JP6371893B2 - 建具 - Google Patents
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Description
外周側部材22は、室外側に見付壁24を有し、見付壁24は縦枠5の中で最も内周側に張り出しており、外障子4は左右けんどんなしで室内側からまっすぐ縦枠5,5間に建て込み、外障子4の室外側面の外周部に設けたタイト材25を見付壁24先端部の室内側に当接している。このように、外障子4を左右けんどんなしで室内側からまっすぐ建て込めるようにしたことで、従来、外障子4を縦枠5,5間に左右けんどんで建て込む際に必要であった振込のスペースが不要になるため、縦枠5の見付寸法を小さくでき、その結果として採光面積・開口面積が左右方向に大きくなっている。見付壁24の室内側には、矩形の中空部26が設けてある。
内周側部材23は、図2に示すように、室内側に外周側に凹んだ凹部28が形成されている。凹部28の底部は、内障子2を吊るワイヤー6の挿通部29となっている。ワイヤー挿通部29の内周側の室外側と室内側の壁には、内向き突部30a,30bがそれぞれ設けてあり、図3に示すように、内障子2の下部に外周側に突設したロッド棒31が内向き突部30a,30b間に案内されている。ロッド棒31には、ワイヤー6の下端部が係止している。凹部28の室外側は、複数の中空部32a,32b,32c,32dに仕切られている。
図2に示すように、室外側の内向き突部30aの内周側には鉤型の係止片33が形成してあり、係止片33のさらに内周側には室内側が開口した室外ガイド溝34aを有している。係止片33と室内側の内向き突部間30b間には、樹脂製の目板35が取付けてある。目板35は、図6に示すように、バランサー3の下から内障子2の上框36と重合する高さ位置にわたって設けてあり、ワイヤー挿通部29は目板35に隠れて見えなくしてある。なお目板35は、図18に示すように、室外側端部に形成した係止部37を縦枠5の係止片33に係止し、その係止部37を支点として外周側に回転させることで、室内側端部に形成した係止片38が縦枠5の内向き突部30bに弾発的に係止して取付けられる。目板35を取外す際は、図6に示すように、内障子2を内倒しした状態で、目板35の下端に指を差し入れて内周側に引っ張ればよい。
図2,3に示すように、見付部43の内周側端部には、室外側が開口した室内ガイド溝34bを有している。室内ガイド溝34bは、内周側部材23に形成された室外ガイド溝34aと対向して設けてあり、図3に示すように、室外ガイド溝34aと室内ガイド溝34bとで挟持する形で、内障子2の内倒し角度を規制するアーム8が連結されたスライダー44が上下方向に摺動可能に案内してある。また、室内ガイド溝34bの内周側端部45は、図2に示すように、内障子2の上部に取付けられたラッチ7の爪46の摺動部になっている。図9に示すように、内周側部材23はバランサーの下で切断されている一方で、室内側部材39は上枠9の下面までのびている。縦枠5の内周側部材23と室内側部材39は、取外し可能となっている。
さらに本建具は、縦枠5の室内側部材39が内周側部材23の上端を越えて上枠9まで延びており、内周側部材23よりも上方の外周側部材22の内周側にバランサー3の収納スペースを形成したので、内周側部材23の上端部を直線的に切断するだけで、バランサー3の収納スペースを容易に形成できる。
さらに本建具は、縦枠5の内周側部材23の下端部も直線的に切断したので、内周側部材23の加工が一層容易であり、切断した小口が下枠上面10aと隙間を空けて対向しており、下枠上面10aが室外側に向かって下り勾配の傾斜面になっているので、下枠上面10aの排水性に優れる。しかも、内周側部材23の下端部と下枠上面10a間の隙間は、端部キャップ97により塞いであるので、意匠性が良い。
また本建具は、縦枠5の室内側部材39は見付部43と見込部42を有し、上下端が直線的に切断してあり、上下枠9,10は、室内側のアングル部16,95に内周側に突出する突条98を有し、突条98が、室内側部材39の見付部43の室内側に重なっているので、室内側部材39の加工が容易であり、且つ室内側部材39の上下端と上下枠9,10のアングル部16,95との間に隙間が開かず、意匠性が良い。
本建具は、縦枠5の内周側部材23の上下端部を直線的に切断したことにより、図2,3に示すように、内周側部材23に複数の中空部32a,32b,32c,32dを見込み方向と内外周方向に積層して形成することが可能となり、断熱性能を向上させられる。さらに縦枠5の室内側部材39の上下端部も直線的に切断し、室内側部材39にも中空部を設けたので、より一層断熱性能を向上させられる。
内周側部材23の上下端部及び室内側部材39の上下端部を、それぞれ水平に直線的に切断したので、内周側部材23及び室内側部材39の加工がより一層容易である。
ドラム50は、内周側に向かうにつれて径が小さくなっており、径を小さくすることでできたスペース95(図12参照)を利用して、後述する内障子2のラッチ7の爪46が通過できる溝部55を設けている。歯車52,53,54とドラム50は、樹脂製である。
ベース部材47は、底板部89にドラム50の軸90と連係歯車54の軸91が一体成形してある。またベース部材47は、図11に示すように、金属製の香箱49のケース92の周囲を被うように側壁93が設けてある。
バランサー3は、図13(a)に示すように、上部を外周側に傾けた状態で上枠9内に差し入れ、係止片63を上枠9のブラケット64に下方より引っ掛ける。すると、図13(b)に示すように、バランサー3のベース部材47が縦枠5の外周側部材22の内周側面に当接し垂直な姿勢となり、ベース部材47の下部一箇所を縦枠5の外周側部材22に内周側からネジ67で固定してある。このネジ67は、縦枠5の躯体固定片68(図2参照)よりも室内側にあるので、ネジ67の先端側が外部に露出しない。
バランサーカバー61は、図5,7に示すように、縦枠5の内周側に突出する形で内障子2のストッパー69が一体に設けてあり、このストッパー69の下面に内障子2の上端が当接することで、内障子2の上限が規定されている。バランサー3は、プレート51の内周側にラチェット58とクリック59及びカウンタ60が設けてあるが、ストッパー69はこれらの部品を覆うように設けてある。
ラッチ本体77の爪46は、内障子2の上端から所定の寸法A(図15参照)だけ下がった位置に設けてあり、その寸法Aは、バランサーカバー61のストッパー69の下面と溝部55の上端との間の寸法B(図7参照)と略同じか、それ以上としてある。これにより内障子2をその上端がストッパー69に当接する限界まで上げたときでも、ラッチ本体77の爪46が溝部55の上端まで届かず、内障子2をストッパー69に当接する限界まで支障なく上げることができる。また、ラッチ5の爪46を室内寄りに配置したことで、内障子2を上げたときに爪46がバランサー3のドラム50と干渉するのを避けることができる。
ラッチ本体77は、図16に示すように、爪46をベース部76に没入させたときに上框36内に挿入される後端部83を有しており、この後端部83は爪46よりも室外側に設けてあり、したがってラッチ本体77は平面視で略クランク状となっている。そして後端部83は、爪46をベース部76に没入したときには、樹脂製形材81の最も室外側の中空部82aよりも室外側に挿入される。そのため、ラッチ7を取付けるために樹脂製形材81の中空部82a,82b,82cを切欠く必要がないので、加工が容易であると共に、樹脂製形材81の中空部82a,82b,82cにより高い断熱性能が得られる。
なお、内障子2の上框36以外の框(下框84、縦框75)も、上框36と同様に金属製形材80と樹脂製形材81とを組み合わせて構成してある。外障子4の各框も、金属製形材80と樹脂製形材81とを組み合わせて構成してある。
本実施形態によれば、バランサーカバー61を取り付ける際、傾斜させた状態でバランサーカバー61の下端を縦枠5の内周側部材23の上端に載置させた後、バランサーカバー61を起立させてバランサーカバー61の上端近傍をブラケット64の垂下片85に係合させるだけでバランサーカバー61の装着ができ、バランサーカバー61の取り付けを容易に行うことができる。
そしてブラケット64の垂下片85を利用して、内障子2開放時にストッパー69が受けた衝撃を垂下片85に受けさせるとともに、垂下片85から上枠9で確実に受け止めることができる。また、バランサーカバー61の下端に設けた突起部86を、縦枠5の載置部に嵌合させていることから、バランサーカバー61は上下でそれぞれ係合状態となり、安定した固定が可能となる。
建具自体の構成はこれまでに説明したものと同様であり、スパイラルバランサー87は縦に細長い円柱状となっており、図21に示すように、縦枠5の内周側部材23の凹部28の底部(スパイラルバランサー挿通部88)に配置されている。スパイラルバランサー87は、図20に示すように、上部が上枠9内にのみ込ませてある。このようにスパイラルバランサー87の上部を上枠9にのみ込ませることで、のみ込ませた分だけ内障子2をより上まで上げられるようになり、開口面積が増大する。
上枠9の内周側部材12は、図23に示すように、スパイラルバランサー87を上枠9内にのみ込ませるために、左右の側縁よりU字形の切り欠き94が設けてある。このように切り欠き94が設けてあることで、スパイラルバランサー87を縦枠5に取付けたままの状態で上枠9の内周側部材12を取外すことができ、メンテナンス性が良い。
2 内障子(障子)
3 バランサー
5 縦枠
6 ワイヤー
7 ラッチ
9 上枠
22 縦枠の外周側部材(外周側部)
23 縦枠の内周側部材(内周側部)
28 凹部(障子のガイド部)
29 ワイヤー挿通部(吊部材の挿通部)
35 目板
39 室内側部材
46 ラッチの爪
47 ベース部材
49 香箱
50 ドラム
51 プレート
55 溝部
61 バランサーカバー(樹脂カバー)
63 係止片(引掛け部)
64 ブラケット
69 ストッパー
87 スパイラルバランサー(バランサー)
88 スパイラルバランサー挿通部(吊部材の挿通部)
Claims (2)
- 上下枠と縦枠とを枠組みしてなる枠と、縦枠に沿って摺動する障子とを備え、縦枠は、外周側部材と外周側部材に取付けた樹脂製の内周側部材を有し、内周側部材は、少なくとも上端部が直線的に切断してあり、内周側部材の上端と上枠下面間の縦枠内周側に障子を吊るバランサーの取付けスペースを確保してあることを特徴とする建具。
- 上下枠と縦枠とを枠組みしてなる枠と、縦枠に沿って摺動する障子とを備え、縦枠は、外周側部材と外周側部材に取付けた樹脂製の内周側部材を有し、内周側部材は、上端部及び下端部が直線的に切断してあり、内周側部材の上端と上枠下面間の縦枠内周側に障子を吊るバランサーの取付けスペースを確保してあることを特徴とする建具。
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