JP6372041B2 - サイドエアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の座席の乗員の側方で膨張展開するエアバッグクッションを備えたサイドエアバッグ装置に関するものである。
近年の車両にはエアバッグ装置がほぼ標準装備されている。エアバッグ装置は、車両衝突などの緊急時に作動する安全装置であって、ガス圧でエアバッグクッション(以下、単にクッションと記載する)を膨張展開させて乗員を受け止めて保護する。エアバッグ装置には、設置箇所や用途に応じて様々な種類がある。例えば、前後方向からの衝突から運転者を守るために、ステアリングの中央にはフロントエアバッグ装置が設けられている。その他にも、側面衝突等による車幅方向からの衝撃から乗員を守るために、サイドウィンドウの上方の天井付近にはカーテンエアバッグ装置が設けられ、座席の側部にはサイドエアバッグ装置が設けられている。
エアバッグクッションの形状は、乗員や周囲の構造物との位置関係などを考慮して設定されている。例えば、特許文献1に記載の車両用エアバッグは、助手席用の比較的容量の大きなエアバッグ本体を備えている。特許文献1では、乗員の頭部との位置関係を考慮して、エアバッグ本体の内側に膨張規制テザーを設けている。膨張規制テザーは、エアバッグ本体の基布を内側から引っ張ることでその膨張を抑えている。
特開2000−142290号公報
サイドエアバッグ装置のエアバッグクッションは、例えば、乗員とドアトリムとの間(ニアサイド)に膨張展開する。この場合、乗員とドアトリムとの間は狭いため、エアバッグクッションがドアトリムに過度に干渉して膨張展開の効率が下がる場合も考えられる。しかし、単に全体を車幅方向に薄くしただけのエアバッグクッションでは、求められる乗員拘束力を満たせないおそれがある。また、車種ごとのドアトリムとの位置関係に応じてエアバッグクッションの形状を変更していては非効率的である。
また、エアバッグクッションは、乗員の座席に対してドアと反対側(ファーサイド)に膨張展開する場合もある。その場合、エアバッグクッションは、座席の乗員が隣席の乗員と衝突または干渉する可能性を軽減し、または隣席に乗員がいないときには座席の乗員がファーサイド方向へ飛び出すことを軽減する。しかし、前述した車幅方向に薄くしたエアバッグクッションでは、これら乗員に加わり得るダメージの軽減化に要求される性能を満たせないおそれがある。
本発明は、このような課題に鑑み、簡潔な構成でエアバッグクッションの形状を調整可能なサイドエアバッグ装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかるサイドエアバッグ装置の代表的な構成は、車両の座席の乗員の側方で膨張展開するエアバッグクッションを備えたサイドエアバッグ装置において、エアバッグクッションは、袋状に形成されたメインパネルと、メインパネルの内側に車両前後方向にかけ渡されてエアバッグクッションの膨張展開時に緊張する前後方向緊張部と、メインパネルの内側に車幅方向にかけ渡されてエアバッグクッションの膨張展開時に緊張する車幅方向緊張部と、を有することを特徴とする。
上記の構成によれば、前後方向緊張部によってエアバッグクッションの車両前後方向の形状が調整され、車幅方向緊張部によってエアバッグクッションの車幅方向の形状が調整される。したがって、エアバッグクッションは、例えばニアサイド側にあっては乗員とドアトリムとの間が狭くても円滑に膨張展開することができる。上記構成では、エアバッグクッションの形状を部分的に調節することを可能にしているため、例えば単にエアバッグクッションの全体を車幅方向に薄くした場合等に比べて、エアバッグクッションの容量の減少を抑えている。そのため、エアバッグクッションの乗員拘束力等の性能を低下させない。したがって、上記のエアバッグクッションは、例えばファーサイド側にあっても、乗員に加わるダメージの軽減化を十全に果たすことができる。
上記構成によると、エアバッグクッションの膨張を適度に規制することで、より高い圧力で乗員を拘束することもできる。加えて、上記構成は、エアバッグクッションの形状を変化させるにあたってメインパネルの形状や縫製の仕方等を変更する必要がないため、低廉であって汎用性も高いため有益である。
当該サイドエアバッグ装置は、一端および他端がそれぞれ、メインパネルの内側の車両前方側および車幅方向のいずれかの側に接合された第1テザーと、一端および他端がそれぞれ、メインパネルの内側の車両後方側および車幅方向のいずれかの側であって第1テザーの他端とは反対側に接合された第2テザーとを備え、第1テザーの一端から他端までの間の所定の第1箇所と、第2テザーの一端から他端までの間の所定の第2箇所とが互いに接合されていて、前後方向緊張部は、第1テザーの一端から第1箇所までの部分と、第2テザーの一端から第2箇所までの部分とで構成され、車幅方向緊張部は、第1テザーの他端から第1箇所までの部分と、第2テザーの他端から第2箇所までの部分とで構成されていてもよい。
上記構成によれば、前後方向緊張部および車幅方向緊張部を、2枚のテザーを利用した簡潔な構成で実現できる。
上記の車幅方向緊張部は、車両前後方向に貫通した所定の連絡孔を有し、前後方向緊張部は、連絡孔を通って車両前後方向に延びていてもよい。
上記構成では、車幅方向緊張部および前後方向緊張部が互いに独立して動くことができる。したがって、メインパネルに乗員や周囲の構造物等が接触した場合に、車幅方向緊張部および前後方向緊張部を互いに移動させて、エアバッグクッションの形状を適度に変化させることができる。
上記の車幅方向緊張部は、メインパネルの内側の空間を複数のチャンバに仕切る分離壁であってもよい。例えば、車両前方側の前方チャンバと、車両後方側の後方チャンバとに仕切る分離壁として実施することもできる。この構成によって、車幅方向緊張部を簡潔に実現できる。
上記の前後方向緊張部は、車幅方向に貫通した所定の連絡孔を有し、車幅方向緊張部は、連絡孔を通って車幅方向に延びていてもよい。この構成によっても、車幅方向緊張部および前後方向緊張部が互いに独立して動くことができる。したがって、メインパネルに乗員や周囲の構造物等が接した際に、車幅方向緊張部および前後方向緊張部を互いに移動させて、エアバッグクッションの全体形状を適度に変化させることができる。
上記の前後方向緊張部は、メインパネルの内側の空間を複数のチャンバに仕切る分離壁であってもよい。例えば、メインパネルの内側の空間を、車幅方向の乗員側のチャンバと、乗員とは反対側のチャンバとに仕切る分離壁として実施することができる。この構成によっても、前後方向緊張部を簡潔に実施できる。
本発明にかかるサイドエアバッグ装置の他の構成は、車両の座席の乗員の側方で膨張展開するエアバッグクッションを備えたサイドエアバッグ装置において、エアバッグクッションは、袋状に形成されたメインパネルと、メインパネルの内側の車両後方側に設けられてガスを供給するインフレータと、基布から形成されてメインパネルの内側にてインフレータを囲んでガスを最初に受けるインナチューブと、インナチューブの車両前方側に設けられて車両前後方向に貫通した所定の連絡孔と、インナチューブの内側の車両後方側から連絡孔を通ってメインパネルの車両前方側にかけ渡される前後方向緊張部と、を有することを特徴とする。
上記構成によれば、前後方向緊張部によってエアバッグクッションの車両前後方向の形状を規制し、エアバッグクッションを目的に応じた形状に調整できる。また、エアバッグクッションの膨張を適度に規制することで、より高い圧力で乗員を拘束することができる。加えて、前後方向緊張部は、連絡孔を通ることでインナチューブとは独立して動くことができる。したがって、メインパネルに乗員等が接触した場合に、エアバッグクッションの形状を適度に変化させることができる。
上記の連絡孔はガスを流通可能であってもよい。この構成であれば、連絡孔をガスを流通させるベントホールとしても利用できる。
本発明によれば、簡潔な構成でエアバッグクッションの形状を調整可能なサイドエアバッグ装置を提供することが可能になる。
本発明の第1実施形態にかかるサイドエアバッグ装置を例示した図である。 図1(b)の前後方向緊張部および車幅方向緊張部を各方向から例示した図である。 図2(a)のクッションが乗員を拘束する様子を例示した図である。 本発明の第2実施形態にかかるサイドエアバッグ装置を例示した図である。 本発明の第3実施形態にかかるサイドエアバッグ装置を例示した図である。 本発明の第4実施形態にかかるサイドエアバッグ装置を例示した図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態にかかるサイドエアバッグ装置100を例示した図である。図1(a)ではサイドエアバッグ装置100、およびこのサイドエアバッグ装置100が適用されている車両右側の座席102を、車幅方向の内側から例示している。図1(a)その他の本願のすべての図面において、車両前後方向をそれぞれ矢印F(Forward)、B(Back)、車幅方向の左右をそれぞれ矢印L(Left)、R(Right)、車両上下方向をそれぞれ矢印U(up)、D(down)で例示する。
図1(a)に例示するように、サイドエアバッグ装置100はニアサイド用であって、エアバッグクッション(クッション104)が座席102の車幅方向の外側(車外側)の側方で膨張展開する構成となっている。クッション104は、車両に衝撃が発生した場合などの緊急時に乗員を受け止める袋状の部位であって、座席102の乗員とドアトリムとの間に扁平な形状に膨張展開する。
クッション104の外表面は、メインパネル106(メインパネル106a、106b)が構成している。メインパネル106は基布から作られていて、縫製や接着などによって袋状に形成されている。
クッション104は、シートバック108の側部に備えられたハウジング(図示省略)に、巻回または折り畳まれて収納されている。収納状態のクッション104は、その上をシートカバー等が覆っているため、外部からは視認不能である。サイドエアバッグ100の稼動時には、クッション104はシートカバー等を開裂させて乗員の側方へ膨張展開し、乗員を側方から拘束する。
インフレータ110はガス発生装置であって、衝撃発生時に車両側から発信される稼働信号を受けて稼働し、クッション104の内部にガスを供給する。本実施形態で採用しているインフレータ110は、シリンダ型(筒型)のものであり、クッション104の内部の車両後方側に、長手方向を上下方向に向けて設置される。インフレータ110にはスタッドボルト112が設けられている。スタッドボルト112はクッション104を貫通してシートバック108の側部のハウジング等に締結される。
現在普及しているインフレータには、ガス発生剤が充填されていてこれを燃焼させてガスを発生させるタイプや、圧縮ガスが充填されていて熱を発生させることなくガスを供給するタイプ、または燃焼ガスと圧縮ガスとを両方利用するハイブリッドタイプのものなどがある。インフレータ110としては、いずれのタイプのものも利用可能である。
図1(b)は、図1(a)のクッション104の車内側の一部を例示した図である。図1(b)では、クッション104の上部にて車内側のメインパネル106aの車内側の一部を省略し、その内部構成を例示している。
本実施形態では、クッション104のやや上部には、前後方向緊張部114および車幅方向緊張部116が設けられている。前後方向緊張部114および車幅方向緊張部116は、それぞれの方向にメインパネル106を引っ張る部材である。当該サイドエアバッグ装置100では、前後方向緊張部114および車幅方向緊張部116を用いた簡潔な構成でクッション104の形状を調整可能にしている。
図2は、図1(b)の前後方向緊張部114および車幅方向緊張部116を各方向から例示した図である。図2(a)は図1(b)のA−A断面図である。前後方向緊張部114は、メインパネル106の内側に車両前後方向にかけ渡されている。前後方向緊張部114は、エアバッグクッション104の膨張展開時に車両前後方向に緊張し、メインパネル106を車両前後方向に引っ張る。前後方向緊張部114によって、エアバッグクッション104の膨張展開後の車両前後方向の形状が調整される。
車幅方向緊張部116は、メインパネル106の内側に車幅方向にかけ渡されている。車幅方向緊張部116は、エアバッグクッション104の膨張展開時に車幅方向に緊張し、メインパネルを車幅方向に引っ張る。車幅方向緊張部116によって、エアバッグクッション104の膨張展開後の車幅方向の形状が調整される。
図2(b)は、図1(b)の前後方向緊張部114および車幅方向緊張部116の分解図である。前後方向緊張部114および車幅方向緊張部116は、基布から作られた2枚のテザー部材(第1テザー118および第2テザー120)を利用して設けられている。
第1テザー118と第2テザー120は、互いに接合され、それぞれL字になって取り付けられる。詳しくは、第1テザー118の一端122から他端124までの間の所定の第1箇所126と、第2テザー120の一端128から他端130までの間の所定の第2箇所132とが互いに縫製にされ、接合される。
図2(a)に例示するように、第1テザー118は、一端122がメインパネル106の内側の車両前方側に接合され、他端124がメインパネル106の内側の車幅方向の車内側に接合される。第2テザー120は、一端128がメインパネル106の内側の車両後方側に接合され、他端130がメインパネル106の内側の車幅方向の車外側に接合される。このように、第1テザー118および第2テザー120の各端部は、互いに反対側に接合される。なお、第1テザー118の一端122および第2テザー120の一端128は、メインパネル106a、106bの外周に挟んでこれらと共に縫製することが可能である。
本実施形態では、前後方向緊張部114は、第1テザー118の一端122から第1箇所126までの部分と、第2テザー120の一端128から第2箇所132までの部分とで構成されている。車幅方向緊張部116は、第1テザー118の他端124から第1箇所126までの部分と、第2テザー120の他端130から第2箇所132までの部分とで構成されている。このように、本実施形態では、前後方向緊張部114および車幅方向緊張部116を、2枚のテザー部材を利用した簡潔な構成で実現している。
図3は、図2(a)のクッション104が乗員134を拘束する様子を例示した図である。本実施形態では、上述した前後方向緊張部114および車幅方向緊張部116によって、クッション104の形状が調整される。
クッション104は、前後方向緊張部114によって車両前後方向の形状が調整され、車幅方向緊張部116によって車幅方向の形状が調整される。このようにクッション104の形状を調整することで、例えば乗員134とドアトリム136との間が狭い場合にも、クッション104を円滑に膨張展開させることができる。また、クッション104は、前後方向緊張部114および車幅方向緊張部116によって、膨張が適度に規制される。これによって、クッション104は、より高い圧力で乗員を拘束することができる。
前後方向緊張部114および車幅方向緊張部116は、メインパネル106を乗員に合わせた形状に膨張させることも可能である。例えば、車幅方向緊張部116によって、車内側のメインパネル106aの中央に窪み138が形成されている。窪み138を形成することで、例えば乗員134の肩140に対する接触面積が増加する。メインパネル106の乗員134との接触の初期における接触面積を増加させることは、クッション104の乗員拘束力を高め、乗員134の車外放出量を抑えることにも貢献する。
本実施形態であれば、クッション104の形状を変化させるにあたってメインパネル106の形状や縫製の仕方等を変更する必要がないため、低廉であって汎用性も高いため有益である。
本実施形態では、クッション104の形状を部分的に調節することを可能にしているため、例えば単にクッションの全体を車幅方向に薄くした場合等に比べて、クッション104の容量の減少を抑えている。そのため、クッション104の乗員拘束力等の性能を低下させない。したがって、本実施形態ではニアサイド側でクッション104を実施しているが、クッション104は例えばファーサイド側にて実施した場合にも乗員のファーサイドへの移動等を防ぎ、乗員に加わり得るダメージの軽減化を十全に果たすことができる。
(第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態にかかるサイドエアバッグ装置200を例示した図である。以降の記載において、既に説明した構成要素については、同じ符号を付することによって、その説明を省略する。また、異なる符号が付された構成要素であっても、既に説明した構成要素と同じ名称のものは、同じ構成および機能を有するものとする。
図4(a)は、サイドエアバッグ装置200の備えるエアバッグクッション(クッション202)の外形を例示した図である。クッション202は、メインパネル106aの車両前後方向の中央付近に、上下方向にわたって窪み204が形成されている。
図4(b)は、図4(a)のクッション202の車内側の一部を例示した図である。本実施形態では、車幅方向緊張部として、分離壁(バッフル206)が設けられている。バッフル206は、基布から作られた部位であり、メインパネル106の内側の空間を車両前方側の前方チャンバ208と車両後方側の後方チャンバ210との複数のチャンバに仕切っている。
前後方向緊張部212は、帯状であって、バッフル206を貫いて車両前後方向に延びている。前後方向緊張部212は、バッフル206の所定の連絡孔214を通っている。連絡孔214は、バッフル206のやや上部側にて、車両前後方向に貫通して設けられている。連絡孔214は、ガスを後方チャンバ210から前方チャンバ208へと流通させるベントホールとしても機能できる。
図4(c)は、図4(b)のB−B断面図である。バッフル206は、メインパネル106の内側に車幅方向にかけ渡されている。バッフル206は、クッション202の膨張展開時に車幅方向に緊張し、メインパネル106を車幅方向に引っ張る。バッフル206によって、クッション202の車幅方向の形状が調整される。
前後方向緊張部212は、メインパネル106の内側に車両前後方向にかけ渡されている。前後方向緊張部212は、クッション202の膨張展開時に車両前後方向に緊張してメインパネル106を車両前後方向に引っ張る。前後方向緊張部212によって、クッション202の車両前後方向の形状が調整される。前後方向緊張部212は、メインパネル106a、106bの外周に挟まれてこれらと共に縫製されている。本実施形態においても、バッフル206と、帯状の前後方向緊張部212とを設けた簡潔で低廉な構成となっている。
本実施形態では、前後方向緊張部212がバッフル206の連絡孔214を通っていて、前後方向緊張部212とバッフル206とは接合していない。したがって、前後方向緊張部212とバッフル206とは、互いに独立して動くことができる。これによって、例えば、メインパネル106に乗員や周囲の構造物等が接触した場合に、車幅方向緊張部116およびバッフル206を互いに移動させて、クッション202の形状を適度に変化させることができる。
図4(a)に例示したように、クッション202にも、バッフル206によって、車内側のメインパネル106aの中央に窪み204が形成されている。窪み204を形成することで、図3のクッション104と同様に、乗員134の肩140や頭部141等に対する接触面積が増加する。クッション202も、メインパネル106aの乗員との接触面積を増加させることで、乗員134の車外放出量を抑えることが可能である。
(第3実施形態)
図5は、本発明の第3実施形態にかかるサイドエアバッグ装置230を例示した図である。図5(a)は、サイドエアバッグ装置230の備えるクッション232の外形を例示した図である。クッション232は、メインパネル106aのやや上部側に窪み234が形成されている。
図5(b)は、図5(a)のクッション232の車内側の一部を例示した図である。前後方向緊張部236および車幅方向緊張部238は、共に帯状であって、前後方向緊張部236のほうが幅広になっている。前後方向緊張部236は車幅方向に貫通した所定の連絡孔240を有していて、車幅方向緊張部238は連絡孔240を通って車幅方向に延びている。
図5(c)は、図5(b)のC−C断面図である。前後方向緊張部236および車幅方向緊張部238も、交差して延びている。前後方向緊張部236は、メインパネル106の内側に車両前後方向にかけ渡されていて、クッション232の膨張展開時に車両前後方向に緊張してメインパネル106を車両前後方向に引っ張る。前後方向緊張部236によって、クッション232の車両前後方向の形状が調整される。前後方向緊張部236も、メインパネル106の外周と共に縫製されている。
車幅方向緊張部238は、メインパネル106の内側に車幅方向にかけ渡されていて、クッション232の膨張展開時に車幅方向に緊張してメインパネル106を車幅方向に引っ張る。車幅方向緊張部238によって、クッション232の車幅方向の形状が調整される。
車幅方向緊張部238は、前後方向緊張部236の連絡孔を通っていて、前後方向緊張部236とは接合していない。したがって、車幅方向緊張部238と前後方向緊張部236とは、互いに独立して動くことができる。これによって、例えば、メインパネル106に乗員や周囲の構造物等が接触した場合に、車幅方向緊張部238および前後方向緊張部236を互いに移動させて、クッション232の形状を適度に変化させることができる。
図5(a)に例示したように、クッション232にも、車幅方向緊張部238によって、メインパネル106の車内側に窪み234が形成されている。窪みを形成することで、図3のクッション232と同様に、乗員134の肩140や頭部141等に対する接触面積が増加する。クッション232も、メインパネル106aの乗員134との接触面積を増加させることで、乗員134の車外放出量を抑えることが可能である。
なお、前後方向緊張部236は、図5(b)中では帯状であるが、さらに上下方向の幅を広くしてバッフル(分離壁)としても簡潔に実施できる。バッフルとして実施された前後方向緊張部は、メインパネル106の内側の空間を、例えば車内側(車幅方向の乗員側)のチャンバと、車外側(乗員とは反対側)のチャンバなど、図4(b)のバッフル206と同様に複数のチャンバに仕切ることができる。バッフルとして実施された前後方向緊張部によれば、帯状の前後方向緊張部236と同様の機能のほか、上下方向により広い範囲にわたってクッション232の車両前後方向の形状を調整可能である。
(第4実施形態)
図6は、本発明の第4実施形態にかかるサイドエアバッグ装置260を例示した図である。図6(a)は、サイドエアバッグ装置260の備えるクッション262の外形を例示した図である。クッション262は、車両前後方向の形状を調整することが可能になっている。
図6(b)は、図6(a)のクッション262の車内側の一部を例示した図である。クッション262は、外側のメインパネル106と、内側のインナチューブ264との二重構造になっている。メインパネル106およびインナチューブ264は、ともに袋状に形成されている。
インナチューブ264は、基布から形成されていて、メインパネル106の内側にてインフレータ110を囲んでガスを最初に受ける。インナチューブ264は、クッション262の内部の車両後側に設けられている。インナチューブ264の車両前方側には、連絡孔266が設けられている。連絡孔266は、車両前後方向に貫通していて、前後方向緊張部236を通している。連絡孔266は、いわゆるベントホールとしても機能し、インナチューブ264の内部から車両前方側へとガスを流通させる。
前後方向緊張部268は、帯状であって、インナチューブ264の連絡孔266を通って、車両前後方向に延びている。
図6(c)は、図6(b)のD−D断面図である。インナチューブ264は、基布の一部をメインパネル106の外周に重ねてこれと共に縫製等することで設けられている。この構成によれば、インナチューブ264の展開時に、インナチューブ264の車両後方側の端部のはためきが抑えられるため、展開の挙動を安定化させることができる。
前後方向緊張部268は、インナチューブ264の内側の車両後方側から連絡孔266を通ってメインパネル106の車両前方側にかけ渡される。前後方向緊張部268は、メインパネル106の外周と共に縫製されている。
上記構成によれば、前後方向緊張部268によってクッション262の車両前後方向の形状を規制し、クッション262を目的に応じた形状に調整できる。また、クッション262の膨張を適度に規制することで、より高い圧力で乗員を拘束することができる。加えて、前後方向緊張部268は、連絡孔266を通ることでインナチューブ264とは独立して動くことができる。したがって、メインパネル106に乗員等が接触した場合に、クッション262の形状を適度に変化させることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、以上に述べた実施形態は、本発明の好ましい例であって、これ以外の実施態様も、各種の方法で実施または遂行できる。特に本願明細書中に限定される主旨の記載がない限り、この発明は、添付図面に示した詳細な部品の形状、大きさ、および構成配置等に制約されるものではない。また、本願明細書の中に用いられた表現および用語は、説明を目的としたもので、特に限定される主旨の記載がない限り、それに限定されるものではない。
したがって、当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、第1実施形態の後段で述べたように、上記各実施形態のクッションはファーサイド用としても適用可能である。また、第2および第3実施形態で例示したバッフルは、例えばメインパネル106の内側を複数のチャンバに仕切るものでなくてもよく、また例えばメインパネル106の内側に部分的に設けられるものであってもよい。バッフルは1つのクッションに複数設けることも可能であり、その場合、例えばメインパネル106の内側の空間を3室以上のチャンバに区切ることもできる。さらには、1つのクッションの内部に、第2および第3実施形態で例示したバッフルと第4実施形態で例示したインナチューブとを共に設置することも可能である。
本発明は、車両の座席の乗員とドアトリムとの間に膨張展開するエアバッグクッションを備えたサイドエアバッグ装置に利用することができる。
100…第1実施形態のサイドエアバッグ装置、102…座席、104…クッション、106…メインパネル、106a…車内側のメインパネル、106b…車外側のメインパネル、108…シートバック、110…インフレータ、112…スタッドボルト、114…前後方向緊張部、116…車幅方向緊張部、118…第1テザー、120…第2テザー、122…第1テザーの一端、124…第1テザーの他端、126…第1テザーの第1箇所、128…第2テザーの一端、130…第2テザーの他端、132…第2テザーの第2箇所、134…乗員、136…ドアトリム、138…窪み、140…肩、141…頭部、200…第2実施形態のサイドエアバッグ装置、202…クッション、204…窪み、206…バッフル、208…前方チャンバ、210…後方チャンバ、212…前後方向緊張部、214…連絡孔、230…サイドエアバッグ装置、232…クッション、234…窪み、236…前後方向緊張部、238…車幅方向緊張部、240…連絡孔、260…サイドエアバッグ装置、262…クッション、264…インナチューブ、266…連絡孔、268…前後方向緊張部

Claims (8)

  1. 車両の座席の乗員の側方で膨張展開するエアバッグクッションを備えたサイドエアバッグ装置において、
    前記エアバッグクッションは、
    袋状に形成されたメインパネルと、
    前記メインパネルの内側に車両前後方向にかけ渡されて該エアバッグクッションの膨張展開時に緊張する前後方向緊張部と、
    前記メインパネルの内側に車幅方向にかけ渡されて該エアバッグクッションの膨張展開時に緊張する車幅方向緊張部と、
    を有し、
    当該サイドエアバッグ装置はさらに、
    一端および他端がそれぞれ、前記メインパネルの内側の車両前方側および車幅方向のいずれかの側に接合された第1テザーと、
    一端および他端がそれぞれ、前記メインパネルの内側の車両後方側および車幅方向のいずれかの側であって第1テザーの他端とは反対側に接合された第2テザーとを備え、
    第1テザーの一端から他端までの間の所定の第1箇所と、第2テザーの一端から他端までの間の所定の第2箇所とが互いに接合されていて、
    前記前後方向緊張部は、第1テザーの一端から第1箇所までの部分と、第2テザーの一端から第2箇所までの部分とで構成され、
    前記車幅方向緊張部は、第1テザーの他端から第1箇所までの部分と、第2テザーの他端から第2箇所までの部分とで構成されていることを特徴とするサイドエアバッグ装置。
  2. 車両の座席の乗員の側方で膨張展開するエアバッグクッションを備えたサイドエアバッグ装置において、
    前記エアバッグクッションは、
    袋状に形成されたメインパネルと、
    前記メインパネルの内側に車両前後方向にかけ渡されて該エアバッグクッションの膨張展開時に緊張する前後方向緊張部と、
    前記メインパネルの内側に車幅方向にかけ渡されて該エアバッグクッションの膨張展開時に緊張する車幅方向緊張部と、
    を有し、
    前記車幅方向緊張部は、車両前後方向に貫通した所定の連絡孔を有し、
    前記前後方向緊張部は、前記連絡孔を通って車両前後方向に延びていることを特徴とするサイドエアバッグ装置。
  3. 車両の座席の乗員の側方で膨張展開するエアバッグクッションを備えたサイドエアバッグ装置において、
    前記エアバッグクッションは、
    袋状に形成されたメインパネルと、
    前記メインパネルの内側に車両前後方向にかけ渡されて該エアバッグクッションの膨張展開時に緊張する前後方向緊張部と、
    前記メインパネルの内側に車幅方向にかけ渡されて該エアバッグクッションの膨張展開時に緊張する車幅方向緊張部と、
    を有し、
    前記車幅方向緊張部は、前記メインパネルの内側の空間を複数のチャンバに仕切る分離壁であることを特徴とする記載のサイドエアバッグ装置。
  4. 前記車幅方向緊張部は、前記メインパネルの内側の空間を複数のチャンバに仕切る分離壁であることを特徴とする請求項2に記載のサイドエアバッグ装置。
  5. 車両の座席の乗員の側方で膨張展開するエアバッグクッションを備えたサイドエアバッグ装置において、
    前記エアバッグクッションは、
    袋状に形成されたメインパネルと、
    前記メインパネルの内側に車両前後方向にかけ渡されて該エアバッグクッションの膨張展開時に緊張する前後方向緊張部と、
    前記メインパネルの内側に車幅方向にかけ渡されて該エアバッグクッションの膨張展開時に緊張する車幅方向緊張部と、
    を有し、
    前記前後方向緊張部は、車幅方向に貫通した所定の連絡孔を有し、
    前記車幅方向緊張部は、前記連絡孔を通って車幅方向に延びていることを特徴とするサイドエアバッグ装置。
  6. 前記前後方向緊張部は、前記メインパネルの内側の空間を複数のチャンバに仕切る分離壁であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
  7. 車両の座席の乗員の側方で膨張展開するエアバッグクッションを備えたサイドエアバッグ装置において、
    前記エアバッグクッションは、
    袋状に形成されたメインパネルと、
    前記メインパネルの内側の車両後方側に設けられてガスを供給するインフレータと、
    基布から形成されて前記メインパネルの内側にて前記インフレータを囲んでガスを最初に受けるインナチューブと、
    前記インナチューブの車両前方側に設けられて車両前後方向に貫通した所定の連絡孔と、
    前記インナチューブの内側の車両後方側から前記連絡孔を通って前記メインパネルの車両前方側にかけ渡される前後方向緊張部と、
    を有することを特徴とするサイドエアバッグ装置。
  8. 前記連絡孔はガスを流通可能であることを特徴とする請求項2、4、5、7のいずれか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
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