JP2010065912A - 空調システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 天井空間5bを経由して予冷熱交換部3に導入される高温排気は、熱搬送手段であるヒートパイプ3aの熱交換器(蒸発器)3bでプレクーリングされた後に、空調機4の蒸発器4eにおいて設定温度に冷却され、送風機4cによって往き側ダクト7aを介して二重床空間5cに送出される。送出された冷気は、床パネル5dに複数設けられた吹き出し口5fを介してコールドアイル空間6aに吹き出され、さらに各サーバラックに吸い込まれ、ラック内の各サーバ2aを冷却後に、高温排気となってホットアイル空間6bに排出される。排気はさらに天井空間5bに導かれ、最終的に予冷熱交換部3に戻される。このような室内空気の循環により、各サーバラックの冷却が行われる。
【選択図】図1
Description
また、外気冷房時は、空調機101を停止した状態で吸気ダクト106から取り入れた外気を、給気ダクト111を介して室内105に供給する。この場合、ダンパ112により還気ダクト107を閉じるとともに、開口部114を開口状態にして換気を行う。
本発明は、このような課題を解決するためのものであって、年間を通じて外気を利用した冷房が可能な空調システムを提供するものである。
(1)空調機により室内の冷却対象物を冷却する空調システムであって、空調機への還気経路途中に、熱輸送装置を用いて還気を外気と熱交換させてプレクーリングする熱搬送手段を、備えて成ることを特徴とする。
(2)前記被冷却対象物が、情報通信機械室内の複数のサーバラック内に格納されるICT装置群であり、該情報通信機械室内には、複数のサーバラック列によるコールドアイル空間及びホットアイル空間が形成され、かつ、コールドアイル空間とホットアイル空間とを区画する手段と、ホットアイル空間に排出される高温排気を、前記熱搬送手段に導く高温排気集熱手段と、をさらに備えて成る、ことを特徴とする。
本発明において、「情報通信機械室」とは、データセンターを含む概念である。
「ICT装置」とは、サーバ、ストレージ、ルータ等の情報通信機器・装置をいう。
「コールドアイル空間とホットアイル空間とを区画する手段」としては、ホットアイル・キャッピング、コールドアイル・キャッピング等が含まれる。
(3)前記熱搬送手段が、ヒートパイプ、冷媒自然循環システム、冷媒熱輸送システム、ウオーターサイドエコノマイザーシステムであることを特徴とする。
本発明において、「冷媒自然循環システム」とは、凝縮器を蒸発器より高い位置に設置して冷媒の液とガスとの比重差を用いて動力なしに熱を搬送する手段をいう。また、「冷媒熱輸送システム」とは、冷媒ポンプを駆動源として、凝縮器と蒸発器間で冷媒を循環させ、冷媒の相変化を利用して熱を搬送する手段をいう。いずれも、冷媒としてフロン、CO2、炭化水素などの低沸点媒体を用いることができる。
「ウォーターサイド・エコノマイザー」とは、外気温度が低いときに、冷却塔などを使用して得た冷水を室内に持ち込んで冷房を行う間接外気冷房手段をいう。
また、コールドアイル空間とホットアイル空間とを区画したデータセンター、情報通信機械室等の空調に適用する発明においては、35℃以上の高温集熱が可能となるため、外気温度が30℃以上の条件下であってもプレクーリングが可能になるという効果がある。
(第一の実施形態)
本実施形態は、情報通信機械室(データセンター)内のサーバラック群から排出される高温排気を、外気によりプレクーリングし、さらに空調機により設定温度に冷却して再度室内に循環させるシステムに係る。本実施形態では、熱搬送手段としてヒートパイプを採用している。
図1は、本発明の一実施形態に係るプレクーリング空調システム1の断面構成を示す図である。図2は、同平面構成を示す図である。図3は、予冷熱交換部3の詳細構成を示す図である。
図1、2を参照して、機械室5内部は、床パネル5d及び天井パネル5eにより、室内空間5a、二重床空間5c、天井空間5b、の3つの空間に区画されている。
ラック列2bを形成する各サーバラック2は、隣接する列の吸気面と吸気面、排気面と排気面が対向するように配置されている。これにより、排気面側にはホットアイル空間6bが、吸気面側にはコールドアイル空間6aが形成されている。さらに、排気面側空間はアイルキャッピング8により、他の室内空間と区画されている。
空調機4は、蒸発器4e及び送風機4cを備えた室内ユニット4a、不図示の室外ユニット、及び両者を接続する冷媒配管4dを備えている。空調機4の室内ユニット4aと二重床空間5cとは往き側ダクト7aを介して結ばれている。また、後述の予冷熱交換部3と室内ユニット4aとは、戻り側ダクト7bを介して結ばれている。
図3を参照して、予冷熱交換部3は、筐体3e内部に複数のヒートパイプ3aを備えている。ヒートパイプ3aには、伝熱促進のためのプレートフィン3dが取り付けられている。 筐体3e内部は、断熱パネル3pにより排気チャンバー3f及び外気チャンバー3gに区画されており、ヒートパイプ3aは断熱パネル3pを貫通し、かつ、外気チャンバー3g側から排気チャンバー3f側に向かって下り勾配となるように配置されている。また、後述するように、排気チャンバー3f側は蒸発部3b、外気チャンバー3g側は凝縮部3cとして機能するように構成されている。
排気チャンバー3f側には、排気流入口3hと排気流出口3iとが設けられている。排気流入口3hにはファン3mが設けられており、ホットアイル空間6b、天井空間5bを介して集められた高温排気を、排気チャンバー3f内に導入するように構成されている。外気チャンバー3gには、外気流入口3jと外気流出口3kとが設けられている。外気流入口3jにはファン3nが設けられており、外気を導入してヒートパイプ3aの凝縮部3cを冷却するように構成されている。
このような構成により凝縮部3c内部の気相状態の作動流体は、外気流入口3jを介して外気チャンバー3gに導入される外気(例えば30℃)と熱交換して凝縮する(例えば凝縮温度31−32℃)。凝縮した作動流体液は管内を流下して蒸発部3bに至り、ここで排気流入口3hを介して排気チャンバー3fに導入される高温排気(例えば35℃)と熱交換する。熱交換によりヒートパイプ3aの蒸発部3b内部の作動流体は蒸発し、このとき蒸発熱を奪って高温排気の温度を蒸発温度である31−32℃に下げる。
プレクーリングされた排気は、排気流出口3i、戻り側ダクト7bを経由して空調機4に導かれる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は、建物最上階の部屋のプレクーリングに有効なシステムである。
図4は、本実施形態に係るプレクーリング空調システム20の予冷熱交換部21近傍の断面構成を示す図である。
プレクーリング空調システム20の構成が上述のプレクーリング空調システム1と異なる点は、予冷熱交換部21の外気チャンバー24が屋外に位置するように配設されていること、及びヒートパイプ22が垂直方向に配置されていることである。その他の構成についてはプレクーリング空調システム1と同様であるので、重複説明を書略する。
このような構成により、凝縮部22b内部の気相状態の作動流体は、外気流入口24aを介して外気チャンバー24に導入される外気と熱交換して凝縮する。凝縮した作動流体液は管内を下降して蒸発部23に至り、ここで排気流入口23aを介して排気チャンバー23に導入される高温排気と熱交換する。熱交換によりヒートパイプ22の蒸発部22a内部の作動流体は蒸発し、高温排気は蒸発熱を奪われて温度が低下する。プレクーリングされた排気は、戻り側ダクト7bを介して空調機4に導かれる。なお、凝縮部22b、蒸発部22aにおける温度条件等については、上述の実施形態と同一である。
2・・・サーバラック
2a・・・ICT装置
2b・・・ラック列
3、21・・・予冷熱交換部
3a、22・・・ヒートパイプ
3b、24・・・蒸発部
3c、23・・・凝縮部
3d・・・プレートフィン
3f、23・・・排気チャンバー
3g、24・・・外気チャンバー
3h,23a・・・排気流入口
3i、23c・・・排気流出口
3j、24a・・・外気流入口
3k、24c・・・外気流出口
3m、3n、23b、24b・・・ファン
4・・・空調機
4a・・・室内ユニット
4c・・・送風機
4d・・・冷媒配管
4e・・・蒸発器
5・・・情報通信機械室
5a・・・室内空間
5b・・・天井空間
5c・・・二重床空間
5d・・・床パネル
5e・・・天井パネル
6a・・・コールドアイル空間
6b・・・ホットアイル空間
8・・・アイルキャッピング
Claims (3)
- 空調機により室内の冷却対象物を冷却する空調システムであって、
空調機への還気経路途中に、還気を外気と熱交換させてプレクーリングする熱搬送手段を、備えて成ることを特徴とする空調システム。 - 前記被冷却対象物が、情報通信機械室内の複数のサーバラック内に格納されるICT装置群であり、
該情報通信機械室内には、複数のサーバラック列によるコールドアイル空間及びホットアイル空間が形成され、かつ、
コールドアイル空間とホットアイル空間とを区画する手段と、
ホットアイル空間に排出される高温排気を、前記熱搬送手段に導く高温排気集熱手段と、をさらに備えて成る、
ことを特徴とする請求項1に記載の空調システム。 - 前記熱搬送手段が、ヒートパイプ、冷媒自然循環システム、冷媒熱輸送システム、ウオーターサイド・エコノマイザーシステムのいずれか、又はこれらの組み合わせであることを特徴とする請求項1又は2に記載の空調システム。
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