ここで、本発明のガイドレールは、横型ブラインドや縦型ブラインド、ロールスクリーン、プリーツスクリーン、たくし上げカーテン等、様々なタイプの遮蔽装置に使用可能である。但し、以下では、本発明のガイドレールを横型ブラインドに使用した場合について説明する。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、図面中に注記された「前」「後」「左」「右」「上」「下」の方向は、本明細書中の説明において「前」「後」「左」「右」「上」「下」と記述される方向にそれぞれ対応する。但し、本実施形態に係る横型ブラインド及びガイドレールの各構成の位置関係は、「前」「後」「左」「右」「上」「下」の概念に限定されるものではない。
まず、図1を参照しつつ、本実施形態に係る横型ブラインド及びガイドレールの構成の概略について説明する。
図1(a)(b)に示すように、窓ガラス10を備えたサッシ(図示せず)の室内側に設けられた四角枠状の額縁11(枠体)には、横型ブラインド1とガイドレール20とが設置されている。なお、四角枠状以外の形状(例えば丸枠状)の額縁に対し、横型ブラインドとガイドレールとを設置してもよい。
<横型ブラインドの構成>
横型ブラインド1は、額縁11の上辺を構成する上縁部11a(上枠部)の内面に対しブラケット(図示せず)を介して取り付けられるヘッドボックス2を有する。
ヘッドボックス2の長さ方向複数箇所(図示の例では2箇所)からは、ラダーコード3がそれぞれ吊り下げられている。各ラダーコード3は、ヘッドボックス2の下側から垂下可能で、かつ左右方向(水平方向)を回転軸心として回転可能な、複数段のスラット4(遮蔽部材)を支持している。各スラット4は、遮光性を備えた遮光材料(例えばアルミニウム等の金属)で構成されている。なお、各スラット4は、遮光性が低い材料(例えばプラスチック等の樹脂)で構成されてもよい。また、各ラダーコード3の下端には、ボトムレール5が連結され、各ラダーコード3の上端部は、ヘッドボックス2内において、回転可能に支持された駆動軸(図示せず)に連結されている。
また、ヘッドボックス2の一端(図示の例では左端)からは、上記駆動軸に連結された、操作者が回転操作可能な操作ポール6が垂下されている。操作ポール6は、スラット4の角度調節(開閉)を行うためのポールである。
操作者が操作ポール6を回転操作して駆動軸を回転させると、駆動軸の回転によりラダーコード3を介して各スラット4が左右方向を回転軸心として回転し、スラット4の角度が変動する。
また、ヘッドボックス2における複数のラダーコード3の吊下位置近傍からは、昇降コード(図示せず)がそれぞれ吊り下げられている。各昇降コードは、各スラット4のラダーコード3による支持位置近傍に形成された挿通孔(図示せず)を挿通して、下端がボトムレール5に連結されている。また、各昇降コードの上端は、ヘッドボックス2内をその一端側に案内され、ヘッドボックス2の一端に設けられたストッパ装置9を介してヘッドボックス2から垂下されている。ヘッドボックス2から垂下された各昇降コードには、コードイコライザ8を介して、操作者が操作可能な操作コード7が連結されている。操作コード7は、スラット4の引き上げ(上昇)及び降下を行うためのコードである。
操作者が操作コード7を操作して昇降コードをヘッドボックス2から引き出すと、ボトムレール5が引き上げられ、下段のスラット4から順次引き上げられる。また、操作者が操作コード7を操作してボトムレール5及びスラット4の重量に基づき昇降コードをヘッドボックス2内に引き込ませると、ボトムレール5が降下し、上段のスラット4から順次ラダーコード3に支持される状態に復帰する。また、操作者が操作コード7を手放すと、ストッパ装置9が作動し、ボトムレール5の自重降下が阻止され、スラット4が所望高さに吊下支持される。
なお、上記で説明した横型ブラインド1の構成は、あくまで一例であり、上記以外の構成であってもよい。例えば、上記では、横型ブラインド1の操作方式を、スラット4の角度調整を操作ポール6により行い、スラット4の昇降を操作コード7により行う、いわゆる「ポール式」としたが、横型ブラインド1の操作方式は、ポール式に限定されるものではなく、他の方式であってもよい。
<ガイドレールの構成>
ガイドレール20は、上記横型ブラインド1のスラット4の端部をガイド可能なレールである。本実施形態では、ガイドレール20は、スラット4の左右方向端部をガイド可能な2つの縦ガイド部21,21により構成されている。一方の縦ガイド部21は、額縁11の左辺を構成する左縁部11bに設置され、スラット4の左端部をガイド可能となっており、他方の縦ガイド部21は、額縁11の右辺を構成する右縁部11cに設置され、スラット4の右端部をガイド可能となっている。
なお、左縁部11b及び右縁部11cのいずれか一方のみに対し縦ガイド部21を設置してもよい(この場合、左縁部11b及び右縁部11cのいずれか一方に設置した縦ガイド部21により、ガイドレールが構成される)。若しくは、縦ガイド部21を設置する代わりに、額縁11の下辺を構成する下縁部11dに対し横ガイド部を設置してもよい(この場合、横ガイド部によりガイドレールが構成される)。若しくは、縦ガイド部21を設置するのに加えて、下縁部11dに対し横ガイド部を設置してもよい(この場合、縦ガイド部21及び横ガイド部により、ガイドレールが構成される)。
各縦ガイド部21は、非移動部22と移動部23(第1移動部、第2移動部)とを有し、上端(一端)から所定長さ分が非移動部22により構成され、非移動部22の下方(非移動部以外の部分)が移動部23により構成されている。すなわち、非移動部22は、対応する縁部(左縁部11bに設置される縦ガイド部21では左縁部11b。右縁部11cに設置される縦ガイド部21では右縁部11c)のうち上端から所定長さ分に配置され、移動部23は、対応する縁部のうち非移動部22の下方に配置される。
本実施形態では、上記所定長さ、つまり非移動部22の長さは、図1(b)に示すような上限位置まで引き上げられて畳み込まれた状態(以下適宜「畳み込み状態」という。)にある複数段のスラット4の高さ方向寸法(詳細には、畳み込み状態にある複数段のスラット4の高さ方向寸法と、その上端及び下端のヘッドボックス2及びボトムレール5との高さ方向寸法との合計寸法)、言い換えれば複数段のスラット4の畳み代の長さと略同等となっている。なお、以下適宜、スラット4、ヘッドボックス2、及びボトムレール5を総称して、「スラット4等」という。すなわち、非移動部22は、対応する縁部のうち上端から上記畳み代の長さ分(複数段のスラット4が畳み込み状態にある状況でもスラット4等がある部分)に配置され、移動部23は、対応する縁部のうち非移動部22の下方(複数段のスラット4が畳み込み状態にある状況ではスラット4等がない部分)に配置される。なお、上記所定長さ(非移動部22の長さ)を、上記畳み代の長さよりも短くしたり長くしてもよい。
各非移動部22は、取り付け部24(第1取り付け部)と、取り付け部24に対し移動不能に接続された1つの遮蔽部25(第1遮蔽部)とを有する。
取り付け部24は、対応する縁部の内面のうち上端から上記畳み代の長さ分に取り付けられる。遮蔽部25は、複数段のスラット4のうち取り付け部24に対向配置されるスラット4の左右方向端部と、対応する縁部の内面のうち取り付け部24が取り付けられる部分との隙間S1を、遮蔽可能となっている。本実施形態では、取り付け部24は、遮蔽部25がスラット4と窓ガラス10との間(スラット4よりも室外側)において隙間S1を遮蔽可能となるように、取り付けられる。なお、取り付け部24を、遮蔽部25がスラット4の窓ガラス10とは反対側(スラット4よりも室内側)において隙間S1を遮蔽可能となるように、取り付けてもよい。
各移動部23は、取り付け部26(第2取り付け部、第3取り付け部)と、取り付け部26に対し移動可能に接続された1つの遮蔽部27(第2遮蔽部、第3遮蔽部)とを有する。
取り付け部26は、対応する縁部の内面のうち上記非移動部22の取り付け部24の下方に取り付けられる。遮蔽部27は、複数段のスラット4のうち取り付け部26に対向配置されるスラット4の左右方向端部と、対応する縁部の内面のうち取り付け部26が取り付けられる部分との隙間S2を、遮蔽可能となっている。すなわち、遮蔽部27は、上記隙間S2の遮蔽を行う際には、後述の遮蔽状態(図1(a)の状態)となり、遮蔽を行わない際には、後述の非遮蔽状態(図1(b)の状態)となるように、取り付け部26に接続されている。本実施形態では、取り付け部26は、遮蔽状態にある遮蔽部27がスラット4と窓ガラス10との間(スラット4よりも室外側)において隙間S2を遮蔽可能となるように、取り付けられる。なお、取り付け部26を、遮蔽状態にある遮蔽部27がスラット4の窓ガラス10とは反対側(スラット4よりも室内側)において隙間S2を遮蔽可能となるように、取り付けてもよい。
次に、図2〜図9を参照しつつ、縦ガイド部21の非移動部22及び移動部23の構成について詳細に説明する。なお、図2及び図3中では、構造を見やすくするために、縦ガイド部21の移動部23の長さを上下方向に短縮して(移動部23の下部側を省略して)図示している。
ここで、本実施形態では、左縁部11bに設置される縦ガイド部21と右縁部11cに設置される縦ガイド部21とは、左右対称の構造となっている。以下では、右縁部11cに設置される縦ガイド部21の非移動部22及び移動部23の構成を代表に説明する。なお、以下の説明において、単に非移動部22や移動部23等という場合は、右縁部11cに設置される縦ガイド部21の非移動部22や移動部23等を指しているものとする。左縁部11bに設置される縦ガイド部21の非移動部22及び移動部23の構成は、以下で説明する右縁部11cに設置される縦ガイド部21の非移動部22及び移動部23の構成を左右対称とした構成であるので、説明を省略する。
なお、左縁部11bに設置される縦ガイド部と右縁部11cに設置される縦ガイド部とを同一の構造(共通の製品)とし、これら2つの縦ガイド部を左右対称の向きで左縁部11b及び右縁部11cにそれぞれ配置してもよい。
<非移動部の構成>
図2及び図3に示すように、非移動部22は、矩形薄板状の上記取り付け部24と、矩形薄板状の上記遮蔽部25とを有する。
取り付け部24と遮蔽部25とは、遮光性を備えた遮光材料(例えばアルミニウム等の金属)で一体(1つの部材)として構成されている。なお、取り付け部24と遮蔽部25とを、遮光性が低い材料(例えばプラスチック等の樹脂)で一体として構成してもよい。この場合、遮蔽部25の表面又は内部に遮光性を備えた部材(遮光板等)を取り付けて、遮蔽部25における遮光性を向上させることが好ましい。若しくは、取り付け部24と遮蔽部25とを、別体(別々の部材)として構成してもよい。この場合、遮蔽部25を遮光材料で構成して、遮蔽部25における遮光性を確保させるか、遮蔽部25の表面又は内部に遮光性を備えた部材(遮蔽板等)を取り付けて、遮蔽部25における遮光性を向上させることが好ましい。
取り付け部24の左面(スラット4の右端部と対向する側の面)には、当該取り付け部24の厚み方向に凹み、上下方向に沿って所定幅を備えた溝部241が設けられている。溝部241の底面には、取り付け用のねじ(図示せず)が貫通する貫通孔(図示せず)が設けられている。この際、溝部241を、後述のように右縁部11cに螺合した取り付け用のねじの頭部を取り付け部24の左面から突出しないように内部に収納可能なように、構成してもよい。また、取り付け部24の左面に溝部241を設けず、当該左面に貫通孔を設けてもよい。そして、取り付け用のねじが貫通孔を貫通して右縁部11cに螺合することで、取り付け部24が右縁部11cの内面のうち上端から上記畳み代の長さ分に取り付けられる。なお、取り付け部24を、ねじ以外の固定部材(例えば接着剤等)を用いて取り付けてもよい(この場合、上記貫通孔を省略してもよい)。
遮蔽部25は、その幅方向が取り付け部24の幅方向と略垂直となるように、取り付け部24の後端部(幅方向端部)側において、当該取り付け部24に対し移動不能に連接されている。したがって、非移動部22は、全体として平面視略L字状となっている。
また、遮蔽部25には、当該遮蔽部25と、非移動部22の下方に配置された移動部23において後述の遮蔽状態(図2の状態)にある遮蔽部27との間の接続部28を覆うための蓋部251が設けられている。蓋部251は、遮蔽部25の下端部の後側から下方に向けて突出した庇部として形成されている。そして、蓋部251は、その前側に遮蔽部27の上端部が接触又は近接されることで、接続部28を覆って、当該接続部28における遮蔽を行うことが可能である。なお、蓋部251は、上記のような遮蔽部25の下端部の後側から下方に向けて突出した庇部に限定されるものではなく、接続部28を覆うことが可能なものであれば、どのようなものであってもよい。また、接続部28を覆うための蓋部を、遮蔽部25に代えて又は加えて、移動部23の遮蔽部27に設けてもよい。
なお、上記で説明した非移動部22の構成は、あくまで一例であり、上記以外の構成であってもよい。
<移動部の構成>
図2〜図9に示すように、移動部23は、矩形薄板状の上記取り付け部26と、矩形薄板状の上記遮蔽部27とを有する。
取り付け部26と遮蔽部27とは、別体として構成されている。そして、遮蔽部27は、遮光性を備えた遮光材料(例えばアルミニウム等の金属)で構成されている。なお、遮蔽部27を、遮光性が低い材料(例えばプラスチック等の樹脂)で構成してもよい。この場合、遮蔽部27の表面又は内部に遮光性を備えた部材(遮光板等)を取り付けて、遮蔽部27における遮光性を向上させることが好ましい。
取り付け部26の左面(スラット4の右端部と対向する側の面)には、上記溝部241と同様に構成された溝部261が設けられている。なお、取り付け部26の左面に溝部261を設けず、当該左面に貫通孔を設けてもよい。そして、取り付け用のねじ29が溝部261の底面の貫通孔(図示せず)を貫通して右縁部11cに螺合することで、取り付け部26が右縁部11cの内面のうち上記非移動部22の取り付け部24の下方に取り付けられる。このとき、右縁部11cに螺合したねじ29の頭部は、取り付け部26の左面から突出せずに溝部261の内部に収納された状態となる(図4及び図5参照)。なお、取り付け部26を、ねじ29以外の固定部材(例えば接着剤等)を用いて取り付けてもよい(この場合、上記貫通孔を省略してもよい)。
遮蔽部27は、上記隙間S2の遮蔽を行う際には、その幅方向が取り付け部26の幅方向と略垂直な遮蔽状態(図1(a)、図2、図4の状態)となり、遮蔽を行わない際には、その幅方向が取り付け部26の幅方向と略平行な非遮蔽状態(図1(b)、図3、図5の状態)となるように、取り付け部26の後端部(幅方向端部)側において、当該取り付け部26に対し移動可能に連結されている。したがって、移動部23は、遮蔽部27が遮蔽状態にあるときには、全体として平面視略L字状となる。
本実施形態では、遮蔽部27は、取り付け部26の後端部側において、当該取り付け部26に対し回動可能に連結されている。具体的には、遮蔽部27は、遮蔽状態において、取り付け部26に対し近接するように前側(取り付け部26側)に回動することで、非遮蔽状態となり、非遮蔽状態において、取り付け部26に対し離反するように左側に回動することで、遮蔽状態となるように、取り付け部26に連結されている。このため、遮蔽部27における遮蔽状態は、遮蔽部27が開いた状態(展開された状態)とも言え、遮蔽部27における非遮蔽状態は、遮蔽部27が閉じた状態(折り畳まれた状態)とも言える。この例では、遮蔽部27は、取り付け部26に対し左側に回動している際に、その幅方向基端部(後述のヒンジ片部231が設けられた側の端部)が右縁部11cの内面に接触して後側に回動不能となることで、その幅方向が取り付け部26の幅方向と略垂直な遮蔽状態となる。なお、遮蔽部27を、遮蔽状態において、取り付け部26に対し離反するように左側に回動することで、非遮蔽状態となり、非遮蔽状態において、取り付け部26に対し近接するように前側に回動することで、遮蔽状態となるように、取り付け部26に連結してもよい。
<移動部における遮蔽部と取り付け部との連結態様の詳細>
本実施形態では、移動部23は、ヒンジ機構230を有し、このヒンジ機構230により、遮蔽部27が取り付け部26の後端部側において当該取り付け部26に対し回動可能となるように、遮蔽部27と取り付け部26とが連結されている。ヒンジ機構230は、複数のヒンジ片部231と、複数のヒンジ片部232と、ピン233とを備える。
複数のヒンジ片部231は、遮蔽部27の幅方向基端部(取り付け部26と連結される側の端部)に対し、その長さ方向、つまり上下方向に沿って所定ピッチで設けられ、各ヒンジ片部231には、上下方向に沿った貫通孔234が設けられている。これら複数のヒンジ片部231は、遮蔽部27の幅方向基端部に対し上下方向に沿って設けられ、上下方向に沿った長孔を備えた長尺部が、その長さ方向、つまり上下方向に沿って所定ピッチで櫛歯状に切り欠き加工されることで形成されたものである。なお、遮蔽部27の上記長尺部は、当該遮蔽部27と一体として構成されてもよいし別体として構成されてもよい。すなわち、適宜の治具を用いて遮蔽部27の上記長尺部が上下方向に沿って所定ピッチで切り欠き加工されて切り抜かれることで、当該長尺部において上下方向に沿って所定ピッチで残った複数の部分が、それぞれヒンジ片部231となる。なお、上記のような切り欠き加工を行うことで複数のヒンジ片部231を配置するのではなく、完成品である複数のヒンジ片部231を取り付けることで配置してもよい。
複数のヒンジ片部232は、取り付け部26の後端部に対し、その長さ方向、つまり上下方向に沿って所定ピッチで設けられ、各ヒンジ片部232には、上下方向に沿った貫通孔235が設けられている。これら複数のヒンジ片部232は、取り付け部26の後端部に対し上下方向に沿って設けられ、上下方向に沿った長孔を備えた長尺部が、上記ヒンジ片部231と同様に切り欠き加工されることで形成されたものである。なお、取り付け部26の上記長尺部は、当該取り付け部26と一体として構成されてもよいし別体として構成されてもよい。また、切り欠き加工を行うことで複数のヒンジ片部232を配置するのではなく、完成品である複数のヒンジ片部232を取り付けることで配置してもよい。
そして、ヒンジ片部231,232が互い違いに配置されて貫通孔234と貫通孔235とが接続されるように、遮蔽部27と取り付け部26とが接続された状態で、それらの一端側(例えば下端側)からピン233が貫通孔234,235にそれぞれ挿通されることで、複数のヒンジ片部231がピン233を回転支点として複数のヒンジ片部232に対し回動可能となるように、複数のヒンジ片部231と複数のヒンジ片部232とが連結されている(図6(a)(b)参照)。
上記のように複数のヒンジ片部231と複数のヒンジ片部232とがピン233により連結され、複数のヒンジ片部231がピン233を回転支点として複数のヒンジ片部232に対し回動可能となっていることで、遮蔽部27は、取り付け部26の後端部側において、当該取り付け部26に対し回動可能となっている。
すなわち、遮蔽部27が遮蔽状態にあるときに、複数のヒンジ片部231がピン233を回転支点として複数のヒンジ片部232に対し前側に連動して回動することで、遮蔽部27は、取り付け部26の後端部側において、当該取り付け部26に対し前側に回動して、非遮蔽状態となることが可能である。また、遮蔽部27が非遮蔽状態にあるときに、複数のヒンジ片部231がピン233を回転支点として複数のヒンジ片部232に対し左側に連動して回動することで、遮蔽部27は、取り付け部26の後端部側において、当該取り付け部26に対し左側に回動して、遮蔽状態となることが可能である。
なお、上記で説明したヒンジ機構230の構成及び動作は、あくまで一例であり、上記以外の構成及び動作であってもよい。
また、遮蔽部27には、当該遮蔽部27を非遮蔽状態で係止するための係止部271が設けられている。係止部271は、上記ヒンジ片部231の外周面から上下方向に沿って突出した突条部として形成されている。そして、係止部271は、遮蔽部27が取り付け部26に対し前側に回動して非遮蔽状態となったときに、上記取り付け部26の後端部の右側で係止されることで、遮蔽部27の左側への回動を抑制して、当該遮蔽部27を非遮蔽状態で係止することが可能である。なお、係止部271は、上記のようなヒンジ片部231の外周面から上下方向に沿って突出した突条部に限定されるものではなく、遮蔽部27を非遮蔽状態で係止可能なものであれば、どのようなものであってもよい。また、遮蔽部27を非遮蔽状態で係止するための係止部を、遮蔽部27に代えて又は加えて、取り付け部26に設けてもよい。しかし、遮蔽部27及び取り付け部26の少なくとも一方に、遮蔽部27を非遮蔽状態で係止するための係止部を、必ず設けなければならないわけではない。
なお、上記で説明した移動部23の構成及び動作は、あくまで一例であり、上記以外の構成及び動作であってもよい。
<本実施形態による効果>
以上説明したように、本実施形態では、縦ガイド部21の上端から所定長さ分を非移動部22で構成し、非移動部22の下方を移動部23で構成している。そして、スラット4により日射や視線等の遮蔽を行うときに、移動部23の遮蔽部27を遮蔽状態としておくことで、前述の隙間S1,S2を、非移動部22の遮蔽部25と移動部23の遮蔽部27とにより遮蔽することが可能となる。この結果、隙間S1,S2からの日射や視線等を遮蔽することが可能となる。一方、スラット4により遮蔽を行わないとき、つまりスラット4を引き上げて額縁11の内側を開放するときには、遮蔽状態にある移動部23を非移動部22に対し移動させて非遮蔽状態とすることで、額縁11の内側の開放スペースをより大きくすることが可能となるので、日射を効率よく取り込むことができる。
ここで、縦ガイド部の上端から所定長さ分についても移動部とする、つまり縦ガイド部の上端から下端に亘って移動部を構成する構造が考えられる。しかし、縦ガイド部の上端から所定長さ分は、複数段のスラット4が畳み込まれた状態でもスラット4等がある部分である。したがって、この部分を移動部とすると、複数段のスラット4を畳み込んで額縁11の内側を開放するときに、移動部の遮蔽部を、畳み込まれた状態にあるスラット4等と干渉するために非遮蔽状態とすることができない場合があり得る。
これに対し、本実施形態では、上述のように、縦ガイド部21の上端から所定長さ分、つまり複数段のスラット4が畳み込まれてもスラット4等がある部分を非移動部22で構成し、非移動部22の下方を移動部23で構成している。これにより、複数段のスラット4を畳み込んで額縁11の内側を開放するときに、移動部23の遮蔽部27を、畳み込まれた状態にあるスラット4等と干渉することなく非遮蔽状態とすることができる。
また、本実施形態では特に、遮蔽部25が、その幅方向が取り付け部24の幅方向と略垂直となるように、取り付け部24に接続され、遮蔽部27が、隙間S2の遮蔽を行う際には、その幅方向が取り付け部26の幅方向と略垂直な遮蔽状態となり、遮蔽を行わない際には、その幅方向が取り付け部26の幅方向と略平行な非遮蔽状態となるように、取り付け部26に接続される。これにより、遮蔽部25と遮蔽状態にある遮蔽部27とにより隙間S1,S2を遮蔽することができる。また、遮蔽部27を非遮蔽状態とすることで、縦ガイド部21の見付寸法を小さくすることができるので、額縁11の内側の開放スペースをより大きくすることができる。
また、本実施形態では特に、非移動部22の長さが、複数段のスラット4の畳み代の長さと略同等となっている。これにより、複数段のスラット4を畳み込み状態として額縁11の内側を開放するときに、移動部23の遮蔽部27を、畳み込み状態にあるスラット4等と干渉することなく非遮蔽状態とすることができる。
また、本実施形態では特に、遮蔽部27が、取り付け部26の後端部側において、当該取り付け部26に対し回動可能に連結されている。これにより、遮蔽部27を取り付け部26に対し回動させることで、遮蔽部27を遮蔽状態から非遮蔽状態に切り替えたりその逆を行うことができる。
また、本実施形態では特に、次のような効果を得ることができる。すなわち、遮蔽部27が、遮蔽状態において、取り付け部26に対し後側(取り付け部26とは反対側)に回動することで、非遮蔽状態となる場合が考えられる。このような場合、遮蔽部27の後側に額縁11のリブや窓ガラス10等の障害物があるときには、当該障害物が干渉して遮蔽部27の回動の障害となる。また、遮蔽部27を非遮蔽状態へと回動するときに、額縁11からはみ出ることがある。このため、遮蔽部27の後側にスペースが必要となる。これに対し、本実施形態では、遮蔽部27が、遮蔽状態において、取り付け部26に対し前側に(取り付け部26に重なるように)回動することで、非遮蔽状態となる。これにより、遮蔽部27の後側に額縁11のリブや窓ガラス10等の障害物があるときでも、当該障害物が干渉せず遮蔽部27の回動の障害とならない。また、遮蔽部27を非遮蔽状態へと回動するときに、額縁11からはみ出ることもない。したがって、遮蔽部27の後側にスペースを設ける必要がないので、省スペース化を図ることができる。
また、本実施形態では特に、遮蔽部27が、当該遮蔽部27を非遮蔽状態で係止する係止部271を備える。これにより、遮蔽部27を非遮蔽状態で保持することができる。この結果、遮蔽を行わないときに、遮蔽部27が意図せず回動して遮蔽状態となり、額縁11の内側の開放スペースが小さくなってしまうのを抑制することができる。
また、本実施形態では特に、遮蔽部25が、当該遮蔽部25と遮蔽部27との間の接続部28を覆うための蓋部251を備える。これにより、接続部28における遮蔽性を向上することができ、当該接続部28からの日射の入り(光の漏れ)を抑制することができる。
また、本実施形態では特に、次のような効果を得ることができる。すなわち、例えば、遮蔽部25,27が、遮光性が低い材料により構成される場合、遮蔽部25,27により上記隙間S1,S2を遮蔽しても、日射がこれら遮蔽部25,27を透過して入る可能性がある。本実施形態では、遮蔽部25,27が遮光材料で構成される。これにより、遮蔽部25,27における遮光性を向上することができ、上記隙間S1,S2からの日射の入り(光の漏れ)を防止することができる。
また、本実施形態では特に、移動部23が、遮蔽部27が取り付け部26の後端部側において当該取り付け部26に対し回動可能となるように、遮蔽部27と取り付け部26とを連結するヒンジ機構230を有する。これにより、遮蔽部27を、ヒンジ機構230を回転支点として取り付け部26に対し回動させることができ、遮蔽部27の遮蔽状態と非遮蔽状態との切り替えを円滑に行うことができる。
また、本実施形態では特に、複数のヒンジ片部231がピン233を回転支点として複数のヒンジ片部232に対し回動可能となるように、複数のヒンジ片部231と複数のヒンジ片部232とが連結される。これにより、複数のヒンジ片部231を、ピン233を回転支点として複数のヒンジ片部232に対し連動して回動させることで、遮蔽部27を、ヒンジ機構230を回転支点として取り付け部26に対し回動させることができる。
また、本実施形態では特に、複数のヒンジ片部231と複数のヒンジ片部232とは、切り欠き加工により形成される。これにより、遮蔽部27の幅方向基端部に対し複数のヒンジ片部231を連続形成することができ、取り付け部26の後端部に対し複数のヒンジ片部233を連続形成することができる。
<変形例等>
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。なお、以下で説明する各変形例において、上記実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、その説明を適宜省略又は簡素化する。
(1)遮蔽部に遮光板取り付け部を設ける場合
上記実施形態では、遮蔽部27を遮光材料で構成することで、遮蔽部27における遮光性を確保していたが、これに限定されるものではない。例えば、遮蔽部27に遮光板取り付け部を設け、この遮光板取り付け部に遮光板を取り付けることで、遮蔽部27における遮光性を向上させてもよい。
図10に示すように、本変形例では、移動部23の遮蔽部27が、遮光性が低い材料(例えばプラスチック等の樹脂)で構成され、その遮蔽部27の前面には、遮光材料(例えばアルミニウム等の金属)で構成された遮光板30を取り付け可能な遮光板取り付け部272が設けられている。なお、遮蔽部27の後面や内部に遮光板取り付け部を設けてもよい。
遮光板取り付け部272は、遮蔽部27の厚み方向に凹み、上下方向に沿って所定幅を備えた溝部として形成されている。この遮光板取り付け部272の左端部・右端部には、遮光板30の左端部・右端部と係合可能な係合部273,274がそれぞれ設けられている。そして、遮光板30は、その左端部及び右端部が係合部273,274にそれぞれ係合するように、遮光板取り付け部272に取り付けられる。なお、遮光板を遮光板取り付け部に接着したりねじ固定する等により取り付けてもよい。
また、特に図示はしないが、非移動部22の遮蔽部25を遮光性が低い材料(例えばプラスチック等の樹脂)で構成し、その遮蔽部25の前面に遮光板取り付け部を設け、この遮光板取り付け部に遮光板を取り付けてもよい。なお、遮蔽部25の後面や内部に遮光板取り付け部を設けてもよい。
本変形例によれば、遮蔽部27における遮光性を向上することができ、上記隙間S2からの日射の入り(光の漏れ)を防止することができる。
(2)遮蔽部と取り付け部とをリンク機構で連結する場合
上記実施形態では、遮蔽部27と取り付け部26とをヒンジ機構230により連結していたが、これに限定されるものではない。例えば、遮蔽部27と取り付け部26とをリンク機構により連結してもよい。
図11(a)(b)(c)に示すように、本変形例では、移動部23は、リンク機構330を有し、このリンク機構330により、遮蔽部27が取り付け部26の後端部側において当該取り付け部26に対し回動可能となるように、遮蔽部27と取り付け部26とが連結されている。リンク機構330は、2つの連結部材332,333と、リンク部材331とを有する。
連結部材332は、遮蔽部27の適宜の部位に設けられた溝部275に嵌合しつつ当該溝部275を摺動可能となっている。連結部材333は、取り付け部26の適宜の部位に設けられた溝部265に嵌合しつつ当該溝部265を摺動可能となっている。リンク部材331は、その一端側が連結部材332に連結され、その他端側が連結部材333に連結されることで、連結部材332と連結部材333とを連結している。
上記のように連結部材332と連結部材333とがリンク部材331により連結され、連結部材332が溝部275を摺動可能となり、連結部材333が溝部265を摺動可能となっていることで、遮蔽部27は、取り付け部26の後端部側において、当該取り付け部26に対し回動可能となっている。
すなわち、遮蔽部27が遮蔽状態にあるときには、連結部材332,333が溝部275,265の適宜の位置(例えば一端)に位置するように、リンク部材331が位置している(図11(a)参照)。そして、遮蔽部27が遮蔽状態にあるときに、連結部材332,333が溝部275,265を適宜の方向(例えば他端側)に摺動するように、リンク部材331が移動することで、遮蔽部27は、取り付け部26の後端部側において、当該取り付け部26に対し前側に回動して、非遮蔽状態となることが可能である(図11(b)(c)参照)。
なお、上記で説明したリンク機構330の構成及び動作は、あくまで一例であり、上記以外の構成及び動作であってもよい。例えば、溝部275,265の形状や、連結部材332、333の溝部275,265での位置及び移動方向、リンク部材331の移動態様等は、図11(a)〜(c)に示す態様に限定されるものではなく、他の態様であってもよい。
本変形例によれば、遮蔽部27を、リンク機構330を介して取り付け部26に対し回動させることができ、遮蔽部27の遮蔽状態と非遮蔽状態との切り替えを円滑に行うことができる。
(3)遮蔽部と取り付け部とを伸縮機構で接続する場合
上記実施形態では、遮蔽部27と取り付け部26とをヒンジ機構230により連結していたが、これに限定されるものではない。例えば、遮蔽部27と取り付け部26とを伸縮機構により連結してもよい。
図12(a)(b)に示すように、本変形例では、移動部23は、伸縮機構430を有し、この伸縮機構430により、遮蔽部27が取り付け部26に対し移動可能となるように、遮蔽部27と取り付け部26とが連結されている。伸縮機構430は、伸縮可能な蛇腹部材として形成されている。
すなわち、遮蔽部27が遮蔽状態にあるときには、伸縮機構430が縮んだ状態となっている(図12(a)参照)。そして、遮蔽部27が遮蔽状態にあるときに、伸縮機構430が伸びることで、遮蔽部27は、取り付け部26に対し近接するように移動して、非遮蔽状態となることが可能である(図12(b)参照)。
なお、上記で説明した伸縮機構430の構成及び動作は、あくまで一例であり、上記以外の構成及び動作であってもよい。例えば、伸縮機構を取り付け部26及び遮蔽部27の少なくとも一方と一体的に構成してもよい。若しくは、遮蔽部27自体を伸縮機構として構成してもよい。
本変形例によれば、遮蔽部27を、伸縮機構430を介して取り付け部26に対し移動させることができ、遮蔽部27の遮蔽状態と非遮蔽状態との切り替えを円滑に行うことができる。
(4)取り付け部に対し2つの遮蔽部を回動可能に連結する場合
上記実施形態では、取り付け部26に対し1つの遮蔽部27を回動可能に連結していたが、これに限定されるものではない。例えば、取り付け部26に対し2つの遮蔽部を回動可能に連結してもよい。
図13(a)(b)に示すように、本変形例では、右縁部11cの内面に取り付けられる取り付け部26′(第2取り付け部、第3取り付け部)には、2つの遮蔽部27a,27b(第2遮蔽部、第3遮蔽部)が当該取り付け部26′に対し回動可能に連結されている。
取り付け部26′は、遮蔽状態にある遮蔽部27aがスラット4と窓ガラス10との間(スラット4よりも室外側)において前述の隙間S2を遮蔽可能となり、遮蔽状態にある遮蔽部27bがスラット4の窓ガラス10とは反対側(スラット4よりも室内側)において前述の隙間S2を遮蔽可能となるように、取り付けられる。なお、取り付け部26′を、遮蔽部27aと遮蔽部27bとの位置関係が反対となるように、取り付けてもよい。
遮蔽部27a及び遮蔽部27bは、上記隙間S2の遮蔽を行う際には、その幅方向が取り付け部26′の幅方向と略垂直な遮蔽状態(図13(a)の状態)となり、遮蔽を行わない際には、その幅方向が取り付け部26′の幅方向と略平行な非遮蔽状態(図13(b)の状態)となるように、それぞれ、取り付け部26′の後端部側及び前端部(幅方向端部)側において、当該取り付け部26′に対し回動可能に連結されている。したがって、移動部23′は、遮蔽部27a,27bがそれぞれ遮蔽状態にあるときには、全体として平面視略コの字状となる。
具体的には、遮蔽部27aは、遮蔽状態において、取り付け部26′に対し近接するように前側(取り付け部26′側)に回動することで、非遮蔽状態となり、非遮蔽状態において、取り付け部26′に対し離反するように左側に回動することで、遮蔽状態となるように、取り付け部26′に連結されている。また、遮蔽部27bは、遮蔽状態において、取り付け部26′に対し近接するように後側(取り付け部26′側)に回動することで、非遮蔽状態となり、非遮蔽状態において、取り付け部26′に対し離反するように左側に回動することで、遮蔽状態となるように、取り付け部26′に連結されている。
また、本変形例では、遮蔽部27a,27bは、各々が遮蔽状態にあるときに前述の隙間S2を遮蔽可能で、かつ互いが非遮蔽状態にあるときに互いが重なり合わないような幅方向寸法となっている。この例では、遮蔽部27aの幅方向寸法が遮蔽部27bの幅方向寸法よりも長くなり、遮蔽部27aの幅方向寸法と遮蔽部27bの幅方向寸法との合計が、取り付け部26′の幅方向寸法と略同等となっている。なお、遮蔽部27a,27bの幅方向寸法の関係は、各々が遮蔽状態にあるときに前述の隙間S2を遮蔽可能で、かつ互いが非遮蔽状態にあるときに互いが重なり合わないような幅方向寸法となる関係であれば、特に限定されるものではなく、例えば互いに略同一の幅方向寸法となる関係であってもよい。
また、例えば、図14に示すように、遮蔽部27a,27bを、各々が遮蔽状態にあるときに前述の隙間S2を遮蔽可能で、かつ互いが非遮蔽状態にあるときに互いが重なり合うような幅方向寸法としてもよい。図14に示す例では、遮蔽部27aの幅方向寸法と遮蔽部27bの幅方向寸法とが、それぞれ、取り付け部26′の幅方向寸法と略同等となっている。
本変形例においても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
(5)ガイドレールを下縁部に設置する場合
上記実施形態では、左縁部11b及び右縁部11cに対しそれぞれ縦ガイド部21,21を設置していたが、これに限定されるものではない。例えば、下縁部11dに対し横ガイド部を設置してもよい。
図15(a)(b)に示すように、本変形例では、ガイドレール20は、下縁部11dに設置され、スラット4の下端部をガイド可能な横ガイド部41により構成されている。
横ガイド部41は、非移動部42と移動部43(第1移動部、第2移動部)とを有し、左端(一端)から所定長さ分が非移動部42により構成され、非移動部43の右方(非移動部以外の部分)が移動部43により構成されている。すなわち、非移動部42は、下縁部11dのうち左端から所定長さ分に配置され、移動部43は、下縁部11dのうち非移動部42の右方に配置される。なお、横ガイド部において、右端から所定長さ分を非移動部42により構成し、非移動部43の左方を移動部43により構成してもよい。
非移動部42は、取り付け部44(第1取り付け部)と、取り付け部44に対し移動不能に接続された遮蔽部45(第1遮蔽部)とを有する。
取り付け部44は、下縁部11dの内面のうち左端から所定長さ分に取り付けられる。遮蔽部45は、所定高さで吊下支持されたスラット4の下端のボトムレール5と、下縁部11dの内面のうち取り付け部44が取り付けられる部分との隙間を、遮蔽可能となっている。
移動部43は、取り付け部46(第2取り付け部、第3取り付け部)と、取り付け部46に対し回動可能に連結された遮蔽部47(第2遮蔽部、第3遮蔽部)とを有する。
取り付け部46は、下縁部11dの内面のうち上記非移動部42の取り付け部44の右方に取り付けられる。遮蔽部47は、所定高さで吊下支持されたスラット4の下端のボトムレール5と、下縁部11dの内面のうち取り付け部46が取り付けられる部分との隙間を、遮蔽可能となっている。すなわち、遮蔽部47は、上記隙間の遮蔽を行う際には、その幅方向が取り付け部46の幅方向と略垂直な遮蔽状態(図15(a)の状態)となり、遮蔽を行わない際には、その幅方向が取り付け部46の幅方向と略平行な非遮蔽状態(図15(b)の状態)となるように、取り付け部46の後端部(幅方向端部)側において、取り付け部46に対し移動可能に連結されている。
具体的には、遮蔽部47は、遮蔽状態において、取り付け部46に対し近接するように前側(取り付け部46側)に回動することで、非遮蔽状態となり、非遮蔽状態において、取り付け部46に対し離反するように上側に回動することで、遮蔽状態となるように、取り付け部46に連結されている。
本変形例においても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
(6)ガイドレールを左端部、右端部、下縁部に設置する場合
上記実施形態では、左縁部11b及び右縁部11cに対し縦ガイド部21,21をそれぞれ設置していたが、これに限定されるものではない。例えば、縦ガイド部21,21に加えて、下縁部11dに対し横ガイド部を設置してもよい。
図16(a)(b)に示すように、本変形例では、ガイドレール20は、左縁部11b及び右縁部11cに対しそれぞれ設置された前述の縦ガイド部21,21と、下縁部11dに設置され、スラット4の下端部をガイド可能な横ガイド部51により構成されている。
横ガイド部51は、移動部53(第2移動部)を有する。移動部53は、取り付け部56(第3取り付け部)と、取り付け部56に対し回動可能に連結された遮蔽部57(第3遮蔽部)とを有する。
取り付け部56は、下縁部11dの内面に取り付けられる。遮蔽部57は、所定高さで吊下支持されたスラット4の下端のボトムレール5と、下縁部11dの内面のうち取り付け部56が取り付けられる部分との隙間を、遮蔽可能となっている。すなわち、遮蔽部57は、上記隙間の遮蔽を行う際には、その幅方向が取り付け部56の幅方向と略垂直な遮蔽状態(図16(a)の状態)となり、遮蔽を行わない際には、その幅方向が取り付け部56の幅方向と略平行な非遮蔽状態(図16(b)の状態)となるように、取り付け部56の後端部(幅方向端部)側において、取り付け部56に対し移動可能に連結されている。
具体的には、遮蔽部57は、遮蔽状態において、取り付け部56に対し近接するように前側(取り付け部56側)に回動することで、非遮蔽状態となり、非遮蔽状態において、取り付け部56に対し離反するように上側に回動することで、遮蔽状態となるように、取り付け部56に連結されている。
本変形例においても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、本変形例において、下縁部11dに設置する横ガイド部の左端及び右端を非移動部とし、これら2つの非移動部の間を移動部としてもよい。この場合、横ガイド部における縦ガイド部21,21との干渉を抑制することができる。
(7)2つの遮蔽部を近接させ、かつ一方を自動回動可能に設ける場合
上記第4の変形例では、取り付け部26′に対し2つの遮蔽部27a,27bを前後方向に離間させて設けていたが、これに限定されるものではない。例えば、横型ブラインド1がロールスクリーンに置き換わった場合に、遮蔽部材として機能するスクリーンの前後方向移動範囲を挟む間隔で2つの遮蔽部を設けてもよい。また、上記実施形態又は各変形例で示した遮蔽部はいずれも操作者が手動により開閉動作を行っていたが、これに限定されるものではない。例えば、上記2つの遮蔽部のうち少なくとも一方を自動的に回動可能に設けてもよい。
図17〜図19に示すように、左縁部11bの内面に取り付けられる取り付け部26″(第2取り付け部、第3取り付け部)には、2つの遮蔽部27c,27d(第2遮蔽部、第3遮蔽部)が当該取り付け部26″に対し回動可能に連結されている。本変形例では、これら2つの遮蔽部27c,27dが、上述したロールスクリーンタイプのスクリーン(遮蔽部材)の前後方向の移動範囲Mを挟む並列な配置で、さらにそれぞれが同じ前方へ回動可能に設けられている。
ここで、ロールスクリーンは、上記ヘッドボックス2の内部に回転可能に設けられた巻取軸にスクリーンR(例えば布材)がロール状に巻回されており、その巻取軸によるスクリーンRの巻き取り、引き出しによって当該スクリーンR全体を上下方向に昇降させるものである(特に図示せず)。そして、巻取軸によるスクリーンRの巻き取り量によってそのロールの外周径が変化するため、それに伴いスクリーンRの前後方向の垂下位置が変化する。本変形例では、スクリーンRが最も引き出された際に最も前方に位置し、スクリーンRが最も巻き取られた際に最も後方に位置するよう設置されているとする。上記2つの遮蔽部27c,27dは、このスクリーンRの前後方向の移動範囲Mに近接して挟む間隔で設けられている(図19(a)、図19(b)参照)。
以上の構成により、移動部23において、2つの遮蔽部27c,27dがそれぞれスクリーンRと左縁部11bとの隙間を前後方向で挟むように設けられる。このため、後方側の遮蔽部27cとスクリーンRの間の前後方向における隙間から漏光する反射光や輻射光に対しても、前方側の遮蔽部27dによってさらなる日射の遮蔽が可能となる。また、2つの遮蔽部27c,27dがそれぞれ互いにスクリーンRの上下方向の垂下長の変化に伴う当該スクリーンRの前後方向の移動範囲Mを挟む並列な配置で設けられることにより、各遮蔽部27c,27dはどのような垂下長の状態にあるスクリーンRにも接触することなく最も近接できる位置で上記反射光や輻射光をより確実に遮光できる。また、2つの遮蔽部27c,27dが同じ方向へ回動可能に設けられていることで、両方とも取り付け部26″側に回動させて非遮蔽状態とした際の前後方向の全体幅を小さくして設置領域の省スペース化を図ることができる。
また、本変形例では、前方側の遮蔽部27dが備える遮蔽部側ヒンジ片部232dの下端の端面と、取り付け部26″が備える取付部側ヒンジ片部231dの上端の端面がそれぞれピン233の軸方向に対して所定の傾斜角(立体角)をなす平面236,237で形成されている。そしてこれら傾斜平面236,237は、遮蔽部27dが非遮蔽状態である場合に相互に平行となる傾斜角度で形成されている。なお、図17中においては、図示の煩雑を避けるために、ピン233の図示を省略している。
また、遮蔽部27dには、当該遮蔽部27dを遮蔽状態で係止するための係止部278が設けられている。係止部278は、上記遮蔽部側ヒンジ片部232dの外周面から上下方向に沿って突出した突条部として形成されている。そして、係止部278は、遮蔽部27dが取り付け部26″に対し後方側に回動して遮蔽状態となったときに、上記取り付け部26″の端部で係止されることで、遮蔽部27dの前方側への回動を抑制して、当該遮蔽部27dを遮蔽状態で係止することが可能である。なお、係止部278は、上記のような遮蔽部側ヒンジ片部232dの外周面から上下方向に沿って突出した突条部に限定されるものではなく、遮蔽部27dを遮蔽状態で係止可能なものであれば、どのようなものであってもよい。例えば、遮蔽部27dの上方側端部に当接するよう別途ブラケットを設け、そのブラケットの下面に当該遮蔽部27dを遮蔽状態に維持可能に係止する突起を設けるようにしてもよい(特に図示せず)。
以上のように構成することにより、遮蔽部27dの重量の一部は遮蔽部側ヒンジ片部232dの下端の傾斜平面236に付加され、これを取付部側ヒンジ片部231dの上端の傾斜平面237が受けることになる。そしてこれら2つの傾斜平面236,237がそれぞれピン233の軸方向に対して所定の傾斜角(立体角)で形成されていることにより、取り付け部26″に対する遮蔽部27dの回動角の大きさによっては取付部側ヒンジ片部231dによる遮蔽部側ヒンジ片部232dの支持が不安定となる。このとき遮蔽部27dがピン233の軸周りに何ら拘束されていない場合には、遮蔽部27d全体の自重によって軸周りに分力が生じ、当該遮蔽部27dは上記支持が安定する方向へ自動的に回動するよう動作する。この挙動を利用して各傾斜平面236,237の傾斜角を適宜設定することにより、遮蔽部27dを係止等の拘束から解放した際の自動回動動作を可能とし、遮蔽状態と非遮蔽状態との間の自動的な切り替えが可能となる。
本変形例では、上述したように遮蔽部27dが非遮蔽状態である場合に2つの傾斜平面236,237が相互に平行となる傾斜角度で形成されている。このため、図20(a)に示すように、遮蔽部27dが遮蔽状態(開状態)である場合には、遮蔽部27d全体が持ち上がって2つの傾斜平面236,237が相互に縁どうしで線接触して不安定な支持となる。また、図20(b)に示すように、遮蔽部27dが非遮蔽状態(閉状態)である場合に、各傾斜平面236,237どうしが面接触して取付部側ヒンジ片部231dによる遮蔽部側ヒンジ片部232dの支持が最も安定する。このため、例えば遮蔽状態にある遮蔽部27dを上述した係止部278による係止等の拘束から解放した際には、遮蔽部27d全体がその自重により降下するとともに各傾斜平面236,237どうしの支持が安定する方向、すなわち非遮蔽状態となる回動方向に自動的に回動させることができる。
本変形例では、上述したように、2つの遮蔽部27c,27dがそれぞれスクリーンRと左縁部11bとの隙間を前後方向で挟むように設けられており、特に前方側の遮蔽部27dはスクリーンRを最も引き出した(最も垂下長を長くした)際に当該スクリーンRに近接する位置に設けている。このため、操作者がスクリーンRを巻き取って引き上げた際には、当該スクリーンRの下端に設けたウェイトバー(上記ボトムレール5と同等)が遮蔽部27dの下端に接触し、その接触による勢いで係止部278による軸周りの拘束から解放させることができる。これにより、操作者はスクリーンRの巻き取り上昇操作を行うだけで、遮蔽状態にある遮蔽部27dを非遮蔽状態へ自動的に回動動作させることができる。
また、本変形例の遮蔽部27dの外周側端部には、他の部分と比較して厚み寸法を大きくしたウェイト部279を設けている。このように外周端部に位置するウェイト部279において質量が高くなっていることにより、遮蔽部27dの軸周りの慣性モーメントが大きくなり、上記の自重回転動作を円滑に行わせることができる。また、この遮蔽部27dがこのウェイト部279を備えていることにより、その厚み寸法が大きい分だけ上記ウェイトバー(上記ボトムレール5と同等)に接触しやすくなる。このため、上述した係止部278による係止からの解放と自動回動動作の開始をより確実に行うことができる。またウェイト部279の厚み寸法が大きいことにより、後方側の遮蔽部27cとスクリーンRの間の前後方向における隙間から漏光する反射光や輻射光に対してより確実に遮光できる。
なお、上方に取付部側ヒンジ片部231dが位置し、下方に遮蔽部側ヒンジ片部232dが位置する組み合わせでは、遮蔽部27dの自重回転動作に伴う昇降動作が可能なように各ヒンジ片部231d,232dの間に適宜の隙間を設けるようにする。また、本変形例では、移動部23において近接した間隔の2つの遮蔽部27c、27dを設け、そのうちの遮蔽部27dに自重回動機能を持たせる例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、非移動部22においても近接した間隔の2つの遮蔽部25を設けてもよいし、遮蔽部27cに自重回動機能を持たせてもよい。
また、上記変形例では各ヒンジ片部231d,232dどうしの支持端面をそれぞれ平面状に形成したが、これに限定されるものではない。例えば、上記図20に対応する図21に示すように、各ヒンジ片部231d,232dどうしの支持端面をそれぞれピン233の中心軸に対して螺旋状の曲面236a,237aで相互に平行に形成してもよい。
このように、各ヒンジ片部231d,232dどうしの支持端面を適宜の傾斜角の螺旋状の曲面236a,237a(互いに平行)で形成することにより、遮蔽部27dには(その回動角にかかわらず)常にその自重によってその回動角を開くか閉じるかのいずれかの方向へ自動的に回動させる分力が生じる。このため、上記傾斜角の正負の設定によって、例えば遮蔽部27dを遮蔽状態から非遮蔽状態となる回動方向、もしくはその逆の回動方向に自動的に回動させることができる。
(8)その他
上記実施形態では、左縁部11b及び右縁部11Cに設置した縦ガイド部21の上端を非移動部22により構成し、非移動部22の下方を移動部23により構成していたが、これに限定されるものではない。例えば、左縁部11b及び右縁部11Cに対し、移動部により構成される(非移動部を備えない)縦ガイド部を設置してもよい。この場合、移動部(第2移動部)の遮蔽部(第3移動部)は、遮蔽状態において、取り付け部(第3移動部)に対し近接するように前側(取り付け部側)に回動することで、非遮蔽状態となり、非遮蔽状態において、取り付け部に対し離反するように左側に回動することで、遮蔽状態となるように、取り付け部に連結されることが好ましい。この場合にも、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用してもよい。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。