JP6574339B2 - 上げ下げ窓 - Google Patents

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本発明は、上げ下げ窓に関する。
特許文献1には、障子の縦框上端に内倒しラッチを設けた上げ下げ窓が開示されている。
この特許文献1の上げ下げ窓では、内倒しラッチのラッチボルトは、常時縦枠内へ突出するようにバネで付勢してあり、ラッチボルトの出没を操作する操作部をスライド操作することで、ラッチボルトを縦枠から引き込ませることが開示されている。
特開2006−183310号公報
しかし、特許文献1の上げ下げ窓では、内倒しラッチを設けた縦框に所定寸法以上の見付が必要な為、窓の採光面積に限界があった。
一方、採光面積が大きい上げ下げ窓が求められていた。
そこで、本発明は、採光面積を大きくできる上げ下げ窓の提供を目的とする。
請求項1に記載の発明は、障子と、枠と、内倒しラッチを備え、内倒しラッチは、縦框上端に取り付けてあり、ハウジングと、ラッチボルトと、ラッチボルトの出没を操作する操作部を有し、ハウジングは、ラッチボルト収納部と、ラッチボルト収納部の隣にバネ装着部を有し、ラッチボルト収納部とバネ装着部は開口により連通しており、操作部はハウジングの上面をスライド移動するものであり、ラッチボルトはラッチボルト収納部を移動自在に設けてあり、ハウジングから縦枠内に常時突出するようにバネで付勢してあり、バネはラッチボルトの後端部を押圧する作用点と、支点を有し、作用点は開口を介してラッチボルトの後端部に配置してあり、支点はラッチボルトの移動領域から見込み方向にずれた位置に配置してあることを特徴とする上げ下げ窓である。
請求項2に記載の発明によれば、ラッチボルトに一体形成した操作部は、ラッチボルトの没入時に縦框を越えて上框上面をスライド移動するから、ラッチボルトを没入する為の操作部の移動範囲が縦框に限定されないから、縦框の見付を細くできるので、框内周側の採光面積を大きくできる。
図5に示す本実施の形態にかかる上げ下げ窓のE−E断面図である。 図1に示すM−M断面図である。 図5に示す本実施の形態にかかる上げ下げ窓のF−F断面図である。 図5に示す本実施の形態にかかる上げ下げ窓において、室内側障子を内倒した状態を示す縦断面図である。 本実施の形態にかかる上げ下げ窓を室内側から見た正面図である。 内倒しラッチの図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は背面図、(d)は右側面図、(e)は正面側を斜め上から見た斜視図、(f)背面側を斜め下から見た斜視図であり、(g)はラッチボルトを没入操作した状態の正面側を斜め上から見た斜視図である。 内倒しラッチのハウジングの図であり、(a)は正面側を斜め上から見た斜視図、(b)は背面側を斜め下から見た斜視図である。 ラッチボルト及び操作部一体品の図であり、(a)はラッチボルトの先端側を斜め上から見た斜視図、(b)はラッチボルトの後端側を斜め上から見た斜視図、(c)はラッチボルトの先端側を斜め下から見た斜視図、(d)はラッチボルトの後端側を斜め下から見た斜視図、(e)は(a)に示すC−C断面をD側から見た断面図である。 バネの図であり、(a)は平面図、(b)は正面である。 タイト材の図であり、(a)は装着部側を斜め上から見た斜視図、(b)はタイト部側を斜め上から見た斜視図、(c)はタイト部側を斜め下から見た斜視図、(d)は装着部側を斜め下から見た斜視図である。
以下に、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図5に示すように、本実施の形態にかかる上げ下げ窓1は、枠3と、外障子5と、内障子(障子)7とを備えており、外障子5は固定障子であり、内障子7は上下に移動可能な可動障子である。また、図4に示すように、内障子7は室内側へ倒して開閉自在としてある。尚、図3に示すように、閉じ位置にある内障子7の室外側には網戸11が設けてある。
図5に示すように、枠3は、上枠3a、下枠3b及び左右の縦枠3c、3cを枠組みしてあり、左右の縦枠3c、3cの各上端部と上枠3aに亘ってバランサー9が設けてある。バランサー9が巻き取るワイヤー10の下端部は、内障子7の下端部7aに連結してある。バランサー9は内障子7の重量との均衡を図るものであり、内障子7を上下にスライドしたときに任意の位置で停止できるようにしたものである。
また、枠3は断熱枠であり、図1及び図3にハッチで示すように、各上枠3a、下枠3b及び左右の縦枠3c、3cの室内側部分4は樹脂材製としてある。図1に示すように、左右の縦枠3c、3cには、内障子7の移動を案内する案内溝13が上下方向に沿って形成してある。
内障子7の上框17にはその左右方向中央部に外障子5の下框に設けた引き寄せ部材47に係合する引き寄せ具49が設けてある。
図5に示すように、内障子7は、框15と、框15の内周側に設けたガラス16を有し、框15は上框17と、下框19と左右の縦框21、21を框組みしてあり、左右の縦框21、21間に上框17と下框19とが取り付けてある。図1及び図3に示すように、内障子7の框15の室内側部分14は、ハッチで示すように樹脂材製であり、断熱構造としてある。
図5に示すように、左右の縦框21、21には、各々対応する縦枠3c、3cに係合し、内障子7を室内側へ倒す(図4参照)ときには縦枠3c、3cとの係合を解除する内倒しラッチ23が設けてあるが、各内倒しラッチ23の構成及び取り付け構造は同じであるから、以下の説明では右縦框(室内側から見て右側の框)21の内倒しラッチ23について説明する。
内倒しラッチ23は縦框21の上端に取り付けてあり、図1及び図2に示すように、ハウジング25と、ラッチボルト27と、ラッチボルト27の出没を操作する操作部29を備えている。
図2及び図6に示すように、ラッチボルト27はハウジング25に設けたラッチボルト収納部33内を移動自在に設けてあり、ハウジング25内に設けたバネ31により先端部27aを常時ハウジング25から突出するように付勢されている。図1に示すように、ラッチボルト27の先端部27aはその突出位置では縦枠3cの案内溝13内に位置し、没入位置ではハウジング25内に位置して案内溝13から外れる。ラッチボルト27の移動領域Sは、ラッチボルト27が出没するときにラッチボルト収納部33内を左右に移動する領域である。
図1及び図6(a)に示すように、バネ31は、支点31aと作用点31bとを有するものであり、本実施の形態ではトーションコイルバネである。バネ31は、弾性線材を巻いた巻き部を支点31aとしてあり、支点31aから延出する一側部32の先端側を作用点31bとしてあり、支点31aから延出する他側部34をハウジング25の係止部25a(図2参照)に当接させて係止してある。
図6(a)に示すように、ラッチボルト27の後端部27bの端面には、バネ31の一側部32の延出方向に沿って傾斜した傾斜面28が設けてある。また、図2に示すように、ラッチボルト27の後端部27bはバネ31の作用点31bの上方に突き出るように傾斜した傾斜部27cが形成してあり、作用点31bの位置ずれを防止してある。尚、左縦框21に取り付ける内倒しラッチ23では傾斜部27cは作用点31bの下方に突き出るように傾斜している。
バネ31の支点31aはハウジング25に形成してあるボス37(図7参照)に嵌合して止めてある。支点31aはラッチボルト収納部33(ラッチボルト27の移動領域S)よりも室外側に位置しており、ラッチボルト収納部33からずれた位置にある。
バネ31の一側部32と他側部34とは各々その先端を互いに対向する側に向けて屈曲してある。
図7に示すように、ハウジング25において、ラッチボルト収納部33には、ラッチボルト27の後端部27bの上側を覆う上遮蔽部36aと、下側を覆う下遮蔽部36bが形成してある。
図2及び図8に示すように、操作部29とラッチボルト27は一体に形成してあり、操作部29はハウジング25の上面にラッチボルト27と共にスライド自在に設けてあり、ラッチボルト27の先端部27a側に位置する先端部29aと、ラッチボルト27の後側に位置する後端部29bを有し、ラッチボルト27の没入位置では操作部29の後端部29bが上框17の上面に乗り上げて位置するようにしてある。
図7に示すように、ハウジング25の上面には、操作部29の移動を案内する操作部案内溝38が形成してあり、操作部案内溝38はハウジング上面から凹んで形成されている。操作部案内溝38の先端側には溝底部が設けてあり、この溝底部は上述した上遮蔽部36aである。操作部案内溝38とラッチボルト収納部33とは連通孔40により連通してある。図2に示すように、この連通孔40は、ラッチボルト27が突出位置にあるときには、操作部29の後端部29bで覆い、没入位置にあるときには先端部29aで覆う。
また、ハウジング25は、縦框21の見込面21aに取り付ける取付部25bを有し、取付部25bをネジ39で縦框21に固定してある。
図7(b)に示すように、ラッチボルト収納部33の隣りには、バネ装着部41が設けてあり、ラッチボルト収納部33とバネ装着部41とは側部開口33aにより連通しており、バネ装着部41には前述したボス37が設けてある。そして、バネ収納部41に取り付けたバネ31の一側部32を側部開口33aからラッチボルト収納部33に延出するようにしてある。
また、図1及び図6に示すように、ハウジング25には、止水部材45が取り付けてある。止水部材45は、外障子5の縦框5aの室内側面に当接して、縦框5aとの間の水密を図るものであり、室外側に突設した止水片45aが設けてある。この止水部材45には、ハウジング25のバネ装着部41の下側を覆う蓋部45bが設けてあり、止水部材45をハウジング25に取り付けたときに、蓋部45bでバネ装着部41の開口を塞ぐようにしてある。
内倒しラッチ23の組み立ては、ハウジング25のラッチボルト収納部33に後側からラッチボルト27を挿入すると共にラッチボルト27と一体形成してある操作部29をハウジング25の操作部案内溝38に装着する。ハウジング25のバネ装着部41の開口からバネ31を挿入して、一側部32をラッチボルト27の後端部27bに配置し、他側部42をハウジング25の係止部25aに当接させて、バネ31の支点31aをボス37に装着する。その後、止水部材45をハウジング25に取り付け、止水部材45の蓋部45bでバネ装着部41の開口を塞ぐ。
このようにして組み立てた内倒しラッチ23では、ラッチボルト27の後端部27bはバネ31により常時付勢されて、ラッチボルト27の先端部27aはハウジング25から突出した状態にある。
そして、図2に示すように、内倒しラッチ23を内障子の各縦框21、21の上端に配置して、内倒しラッチ23の取付部25bを縦框21の見込面に当ててねじ39で縦框21に取り付ける。
内倒しラッチ23を縦框21に取り付けた状態では、操作部29はその後端部29bが上框17の上面に乗った状態にしてある。
次に、内障子7の内倒し操作について説明する。
内障子7が上げ下げ窓1の全開位置、全閉位置及び上げ下げ操作をしているときには、図1に示すように、内倒しラッチ23ではラッチボルト27の先端部27aは縦枠3cの案内溝13内に突出した位置にある。
上げ下げ窓1において、内障子7を内倒しする場合には、図2に二点鎖線で示すと共に図6(g)で示すように、操作部29をハウジング25から上框17側に突出して上框17の上面を移動するように縦枠3cから離れる側へスライド操作する。
操作部29のスライド操作により、操作部29と一体に設けてあるラッチボルト27はバネ31の作用点31bの付勢力に抗してハウジング25内に没入し、ラッチボルト27の先端部27aが縦枠3cの案内溝13から外れる。
そして、左右の操作部29をバネ31の付勢力に抗しながら保持しつつ、図4に示すように、内障子7を室内側へ倒す。
次に、本実施の形態にかかる上げ下げ窓1の作用効果について説明する。
図1に示すように、ラッチボルト27をハウジング25から縦枠3cの案内溝13内へ常時突出するように付勢するバネ31は、ラッチボルト27を押圧する作用点31bに対して、支点31aがラッチボルト27の移動領域Sからずれた位置に設けているので、ラッチボルト27の移動領域S内で伸縮するコイルバネ等(移動領域内に支点と作用点を有するバネ)を配置する場合に比較して、縦框21の見付K(図5参照)を細くできるから、框15の内周側の採光面積を大きくできる。
図2に示すように、ラッチボルト27に一体形成した操作部29は、ラッチボルト27の没入時に縦框21を越えて上框17の上面をスライド移動するから、ラッチボルト27を没入する為の操作部29の移動範囲が縦框21に限定されないので、これによっても縦框21の見付Kを細くできるので、框15の内周側の採光面積を大きくできる。
内倒しラッチ23は縦框21の上端に取り付けてあり、操作部29を操作するときには操作部29は上框17の上面を移動する構成であるから、上框17に内倒しラッチ23用の加工が不要なので、上框17の設計が簡易であり且つ製造コストを安価にできると共に上框17の加工部分を覆うキャップが不要なので上框17の意匠に優れる。
図6(a)に示すように、バネ31の作用点31bが当接するラッチボルト27の後端部27bには、バネ31の一側部32の延出方向に沿って傾斜した傾斜面28が設けてあり、この傾斜面28にバネ31の一側部32の側面を当接して作用点31bとしてあるので、ラッチボルト27の後端部27bにバネ31の一側部32の端が食い込んで操作不良が生じるのを防止できる。
図7に示すように、ハウジング25において、ラッチボルト27が移動する収納部33には、ラッチボルト27の後端部27bの上側を覆う上遮蔽部36aと、下側を覆う下遮蔽部36bが形成してあり、上遮蔽部36aと下遮蔽部36bでラッチボルト27の後端部27b及びこれに当接するバネ部分を隠しているので、意匠性が良い。また、上遮蔽部36a及び下遮蔽部36bによりバネ31の作用点31bがラッチボルト27の後端部27bから外れるのを防止できる。
ラッチボルト27の移動領域Sの側部が側部開口33aによりバネ装着部41に開口してあり、この側部開口33aを通してバネ装着部41に装着したバネ31の作用点31bをラッチボルト27の後端部27bの端面に設けた傾斜面28に当接するようにしてあり、バネ装着部41はその開口からバネ31の支点31aをボス37に装着するようにしてあるので、バネ装着部41の開口からラッチボルト27を付勢するバネ31の装着が容易にできる。また、バネ装着部41の開口はハウジング25に取り付けた止水部材45の蓋部45bで塞ぐので、バネ31の支点31aがボス37から外れるのを防止できる。
図1及び図6に示すように、ハウジング25に止水部材45を装着してあるから、外障子5と内障子7との召合せ部の止水性能を向上することができる。
図2に示すように、ラッチボルト27が没入した状態にあるときには、操作部29の先端部29aが連通孔40を覆う位置にあり、ラッチボルト27が突出した状態にあるときには、操作部29の後端部29bが連通孔40を塞ぐ位置になるので、操作部案内溝38に形成された連通孔40からラッチボルト収納部33内にゴミや埃が溜まるのを防止できる。また、操作部29がいずれの位置にあるときにも連通孔40を塞ぐのでラッチボルト27の後端部やバネ31の作用点31bが露出しないので意匠性が良い。
本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
例えば、請求項1に記載の発明においては、図1に示すように、バネ31の支点31aは、作用点31bに対して室外側に配置することに限らず、室内側に配置しても良いし、上側や下側に配置しても良い。
バネ31は、トーションコイルバネに限らず、一端部を支点31aとし他端部を作用点31bとした板ばね等であっても良い。
また、請求項2に記載の発明においては、バネ31は、支点31aをラッチボルト27の移動領域Sからずれた位置に配置することに限らず、例えば、コイルバネをラッチボルトの後端側に配置して、ラッチボルトの移動領域内に納める構成としても良い。
請求項1及び2に記載の発明において、内倒しラッチ23は、縦框21の上端に取り付けていればよく、縦框21の上端に取り付けた状態で一部が上框17にかぶっている場合も含む。
1 上げ下げ窓
3 枠
3c 縦枠
7 内障子(障子)
17 上框
21 縦框
23 内倒しラッチ
25 ハウジング
27 ラッチボルト
27b 後端部
29 操作部
31 バネ
31a 支点
31b 作用点
S 移動領域

Claims (1)

  1. 障子と、枠と、内倒しラッチを備え、内倒しラッチは、縦框上端に取り付けてあり、ハウジングと、ラッチボルトと、ラッチボルトの出没を操作する操作部を有し、ハウジングは、ラッチボルト収納部と、ラッチボルト収納部の隣にバネ装着部を有し、ラッチボルト収納部とバネ装着部は開口により連通しており、操作部はハウジングの上面をスライド移動するものであり、ラッチボルトはラッチボルト収納部を移動自在に設けてあり、ハウジングから縦枠内に常時突出するようにバネで付勢してあり、バネはラッチボルトの後端部を押圧する作用点と、支点を有し、作用点は開口を介してラッチボルトの後端部に配置してあり、支点はラッチボルトの移動領域から見込み方向にずれた位置に配置してあることを特徴とする上げ下げ窓。
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