JP7450125B2 - ヒートシンク - Google Patents

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    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D15/00Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
    • F28D15/02Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes

Description

本発明は、電気・電子部品等の発熱体を冷却するヒートシンクに関する。
電子機器の高機能化に伴い、電子機器内部には、電子部品等の発熱体を含め、多数の部品が高密度に搭載されている。また、電子機器の高機能化に伴い、電子部品等の発熱体の発熱量が増大している。電子機器内部の電子部品等の発熱体を冷却する手段として、作動流体が減圧封入された内部空間を有するヒートパイプ、作動流体が減圧封入された内部空間を有するベーパーチャンバ、上記したヒートシンクやベーパーチャンバを備えたヒートシンクが使用されることがある。
ヒートシンクやベーパーチャンバの使用環境温度が、作動流体の融点よりも低温である場合、ヒートシンクやベーパーチャンバの内部空間に封入された作動流体は凍結している。従って、ヒートシンクやベーパーチャンバの使用環境温度が作動流体の融点よりも低温である場合、ヒートシンクやベーパーチャンバが冷却対象である発熱体から受熱すると、作動流体は凍結している状態にて、ヒートシンクやベーパーチャンバが起動することとなる。
図5に示すように、従来のヒートシンク101では、作動流体は凍結している状態にて、ヒートシンクやベーパーチャンバ等の熱輸送部110が、受熱部141にて発熱体100から所定の熱量Qinにて受熱すると、受熱部141にて、凍結している固相の作動流体200が気相の作動流体201へ相変化する。気相の作動流体201は、受熱部141から熱輸送部110の断熱部142を介して、放熱フィン群120が熱的に接続された熱輸送部110の放熱部143へ流通する。放熱部143へ流通した気相の作動流体201は、放熱フィン群120の熱交換作用によって液相の作動流体202に相変化して、潜熱として所定の熱量Qoutを放出する。
しかし、ヒートシンク101の使用環境温度が、作動流体の融点よりも低温である場合、放熱部143にて、液相の作動流体202が凍結して固相の作動流体200に相変化してしまう。放熱部143にて液相の作動流体202が凍結してしまうと、作動流体が放熱部143から受熱部141へ還流できずに、熱輸送部110がドライアウトしてしまう。
熱輸送部が、受熱部にて発熱体から受熱して、受熱部にて、作動流体が気相の作動流体へ相変化し、気相の作動流体が、受熱部から熱輸送部の断熱部を介して、放熱フィン群が熱的に接続された熱輸送部の放熱部143へ流通し、放熱部へ流通した気相の作動流体が、放熱フィン群の熱交換作用によって液相の作動流体に相変化して潜熱を放出するヒートシンクとして、特許文献1が提案されている。
特許文献1では、熱輸送部材の一方端に位置する受熱部と熱輸送部材の他方端に位置する放熱部との間に位置する中間部が、断熱部として機能する。断熱部は、放熱フィン群も発熱体も熱的に接続されていない部位となっている。従って、特許文献1のヒートシンクでは、断熱部は、熱輸送部材への積極的な入熱も熱輸送部材からの積極的な放熱も行われない部位となっている。
そこで、作動流体の凍結を防止するために、ヒートパイプの作動流体として、グリコール類を含有した水を用いることが提案されている(特許文献1)。特許文献1では、作動流体としてグリコール類を含有した水を用いることで、純粋な水と比較して融点が低下することから、ヒートシンクやベーパーチャンバの使用環境が低温であっても、作動流体が凍結せずに放熱部から受熱部へ還流してドライアウトを防止するというものである。
しかし、特許文献1では、作動流体にグリコール類等の有機溶媒を混合するので、ヒートパイプの熱輸送特性が低下してしまうという問題があった。また、特許文献1では、有機溶媒がヒートパイプの内部空間に封入されているので、熱輸送特性の長期信頼性が低下するという問題があった。
特開2020-176752号公報 特開2005-009752号公報
上記事情に鑑み、本発明は、熱輸送特性を損なうことなく、使用環境温度が作動流体の融点よりも低温であってもドライアウトを防止することができるヒートシンクを提供することを目的とする。
本発明のヒートシンクの構成の要旨は、以下の通りである。
[1]発熱体と熱的に接続される受熱部を有する熱輸送部材と、前記熱輸送部材の放熱部にて熱的に接続された、複数の第1の放熱フィンが配置された第1の放熱フィン群と、を備え、
前記熱輸送部材が、前記受熱部から前記放熱部まで連通し、且つ第1の作動流体が封入された第1の内部空間を有し、
前記熱輸送部材の、前記受熱部と前記放熱部の間に位置する断熱部に、伝熱部材が熱的に接続されているヒートシンク。
[2]前記伝熱部材が、熱交換部材である[1]に記載のヒートシンク。
[3]前記熱交換部材が、複数の第2の放熱フィンが配置された第2の放熱フィン群である[2]に記載のヒートシンク。
[4]前記第2の放熱フィン群のフィン面積が、前記第1の放熱フィン群のフィン面積よりも小さい[3]に記載のヒートシンク。
[5]前記伝熱部材が、第2の作動流体が封入された第2の内部空間を有するヒートパイプである[1]に記載のヒートシンク。
[6]前記ヒートパイプが、前記断熱部から前記受熱部まで延在している[5]に記載のヒートシンク。
[7]前記伝熱部材が、前記第1の放熱フィン群と所定の間隔をあけて配置されている[1]乃至[6]のいずれか1つに記載のヒートシンク。
[8]前記熱輸送部材の内部空間が、一体である[1]乃至[7]のいずれか1つに記載のヒートシンク。
[9]前記熱輸送部材の前記放熱部が、前記受熱部よりも拡幅されている[1]乃至[8]のいずれか1つに記載のヒートシンク。
上記態様では、熱輸送部材のうち、冷却対象である発熱体と熱的に接続される部位が受熱部として機能し、第1の放熱フィンと熱的に接続された部位が熱輸送部材の放熱部として機能する。また、熱輸送部材のうち、受熱部と放熱部の間の部位が、断熱部として機能し、断熱部には伝熱部材が熱的に接続されている。熱輸送部材の受熱部では、作動流体(第1の作動流体)が発熱体から受熱して液相から気相へ相変化し、熱輸送部材の放熱部では、気相の作動流体が潜熱を放出して気相から液相へ相変化する。また、上記態様では、気相の作動流体が、熱輸送部材の受熱部から、断熱部を通って放熱部まで流通し、液相の作動流体が、熱輸送部材の放熱部から、断熱部を通って受熱部まで流通する。従って、発熱体の熱は、熱輸送部材によって、熱輸送部材の受熱部から、断熱部を介して熱輸送部材の放熱部まで輸送される。
また、上記態様では、断熱部には伝熱部材が熱的に接続されているので、発熱体の熱が、熱輸送部材の受熱部から断熱部を介して熱輸送部材の放熱部まで輸送されるにあたり、断熱部でもヒートシンクへ入熱またはヒートシンクから放熱する。すなわち、本発明のヒートシンクでは、断熱部は、熱輸送部材への積極的な入熱または熱輸送部材からの積極的な放熱が行われる部位である。
本発明のヒートシンクの態様では、熱輸送部材の受熱部と放熱部の間に位置する断熱部に伝熱部材が熱的に接続されていることにより、伝熱部材の伝熱作用によって断熱部にて熱輸送部材へ入熱または熱輸送部材から放熱するので、断熱部において作動流体(第1の作動流体)が受熱し、または断熱部において作動流体から熱が放出される。断熱部において液相の作動流体が受熱することで、熱輸送部材内部に封入された液相の作動流体が受熱部から断熱部にわたって受熱して、ひいては、断熱部及び断熱部に隣接した放熱部における熱輸送部材内部に封入された液相の作動流体の凍結が防止される。また、断熱部において気相の作動流体から熱が放出されることで、気相の作動流体の一部は、放熱部ではなく、受熱部に隣接した断熱部にて気相から液相へ相変化する。従って、断熱部を流通する気相の作動流体の一部が液相へ相変化することで、液相の作動流体の一部は受熱部までの還流距離が短縮化されて、液相の作動流体の受熱部への還流が円滑化される。また、気相の作動流体の一部は、受熱部及び断熱部と比較して凍結しやすい放熱部ではなく、断熱部にて気相から液相へ相変化するので、液相の作動流体の凍結が防止される。
上記から、本発明のヒートシンクの態様によれば、熱輸送特性を損なうことなく、使用環境温度が作動流体の融点よりも低温であっても、熱輸送部材のドライアウトを防止することができる。
本発明のヒートシンクの態様によれば、伝熱部材が熱交換部材であり、前記熱交換部材が複数の第2の放熱フィンが配置された第2の放熱フィン群であることにより、第2の放熱フィン群の熱交換作用によって断熱部を流通する気相の作動流体から熱が円滑に放出されるので、断熱部における気相の作動流体の液相への相変化が円滑化される。従って、本発明のヒートシンクの態様によれば、液相の作動流体の受熱部への還流がより円滑化され、また、液相の作動流体の凍結が確実に防止されるので、使用環境温度が作動流体の融点よりも低温であっても、熱輸送部材のドライアウトをより確実に防止することができる。
本発明のヒートシンクの態様によれば、伝熱部材である第2の放熱フィン群のフィン面積が、放熱部に熱的に接続された第1の放熱フィン群のフィン面積よりも小さいことにより、断熱部におけるヒートシンクからの放熱が促進され過ぎるのを防止できるので、使用環境温度が作動流体の融点よりも低温であっても、熱輸送部材のドライアウトをより確実に防止することができる。
本発明のヒートシンクの態様によれば、伝熱部材が作動流体(第2の作動流体)の封入された内部空間(第2の内部空間)を有するヒートパイプであることにより、熱輸送部材の断熱部への伝熱が円滑化されて断熱部において熱輸送部材に封入された液相の作動流体の受熱が促進されることで、断熱部及び断熱部に隣接した放熱部における熱輸送部材の液相の作動流体の凍結がより確実に防止される。従って、本発明のヒートシンクの態様によれば、使用環境温度が作動流体の融点よりも低温であっても、熱輸送部材のドライアウトをより確実に防止することができる。
本発明のヒートシンクの態様によれば、前記ヒートパイプが熱輸送部材の断熱部から受熱部まで延在していることにより、伝熱部材であるヒートパイプにより熱輸送部材の受熱部から断熱部への熱輸送が促進されるので、断熱部において熱輸送部材の液相の作動流体の受熱量が確実に増大して、断熱部及び断熱部に隣接した放熱部における熱輸送部材の液相の作動流体の凍結がさらに確実に防止される。
本発明のヒートシンクの態様によれば、伝熱部材が第1の放熱フィン群と所定の間隔をあけて配置されていることにより、ヒートシンク全体からの放熱が促進され過ぎるのを防止できるので、使用環境温度が作動流体の融点よりも低温であっても、熱輸送部材のドライアウトをより確実に防止することができる。
本発明のヒートシンクの態様によれば、熱輸送部材の内部空間が一体であることにより、発熱体に発熱ムラが生じていても、発熱体全体を均一に冷却できる。
本発明の第1実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する斜視図である。 本発明の第1実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する側面図である。 本発明の第2実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する平面図である。 本発明の第3実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する斜視図である。 従来のヒートシンクの概要を説明する側面図である。
以下に、本発明の実施形態例に係るヒートシンクについて、図面を用いながら説明する。先ず、本発明の第1実施形態例に係るヒートシンクについて説明する。図1は、本発明の第1実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する側面図である。
図1、2に示すように、本発明の第1実施形態例に係るヒートシンク1は、発熱体100と熱的に接続される受熱部(蒸発部)41を有する熱輸送部材10と、熱輸送部材10と熱的に接続された第1の放熱フィン群20と、を備えている。ヒートシンク1では、熱輸送部材10は1つである。第1の放熱フィン群20が熱的に接続されている熱輸送部材10の部位が、放熱部(凝縮部)42である。熱輸送部材10の放熱部42にて、第1の放熱フィン群20が熱輸送部材10と熱的に接続されている。
熱輸送部材10は、中空の空洞部を有するコンテナ19と、空洞部を流通する作動流体(第1の作動流体)とを有している。空洞部内には、毛細管力を有するウィック構造体(図示せず)が収納されている。コンテナ19は、一方の板状体11と、一方の板状体11と対向する他方の板状体12と、を重ね合わせることにより形成されている。
一方の板状体11は平面部の縁部に平面部から立設した側壁を有する板状である。他方の板状体12も、平面部の縁部に平面部から立設した側壁を有する板状である。従って、一方の板状体11と他方の板状体12は、いずれも凹形状となっている。凹形状の一方の板状体11と凹形状の他方の板状体12とを重ね合わせることにより、空洞部を有するコンテナ19が形成される。従って、コンテナ19の形状は平面型であり、熱輸送部材10はベーパーチャンバの構成である。コンテナ19の内部空間(第1の内部空間)である空洞部は、外部環境に対して密閉されており、脱気処理により減圧されている。
熱輸送部材10の内部空間は、受熱部41から放熱部42まで連通しており、熱輸送部材10の内部空間には、作動流体が封入されている。また、熱輸送部材10の内部空間は、その全体が一体となっている。
コンテナ19外面のうち、冷却対象である発熱体100が熱的に接続される部位が受熱部41であり、発熱体100がコンテナ19に熱的に接続されることで、ヒートシンク1の冷却作用により発熱体100が冷却される。熱輸送部材10では、一方端に発熱体100が熱的に接続されているので、一方端に受熱部41が形成されている。また、発熱体100は、コンテナ19外面のうち、一方の板状体11に熱的に接続されている。
熱輸送部材10は、発熱体100の位置から所定方向へ延在しており、コンテナ19の一方端に対向する他方端に、第1の放熱フィン群20が熱的に接続されている。第1の放熱フィン群20が熱的に接続されている熱輸送部材10の他方端が、熱輸送部材10の放熱部42として機能する。
熱輸送部材10の放熱部42は、受熱部41よりも拡幅されている。ヒートシンク1では、熱輸送部材10の放熱部42は、熱輸送部材10の平面方向に沿って、熱輸送部材10の熱輸送方向Hに対して略直交方向(幅方向W)に延在している。また、熱輸送部材10の放熱部42は、2方向に延在している。ヒートシンク1では、放熱部42の延在方向が熱輸送部材10の熱輸送方向Hと平行ではないので、熱輸送部材10から輸送された熱は、放熱部42によって、熱輸送部材10の延在方向とは異なる方向へ拡散される。従って、熱輸送部材10の熱輸送方向Hにおけるヒートシンク1の寸法の増大を防止することができるので、ヒートシンク1の省スペース化を図ることができる。また、熱輸送部材10の放熱部42は、受熱部41よりも拡幅されているので、第1の放熱フィン群20を構成する第1の放熱フィン21の設置枚数を増大させることができる。
熱輸送部材10では、コンテナ19の一方端に位置する受熱部41とコンテナ19の他方端に位置する放熱部42との間に位置する、熱輸送方向Hの中間部が、断熱部43として機能する。断熱部43は、第1の放熱フィン群20も発熱体100も熱的に接続されていない部位である。発熱体100から受熱部41へ伝達された熱は、熱輸送部材10の延在方向に沿って、受熱部41から断熱部43を介して放熱部42へ輸送される。
ヒートシンク1では、断熱部43の幅方向Wの寸法は、受熱部41の幅方向Wの寸法と略同じとなっている。また、熱輸送部材10では、受熱部41、断熱部43及び放熱部42は、同一平面上に沿って延在している。
ヒートシンク1では、第1の放熱フィン群20には、放熱部42の外面に立設された複数の第1の放熱フィン21、21、21・・・が配置されている。複数の第1の放熱フィン21、21、21・・・が、熱輸送部材10の熱輸送方向Hに対して略直交方向に延在する放熱部42に沿って所定間隔にて並列配置されて、第1の放熱フィン群20が形成されている。ヒートシンク1では、第1の放熱フィン群20を形成している複数の第1の放熱フィン21、21、21・・・の高さは、いずれも略同じとなっている。
ヒートシンク1では、第1の放熱フィン群20は、コンテナ19の一方の板状体11と他方の板状体12に、それぞれ、設けられている。上記から、熱輸送部材10の熱輸送方向Hの他方端では、第1の放熱フィン21は、コンテナ19の両面(すなわち、一方の板状体11と他方の板状体12)に分割された態様で、コンテナ19に熱的に接続されている。
図1、2に示すように、ヒートシンク1では、熱輸送部材10の、受熱部41と放熱部42の間に位置する断熱部43に、伝熱部材39が熱的に接続されている。ヒートシンク1では、伝熱部材39として、熱交換部材が使用されており、具体的には、熱交換部材として、複数の第2の放熱フィン31、31、31・・・が配置された第2の放熱フィン群30が設けられている。
熱輸送部材10の断熱部43の外面に、第2の放熱フィン31が立設されて、コンテナ19に第2の放熱フィン31が熱的に接続されている。上記から、ヒートシンク1では、断熱部43は、熱輸送部材10からの積極的な放熱が行われる部位である。第2の放熱フィン31は、熱輸送部材10の断熱部43のうち、コンテナ19の他方の板状体12に立設されている。また、第2の放熱フィン31は、第2の放熱フィン31の主表面が第1の放熱フィン21の主表面と略平行となるように、断熱部43の外面に立設されている。また、第2の放熱フィン31は、熱輸送部材10の幅方向Wに沿って、所定間隔にて、複数、並列配列されている。複数の第2の放熱フィン31、31、31・・・が、並列配列されて、第2の放熱フィン群30を形成している。ヒートシンク1では、第2の放熱フィン群30を形成している複数の第2の放熱フィン31、31、31・・・の高さは、いずれも略同じとなっている。また、ヒートシンク1では、第2の放熱フィン31の高さは、第1の放熱フィン21の高さよりも低い態様となっている。
一方で、熱輸送部材10の断熱部43のうち、コンテナ19の一方の板状体11には、第2の放熱フィン31は立設されていない。また、伝熱部材39である第2の放熱フィン31は、熱輸送部材10の受熱部41には設けられていない。
ヒートシンク1では、第2の放熱フィン群30のフィン面積は、第1の放熱フィン群20のフィン面積よりも小さい態様となっている。すなわち、第2の放熱フィン群30を構成している全ての第2の放熱フィン31、31、31・・・のフィン面積の総計は、第1の放熱フィン群20を構成している全ての第1の放熱フィン21、21、21・・・のフィン面積の総計よりも小さい態様となっている。上記から、第2の放熱フィン群30の放熱量は、第1の放熱フィン群20の放熱量よりも小さい構造となっている。すなわち、放熱部42を構成する第1の放熱フィン群20の冷却特性は、断熱部43に設けられた伝熱部材39である第2の放熱フィン群30の冷却特性よりも高い構造となっている。上記から、ヒートシンク1では、放熱部42の冷却特性が断熱部43の冷却特性よりも高い点で、放熱部42と断熱部43は機能と構造が相違する。
なお、フィン面積とは、薄板状である放熱フィン(第1の放熱フィン21、第2の放熱フィン31)の主表面の面積を意味する。
また、ヒートシンク1では、それぞれの第2の放熱フィン31のフィン面積は、それぞれの第1の放熱フィン21のフィン面積よりも小さい態様となっている。また、ヒートシンク1では、第2の放熱フィン31の設置枚数は、第1の放熱フィン21の設置枚数よりも少ない態様となっている。なお、それぞれの第2の放熱フィン31のフィン面積が、それぞれの第1の放熱フィン21のフィン面積よりも大きいまたは同等の態様であっても、あるいは、第2の放熱フィン31の設置枚数が、第1の放熱フィン21の設置枚数よりも多いまたは同数の態様であっても、第2の放熱フィン群30を構成している全ての第2の放熱フィン31、31、31・・・のフィン面積の総計が、第1の放熱フィン群20を構成している全ての第1の放熱フィン21、21、21・・・のフィン面積の総計よりも小さい態様であればよい。
ヒートシンク1では、伝熱部材39である第2の放熱フィン群30は、第1の放熱フィン群20と所定の間隔33をあけて配置されている。従って、第2の放熱フィン群30は、第1の放熱フィン群20とは連設されていない。熱輸送部材10の断熱部43と放熱部42との境界部には、伝熱部材39も第1の放熱フィン群20も設けられていない。また、熱輸送部材10の断熱部43のうち、放熱部42近傍には、伝熱部材39は設けられていない。
ヒートシンク1では、発熱体100の熱は、受熱部41から、伝熱部材39である第2の放熱フィン群30が熱的に接続された断熱部43を介して、第1の放熱フィン群20が熱的に接続された放熱部42へ輸送され、放熱部42の第1の放熱フィン群20の熱交換作用により外部環境へ放出される。また、発熱体100の熱の一部は、断熱部43の第2の放熱フィン群30の熱交換作用により外部環境へ放出される。
コンテナ19の空洞部には、毛細管力を生じるウィック構造体(図示せず)が設けられている。ウィック構造体は、例えば、コンテナ19の内面全体にわたって設けられている。ウィック構造体の毛細管力によって、熱輸送部材10の放熱部42にて気相から液相へ相変化した作動流体が、熱輸送部材10の放熱部42から断熱部43を介して受熱部41へ還流する。また、ウィック構造体の毛細管力によって、熱輸送部材10の断熱部43にて気相から液相へ相変化した作動流体が、熱輸送部材10の断熱部43から受熱部41へ還流する。
ウィック構造体としては、特に限定されないが、例えば、銅粉等の金属粉の焼結体、金属線からなる金属メッシュ、不織布、コンテナ19の内面に形成されたグルーブ(複数の細溝)等、またはそれらを組み合わせたものを挙げることができる。
気相の作動流体は、蒸気流路(図示せず)によって、コンテナ19全体にわたって流通することができる。蒸気流路は、コンテナ19の内部空間であり、コンテナ19全体にわたって延在している。また、蒸気流路には、必要に応じて、コンテナ19の減圧処理されている内部空間を維持するために、支持部であるピラー(図示せず)を設けてもよい。ピラーとしては、特に限定されないが、液相の作動流体が還流するときの流路抵抗を低減するために、例えば、柱形状の金属部材(例えば、銅部材)の周囲にウィック構造体が被覆された複合材のピラー、柱形状である銅粉等の金属粉の焼結体等を挙げることができる。
コンテナ19の材質としては、例えば、ステンレス鋼、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、スズ、スズ合金、チタン、チタン合金、ニッケル、ニッケル合金等を挙げることができる。第1の放熱フィン21と第2の放熱フィン31の材質は、特に限定されず、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属材料を挙げることができる。
コンテナ19の内部空間に封入される作動流体としては、コンテナ19の材質との適合性に応じて、適宜選択可能であり、例えば、水を挙げることができる。
また、ヒートシンク1は、必要に応じて、送風ファン(図示せず)により強制空冷されてもよい。送風ファンからの冷却風が、第1の放熱フィン21の主表面に沿って供給されることで、第1の放熱フィン群20の冷却が促進される。
次に、ヒートシンク1の冷却機能のメカニズムについて説明する。まず、熱輸送部材10のコンテナ19の一方端に被冷却体である発熱体100を熱的に接続する。コンテナ19の一方端に位置する受熱部41にて発熱体100から受熱すると、熱輸送部材10の受熱部41において、発熱体100からコンテナ19の内部空間に封入されている液相の作動流体へ熱が伝達されて、液相の作動流体が気相の作動流体へと相変化する。相変化した気相の作動流体は、蒸気流路を、熱輸送部材10の受熱部41から、熱輸送部材10の中央部に位置する断熱部43を通って、コンテナ19の他方端に位置する放熱部42へ流通する。気相の作動流体がコンテナ19の一方端に位置する受熱部41から断熱部43を通ってコンテナ19の他方端に位置する放熱部42へ流通することで、発熱体100からの熱が熱輸送部材10の一方端から他方端へ輸送される。熱輸送部材10の一方端から他方端へ流通した気相の作動流体は、第1の放熱フィン群20の熱交換作用によって潜熱を放出して気相から液相へ相変化する。放出された潜熱は、熱輸送部材10の放熱部42に熱的に接続されている第1の放熱フィン群20へ伝達される。コンテナ19から第1の放熱フィン群20へ伝達された熱は、第1の放熱フィン群20を介してヒートシンク1の外部環境へ放出される。潜熱を放出して気相から液相に相変化した作動流体は、コンテナ19に設けられたウィック構造体の毛細管力により、熱輸送部材10の放熱部42から断熱部43を通って受熱部41へ還流する。
また、ヒートシンク1では、気相の作動流体が熱輸送部材10の受熱部41から断熱部43へ流通する際に、気相の作動流体の一部が、断熱部43において伝熱部材39である第2の放熱フィン群30の熱交換作用によって潜熱を放出して気相から液相へ相変化する。放出された潜熱は、熱輸送部材10の断熱部43に熱的に接続されている第2の放熱フィン群30へ伝達される。コンテナ19から第2の放熱フィン群30へ伝達された熱は、第2の放熱フィン群30を介してヒートシンク1の外部環境へ放出される。断熱部43において潜熱を放出して気相から液相に相変化した作動流体は、コンテナ19に設けられたウィック構造体の毛細管力により、熱輸送部材10の断熱部43から受熱部41へ還流する。
本発明の第1実施形態例に係るヒートシンク1では、熱輸送部材10の受熱部41と放熱部42の間に位置する断熱部43に伝熱部材39である第2の放熱フィン群30が熱的に接続されていることにより、第2の放熱フィン群30の熱交換作用によって断熱部43にてヒートシンク1から放熱するので、断熱部43において作動流体から熱が放出される。断熱部43において気相の作動流体から熱が放出されることで、気相の作動流体の一部は、放熱部42ではなく、受熱部41に隣接した断熱部43にて気相から液相へ相変化する。従って、断熱部43を流通する気相の作動流体の一部が液相へ相変化することで、液相の作動流体の一部は、放熱部42にて気相から液相へ相変化する作動流体と比較して、受熱部41までの還流距離が短縮化されて、液相の作動流体の受熱部41への還流が円滑化される。また、気相の作動流体の一部は、受熱部41及び断熱部43と比較して凍結しやすい放熱部42ではなく、断熱部43にて気相から液相へ相変化するので、液相の作動流体の凍結が防止される。従って、ヒートシンク1の態様によれば、熱輸送特性を損なうことなく、使用環境温度が作動流体の融点よりも低温であっても、熱輸送部材10のドライアウトを防止することができる。
また、ヒートシンク1では、伝熱部材39が第2の放熱フィン群30であることにより、第2の放熱フィン群30の熱交換作用によって断熱部43を流通する気相の作動流体から熱が円滑に放出されるので、断熱部43における気相の作動流体の液相への相変化が円滑化される。従って、ヒートシンク1では、液相の作動流体の受熱部41への還流がより円滑化され、また、液相の作動流体の凍結が確実に防止されるので、使用環境温度が作動流体の融点よりも低温であっても、熱輸送部材10のドライアウトをより確実に防止することができる。
また、ヒートシンク1では、第2の放熱フィン群30のフィン面積が、放熱部42に熱的に接続された第1の放熱フィン群20のフィン面積よりも小さいことにより、断熱部43におけるヒートシンク1からの放熱が促進され過ぎるのを防止できるので、使用環境温度が作動流体の融点よりも低温であっても、熱輸送部材10のドライアウトをより確実に防止することができる。
また、ヒートシンク1では、伝熱部材39である第2の放熱フィン群30が第1の放熱フィン群20と所定の間隔33をあけて配置されていることにより、ヒートシンク1全体からの放熱が促進され過ぎるのを防止できるので、使用環境温度が作動流体の融点よりも低温であっても、熱輸送部材10のドライアウトをより確実に防止することができる。
また、ヒートシンク1では、熱輸送部材10の内部空間が一体であることにより、発熱体100に発熱ムラが生じていても、発熱体100全体を均一に冷却できる。
次に、本発明の第2実施形態例に係るヒートシンクについて詳細を説明する。第2実施形態例に係るヒートシンクは、第1実施形態例に係るヒートシンクと主要な構成要素が共通しているので、第1実施形態例に係るヒートシンクと同じ構成要素については同じ符号を用いて説明する。図3は、本発明の第2実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する平面図である。
第1実施形態例に係るヒートシンク1では、断熱部43に、伝熱部材39として熱交換部材である第2の放熱フィン群30が設けられていたが、これに代えて、図3に示すように、本発明の第2実施形態例に係るヒートシンク2では、伝熱部材39として、作動流体(第2の作動流体)が封入された内部空間(第2の内部空間)を有するヒートパイプ35が断熱部43に熱的に接続されている。ヒートシンク2では、複数(図3では3本)のヒートパイプ35、35、35・・・が断熱部43の外面に熱的に接続されている。また、複数のヒートパイプ35、35、35・・・は、熱輸送部材10の幅方向Wに沿って並列に配置されている。ヒートパイプ35は、熱輸送部材10の断熱部43のうち、コンテナ19の面方向に沿って他方の板状体12の外面に取り付けられている。
ヒートパイプ35は、管状体である。ヒートパイプ35の内部空間は、外部環境に対して密閉されており、脱気処理により減圧されている。ヒートパイプ35は、長手方向に沿って熱を輸送する熱輸送部材である。
ヒートシンク2では、コンテナ19は、平面視にて、断熱部43が受熱部41から放熱部42へ向かうに従って幅広となっている。これに伴い、複数のヒートパイプ35、35、35・・・のうち、熱輸送部材10の幅方向W端部に位置するヒートパイプ35は、外方向への曲げ部を有している。
図3に示すように、ヒートパイプ35は、熱輸送部材10の断熱部43から受熱部41まで延在している。従って、ヒートパイプ35は、受熱部41において、熱輸送部材10のコンテナ19を介して発熱体100と熱的に接続されている。上記から、ヒートパイプ35は、コンテナ19の外面にて、熱輸送部材10の熱輸送機能とは別に、熱輸送部材10の受熱部41から断熱部43へ発熱体100の熱を輸送する。ヒートパイプ35は、熱輸送部材10の受熱部41に対応する部位が、ヒートパイプ35の受熱部(蒸発部)であり、熱輸送部材10の断熱部43に対応する部位が、ヒートパイプ35の放熱部(凝縮部)である。上記から、ヒートシンク2では、断熱部43は、熱輸送部材10への積極的な入熱が行われる部位である。
ヒートシンク2でも、伝熱部材39であるヒートパイプ35は、第1の放熱フィン群20と所定の間隔33をあけて配置されている。従って、ヒートパイプ35は、第1の放熱フィン群20とは連設されていない。すなわち、ヒートパイプ35は、第1の放熱フィン群20までは延在しておらず、第1の放熱フィン群20とは熱的に接続されていない。上記から、ヒートシンク2でも、熱輸送部材10の断熱部43と放熱部42との境界部には、伝熱部材39も第1の放熱フィン群20も設けられていない。また、熱輸送部材10の断熱部43のうち、放熱部42近傍には、伝熱部材39は設けられていない。
ヒートパイプ35のコンテナの材質としては、熱輸送部材10のコンテナ19と同じく、例えば、ステンレス鋼、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、スズ、スズ合金、チタン、チタン合金、ニッケル、ニッケル合金等を挙げることができる。ヒートパイプ35のコンテナの内部空間に封入される作動流体としては、コンテナの材質との適合性に応じて、適宜選択可能であり、例えば、水を挙げることができる。
なお、ヒートシンク2でも、ヒートシンク1と同様に、熱輸送部材10の熱輸送方向Hの他方端では、第1の放熱フィン21は、コンテナ19の両面に分割された態様でコンテナ19に熱的に接続されている。
本発明の第2実施形態例に係るヒートシンク2では、熱輸送部材10の受熱部41と放熱部42の間に位置する断熱部43の外面に伝熱部材39であるヒートパイプ35が熱的に接続されていることにより、ヒートパイプ35の熱輸送作用によって、熱輸送部材10の断熱部43にてヒートパイプ35から熱輸送部材10へ入熱する。従って、ヒートシンク2では、熱輸送部材10の断熱部43において熱輸送部材10に封入された作動流体が受熱する。断熱部43において熱輸送部材10に封入された液相の作動流体が受熱することで、熱輸送部材10の液相の作動流体が受熱部41から断熱部43にわたって受熱して、ひいては、断熱部43及び断熱部43に隣接した放熱部42における、熱輸送部材10の液相の作動流体の凍結が防止される。従って、ヒートシンク2の態様によれば、熱輸送特性を損なうことなく、使用環境温度が作動流体の融点よりも低温であっても、熱輸送部材10のドライアウトを防止することができる。
また、ヒートシンク2では、伝熱部材39が作動流体の封入された内部空間を有するヒートパイプ35であることにより、熱輸送部材10の断熱部43への伝熱が円滑化されて、断熱部43において熱輸送部材10に封入された液相の作動流体の受熱が促進されることで、断熱部43及び断熱部43に隣接した放熱部42において熱輸送部材10に封入された液相の作動流体の凍結がより確実に防止される。従って、ヒートシンク2では、使用環境温度が作動流体の融点よりも低温であっても、熱輸送部材10のドライアウトをより確実に防止することができる。
また、ヒートシンク2では、ヒートパイプ35が熱輸送部材10の断熱部43から受熱部41まで延在していることにより、伝熱部材39であるヒートパイプ35の熱輸送作用により、熱輸送部材10の受熱部41から断熱部43への熱輸送が促進される。従って、断熱部43における熱輸送部材10に封入された液相の作動流体の受熱量が確実に増大して、断熱部43及び断熱部43に隣接した放熱部42における熱輸送部材10の液相の作動流体の凍結がさらに確実に防止される。
また、ヒートシンク2でも、伝熱部材39であるヒートパイプ35が第1の放熱フィン群20と所定の間隔33をあけて配置されていることにより、ヒートシンク2全体からの放熱が促進され過ぎるのを防止できるので、使用環境温度が作動流体の融点よりも低温であっても、熱輸送部材10のドライアウトをより確実に防止することができる。
次に、本発明の第3実施形態例に係るヒートシンクについて詳細を説明する。第3実施形態例に係るヒートシンクは、第1、第2実施形態例に係るヒートシンクと主要な構成要素が共通しているので、第1、第2実施形態例に係るヒートシンクと同じ構成要素については同じ符号を用いて説明する。図4は、本発明の第3実施形態例に係るヒートシンクの概要を説明する斜視図である。
第1~第2実施形態例に係るヒートシンク1、2では、熱輸送部材10は、コンテナ19の形状が平面型であり、コンテナ19の内部空間全体が一体となっているベーパーチャンバであったが、図4に示すように、第3実施形態例に係るヒートシンク3では、熱輸送部材10は、複数のヒートパイプ61、61、61・・・が並列に配置されたヒートパイプ群60となっている。ヒートシンク3では、熱輸送部材10であるヒートパイプ群60の断熱部43は扁平加工されており、扁平加工されたヒートパイプ群60の外面に、複数の第2の放熱フィン31、31、31・・・が立設されて、第2の放熱フィン群30を形成している。ヒートシンク3でも、伝熱部材39である第2の放熱フィン群30は、第1の放熱フィン群20と所定の間隔33をあけて配置されている。
ヒートシンク3では、熱輸送部材10は、複数のヒートパイプ61、61、61・・・が並列に配置されたヒートパイプ群60の構成なので、熱輸送部材10としての内部空間は複数に分割された構成となっている。ヒートパイプ61は、径方向と長手方向を有する管状体である。ヒートパイプ61は、作動流体が封入された内部空間を有している部材であり、ヒートパイプ61の内部空間は、脱気処理により減圧されている。上記内部構造から、ヒートパイプ61は、熱輸送機能を備えた部材である。
熱輸送部材10であるヒートパイプ群60の受熱部41と断熱部43では、複数のヒートパイプ61、61、61・・・がヒートパイプ61の径方向に沿って並列に配置されている。一方で、熱輸送部材10の放熱部42は受熱部41及び断熱部43よりも拡幅されていることに対応して、熱輸送部材10であるヒートパイプ群60の放熱部42では、ヒートパイプ61がL字状に曲げられている。ヒートパイプ群60の左側に位置するヒートパイプ61は、放熱部42にて左方向へ曲げられて放熱部42を左方向へ延在している。ヒートパイプ群60の右側に位置するヒートパイプ61は、放熱部42にて右方向へ曲げられて放熱部42を右方向へ延在している。
第2の放熱フィン群30は、1枚のプレート32に複数の第2の放熱フィン31、31、31・・・が立設されている構成であり、プレート32に複数の第2の放熱フィン31、31、31・・・が固定されている。従って、複数の第2の放熱フィン31、31、31・・・は、プレート32によって一体化されている。第2の放熱フィン群30のプレート32は、熱輸送部材10の幅方向Wに沿って延在し、プレート32が、扁平加工されたヒートパイプ群60の外面に接している。
ヒートシンク3でも、熱輸送部材10であるヒートパイプ群60の受熱部41と放熱部42の間に位置する断熱部43に伝熱部材39である第2の放熱フィン群30が熱的に接続されていることにより、第2の放熱フィン群30の熱交換作用によって断熱部43にてヒートシンク3から放熱するので、断熱部43において作動流体から熱が放出される。断熱部43において気相の作動流体から熱が放出されることで、気相の作動流体の一部は、放熱部42ではなく、受熱部41に隣接した断熱部43にて気相から液相へ相変化する。断熱部43を流通する気相の作動流体の一部が液相へ相変化することで、液相の作動流体の一部は、受熱部41までの還流距離が短縮化されて、液相の作動流体の受熱部41への還流が円滑化される。また、気相の作動流体の一部は、受熱部41及び断熱部43と比較して凍結しやすい放熱部42ではなく、断熱部43にて気相から液相へ相変化するので、液相の作動流体の凍結が防止される。従って、ヒートシンク3でも、熱輸送特性を損なうことなく、使用環境温度が作動流体の融点よりも低温であっても、熱輸送部材10のドライアウトを防止することができる。
次に、本発明の他の実施形態例について説明する。上記各実施形態例のヒートシンクでは、コンテナの両面に第1の放熱フィンが立設されていたが、コンテナのいずれか一方の面にのみ第1の放熱フィンが立設されている態様でもよい。また、上記各実施形態例のヒートシンクでは、熱輸送部材のコンテナの両面のうち、伝熱部材は、発熱体が熱的に接続されていない面のみに設けられていたが、これに代えて、伝熱部材は、熱輸送部材のコンテナの両面に設けられてもよく、発熱体が熱的に接続されている面のみに設けられてもよい。
また、第3実施形態例のヒートシンクでは、プレートに複数の第2の放熱フィンが固定されていたが、これに代えて、独立した複数のコ字状の第2の放熱フィンが、連結された態様でもよい。また、第3実施形態例のヒートシンクに、さらに、伝熱部材として、受熱部から断熱部まで延在したヒートパイプが熱的に接続されてもよい。
本発明のヒートシンクは、使用環境温度が作動流体の融点よりも低温であってもドライアウトを防止することができるので、特に、低温環境下に設置された電子部品等の発熱体を冷却する分野で利用価値が高い。
1、2、3 ヒートシンク
10 熱輸送部材
20 第1の放熱フィン群
21 第1の放熱フィン
30 第2の放熱フィン群
31 第2の放熱フィン
35 ヒートパイプ
39 伝熱部材
41 受熱部
42 放熱部
43 断熱部

Claims (6)

  1. 発熱体と熱的に接続される受熱部を有する熱輸送部材と、前記熱輸送部材の放熱部にて熱的に接続された、複数の第1の放熱フィンが配置された第1の放熱フィン群と、を備え、
    前記熱輸送部材が、前記受熱部から前記放熱部まで連通し、且つ第1の作動流体が封入された第1の内部空間を有し、
    前記熱輸送部材の、前記受熱部と前記放熱部の間に位置する断熱部に、伝熱部材が熱的に接続され
    前記伝熱部材である第2の放熱フィン群のフィン面積が、前記第1の放熱フィン群のフィン面積よりも小さいヒートシンク。
  2. 発熱体と熱的に接続される受熱部を有する熱輸送部材と、前記熱輸送部材の放熱部にて熱的に接続された、複数の第1の放熱フィンが配置された第1の放熱フィン群と、を備え、
    前記熱輸送部材が、前記受熱部から前記放熱部まで連通し、且つ第1の作動流体が封入された第1の内部空間を有し、
    前記熱輸送部材の、前記受熱部と前記放熱部の間に位置する断熱部に、伝熱部材が熱的に接続され、
    前記伝熱部材が、第2の作動流体が封入された第2の内部空間を有するヒートパイプであるヒートシンク。
  3. 前記ヒートパイプが、前記断熱部から前記受熱部まで延在している請求項に記載のヒートシンク。
  4. 前記伝熱部材が、前記第1の放熱フィン群と所定の間隔をあけて配置されている請求項1乃至のいずれか1項に記載のヒートシンク。
  5. 前記熱輸送部材の内部空間が、一体である請求項1乃至のいずれか1項に記載のヒートシンク。
  6. 前記熱輸送部材の前記放熱部が、前記受熱部よりも拡幅されている請求項1乃至のいずれか1項に記載のヒートシンク。
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