JP6375236B2 - 遮光膜用感光性組成物、及びその硬化物 - Google Patents

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Description

本発明は、遮光膜用感光性樹脂組成物、及びその硬化物に関し、詳しくは、透明基板上に微細な遮光膜を形成するのに適したアルカリ水溶液現像型の遮光膜用感光性樹脂組成物、及びその硬化物であり、硬化させて得た遮光膜は、カラーフィルターやタッチパネルを形成する際に好適に利用されるものである。
カラー液晶表示装置は、光の透過量あるいは反射量を制御する液晶部とカラーフィルターとを構成要素とするが、そのカラーフィルターの製造方法は、通常、ガラス、プラスチックシート等の透明基板の表面に黒色のマトリックスを形成し、続いて、赤、緑、青の異なる色相を順次、ストライプ状あるいはモザイク状等の色パターンで形成する方法が用いられている。
ここ数年、液晶テレビ、液晶モニター、カラー液晶携帯電話など、あらゆる分野でカラー液晶表示装置が用いられてきた。カラーフィルターはカラー液晶表示装置の視認性を左右する重要な部材の一つであり、視認性の向上、すなわち、鮮明な画像を得るためには、カラーフィルターを構成する赤(R)、緑(G)、青(B)などの画素を今まで以上に高色純度化すると共に、ブラックマトリックスでは高遮光化を達成する必要があり、そのためには、感光性樹脂組成物に着色剤を従来より多量に添加しなければならない。
また近年では、スマートフォンなどの中小型パネル向けではFull High Definitionの解像度を得るための超高精細化(400 Pixel Per Inch以上)技術が必要とされ、高精細化は必須の技術トレンドとなっている。高精細化を達成するためには、赤、緑、青の各画素サイズを細かくする必要があるが、カラーフィルターの開口率(バックライト光が透過するRGB画素の面積割合)を落とさないことが高輝度化には必要であり、ブラックマトリックスの細線化も同時に求められている。すなわち、ブラックマトリックスの線幅は、従来では6〜8μmが主流であったが、最近では4〜5μmサイズが求められるようになっている。
また高輝度化のために、バックライト強度をアップする傾向があり、それに伴いブラックマトリックスからの光漏れを防止するため、RGBの周りにあるブラックマトリックスを高遮光化する必要がある。高遮光を確保するためにはブラックマトリックスの膜厚を厚くすれば良いが、膜厚を厚くすると、現像プロセスの影響を受け易くなり、マザーガラス面内におけるブラックマトリックスの線幅のばらつきが大きくなる。特に、4〜5μmの細線の場合は、線幅のばらつきは表示ムラの発生などの表示性能に与える影響が大きい。よって、出来るだけ薄い膜厚で目標とする遮光度を確保するため、単位膜厚当たりの遮光性を上げる必要がある。ところが、通常、樹脂組成物中の黒色顔料の含有量を多くするため、その結果、硬化性に寄与するバインダー樹脂やアクリレート成分等の配合割合が相対的に小さくなり、塗膜が十分に硬化しにくくなり、塗膜とガラス基板との密着性が低下して、剥がれ等が生じやすくなるという問題が生じる。
ところで、液晶パネルにおける耐久性試験(信頼性試験)として一般的にPCT(Pressure Cooker Test)が行われるが、この試験法は、温度121℃、湿度100%、気圧2atmという過酷な条件下に数時間液晶パネルを放置し、液晶パネルのカラーフィルター基板とTFT基板との間に封入された液晶もれの有無の確認を行うものである。ブラックマトリックスは赤、緑、青の各色間に存在し、コントラスト向上の役割の他、カラーフィルターの外枠遮光膜としての機能もあり、外枠遮光膜の一部はシール材を介し対向基板と貼り合わさっている。そのため、ブラックマトリックスにはPCTのような過酷な条件下においてもガラス基板との剥がれが生じないような高い密着強度も同時に要求される。特に、近年では、液晶パネルの視認性向上のため外枠遮光膜おいても高遮光化のニーズが高い。
このように、遮光材の含有割合が多く光硬化が困難な感光性樹脂組成物において、低露光量にてパターン寸法安定性、パターン密着性、パターンのエッジ形状のシャープ性が良好な細線パターンを広い現像マージンで得ること、および、PCTなどの耐久性試験においてもガラス基板との密着性の高い、品質の良好なブラックマトリクスおよび外枠遮光膜を形成することが求められている。なお、カラーフィルター外枠遮光膜と同様な目的で、タッチパネルにおける外枠等に遮光膜を形成する要望も高まっている。
そこで、例えば、特許文献1〜3には、高感度光重合開始剤としてオキシムエステル系の化合物を含有するブラックマトリックス用感光性樹脂組成物が提案されている。ところが、低露光量にてパターン寸法安定性に優れ、パターン密着性、パターンのエッジ形状のシャープ性が良好な細線パターンを広い現像マージンで得る点で十分な性能を示すのは困難であり、また、PCTなどの耐久性試験における密着性に関する具体的な記載はない。
特開2005−242279号公報 特開2006−53569号公報 特開2008−100955号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、感光性樹脂組成物において、高精細、高遮光を維持しつつ、例えば5μmといった細線を形成した場合にも現像密着性を十分に確保し、ガラス基板との密着性にも優れる、遮光膜用感光性樹脂組成物を提供することにある。本発明はまた、当該感光性樹脂組成物を用い、フォトリソグラフィー法により形成した遮光膜パターン等の硬化物であり、さらには、当該硬化物を含むカラーフィルターやタッチパネルを提供することにある。
本発明者らは前記の課題を解決すべく検討を行った結果、重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂、光重合性モノマー、光重合開始剤、及び遮光成分を含む感光性樹脂組成物の光重合開始剤として、特定の化学構造を持つオキシム系光重合開始剤を配合することで、高精細、高遮光を維持しつつ、細線の形成においても現像密着性を十分に確保することができ、ガラス基板との密着性にも優れる遮光膜が得られることを見い出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
(1)下記(A)〜(D)成分、
(A)エポキシ基を2個以上有する化合物と(メタ)アクリル酸との反応物と、多価カルボン酸又はその無水物と反応させて得られた重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂、
(B)少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー、
(C)光重合開始剤、及び
(D)黒色有機顔料、混色有機顔料及び遮光材からなる群から選ばれた1以上の遮光成分を必須成分として含む遮光膜用感光性樹脂組成物において、
(A)成分と(B)成分との重量割合(A)/(B)が、50/50〜90/10であり、(A)成分と(B)成分の合計100重量部に対して(C)成分を2〜30重量部含有し、
且つ、(C)成分の光重合開始剤として下記一般式(I)で表される化合物を含有することを特徴とする遮光膜用感光性樹脂組成物。
Figure 0006375236
但し、一般式(I)において、R1およびR2は、炭素Cが1〜20個のアルキル基又は炭素Cが6〜20個のアリール基を示し、前記アルキル基又はアリール基はエーテル結合を含んでもよく、また前記アルキル基又はアリール基における水素原子の一部が以下に示す置換基で置換されていてもよい。置換基としては、炭素Cが2〜12個のアルケニル基、炭素Cが4〜8個のシクロアルケニル基、炭素Cが2〜12個のアルキニル基、炭素Cが3〜10個のシクロアルキル基、フェニル基、ナフチル基、ハロゲンで置換されていてもよい炭素Cが1〜5のアルコキシ基、又はハロゲンである。R3は、炭素Cが6〜20個のアリール基、または、炭素5〜20個のヘテロアリール基を示す。
(2)(C)成分の光重合開始剤が、下記一般式(II)で表される化合物を含有することを特徴とする(1)に記載の遮光膜用感光性樹脂組成物。
Figure 0006375236
但し、一般式(II)において、R1およびR2は、炭素Cが1〜20個のアルキル基又は炭素Cが6〜20個のアリール基を示し、前記アルキル基又はアリール基はエーテル結合を含んでもよく、また前記アルキル基又はアリール基における水素原子の一部が以下に示す置換基で置換されていてもよい。置換基としては、炭素Cが2〜12個のアルケニル基、炭素Cが4〜8個のシクロアルケニル基、炭素Cが2〜12個のアルキニル基、炭素Cが3〜10個のシクロアルキル基、フェニル基、ナフチル基、ハロゲンで置換されていてもよい炭素Cが1〜5のアルコキシ基、又はハロゲンである。
(3)(C)成分の光重合開始剤が、下記一般式(III)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項(1)に記載の遮光膜用感光性樹脂組成物。
Figure 0006375236
但し、一般式(III)において、R 1 は、炭素Cが1〜20個のアルキル基又は炭素Cが6〜20個のアリール基を示し、前記アルキル基又はアリール基はエーテル結合を含んでもよく、また前記アルキル基又はアリール基における水素原子の一部が以下に示す置換基で置換されていてもよい。置換基としては、炭素Cが2〜12個のアルケニル基、炭素Cが4〜8個のシクロアルケニル基、炭素Cが2〜12個のアルキニル基、炭素Cが3〜10個のシクロアルキル基、フェニル基、ナフチル基、ハロゲンで置換されていてもよい炭素Cが1〜5のアルコキシ基、又はハロゲンである。及びRは、独立に水素原子、-O-CH2CH3、-O-(CH2)n+1CH3、-O-CH2CF3、又は、-O-CH2(CF2nCHF2を示す。ただし、R又はRのいずれか1つは水素原子である。nは1〜3の整数である。
(4)(C)成分の光重合開始剤が、下記式(IV)で表される化合物を含有することを特徴とする(1)に記載の遮光膜用感光性樹脂組成物。
Figure 0006375236
(5)(A)成分として、下記一般式(V)で表される化合物と(メタ)アクリル酸との反応物に、更に多価カルボン酸又はその無水物と反応させて得られる重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂を使用することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の遮光膜用感光性樹脂組成物。
Figure 0006375236
但し、一般式(V)において、R及びRは、独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又はハロゲン原子を示し、Xは、‐CO‐、−SO2−、‐C(CF3)2−、-Si(CH3)2‐、-CH2‐、-C(CH3)2‐、-O-、フルオレン-9,9-ジイル基又は単結合を示し、lは0〜10の数である。
(6)(D)成分における遮光成分の含有量が、遮光膜用感光性樹脂組成物中の固形分に対して40〜70質量%である(1)〜(5)のいずれかに記載の遮光膜用感光性樹脂組成物。
(7)(D)遮光成分が、カーボンブラックである(1)〜(6)のいずれかに記載の遮光膜用感光性樹脂組成物。
(8)(1)〜(7)のいずれかに記載の遮光膜用感光性樹脂組成物を硬化させて形成したことを特徴とする塗膜。
(9)(1)〜(7)のいずれかに記載の遮光膜用感光性樹脂組成物を透明基板上に塗布、プリベークした後、紫外線露光装置による露光、アルカリ水溶液による現像、及びポストベークして作製された遮光膜を備えたことを特徴とするカラーフィルター。
(10)(1)〜(7)のいずれかに記載の遮光膜用感光性樹脂組成物を透明基板上に塗布、プリベークした後、紫外線露光装置による露光、アルカリ水溶液による現像、及びポストベークして作製された遮光膜を備えたことを特徴とするタッチパネル。
以下、本発明について詳細に説明する。
(A)成分の重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂として、好適には、ビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物に、(メタ)アクリル酸(これは「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」の意味である)を反応させ、得られたヒドロキシ基を有する化合物に多価カルボン酸又はその無水物を反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート酸付加物である。ビスフェノール類から誘導されるエポキシ化合物とは、ビスフェノール類とエピハロヒドリンを反応させて得られるエポキシ化合物又はこれと同等物を意味する。(A)成分は、重合性不飽和二重結合とカルボキシル基とを併せ持つため、感光性樹脂組成物に優れた光硬化性、良現像性、パターニング特性を与え遮光膜の物性向上をもたらす。
(A)成分の好ましい例は、一般式(V)で表されるエポキシ化合物から誘導される。このエポキシ化合物はビスフェノール類から誘導され、まず不飽和基含有モノカルボン酸を反応させる。このエポキシ化合物と不飽和基含有モノカルボン酸との反応物に対して、(a)ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物、及び(b)テトラカルボン酸又はその酸二無水物を反応させて重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂を得る。以下、一般式(V)の化合物を用いて(A)成分を得る場合について説明する。
一般式(V)のエポキシ化合物を与えるビスフェノール類としては、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジメチルシラン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ジメチルシラン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)ジメチルシラン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3− クロロフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)エーテル、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)フルオレン、9, 9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−フルオロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)フルオレン、4,4'−ビフェノール、3,3'−ビフェノール等を挙げられる。この中でも、一般式(V)におけるXがフルオレン-9,9-ジイル基であるビスフェノール類を特に好ましく用いることができる。
(A)のアルカリ可溶性樹脂を得るに当たって、好適には、上記ビスフェノール類とエピクロルヒドリンとを反応させて2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物を得る。この反応の際には、一般にジグリシジルエーテル化合物のオリゴマー化を伴うため、一般式(V)のエポキシ化合物を得ることになる。lは通常は複数の値が混在するため平均値0〜10(整数とは限らない)となるが、好ましいlの平均値は0〜3である。lの値が上限値を超えると、当該エポキシ化合物使用して合成したアルカリ可溶性樹脂を用いた感光性樹脂組成物としたときに組成物の粘度が大きくなりすぎて塗工がうまく行かなくなったり、アルカリ可溶性を十分に付与できずアルカリ現像性が非常に悪くなったりする。
なお、本発明の重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂は、上記のようなビスフェノール類から誘導されるエポキシ化合物から得ることができるが、かかるエポキシ化合物以外でも、例えば、フェノールノボラック型エポキシ化合物や、クレゾールノボラック型エポキシ化合物等の2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物から得られるものも使用することができる。
次に、一般式(V)の化合物に対して、例えば不飽和基含有モノカルボン酸としてアクリル酸若しくはメタクリル酸又はこれらの両方を反応させ、これにより得られたヒドロキシ基を有する反応物に対して、(a)ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物、及び(b)テトラカルボン酸又はその酸二無水物を反応させる。その際、(a)/(b)のモル比が0.01〜10となる範囲で反応させることが好ましい。この反応によりエポキシ(メタ)アクリレート酸付加物の構造を有する重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂を得る。
エポキシ(メタ)アクリレート酸付加物に利用される(a)ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物としては、鎖式炭化水素ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物や脂環式ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物、芳香族ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物が使用される。ここで、鎖式炭化水素ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物としては、例えば、コハク酸、アセチルコハク酸、マレイン酸、アジピン酸、イタコン酸、アゼライン酸、シトラリンゴ酸、マロン酸、グルタル酸、クエン酸、酒石酸、オキソグルタル酸、ピメリン酸、セバシン酸、スベリン酸、ジグリコール酸等の化合物があり、更には任意の置換基が導入されたジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物でもよい。また、脂環式ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物としては、例えば、シクロブタンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ノルボルナンジカルボン酸等の化合物があり、更には任意の置換基が導入されたジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物でもよい。更に、芳香族ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物としては、例えばフタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸等の化合物があり、更には任意の置換基が導入されたジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物でもよい。
また、エポキシ(メタ)アクリレート酸付加物に利用される(b)テトラカルボン酸又はその酸二無水物としては、鎖式炭化水素テトラカルボン酸又はその酸二無水物や脂環式テトラカルボン酸又はその酸二無水物、又は、芳香族多価カルボン酸又はその酸二無水物が使用される。ここで、鎖式炭化水素テトラカルボン酸又はその酸二無水物としては、例えば、ブタンテトラカルボン酸、ペンタンテトラカルボン酸、ヘキサンテトラカルボン酸等があり、更には任意の置換基が導入されたテトラカルボン酸又はその酸二無水物でもよい。また、脂環式テトラカルボン酸又はその酸二無水物としては、例えば、シクロブタンテトラカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸、シクロへプタンテトラカルボン酸、ノルボルナンテトラカルボン酸等があり、更には任意の置換基の導入されたテトラカルボン酸又はその酸二無水物でもよい。更に、芳香族テトラカルボン酸やその酸二無水物としては、例えば、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸又はその酸二無水物が挙げられ、更には任意の置換基の導入されたテトラカルボン酸又はその酸二無水物でもよい。
エポキシ(メタ)アクリレート酸付加物に使用される(a)ジカルボン酸若しくはトリカルボン酸又はその酸無水物と(b)テトラカルボン酸又はその酸二無水物とのモル比(a)/(b)は、上述したように0.01〜10であるのが好ましい。モル比(a)/(b)が上記範囲を逸脱すると最適分子量が得られず、(A)を使用した感光性樹脂組成物において、アルカリ現像性、耐熱性、耐溶剤性、パターン形状等が劣化するので好ましくない。なお、モル比(a)/(b)が小さいほどアルカリ溶解性が大となり、分子量が大となる傾向がある。
エポキシ(メタ)アクリレート酸付加物は、上述の工程により、既知の方法、例えば特開平8-278629号公報や特開2008-9401号公報等に記載の方法により製造することができる。先ず、一般式(V)のエポキシ化合物に不飽和基含有モノカルボン酸を反応させる方法としては、例えば、エポキシ化合物のエポキシ基と等モルの不飽和基含有モノカルボン酸を溶剤中に添加し、触媒(トリエチルベンジルアンモニウムクロライド、2,6-ジイソブチルフェノール等)の存在下、空気を吹き込みながら90〜120℃に加熱・攪拌して反応させるという方法がある。次に、反応生成物であるエポキシアクリレート化合物の水酸基に酸無水物を反応させる方法としては、エポキシアクリレート化合物と酸二無水物および酸一無水物の所定量を溶剤中に添加し、触媒(臭化テトラエチルアンモニウム、トリフェニルホスフィン等)の存在下、90〜130℃で加熱・攪拌して反応させるという方法がある。
重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)については、2000〜50000の範囲であることが好ましく、2000〜7000の間であることがより好ましい。重量平均分子量(Mw)が2000に満たないと(A)を使用した感光性樹脂組成物の現像時のパターンの密着性が維持できず、パターン剥がれが生じ、また、重量平均分子量(Mw)が50000を超えると現像残渣や未露光部の残膜が残り易くなる。更に、(A)は、その酸価が30〜200mgKOH/gの範囲であることが望ましい。この値が30mgKOH/gより小さいと(A)を使用した感光性樹脂組成物のアルカリ現像がうまくできないか、強アルカリ等の特殊な現像条件が必要となり、200mgKOH/gを超えると(A)を使用した感光性樹脂組成物へのアルカリ現像液の浸透が早くなり過ぎ、剥離現像が起きるので、何れも好ましくない。なお、(A)の重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂については、その1種のみを使用しても、2種以上の混合物を使用することもできる。
次に、(B)少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル類や、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、ソルビトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、又はジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート、フォスファゼンのアルキレンオキサイド変性ヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類を挙げることができ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。なお、(B)少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマーは遊離のカルボキシ基を有しない。
これら(A)成分と(B)成分の配合割合は、重量比(A)/(B)で50/50〜90/10であり、好ましくは60/40〜80/20である。(A)成分の配合割合が50/50より少ないと、光硬化後の硬化物が脆くなり、また、未露光部において塗膜の酸価が低いためにアルカリ現像液に対する溶解性が低下し、パターンエッジがぎざつきシャープにならないといった問題が生じ、また、90/10よりも多いと、樹脂に占める光反応性官能基の割合が少なく架橋構造の形成が十分でなく、更に、樹脂成分における酸価度が高過ぎて、露光部におけるアルカリ現像液に対する溶解性が高くなることから、形成されたパターンが目標とする線幅より細ったり、パターンの欠落が生じや易くなるといった問題が生じる恐れがある。
また、(C)成分の光重合開始剤としては、前記一般式(I)で表される化合物を必須成分として含有し、紫外線光等の照射によりラジカル種を発生し、光重合性の化合物に付加してラジカル重合を開始させ、組成物を硬化させる。その中でも好ましくは一般式(II)、より好ましくは一般式(III)、さらに式(IV)で表される1−[11−(2−エチルヘキシル)−8−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−11H−ベンゾ[a]カルバゾール−5−イル]−[4−(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)−フェニル]−メタノン オキシム O−アセテートが高感度を達成可能である点で特に好ましい。一般式(I)の製造については、例えば国際公開パンフレットWO2012/045736A1にその製法の記載がある。
また、本発明においては、一般式(I)で表される光重合開始剤と共に、他の光重合開始剤若しくは増感剤を1種以上併用することができる。ここで、他の光重合開始剤若しくは増感剤としては、例えば、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ジクロロアセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルアセトフェノン等のアセトフェノン類、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p'-ビスジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類、2-(o-クロロフェニル)-4,5-フェニルビイミダゾール、2-(o-クロロフェニル)-4,5-ジ(m-メトキシフェニル)ビイミダゾール、2-(o-フルオロフェニル)-4,5-ジフェニルビイミダゾール、2-(o-メトキシフェニル)-4,5-ジフェニルビイミダゾール、2,4,5-トリアリールビイミダゾール等のビイミダゾール系化合物類、2-トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル-5-(p-シアノスチリル)-1,3,4-オキサジアゾール、2-トリクロロメチル-5-(p-メトキシスチリル)-1,3,4-オキサジアゾール等のハロメチルジアゾール化合物類、2,4,6-トリス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-メチル−4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-フェニル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-クロロフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メトキシフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メトキシナフチル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メトキシスチリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(3,4,5-トリメトキシスチリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メチルチオスチリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン等のハロメチル−S−トリアジン系化合物類、1,2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)フェニル]-,2-(o-ベンゾイルオキシム)、1-(4-フェニルスルファニルフェニル)ブタン-1,2-ジオン-2-オキシム-o-ベンゾアート、1-(4-メチルスルファニルフェニル)ブタン-1,2-ジオン-2-オキシム-o-アセタート、1-(4-メチルスルファニルフェニル)ブタン-1-オンオキシム-o-アセタート等のo-アシルオキシム系化合物類、ベンジルジメチルケタール、チオキサンソン、2-クロロチオキサンソン、2,4-ジエチルチオキサンソン、2-メチルチオキサンソン、2-イソプロピルチオキサンソン等のイオウ化合物、2-エチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2-ベンズアントラキノン、2,3-ジフェニルアントラキノン等のアントラキノン類、アゾビスイソブチルニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、クメンパーオキシド等の有機過酸化物、2-メルカプトベンゾイミダゾール、2-メルカプトベンゾオキサゾール、2-メルカプトベンゾチアゾール等のチオール化合物などが挙げられる。
一般式(I)で表される光重合開始剤を含めて、これらの光重合開始剤や増感剤は、その1種のみを単独で使用できるほか、2種以上を組み合わせて使用することもできる。また、それ自体では光重合開始剤や増感剤として作用しないが、組み合わせて用いることにより、光重合開始剤や増感剤の能力を増大させ得るような化合物を添加することもできる。そのような化合物としては、例えば、ベンゾフェノンと組み合わせて使用すると効果のあるトリエタノールアミン、トリエチルアミン等の第3級アミンを挙げることができる。
(C)成分の光重合開始剤の使用量は、(A)成分と(B)成分の合計100質量部を基準として2〜30質量部であり、好ましくは5〜25質量部、より好ましくは5〜20質量部である。(C)成分の配合割合が2質量部未満の場合には、光重合の速度が遅くなって、感度が低下し、一方、30質量部を超える場合には、感度が強すぎて、パターン線幅がパターンマスクに対して太った状態になり、マスクに対して忠実な線幅が再現できない、又は、パターンエッジがぎざつきシャープにならないといった問題が生じる恐れがある。(C)成分の光重合開始剤は、必須成分として一般式(I)で表される光重合開始剤を含むが、その量は他の(C)成分を加えない場合であっても、単独で光重合開始剤として有効に作用する量以上であることがよく、一般式(I)で表される光重合開始剤の量は(C)成分の全体量のうち、70〜100質量%であることが好ましい。
(D)成分において、黒色有機顔料、混色有機顔料又は遮光材から選ばれる遮光成分については、耐熱性、耐光性及び耐溶剤性に優れたものであるのがよい。ここで、黒色有機顔料としては、例えばペリレンブラック、シアニンブラック、アニリンブラック等が挙げられる。混色有機顔料としては、赤、青、緑、紫、黄色、シアニン、マゼンタ等から選ばれる2種以上の顔料を混合して擬似黒色化されたものが挙げられる。遮光材としては、カーボンブラック、酸化クロム、酸化鉄、チタンブラック等の無機黒色顔料を挙げることができ、2種以上を適宜選択して用いることもできるが、特にカーボンブラックが遮光性、表面平滑性、分散安定性、樹脂との相溶性が良好な点で好ましい。
そして、これらの遮光成分は、好ましくは、予め分散媒に分散させて遮光性分散液としたうえで、遮光膜用感光性樹脂組成物として配合するのがよい。ここで、分散媒としては、例えばプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3メトキシブチルアセテート等が挙げられる。遮光性分散液における(D)の遮光成分の配合割合については、本発明の組成物の全固形分に対して20〜80質量%、好ましくは40〜70質量%の範囲で用いられるのがよい。そのとき、アニリンブラック、シアニンブラック等の有機顔料またはカーボンブラック等のカーボン系遮光成分を用いる場合は、40〜60質量%の範囲が特に好ましい。20質量%より少ないと、遮光性が十分でなくなる。80質量%を越えると、本来のバインダーとなる感光性樹脂の含有量が減少するため、現像特性を損なうと共に膜形成能が損なわれるという好ましくない問題が生じる。
本発明の感光性樹脂組成物においては、上記(A)〜(D)の他に溶剤を使用して粘度を調整することが好ましい。溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類、α−もしくはβ−テルピネオール等のテルペン類等、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、セロソルブ、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の酢酸エステル類等が挙げられ、これらを用いて溶解、混合させることにより、均一な溶液状の組成物とすることができる。
また、本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて硬化促進剤、熱重合禁止剤、可塑剤、充填材、溶剤、レベリング剤、消泡剤、カップリング剤、界面活性剤等の添加剤を配合することができる。熱重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、tert−ブチルカテコール、フェノチアジン等を挙げることができ、可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、リン酸トリクレジル等を挙げることができ、充填材としては、ガラスファイバー、シリカ、マイカ、アルミナ等を挙げることができ、消泡剤やレベリング剤としては、シリコーン系、フッ素系、アクリル系の化合物を挙げることができる。また、界面活性剤としてはフッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等を挙げることができ、カップリング剤としては3−(グリシジルオキシ)プロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤を挙げることができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、上記(A)〜(D)成分又はこれらと溶剤を主成分として含有する。溶剤を除いた固形分(固形分には硬化後に固形分となるモノマーを含む)中に、(A)〜(D)成分が合計で80質量%、好ましくは90質量%以上含むことが望ましい。溶剤の量は、目標とする粘度によって変化するが、感光性樹脂組成物中に70〜90質量%の範囲で含まれるようにするのがよい。
本発明における遮光膜用感光性樹脂組成物は、例えばカラーフィルター遮光膜形成用の樹脂組成物として優れるものであり、遮光膜の形成方法としては、以下のようなフォトリソグラフィー法がある。先ず、感光性樹脂組成物を透明基板上に塗布し、次いで溶媒を乾燥させた(プリベーク)後、このようにして得られた被膜の上にフォトマスクをあて、紫外線を照射して露光部を硬化させ、更にアルカリ水溶液を用いて未露光部を溶出させる現像を行ってパターンを形成し、更に後乾燥としてポストベーク(熱焼成)を行う方法が挙げられる。
感光性樹脂組成物を塗布する透明基板としては、ガラス基板のほか、透明フィルム(例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルスルフォン等)上にITOや金などの透明電極が蒸着あるいはパターニングされたものなどが例示できる。透明基板上に感光性樹脂組成物の溶液を塗布する方法としては、公知の溶液浸漬法、スプレー法の他、ローラーコーター機、ランドコーター機、スリットコーター機やスピナー機を用いる方法等の何れの方法をも採用することができる。これらの方法によって、所望の厚さに塗布した後、溶剤を除去する(プリベーク)ことにより、被膜が形成される。プリベークはオーブン、ホットプレート等により加熱することによって行われる。プリベークにおける加熱温度及び加熱時間は使用する溶剤に応じて適宜選択され、例えば60〜110℃の温度で1〜3分間行われる。
プリベーク後に行われる露光は、紫外線露光装置によって行なわれ、フォトマスクを介して露光することによりパターンに対応した部分のレジストのみを感光させる。露光装置及びその露光照射条件は適宜選択され、超高圧水銀灯、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、遠紫外線灯等の光源を用いて露光を行い、塗膜中の感光性樹脂組成物を光硬化させる。
露光後のアルカリ現像は、露光されない部分のレジストを除去する目的で行われ、この現像によって所望のパターンが形成される。このアルカリ現像に適した現像液としては、例えばアルカリ金属やアルカリ土類金属の炭酸塩の水溶液、アルカリ金属の水酸化物の水溶液等を挙げることができるが、特に炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム等の炭酸塩を0.05〜3質量%含有する弱アルカリ性水溶液を用いて23〜28℃の温度で現像するのがよく、市販の現像機や超音波洗浄機等を用いて微細な画像を精密に形成することができる。
現像後、好ましくは180〜250℃の温度及び20〜60分の条件で熱処理(ポストベーク)が行われる。このポストベークは、パターニングされた遮光膜と基板との密着性を高めるため等の目的で行われる。これはプリベークと同様に、オーブン、ホットプレート等により加熱することによって行われる。本発明のパターニングされた遮光膜は、以上のフォトリソグラフィー法による各工程を経て形成される。
本発明の感光性樹脂組成物は、上述したように、露光、アルカリ現像等の操作によって微細なパターンを形成するのに適している。また、本発明の遮光膜用感光性樹脂組成物は、コーティング材として好適に用いることができ、特に液晶の表示装置あるいは撮影素子に使われるカラーフィルター用インキとして好適であり、これにより形成された遮光膜はカラーフィルター、液晶プロジェクション用のブラックマトリックス、遮光膜、タッチパネル用遮光膜等として有用である。
本発明の遮光膜用感光性樹脂組成物は、高精細、高遮光を維持しつつ、例えば線幅が5μm程度の細線を形成した場合にも現像密着性を十分に確保することができ、しかも、ガラス基板との密着性にも優れている。
以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明の実施形態を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
先ず、本発明の(A)重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂の合成例1を示す。合成例における樹脂の評価は、以下の通りに行った。
[固形分濃度]
合成例中で得られた樹脂溶液1gをガラスフィルター〔重量:W0(g)〕に含浸させて秤量し〔W1(g)〕、160℃にて2hr加熱した後の重量〔W2(g)〕から次式より求めた。
固形分濃度(重量%)=100×(W2−W0)/(W1−W0)
[酸価]
樹脂溶液をジオキサンに溶解させ、電位差滴定装置〔平沼製作所(株)製 商品名COM-1600〕を用いて1/10N−KOH水溶液で滴定して求めた。
[分子量]
ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)[東ソー(株)製商品名HLC-8220GPC、溶媒:テトラヒドロフラン、カラム:TSKgelSuperH-2000(2本)+TSKgelSuperH-3000(1本)+TSKgelSuperH-4000(1本)+TSKgelSuper-H5000(1本)〔東ソー(株)製〕、温度:40℃、速度:0.6ml/min]にて測定し、標準ポリスチレン〔東ソー(株)製PS−オリゴマーキット〕換算値として重量平均分子量(Mw)を求めた。
また、合成例及び比較合成例で使用する略号は次のとおりである。
BPFE:9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレンとクロロメチルオキシランとの反応物。一般式(V)の化合物において、Xがフルオレン-9,9-ジイル基、R、Rが水素の化合物。
BPDA:3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
THPA:1,2,3,6-テトラヒドロフタル酸無水物
TPP:トリフェニルホスフィン
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
[合成例1]
還留冷却器付き500ml四つ口フラスコ中に、BPFE 78.63g(0.17mol)、アクリル酸24.50g(0.34mol)、TPP 0.45g、及びPGMEA 114gを仕込み、100〜105℃の加熱下で12hr撹拌し、反応生成物を得た。
次いで、得られた反応生成物にBPDA 25.01g(0.085mol)及びTHPA 12.93g(0.085mol)を仕込み、120〜125℃の加熱下で6hr撹拌し、重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂溶液(A)-1を得た。得られた樹脂溶液の固形分濃度は55.8wt%であり、酸価(固形分換算)は103mgKOH/gであり、GPC分析によるMwは2600であった。
[比較合成例1]
窒素導入管及び還流管付き1000ml四つ口フラスコ中にメタクリル酸51.65g(0.60mol)、メタクリル酸メチル38.44g(0.38mol)、メタクリル酸シクロヘキシル36.33g(0.22mol)、AIBN5.91g、及びDMDG368gを仕込み、80〜85℃で窒素気流下、8hr撹拌して重合させた。更に、フラスコ内にメタクリル酸グリシジル39.23g(0.28mol)、TPP1.44g、2,6-ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.055gを仕込み、80〜85℃で16hr撹拌し、重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂溶液(A)-2を得た。得られた重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂の固形分濃度は32質量%、酸価(固形分換算)は110mgKOH/g、GPC分析によるMwは18080であった。
次に、(C)一般式(I)で表される光重合開始剤の合成例2〜4を示す。
[合成例2]
構造式(IV)の化合物を、以下の6ステップの反応を行い、合成した。
ステップ1:11H−ベンゾ[a]カルバゾール〔構造式(VI)〕の合成
Figure 0006375236
フェニルヒドラジン16.22g(0.18mol)とα−テトラロン26.89g(0.18mol)を400mlエタノール中で濃塩酸18ml存在下加熱し、4時間リフラックス状態で反応させた。反応溶液をエバポレーターにてエタノール除去し、シクロヘキサン/トルエン(50/50)で再結晶させることで、反応生成物38.25gを得た。この反応物30.82g(0.14mol)をキシレン240mlに溶解し、触媒として5%Pd/C 9.23gを添加して加熱し、1時間リフラックス状態で反応させた。反応液を冷却して酢酸エチル240mlを加え、セライトで触媒等を濾過した後、エバポレーターにて溶剤を留去させて結晶を析出させた。これを濾過することで白色の固体化合物24.64gを得た。得られた化合物はH−NMRにて構造式(VI)の化合物であることを確認した。
H−NMRスペクトル(CDCl中):δ(ppm)=7.30−7.70(m,6H)、8.00−8.20(m,4H)、8.80(br,1H)
ステップ2:11−(2−エチルヘキシル)−11H−ベンゾ[a]カルバゾール〔構造式(VII)〕の合成
Figure 0006375236
11H−ベンゾ[a]カルバゾール〔構造式(VI)〕21.72g(0.10mol)をDMF 100mLに溶解させて氷浴にて0℃に冷却した後、水素化ナトリウム4.04g(0.101mol)を添加して1時間保持した。その後に1−ブロモ−2−エチルヘキサン27.04g(0.14mol)を添加し、30分保持した後に氷浴を外して室温まで温度を戻した後、一晩反応させた。反応液を氷水に注ぎ込んで反応を停止させた後、酢酸エチルにて2回抽出して有機相を集め、純水および飽和食塩水にて洗浄し、硫酸マグネシウムを添加して乾燥させた後に、エバポレーターにて有機溶剤を除去することで黄色液状の粗製物33.23gを得た。得られた粗製物は精製せずに次の反応に用いた。得られた粗製物についてH−NMRにて構造を同定し、構造式(VII)の化合物であることを確認した。
H−NMRスペクトル(CDCl):δ(ppm)=0.80−0.92(m,6H)、1.16−1.47(m,8H)、2.27(m,1H)、4.65−4.69(m,2H)、7.27(td,1H)、7.44−7.59(m,4H)、7.66(d,1H)、8.02(d,1H)、8.14(d,1H)、8.18(d,1H)、8.54(d,1H)
ステップ3:1−[11−(2−エチルヘキシル)−8−(2−フルオロベンゾイル)−11H−ベンゾ[a]カルバゾール−5−イル]−(2,4,6−トリメチルフェニル)−メタノン〔構造式(VIII)〕の合成
Figure 0006375236
構造式(VII)の化合物19.83g(60mmol)を塩化メチレン(200mL)に溶解させ、氷浴にて0℃に冷却して30分保持した後に2,4,6−トリメチルベンゾイルクロリド11.51g(63mmol)および塩化アルミニウム8.4g(63mmol)を添加、その後氷浴を外して室温に戻し、2時間反応させた。2時間後に氷浴にて再度0℃にした後、塩化アルミニウム8.4g(63mmol)を加え、滴下ロートより2−フルオロベンゾイルクロリド9.99g(63mmol)を2時間かけて滴下した。滴下終了後、氷浴を外して室温に戻し、室温下で3時間反応させた。反応液を氷水に注ぎ込んで反応を停止させた後、塩化メチレンにて2回抽出を行い、有機相を集め、純水および飽和食塩水にて洗浄して硫酸マグネシウムを添加して乾燥させた。その後、ノルマルヘキサン800mLを加えて塩化メチレンと同時に除去・濃縮することでベージュ色の固体物を析出させた。これをろ過し、ノルマルヘキサンにて洗浄して乾燥させて、ベージュ色の固体物34.39gを得た。得られた化合物はH−および19F−NMRにて構造を同定し、構造式(VIII)の化合物であることを確認した。
H−NMRスペクトル(CDCl):δ(ppm)=0.84(t)、0.89(t)、1.18−1.42(m)、2.20(s),2.28−2.31(m)、2.40(s)、4.72−4.76(m)、6.96(s)、7.19(t)、7.29(t)、7.52−7.60(m)、7.70−7.84(m)、8.38(s)、8.63−8.66(m)、9.56(d)
19F−NMRスペクトル(CDCl):δ(ppm)=−111.58
ステップ4:1−[11−(2−エチルヘキシル)−8−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−11H−ベンゾ[a]カルバゾール−5−イル]−[4−(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)−フェニル]−メタノン〔構造式(IX)〕の合成
Figure 0006375236
構造式(VIII)の化合物29.94g(50mmol)をピリジン(100mL)に溶解させ、2,2,3,3−テトロフルオロー1−プロパノール9.9g(75mmol)と水酸化ナトリウム3.0g(75mmol)を加え、70℃にて一晩攪拌した。所定の反応時間後、室温に冷却して純水に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出、純水及び飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムを添加し乾燥後、濃縮し、得られた粗製物を、塩化メチレンを溶離液としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することで白色固体18.13gを得た。得られた化合物はH−および19F−NMRにて構造を同定し、構造式(IX)の化合物であることを確認した。
H−NMRスペクトル(CDCl):δ(ppm)=0.82(t)、0.87(t)、1.16−1.56(m)、2.19(s),2.26−2.29(m)、2.39(s)、4.30−4.34(t)、4.65−4.77(m)、5.35−5.60(m)、6.95(s)、7.15−7.20(m)、7.29(t)、7.52−7.60(m)、7.70−7.77(m)、8.63−8.66(m)、9.56(d)
19F−NMRスペクトル(CDCl):δ(ppm)=−140.92、−126.30
ステップ5:1−[11−(2−エチルヘキシル)−8−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−11H−ベンゾ[a]カルバゾール−5−イル]−[4−(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)−フェニル]−メタノン オキシム〔構造式(X)〕の合成
Figure 0006375236
構造式(IX)の化合物14.22g(20mmol)をピリジン(100mL)に溶解させた後、塩酸ヒドロキシアンモニウム0.67g(21mmol)を添加した。その後に130℃に昇温して6時間反応させた。反応終了後は室温まで冷却してから、反応液を純水に注ぎ、塩化メチレンで抽出して有機相を集め、純水および飽和食塩水で洗浄して硫酸マグネシウムを添加し乾燥させた。その後、エバポレーターで濃縮することで淡黄色の固体状物13.06gを得た。得られた化合物はH−および19F−NMRにて構造を同定し、構造式(X)の化合物であることを確認した。
H−NMRスペクトル(CDCl):δ(ppm)=0.82(t)、0.87(t)、1.16−1.56(m)、2.19(s),2.26−2.29(m)、2.39(s)、4.25−4.30(t)、4.65−4.77(m)、5.30−5.55(m)、6.95(s)、7.10(d)、7.15−7.20(m)、7.45−7.60(m)、7.70−7.77(m)、8.42−8.66(m)、9.56(d)
19F−NMRスペクトル(CDCl):δ(ppm)=−140.92、−126.30
ステップ6:1−[11−(2−エチルヘキシル)−8−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−11H−ベンゾ[a]カルバゾール−5−イル]−[4−(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)−フェニル]−メタノン オキシム O−アセテート〔構造式(IV)〕の合成
構造式(X)の化合物7.26g(10mmol)を酢酸エチル(150mL)に溶解させた後に氷浴にて0℃に冷却し、トリエチルアミン3.04g(30mmol)、アセチルクロリド2.35g(30mmol)の順に添加した。添加後、2.5時間反応させた後に反応液を純水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出して有機相を集め、純水および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムを添加し乾燥させた。乾燥後、溶剤を除去して淡黄〜白色の固体状物7.03gを得た。得られた化合物はH−および19F−NMRにて構造を同定し、構造式(IV)の化合物であることを確認した。
H−NMRスペクトル(CDCl):δ(ppm)=0.82(t)、0.87(t)、1.16−1.56(m)、2.05(s)、2.19(s),2.26−2.29(m)、2.39(s)、4.30−4.34(t)、4.65−4.77(m)、5.39−5.65(tt)、6.95(s)、7.01(d)、7.15−7.20(m)、7.39(d)、7.46−7.53(m)、7.70−7.77(m)、8.35(s)、8.42(s)、8.63(d)、9.56(d)
19F−NMRスペクトル(CDCl):δ(ppm)=−140.66、−126.32
[合成例3]
合成例2のステップ2で得られた構造式(VII)の化合物を用い、以下のステップ3以降の反応を行い、一般式(I)の化合物の1つである構造式(XII)の化合物を合成した。
ステップ3:1−[11−(2−エチルヘキシル)−5−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−11H−ベンゾ[a]カルバゾール−8−イル]−エタノン〔構造式(XI)〕の合成
Figure 0006375236
構造式(VII)の化合物4.18g(12.6mmol)を塩化メチレン(40mL)に溶解させ、氷浴にて0℃に冷却して30分保持した後に2,4,6−トリメチルベンゾイルクロリド2.38g(13.0mmol)および塩化アルミニウム1.77g(13.3mmol)を添加、その後氷浴を外して室温に戻し、2時間反応させた。その後に氷浴にて再度0℃にした後、塩化アルミニウム1.77g(13.3mmol)を加え、滴下ロートよりアセチルクロリド1.02g(13.0mmol)を30分かけて滴下した。滴下終了後、氷浴を外して室温に戻し、室温下で3時間反応させた。
反応液を氷水に注ぎ込んで反応を停止させた後、塩化メチレンにて2回抽出して有機相を集め、純水および飽和食塩水にて洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥させた。その後、ノルマルヘキサン230mLを加えて塩化メチレンと同時に除去・濃縮することでベージュ色の固体物を析出させた。
これをろ過し、ノルマルヘキサンにて洗浄して乾燥させることで、ベージュ色の固体物を得た(収量4.91g、収率75.0%)。
得られた化合物はH−NMRにて構造を同定した。
H−NMRスペクトル(CDCl) δ(ppm):0.82(t)、0.90(t)、1.18−1.45(m)、2.20(s),2.29−2.30(m)、2.41(s)、2.72(s)、4.74−4.77(m)、6.98(s)、7.58(d)、7.70−7.79(m)、8.10(dd)、8.39(s)、8.60(d)、8.64(d)、9.53(d).
ステップ4:1−[11−(2−エチルヘキシル)−5−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−11H−ベンゾ[a]カルバゾール−8−イル]−エタノン オキシム O−アセテート〔構造式(XII)〕の合成
Figure 0006375236
構造式(XI)の化合物4.91g(9.49mmol)をトルエン(10mL)およびピリジン(2mL)に溶解させたのち、80℃に昇温し、酢酸ナトリウム0.82g(10.0mmol)、塩酸ヒドロキシアンモニウム0.69g(10.0mmol)を加え、100℃にて一晩攪拌した。その後、氷浴で0℃に冷却し、トリエチルアミン2.88g(28.5mmol)およびアセチルクロリド0.77g(9.8mmol)を加えて室温に戻して2時間反応させた。その後に反応液を純水に注ぎ込み、トルエンにて抽出して有機相を集め、純水及び飽和食塩水にて洗浄した。洗浄液は硫酸マグネシウムを用いた乾燥後に濃縮し、粗製物をtert−ブチルメチルエーテルにて洗浄することで白色固体を得た(収量3.30g、収率60.5%)。
得られた化合物はH−NMRにて構造を同定した。
H−NMRスペクトル(CDCl) δ(ppm):0.82(t)、0.87(t)、1.19−1.39(m)、2.26(s),2.27−2.30(m)、2.29(s)、2.39(s)、2.50(s)、4.72−4.76(m)、6.96(s)、7.16−7.18(m)、7.24−7.27(m)、7.57(d)、7.69−7.77(m)、7.87(dd)、8.31(s)、8.38(s)、8.64(d)、9.53(d).
[合成例4]
合成例2のステップ2で得られた構造式(VII)の化合物を用い、以下のステップ3以降の反応を行い、一般式(I)の化合物の1つである構造式(XV)の化合物を合成した。
ステップ3:1−[11−(2−エチルヘキシル)−8−(2−エトキシベンゾイル)−11H−ベンゾ[a]カルバゾール−5−イル]−(2,4,6−トリメチルフェニル)−メタノン〔構造式(XIII)〕の合成
Figure 0006375236
構造式(VII)の化合物4.18g(12.6mmol)を塩化メチレン(40mL)に溶解させ、氷浴にて0℃に冷却して30分保持した後に2,4,6−トリメチルベンゾイルクロリド2.38g(13.0mmol)および塩化アルミニウム1.77g(13.3mmol)を添加、その後氷浴を外して室温に戻し、2時間反応させた。その後に氷浴にて再度0℃にした後、塩化アルミニウム1.77g(13.3mmol)を加え、滴下ロートより2−エトキシベンゾイルクロリド2.41g(13.0mmol)を30分かけて滴下した。滴下終了後、氷浴を外して室温に戻し、室温下で3時間反応させた。
反応液を氷水に注ぎ込んで反応を停止させた後、塩化メチレンにて2回抽出を行い、有機相を集め、純水および飽和食塩水にて洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥させた。その後、ノルマルヘキサン230mLを加えて塩化メチレンと同時に除去・濃縮することでベージュ色の固体物を析出させた。
これをろ過し、ノルマルヘキサンにて洗浄して乾燥させることで、ベージュ色の固体物を得た(収量4.71g、収率72.0%)。
得られた化合物はH−NMRにて構造を同定した。
H−NMRスペクトル(CDCl) δ(ppm):0.78−0.90(m)、1.15−1.42(m)、2.06(s)2.07(s)、2.18(s)、2.19(s)、2.22−2.32(m)、2.38(s)、2.39(s)、3.74(q)、4.00(q)、4.69−4.76(m)、6.84(d)、6.94(s)、7.00−7.05(m)、7.42−7.51(m)、7.28(d)、7.67−7.76(m)、8.20(s)、8.30(s)、8.36−8.40(m)、8.62(d)、9.54(d)、9.60(d).
ステップ4:1−[11−(2−エチルヘキシル)−8−(2−エトキシベンゾイル)−11H−ベンゾ[a]カルバゾール−5−イル]−(2,4,6−トリメチルフェニル)−メタノン オキシム〔構造式(XIV)〕の合成
Figure 0006375236
構造式(XIII)の化合物4.71g(9.11mmol)をピリジン(5mL)に溶解させたのち、塩酸ヒドロキシアンモニウム0.76g(10.9mmol)を加え、130℃にて6時間反応させた。反応終了後は室温まで冷却させてから、反応液を純水に注ぎ、塩化メチレンで抽出して有機相を集め、純水および飽和食塩水で洗浄して硫酸マグネシウムで乾燥させた。その後、エバポレーターで濃縮することで淡黄色の固体状物を得た(収量4.85g、収率90.6%)。
得られた化合物はH−NMRにて構造を同定した。
H−NMRスペクトル(CDCl) δ(ppm):0.78−0.90(m)、1.15−1.42(m)、2.06(s)2.07(s)、2.18(s)、2.19(s)、2.22−2.32(m)、2.38(s)、2.39(s)、3.74(q)、4.00(q)、4.69−4.76(m)、6.84(d)、6.94(s)、7.00−7.05(m)、7.42−7.51(m)、7.44(d)、7.67−7.76(m)、8.20(s)、8.30(s)、8.36(s)、8.52(s)、8.62(d)、9.54(d)、9.60(d).
ステップ5:1−[11−(2−エチルヘキシル)−8−(2−エトキシベンゾイル)−11H−ベンゾ[a]カルバゾール−5−イル]−(2,4,6−トリメチルフェニル)−メタノン オキシム O−アセテート〔構造式(XV)〕の合成
Figure 0006375236
構造式(XIV)の化合物4.85g(9.11mmol)を塩化メチレン(50mL)に溶解させた後に氷浴にて0℃に冷却し、トリエチルアミン2.76g(27.3mmol)、アセチルクロリド0.74g(9.38mmol)の順に添加した。添加後、2.5時間反応させた後に反応液を純水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出して有機相を集め、純水および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥させた。乾燥後、溶剤を飛ばして淡黄〜白色の固体状物を得た(収量5.02g、収率96.0%)。
得られた化合物はH−NMRにて構造を同定した。
H−NMRスペクトル(CDCl) δ(ppm):0.78−0.90(m)、1.15−1.42(m)、2.06(s)2.07(s)、2.18(s)、2.19(s)、2.22−2.32(m)、2.38(s)、2.39(s)、3.74(q)、4.00(q)、4.69−4.76(m)、6.84(d)、6.94(s)、7.00−7.05(m)、7.42−7.51(m)、7.60(d)、7.67−7.76(m)、8.20(s)、8.30(s)、8.36(s)、8.45(s)、8.62(d)、9.54(d)、9.60(d).
(実施例1〜4、比較例1〜6)
次に、感光性樹脂組成物及びその硬化物の製造に係る実施例及び比較例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。ここで、以降の実施例及び比較例の感光性樹脂組成物及びその硬化物の製造で用いた原料及び略号は以下の通りである。
(重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂)
(A)−1成分:上記合成例1で得られたアルカリ可溶性樹脂溶液
(A)−2成分:上記比較合成例1で得られたアルカリ可溶性樹脂溶液
(光重合性モノマー)
(B):ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村工業(株)製、商品名A-TMMT)
(光重合開始剤)
(C)-1:上記合成例2で得られた式(IV)で表される化合物
(C)-2:上記合成例3で得られた式(XII)で表される化合物
(C)-3:上記合成例4で得られた式(XV)で表される化合物
(C)-4:エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(0-アセチルオキシム)(BASFジャパン社製、製品名イルガキュアOXE02)
(遮光性分散顔料)
(D):カーボンブラック濃度25.0質量%、高分子分散剤濃度5.0質量%のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート分散液(固形分30.0%)
(シランカップリング剤)
(E):3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(商品名:KBM-803:信越化学(株)製)
(溶剤)
(F)-1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
(F)-2:シクロヘキサノン
(界面活性剤)
(G):BYK-330(ビックケミー社製)
上記の配合成分を表1に示す割合で配合して、実施例1〜4及び比較例1〜6の感光性樹脂組成物を調製した。尚、表1中の数値はすべて質量部を表す。
Figure 0006375236
[評価]
実施例1〜4および比較例1〜6のブラックレジスト用感光性樹脂組成物を用いて、以下に記す評価を行った。これらの評価結果を表2に示す。
<現像特性(パターン線幅・パターン直線性)の評価>
上記で得られた各感光性樹脂組成物を、スピンコーターを用いて125mm×125mmのガラス基板(コーニング1737)上にポストベーク後の膜厚が1.1μmとなるように塗布し、90℃で1分間プリベークした。その後、露光ギャップを100μmに調整し、乾燥塗膜の上に、5μmのネガ型フォトマスクを被せ、フォトマスクの上に短波長カットフィルター(型番LU0350、朝日分光(株)社製(340nm以下の水銀ランプ波長をカット))を乗せた場合(実施例1、比較例1〜4)と乗せない場合(実施例2〜4、比較例5、6)において、i線照度30mW/cm2の超高圧水銀ランプで80mJ/cm2の紫外線を照射し、感光部分の光硬化反応を行った。
次に、この露光済み塗板を25℃、0.08%水酸化カリウム水溶液中、1kgf/cmのシャワー現像圧にて、パターンが現れ始める現像時間(ブレイクタイム=BT)から、+10秒、+15秒の現像後、5kgf/cm2圧のスプレー水洗を行い、塗膜の未露光部を除去してガラス基板上に画素パターンを形成し、その後、熱風乾燥機を用いて230℃、30分間熱ポストベークした後の5μm線のマスク幅に対する線幅、パターン直線性及を評価した。現像時間80秒を過ぎてもパターン像が現れない場合は現像不可とした。なお、各評価方法は次のとおりである。
パターン線幅:測長顕微鏡(ニコン社製「XD−20」)を用いてマスク幅5μmのパターン線幅を測定した。
パターン直線性:ポストベーク後の5μmマスクパターンを顕微鏡観察し、基板に対する剥離やパターンエッジ部分のギザツキが認められないものを○、一部に認められるものを△、全体に渡って認められるものを×と評価した。
<OD/μmの評価>
上記で得られた各感光性樹脂組成物を、スピンコーターを用いて125mm×125mmのガラス基板(コーニング1737)上にポストベーク後の膜厚が1.1μmとなるように塗布し、90℃で1分間プリベークした。その後、乾燥塗膜の上に、ネガ型フォトマスクを被せず、短波長カットフィルター(型番LU0350、朝日分光(株)社製(340nm以下の水銀ランプ波長をカット))を乗せた場合(実施例1、比較例1〜4)と乗せない場合(実施例2、比較例5、6)において、i線照度30mW/cm2の超高圧水銀ランプで80mJ/cm2の紫外線を照射し、感光部分の光硬化反応を行った。
次に、この露光済み塗板を25℃、0.08%水酸化カリウム水溶液中、1kgf/cmのシャワー現像圧にて、60秒の現像後、5kgf/cm2圧のスプレー水洗を行い、その後、熱風乾燥機を用いて230℃、30分間熱ポストベークした後、光照射部のODをマクベス透過濃度計を用いて評価した。さらに、光照射部の膜厚を測定し、OD値を膜厚で割った値をOD/μmとした。
<密着性の評価>
上記で得られた各感光性樹脂組成物を、スピンコーターを用いて125mm×125mmのガラス基板(コーニング1737)上にポストベーク後の膜厚が1.1μmとなるように塗布し、90℃で1分間プリベークした。その後、ネガ型フォトマスクを用いずに塗膜の上に短波長カットフィルター(型番 LU0350 朝日分光(株)社製(340nm以下の水銀ランプ波長をカット))を乗せた場合(実施例1、比較例1〜4)と乗せない場合(実施例2〜4、比較例5、6)において、i線照度30mW/cm2の超高圧水銀ランプで80mJ/cm2でベタ露光し、熱風乾燥機を用いて230℃、30分間熱ポストベークした。そして、上記で得られたポストベーク基板について、JISK6856−1994の3点折り曲げ密着試験方法に準じた評価法により、以下のようにしてシールガラス基板との密着強度を評価した。
上記のポストベーク基板、及び樹脂組成物を塗布してないガラス基板(コーニング1737)それぞれを20mm×63mmの短冊状に切断し、試験片を用意した。ポストベーク済の塗膜板と感光性樹脂組成物を塗布してないガラス基板とが一定の量のシール剤エポキシ系接着剤(ストラクトボンドXN−21s(三井化学製))を介して重ね合わせ幅が8mmになるように、双方の基板(試験片)を貼りあわせた。重ね合わせたときのシール剤エポキシ系接着剤の形が円形でかつ直径が約5mmである。その後、重ね合わせた試験片を90℃、20分のプリベーク、続いて、150℃、2時間ポストベークをそれぞれ実施し、三点折り曲げ試験片を作成した。さらに20mm×63mmの塗布していないガラス片同士も上記と同じ方法で張り合わせた比較試験用のサンプルを作成した。
上記で得られた試験片において、重ね合わせ部位が中心となるよう、塗布板と対向基板(塗布無し基板)、又は塗布していない比較試験用のガラス基板を2点の支持体で支え(2点の支持体の長さは3cm)、重ね合わせ部の真上から真下に向かってオリエンテック社製「UCT−100」を用いて1mm/分の速度で加重をかけていき、剥離面の観察とそのときの加重を読み取り、シール剤エポキシ系接着剤の塗布面積で割り、単位面積当たりの加重を密着強度とした。また、121℃、100%RH、2atm、及び5時間の条件下においてPCT(プレッシャー・クッカー・テスト)を実施した後、同様の密着強度テストを実施し、PCT前後での密着強度を評価した。PCT前後におけるレジストを塗布していないガラス同士の密着強度をそれぞれ100としたときの、各組成の密着強度を相対値として示した。PCT前後において60以上を○、60未満を×とした。
Figure 0006375236
以上の結果、実施例1〜4の感光性樹脂組成物から得られた塗膜は線幅、パターン直線性、密着強度ともに良好であった。これに対し、比較例1〜6のブラックレジスト用感光性樹脂組成物から得られた塗膜は線幅、パターン直線性、密着強度全ての項目が良好なものはなかった。例えば、比較例3、比較例6のように密着強度において良好な組成物においても、現像性においてパターンが細くなりやすく、パターンエッジがぎざつきやすくてパターンの直線性が悪くなりやすいため、特に5μm以下といった細線を安定的に形成することが困難であることがわかる。

Claims (7)

  1. 下記(A)〜(D)成分、
    (A)下記一般式(V)で表される化合物と(メタ)アクリル酸との反応物に、更に多価カルボン酸又はその無水物と反応させて得られる重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂、
    (B)少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー、
    (C)下記一般式(IV)で表される化合物を含有する光重合開始剤、及び
    (D)黒色有機顔料、混色有機顔料及び遮光材からなる群から選ばれた1以上の遮光成分を必須成分として含む遮光膜用感光性樹脂組成物において、
    (A)成分と(B)成分との重量割合(A)/(B)が、60/40〜80/20であり、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して(C)成分を5〜25質量部含有し、且つ、組成物の全固形分に対して(D)成分を40〜70質量%含有することを特徴とする遮光膜用感光性樹脂組成物。
    Figure 0006375236
    但し、一般式(V)において、R及びRは、独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又はハロゲン原子を示し、Xは、フルオレン-9,9-ジイル基を示し、lは0〜10の数である。
    Figure 0006375236
  2. 下記(A)〜(D)成分、
    (A)下記一般式(V)で表される化合物と(メタ)アクリル酸との反応物に、更に多価カルボン酸又はその無水物と反応させて得られる重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂、
    (B)少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー、
    (C)下記一般式(XII)で表される化合物を含有する光重合開始剤、及び
    (D)黒色有機顔料、混色有機顔料及び遮光材からなる群から選ばれた1以上の遮光成分を必須成分として含む遮光膜用感光性樹脂組成物において、
    (A)成分と(B)成分との重量割合(A)/(B)が、60/40〜80/20であり、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して(C)成分を5〜25質量部含有し、且つ、組成物の全固形分に対して(D)成分を40〜70質量%含有することを特徴とする遮光膜用感光性樹脂組成物。
    Figure 0006375236
    但し、一般式(V)において、R 及びR は、独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又はハロゲン原子を示し、Xは、フルオレン-9,9-ジイル基を示し、lは0〜10の数である。
    Figure 0006375236
  3. 下記(A)〜(D)成分、
    (A)下記一般式(V)で表される化合物と(メタ)アクリル酸との反応物に、更に多価カルボン酸又はその無水物と反応させて得られる重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂、
    (B)少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合性モノマー、
    (C)下記一般式(XV)で表される化合物を含有する光重合開始剤、及び
    (D)黒色有機顔料、混色有機顔料及び遮光材からなる群から選ばれた1以上の遮光成分を必須成分として含む遮光膜用感光性樹脂組成物において、
    (A)成分と(B)成分との重量割合(A)/(B)が、60/40〜80/20であり、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して(C)成分を5〜25質量部含有し、且つ、組成物の全固形分に対して(D)成分を40〜70質量%含有することを特徴とする遮光膜用感光性樹脂組成物。
    Figure 0006375236
    但し、一般式(V)において、R 及びR は、独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又はハロゲン原子を示し、Xは、フルオレン-9,9-ジイル基を示し、lは0〜10の数である。
    Figure 0006375236
  4. (D)遮光成分が、カーボンブラックである請求項1〜のいずれかに記載の遮光膜用感光性樹脂組成物。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の遮光膜用感光性樹脂組成物を硬化させて形成したことを特徴とする塗膜。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の遮光膜用感光性樹脂組成物により作製された遮光膜を透明基板上に備えてなるカラーフィルターの製造方法であって、
    当該遮光膜用感光性樹脂組成物を透明基板上に塗布、プリベークした後、紫外線露光装置による露光、アルカリ水溶液による現像、及びポストベークして遮光膜を作製することを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の遮光膜用感光性樹脂組成物により作製された遮光膜を透明基板上に備えてなるタッチパネルの製造方法であって、
    当該遮光膜用感光性樹脂組成物を透明基板上に塗布、プリベークした後、紫外線露光装置による露光、アルカリ水溶液による現像、及びポストベークして遮光膜を作製することを特徴とするタッチパネルの製造方法。
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