JP2011085732A - 黒色樹脂組成物及びそれを用いたブラックマトリクス、並びにカラーフィルタ - Google Patents

黒色樹脂組成物及びそれを用いたブラックマトリクス、並びにカラーフィルタ Download PDF

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Abstract

【課題】紫外線露光に対して高感度で、且つ、厚膜化してもベークによるしわが発生しない遮光膜形成用黒色樹脂組成物から形成されたブラックマトリクスを有し、このブラックマトリクスをなす硬化膜が、電気的に高抵抗で、遮光性に優れたカラーフィルタを提供する。
【解決手段】少なくとも顔料、アルカリ可溶性樹脂、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物、光重合開始剤、溶剤からなる遮光膜形成用黒色樹脂組成物において、前記エチレン性不飽和二重結合を有する化合物の分子量が500〜1700の範囲であり、前記エチレン性不飽和二重結合を有する化合物bと前記アルカリ可溶性樹脂aとの質量比率がb/a=0.11〜0.66の範囲であり、かつ、前記顔料濃度が全固形分中の30質量%から45質量%の範囲である。また、これを用いたブラックマトリクス、カラーフィルタ。
【選択図】なし

Description

本発明は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、エレクトロルミネッセンスパネル、及びカラービデオカメラ等に使用されるカラーフィルタ、このカラーフィルタに使用されるブラックマトリクスに適用可能な遮光膜用の黒色樹脂組成物に関する。
黒色樹脂組成物を硬化させてなるブラックマトリクスは、紫外線あるいは電子線等を照射することにより重合硬化させることができるので、例えば光硬化性インキ、感光性印刷版、プリント配線板、各種フォトレジスト、及びカラーフィルタ等の用途に使用されている。
近年、液晶表示装置においてさらなる軽量化、薄型化が求められており、カラーフィルタにおいては、十分な開口率で、十分な色純度及びコントラストを維持しつつ、微細なパターンを有する着色層及びブラックマトリクスを精度良くパターン加工し得る感光性樹脂組成物が望まれている。また、液晶表示装置のバックライトの輝度が向上し、液晶表示装置の額縁部からバックライトの光が漏れるという問題がある。ブラックマトリクスとしては、そのような光漏れを防ぐべく、遮光性向上が求められている。
ブラックマトリスクの遮光性を向上させる目的で、組成物中に含まれるカーボンブッラクなどの遮光成分の含有量を多くする方法がある。カーボンブラックは遮光性が他の有機顔料に比べて高いものの、導電性を有し、遮光性を上げるために黒色樹脂組成物中にカーボンブラックを多く添加すると、形成されたブラックマトリクス自体も導電性を有してしまう。そのため、これらの材料を用いてカラーフィルタを製造した場合、液晶駆動電極と導通、またはブラックマトリクスを通じて電界が動作し不具合が生じてしまう。
このような不具合を解決するため、高い体積抵抗率を有するブラックマトリスクの開発が報告されている。例えば、特許文献1には、黒色樹脂組成物としてチタンブラック微粒子を含むものが開示されている。また、特許文献2には、少なくとも1種以上が樹脂で被覆された、アグリゲート径が異なり、且つ、一定範囲のアグルリゲート径である2種以上のカーボンブラックを含有した、ブラックマトリクス用のカーボンブラック分散液が開示されている。
また、ブラックマトリスクに一定以上の体積抵抗率を付与させるためには、ブラックマトリクスの遮光成分として使用されているカーボンブッラクの比率を抑える方法が知られている。例えば、特許文献3には、光学濃度が3以上であり、体積抵抗率が1×1013Ω・cm以上であり、且つ1KHzでの比誘電率が6以下であり、且つ基板面に垂直な断面における交叉角が40°〜90°である樹脂ブラックマトリクス形成用の遮光性感光性樹脂組成物として、遮光用顔料の含有量が全固形分に対し30〜50質量%であり且つ、遮光用顔料としてカーボンブラックを全固形分に対し2〜20質量%含むものが開示されている。しかし、特許文献3でも指摘しているように、カーボンブッラクの比率を抑えるだけでは、ブラックマトリスクの光学濃度が低下し、本来必要な遮光機能を損なうことになる。併用する顔料の粒径を小さくする、あるいは、カーボンブラック表面を樹脂で被覆するなどの操作が必要であり、低コストでかつ生産性の高いブラックマトリクスを提供するには困難が伴うのが実情であった。
そこで、ブラックマトリクスにおいて一定以上の光学濃度を有し、かつ体積抵抗率を高
く維持する方法としては、カーボンブッラクの含有量を少なくし膜厚を厚くする方法がある。しかしブラックマトリスクの膜厚を厚くするとしわが発生しやすくなる。なぜならブラックマトリスクの膜厚を厚くすると組成物中のモノマーの含有量も多くなり、ベーク時に塗膜が膜縮みしやすく、しわが発生する問題があった。
特開2001−183510号公報 特開2004−251946号公報 特開2009−75446号公報
本発明者らは前記課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物の分子量に着目し、本発明に至ったものである。膜厚を厚くすることで、トータルのOD値を上げることで優れた遮光性を有し、かつ1.0E10Ω・cm(1.0×10の10乗のΩ・cmcm)以上の高い体積抵抗率を有するブラックマトリスクを得ることが実用的に要望されている。本発明は、紫外線露光に対して高感度で、且つ、厚膜化してもベークによるしわが発生しない遮光膜形成用黒色樹脂組成物から形成されたブラックマトリクスを有し、このブラックマトリクスをなす硬化膜が、電気的に高抵抗で、遮光性に優れたカラーフィルタを提供することを課題としている。
本発明の請求項1に係る発明は、少なくとも顔料、アルカリ可溶性樹脂、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物、光重合開始剤、溶剤からなる遮光膜形成用黒色樹脂組成物において、前記エチレン性不飽和二重結合を有する化合物の分子量が500〜1700の範囲であり、前記エチレン性不飽和二重結合を有する化合物bと前記アルカリ可溶性樹脂aとの質量比率がb/a=0.11〜0.66の範囲であり、かつ、前記顔料濃度が全固形分中の30質量%から45質量%の範囲であることを特徴とする遮光膜形成用黒色樹脂組成物である。
また、本発明の請求項2に係る発明は、前記顔料がカーボンブラック顔料と有機顔料の混合物であることを特徴とする請求項1に記載する遮光膜形成用黒色樹脂組成物である。
次に、本発明の請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載する遮光膜形成用黒色樹脂組成物を用いて、透明基板上に、OD(光学濃度)値が2.0/μm以上、3.6/μm以下の遮光膜として形成されていることを特徴とするブラックマトリスクである。
また、本発明の請求項4に係る発明は、請求項3に記載するブラックマトリクスの体積抵抗値が、1.0E10Ω・cm以上であることを特徴とするブラックマトリクスである。
さらに、本発明の請求項5に係る発明は、請求項3または4に記載のブラックマトリクスが形成された透明基板上に、複数色の着色層が配設されていることを特徴とするカラーフィルタである。
本発明のカラーフィルタは、分子量が500〜1700の範囲のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物を含み、このエチレン性不飽和二重結合を有する化合物bとアルカリ可溶性樹脂aとの質量比率がb/a=0.11〜0.66の範囲であり、かつ、顔料濃度が全固形分中の30質量%から45質量%の範囲である特定した配合比率とすることで、紫外線露光に対して高感度で、現像密着性が優れ、ベークによりしわが発生しない遮光膜形成用黒色樹脂組成物から形成されたブラックマトリクスを有する。このブッラクマトリクスをなす硬化膜は、1.0E10Ω・cm以上の高い体積抵抗率および、OD(光学濃度)値が2.0/μm以上、3.6/μm以下の優れた遮光性を有する。したがってこのブラックマトリクスを有するカラーフィルタは極めて優れた特性を発揮することができる。
本発明に係るカラーフィルタの部分断面の説明図である。
まず、本発明の遮光膜形成用黒色樹脂組成物である、黒色アルカリ現像型樹脂組成物について説明する。少なくとも顔料、アルカリ可溶性樹脂、不飽和二重結合を有する化合物、光重合開始剤、溶剤を含有する。以下、本発明を詳細に説明する。
ブラックマトリクスに遮光性を付与する色材としては、カーボンブラック顔料が最適である。カーボンブラック顔料としては、具体的には三菱化学社製のカーボンブラック#2400、#2350、#2300、#2200、#1000、#980、#970、#960、#950、#900、#850、MCF88、#650、MA600、MA7、MA8、MA11、MA100、MA220、IL30B、IL31B、IL7B、IL11B、IL52B、#4000、#4010、#55、#52、#50、#47、#45、#44、#40、#33、#32、#30、#20、#10、#5、CF9、#3050、#3150、#3250、#3750、#3950、ダイヤブラックA、ダイヤブラックN220M、ダイヤブラックN234、ダイヤブラックI、ダイヤブラックLI、ダイヤブラックII、ダイヤブラック339、ダイヤブラックSH、ダイヤブラックSHA、ダイヤブラックLH、ダイヤブラックH、ダイヤブラックHA、ダイヤブラックSF、ダイヤブラックN550M、ダイヤブラックE、ダイヤブラックG、ダイヤブラックR、ダイヤブラックN760M、ダイヤブラックLR。キャンカーブ社製のカーボンブラックサーマックスN990、N991、N907、N908、N990、N991、N908。旭カーボン社製のカーボンブラック旭#80、旭#70、旭#70L、旭F−200、旭#66、旭#66HN、旭#60H、旭#60U、旭#60、旭#55、旭#50H、旭#51、旭#50U、旭#50、旭#35、旭#15、アサヒサーマル、デグサ社製のカーボンブラックColorBlack Fw200、ColorBlack Fw2、ColorBlack Fw2V、ColorBlack Fw1、ColorBlack Fw18、ColorBlackS170、ColorBlack S160、SpecialBlack6、SpecialBlack5、SpecialBlack4、SpecialBlack4A、PrintexU、PrintexV、Printex140U、Printex140V等が挙げられる。
遮光材料として、上記の無機顔料に補助顔料として有機顔料を加えても良い。有機顔料は無機顔料の補色を呈するものを適切に選択して加えることにより次の様な効果が得られる。例えば、カーボンブラックは赤みがかった黒色を呈する。したがって、カーボンブラックに補助顔料として赤色の補色である青色を呈する有機顔料を加えることによりカーボンブラックの赤みが消え、全体としてより好ましい黒色を呈する。
有機顔料の具体例をカラーインデックス<C.I.>ナンバーで示す。
・Pigment Blue:
<C.I>1,1:2,1:x,9:x,15,15:1,15:2,15:3,15:4,15:5,15:6,16,24,24:x,56,60,61,62
・Pigment Green:
<C.I>1,1:x,2,2:x,4,7,10,36
・Pigment Orange
<C.I>2,5,13,16,17:1,31,34,36,38,43,46,48,49,51,52,59,60,61,62,64
・Pigment Red
<C.I>1,2,3,4,5,6,7,9,10,14,17,22,23,31,38,41,48:1,48:2,48:3,48:4,49,49:1,49:2,52:1,52:2,53:1,57:1,60:1,63:1,66,67,81:1,81:3,81:x,83,88,90,112,119,122,123,144,146,149,166,168,169,170,171,172,175,176,177,178,179,184,185,187,188,190,200,202,206,207,208,209,210,216,224,226,254
・Pigment Violet:
<C.I>1,1:x,3,3:3,3:x,5:1,19,23,27,32,42
・Pigment Yellow
<C.I>1,3,12,13,14,16,17,24,55,60,65,73,74,81,83,93,95,97,98,100,101,104,106,108,109,110,113,114,116,117,119,120,126,127,128,129,138,139,150,151,152,153,154,156,175
これらの顔料はそのままの状態では顔料同士が凝集しているため、分散処理が必要である。顔料に分散剤及び溶剤を加えてミルベースをつくり、それをボールミル、サンドミル、ビーズミル、3本ロール、ペイントシェーカー、超音波、バブルホモジナイザーなどの方法により分散することができる。これらの処理方法は2つ以上組み合わせることも可能である。分散剤には樹脂あるいは公知の分散剤が使用可能である。
本発明に係るカーボンブラック顔料の含有量としては、遮光膜形成用黒色樹脂組成物の全固形分中の30%〜45%の範囲で使用することが良い。含有量が30%未満では、顔料濃度に対しアルカリ可溶性樹脂量が多く、パターンを高細線化したとき現像密着性は低下する。またブラックマトリクスとしての光学濃度(OD値)が小さくなり、パネル化した際に光漏れなど発生し、パネルコントラストを低減させる。一方、45%を超えると、製造したブラックマトリクスは、体積抵抗値が1.0E10未満になり体積抵抗率が低下してしまうことで、液晶駆動電極と導通、またはブラックマトリクスを通じて電界が動作し不具合が生じてしまう。
本発明において適用されるアルカリ可溶性樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリカルボン酸グリシジルエステル、ポリオールポリグリシジルエステル、脂肪族又は脂環式エポキシ樹脂、アミンエポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート等の通常の光重合可能な樹脂等やカルド樹脂も使用できる。
本発明において適用されるエチレン性不飽和二重結合を有する化合物として、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドキシペンタアクリレート、ポリエチレングリコール400ジアクリレート(PEG400
DA)、メトキシポリエチレングリーコル1000メタクリレート、ポリプロピレングリコール500メタクリレート、ポリプロピレングリコール800メタクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレート、EO変性ビスフェノールAジメタクリレート、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート類があげられ、多官能アクリレート及び/又は多官能メタクリレートを使用する場合は、単独、及び二種類以上を混合して使用しても良い。
本発明の遮光膜形成用黒色樹脂組成物には分子量が500〜1700の範囲のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物を含む。エチレン性不飽和結合を有する化合物1分子中のエチレン性不飽和二重結合の数は、2〜6であることが好ましい。二重結合の数が3個より小さいと、化合物の分子量が小さくなり、現像密着性が低下する。一方、二重結合が6個以上であると、硬化性が向上することにより、残膜率が高くなり、見かけのOD値が低下する。さらに、現像性が低下することにより、パターンのエッジ部分の形状が悪化する。
遮光膜形成用黒色樹脂組成物の固形分中のアルカリ可溶性樹脂aとエチレン性不飽和二重結合を有する化合物bの比率がb/a=0.11〜0.66の範囲が最適である。b/aが0.11以下の場合、遮光膜形成用黒色樹脂組成物中のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物の量が少なくなることで二重結合当量も少なくなり感度が低くなる。逆にb/aが0.66以上の場合、アルカリ可溶性樹脂の量が少なくなり、現像密着性が低下する。
本発明において適用される光重合開始剤としては、オキシム系光重合開始剤、アミノケトン系光重合開始剤から選ばれる少なくとも一種を用いることが望ましく、これらを用いることで、さらにパターン形状や直線性が良好化することを確認した。
オキシム系化合物としては、例えば、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H,−カルバゾール−3−イル]−ビシクロヘプチル−1−オンオキシム−0−アセタート、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル]−アダマンチルメタン−1−オンオキシム−0−ベンゾアート、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル]−アダマンチルメタン−1−オンオキシム−0−アセタート、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)− 9.H.−カルバゾール−3−イル]−テトラヒドロフラニルメタン−1−オンオキシム−0−ベンゾアート、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル]−テトラヒドロフラニルメタン−1−オンオキシム−0−アセタート、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル]−チオフェニルメタン−1−オンオキシム−0−ベンゾアート、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル−9.H.−カルバゾール−3−イル]−チオフェニルメタン−1−オンオキシム−0−アセタート、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル]−モロフォニルメタン−1−オンオキシム−0−ベンゾアート、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル]−モロフォニルメタン−1−オンオキシム−0−アセタート、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル]−エタン−1−オンオキシム−0−ビシクロヘプタンカルボキシレート、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.− カルバゾール−3−イル]−エタン−1−オンオキシム−0−トリシクロデカンカルボシキレート、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル]−エタン−1−オンオキシム−0−アダマンタンカルボシキレート、1,2−オクタンジエン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(0−ベンゾイルオキシム)](チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製 製品名イルガキュアOXE01)、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製 製品名イルガキュアOXE02)などが挙げられる。
アセトケトン系化合物としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパン−1−オンのオリゴマーなどが挙げられる。特に2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、チバスペシャリティケミカルズ(株)社製:製品名イルガキュア369を用いることが望ましい。
光重合開始剤としては、上述のオキシム系、アミノケトン系化合物のうち少なくとも1種類の光重合開始剤を使用するが、エチレン性不飽和結合を有し付加重合可能な化合物の重合を開始させうる化合物であれば、特に限定されるものではない。例えば、トリアジン系化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物、イミダゾール系化合物などが挙げられる。
トリアジン系化合物としては、例えば、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル−1,3,5−トリアジン、2−フェニル−4、6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,4,5−トリメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メチルチオスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(ピプロニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。ベンゾイン系化合物としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどが挙げられる。ベンゾフェノン系化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノンなどが挙げられる。
遮光膜形成用黒色樹脂組成物が、光重合開始剤として上述の少なくとも一種もしくは二種の化合物を含有することで、極めてわずかな照射量の光によって効率的に活性化することができる。これは、電子バンドスペクトルの異なる化合物が共存することで、光重合開始剤が高い感度を有する光の正味の波長領域を広げるか、もしくは少なくとも二種の化合物が相互作用することによる。こうして感光性組成物の感度や現像マージンをさらに高めることで、ブラックマトリクスパターンを、直線性が高く、ハガレや残さのない良好な形態にすることがさらに容易となる。
溶剤としては、メタノール、エタノール、エチルセロソルブ、エチルセロソルプアセテート、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、ジグライム、シクロヘキサノン、エチルベンゼン、キシレン、酢酸イソアミル、酢酸nアミル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコール、トリエチリングリコールモノメチルエーテル、トリエチリングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、液体ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エステル、及びエチルエトキシプロピオネートなどが挙げられ、これらを単独で、あるいは二種以上混合して使用することができる。また、本発明の効果を損なわない範囲内で、各種の添加剤等を配合することができる。
以下に、製造方法としてフォトリソグラフィーを用いた、本発明のカラーフィルタの一例を図1で説明する。
まず、図1に示すように、例えばガラス等の透明基板1を用意する。ガラス以外の基板としては、シリコン基板、ポリカーボネート基板、ポリエステル基板、芳香族ポリアミド基板、ポリアミドイミド基板、ポリイミド基板、Al基板、GaAs基板等の表面が平坦な基板などを用いてもよい。
色材にカーボンブラックを用いた遮光膜形成用黒色樹脂組成物を調製し、例えばスピンコート法で塗布した後、必要に応じて加熱、たとえば100℃で3分間加熱して溶剤などの揮発成分を乾燥させる(プリベーク)。次いで、所定のマスクを用い、光源として超高圧水銀ランプ等を用いて露光した後、例えば炭酸ナトリウム水溶液等でアルカリ現像し、水洗乾燥後、例えば230℃で1時間ベークしてブラックマトリクス2を形成する。
塗布方法としては、例えばスプレーコート法、スピンコート法、ロールコート法、及びカーテンコート法等の公知の方法を使用することができる。
露光に用いられる活性光の光源としては、波長300〜450nmの光を用いることができ、例えば、上記した超高圧水銀ランプに加えて、水銀蒸気アーク、カーボンアーク、キセノンアーク等から照射される光を用いることができる。
また、現像に際しては、アルカリ現像液として炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の水溶液が使用され、ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリを用いることもできる。また、現像液には、消泡剤や界面活性剤を添加することもできる。
形成されたブラックマトリクスの光学濃度(OD値)は2.0/m以上、3.6/μm未満の範囲で使用することが好ましい。2.0以下では、液晶ディスプレイのブラックマトリスクに用いた場合に、十分な表示コントラストを得ることができず、バックライトの光が漏れる。また3.6以上では十分な遮光性は得られるが、顔料濃度が高くなり抵抗率が低下する。
次いで、ブラックマトリクスが形成された透明基板上に、赤色感光性樹脂組成物を、スプレーコート、スピンコート、スリットコート又はロールコート等の塗布方法により、乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布する。必要により乾燥されたこの赤色感光性樹脂層に、所定のパターンを有するフォトマスクを介して、光源として例えば超高圧水銀ランプを用いて活性エネルギー線を露光する。
その後、未露光部を、アルカリ現像液例えば2、5%炭酸ナトリウム水溶液で現像後、よく水洗し、さらに水洗乾燥する。このようにして、図1に示すように、ブラックマトリクス2が形成された透明基板1上に、パターン加工された赤色層3を得る。この現像液には必要に応じて消泡剤や界面活性剤を添加することができる。現像後、例えば230℃で60分間加熱処理を行い、本硬化(ポストベーク)する。これを所望の色数の画素部が形成されるまで繰り返して着色層のパターン加工を行うことにより、例えば緑色感光性樹脂組成物を用いてパターン加工された緑色着色層4を、青色感光性樹脂組成物を用いてパターン加工された青色着色層5を得る。このようにして、透明基板1と所定のパターンで配列した着色層、例えば赤色着色層3、緑色着色層4、及び青色着色層5から構成される複数色の画素部と、隣接する各着色層間を遮光するブラックマトリスク2とを有する本発明のカラーフィルタを得ることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲においてこれに限定されるものではない。
<実施例1>
フルオレン骨格を有するエポキシアクリレートの酸無水物重縮合物のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(樹脂固形分濃度=56.1質量%、新日鐵化学(株)社製V259ME)10.0gに対し、エチレン性不飽和結合を有する化合物として、分子量578のジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート(東亜合成(株)社製)1.9g、光重合開始剤として、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)(チバスペシャルティ・ケミカルズ社製 製品名イルガキュアOXE02)0.6g、溶剤として、シクロヘキサノン29.5g、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート29.5g、添加剤にアデカポリエーテルG−400を1.0g加え、感光性樹脂組成物を得た。さらに、遮光剤としてカーボンブラック分散液(御国色素社製 TPBK−234C)27.5gを加えてよく撹拌し、顔料濃度40%である実施例1の遮光膜形成用黒色樹脂組成物100gを得た。
<実施例2>
フルオレン骨格を有するエポキシアクリレートの酸無水物重縮合物のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(樹脂固形分濃度=56.1質量%、新日鐵化学(株)社製V259ME)10.3gに対し、エチレン性不飽和結合を有する化合物として、分子量764のUADPH80A(大阪有機工業(株)社製)2.4g、光重合開始剤として、イルガキュアOXE02(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.4g、溶剤として、シクロヘキサノン29.2g、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート29.2g、添加剤にアデカポリエーテルG−400を1.0g加え、感光性樹脂組成物を得た。さらに、遮光剤としてカーボンブラック分散液(御国色素社製 TPBK−234C)27.5gを加えてよく撹拌し、顔料濃度40%である実施例2の遮光膜形成用黒色樹脂組成物100gを得た。
<実施例3>
フルオレン骨格を有するエポキシアクリレートの酸無水物重縮合物のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(樹脂固形分濃度=56.1質量%、新日鐵化学(株)社製V259ME)10.2gに対し、エチレン性不飽和結合を有する化合物として、分子量1263のDPCU−60(日本化薬(株)社製)2.4g、光重合開始剤として、イルガキュアOXE02(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.4g、溶剤として、シクロヘキサノン29.5g、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル
−2−アセテート29.5g、添加剤にアデカポリエーテルG−400を1.0g加え、感光性樹脂組成物を得た。さらに、遮光剤としてカーボンブラック分散液(御国色素社製
TPBK−234C)27.5gを加えてよく撹拌し、顔料濃度40%である実施例3の遮光膜形成用黒色樹脂組成物100gを得た。
<実施例4>
フルオレン骨格を有するエポキシアクリレートの酸無水物重縮合物のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(樹脂固形分濃度=56.1質量%、新日鐵化学(株)社製V259ME)10.2gに対し、エチレン性不飽和結合を有する化合物として、分子量1624のUS−LP26(大阪有機工業(株)社製)2.7g、光重合開始剤として、イルガキュアOXE02(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.4g、溶剤として、シクロヘキサノン29.1g、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート29.1g、添加剤にアデカポリエーテルG−400を1.0g加え、感光性樹脂組成物を得た。さらに、遮光剤としてカーボンブラック分散液(御国色素社製 TPBK−234C)27.5gを加えてよく撹拌し、顔料濃度40%である実施例4の黒色の遮光膜形成用黒色樹脂組成物100gを得た。
<実施例5>
フルオレン骨格を有するエポキシアクリレートの酸無水物重縮合物のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(樹脂固形分濃度=56.1質量%、新日鐵化学(株)社製V259ME)6.7gに対し、エチレン性不飽和結合を有する化合物として、分子量764のUADPH80A(大阪有機工業(株)社製)4.5g、光重合開始剤として、イルガキュアOXE02(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.7g、溶剤として、シクロヘキサノン29.8g、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート29.8g、添加剤にアデカポリエーテルG−400を1.0g加え、感光性樹脂組成物を得た。さらに、遮光剤としてカーボンブラック分散液(御国色素社製 TPBK−234C)27.5gを加えてよく撹拌し、顔料濃度40%である実施例5の遮光膜形成用黒色樹脂組成物100gを得た。
<実施例6>
フルオレン骨格を有するエポキシアクリレートの酸無水物重縮合物のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(樹脂固形分濃度=56.1質量%、新日鐵化学(株)社製V259ME)13.4gに対し、エチレン性不飽和結合を有する化合物として、分子量764のUADPH80A(大阪有機工業(株)社製)2.8g、光重合開始剤として、イルガキュアOXE02(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.4g、溶剤として、シクロヘキサノン30.9g、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート30.9g、添加剤にアデカポリエーテルG−400を1.0g加え、感光性樹脂組成物を得た。さらに、遮光剤としてカーボンブラック分散液(御国色素社製 TPBK−234C)20.6gを加えてよく撹拌し、顔料濃度30%である実施例6の遮光膜形成用黒色樹脂組成物100gを得た。
<実施例7>
フルオレン骨格を有するエポキシアクリレートの酸無水物重縮合物のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(樹脂固形分濃度=56.1質量%、新日鐵化学(株)社製V259ME)8.8gに対し、エチレン性不飽和結合を有する化合物として、分子量764のUADPH80A(大阪有機工業(株)社製)2.2g、光重合開始剤として、イルガキュアOXE02(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.3g、溶剤として、シクロヘキサノン28.4g、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート28.4g、添加剤にアデカポリエーテルG−400を1.0g加え、感光性樹脂組成物を得た。さらに、遮光剤としてカーボンブラック分散液(御国色素社製 TPBK−234C)30.9gを加えてよく撹拌し、顔料濃度45%である実施例7の遮光膜形成用黒色樹脂組成物100gを得た。
<比較例1>
フルオレン骨格を有するエポキシアクリレートの酸無水物重縮合物のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(樹脂固形分濃度=56.1質量%、新日鐵化学(株)社製V259ME)10.2gに対し、エチレン性不飽和結合を有する化合物として、分子量284のPET−3A(大阪有機工業(株)社製)2.7g、光重合開始剤として、イルガキュアOXE02(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.4g、溶剤として、シクロヘキサノン29.1g、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート29.1g、添加剤にアデカポリエーテルG−400を1.0g加え、感光性樹脂組成物を得た。さらに、遮光剤としてカーボンブラック分散液(御国色素社製
TPBK−234C)27.5gを加えてよく撹拌し、顔料濃度40%である比較例1の遮光膜形成用黒色樹脂組成物100gを得た。
<比較例2>
フルオレン骨格を有するエポキシアクリレートの酸無水物重縮合物のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(樹脂固形分濃度=56.1質量%、新日鐵化学(株)社製V259ME)10.5gに対し、エチレン性不飽和結合を有する化合物として、分子量1947のDPCA120(日本化薬(株)社製)3.6g、光重合開始剤として、イルガキュアOXE02(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.4g、溶剤として、シクロヘキサノン28.5g、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート28.5g、添加剤にアデカポリエーテルG−400を1.0g加え、感光性樹脂組成物を得た。さらに、遮光剤としてカーボンブラック分散液(御国色素社製
TPBK−234C)27.5gを加えてよく撹拌し、顔料濃度40%である比較例2の遮光膜形成用黒色樹脂組成物100gを得た。
<比較例3>
フルオレン骨格を有するエポキシアクリレートの酸無水物重縮合物のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(樹脂固形分濃度=56.1質量%、新日鐵化学(株)社製V259ME)12.7gに対し、エチレン性不飽和結合を有する化合物として、分子量764のUADPH80A(大阪有機工業(株)社製)1.0g、光重合開始剤として、イルガキュアOXE02(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.2g、溶剤として、シクロヘキサノン28.8g、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート28.8g、添加剤にアデカポリエーテルG−400を1.0g加え、感光性樹脂組成物を得た。さらに、遮光剤としてカーボンブラック分散液(御国色素社製 TPBK−234C)27.5gを加えてよく撹拌し、顔料濃度40%である比較例3の遮光膜形成用黒色樹脂組成物100gを得た。
<比較例4>
フルオレン骨格を有するエポキシアクリレートの酸無水物重縮合物のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(樹脂固形分濃度=56.1質量%、新日鐵化学(株)社製V259ME)6.4gに対し、エチレン性不飽和結合を有する化合物として、分子量764のUADPH80A(大阪有機工業(株)社製)4.6g、光重合開始剤として、イルガキュアOXE02(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.7g、溶剤として、シクロヘキサノン29.9g、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート29.9g、添加剤にアデカポリエーテルG−400を1.0g加え、感光性樹脂組成物を得た。さらに、遮光剤としてカーボンブラック分散液(御国色素社製 TPBK−234C)27.5gを加えてよく撹拌し、顔料濃度40%である比較例4の遮光膜形成用黒色樹脂組成物100gを得た。
<比較例5>
フルオレン骨格を有するエポキシアクリレートの酸無水物重縮合物のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(樹脂固形分濃度=56.1質量%、新日鐵化学(株)社製V259ME)14.1gに対し、エチレン性不飽和結合を有する化合物として、分子量764のUADPH80A(大阪有機工業(株)社製)2.9g、光重合開始剤として、イルガキュアOXE02(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.5g、溶剤として、シクロヘキサノン31.1g、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート31.1g、添加剤にアデカポリエーテルG−400を1.0g加え、感光性樹脂組成物を得た。さらに、遮光剤としてカーボンブラック分散液(御国色素社製 TPBK−234C)19.3gを加えてよく撹拌し、顔料濃度28%である比較例5の遮光膜形成用黒色樹脂組成物100gを得た。
<比較例6>
フルオレン骨格を有するエポキシアクリレートの酸無水物重縮合物のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(樹脂固形分濃度=56.1質量%、新日鐵化学(株)社製V259ME)8.1gに対し、エチレン性不飽和結合を有する化合物として、分子量764のUADPH80A(大阪有機工業(株)社製)2.1g、光重合開始剤として、イルガキュアOXE02(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.3g、溶剤として、シクロヘキサノン28.1g、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート28.1g、添加剤にアデカポリエーテルG−400を1.0g加え、感光性樹脂組成物を得た。さらに、遮光剤としてカーボンブラック分散液(御国色素社製 TPBK−234C)32.3gを加えてよく撹拌し、顔料濃度47%である比較例6の遮光膜形成用黒色樹脂組成物100gを得た。
実施例1〜7及び比較例1〜6で得られた着色アルカリ現像型感光性組成物である遮光膜形成用黒色樹脂組成物について、全て同じ手順で以下の評価を行った。
[ブラックマトリクスの形成]
ガラス基板上に、上記実施例1〜7及び比較例1〜6の遮光膜形成用黒色樹脂組成物をそれぞれスピンコート(200r.p.m、50秒間)し乾燥させた。100℃で3分間プリベークを行った後、所定のマスクを用い、光源として超高圧水銀ランプを用いて露光後、2.5質量%炭酸ナトリウム水溶液に25℃で30秒間浸漬して現像し、良く水洗した。水洗乾燥後、230℃で1時間ベークしてブラックマトリクス(線幅30μm、厚み2.0μm)を形成した。得られたブラックマトリクスパターンについて、以下の評価を行った。結果を表1および表2に示す。
<OD値>
ブラックマトリクスの遮光性の指標となる光学濃度(OD値)については、マクベスD―200IIを用いて測定を行った。得られたOD値を、塗工膜の厚み(2.0μm)で割り、1μmあたりのOD値を算出した。
<しわ>
積算露光量を100mJ/cm2で露光し、アルカリ現像後、塗布基板を230℃で20分加熱後、放冷し、得られた黒色組成物を光学顕微鏡で観察した。しわが発生しなかったものを○、しわが発生したものを×とした。
<感度>
露光時に、露光量が100mJ/cm2で十分だったものをa、100mJ/cm2では不十分で、200mJ/cm2で露光したものをbとした。
<現像密着性>
現像は過剰に行い、塗膜が現像され始める時間から40秒長い時間で評価した。ベーク後外観を光学顕微鏡により評価した。外観変化もなく剥離も全くなかったものを○、レジストの浮きが見られたり、レジストの剥離が認められたものを×とした。
<体積抵抗率>
電極用にアルミ蒸着した100mm×100mm、厚み0.7mmのガラス基板上に、実施例1〜7及び比較例1〜6の遮光膜形成用黒色樹脂組成物をスピンコーターを用いて膜厚2.35μmとなるように塗布し、塗布基板を得た。次に、減圧乾燥後、超高圧水銀ランプを用いて、露光量100mJ/cm2で露光を行った。アルカリ現像後、塗布基板を230℃で20分加熱、放冷し、得られた硬化塗膜上に、面積1cm2の電極用のアルミを蒸着し、黒色塗膜をアルミ電極で挟んだサンプルを作製した。塗膜の体積抵抗率を、微小電流測定器(Keithley社製「237型」)によって測定した。体積抵抗値はDC5Vで測定し、1E10Ω・cm以上のものを○、1E10Ω・cm未満のものを×とした。結果を表1および表2に示す。
Figure 2011085732
Figure 2011085732
<比較結果>
表1に示すように、実施例1〜7の遮光膜形成用黒色樹脂組成物から形成されたブラックマトリクスは、高感度で体積抵抗率も優れ、しわが発生することがなく良好な形状となるものであった。これらの材料を用いて製造したカラーフィルタは、バックライトからの光漏れが発生せず、液晶の配向乱れのない極めて優れた特性を発揮する。それに対して、表2に示すように、比較例1では、エチレン性不飽和結合を有する化合物中の分子量が284と小さいためベークで膜収縮により、形状観察の結果、しわが発生した。比較例2では、エチレン性不飽和結合を有する化合物中の分子量が1947と大きくなることで二重結合当量の減少により感度が低下した。比較例3では、アルカリ可溶性樹脂に対する不飽和二重結合を有する化合物の量が少なくなることで感度が低下した。比較例4では、アルカリ可溶性樹脂に対し不飽和二重結合を有する化合物の量が多かったため現像密着性が悪かった。比較例5はでは、顔料濃度に対しアルカリ可溶性樹脂量が多かったため現像密着性が悪かった。比較例6では、顔料濃度が高かったため体積抵抗率が低かった。
1・・・透明基板 2・・・ ブラックマトリクス 3・・・色着色層
4・・・緑色着色層 5・・・青色着色層

Claims (5)

  1. 少なくとも顔料、アルカリ可溶性樹脂、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物、光重合開始剤、溶剤からなる遮光膜形成用黒色樹脂組成物において、
    前記エチレン性不飽和二重結合を有する化合物の分子量が500〜1700の範囲であり、前記エチレン性不飽和二重結合を有する化合物bと前記アルカリ可溶性樹脂aとの質量比率がb/a=0.11〜0.66の範囲であり、かつ、前記顔料濃度が全固形分中の30質量%から45質量%の範囲であることを特徴とする遮光膜形成用黒色樹脂組成物。
  2. 前記顔料がカーボンブラック顔料と有機顔料の混合物であることを特徴とする請求項1に記載する遮光膜形成用黒色樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載する遮光膜形成用黒色樹脂組成物を用いて、透明基板上に、OD(光学濃度)値が2.0/μm以上、3.6/μm以下の遮光膜として形成されていることを特徴とするブラックマトリスク。
  4. 請求項3に記載するブラックマトリクスの体積抵抗値が、1.0E10Ω・cm以上であることを特徴とするブラックマトリクス。
  5. 請求項3または4に記載のブラックマトリクスが形成された透明基板上に、複数色の着色層が配設されていることを特徴とするカラーフィルタ。
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