以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態としての画像形成装置の外観斜視図である。
この画像形成装置1は、装置筐体90を有し、その装置筐体90の上に載置されたスキャナ10とその装置筐体90内に構成されたプリンタ20とを備えている。
スキャナ10は、原稿に描かれている画像を読み取って画像信号を生成する装置である。また、プリンタ20は、画像信号に基づく画像を用紙上にプリント出力する装置である。
スキャナ10は、原稿トレイ11と原稿排紙トレイ12を有する。原稿トレイ11上に、原稿を積み重ねた状態に載せてスタートボタン32を押すと、その原稿が1枚ずつ順次に送り込まれて読み取られ、原稿排紙トレイ12上に排出される。また、このスキャナ10は、奥側に、左右に延びるヒンジ(不図示)が設けられており、矢印Mよりも上の部分を持ち上げて開くことができる。矢印Mの直ぐ下には、透明ガラス板13(図2参照)が広がっている。その透明ガラス板13に上に原稿を1枚、下向きに載せ、矢印Mから上の部分を閉じてスタートボタン32を押すことにより、その透明ガラス板13上の原稿を読み取ることもできる。
また、プリンタ20は、用紙トレイ21内に積み重ねられている用紙を1枚ずつ順次に取り出し、その取り出した用紙上に、画像信号に基づく画像をプリントする装置である。画像がプリントされた用紙は、排紙トレイ22上に排出される。本実施形態では、このプリンタ20は、画像を、用紙上に、いわゆる電子写真方式によりプリント出力するプリンタである。
また、この画像形成装置1には、ユーザインタフェース(UI)30が備えられている。このUI30は、電源ボタン31やスタートボタン32、その他の複数の押しボタン33と、タッチパネル式の表示画面34が備えられている。このUI30を操作することにより、プリント枚数の指示や動作スタートの指示などの各種の指示が行われる。また、表示画面34には、この装置の状態や各種の押ボタンが表示される。この表示画面34上に表示される押しボタンも操作の対象となる。
図2は、図1に外観を示す画像形成装置の内部構成を示した模式図である。
スキャナ10の原稿トレイ11上に置かれた原稿Sは、スタートボタン32(図1参照)が押されると1枚ずつ送り込まれて搬送ロール14により搬送路101上を搬送され、その搬送の途中で透明ガラス板13に接する読取位置Rを通過して原稿排紙トレイ12上に排出される。そして、その原稿Sは、読取位置Rを通過する際に、その読取位置Rに対面して静止している読取装置15によって、その原稿Sに記録されている画像が読み取られて画像信号に変換される。
また、矢印Mよりも上の部分を開き、1枚の原稿を透明ガラス板13上に下向きに載せて上を閉じ、スタートボタン32を押す。すると今度は、読取装置15が矢印X方向に移動しながら、その透明ガラス板13上の原稿を読み取って画像信号に変換する。
また、プリンタ20には、ほぼ横に1列に配列された4つの像形成部50Y、50M、50C、50Kを有する。これらの像形成部50Y、50M、50C、50Kでは、それぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色トナーによるトナー像が形成される。ここでは、これらの像形成部50Y、50M、50C、50Kに共通の説明については、トナーの色の区別を表わす、Y、M、C、Kの符号を省略し、像形成部50と表記する。像形成部以外の他の構成要素についても同様である。
各像形成部50には、感光体51が備えられている。この感光体51は、駆動力を受けて矢印A方向に回転しながら、その表面に静電潜像が形成され、さらに現像によりトナー像が形成される。
各像形成部50に備えられている各感光体51の周りには、この図2に示されている要素としては、帯電器52、露光器53、帯電器クリーナ54、現像器81、1次転写器62、感光体クリーナ55、センサ56A、56Bおよびカム58が備えられている。ここで、1次転写器62は、感光体51との間に、後述する中間転写ベルト61を挟んだ位置に置かれている。この1次転写器62は、像形成部50ではなく、後述する中間転写部60に備えられている要素である。
帯電器52は、感光体51の表面を一様に帯電する。
帯電器クリーナ54は、帯電器52と回転軸方向で接し帯電器52の回転に従動して回転し、帯電器52の汚れを除去する。
カム58は、帯電器52に帯電器クリーナ54を押付ける押付力を調整する。
センサ56A、56Bは、帯電器52の表面の物理量を検出するセンサである。
帯電器52、帯電器クリーナ54、センサ56A、56Bおよびカム58のより詳しい説明は、後述する。
露光器53は、一様に帯電された感光体51に、画像信号に基づいて変調された露光光を照射して、感光体51上に静電潜像を形成する。
現像器81は、感光体51上に形成された静電潜像を、各像形成部50Y、50M、50C、50Kに応じた色のトナーで現像して、感光体51上にトナー像を形成する。
1次転写器62は、感光体51上に形成されたトナー像を、後述する中間転写ベルト61上に転写する。
感光体クリーナ55は、ブレード形状を有し、感光体51に押し当てられていて、転写後の感光体51に付着している残留トナー等を感光体51から掻き取る。
4つの像形成部50の上部には、中間転写部60が配置されている。そして、この中間転写部60には、中間転写ベルト61が備えられている。この中間転写ベルト61は、駆動ロール63a、従動ロール63b、張架ロール63c等の複数のロールに支持されている。そして、この中間転写ベルト61は、駆動ロール63aに駆動されて、4つの像形成部50Y、50M、50C、50Kに備えられている4つの感光体51に沿う経路を含む循環経路上を、矢印B方向に循環移動する。
各感光体51上のトナー像は1次転写器62の作用により、中間転写ベルト61上に順次重なるように転写される。そして、中間転写ベルト61上に転写されたトナー像は、その中間転写ベルト61により、2次転写位置T2に搬送される。この2次転写位置T2には2次転写器71が備えられており、中間転写ベルト61上のトナー像は、その2次転写器71の作用により、その2次転写位置T2に搬送されてきた用紙P上に転写される。用紙Pの搬送については後述する。用紙Pへのトナー像の転写後の中間転写ベルト61上に残存するトナー等は、中間転写ベルトクリーナ64により、その中間転写ベルト61から取り除かれる。
ここで、このプリンタ20では、黒色(K)のトナーでトナー像を形成する、配列の一方の端(図2の1番左側の端)に位置する像形成部50Kのみで用紙P上にモノクロ画像をプリントするモノクロモードと、4つの像形成部50Y、50M、50C、50Kを用いて用紙P上にカラー画像をプリントするカラーモードとを有する。中間転写ベルト61は、図示しないカム機構により、カラーモードのときは、4つの像形成部50Y、50M、50C、50Kを構成する4つの感光体51に接しながら移動し、モノクロモードのときは、配列の一方の端(図2の1番左側の端)に位置する像形成部50Kの感光体51Kのみに接して他の全ての像形成ユニット50Y、50M、50Cの感光体51Y、51M、51Cからは離間するように、その循環移動経路が変更される。モノクロモードでは、像形成部50Kを除く他の全ての像形成部50Y、50M、50Cの作動を停止させて、省電力化や部品の長寿命化を図っている。
中間転写部60の上部には、各色のトナーが収容されたトナーカートリッジ23が備えられている。現像器81内のトナーが現像により消費されると、対応する色のトナーを収容したトナーカートリッジ23から現像器81にトナーが補充される。トナーカートリッジ23は着脱自在に構成されており、空になると取り出されて、新たなトナーカートリッジ23が装着される。
また、このプリンタ20の下部には、用紙トレイ21が備えられている。この用紙トレイ21には、プリント前の用紙Pが積み重ねられた状態に収容される。この用紙トレイ21は、用紙の補充や交換のために引出し自在に構成されている。
用紙トレイ21からは、ピックアップロール211により用紙Pが1枚取り出され、搬送ロール23により、搬送路201上を矢印C方向に、タイミング調整ロール24まで搬送される。このタイミング調整ロール24まで搬送されてきた用紙Pは、そのタイミング調整ロール24により、中間転写ベルト61上のトナー像が2次転写位置T2に到達するタイミングに合わせて2次転写位置T2に到達するように、その2次転写位置に向かって送り出される。タイミング調整ロール24により送り出された用紙Pは、2次転写位置T2において、2次転写器71の作用により、中間転写ベルト61からトナー像の転写を受ける。トナー像の転写を受けた用紙Pは、さらに矢印D方向に搬送されて定着器72を通過する。用紙P上のトナー像は、この定着器72により加熱および加圧を受けて用紙P上に定着される。これにより、用紙P上には、定着されたトナー像からなる画像がプリントされる。定着器72によりトナー像の定着を受けた用紙は、搬送ロール25によりさらに搬送され、排紙ロール26により、排紙口27から排紙トレイ22上に送り出される。
また、このプリンタ20は、用紙Pの両面に画像をプリントする両面プリントモードを有する。この両面プリントモードにおいては、上記と同様にして用紙Pの第1面に画像がプリントされた後、その第1面に画像がプリントされた用紙Pが、排紙ロール26により、排紙トレイ22に向けて途中まで送り出される。そしてその排紙ロール26は、回転方向を反転させて、排紙トレイ22上に途中まで送り出した用紙Pを引き戻す。
排紙ロール26の反転により引き戻された用紙Pは、今度は、搬送ロール27により搬送路202上を矢印Gで示す向きに搬送されて、再びタイミング調整ロール24に到達する。このとき用紙Pは、第1面に画像がプリントされたときとは表裏が反転した状態にある。タイミング調整ロール24に再び到達した後は、上記と同様にして、但し今度はその用紙Pの第2面に画像がプリントされる。こうして画像が両面にプリントされた用紙Pは、排紙ロール26により、今度は、排紙トレイ22上に送り出される。
また、このプリンタ20には手差しトレイ28が備えられている。この手差しトレイ28に用紙を置いてスタートボタン32を押すと、この手差しトレイ28上の用紙が搬送ロール29により搬送路203上を矢印H方向に搬送されてタイミング調整ロール24に到達する。その後のプリント動作は、用紙トレイ21から引き出された用紙Pへのプリント動作と同様である。
また、画像形成装置1には、各部を制御する制御回路40が備えられていて、この制御回路40により上記の動作が制御される。制御回路40は、本発明における判定部および制御部双方の一例である。
図3は、帯電器およびセンサの周辺の構成を示した模式図である。
図3には、図2で画像形成装置1を左側から見た場合の、感光体51、帯電器52、帯電器クリーナ54およびセンサ56A、56Bが、上下を逆にして示されている。
感光体51は、ロール形状を有し、装置筐体90(図2参照)に回転自在に支持されている。この感光体51には、この感光体51の回転駆動力を与える感光体モータM1が連結されている。なお、この図3には、複数のモータが示されており、各モータとそのモータによって駆動される部材とが直接接続されているように図示されている。各モータからの回転駆動力は、実際には、ギア等の動力伝達機構を介して駆動力が伝達されるが、この図3では、わかり易さのため動力伝達機構は省略している。
感光体モータM1は、制御回路40(図2参照)により制御されて、感光体51を矢印A方向に回転させる。
帯電器クリーナ54は、その表面が弾力性のあるスポンジ等で形成されていて、帯電器52に、その長手方向に一様に接触し、帯電器52に付着したトナーや外添材等の付着物を自らに付着させる。帯電器クリーナ54は、回転自在かつ帯電器52に接離する方向に移動自在に、装置筐体90(図2参照)に支持されている。この帯電器クリーナ54は、カム58によって、帯電器52に押し当てられている。このカム58は、カムモータM2によって回転角度が制御されるカム軸581に固定されている。カム軸581の回転角度が変化すると、帯電器クリーナ54の、帯電器52への押当ての回転方向の幅(ニップ幅)が変化する。このニップ幅は、カム58による押当て力と帯電器クリーナ54のスポンジの弾力とのバランスで定まり、カム58による押当て力が強まるとニップ幅が広がる。このニップ幅の変化により、帯電器クリーナ54の帯電器52上の付着物除去能が変化する。
センサ56A、56Bのうちの一方のセンサ56Aは、帯電器52の表面に光を照射し帯電器52の表面から反射されてくる光を受けて帯電器52の表面の色を検出する色センサ素子(後述する図7の57A、57Bの説明参照)を有する。もう一方のセンサ56Bは、帯電器52の表面に光を照射し帯電器52の表面から反射されてくる光を受けて帯電器52の表面の光沢を検出する光沢センサ素子(後述する図7の57A、57Bの説明参照)を有する。これらのセンサ56A、56Bには、図示しないネジ穴が設けられており、それらのネジ穴をネジ軸563が通過している。このネジ軸563は、ネジ軸モータM3によって回転駆動され、ネジ軸563の回転により、センサ56A、56Bが帯電器52に沿って移動する。これらのセンサ56A、56Bは、図示しない支持部材により、ネジ軸563の回転により移動自在に、かつ常に帯電器52を向くように支持されている。センサ56A,56Bは、ネジ軸563の回転によって、帯電器52の端から端まで繰り返し往復移動する。帯電器52は、感光体51に接し感光体51の回転に従動して回転する。したがって、センサ56A、56Bにより、帯電器52の表面全域が繰り返し検出される。本実施形態では、センサ56A、56Bの組合せが、本発明にいう第1のセンサの一例に相当する。
次に、帯電器52の汚れの原因とその汚れの除去制御について説明する。
感光体クリーナ55は、感光体51の表面に接して、感光体51に形成されたトナー像が中間転写ベルト60に転写された後の感光体51上に付着している残留トナー等を除去するように動作する。
帯電器52は、感光体51の、感光体クリーナ54によって残留トナー等が除去された、感光体クリーナ54よりも回転方向下流側に接していて、感光体51の表面を帯電させている。しかしながら、このような残留トナー等は、感光体クリーナ55によって完全に取り除くことができず一部の残留トナー等が感光体51上に残存することが生じる。このため、感光体57がトナー等で汚れるとその汚れが帯電器52にも移る。帯電器52が汚れると、正規の電位への帯電が妨げられたり、帯電ムラが生じるおそれがある。トナーは、トナー粒と、トナー粒の相互付着を防止するとともに感光体と感光体クリーナとの間の潤滑剤ともなる粒状の外添剤とが混合されて用いられる。外添剤の粒の大きさは、トナー粒の大きさと比較し、相対的に小さい。本実施形態では、トナー粒子の体積平均粒径が4.5ミクロン以下の小粒径のトナーが用いられている。これに伴って、外添剤についても平均粒径の小さい外添剤が用いられる傾向にある。また、平均粒径が小さいトナーほど、トナーの量に対する外添剤の量の比率が高まる。外添剤は、感光体51と感光体クリーナ55との間の潤滑剤としても作用し、トナー粒の平均粒径が小さいトナーでは、トナー粒の小径化に伴って小径化された外添材が、感光体クリーナによって取り除かれずに感光体クリーナをくぐり抜け易くなり、感光体の汚れが増加し易い。そうすると、帯電器にも汚れが付着し易くなる。特に平均粒径が4.5ミクロン以下であるようなトナーの場合に、汚れが増加し易い。外添剤は、ほぼ白色であるため、この場合、帯電器52には、白っぽい汚れが付着する。感光体51上に以上のような汚れが残ると、用紙上に画質の劣化した画像が形成されることにもなる。なお、トナーの体積平均粒径は2μm以上のものが製造性の点で望ましく用いられる。
また、感光体クリーナ55が部分的に摩耗したり欠けたりすると、感光体51との間に部分的なすき間が生じることがある。こうなると、その部分的なすき間の大きさにより、そのすき間から外添剤が大量にくぐり抜けたり、すき間が大きな場合はトナー自体がくぐり抜け、帯電器52にも円周方向に延びた筋状の汚れが生じることがある。この場合は、帯電器52は、外添剤の白色あるいはそのトナーの色(シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒(K))の筋状の汚れとなる。
感光体51上に以上のような汚れが残ると、用紙上に画質の劣化した画像が形成されることになる。
帯電器52の汚れの除去制御の説明に移る。
センサ56A、56Bは、帯電器52に沿って往復移動しながら、帯電器52上の各部分の色と光沢を検出する。これらの検出結果は、制御回路40(図2参照)に送られる。制御回路40では、検出結果をしきい値と比較して、色や光沢が、帯電器52の本来の色(本実施形態では、帯電器52の色は黒色である)や本来の光沢と異なるか否がが判定される。
そして、帯電器52の回転軸方向についてその帯電器52の本来の色や光沢と異なる部分が存在することが判定されると、制御回路40は、カムモータM2を駆動してカム軸581を回転させ、カム58を介して、帯電器クリーナ54を帯電器52に1ステップ分強く押し当てる。すると、その分、帯電器クリーナ54の帯電器52へのニップ幅が広がり、帯電器クリーナ54による帯電器52の汚れの除去能力が向上し、帯電器52の汚れが除去され易くなる。あらかじめ定められた時間経過後に、帯電器52の汚れが未だ残っている(色又は光沢の変化がしきい値を越えている)ことが判定されると、帯電器クリーナ54をさらに1ステップ分強く帯電器52に押し当てる。一方、あらかじめ定められた時間経過後に汚れが除去された(色又は光沢が正常範囲に戻った)ことが判定されると、カムモータM2は、カム軸581を逆向きに1ステップ分回転させて、帯電器クリーナ54の帯電器52への押当て力を1ステップ分緩める。すると、帯電器クリーナ54の表面は、スポンジの弾力により、ニップ幅が狭まる。これを繰り返し、帯電器クリーナ54を、帯電器52に最大限度まで押当ててもなお汚れが除去できなかったときは、この画像形成装置1の動作を停止し、ユーザに向けて帯電器52が汚れていることを通知する。ユーザは、その通知を確認すると、この第1実施形態の場合は、その画像形成装置1のメンテナンスの部署に連絡して帯電器52あるいは帯電器クリーナ54の交換等の修理を依頼する。
ここで、本実施形態における帯電器52は、その表面が黒色である。このため、色を検出するセンサ56Aでは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のトナーの付着による汚れは検出できるが、黒(K)のトナーの付着による汚れは検出され難い。これに対し、光沢を検出するセンサ56Bでは、黒(K)のトナーの付着が検出される。ただし、光沢を検出するセンサ56Bでは、外添材による汚れは検出され難い。ここでは、センサ56A、56Bにより色と光沢との双方を検出して汚れを判定しているため、色かあるいは光沢の一方のみを検出する場合と比べ、帯電器52の広範な汚れが検出され、その分、高画質の画像形成が維持されることになる。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
図4は、第2実施形態における帯電器およびセンサの周辺の構成を示した模式図である。
第2実施形態の構成は、第1実施形態における本発明の第1のセンサとしてのセンサ56A、56B及びこれらを移動させるネジ軸563等に代えて、ラインセンサLS1、LS2を用いる点が第1実施形態と異なり、その他の点については第1実施形態と同様である。同様な点については説明を省略し、異なる点について説明する。すなわち、この第2実施形態においても、図1をそのまま参照することとする。また、図2は、第1のセンサの部分のみ異なるが、新たな図示及び説明は省略する。
ラインセンサLS1、LS2は、帯電器52の長手方向の全長にわたる長さを有する細長い板形状を有する。ラインセンサLS1は、その長手方向に配列されて、帯電器52の表面に光を照射しその表面から反射されてくる光を受けてその色を検出する複数の色センサ素子を有する。ラインセンサLS2は、その長手方向に配列されて、帯電器52の表面に光を照射しその表面から反射されてくる光を受けてその反射率を検出する複数の光沢センサ素子を有する。ラインセンサLS1、LS2は、これら複数の色センサ素子と複数の光沢センサ素子が帯電器52を向くように配置され、ラインセンサLS1、LS2の各両端は装置筐体90(図2参照)に固定されている。ラインセンサLS1、LS2は、制御回路40(図2参照)に接続されている。
ラインセンサLS1、LS2は、制御回路40(図2参照)の制御を受けて、これら複数の光センサおよび複数の光沢センサのそれぞれで、帯電器52の長手方向の端から端までの表面の各点に光を照射し、各点から反射してきた光を受け、帯電器52のそれら各点の色および光沢を検出する。
帯電器52の表面の各点の色および光沢を検出した後の動作は、上記実施形態1と同様であるであるので、ここでは説明を省略する。
第2実施形態では、ラインセンサLS1、LS2により色と光沢との双方を検出して汚れを判定しているため、色かあるいは光沢の一方のみを検出する場合と比べ、帯電器52の広範な汚れが検出され、その分、高画質の画像形成が維持されることになる。
また、第2実施形態では、ラインセンサLS1、LS2を用いることにより、上記第1実施形態のように、光センサや光沢センサを帯電器52に沿って移動させる必要がなくなり、より簡易な構成となる。また、ラインセンサLS1、LS2を用いることにより、一時に帯電器52の表面の各点色や光沢を検出することができ、検出の速度が向上する。
次に、本発明の第3実施形態を説明する。
図5は、第3実施形態における帯電器、帯電器クリーナおよびセンサの周辺の構成を示した模式図である。
第3実施形態の構成は、第1実施形態における帯電器クリーナ54を帯電器52に押付ける押付力を調整するカム58等に代えて帯電器クリーナ54を回転駆動する帯電器クリーナモータM4を用いる点が第1実施形態と異なり、その他の点については第1実施形態と同様である。同様な点については説明を省略し、異なる点について説明する。すなわち、この第3実施形態においても、図1をそのまま参照することとする。また、図2は、第1実施形態における帯電器クリーナ58に代わり新たな帯電器クリーナ54が備えられていることのみ異なるが、新たな図示及び説明は省略する。
第3実施形態では、帯電器クリーナ54は、その表面が長手方向に帯電器52の表面に一様に接するように、装置筐体90(図2参照)に回転自在に支持されている。また、帯電器クリーナ54には、帯電器クリーナ54を回転駆動する帯電器クリーナモータM4が連結されている。帯電器クリーナモータM4は、制御回路40(図2参照)に接続されて、制御回路により制御される。帯電器クリーナ54は、後述するようにして帯電器52に汚れが検出されてその汚れを除去する場合を除いた通常の場合は、帯電器52に従動して回転する。すなわち、この通常の場合には、帯電器クリーナモータM4は制御回路40により制御を受けない自由回転の状態となっている。なお、図5では、帯電器クリーナ54と帯電器クリーナモータM4とが直接接続されているように図示されている。帯電器クリーナモータM4からの回転駆動力は、実際には、ギア等の動力伝達機構を介して駆動力が伝達されるが、この図5では、わかり易さのため動力伝達機構は省略している。
第3実施形態においても、上記第1実施形態と同じく、センサ56A、56Bにより、帯電器52の表面の色と光沢が帯電器52の軸方向全体にわたって検出される。これらの検出結果は、制御回路40(図2参照)に送られる。制御回路40では、検出結果をしきい値と比較して、色や光沢が、帯電器52の本来の色(本実施形態では、帯電器52の色は黒色である)や本来の光沢と異なるか否がが判定される。
そして、帯電器52の長手方向についてその帯電器52の本来の色や光沢と異なる部分が存在することが判定されると、制御回路40は、帯電器クリーナモータM4を駆動して、回転している帯電器52にその軸方向に一様に接したまま、帯電器クリーナ54を予め定められた回転方向に予め定められた回転速度で回転させる。すると、その分、帯電器クリーナ54が帯電器52に接しているニップ幅は一定のまま、帯電器クリーナ54の帯電器52へ接する相対速度が増加し、帯電器クリーナ54による帯電器52の汚れの除去能力が向上し、帯電器52の汚れが除去され易くなる。あらかじめ定められた時間経過後に、帯電器52の汚れが未だ残っている(色又は光沢の変化がしきい値を越えている)ことが判定されると、帯電器クリーナ54をさらに1ステップ分速く帯電器クリーナ54を回転させる。一方、あらかじめ定められた時間経過後に汚れが除去された(色又は光沢が正常範囲に戻った)ことが判定されると、帯電器クリーナモータM4の回転制御を停止し、帯電器クリーナ54を帯電器52に従動回転する状態に戻す。
これを繰り返し、帯電器クリーナ54をその予め定められた回転方向での最大限度の回転速度まで回転させても、予め定められた時間経過内に、帯電器クリーナ54の汚れが除去できなかったときは、この画像形成装置1の動作を停止し、ユーザに向けて帯電器52が汚れていることを通知する。ユーザは、その通知を確認すると、その画像形成装置1のメンテナンスの部署に連絡して帯電器52あるいは帯電器クリーナ54の交換等の修理を依頼する。
この第3実施形態においても、センサ56A、56Bにより色と光沢との双方を検出して汚れを判定しているため、色かあるいは光沢の一方のみを検出する場合と比べ、帯電器52の広範な汚れが検出され、その分、高画質の画像形成が維持されることになる。
次に本発明の第4実施形態を説明する。
図6は、第4実施形態における帯電器クリーナおよびその周辺の構成を示した模式図である。
図7は、第3実施形態における帯電器、帯電器クリーナおよびセンサの周辺の構成を示した模式図である。
第4実施形態では、第1実施形態ではユーザが帯電器クリーナ54を取り外すことができるようには構成されていないのに対し、帯電器クリーナ54がユーザによって取り外し自在に構成されている点が第1実施形態とは異なっている。また、第1実施形態では帯電器52の色と光沢を検出するセンサ56A、56Bが使用されているのに対し帯電器52の色と光沢の検出に加えて帯電器クリーナ54の色と光沢も検出するセンサ57A、57Bが使用される点が、第1実施形態と異なっている。他の点は第1実施形態と同様である。すなわち、この第4実施形態においても、図1はそのまま参照することにする。また、図2は、これらの部分のみ異なるが図2に代わる新たな図示および説明は省略する。
図6には、図2と同様の向きに見た、感光体51、帯電器52、帯電器クリーナ54、感光体クリーナ55およびこれらの周辺が示されている。感光体51は、装置筐体90(図2参照)の一部である感光体枠501に回転自在に支持されている。帯電器52は、感光体51にその軸方向に一様に接するように、感光体枠501に固定された支持部502に回転自在に支持されている。感光体クリーナ55は、感光体51にその軸方向で一様に接するように、支持部502に固定された感光体クリーナ支持体551に固定されている。帯電器クリーナ54は、帯電器クリーナ枠541に取り付けられて、その帯電器クリーナ枠541ごと、その軸方向の一方側(図6では紙面と垂直な方向手前側)から取り外し自在に支持部502に取り付けられている。この帯電器クリーナ枠541は、長手方向に帯電器クリーナ54を取り囲みその両端を回転自在に支持している。また、帯電器クリーナ54は、帯電器52にその軸方向に一様に接するように配置されている。なお、図示はされていないが、支持部502には、取り付けおよび取り外しの際には帯電器クリーナ54が帯電器52と接しないようにして、取り付けおよび取り外しをし易くする離間機構が設けられている。
図7には、帯電器52の色および光沢の検出に加えて帯電器クリーナ54の色および光沢の変化も検出するセンサセンサ57A、57B、およびこれらのセンサ57A、57B付近の感光体51、帯電器52、帯電器クリーナ54、カム軸581が部分的に、これまでの図と比べて拡大して示されている。図7で図示を省略した左右両側の部分の構成は、上述した第1実施形態と同じであるため、図示は省略されている。
図7では、センサ57A、57Bは、それぞれの前面の一部を取り除いて、これらの取り除いた部分から内部の一部が見えるように示されている。これらの内部には、センサ57Aには、色センサ素子561と色センサ素子571が設けられ、センサ57Bには、光沢センサ素子562と光沢センサ素子572が設けられている。センサ57Aに設けられている色センサ素子561と色センサ素子571は、互いに同等の色センサ素子である。これらの色センサ素子561、571のうちの一方の色センサ素子561は、帯電器52に向けられている。また、この一方の色センサ素子561は、帯電器52の表面に光を照射し帯電器52の表面から反射されてくる光を受けて帯電器52の表面の色を検出するものである。もう一方の色センサ素子571は、色センサ素子561が帯電器52に向けられたときに帯電器クリーナ54に向けられるように配置されている。このもう一方の色センサ素子571は、帯電器クリーナ54の表面に光を照射し帯電器クリーナ54の表面から反射されてくる光を受けて帯電器クリーナ54の表面の色を検出するものである。 また、センサ57Bに設けられている光沢センサ素子562と光沢センサ素子572は、互いに同等の光沢センサ素子である。これらの光沢センサ素子562、572のうちの一方の光沢センサ素子562は、帯電器52に向けられている。この一方の光沢センサ素子562は、帯電器52の表面に光を照射し帯電器52の表面から反射されてくる光を受けて帯電器52の表面の光沢を検出するものである。もう一方の光沢センサ素子572は、光沢センサ素子562が帯電器52に向けられたときに帯電器クリーナ54に向けられるように配置されている。このもう一方の光沢センサ素子572は、帯電器クリーナ54の表面に光を帯電器クリーナ54の表面から反射されてくる光を受けて帯電器クリーナ54の表面の光沢を検出するものである。色センサ素子561を含むセンサ57Aおよび色センサ素子562を含むセンサ57Bは、本発明における第1のセンサの一例に相当する。一方、光沢センサ素子571を含むセンサ57Aおよび光沢センサ素子572を含むセンサ57Bは、本発明における第2のセンサの一例に相当する。
センサ57A、57Bは、第1実施形態におけるセンサ56A、56Bと同様に、図示しないネジ穴が設けられており、それらのネジ穴をネジ軸563が通過している。このネジ軸563は、ネジ軸モータM3によって回転駆動され、ネジ軸563の回転により、センサ57A、57Bが帯電器52に沿って移動する(図3参照)。センサ57A、57Bは、ネジ軸563の回転により帯電器52の長手方向に沿って移動自在に、かつ、センサ57Aの色センサ素子561およびセンサ57Bの光沢センサ素子562が常に帯電器52を向くように、図示しない支持部材によって支持されている。また、この支持により、センサ57Aの色センサ素子571およびセンサ57Bの光沢センサ素子572は、常に帯電器クリーナ54を向ている。
センサ57A、57Bは、制御回路40(図2参照)により、帯電器52および帯電器クリーナ54の端から端までそれらの長手方向に沿って移動する。この移動により、第1のセンサに相当するセンサ57Aの色センサ素子561とセンサ57Bの光沢センサ素子562の双方が、上述の第1実施形態と同様に、帯電器52の軸方向の端から端まで全体にわたって帯電器52の表面の色および光沢を検出する。これとともに、この第4実施形態では、さらに、第2のセンサに相当するセンサ57Aの色センサ素子562およびセンサ57Bの光沢センサ素子572の双方が、帯電器クリーナ54の軸方向の端から端まで全体にわたって帯電器クリーナ54の表面の色および光沢を検出する。
この第4実施形態では、双方のセンサ57A、57Bによる全ての測定結果が、制御回路40(図2参照)に送られる。制御回路40(図2参照)は、これらの測定結果のうち帯電器52の表面の色および光沢の検出結果に基づき、帯電器52が汚れているか否かを判定する。帯電器52が汚れていると判定された場合には、制御回路40(図2参照)は、上述した第1実施形態と同様にして、帯電器クリーナ54の付着物除去能を上げるように制御する。この第4実施形態では、この間も、帯電器クリーナ54の表面の色と光沢が検出され、検出結果が制御回路40(図2参照)に送られる。制御回路40(図2参照)は、これらの検出結果を用いて、予め定められたしきい値と比較することによって、帯電器クリーナ54の交換時期が到来しているか否かを判定している。この判定により、帯電器クリーナ54の交換時期が到来していると判定された場合には、制御回路40(図2参照)は、表示画面34(図1参照)に、「帯電器クリーナを交換してください」と表示する。ユーザは、この表示により、帯電器クリーナ54の交換が必要なことを知ることができる。
すなわち、第1実施形態では、ユーザが帯電器52が汚れているという通知を確認した場合に、画像形成装置1のメンテナンスの部署に連絡して帯電器52の交換等の修理の依頼をする必要があるのに対し、この第4実施形態では、帯電器クリーナ54の表面の色および光沢の検出結果に基づいて、帯電器クリーナ54の交換が必要であることをユーザに通知することにより、ユーザは、帯電器クリーナ54を自ら交換することができる。すなわち、帯電器クリーナ54が汚れてしまい、帯電器52の汚れを除去する能力がなくなると帯電器52に汚れが残ることになる。そうすると、帯電器52の汚れに起因して画質が劣化して画像形成装置1が停止してしまうような事態が生じるおそれがある。本実施形態の場合、そういう事態が生ずる前に帯電器クリーナ54を交換することができ、画像形成装置1が停止するという重大な事態を避けることができる。
このように、第4実施形態では、帯電器クリーナの付着物除去能を上げるように制御することが不能となる事態が回避される。
次に、本発明の第5実施形態を説明する。
図8は、第5実施形態における帯電器およびその周辺の構成を示した模式図である。
この第5実施形態は、第4実施形態で帯電器クリーナ54が取り外し自在であるのに加えて、帯電器52および感光体クリーナ55それぞれが独立に取り外し自在である点が上述した第4実施形態と異なり、他の点については、第4実施形態と同様である。図8は、第4実施形態で示した図7に代えて、これらの異なる点を含めた図である。
図8に示されたように、第5実施形態では、第4実施形態と同様に帯電器クリーナ54が装置筐体90(図2参照)に取り外し自在に取り付けられているのに加え、さらに、帯電器52および感光体クリーナ55も装置筐体90(図2参照)に取り外し自在に取り付けられている。
帯電器52は、帯電器枠521に取り付けられて、その帯電器枠521ごと、その軸方向の一方側(図6では紙面と垂直な方向手前側)から取り外し自在に装置筐体90(図2参照)の一部である支持部502に取り付けられている。この帯電器枠521は、長手方向に帯電器52を取り囲みその両端を回転自在に支持している。また、帯電器52は、感光体51にその軸方向に一様に接するように配置されている。なお、図示はされていないが、支持部502には、上述した実施形態4と同様に、帯電器クリーナ54の取り付けおよび取り外しの際に帯電器クリーナ54が帯電器52と接しないようにして、帯電器クリーナ54取り付けおよび取り外しをし易くする離間機構が設けらている。また、この実施形態5では、さらに、この帯電器クリーナ54が取り外された状態で、帯電器52をその帯電器枠521ごと感光体51と接しないようにして、帯電器52を取り付けおよび取り外しをし易くする離間機構が設けられている。
感光体クリーナ55は、感光体クリーナ支持体551の一端に固定されている。その感光体クリーナ551は、装置筐体90(図2参照)の一部である支持部502に取り外し自在に取り付けられている。感光体クリーナ55は、感光体51に軸方向で一様に接するように、配置されている。
図9は、第5実施形態における帯電器およびその周辺の構成要素を取り外してそれぞれ示した模式図である。
この図9には、図8で装置筐体90(図2参照)に取付けられた状態で示された帯電器52(図9(d)、(e))、帯電器クリーナ54(図9(c))、感光体クリーナ55(図9(b))を取り外してそれぞれ示されている。また、これらを取り外して残った感光体51および装置筐体90の一部である枠501や枠502が示されている(図9(a))。図9(b)、(c)、(d)は、それぞれ、感光体クリーナ支持体551に固定された感光体クリーナ55、帯電器クリーナ枠541に取付けれた帯電器クリーナ54、帯電器枠521に取付けられた帯電器52を、図8と同じ方向からみた図である。図9(e)は、帯電器枠521に取付けられた帯電器52をその軸に交わる横方向からみて示した図である。
第5実施形態においても、上述の第4実施形態と同様にして、第1のセンサに相当する2つのセンサ57Aの色センサ素子561およびセンサ57Bの光沢センサ素子562によって検出された帯電器52の表面の色および光沢の検出結果、および、第2のセンサに相当する2つのセンサ57Aの色センサ素子562およびセンサ57Bの光沢センサ素子572によって検出された帯電器クリーナ54の表面の色および光沢の検出結果は、制御回路40(図2参照)に送られる。
制御回路40(図2参照)は、第1のセンサによる帯電器52の色および光沢の検出結果と予め定められた閾値とを比較し、帯電器52の交換時期が到来しているか否かを判定する。また、制御回路40(図2参照)は、第2のセンサによる帯電器クリーナ54の色および光沢の検出結果と予め定められた閾値とを比較し、帯電器クリーナ54の交換時期が到来しているか否かを判定する。
制御回路40(図2参照)は、これらの判定の結果を基に、図10に示された内容に従って、対応する通知内容を表示画面34(図1参照)に表示して、ユーザに通知する。
図10は、第5実施形態における判定の内容を示す表である。
図10において、行(A)は帯電器52についての判定結果を示し、行(B)は帯電器クリーナ54についての判定結果を示し、行(C)は行(A)と行(B)に示された判定結果に基づく通知内容を示している。また、行(D)は、前回の交換後の判定条件および通知内容を示している。図10に示された「○」および「×」は、上述した判定の結果により、交換時期が到来していないこと、および、交換時期が到来していることを、それぞれ表している。
図10の列(1)に示されているように、帯電器52の判定が「○」(交換時期が到来していない)、かつ、帯電器クリーナ54の判定が「○」(交換時期が到来していない)である場合には、表示画面には、通常は何も表示されない。ユーザにより表示すべきことの操作があったときは、「異常なし」という通知内容が表示画面34(図1参照)に表示される。また、列(2)に示されているように、帯電器52の判定が「○」(交換時期が到来していない)、かつ、帯電器クリーナ54の判定が「×」(交換時期が到来している)である場合には、「帯電器クリーナを交換して下さい」という通知内容が表示画面34(図1参照)に表示される。また、列(3)に示されているように、帯電器52の判定が「×」(交換時期が到来している)、かつ、帯電器クリーナ54の判定が「○」(交換時期が到来していない)である場合には、「帯電器を交換して下さい」という通知内容が表示画面34(図1参照)に表示される。また、列(4)に示されているように、帯電器52の判定が「×」(交換時期が到来している)、かつ、帯電器クリーナ54の判定が「×」(交換時期が到来している)である場合には、「帯電器と帯電器クリーナの双方を交換して下さい」という通知内容が表示画面34(図1参照)に表示される。
図10の行(D)には、上記の判定の結果、帯電器52、帯電器クリーナ54の少なくとも一つが交換された後に、画像形成に用いられた用紙の枚数100枚以内に、帯電器52および帯電器クリーナ54それぞれの色および光沢を検出して判定し前回と同じ判定結果が得られた場合には、制御回路40(図2参照)により、今度は、「感光体クリーナを交換して下さい」という通知内容が表示画面34(図1参照)に表示される。
このように、第5実施形態では、第1のセンサにより帯電器クリーナ54の表面の色および光沢を検出した結果、および、第2のセンサにより帯電器52の表面の色および光沢を検出した結果の双方を基に、帯電器52、帯電器クリーナ54、感光体クリーナ55の交換時期の到来をユーザに通知することにより、装置筐体90(図2参照)に取り外し自在に取付けられた帯電器クリーナ54、帯電器52、感光体クリーナ55の何れも、ユーザが交換をすることができる。
このように、第5実施形態では、第1実施形態に場合のように、その画像形成装置1のメンテナンスの部署に連絡する前に、先ずユーザが容易に帯電器クリーナ54、帯電器52、感光体クリーナ55を交換することができる。
したがって、この第5実施形態では、帯電器クリーナ54、帯電器52、感光体クリーナ55の交換時期の到来が通知されて、これらの何れかの部品が不良となる前に、交換時期の到来が通知された部品を交換することで、良好な画質が維持される。
上述した第1および第3実施形態では、第1のセンサとして色および光沢を検出する56A、56Bを用いる例について説明したが、本発明はこれに限られず、第1のセンサとして、たとえば、磁性トナーを使用した場合における透磁率と色など、帯電器や帯電器クリーナの表面の、付着物に起因して変化する。たとえば、2種類の物理量を検出するものであればよい。また、互いに異なる3種類以上の物理量を検出してもよい。
また、上述した第4実施形態では、第2のセンサとして色と光沢の2種類の物理量をそれぞれ検出する57A、57Bを用いる例を説明したが、本発明はこれに限られず、第2のセンサとして、たとえば帯電器クリーナの色がイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の何れとも異なる場合における色センサのみを用いるなど、1種類の物理量のみを検出してもよい。また、第2のセンサとして、3種類の物理量を検出してもよい。
また、上述した第4実施形態では、帯電器52を検出する第1のセンサとしてセンサ57Aの色センサ素子561とセンサ57Bの光沢センサ素子562、および、帯電器クリーナ54を検出する第2のセンサとしてセンサ57Aの色センサ素子562およびセンサ57Bの光沢センサ素子572を用いている。すなわち、上述した第4実施形態では、帯電器および帯電器クリーナとでそれぞれ別箇のセンサ素子を用いる例である。ただし、本発明は、これに限られない。たとえば、同一のセンサ素子を用いて、往復移動のうちの、往路では帯電器を検出し、復路では帯電器クリーナを検出するというように、帯電器と帯電器クリーナについてセンサを兼用してもよい。
また、上述した第1ないし第5実施形態では、帯電器および帯電器クリーナそれぞれを軸方向全体にわたって検知する手段として、センサ56A,56B、センサ57A、57Bを移動させる例および位置を固定したラインセンサLS1、LS2を用いる例を説明したが、本発明はこれに限られず、帯電器および帯電器クリーナの端から端まで軸方向全体にわたってそれぞれの物理量を検出するものであればよく、たとえば、ミラー等を用いてスキャンすることで検出してもよい。