JP6373144B2 - 発熱機器を収容した室の廃熱方法および廃熱システム - Google Patents

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Description

本発明は、発熱機器を収容した室の廃熱方法およびシステムの構成に関するものである。
たとえば近年、データセンターやオフィスビルに設置される中小規模のサーバ室(以降、サーバ室と記す)の消費電力は増大しており、消費電力の削減が要求されている。またオフィスビル内に設置される自社プライベートクラウド用の中小規模サーバ室も増加している。
サーバ室の消費電力の内、IT機器を冷却する空調の占める割合が全体の約5割と大きいため、サーバ室の省エネルギー化には空調の消費電力削減が重要である。たとえば従来空調(空冷チラー(ポンプ含む)+空調機の方式)の消費電力の内訳では、出願人において試算したところ、ピーク負荷において60%が冷却用の熱源動力(これには冷却塔やポンプ等の冷却用の補機の動力を含む)、40%が空調搬送用のファン動力である。したがって熱媒体搬送のファンやポンプ動力と冷却用の熱源動力の削減が重要となる。
この点に関し、特許文献1には、いわゆる間接外気によるサーバ室の冷却システムを提案しており、複数の電子機器が配設された機器ルームと、前記電子機器に近接してそれぞれ設けられ、前記電子機器から発生する熱で冷媒を気化させることにより該電子機器を冷却する蒸発器と、前記蒸発器よりも高所に設けられ、外気により前記冷媒を冷却して前記気化した冷媒を凝縮する冷却装置と、前記蒸発器と前記冷却装置との間で前記冷媒が自然循環する循環ラインと、さらに前記グループ毎に、前記循環ラインから分岐されて前記冷媒が循環する分岐循環ラインと、前記分岐ラインを流れる冷媒を冷却すると共に前記冷却装置よりも冷却能力が大きい熱交換器とを有する冷却システムを用い、例えば冬場等のように、外気温や水温が低く冷却装置の冷却能力が高いときには、冷媒を冷却装置のみに流すことで対応し、夏場等のように外気温や水温が高く冷却装置のみでは冷媒の冷却能力が不足し易い場合には、冷媒を熱交換器、あるいは冷却装置と熱交換器との両方に流すようにして、ランニングコストを低減している。
特開2009−193244号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術によれば、サーバ室の床下に、フロン系冷媒を用いた冷却装置よりも冷却能力が大きい熱交換器を追加で設置する必要があった。これは、夏季においては、冷却装置と同じ冷却装置をそのまま床下に設置しても、十分な廃熱ができないためである。そのため、特許文献1に記載の技術では、当該冷却能力が大きい熱交換器として、別途冷凍機から冷水の供給を受ける構成の熱交換器を設置していた。そのため、新たな熱源動力、エネルギーが別途必要となり、それに伴って過大な設備施工も要していた。またそのような熱源動力を使った冷熱源から冷熱を採熱するための熱交換器を、サーバ室やその近傍の機械室などに設置する必要がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、冷凍機など熱源動力を用いた冷熱源から冷水等の供給を受けない構成の室外ユニットのみを使用しても、夏季において十分な廃熱が行えるようにし、前記した問題点を解決することを目的としている。
前記目的を達成するため、本発明は、発熱機器を収容した室の廃熱システムであって、ファンを備え、前記室または前記室の空調機械室の熱気を前記ファンによって吸い込んで、降温した冷媒によって処理する室内ユニットと、ファンを備え、当該ファンによって吸い込んだ外気によって、前記室内ユニットの処理によって昇温した冷媒を降温させる第1の室外ユニット及び第2の室外ユニットを有し、前記第1の室外ユニットは、前記室内ユニットよりも高い位置に設置され、
前記第2の室外ユニットは、一年を通じて冷涼な、免震階または地下空間に設置され、前記冷媒の流路は、前記室内ユニットと、第1の室外ユニットまたは第2の室外ユニットとの間で切替可能であることを特徴としている。
近年高層建築物において採用されている中間階に設定されている免震階や、地下空間(地下駐車場、地下の免震階(一般的に免震ピットと呼称されている)、地下ピット、ドライエリアなど)は、一年を通じて冷涼な空間である。免震階は窓などのない広い空間であり、それゆえ地下空間と同様、日射の影響を受けにくい。また地下空間と比べると、自然の通風があるので躯体の昇温が緩和されている。
以上のことから、本発明によれば、外気温が前記室または前記室の空調機械室の熱気よりも十分低い、たとえば冬期においては、前記室内ユニットと前記第1の室外ユニットとの間で冷媒の密度差を利用して冷媒を自然循環させることができ、一方、外気温が前記室または前記室の空調機械室の熱気と温度差が小さい、たとえば夏期においては、前記室内ユニットと前記第2の室外ユニットとの間で冷媒を循環させることで、冷涼な免震階または地下空間に廃熱することが可能である。したがって年間を通じて熱源動力の削減が可能であり、第2の室外ユニットに従来のような熱源動力を別途必要とする熱交換器等を用いる必要はない。それゆえ、第1の室外ユニットと第2の室外ユニットとを同一構成の凝縮器構成とすることができる。
なお本発明で使用できる冷媒としては、R134a、R410a、CO、水(純水)が例示でき、その他管理条件にもよるが、旧来のアンモニアなども利用できる。なお水については管内を減圧する操作を予めしておいたり、管を気密に接続するなどしておく(ヒートパイプのような使用法になる)。
なお第1の室外ユニットは通常屋上やベランダ等、外気と直接接する屋外に設置されるのに対し、第2の室外ユニットは免震階または地下空間に設置される。したがって、第2の室外ユニットでいうところの、ファンによって吸い込む外気は、これら免震階または地下空間の雰囲気空気を含むものである。
前記第1の室外ユニットと第2の室外ユニットのうち、少なくとも一方のファンの上流側には、例えばミスト発生器などの気化式冷却機構が設けられていてもよい。
このような廃熱システムを用いて前記室または前記室の空調機械室の廃熱を行う廃熱方法としては、たとえば冬期においては、前記室内ユニットと前記第1の室外ユニットとの間で冷媒を循環させ、夏期においては、前記室内ユニットと前記第2の室外ユニットとの間で冷媒を循環させることが提案できる。
また前記第1の室外ユニットの吸込み空気と前記室内ユニットの吸込み空気の温度差が所定値以上の場合には、前記室内ユニットと前記第1の室外ユニットとの間で冷媒を循環させ、前記第1の室外ユニットの吸込み空気と前記室内ユニットの吸込み空気の温度差が所定値未満の場合には、前記室内ユニットと前記第2の室外ユニットとの間で冷媒を循環させるようにしてもよい。
さらにまた前記室内ユニットに出入りする冷媒の温度差が所定値以上の場合には、前記室内ユニットと前記第1の室外ユニットとの間で冷媒を循環させ、前記室内ユニットに出入りする冷媒の温度差が所定値未満の場合には、前記室内ユニットと前記第2の室外ユニットとの間で冷媒を循環させるようにしてもよい。
また同様に前記室内ユニットに出入りする冷媒のエンタルピー差が所定値以上の場合には、前記室内ユニットと前記第1の室外ユニットとの間で冷媒を循環させ、前記室内ユニットに出入りする冷媒のエンタルピー差が所定値未満の場合には、前記室内ユニットと前記第2の室外ユニットとの間で冷媒を循環させるようにしてもよい。
そして前記室内ユニットに出入りする冷媒の密度差が所定値以上の場合には、前記室内ユニットと前記第1の室外ユニットとの間で冷媒を循環させ、前記室内ユニットに出入りする冷媒の密度差が所定値未満の場合には、前記室内ユニットと前記第2の室外ユニットとの間で冷媒を循環させるようにしてもよい。
そして外気、冷涼な空間の外気だけでは十分な廃熱ができない(所定温度まで冷媒が降温できない)場合には、気化式冷却機構を作動させるようにしてもよい。あるいは冷涼な空間の排気を強制的に行うことも併用しても良い。もちろん気化式冷却機構を作動させずに、当該強制排気だけを実行しても良い。
本発明によれば、冷凍機など熱源動力を用いた冷熱源から冷水等の供給を受けない構成の室外ユニットのみを使用しても、冷媒を介しての間接外気によって夏季において十分な廃熱が行える。また熱源動力、冷媒の搬送動力の軽減も図ることができる。
実施の形態にかかる廃熱システムの構成を模式的に示した説明図である。 実施の形態にかかる廃熱システムの運転例を空気線図で示した説明図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、実施の形態にかかる廃熱システムの構成を模式的に示しており、サーバ、電子通信機器等の発熱機器1、2は、ラックL1、L2に多段に搭載されて、室Rに収容されている。本実施の形態では、発熱機器1、2は、背面同士を対向させるようにして搭載されており、発熱機器1、2が有するファン1a、2aによって前面側のコールドアイルCAから吸い込まれた低温の空気は、発熱機器1、2を冷却した後昇温して背面側に排気される。したがって、発熱機器1、2の背面側の空間には、ホットアイルHAが形成される。
ラックL1、L2の上面と室Rの天井部11との間の空間には、室内ユニット21、22が設けられ、ホットアイルHAとコールドアイルCAとを仕切っている。これによって、発熱機器1、2が有するファン1a、2aによってホットアイルHAに放出された高温空気は、室内ユニット21、22を通過する際に冷却処理されて降温し、発熱機器1、2の前面側のへとコールドアイルCAへと導かれる。そしてコールドアイルCAの空気は、前記したようにファン1a、2aによって吸い込まれて発熱機器1、2の冷却に供され、室R内を循環する。
室内ユニット21、22は、例えば冷媒の流通するコイル、フィン等を有し、通過する高温空気をこの冷媒によって処理して降温させる蒸発器としての構成を有している。また前記した空気の循環を促進するため、ファンを有するものとしてもよい。
室内ユニット21、22には、低温の冷媒を導入する流路となる冷媒導入管23、昇温した冷媒を導出する冷媒導出管24が接続され、これらは例えば室Rの天井11上部の天井裏空間Sに施工されている。
室Rのある建物Mの屋上には、第1室外ユニット31が設けられている。なお図1では、建物Mは、図示の都合上1階建ての建物として描いているが、もちろん複数階の建物であってもよい。
第1室外ユニット31は、凝縮器としての構成を有し、コイル、フィン等によって構成された熱交換部32と、外気を吸い込んで熱交換部32に送風するファン33とを有している。そして熱交換部32の入口側には、室Rからの冷媒導出管24と接続された往管34が接続され、熱交換部32の出口側には、室Rからの冷媒導入管23と接続された還管35が接続されている。往管34にはバルブV1が設けられ、還管35にはバルブV2が設けられている。
建物Mの地下には、地下空間Uが形成されている。この地下空間Uには、第2室外ユニット41が設置されている。第2室外ユニット41は、第1室外ユニット31と同一構成であり、凝縮器としての構成を有している。すなわち第2室外ユニット41は、コイル、フィン等によって構成された熱交換部42と、外気を吸い込んで熱交換部42に送風するファン43とを有している。そして熱交換部42の入口側には、室Rからの冷媒導出管24と接続された往管44が接続され、熱交換部42の出口側には、室Rからの冷媒導入管23と接続された還管45が接続されている。往管44にはバルブV3が設けられ、還管45にはバルブV4が設けられている。
このように本実施の形態では、室内ユニット21、22、第1室外ユニット31、第2室外ユニット41、さらには両者を接続する冷媒配管にも、圧縮機を備えておらず、さらにまた膨張弁などの減圧装置も備えていない。すなわち実施の形態にかかる廃熱システムは、通常のパッケージエアコン方式の強制的な圧縮膨張ではなく、冷媒の自然気化によって冷却作用を奏じさせるものであり、この点、そのような強制圧縮、膨張等の熱源動力を要するシステムとは異なっている。
そして還管45にはポンプ46が設けられている。またファン43の前面側(上流側)には、ミスト散布装置47が設けられている。このミスト散布装置47の水源としては、地下水、井水、余剰冷水等を用いることができる。
なお必要に応じて、たとえばポンプ46の上流側に、バッファタンクとして機能する冷媒液溜め用のタンク48を設けてもよい。これによって、ポンプ46での送液を円滑にすることができる。
地下空間Uの地表に面して外気と接する部分には、換気口51が設けられており、換気口51近傍には、地下空間Uの雰囲気を、換気口51を通じて強制排気するための排気ファン52が設けられている。
実施の形態にかかる廃熱システムは以上のような構成を有しており、次にその運転例について説明する。
[冬期や中間期で外気温が低い場合(例えば外気温が25℃より低い場合か、室内ユニット21、22機の吸込み温度と第1室ユニット31の吸込み温度の温度差が5℃以上の場合)]
この場合には、屋外空気による冷却によって冷媒を冷却して、冷媒の密度差を利用した冷媒の自然循環が可能である。したがって、バルブV1、V2を開放し、バルブV3、V4を閉鎖する。これによって、室内ニット21、22と、第1室外ユニット31との間で冷媒が自然循環する。
これによって、室RのホットアイルHAの空気を処理して昇温した冷媒は、冷媒導出管24を介して往管34から第1室外ユニット31の熱交換部32へと送られ、ファン33によって吸い込まれた外気で冷却されて屋外に廃熱される。そのようにして冷却された冷媒は、還管35から冷媒導入管23から、再び室内ユニット21、22へと送られる。これによって、室RのホットアイルHAの空気は連続して室内ユニット21、22により処理される。
[夏期で外気温が高い場合(例えば外気温が25℃以上場合か、室内ユニット21、22機の吸込み温度と第1室ユニット31の吸込み温度の温度差が5℃未満の場合)]
この場合には、屋外空気と室内ユニット21、22で処理した後の冷媒の温度との温度差が小さい。したがって、第1室外ユニット31にての廃熱は困難である。したがって、バルブV1、V2を閉鎖し、バルブV3、V4を開放する。これによって、室内ニット21、22と、第2室外ユニット41との間で冷媒が循環する。但し、第2室外ユニット41は地下空間Uに設置されているから、自然循環はできないので、ポンプ46を作動させて、室内ユニット21、22と第2室外ユニット41との間で冷媒を循環させることになる。
これによって、室RのホットアイルHAの空気を処理して昇温した冷媒は、冷媒導出管24を介して往管44から第2室外ユニット41の熱交換部42へと送られ、ファン43によって吸い込まれた、地下空間U内の冷涼な空気で冷却されて廃熱される。そしてそのようにして冷却された冷媒は、還管45から冷媒導入管43から、再び室内ユニット21、22へと送られる。これによって、室RのホットアイルHAの空気は連続して室内ユニット21、22により処理される。
なおかかる場合、ファン43によって吸い込んだ地下空間U内の空気を第2室外ユニット41の熱交換部42に送風しただけでは十分な冷却、廃熱ができない場合には、排気ファン52を作動させて、換気口51から地下空間U内の空気を強制排気して、地下空間U内の空気を積極的に流動させたり、場合によって屋外から外気を取り入れるようにしてもよい。そしてかかる強制排気だけでは、未だ十分な冷却、廃熱ができない場合には、ミスト散布装置47を作動させて、ミストをファン43の上流側に散布し、これによる気化熱によってファン43が熱交換部42に送風する空気の温度を下げるようにしてもよい。
以上の運転例においてミスト散布装置47を作動させた際の運転例の様子を、図2に示した空気線図によって説明すれば、例えば室RのホットアイルHAの温度が37℃の場合、ピーク外気の温度が34℃であっても、冷涼空間である地下空間Uの空気は31℃程度である。そしてさらにミスト散布装置47を作動させることで、27℃までさらに降温させることができる。したがって、この27℃の空気によって、第2室外ユニット41での廃熱が可能になる。
このように実施の形態にかかる廃熱システムによれば、冷凍機など熱源動力を用いた冷熱源から冷水等の供給を受けない構成の第1室外ユニット31、第2室外ユニット41を用いた構成であっても、年間を通じて冷媒を介しての間接外気によって十分な廃熱が行える。また熱源動力、冷媒の搬送動力の軽減も図ることができる。さらにまた冷水配管等がないので、日本国内で習慣的に懸案事項とされる漏水リスクも少ない。
なお前記したような冷媒の循環路の切り替えは、外気温の温度によって自動的に行うようにしてもよく。もちん手動によってこれを行うようにしてもよい。
なお実施の形態では、建物Mの地下空間Uに第2室外ユニット41を設置した例であったが、これに限らず、建物の中間階に設定されている免震階や、地下空間にある地下駐車場、地下の免震階、地下ピット、ドライエリア等に第2室外ユニット41を設置してもよい。これらの空間も、第1の室外ユニット31の設置場所より夏季ピーク時の環境の温度が低いことが期待される。
また室内ユニット21、22と、第1室外ユニット31における各吸い込み温度を測定し、そのときの温度差に基づいてこれを行うようにしてもよい。この場合、室内ユニット21、22の吸い込み温度を測定する温度センサT1を室内ユニット21、22に設け、第1室外ユニット31の吸い込み温度を測定する温度センサT2を第1室外ユニット31に設けるとよい。そしてその測定結果に基づいて、温度差が所定値よりも大きい場合には、第1室外ユニット31と室内ユニット21、22との間で冷媒を循環させ、当該温度差が所定値に満たない場合には、第2室外ユニット41と室内ユニット21、22との間で冷媒を循環させるようにすればよい。
なお第2室外ユニット41の吸い込み温度を測定する温度センサT3を第2室外ユニット41に設け、それに基づいて排気ファン52や、ミスト散布装置47の作動の適否を判断するようにしてもよい。
その他冷媒の温度差、エンタルピー差や比重差に基づいて、かかる冷媒循環回路の切り替えを行うようにしてもよい。より詳述すれば、たとえば以下のような手法が提案できる。
[冷媒の温度差]
たとえば室内ユニット21、22に出入りする冷媒導入管23、冷媒導出管24に温度計(必要に応じて、圧力計等)を設置し、室内ユニット21、22に出入りする冷媒の温度差を計測し、例えば冷媒の温度差が5℃以上なら、第1室外ユニット31側との冷媒回路を用い、冷媒の温度差が5℃未満なら第2室外ユニット41側との冷媒回路を用いる。かかる場合、温度センサと制御装置を併用して、バルブV1〜V4を制御する様にすれば、自動的に切り替え操作が可能である。
[冷媒のエンタルピー差]
たとえば室内ユニット21、22に出入りする冷媒導入管23、冷媒導出管24に温度計、圧力計等を設置し、室内ユニット21、22に出入りする冷媒の温度、圧力等を計測してエンタルピー差を算出する。例えば冷媒としてR134aの場合、エンタルピー差Δhが所定値、たとえば200kJ/kg以上であれば、第1室外ユニット31側との冷媒回路を用い、エンタルピー差Δhが所定値、たとえば200kJ/kg未満であれば、第2室外ユニット41側との冷媒回路を用いる。かかる場合も、温度センサ、圧力計と制御装置を併用して、バルブV1〜V4を制御する様にすれば、自動的に切り替え操作が可能である。
[冷媒の密度差]
たとえば室内ユニット21、22に出入りする冷媒導入管23、冷媒導出管24に温度計、圧力計等を設置し、室内ユニット21、22に出入りする冷媒の温度、圧力等を計測して冷媒の密度差を算出する。例えば冷媒としてR410aを用いた場合、密度差Δρが所定値、たとえば1100kg/m以上であれば、第1室外ユニット31側との冷媒回路を用い、密度差Δρが所定値、たとえば1100kg/m以上であれば、エンタルピー差Δhが所定値、たとえば1100kg/m未満であれば、第2室外ユニット41側との冷媒回路を用いる。かかる場合も、温度センサ、圧力計と制御装置を併用して、バルブV1〜V4を制御する様にすれば、自動的に切り替え操作が可能である。
ところで一般的に冷媒自然循環での冷媒配管経路は、室外ユニットは室内ユニットより高い位置にあり、かつその途中の配管も鳥居配管などもできず室外ユニットに向かう順勾配(某メーカでは5%指定)を要する。このため冷媒配管経路に制約が大きく、これがため従来は室外ユニットの切替ができるほど冷媒配管設置に自由度がないという問題もあった。
しかしながら実施の形態にかかる廃熱システムでは、地下空間Uに設置されている第2室外ユニット41と室内ユニット21、22との間で冷媒を循環させる場合、ポンプ46を使用している。その分ポンプ46が要する動力はかかるが、配管のアップダウンも可能になり、設計の自由度が高まる。
また第2室外ユニット41を複数台設置して、その各々に温度センサT3を設置し、吸込み空気温度がより低温の室外ユニットに切り替えることも可能である。これによって、さらに適切な廃熱処理が可能になる。
なおミスト散布装置47については、地下空間に設置された第2室外ユニット41のファンの上流側に設置したが、もちろん屋外の第1室外ユニット31に設置してもよく、双方に設置してもよい。
以上のように本発明は、免震階の空間や地下空間を巧みに利用しているが、これは近年のZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)化によるものが大きい。また地下空間を自由に使えるのは、近年のエコシャフトやクールピットといった、オフィス建物の免震構造により、必然的に地下空間ができるようになったからこそ想定できるようになったものである。省エネのために地下を掘るのはコストが実用的ではなかったことからこれまでは想定しえなかったものであり、本発明の斬新性はかかる点からも首肯できる。
なお室Rにおける室内ユニット21、22の設置例としては、実施の形態に限らず、条件、仕様、室の間取り、広さ、処理負荷等によって、種々の配置が採用できることは言うまでもない。たとえばサーバ室内でホットアイル上部に室内ユニットを設置したり、グリッド天井(例えば600角)のフレームに設置できるように室内ユニットを加工して、設置する形態など種々のタイプが採用できる。
本発明は、サーバ室等、発熱機器を収容した室の廃熱に有用である。
1、2 発熱機器
1a、2a ファン
11 天井部
21、22 室内ユニット
23 冷媒導入管
24 冷媒導出管
31 第1室外ユニット
32 熱交換部
33 ファン
34 往管
35 還管
41 第2室外ユニット
42 熱交換部
43 ファン
44 往管
45 還管
46 ポンプ
47 ミスト散布装置
48 冷媒液溜め用のタンク
51 換気口
52 排気ファン
CA コールドアイル
HA ホットアイル
L1、L2 ラック
M 建物
R 室
T1〜T3 温度センサ
U 地下空間
V1〜V4 バルブ

Claims (8)

  1. 発熱機器を収容した室の廃熱システムであって、
    ファンを備え、前記室または前記室の空調機械室の熱気を前記ファンによって吸い込んで、降温した冷媒によって処理する室内ユニットと、
    ファンを備え、当該ファンによって吸い込んだ外気によって、前記室内ユニットの処理によって昇温した冷媒を降温させる第1の室外ユニット及び第2の室外ユニットを有し、
    前記第1の室外ユニットは、前記室内ユニットよりも高い位置に設置され、
    前記第2の室外ユニットは、一年を通じて冷涼な、免震階または地下空間に設置され、
    前記冷媒の流路は、前記室内ユニットと、第1の室外ユニットまたは第2の室外ユニットとの間で切替可能であることを特徴とする、廃熱システム。
  2. 前記第1の室外ユニットと第2の室外ユニットのうち、少なくとも一方のファンの上流側には、気化式冷却機構が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の廃熱システム。
  3. 請求項1〜2のいずれか一項に記載の廃熱システムを用いて前記室または前記室の空調機械室の廃熱を行う廃熱方法であって、
    冬期においては、前記室内ユニットと前記第1の室外ユニットとの間で冷媒を循環させ、
    夏期においては、前記室内ユニットと前記第2の室外ユニットとの間で冷媒を循環させることを特徴とする、廃熱方法。
  4. 請求項1〜2のいずれか一項に記載の廃熱システムを用いて前記室または前記室の空調機械室の廃熱を行う廃熱方法であって、
    前記第1の室外ユニットの吸込み空気と前記室内ユニットの吸込み空気の温度差が所定値以上の場合には、前記室内ユニットと前記第1の室外ユニットとの間で冷媒を循環させ、
    前記第1の室外ユニットの吸込み空気と前記室内ユニットの吸込み空気の温度差が所定値未満の場合には、前記室内ユニットと前記第2の室外ユニットとの間で冷媒を循環させることを特徴とする、廃熱方法。
  5. 請求項1〜2のいずれか一項に記載の廃熱システムを用いて前記室または前記室の空調機械室の廃熱を行う廃熱方法であって、
    前記室内ユニットに出入りする冷媒の温度差が所定値以上の場合には、前記室内ユニットと前記第1の室外ユニットとの間で冷媒を循環させ、
    前記室内ユニットに出入りする冷媒の温度差が所定値未満の場合には、前記室内ユニットと前記第2の室外ユニットとの間で冷媒を循環させることを特徴とする、廃熱方法。
  6. 請求項1〜2のいずれか一項に記載の廃熱システムを用いて前記室または前記室の空調機械室の廃熱を行う廃熱方法であって、
    前記室内ユニットに出入りする冷媒のエンタルピー差が所定値以上の場合には、前記室内ユニットと前記第1の室外ユニットとの間で冷媒を循環させ、
    前記室内ユニットに出入りする冷媒のエンタルピー差が所定値未満の場合には、前記室内ユニットと前記第2の室外ユニットとの間で冷媒を循環させることを特徴とする、廃熱方法。
  7. 請求項1〜2のいずれか一項に記載の廃熱システムを用いて前記室または前記室の空調機械室の廃熱を行う廃熱方法であって、
    前記室内ユニットに出入りする冷媒の密度差が所定値以上の場合には、前記室内ユニットと前記第1の室外ユニットとの間で冷媒を循環させ、
    前記室内ユニットに出入りする冷媒の密度差が所定値未満の場合には、前記室内ユニットと前記第2の室外ユニットとの間で冷媒を循環させることを特徴とする、廃熱方法。
  8. 請求項2に記載の廃熱システムを用いて前記室または前記室の空調機械室の廃熱を行う廃熱方法であって、
    前記気化式冷却機構を作動させることを特徴とする、廃熱方法。
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