JP2023030909A - 網戸自走防止装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】網戸の縦框の見込み方向幅を薄くしても網戸自走防止装置の自動ロック化及び室内側操作片と室外側操作片の同一仕様化を可能にする。【解決手段】縦框2側のロック機3は、戸口枠4等側の受け部材5に係止可能な位置と係止不可な位置との間を上下動可能な鎌11と、縦框2の室内側に配置の第一操作片13と、縦框2の室外側に配置の第二操作片14と、縦框2の内部に取り付けられ鎌11を上下動可能に保持するケース10と、鎌11とケース10との間に介在するばね12を有する。鎌11は、網戸1を閉じる際の受け部材5との当接及びばね12の付勢により上下動させられる。各操作片13、14の挿入部38、42から鎌11へロック解除操作を伝達可能とする。室内側挿入部38と係合する鎌11の第一係合部45と、室外側挿入部42と係合する鎌11の第二係合部46は、互いに縦框2の見込み方向と直交する方向にずれた位置に設ける。【選択図】図1
Description
この発明は、網戸が自走することを防ぐ網戸自走防止装置に関する。
引き戸式の網戸は、二枚引き違い戸、四枚引き違い戸等のさらに室外側に位置するレール上を走行するように設置される。室外で風に晒される網戸が風力で自走し、勝手に網戸が開くことを防ぐため、従来、網戸自走防止装置が利用されている。
網戸自走防止装置は、網戸の縦框と、戸口枠又は他の網戸との一方に設けられるロック機と、他方に設けられる受け部材とを備え、網戸を閉じた状態では、ロック機の鎌と受け部材との係止によって網戸の自走を防止することができ、その網戸を開ける場合、ロック機に対する手動操作によって鎌を受け部材から離脱させられるようになっている。
従来、網戸の外観においてロック機を目立ちにくくするため、網戸の縦框の内部にロック機を配置し、その縦框の室内側と室外側にそれぞれロック機を手動操作するための操作片を取り付けることが行われている(特許文献1)。
特許文献1に開示された網戸自走防止装置では、縦框の見込み面に上下方向に延びるスリット部を設け、このスリット部から縦框の内部に鎌を挿入し、縦框と鎌には、縦框の見込み方向に連通する開口部を形成し、室内側と室外側の各操作片には上下一対で見込み方向に突き出た挿入部を設け、これら室内側と室外側の挿入部のうち、一方の挿入部を縦框の室内外一方側の開口部に通し、さらに一方の挿入部の上下爪を鎌の開口部に係止し、他方の挿入部を縦框の室内外他方側の開口部に通して一方の挿入部間に差し込み、さらに他方の挿入部の上下爪を一方の挿入部に係止することにより、両操作片で鎌を宙吊りすると共に両操作片と鎌を一体的に上下動させることが可能となる。両操作片は、それぞれ縦框の対応側の開口部を縁取るカバー上を上下方向にスライドさせられる。受け部材は、戸口枠等に取り付けられる。鎌は、縦框の見込み面から左右方向に受け部材の方へ突き出たフック部を有し、そのフック部を受け部材に係止可能なロック位置と係止不可なロック解除位置との間を移動可能になっている。網戸を戸口枠等に衝合させた状態で室内側の操作片又は室外側の操作片を手でスライドさせることにより、鎌をロック解除位置からロック位置まで移動させたり、ロック位置からロック解除位置まで移動させたりすることができる。
上述の特許文献1の網戸自走防止装置は、網戸を閉じてから室内側又は室外側の操作片を上げるロック操作を行って鎌をロック位置にしなければ網戸の自走を防止することができないため、ユーザがうっかりロック操作を忘れてしまう可能性がある。網戸の自走防止を確実にするため、鎌と受け部材によるロックを自動化することが好ましい。
しかしながら、特許文献1の網戸自走防止装置は、室内側の操作片の挿入部と室外側の操作片の挿入部で鎌を宙吊りしているので、鎌を安定させるのに両挿入部で鎌の広い範囲を支持している。このため、両挿入部を雌雄の関係に噛み合わせて四重の上下方向に幅広な吊り支持軸を構成し、これを貫通させる大きな開口部を鎌に形成している。この大きな開口部周囲の強度を確保するため、鎌の厚みを見込み方向に厚くしている。このため、縦框の見込み方向幅を薄くすると、縦框の内部に上述の自動ロック化用の部材を配置することが困難となる。また、鎌を操作するために室内外の操作片のいずれか一方を手でスライドさせると、他方の操作片も必然的に動いてしまうが、その際に室内外双方の操作片・カバー間で摩擦力が働く。ここで、例えば室外側における操作片とカバーとの間に塵埃等の堆積や経時変化で摩擦係数の増大等があるときに、室内側から操作片をスライドさせると、縦框の見込み方向厚さに比例した曲げモーメントが働き、室内外間でこじれやすくなるため、室内側で必要な操作力が大きくなってしまい、ロック操作やロック解除操作が困難になる。
また、特許文献1の網戸自走防止装置は、縦框の外観上、室内側の操作片と室外側の操作片を同一意匠にすることは可能だが、室内側の操作片の挿入部と、室外側の操作片の挿入部を雌雄の関係で組み合わせて吊り支持軸を構成するため、互いの挿入部を同一形状及び構造にすることができず、室内側の操作片と室外側の操作片を互いに異仕様の部品として夫々用意しなければならず、製造コストの点で不利となる。
上述の背景に鑑み、この発明が解決しようとする課題は、網戸の縦框の見込み方向幅を薄くしても鎌と受け部材の自動ロック化を図ることが可能で、室内側の操作片と室外側の操作片を同一仕様にすることも可能な網戸自走防止装置を提供することにある。
上記の課題を達成するため、この発明は、網戸の縦框に設けられるロック機と、戸口枠又は他の網戸の縦框に設けられる受け部材とを備え、前記ロック機は、前記受け部材に係止可能なロック位置と前記受け部材に係止不可なロック解除位置との間を上下動可能に配置される鎌と、前記網戸の縦框の室内側に配置される第一操作片と、前記網戸の縦框の室外側に配置される第二操作片とを有する網戸自走防止装置において、前記ロック機は、前記網戸の縦框の内部に取り付けられ前記鎌を上下動可能に保持するケースと、前記鎌と前記ケースとの間に介在するばねとを有し、前記鎌は、前記網戸を閉じる際の前記受け部材との当接によって前記ロック位置から前記ロック解除位置へ押し動かされた後、前記ばねの付勢によって前記ロック位置へ復帰させられるようになっており、前記第一操作片及び前記第二操作片は、それぞれ前記ロック位置の前記鎌を前記ロック解除位置へ移動させるロック解除操作を前記鎌に伝達する挿入部を有し、前記鎌は、前記第一操作片の挿入部と係合する第一係合部と、前記第二操作片の挿入部と係合する第二係合部とを有し、前記第一係合部と前記第二係合部は、互いに前記網戸の縦框の見込み方向と直交する方向にずれた位置に設けられている構成を採用したものである。
上記構成によれば、網戸を閉じる際、ロック位置の鎌と、戸口枠又は他の網戸に設けた受け部材とが当接すると、鎌がばねに抗してロック解除位置へ押し動かされ、その後、ばねの付勢でロック位置へ戻される。鎌がロック位置にあるとき、網戸が風力によって開こうとしても鎌が受け部材に係止するため、網戸の自走が防止される。ユーザが室内側の第一操作片又は室外側の第二操作片に対するロック解除操作を行うと、その第一操作片又は第二操作片の挿入部が鎌の対応側の第一係合部又は第二係合部に係合してロック解除操作が伝達されるため、鎌がロック解除位置へ移動させられる。鎌がロック解除位置にあるとき、鎌が受け部材と係止不可な位置関係にあるため、網戸を開けることが可能である。ユーザがロック解除操作を止めると、鎌がばねの付勢でロック位置に復帰させられる。このように、鎌と受け部材の自動ロック化を図ることが可能である。
また、鎌をケースで保持し、そのケースを網戸の縦框の内部に取り付けることにより、第一操作片の挿入部と第二操作片の挿入部で鎌を宙吊りすることが不要になる。さらに、第一操作片の挿入部が鎌に係合する第一係合部と、第二操作片の挿入部が鎌に係合する第二係合部とを互いに縦框の見込み方向と直交する方向に離した位置に設けることにより、鎌を見込み方向に貫通する大きな開口部の形成が不要になり、鎌の厚みを見込み方向に薄くすることが可能になる。鎌の厚みを見込み方向に薄くすれば、縦框の内部において縦框と鎌との間に見込み方向の余裕を得ることができ、その分、縦框を見込み方向に薄くしても、上述のばねと鎌を保持するケースを縦框の内部に配置して自動ロック化を図ることが可能になる。
また、室内側の挿入部が係合する第一係合部と、室外側の挿入部が係合する第二係合部とを互いに縦框の見込み方向と直交する方向に離した位置に設けることにより、これら両挿入部を雌雄の関係に組み合わせることが不要になるので、室内側の操作片と室外側の操作片を同一仕様にすることも可能になる。
また、鎌をケースで保持し、そのケースを網戸の縦框の内部に取り付けることにより、第一操作片の挿入部と第二操作片の挿入部で鎌を宙吊りすることが不要になる。さらに、第一操作片の挿入部が鎌に係合する第一係合部と、第二操作片の挿入部が鎌に係合する第二係合部とを互いに縦框の見込み方向と直交する方向に離した位置に設けることにより、鎌を見込み方向に貫通する大きな開口部の形成が不要になり、鎌の厚みを見込み方向に薄くすることが可能になる。鎌の厚みを見込み方向に薄くすれば、縦框の内部において縦框と鎌との間に見込み方向の余裕を得ることができ、その分、縦框を見込み方向に薄くしても、上述のばねと鎌を保持するケースを縦框の内部に配置して自動ロック化を図ることが可能になる。
また、室内側の挿入部が係合する第一係合部と、室外側の挿入部が係合する第二係合部とを互いに縦框の見込み方向と直交する方向に離した位置に設けることにより、これら両挿入部を雌雄の関係に組み合わせることが不要になるので、室内側の操作片と室外側の操作片を同一仕様にすることも可能になる。
このように、この発明は、上記構成の採用により、網戸の縦框の見込み方向幅を薄くしても鎌と受け部材の自動ロック化を図ることが可能で、室内側の操作片と室外側操作片を同一仕様にすることも可能な網戸自走防止装置を提供することができる。
この発明の一例としての第一実施形態に係る網戸自走防止装置を添付図面の図1~図6に基づいて説明する。
図1~図3に示す網戸自走防止装置は、網戸1の縦框2に設けられたロック機3と、戸口枠4に設けられた受け部材5とを備える。この網戸自走防止装置は、二枚引き違い戸(いわゆる内障子、外障子)に対してさらに室外側に一枚の網戸1を設置する建具構造において、戸口枠4に網戸1を連結して網戸1の自走を防止する用途のものである。
網戸1及び戸口枠4の基本的な全体構造は周知のものなので、これらの全体の図示は省略し、ここでは概要を述べるに留める。その戸口枠4は、建物の窓、通用口等の出入口に設置される建具であって、上枠と、下枠と、左右の縦枠とを方形に繋いだものであり、その上下の両枠には、引き戸、網戸を左右方向に走行させるための複数の走行レールを含む。網戸1は、上框と、下框と、左右の縦框とを方形に繋ぎ、これら框に網を保持させたものである。
網戸1については、図1~図3において左右一方の縦框2のロック機3付近のみを示し、戸口枠4については、図1、図2において左右一方の縦枠の受け部材5付近のみを示している。図1、2における上下方向は、縦框2の上下方向に対応し、この上下方向は、設計上、水平な左右方向に対して直角な方向である。図3は、図1のIII-III線の切断面を示している。
網戸1を閉じるために網戸1を走行させる方向は左右一方であり、この方向のことを以下では「戸閉方向」という。網戸1を開くために網戸1を走行させる方向は左右他方であり、この方向のことを以下では「戸開方向」という。
また、網戸1の縦框2の奥行に沿った方向が縦框2の見込み方向である。縦框2の見込み方向は、縦框2の上下方向及び左右方向に直交する方向に相当する。また、縦框2の見込み方向と直交する方向は、縦框2の見込み方向に直交する鉛直面に沿った方向のことをいい、縦框2の上下方向及び左右方向を包含する概念である。以下では、縦框2の見込み方向と直交する方向のことを「鉛直面方向」といい、縦框2の上下方向、左右方向及び見込み方向の各方向については、それぞれ対応をとって単に「上下方向」、「左右方向」、「見込み方向」という。
縦框2は、上下方向に延びるアルミ押し出し材から構成されている。縦框2は、図3に示すように、横断面略矩形状を成す四方の壁からなる管部6と、管部6の室内側及び室外側からそれぞれ左右一方へ突き出たヒレ部7、8と、管部6の室内側から戸開方向へ突き出たヒレ部9とを有する。網戸1を閉じて自走防止装置が戸口枠4に連結したとき、ヒレ部7、8は、戸口枠4の室外側と見込み方向に対向する。ヒレ部9は、パッキン(図示省略)を介して網(図示省略)を張るための引っ掛け部になっている。
図1~図3に示すように、ロック機3は、縦框2に取り付けられたケース10と、ケース10に保持された鎌11と、ケース10と鎌11との間に介装されたばね12と、縦框2の室内側に配置された第一操作片13と、縦框2の室外側に配置された第二操作片14とを有する。
ケース10は、その内部に鎌11の大部分とばね12とを収容するため、二つの樹脂製のケース分割体を見込み方向に合わせて箱状に組み立てられた構造になっている。
鎌11は、ケース10から戸閉方向へ突き出たフック部15と、ケース10の内部に収容された基板部16とからなる。
ケース10は、ロック機3を縦框2の外観において目立ちにくくするため、縦框2の内部に取り付けられている。ここで、縦框2の内部とは、縦框2を見込み方向に室内側から視たときの縦框表面部と、縦框2を見込み方向に室外側から視たときの縦框表面部との間に位置する部位のことをいう。ケース10の外側には、縦框2の管部6にケース10を固定するための挟み部17及び締結部18が設けられている。管部6の戸閉方向側の見込み壁には、ケース10を管部6の内部へ入れ込むための収容口19が形成されている。この見込み壁は、見込み方向及び上下方向に沿っている。ケース10を締結部18側から収容口19に通して管部6の内部空間へ入れ込み、管部6の見込み壁を挟み部17に差し込み、締結部18と管部6の見込み壁をねじ止めすることにより、ケース10が縦框2の内部に取り付けられている。ケース10の大部分は管部6内に位置し、ケース10の残部は、室内側のヒレ部7と室外側のヒレ部8との間に位置する。このため、縦框2を室内外いずれから見込み方向に眺めても、ケース10が露出しないようにして縦框2の意匠性を損ねないようにすることができる。
鎌11のフック部15は、戸閉方向に延びる延長部と、この延長部から上下方向に突き出た先端部とからなり、この先端部の戸開方向側の端面には、鎌11を戸開方向へ移動しないように受け部材5に係止するための掛かり面20を含み、その先端部の戸閉方向側の端面には、戸閉方向に向かって受け部材5に当接した際に鎌11を受け部材5から逃がす方へ押す向きの上下方向分力を発生させるための斜面21を含む。
基板部16は、フック部15の延長部から上下方向に拡張されている。基板部16は、一枚の金属板によって形成されている。その金属板としては、例えば、薄板等の厚さ3mm未満のものを採用することができる。
フック部15は、基板部16と一連の金属板で構成してもよいし、その金属板に樹脂部材を被せた構造にしてもよい。なお、樹脂部材を被せる目的は、受け部材5との当接部になる斜面21の滑り性を良くするためである。したがって、樹脂部材を被せる場合、斜面21を含む樹脂部材を金属板に被せればよく、フック部15の延長部まで被せる必要はない。
ケース10の内部には、鎌11の基板部16を上下方向に移動させるための空間が形成されている。ケース10の内側には、基板部16を上下方向に案内すると共に左右方向に位置決めするガイド壁面22と、基板部16の上方向移動を規制する上規制壁面23と、基板部16の下方向移動を規制する下規制壁面24とが設けられている。ケース10は、これら各壁面22~24により、鎌11を上下動可能に保持している。
ばね12は、ねじりコイルばねからなる。ばね12の一端部は、ケース10に保持され、ばね12の他端部は、鎌11に保持されている。ばね12の一端部は、ケース10に軸線周りに回動することができ、ばね12の他端部は、鎌11と一体的に上下動することができる。
より具体的には、図1に示すように、ばね12の両端部は、それぞれ円形に巻かれている。ケース10の内側には、見込み方向の軸線に沿った丸軸部25が設けられている。鎌11の基板部16には、見込み方向に突き出たばね付け部26が設けられている。ばね12の一端部は、丸軸部25に通されている。ばね12の他端部は、ばね付け部26に通されている。鎌11の上下動は、ばね付け部26とばね12の他端部との上下方向の係合によってばね12の他端部に伝達され、このとき、ばね12の一端部が丸軸部25に対して丸軸部25周りに滑ることにより、ばね12は、ケース10に対して丸軸部25を中心として回動させられる。このばね12の回動方向及び回動量は、鎌11の上下動方向及び移動量に対応して変化する。
鎌11は、受け部材5に戸開方向に向かって係止可能なロック位置と、受け部材5に戸開方向に向かって係止不可なロック解除位置との間を上下動可能に配置されている。図1~図3では、鎌11がロック位置にある。
受け部材5は、戸口枠4の縦枠に締結される取付板部27と、横断面U字状に曲がった係止板部28とを有する。係止板部28の下方において鎌11の上下動を許容するため、係止板部28から下方にスリット部29が連設されている。なお、スリット部29の下方には、スリット部29の見込み方向幅を確実に保つため、係止板部28と同じ横断面U字状の下端部が設けられている。
鎌11がロック位置にあるとき、図1に示すように、フック部15の掛かり面20及び斜面21は、受け部材5の係止板部28と左右方向に対向する高さにある。ロック位置の鎌11は、ケース10の下規制壁面24に当接するまでのストロークL1だけ下降することができる。鎌11は、ばね12に吊られることにより、ロック位置に保持される。
ユーザが網戸1を閉じる際、図4に実線で示すように、斜面21が係止板部28に戸閉方向に当接することにより、下方向の分力が生じて鎌11がばね12(図1参照)に抗して下方へ押し動かされていく。そして、鎌11がロック位置の高さから図4に示すストロークL2だけ下降すると、図4に二点鎖線で描くように斜面21が係止板部28を戸閉方向に過ぎて係止板部28の下縁がフック部15の頂上部に達し、掛かり面20及び斜面21が係止板部28と左右方向に対向しない高さとなるため、鎌11がロック解除位置になる。フック部15の頂上部が係止板部28の下縁を戸閉方向に過ぎると、図1に示すばね12の付勢力により、鎌11が上方向に引き上げられて鎌11がロック位置になる。これにより、鎌11の掛かり面20が受け部材5の係止板部28に戸開方向に向かって係止可能なロック状態となる。このロック状態のとき、網戸1が戸開方向に自走しようとすると、掛かり面20が係止板部28に係止することにより、網戸1の自走が防止される。
なお、鎌11の基板部16と下規制壁面24の過度な当接を避けるため、図1のストロークL1>図4のストロークL2に設定されている。
図2に示す室内側の第一操作片13と、室外側の第二操作片14は、鎌11をロック位置からロック解除位置へ押し下げるロック解除操作を行うための可動部である。縦框2の室内側及び室外側の壁には、それぞれ掘り込みカバー30、31を嵌めるための長孔32、33が設けられている。これら室内外両側の壁は、鉛直面方向に沿っている。これら長孔32、33は、それぞれ対応側の壁を見込み方向に貫通している。室内側の長孔32と室外側の長孔33は、互いに鉛直面方向にずれた位置に設けられている。本実施形態においてそのずれた方向は、上下方向に設定されている。長孔32、33の互いの孔形状は、同一になっている。
室内側の掘り込みカバー30は、図2、図5に示すように、室内側の長孔32に嵌る凹陥部34の外側に複数の爪部35を有する。これら爪部35を長孔32の孔縁に対して見込み方向に圧入して縦框2の室内側の壁に引っ掛けることにより、掘り込みカバー30が縦框2の室内側に取り付けられている。
室内側の掘り込みカバー30の凹陥部34は、上下方向に沿った凹底壁を有し、その凹底壁を見込み方向に貫通する挿入口36が設けられている。
室内側の第一操作片13は、図2、図5、図6に示すように、室内側の掘り込みカバー30の挿入口36を覆い隠すように凹陥部34の内側に嵌る操作板部37と、挿入口36から縦框2の内部に挿し込まれる挿入部38とを有する。挿入部38は、左右方向に対向する一対の脚部からなり、各脚部の反対向側の端面には、室内側の掘り込みカバー30の凹陥部34に見込み方向に係止する爪部39が設けられている。第一操作片13は、凹陥部34と操作板部37の左右方向及び見込み方向の嵌め合いと、凹陥部34と一対の爪部39の見込み方向の係止とにより、室内側の掘り込みカバー30に対して上下方向にスライド可能に連結されている。
室外側の掘り込みカバー31は、室内側の掘り込みカバー30と同一仕様に設けられている。また、室外側の第二操作片14は、室内側の第一操作片13と同一仕様に設けられている。ここで、仕様とは、部材に要求する特定の形状、構造、寸法及び精度のことをいい、同一仕様とは、対応する二つの部材(第一操作片13と第二操作片14、掘り込みカバー30と掘り込みカバー31)を比較したときに互いの仕様が一致することをいう。このため、同一仕様の二つの部材(第一操作片13と第二操作片14、掘り込みカバー30と掘り込みカバー31)は、一種の製品を二つ用意し、室内側と室外側で見込み方向の向きを互いに反対にして取り付けるだけでよい。したがって、室外側の第二操作片14と掘り込みカバー31の詳細説明を省略するが、室外側の掘り込みカバー31は、室内側の掘り込みカバー30と同様な挿入口40を有し、第二操作片14は、第一操作片13と同様な操作板部41と挿入部42とを有し、室外側の掘り込みカバー31に対して上下方向にスライド可能に連結されている。
図1~図3に示すように、ケース10には、室内側の掘り込みカバー30の挿入口36と見込み方向に対向する貫通口43と、室外側の掘り込みカバー31の挿入口40と見込み方向に対向する貫通口44とが設けられている。これら貫通口43、44は、対応側の挿入口36、40とケース10の内部とを見込み方向に常時連通させるためのものである。
鎌11の基板部16は、第一操作片13の挿入部38に係合する第一係合部45と、第二操作片14の挿入部42に係合する第二係合部46とを含む。これら両係合部45、46は、互いに鉛直面方向にずれた位置に設けられている。本実施形態においてそのずれた方向は、上下方向に設定されている。
それら両係合部45、46は、それぞれ基板部16を見込み方向に貫通し、上下方向に長く左右方向に短い長孔状になっている。第一係合部45と第二係合部46は、互いに同一の孔形状をもち、互いの長軸線が一直線上に位置している。
室内側の掘り込みカバー30と連結された第一操作片13の挿入部38は、室内側の掘り込みカバー30を縦框2の長孔32に嵌着することにより、ケース10の室内側の貫通口43に挿し込まれ、さらに鎌11の第一係合部45に挿し込まれて、第一係合部45と上下方向に係合可能な状態に配置される。室外側の掘り込みカバー31と連結された第二操作片14の挿入部42は、室外側の掘り込みカバー31を縦框2の長孔33に嵌着することにより、ケース10の室外側の貫通口44に挿し込まれ、さらに鎌11の第二係合部46に挿し込まれて、第二係合部46と上下方向に係合可能な状態に配置される。
ここで、第一操作片13の挿入部38の上下方向高さH1は、第一係合部45の上下方向高さH2よりも小さく設定されている。H2とH1の差ΔH1(=H2-H1)は、図4のストロークL2よりも大きく設定されている。また、図1に示す第二操作片14の挿入部42の上下方向高さH3は、第二係合部46の上下方向高さH4よりも小さく設定されている。H4とH3の差ΔH2(=H4-H3)は、図4のストロークL2よりも大きく設定されている。これにより、鎌11を操作するために第一操作片13と第二操作片14のいずれか一方の操作片を手でスライドさせても、他方の操作片は独立して静止したままに保つことができる。したがって、例えば、室外側の第二操作片14とカバー31との間の摩擦係数の増大等があっても、室内側から第一操作片13をスライドさせるときに、室外側の第二操作片14の摩擦力による曲げモーメントが生じないので、室内側からでも軽い力で第一操作片13をスライドさせることが可能になる。なお、本実施形態においてはΔH1>L2かつΔH2>L2としたが、例えば室外側のみΔH2>L2とし、室内側はΔH1=0としてもよい。
縦框2に取り付けられたケース10に対して鎌11がばね12によってロック位置に吊られている状態では、第一操作片13の挿入部38又は第二操作片14の挿入部42が鎌11の対応側の第一係合部45又は第二係合部46によって下から支持されるので、第一操作片13、第二操作片14が勝手に下降することはない。ユーザが第一操作片13の操作板部37又は第二操作片14の操作板部41を下方にスライドさせるロック解除操作を行うことにより、対応側の挿入部38又は挿入部42から対応側の第一係合部45又は第二係合部46に下方向の操作力が伝達されて、鎌11がロック解除位置へ押し下げられる。ユーザがロック解除操作を与えた第一操作片13又は第二操作片14から指を離すと、ばね12の付勢力により、鎌11がロック位置へ上昇させられ、その第一係合部45又は第二係合部46から上方に押された第一操作片13又は第二操作片14も鎌11と一体的に上昇させられる。
第一実施形態に係る網戸自走防止装置は、上述のように、網戸1の縦框2に設けられるロック機3と、戸口枠4に設けられる受け部材5とを備え、そのロック機3が受け部材5に係止可能なロック位置と受け部材5に係止不可なロック解除位置との間を上下動可能に配置される鎌11と、縦框2の室内側に配置される第一操作片13と、縦框2の室外側に配置される第二操作片14と、縦框2の内部に取り付けられ鎌11を上下動可能に保持するケース10と、鎌11とケース10との間に介在するばね12とを有し、その鎌11が網戸1を閉じる際の受け部材5との当接によってロック位置からロック解除位置へ押し動かされた後、ばね12の付勢によってロック位置へ復帰させられるようになっており、第一操作片13及び第二操作片14は、それぞれロック位置の鎌11をロック解除位置へ移動させるロック解除操作を鎌11に伝達する挿入部38、42を有し、その鎌11が第一操作片13の挿入部38と係合する第一係合部45と、第二操作片14の挿入部42と係合する第二係合部46とを有する。これにより、ユーザが網戸1を閉じる際、ロック位置の鎌11と、戸口枠4に設けた受け部材5とが当接すると、鎌11がばね12に抗してロック解除位置へ押し動かされ、その後、ばね12の付勢でロック位置へ戻される。鎌11がロック位置にあるとき、網戸1が風力によって開こうとしても鎌11が受け部材5に係止するため、網戸1の自走が防止される。ユーザが室内側の第一操作片13又は室外側の第二操作片14に対するロック解除操作を行うと、その第一操作片13の挿入部38又は第二操作片14の挿入部42が鎌11の対応側の第一係合部45又は第二係合部46に係合してロック解除操作が伝達されるため、鎌11がロック解除位置へ移動させられる。鎌11がロック解除位置にあるとき、鎌11が受け部材5と係止不可な位置関係にあるため、網戸1を開けることが可能である。ユーザがロック解除操作を止めると、鎌11がばね12の付勢でロック位置に復帰させられる。このように、第一実施形態に係る網戸自走防止装置は、鎌11と受け部材5の自動ロック化を図ることが可能である。
また、第一実施形態に係る網戸自走防止装置は、鎌11がケース10で保持され、そのケース10が縦框2の内部に取り付けられることにより、第一操作片13の挿入部38と第二操作片14の挿入部42で鎌11を宙吊りすることが不要になる。
さらに、第一実施形態に係る網戸自走防止装置は、鎌11の第一係合部45と第二係合部46が互いに縦框2の見込み方向と直交する方向(鉛直面方向)にずれた位置に設けられていることにより、鎌11を見込み方向に貫通する大きな開口部の形成が不要になり、鎌11の厚みを見込み方向に薄くして、縦框2の内部において縦框2と鎌11との間に見込み方向の余裕を得ることができ、その分、縦框2を見込み方向に薄くしても、ばね12と鎌11を保持するケース10を縦框2の内部に配置して自動ロック化を図ることが可能になると共に、室内外両側の挿入部38、42を雌雄の関係に組み合わせることが不要になるので、室内側の第一操作片13と室外側の第二操作片14を同一仕様にすることも可能になる。
このように、第一実施形態に係る網戸自走防止装置は、網戸1の縦框2の見込み方向幅を薄くしても鎌11と受け部材5の自動ロック化を図ることができ、しかも室内側の第一操作片13と室外側の第二操作片14を同一仕様にすることもできる。
また、第一実施形態に係る網戸自走防止装置は、第一操作片13の挿入部38の上下方向高さH1が第一係合部45の上下方向高さH2よりも小さい設定及び第二操作片14の挿入部42の上下方向高さH3が第二係合部46の上下方向高さH4よりも小さい設定のうち、少なくとも一方の設定を満足していることにより、鎌11を操作するため、前述の設定を満足している操作片13又は14とは反対側の操作片14又は13を手でスライドさせても、設定満足側の操作片13又は14は独立して静止したままに保つことができる。したがって、設定満足側の操作片13又は14と対応のカバー30又は31との間の摩擦係数の増大等があっても、反対側の操作片14又は13をスライドさせるときに、設定満足側の操作片13又は14の摩擦力による曲げモーメントが生じないので、反対側の操作片14又は13を軽い力でスライドさせることが可能になる。特に、本実施形態では、前述の二設定の両方を満足しているので、室内側の第一操作片13又は室外側の第二操作片14のいずれをスライドさせる場合でも、反対側である室外側の第二操作片14又は室内側の第一操作片13が静止したままに保つことができる。
また、第一実施形態に係る網戸自走防止装置は、鎌11の第一係合部45と第二係合部46が互いに縦框2の上下方向にずれた位置に設けられていることにより、縦框2の上下方向の長さを有効に活用して第一係合部45と第二係合部46を上下方向にずらして配置することができ、第一係合部45と第二係合部46を左右方向にずらして配置する場合に比して縦框2の左右方向幅の拡張を避けることができる。
また、第一実施形態に係る網戸自走防止装置は、第一操作片13と第二操作片14が互いに同一仕様に設けられていることにより、第一操作片と第二操作片を異仕様にする場合に比して用意する部品の種類を抑えて製造コストの低減を図ることができる。
第一実施形態では、受け部材5を戸口枠4に設ける二枚引き違い戸用の網戸自走防止装置を例示したが、このような網戸自走防止装置は、四枚引き違い戸に適用することも可能である。その一例としての第二実施形態を図7に示す。なお、以下では、第一実施形態との相違点を述べるに留める。
第二実施形態では、二枚の内障子51、52と、二枚の外障子53、54とで四枚の引き違い戸を構成し、それら二枚の室外側の障子53、54に対してさらに室外側に二枚の網戸55、56を設置する建具構造になっている。二枚の網戸55、56は、互いの縦框57、58同士を噛み合わせる合掌合わせ構造になっている。二枚の網戸55、56のうち、一枚の網戸55の縦框57にロック機59が設けられ、残る一枚である他の網戸56の縦框58に受け部材60が設けられている。
第一実施形態に係る網戸自走防止装置は、自動ロック式に構成したが、手動ロック式と自動ロック式を選択可能に構成することも可能である。その一例としての第三実施形態を図8に示す。
第三実施形態に係るロック機70は、ケース71に第一の姿勢と第二の姿勢とを切り替え可能に保持された可動ピース72を有する。なお、図8では、可動ピース72が第一の姿勢のときを実線で描き、第二の姿勢のときを二点鎖線で描いている。
可動ピース72は、ケース71に見込み方向の軸線周りに回動可能に取り付けられている。可動ピース72が第一の姿勢にあるとき、可動ピース72の長手方向は上方向を向いている。このとき、鎌73は、ロック位置から可動ピース72の長手方向の上端面74に接触するまでL1だけ下降することができる。したがって、鎌73の上下動ストロークは、可動ピース72により、第一のストロークL1に規制されることになり、ばね12は、第一実施形態と同様、第一のストロークL1まで下降したロック解除位置の鎌73をロック位置へ付勢することができる。このため、ユーザが網戸を閉じる際、鎌73は、図1、図7の受け部材に自動的に係止する。なお、図8では、鎌73が第一のストロークL1だけ下降したときのフック部付近の位置を一点鎖線で描いている。
一方、可動ピース72が第二の姿勢にあるとき、可動ピース72の長手方向は左右方向を向いている。このため、鎌73は、ロック位置から可動ピース72の短手方向の上端面75に左右方向に沿って接触するまでL3だけ下降することができる。したがって、鎌73の上下動ストロークは、可動ピース72により、第二のストロークL3に規制され、第一のストロークL1よりも下方向に大きくなる。なお、図8では、鎌73が第二のストロークL3だけ下降したときのフック部付近の位置を二点鎖線で描き、このときのばね12の姿勢を二点鎖線で描いている。
鎌73がロック位置からL3だけ下降する際、ばね12が丸軸部25を中心に左回転し、ばね12は、鎌73を下側へ付勢する姿勢、すなわちロック位置からロック解除位置へ向かう方向へ付勢する姿勢になる。したがって、可動ピース72を第二の姿勢とし、鎌73を第二のストロークL3だけ下降させた状態にすると、ばね12により、鎌73がロック位置へ復帰させられず、かつロック解除位置に保たれる手動ロック式の使用形態となる。この手動ロック式の使用形態では、ユーザが網戸を閉じても、鎌73が図1、図7の受け部材に自動的に係止することはない。網戸を閉じた後、ユーザが第一操作片13又は第二操作片14を上方向にスライドさせるロック操作を行うことにより、鎌73がロック位置に上昇すると共にばね12が丸軸部25を中心に右回転して鎌73をロック位置に保持する状態へ遷移する。また、ユーザが網戸を開ける際、第一操作片13又は第二操作片14を下方向にスライドさせるロック解除操作を行うことにより、鎌73が第二のストロークL3まで下降すると共にばね12が丸軸部25を中心に左回転して鎌73をロック解除位置に保持する状態へ遷移する。
なお、ケース71に対する可動ピース72の取り付け構造は特に限定されず、例えば、可動ピース72に見込み方向の軸部を設け、この軸部をケース71に設けた軸孔に嵌合し、止め輪等で当該軸部を抜け止めして見込み方向に位置決めする構造が挙げられる。また、可動ピース72が第一の姿勢と第二の姿勢間で移動する際に抵抗となるクリック機構を設けてもよい。ケース71には、可動ピース72を第一の姿勢又は第二の姿勢に保つための補助壁面を設けることが好ましい。図示例では、可動ピース72が第一の姿勢のとき、可動ピース72の左側を支持すると共に、可動ピース72の長手方向の下端面を左右方向に沿って支持し、また、可動ピース72が第二の姿勢のとき、可動ピース72の短手方向の下端面を左右方向に沿って支持する補助壁面76が設けられている。
また、可動ピース72を第一の姿勢と第二の姿勢に切り替える作業は、縦框の内部にケース71を取り付ける前に行ってもよいし、ユーザが任意に切り替えを行えるようにしてもよい。ユーザの任意切り替えを可能とする態様として、例えば、ねじ回し用の+又は-ドライバーに対応の工具接続部を可動ピースに設け、その工具接続部を露出させるためのスルーホールをケース71及び縦框に設けることが挙げられる。
このように、第三実施形態に係る網戸自走防止装置は、ロック機70がケース71に第一の姿勢と第二の姿勢とを切り替え可能に保持された可動ピース72を有し、その可動ピース72が第一の姿勢のときに鎌73の上下動ストロークを第一のストロークL1に規制し、第二の姿勢のときに鎌73の上下動ストロークを第二のストロークL3に規制するように配置されており、鎌73の上下動ストロークが第一のストロークL1に規制されたとき、ばね12が鎌73をロック位置へ付勢し、鎌73の上下動ストロークが第二のストロークL3に規制され、かつ鎌73がロック位置からロック解除位置を越えてさらに押し動かされたとき、ばね12が鎌73をロック位置からロック解除位置へ付勢するように構成されていることにより、手動ロック式と自動ロック式のいずれにも構成可能な網戸自走防止装置として提供することができる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。したがって、本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 網戸
2、57 縦框
3、59、70 ロック機
4 戸口枠
5、60 受け部材
10、71 ケース
11、73 鎌
12 ばね
13 第一操作片
14 第二操作片
38、42 挿入部
45 第一係合部
46 第二係合部
58 他の網戸の縦框
72 可動ピース
2、57 縦框
3、59、70 ロック機
4 戸口枠
5、60 受け部材
10、71 ケース
11、73 鎌
12 ばね
13 第一操作片
14 第二操作片
38、42 挿入部
45 第一係合部
46 第二係合部
58 他の網戸の縦框
72 可動ピース
Claims (4)
- 網戸の縦框に設けられるロック機と、戸口枠又は他の網戸の縦框に設けられる受け部材とを備え、
前記ロック機は、前記受け部材に係止可能なロック位置と前記受け部材に係止不可なロック解除位置との間を上下動可能に配置される鎌と、前記網戸の縦框の室内側に配置される第一操作片と、前記網戸の縦框の室外側に配置される第二操作片とを有する網戸自走防止装置において、
前記ロック機は、前記網戸の縦框の内部に取り付けられ前記鎌を上下動可能に保持するケースと、前記鎌と前記ケースとの間に介在するばねとを有し、
前記鎌は、前記網戸を閉じる際の前記受け部材との当接によって前記ロック位置から前記ロック解除位置へ押し動かされた後、前記ばねの付勢によって前記ロック位置へ復帰させられるようになっており、
前記第一操作片及び前記第二操作片は、それぞれ前記ロック位置の前記鎌を前記ロック解除位置へ移動させるロック解除操作を前記鎌に伝達する挿入部を有し、
前記鎌は、前記第一操作片の挿入部と係合する第一係合部と、前記第二操作片の挿入部と係合する第二係合部とを有し、前記第一係合部と前記第二係合部は、互いに前記網戸の縦框の見込み方向と直交する方向にずれた位置に設けられていることを特徴とする網戸自走防止装置。 - 前記第一操作片の挿入部の上下方向高さが前記第一係合部の上下方向高さよりも小さい設定及び前記第二操作片の挿入部の上下方向高さが前記第二係合部の上下方向高さよりも小さい設定のうち、少なくとも一方の設定を満足している請求項1に記載の網戸自走防止装置。
- 前記第一操作片と前記第二操作片は、互いに同一仕様に設けられている請求項1又は2に記載の網戸自走防止装置。
- 前記ロック機は、前記ケースに第一の姿勢と第二の姿勢とを切り替え可能に保持された可動ピースを有し、
前記可動ピースは、前記第一の姿勢のときに前記鎌の上下動ストロークを第一のストロークに規制し、前記第二の姿勢のときに前記鎌の上下動ストロークを第二のストロークに規制するように配置されており、
前記鎌の上下動ストロークが前記第一のストロークに規制されたとき、前記ばねが前記鎌を前記ロック位置へ付勢し、前記鎌の上下動ストロークが前記第二のストロークに規制され、かつ前記鎌が前記ロック位置から前記ロック解除位置を越えてさらに押し動かされたとき、前記ばねが前記鎌を前記ロック位置から前記ロック解除位置へ向かう方向に付勢する請求項1から3のいずれか1項に記載の網戸自走防止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021136323A JP2023030909A (ja) | 2021-08-24 | 2021-08-24 | 網戸自走防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021136323A JP2023030909A (ja) | 2021-08-24 | 2021-08-24 | 網戸自走防止装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023030909A true JP2023030909A (ja) | 2023-03-08 |
Family
ID=85414292
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021136323A Pending JP2023030909A (ja) | 2021-08-24 | 2021-08-24 | 網戸自走防止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023030909A (ja) |
-
2021
- 2021-08-24 JP JP2021136323A patent/JP2023030909A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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