱電変換式の発電装置の斜視図である。 同発電装置の正面図である。 図2のIII−III断面図である。 1つ当たりの熱電変換素子の熱交換領域、素子間ギャップを示す図である。 一実施形態の熱電変換モジュールの電極(大型電極)および該電極に搭載される熱電変換素子を示す平面図である。 他の実施形態の発電装置における高温側の板部を示す断面図である。 実施例の発電装置の熱電変換モジュールを模式的に示す斜視図である。 実施例の発電装置の、素子間ギャップと1つ当たりの熱電変換素子の貫通熱量増加率の関係を示すプロット図である。 実施例の発電装置の、素子間ギャップと集熱効率の関係を示すプロット図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
[1]熱電変換式発電装置の基本構成
図1〜図3は、本発明の熱電変換装置を適用した熱電変換式発電装置1を示している。この発電装置1は、全体が扁平な直方体状であって、図1および図2で上下方向(図1でZ方向)に離間して配設された低温室10と高温室20との間に、モジュール室3が形成された三層構造を有している。
低温室10および高温室20は、それぞれ扁平な管体11,21から構成されており、これら管体11,21がモジュール室30を挟んで平行に配設されている。上下の管体11,21は、左右方向(図1でX方向)両端が連結板31で連結されている。低温室10、高温室20およびモジュール室30は、前後方向(図1でY方向)に貫通している。低温室10内には貫通方向に沿って冷却水等の冷却媒体が流され、高温室20内には貫通方向に沿って加熱ガス等の加熱流体が流される。管体11,21および連結板31は、例えばSUS444等の耐熱性、耐酸化性を有するステンレス等の金属で作製され、連結板31は管体11,21に例えばろう付け等の固着手段で固着される。
モジュール室30は、管体11,21の互いに対向する板部12,22と、左右の連結板31とによって形成される。低温室10側の板部12は低温室10内に流される冷却媒体によって冷却され、高温室20側の板部22は高温室20内に流される加熱流体で加熱される。以下、各板部12,22を、必要に応じて低温側の板部12、高温側の板部22と言う。低温室10内および高温室20内には、各板部12,22への熱伝導効率を向上させるフィンを設けることができる。
モジュール室30内には、熱電変換モジュール40が配設されている。熱電変換モジュール40は、図3に示すように、マトリックス状に配列された複数の直方体状の熱電変換素子41と、これら熱電変換素子41を直列に接続する複数の電極45とから構成される。熱電変換素子41には、耐熱温度が高い種類が用いられ、例えば、シリコン−ゲルマニウム系、マグネシウム−シリコン系、マンガン−シリコン系、珪化鉄系等が好適に用いられる。
電極45は、低温側の板部12に対向して配置される低温側電極451と、高温側の板部22に対向して配置される高温側電極452に分けられ、低温側電極451と高温側電極452との間に、熱電変換素子41が配置されている。電極45は、隣接する熱電変換素子41間にまたがって1つの電極45が配設され、熱電変換素子41の上下の面にそれぞれ固着される。電極45は、各板部12,22に対し絶縁された状態で固定される。
上記構成からなる発電装置1では、高温室20の内部に高温の加熱流体を流して高温側の板部22を加熱する。また、低温室10の内部に冷却媒体を流して低温側の板部12を冷却する。高温室20に流される加熱流体の熱によって高温側の板部22が加熱され、加熱された高温側の板部22の熱は、熱電変換モジュール40の高温側電極452を介して熱電変換素子41に伝わる。一方、冷却媒体で冷却される低温側の板部12の熱は熱電変換モジュール40の低温側電極451を介して熱電変換素子41に伝わる。これにより、熱電変換素子41には、図2において下面側が高温、上面側が低温というように温度差が与えられる。これにより熱電変換素子41は発電し、電極45に接続された図示せぬ端子から電気が取り出される。
本実施形態の発電装置1では、例えば工場やゴミ焼却炉で発生する排熱ガスや、自動車の排気ガスなどを上記加熱流体として利用することができる。
[2]熱電変換モジュールの実施形態
以上が一実施形態に係る発電装置の基本構成であり、以下、本実施形態の熱電変換モジュール40を詳述する。
[2−1]熱電変換素子の占有面積率
低温側の板部12および高温側の板部22においては、熱電変換モジュール40の熱電変換素子41が配列されている領域が熱交換領域とされる。この熱交換領域の面積は、各板部12,22で互いに等しく、上下対称の状態に位置している。
本発明においては、複数の熱電変換素子41の横断面の総断面積Bが、低温側および高温側の各板部12,22それぞれの熱交換領域の面積Aに対し占める割合である占有面積率「B/A」が、60%以下に設定されている。以下に記載する“熱電変換素子41の占有面積率”は、各板部12,22の熱交換領域の面積Aに占める熱電変換素子41の総断面積Bが占める割合を言う。
熱電変換素子41は、上記熱交換領域に均等に分散した状態で配列される。したがって熱電変換素子41の占有面積率を60%以下とするには、1つ当たりの熱電変換素子41の断面積と、この断面積に応じた隣接する熱電変換素子41間の間隔(素子間ギャップ)を規定することで可能となる。図4は、熱電変換素子41の断面が正方形であった場合における素子間ギャップGと、1つ当たりの熱電変換素子41に応じた熱交換領域Sを示している。1つ当たりの熱電変換素子41に応じた熱交換領域Sに対して1つの熱電変換素子41が占める割合は、熱電変換モジュール40全体の熱電変換素子41の占有面積率に等しいと理解される。
例えば熱電変換素子41として、一辺aが4mmの正方形断面のもの(断面積は16mm)を用い、素子間ギャップGを2mmに設定すると、1つ当たりの熱電変換素子41に応じた熱交換領域の面積Sは、6mm×6mm=36mmである。したがって熱電変換素子41の占有面積率は16mm/36mm=44.4%と導かれ、これは本発明を満足する。これに対し、一辺が4mmの熱電変換素子41を素子間ギャップGが1mmで配列すると、1つ当たりの熱電変換素子41に応じた熱交換領域Sの面積は5mm×5mm=25mmとなり、よって熱電変換素子41の占有面積率は16mm/25mm=64.0%となってこれは本発明を逸脱する。
表1は、断面正方形状の熱電変換素子41の一辺の長さを1mmから10mmの範囲で複数設定して素子間ギャップを0.5mm〜6mmに振り分けた例を示し、それぞれの組み合わせにおける熱電変換素子41の占有面積率を記載している。表1の×で示す組み合わせが本発明外となり、それ以外の組み合わせが本発明の条件を満足している。
Figure 0006376511
また、次の(A)〜(D)のように、特に熱電変換素子41の断面積に応じた占有面積率を規定した場合も本発明としている。すなわち複数の熱電変換素子41を有した場合の1つの熱電変換素子41の断面積が、
(A)1mm以下では占有面積率が25%以下
(B)1〜2.25mmでは占有面積率が30%以下
(C)2.25mm超〜16mmでは占有面積率が50%以下
(D)16mm超では占有面積率が60%以下
これらの条件を満たす組み合わせは、表1の○で示すものが該当する。
[2−2]電極の構成
隣接する熱電変換素子41を接続する電極45は、熱伝導率が50W/m・k以上の金属材料で形成されている。そのような金属材料としては、例えば銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等が挙げられる。
電極45は、配列された状態で熱交換領域の全域をほぼカバーする大きさを有する大型のもので、電極45間のギャップはできるだけ小さく設定されている。電極45間のギャップは、例えば0.1〜5.0mmとされる。図5に示すように、電極45上に固定される熱電変換素子41は電極45の端部ではなく、電極45の表面における内側に配置され、その全周が電極45の表面に囲繞される状態に配置されている。この場合、各熱電変換素子41から電極45の端縁までの距離Dは、素子間ギャップGの1/2に設定されている。例えば熱電変換素子41の一辺が2mm、素子間ギャップGが5mmであった場合には、距離Dは2.5mmとなる。ちなみにこの場合の熱電変換素子41の占有面積率は、表1に示すように8.2%である。
[2−3]熱電変換モジュールの作用効果
上記実施形態の熱電変換モジュール40では、熱電変換素子41間の間隔(素子間ギャップ)を従来と比較して大きく取った構成をポイントとしている。すなわち、熱交換領域に複数の熱電変換素子41を配列する場合、占有面積率を60%以下として比較的粗の状態で配列する。これにより、1つの熱電変換素子41に対する周囲の熱交換領域の面積が大きくなり、その熱交換領域の熱が熱電変換素子41に伝達される。熱電変換素子41が存在しない熱交換領域、すなわち素子間ギャップの面積の増大によって、熱交換領域から熱電変換素子41への熱の伝達効率が向上し、熱交換領域の熱交換量が増大する。
このため、1つ当たりの熱電変換素子41の貫通熱量が増大し、これによって発電量も増大する。したがって熱電変換素子41の使用数を少なくしても全体の発電量を低減させることなく、熱電変換モジュール40として一定の発電量を確保することができる。その結果、熱電変換モジュール40に搭載する熱電変換素子41の使用量を少なくしてコストの低減を効果的に図ることができる。
また、電極45は熱伝導率が50W/m・k以上と高い熱伝導率を有する材料で形成されるとともに、配列された状態で熱交換領域の全域をほぼカバーする大きさを有している。このため、熱交換領域から電極45を経て熱電変換素子41に達する熱量が効果的に増大し、1つ当たりの熱電変換素子41の発電量をより増大させることができる。このため、コストの低減を促進させることができる。
また、電極45に固定される一対の熱電変換素子41は、その全周が電極45の表面に囲繞される状態に配置されている。このように熱電変換素子41の全周が電極45の表面に囲まれているため、熱電変換素子41の全周から電極45の熱が熱電変換素子41に伝達される。この構成により、例えば熱電変換素子41が電極45の端部に設置されている場合と比べると電極45から熱電変換素子41に伝達される熱量は多く、したがって熱電変換素子41に達する熱量の増大に伴う1つ当たりの熱電変換素子41の発電量の向上効果が一層促進される。
[3]他の実施形態
図6は、高温側の板部22の構成を変更した他の実施形態を示している。この場合、高温側の板部22の熱電変換モジュール40が配置される外面側に、熱伝導部50を形成している。熱伝導部50は、上記電極45と同様に、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の、熱伝導率が50W/m・k以上の金属材料で形成されている。熱伝導部50は、熱伝導率が高いものほど好ましいが、コスト等の他の要素を鑑みて適宜に選択される。熱伝導部50は、例えばそのような金属からなる薄板を高温側の板部22に張って固着することで形成されるが、形成の手段としてはこれに限定されない。高温側電極452は、熱伝導部50に対し絶縁された状態で固定される。
この形態では、比較的高い熱伝導率を有する熱伝導部50により集熱効果が増大し、高温側の板部22の熱交換領域から熱伝導部50を経て熱電変換素子41に達する熱量が効果的に増大する。このため、1つ当たりの熱電変換素子41の発電量をより増大させることができる。
なお、熱伝導部50を形成した場合には、熱伝導率の高い電極45を小型化し、熱伝導の効率向上を主に熱伝導部50によってなすようにすることができる。上記一実施形態のように熱伝導部50を形成せず、電極45を大型化することは、その大型の電極45を熱伝導部50として構成させることになり、その場合には構成が簡素化し、コストの低減をさらに促進させることができるという利点がある。熱伝導部50は、少なくとも高温側の板部22に設けることを必須とするが、合わせて低温側の板部11に設けて冷却効率を向上させてもよい。
[1]コストの検証
図1〜図3で示した構成の発電装置として、正方形状の断面積の一辺が2mm(2mmサイズと言う)の熱電変換素子を、素子間ギャップを4mmとした場合(実施例a)と、1mmとした場合(実施例b)に分け、熱交換領域の面積が13500mmの管体の間に熱電変換素子を配列して熱電変換モジュールを搭載した。熱電変換素子の占有面積率および個数は、以下の通りである。
実施例a:「素子間ギャップが4mm」 占有面積率11.1%、 375個
実施例b:「素子間ギャップが1mm」 占有面積率44.4%、1500個
図7(a)、(b)は、それぞれ実施例a、bの発電装置において高温側の管体上に配列される熱電変換素子の粗密の状態を比較して示している。
作製した上記2つの発電装置を、高温室および低温室に加熱流体および冷却媒体をそれぞれ供給して発電させたところ、両者の発電量は同等であった。実施例aは実施例bよりも素子間ギャップが4倍と大きいものの発電量が同等であり、熱電変換素子の個数は1/4と大幅に少ない。すなわち、素子間ギャップを大きくしても同じ発電量を得られながら、熱電変換素子の個数を大幅に少なくすることができ、コスト低減を顕著に得られることが実証された。
[2]素子間ギャップと1つ当たりの熱電変換素子の貫通熱量増加率の関係
熱電変換素子の搭載状態が図5に示した状態となる銅で形成した大型電極を用いて、素子間ギャップを1mm〜5mmの間で1mmおきに設定して熱電変換モジュールを構成した発電装置(実施例c)と、同じ素子間ギャップで、搭載する一対の熱電変換素子が端部に搭載される小型電極を用いて熱電変換モジュールを構成した発電装置(実施例d)を作製した。そして、これら発電装置の1つ当たりの熱電変換素子を貫通する熱量を調べた。図8は、実施例cの発電装置であって素子間ギャップが1mmの場合を1とした場合の、各実施例c、dの1つ当たりの熱電変換素子を貫通する熱量の増加率を示している。
図8によれば、素子間ギャップが同じであっても、図5に示したような熱電変換素子の全周が電極表面で囲まれるように配置できる大型電極を用いた実施例cの方が熱電変換素子を貫通する熱量は増加している。また、素子間ギャップが大きくなり、それに伴って電極が大型になるにつれ、貫通熱量が増加している。これは大型電極の集熱による熱伝導効果が高いことを示している。
[3]素子間ギャップと集熱効率
上記実施例cおよび実施例dの発電装置について、熱交換領域の単位面積当たりの集熱効率を調べた。図9は、実施例cおよびdの発電装置の、素子間ギャップが1mmの場合を1とした場合の、熱交換領域の単位面積当たりの集熱効率を示している。
図9によれば、図5に示したような熱電変換素子の全周が電極表面で囲まれるように配置できる大型電極を用いた場合(実施例c)には、大型電極を用いない場合よりも、素子間ギャップが拡大しても集熱効率が低下することが抑えられて一定以上の発電量が確保されることを示している。
1…発電装置(熱電変換装置)
12…低温側の板部
22…高温側の板部
40…熱電変換モジュール
45…電極
41…熱電変換素子
50…熱伝導部

Claims (4)

  1. 互いに対向配置され、熱交換領域を有する高温側の板部および低温側の板部と、
    前記高温側の板部および前記低温側の板部の間に配置され、該高温側の板部および該低温側の板部によって温度差が付与される熱電変換モジュールと、を備えた熱電変換装置であって、
    前記熱電変換モジュールは、前記高温側の板部および前記低温側の板部のそれぞれに対向して配置される複数の平面視矩形状の電極と、これら電極間に配置される複数の平面視矩形状の熱電変換素子と、を有し、
    前記熱電変換素子における総断面積の、前記熱交換領域に対し占める割合である占有面積率が、1つの前記熱電変換素子の断面積が1mm以下では25%以下、1〜2.25mmでは30%以下、16mm超では60%以下であり、
    隣接する前記電極間のギャップが0.1〜5.0mmとされ、
    前記電極1つにあたり2つの前記熱電変換素子がギャップGをおいて、かつ、その全周が該電極の表面に囲繞される状態に配置され、さらに、該熱電変換素子の前記ギャップG側以外の3辺と該電極の端縁までの距離が等距離であって距離Dとされ、該距離Dが前記ギャップGの1/2に設定されていることを特徴とする熱電変換装置。
  2. 前記高温側の板部および前記低温側の板部のうちの、少なくとも前記高温側の板部における前記熱電変換モジュール側の面と、前記電極との間に、熱伝導率が50W/m・k以上の材料からなる熱伝導部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の熱電変換装置。
  3. 前記高温側の板部および前記低温側の板部のうちの、少なくとも前記高温側の板部に対向して配置される前記電極が、熱伝導率が50W/m・k以上の材料で構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の熱電変換装置。
  4. 前記電極には、一対の前記熱電変換素子が、該熱電変換素子の全周が該電極の表面に囲繞される状態に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の熱電変換装置。
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