JP6363838B2 - インプリント装置、インプリント方法及び物品の製造方法 - Google Patents

インプリント装置、インプリント方法及び物品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、インプリント装置、インプリント方法及び物品の製造方法に関する。
半導体デバイスやMEMSなどの微細化の要求が進み、従来のフォトリソグラフィ技術に加え、基板上の未硬化樹脂をモールド(型)で成形して樹脂のパターンを基板上に形成する微細加工技術が注目されている。かかる技術は、インプリント技術と呼ばれ、基板上に数ナノメートルオーダーの微細な構造体(パターン)を形成することができる。例えば、インプリント技術の1つとして、光硬化法がある。
光硬化法を採用したインプリント装置では、まず、基板のショット領域(インプリント領域)に光硬化性樹脂(紫外線硬化樹脂)を供給(塗布)し、かかる樹脂(未硬化樹脂)をモールドで成形する。そして、光(紫外線)を照射して樹脂を硬化させ、基板上の硬化した樹脂からモールドを引き離す(離型する)ことで、樹脂のパターンが基板上に形成される。
インプリント処理が施される基板は、デバイスの製造工程において、例えば、スパッタリングなどの成膜工程で加熱処理を経ているため、基板全体が拡大又は縮小し、平面内の直交する2軸方向で形状(サイズ)が変化する場合がある。従って、インプリント装置では、基板上の樹脂にモールドを押し付ける際に、基板に形成されているパターン(基板側パターン)の形状とモールドに形成されているパターン(モールド側パターン)の形状とを整合させる必要がある。このような形状補正(倍率補正)は、露光装置であれば、基板の倍率に応じて投影光学系の縮小倍率や基板ステージの走査速度を変更することで、像のサイズを変化させて対応可能である。これに対して、インプリント装置は、モールドの側面から外力を加えたり、モールドを加熱したりして、モールドを物理的に変形させる形状補正機構(倍率補正機構)を有している。
ここで、インプリント装置を、例えば、32nmハーフピッチ程度の半導体デバイスの製造工程に適用する場合を考える。この場合、ITRS(International Technology Roadmap for Semiconductors)によれば、重ね合わせ精度は、6.4nmである。従って、これに対応するためは、形状補正も数nm以下の精度で実施する必要がある。
一方、インプリント装置に用いられるモールドにも変形(歪曲)が発生する可能性がある。例えば、モールドは、製造時にはパターン面が上向きであるが、使用時にはパターン面が下向きとなる。従って、モールドの使用時には、重力の影響などでパターン面(モールド側パターン)が変形する可能性がある。また、モールドのパターンは、一般的に、荷電粒子線(電子線など)を用いた描画装置によって形成されるため、描画装置の光学系の歪曲収差などに起因してパターンに歪曲が生じる可能性がある。
基板側パターンの形状とモールド側パターンの形状とを整合させて重ね合わせ精度を改善するための技術が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1に開示されている技術では、モールドを保持するモールドチャックによってモールドを変形させて、基板側パターンとモールド側パターンとを整合させている。また、モールドと基板との位置合わせ(アライメント)を行うための技術も提案されている(特許文献2参照)。特許文献2に開示されている技術では、モールドと基板上の樹脂とが接触した状態においてモールドと基板との位置合わせを行う際に、樹脂に対するモールドの押圧力を低下させることで、モールドと基板との位置関係の調整を容易にしている。
特開2010−080714号公報 特開2007−137051号公報
インプリント装置では、基板上に形成されるパターンの微細化が進むにつれて、後工程のエッチングプロセスのために、インプリント処理時の樹脂(残膜)の厚さを薄くする必要がある。従って、樹脂の成形時には、モールドと基板との間に数十nm以下の厚さの樹脂が挟持されることになる。このようなオーダーの微小な間隙(ギャップ)に挟持された液体は構造化し、大きな粘弾性特性を有するようになることが知られている。
モールドと基板上の樹脂とが接触した状態(モールドと基板との間に樹脂が挟持された状態)で位置合わせのためにモールドと基板とを相対的に移動させると、モールドと基板とには、せん断方向(接触面に平行な方向)に樹脂の粘弾性による力が加わる。また、モールドと基板との間に異物が挟まれていると、当該異物によってモールドと基板とがかみ合い、モールドと基板とには、上述したのと同様に、せん断方向の力が加わる。
このようなせん断方向の力によって、モールドや基板は、それにせん断力が生じて変形してしまう。これにより、モールド側パターンと基板側パターンとの間に相対的な形状差が発生してしまう。換言すれば、モールドと基板との位置合わせにおいてモールドや基板にせん断力が生じると、モールド側パターンの形状と基板側パターンの形状とが相対的に変化し、モールド側パターンと基板側パターンとの間の重ね合わせ精度が低下することになる。
本発明は、重ね合わせ精度の点で有利なインプリント装置を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としてのインプリント装置は、基板上のインプリント材をモールドで成形して前記基板上にパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント装置であって、前記基板上のインプリント材と前記モールドとが接触した状態で前記モールドの位置と前記基板の位置とを、前記基板と前記モールドのいずれか一方を駆動させることによって互いに整合させる場合に前記モールド及び前記基板のうちの少なくとも一方に生じるせん断力を検出する検出部と、前記検出部によって検出されたせん断力に基づいて、前記インプリント処理を制御する制御部と、を有することを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、重ね合わせ精度の点で有利なインプリント装置を提供することができる。
本発明の一側面としてのインプリント装置の構成を示す概略図である。 図1に示すインプリント装置において、モールドや基板に発生するせん断力を説明するための図である。 図1に示すインプリント装置におけるインプリント処理を説明するためのフローチャートである。 基板の上に供給すべき樹脂の供給量を示す情報として設定されている供給量情報の更新を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一側面としてのインプリント装置1の構成を示す概略図である。インプリント装置1は、物品としての半導体デバイスなどのデバイスの製造に用いられるリソグラフィ装置である。インプリント装置1は、基板上のインプリント材(未硬化の樹脂)をモールド(型)で成形して基板上にパターンを形成するインプリント処理を行う。インプリント装置1は、本実施形態では、光硬化法を採用する。以下では、基板上の樹脂に対して紫外線を照射する照射系の光軸に平行な方向をZ軸とし、Z軸に垂直な平面内で互いに直交する2方向をX軸及びY軸とする。
インプリント装置1は、図1に示すように、照射部2と、モールド保持機構(モールドステージ)3と、基板ステージ4と、樹脂供給部5と、制御部6と、倍率補正機構18と、アライメント計測系22と、検出部50とを有する。また、インプリント装置1は、基板ステージ4を載置するベース定盤24と、モールド保持機構3を固定するブリッジ定盤25と、ベース定盤24から延設され、ブリッジ定盤25を支持するための支柱26とを有する。更に、インプリント装置1は、モールド7を装置外部からインプリント装置1(モールド保持機構3)へ搬送するモールド搬送機構と、基板11を装置外部からインプリント装置1(基板ステージ4)へ搬送する基板搬送機構とを有する。
照射部2は、インプリント処理において、モールド7を介して、基板11の上の樹脂14に紫外線(即ち、樹脂14を硬化させるための光)8を照射する。照射部2は、光源9と、光源9からの紫外線8をインプリント処理に適切な光に調整するための光学素子10とを含む。本実施形態では、光硬化法を採用しているため、インプリント装置1が照射部2を有している。但し、熱硬化法を採用する場合には、インプリント装置1は、照射部2に代えて、樹脂(熱硬化性樹脂)を硬化させるための熱源を有することになる。
モールド7は、矩形の外周形状を有し、基板11に対向する面(パターン面)に3次元状に形成されたパターン(回路パターンなどの基板11に転写すべき凹凸パターン)7aを含む。モールド7は、紫外線8を透過させることが可能な材料、例えば、石英で構成される。
モールド7は、パターン面とは反対側の面(紫外線8が入射する入射面)に、モールド7の変形を容易にするためのキャビティ(凹部)7bを有する。キャビティ7bは、円形の平面形状を有する。キャビティ7bの厚さ(深さ)は、モールド7の大きさや材質に応じて設定される。
キャビティ7bは、モールド保持機構3に設けられた開口17と連通し、開口17には、開口17の一部とキャビティ7bとで囲まれる空間12を密閉空間とするための光透過部材13が配置されている。空間12の圧力は、圧力調整機構(不図示)によって制御される。例えば、モールド7を基板11の上の樹脂14に押し付ける際に、圧力調整機構によって、空間12の圧力を外部の圧力よりも高くして、モールド7のパターン7aを基板11に対して凸形状に撓ませる。これにより、モールド7は、パターン7aの中心部から基板11の上の樹脂14に接触するため、パターン7aと樹脂14との間に気体(空気)が閉じ込められることが抑制され、パターン7aに樹脂14を効率的に充填させることができる。
モールド保持機構(保持部)3は、真空吸着力や静電力によってモールド7を引き付けて保持するモールドチャック15と、モールドチャック15を保持してモールド7(モールドチャック15)を移動させるモールド移動機構16とを含む。モールドチャック15及びモールド移動機構16は、照射部2からの紫外線8が基板11の上の樹脂14に照射されるように、中心部(内側)に開口17を有する。
倍率補正機構(変形機構)18は、モールドチャック15に配置され、モールドチャック15に保持されたモールド7の側面に力(変位)を加えてモールド7のパターン7aの形状を補正する(即ち、パターン7aを変形させる)。倍率補正機構18は、例えば、電圧を加えると体積変化によって伸縮するピエゾ素子を含み、モールド7の各側面の複数箇所を加圧するように構成される。倍率補正機構18は、モールド7のパターン7aを変形させることで、基板11に形成されているパターン(基板11のショット領域)の形状に対して、モールド7のパターン7aの形状を整合させる。
但し、倍率補正機構18によって、基板11に形成されているパターンの形状に対してモールド7のパターン7aの形状を整合させることが困難である場合も考えられる。このような場合には、基板11に形成されているパターンも変形させて、モールド7のパターン7aの形状と基板11に形成されているパターンの形状とを近づける(形状差を低減する)ようにしてもよい。基板11に形成されているパターンを変形させるには、例えば、基板11を加熱して熱変形させればよい。
モールド移動機構16は、基板11の上の樹脂14へのモールド7の押し付け(押印)、又は、基板11の上の樹脂14からのモールド7の引き離し(離型)を選択的に行うように、モールド7をZ軸方向に移動させる。モールド移動機構16に適用可能なアクチュエータは、例えば、リニアモータやエアシリンダを含む。モールド移動機構16は、モールド7を高精度に位置決めするために、粗動駆動系や微動駆動系などの複数の駆動系から構成されていてもよい。また、モールド移動機構16は、Z軸方向だけではなく、X軸方向やY軸方向にモールド7を移動可能に構成されていてもよい。更に、モールド移動機構16は、モールド7のθ(Z軸周りの回転)方向の位置やモールド7の傾きを調整するためのチルト機能を有するように構成されていてもよい。
インプリント装置1におけるモールド7の押印及び離型は、本実施形態のように、モールド7をZ軸方向に移動させることで実現してもよいが、基板11(基板ステージ4)をZ軸方向に移動させることで実現させてもよい。また、モールド7と基板11の双方を相対的にZ軸方向に移動させることで、モールド7の押印及び離型を実現してもよい。
基板11は、例えば、単結晶シリコン基板やSOI(Silicon on Insulator)基板を含む。基板11には、モールド7のパターン7aで成形される樹脂14が供給(塗布)される。
基板ステージ4は、基板11を保持して移動可能である。モールド7を基板11の上の樹脂14に押し付ける際に、基板ステージ4を移動させることでモールド7と基板11との位置合わせ(アライメント)を行う。基板ステージ4は、真空吸着力や静電力によって基板11を引き付けて保持する基板チャック19と、基板チャック19を機械的に保持してXY面内で移動可能とする基板移動機構(駆動部)20とを含む。また、基板ステージ4には、基板ステージ4の位置決めの際に用いられる基準マーク21が配置されている。
基板移動機構20に適用可能なアクチュエータは、例えば、リニアモータやエアシリンダを含む。基板移動機構20は、基板11を高精度に位置決めするために、粗動駆動系や微動駆動系などの複数の駆動系から構成されていてもよい。また、基板移動機構20は、X軸方向やY軸方向だけではなく、Z軸方向に基板11を移動可能に構成されていてもよい。更に、基板移動機構20は、基板11のθ(Z軸周りの回転)方向の位置や基板11の傾きを調整するためのチルト機能を有するように構成されていてもよい。
樹脂供給部5は、基板11の上に供給すべき樹脂14の供給量を示す情報として設定されている供給量情報に基づいて、基板11の上に樹脂14を供給する。本実施形態では、樹脂14は、紫外線8が照射されることで硬化する性質を有する紫外線硬化性樹脂である。樹脂14は、半導体デバイスの製造工程などの各種条件に応じて選択される。また、樹脂供給部5から供給される樹脂14の供給量(即ち、供給量情報)は、例えば、基板11に形成される樹脂14のパターンの厚さ(残膜の厚さ)や樹脂14のパターンの密度などに応じて設定される。
制御部6は、CPUやメモリなどを含むコンピュータで構成され、メモリに格納されたプログラムに従ってインプリント装置1の全体を制御する。制御部6は、インプリント装置1の各部の動作及び調整などを制御することで基板上にパターンを形成するインプリント処理を制御する。制御部6は、インプリント装置1の他の部分と一体で(共通の筐体内に)構成してもよいし、インプリント装置1の他の部分とは別対で(別の筐体内に)構成してもよい。
アライメント計測系22は、基板11に形成されたアライメントマークと、モールド7に形成されたアライメントマークとのX軸及びY軸の各方向への位置ずれを計測する。制御部6は、アライメント計測系22によって計測された位置ずれに基づいて、モールド7の位置と基板11の位置とが互いに整合するように、基板ステージ4の位置を調整する(基板ステージ4を移動させる)。また、アライメント計測系22は、モールド7のパターン7aの形状や基板11に形成されたパターンの形状を計測することも可能である。従って、アライメント計測系22は、インプリント処理の対象となる基板11の領域とモールド7のパターン7aとの間の整合状態を計測する計測部としても機能する。アライメント計測系22は、本実施形態では、モールド7のパターン7aと基板11に形成されたパターン(ショット領域)との形状差を計測する。
検出部50は、モールド7と基板11の上の樹脂14とが接触した状態でモールド7の位置と基板11の位置とを互いに整合させる場合にモールド7及び基板11のうちの少なくとも一方に生じるせん断力を検出する。せん断力とは、モールド7と樹脂14との接触面に平行な方向(せん断方向)の力である。
インプリント装置1におけるインプリント処理について説明する。まず、基板搬送機構によって搬送された基板11を基板ステージ4(基板チャック19)に保持(固定)させ、基板11が樹脂供給部5の下(樹脂供給位置)に位置するように基板ステージ4を移動させる。そして、樹脂供給部5によって、基板11の所定のショット領域(インプリント領域)に樹脂14を供給(塗布)する(塗布工程)。
次に、樹脂14を塗布した基板11(所定のショット領域)がモールド7の下に位置するように基板ステージ4を移動させる。そして、モールド移動機構16によって、モールド7を基板11に近づく方向に移動させて、モールド7を基板11の上の樹脂14に押し付ける(押印工程)。これにより、モールド7と基板11の上の樹脂14とが接触し、モールド7のパターン7aに樹脂14が充填される。
次いで、モールド7と基板11の上の樹脂14とが接触させた状態において、照射部2からの紫外線8を、モールド7を介して樹脂14に照射し、基板11の上の樹脂14を硬化させる(硬化工程)。
次に、モールド移動機構16によって、モールド7を基板11から離れる方向に移動させて、基板11の上の硬化した樹脂14からモールド7を引き離す(離型工程)。これにより、基板11のショット領域に、モールド7のパターン7aに対応する3次元形状の樹脂14のパターン(層)が形成される。
これらの工程(インプリント処理)を、基板ステージ4の移動によってショット領域を変更しながら繰り返すことで、基板11の全面、即ち、基板11の全てのショット領域に樹脂14のパターンを形成することができる。
ここで、インプリント処理において、押印工程後、即ち、モールド7と基板11の上の樹脂14とが接触した状態でモールド7の位置と基板11の位置とを互いに整合させる(モールド7と基板11との相対位置を合わせる)場合を考える。この場合、図2に示すように、モールド7や基板11に、モールド7と樹脂14との接触面に平行な方向の力(せん断力)が発生する可能性がある。例えば、押印工程後、モールド7と基板11との間に挟まれた樹脂14の厚さがある値よりも薄くなると、樹脂14は、成分中の分子の構造化によって高い粘弾性を示す。樹脂14の構造化は、含有成分の分子サイズや分子構造によって異なるが、一般的には、数十nm以下の厚さで発生する。例えば、樹脂供給部5が基板11に供給する樹脂14の供給量を制御しても、モールド7や基板11の僅かな表面粗さに起因して、押印工程後の樹脂14の厚さが構造化を起こす厚さ以下になる場合がある。
図2を参照するに、基板ステージ4が+X方向に移動する場合を考える。この場合、構造化した樹脂14の弾性変形によって、基板11に形成されているパターン11aは、構造化した樹脂14との接触面において、−X方向にせん断力を受ける。同様に、モールド7のパターン7aは、構造化した樹脂14との接触面において、+X方向にせん断力を受ける。従って、基板11の上のパターン(ショット領域)11a及びモールド7のパターン7aが変形してしまうため、パターン11aとパターン7aとの形状差が大きくなる。このため、倍率補正機構18を用いたとしても、パターン11aとパターン7aとの形状差を十分に小さくすることができず、重ね合わせ精度が低下してしまう。
そこで、本実施形態のインプリント装置1では、図3に示すように、モールド7又は基板11に生じるせん断力に基づいて、インプリント処理を制御する。S302では、上述したように、基板11の上に樹脂14を供給する塗布工程を行う。S304では、上述したように、モールド7を基板11の上の樹脂14を押し付ける押印工程を行う。
S306では、モールド7と基板11の上の樹脂14とが接触した状態において、モールド7の位置と基板11の位置とを互いに整合させるために、基板ステージ4(基板11)をXY平面方向に移動させる(即ち、モールド7と基板11との相対位置を調整する)。
S308では、モールド7と基板11の上の樹脂14とが接触した状態でモールド7の位置と基板11の位置とを互いに整合させる場合に(S306によって)モールド7又は基板11に生じるせん断力を検出する。
例えば、検出部50は、基板ステージ4を移動させてモールド7と基板11との相対位置を変化させたときに基板ステージ4に加わる力(推力)を検出することで、せん断力を特定することができる。基板ステージ4に加わる力は、基板移動機構20のアクチュエータとして適用されるリニアモータに供給される電流値から求めることができる。従って、検出部50は、基板移動機構20のアクチュエータとして適用されるリニアモータに供給される電流値に基づいて、せん断力を検出することができる。
同様に、検出部50は、モールド保持機構3を移動させてモールド7と基板11との相対位置を変化させたときにモールド保持機構3に加わる力を検出することで、せん断力を特定することができる。モールド保持機構3に加わる力は、モールド移動機構16のアクチュエータとして適用されるリニアモータに供給される電流値から求めることができる。
また、検出部50は、押印工程後、倍率補正機構18がモールド7のパターン7aを変形させる際に、倍率補正機構18がモールド7から受ける力(反力)を検出することで、せん断力を特定することができる。換言すれば、モールド7と樹脂14とが接触した状態でモールド7と基板11との相対位置を変化させた後に、倍率補正機構18がモールド7のパターン7bを変形させるためにモールド7に加える力を検出することで、せん断力を特定することができる。倍率補正機構18がモールド7から受ける力は、倍率補正機構18を構成するピエゾ素子に供給される電流値から求めることができる。
S310では、S308で検出されたせん断力(モールド7又は基板11に生じたせん断力)が閾値を超えているかどうかを判定する。かかる判定は、制御部6で行われる。S308で検出されたせん断力が閾値を超えていない(閾値未満である)場合には、S312に移行する。一方、S308で検出されたせん断力が閾値を超えている場合には、S314に移行する。
S312では、上述したように、紫外線8の照射によって基板11の上の樹脂14を硬化させる硬化工程、及び、基板11の上の硬化した樹脂14からモールド7を引き離す離型工程を行う。このように、モールド7又は基板11に生じたせん断力が閾値を超えていない場合には、通常のパターン形成を行う。通常のパターン形成とは、塗布工程、押印工程、硬化工程及び離型工程を含むインプリント処理を繰り返し行うことを意味する。
S314では、モールド7又は基板11に生じたせん断力が閾値を超えていることを示す警告信号を発信する。かかる警告信号は、制御部6で生成され、例えば、制御部6からモニタに発信され、かかるモニタを介して、モールド7又は基板11に生じたせん断力が閾値を超えていることが使用者に通知される。
S316では、S308で検出されたせん断力に基づいて、インプリント処理に関する動作を変更するかどうかを判定する。かかる判定は、制御部6で行われる。インプリント処理に関する動作を変更しない場合には、S318に移行する。一方、インプリント処理に関する動作を変更する場合には、S320に移行する。
S318では、上述したように、紫外線8の照射によって基板11の上の樹脂14を硬化させる硬化工程、及び、基板11の上の硬化した樹脂14からモールド7を引き離す離型工程を行う。但し、S318における硬化工程及び離型工程は、S312における硬化工程及び離型工程とは異なり、モールド7又は基板11に閾値を超えるせん断力が生じている状態(警告状態)で行われる。ここで、S318を経て基板11の上に形成されたパターンは、例えば、不良パターンとして処理され、その重ね合わせ結果とせん断力との相関が後のショット領域(これからインプリント処理が行われるショット領域)に反映される。
S320では、インプリント処理に関する動作を変更する。インプリント処理に関する動作の変更として、例えば、塗布工程を変更する。本実施形態では、図4に示すように、S308で検出されたせん断力に基づいて、基板11の上に供給すべき樹脂14の供給量を示す情報として設定されている供給量情報を更新する。具体的には、押印工程後、モールド7と基板11との相対位置を変化させたときのモールド7のパターン7aと基板11の上のパターン11aとの形状差をアライメント計測系22で計測する。図4(a)に示すように、基板ステージ4(基板11)が+X方向に移動した場合、基板11の上のパターン11aには、−X方向(矢印方向)にせん断力が生じる。このように、基板11に−X方向のせん断力が生じると、基板11の上のパターン11aの一部分だけが−X方向に変形する。従って、アライメント計測系22によって計測された形状差に基づいて、図4(b)に示すように、基板11のショット領域内でせん断力が生じている箇所(斜線で示す箇所)を推定(特定)することができる。基板11のショット領域内でせん断力が生じている箇所の推定は、例えば、制御部6で行われる(即ち、制御部6は、基板11のショット領域内でせん断力が生じている箇所を推定する)。まず、基板11のショット領域(パターン11a)を格子状に分割した複数の領域DFごとに、モールド7と樹脂14とを接触させた状態で基板11をX軸方向及びY軸方向に移動させたときのパターン11aの変形量を数値データとして予め取得する。そして、アライメント計測系22によって計測された基板11の上のパターン11aの変形量と、予め取得した数値データとを比較することで、複数の領域DFから、せん断力が生じている箇所(樹脂14が構造化した箇所)を推定する。基板11の上のパターン11aでの部分的なせん断力の発生は、せん断力が生じていると推定した箇所で、押印工程後の樹脂14の厚さが構造化を起こす厚さ以下になっていることが原因である。そこで、次のショット領域に対するインプリント処理の塗布工程において、図4(c)に示すように、せん断力が生じている箇所に供給される樹脂14の供給量を増加することで樹脂14の構造化(即ち、せん断力の発生)を抑制することができる。このように、せん断力が生じていると推定された箇所に供給される樹脂14の供給量が多くなるように、設定されている供給量情報を更新する。換言すれば、モールド7及び基板11のうちの少なくとも一方に関してせん断力が許容範囲外である箇所を推定し、かかる箇所(に対応する基板上の領域)に供給されるべき樹脂14の供給量を設定する。
また、インプリント処理に関する動作の変更として、モールド7と基板11の上の樹脂14とが接触した状態でモールド7と基板11との間の整合のための相対的な移動の速度、本実施形態では、基板ステージ4の移動速度を変更(制御)してもよい。構造化した樹脂14が高い粘弾性を有する場合、モールド7と基板11との相対的な移動の速度が速いほど、モールド7や基板11は高い粘弾性抵抗を受けることになる。従って、モールド7と基板11との相対的な移動の速度を遅くすることで、粘弾性抵抗によるせん断力を低減することができる。このように、モールド7や基板11に発生するせん断力が閾値以下となるように、モールド7と基板11の上の樹脂14とが接触した状態でモールド7と基板11との間の整合のための相対的な移動の速度を制御する。
また、インプリント処理に関する動作の変更として、インプリント処理を停止してもよい。押印工程後、モールド7と基板11との相対位置を変化させたときに、モールド7や基板11に閾値を超えるせん断力が生じると、モールド7や基板11が破損する原因となる。従って、閾値を超えるせん断力を検出した場合には、インプリント処理を停止することで、モールド7や基板11の破損を防止することができる。
インプリント処理を停止した場合には、モールド7を新しいモールドに交換するとよい。モールド7や基板11にせん断力が生じる原因としては、樹脂14の構造化だけではなく、装置内のパーティクルなどの異物も考えられる。押印工程において、モールド7と基板11との間に異物が挟まれると、かかる異物によってモールド7と基板11とがかみ合い、モールド7や基板11には、せん断力が生じる。従って、モールド7が破損するようなせん断力(閾値を超えるせん断力)が検出された場合は、モールド7を新しいモールドに交換することで、基板11の上に形成されるパターンの欠陥を防止することができる。なお、新しいモールドに交換した場合には、これまで使用していたモールド7を洗浄するとよい。モールド7を洗浄して異物を除去することで、モールド7を再度使用する際に、モールド7に付着した異物によるせん断力の発生を防止することができる。
このように、S320でインプリント処理に関する動作を変更することで、基板11の次のショット領域、或いは、次の基板に対するインプリント処理において、モールド7や基板11に閾値を超えるせん断力が生じることを抑制することができる。なお、インプリント処理に関する動作の変更は、樹脂14の供給量の変更、モールド7と基板11との間の整合のための相対的な移動の速度の制御、及び、インプリト処理の停止のそれぞれを個別に行うことに限定されず、それらを同時に行ってもよい。
また、S316では、S308で検出されたせん断力に加えて、過去のショット領域をインプリント処理する際に検出されたせん断力(せん断力の履歴)も考慮して、インプリント処理に関する動作を変更するかどうかを判定してもよい。換言すれば、検出部50によって検出されたせん断力に関する情報と、それに対応するインプリント処理の結果に関する情報とを制御部6のメモリ(記憶部)に記憶する。そして、S308で検出されたせん断力と、制御部6のメモリに記憶された情報とに基づいて、インプリント処理に関する動作を変更するかどうかを判定する。これにより、検出部50で検出されたせん断力と不良パターンの発生率との関係を考慮した判定を行うことができる。また、インプリント処理に関する動作を変更するかどうかの判断基準は、インプリント処理に関する動作を変更するたびに設定してもよい。
本実施形態のインプリント装置1によれば、モールド7や基板11に生じるせん断力の影響を低減させ、モールド7と基板11との重ね合わせ精度を改善することができる。従って、インプリント装置1は、高いスループットで経済性よく高品位な半導体デバイスなどの物品を提供することができる。
また、検出部50によるせん断力の検出は、ダミー基板を用いて予め行うことも可能である。具体的には、基板11と同一の大きさ及び材料で構成されたダミー基板を用いて、上述したように、インプリント処理を行いながら、モールド7やダミー基板に生じるせん断力を検出部50で検出する。そして、検出部50で検出されたせん断力に基づいて、インプリント動作に関する動作を変更する。これにより、実際の基板11に対して、モールド7や基板11に生じるせん断力を考慮したインプリント処理を行うことができる。また、複数の基板11にインプリント処理を行う場合には、先の基板にインプリント処理を行ったときに検出されたせん断力を考慮して、次の基板のインプリント処理を行ってもよい。
また、本実施形態では、検出部50で検出されたせん断力に基づいて、インプリント処理を制御している。但し、図4(a)及び図4(b)に示したように、基板11の上のショット領域内でせん断力が生じている箇所と、基板11の上のショット領域内で変形が発生している箇所(変形箇所)とは一致する。従って、アライメント計測系22で計測されたモールド7のパターン7aと基板11の上のパターン11aとの形状差に基づいて、インプリント処理を制御することも可能である。具体的には、アライメント計測系22で計測されたモールド7のパターン7aと基板11の上のパターン11aとの形状差に基づいて、基板11のショット領域内で変形が発生している変形箇所を特定する。そして、特定した変形箇所に供給される樹脂14の供給量が多くなるように、供給量情報を更新すればよい。
物品としてのデバイス(半導体デバイス、磁気記憶媒体、液晶表示素子等)の製造方法について説明する。かかる製造方法は、インプリント装置1を用いてパターンを基板(ウエハ、ガラスプレート、フィルム状基板等)に形成する工程を含む。かかる製造方法は、パターンを形成された基板を処理する工程を更に含む。当該処理ステップは、当該パターンの残膜を除去するステップを含みうる。また、当該パターンをマスクとして基板をエッチングするステップなどの周知の他のステップを含みうる。本実施形態における物品の製造方法は、従来に比べて、物品の性能、品質、生産性及び生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。

Claims (21)

  1. 基板上のインプリント材をモールドで成形して前記基板上にパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント装置であって、
    前記基板上のインプリント材と前記モールドとが接触した状態で前記モールドの位置と前記基板の位置とを、前記基板と前記モールドのいずれか一方を駆動させることによって互いに整合させる場合に前記モールド及び前記基板のうちの少なくとも一方に生じるせん断力を検出する検出部と、
    前記検出部によって検出されたせん断力に基づいて、前記インプリント処理を制御する制御部と、
    を有することを特徴とするインプリント装置。
  2. 前記検出部は、前記基板を前記モールドに対して所定方向に駆動させた場合に、前記基板を駆動する基板ステージにかかる前記所定方向とは逆方向のせん断力を検出する、ことを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  3. 前記検出部は、前記基板を前記モールドに対して所定方向に駆動させた場合に、前記モールドを保持するモールド保持機構にかかる前記所定方向と同じ方向のせん断力を検出する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のインプリント装置。
  4. 基板上のインプリント材をモールドで成形して前記基板上にパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント装置であって、
    前記基板上のインプリント材と前記モールドとが接触した状態で前記モールドの位置と前記基板の位置とを互いに整合させる場合に、前記インプリント材の粘弾性によって前記モールド及び前記基板のうちの少なくとも一方に生じるせん断力を検出する検出部と、
    前記検出部によって検出されたせん断力に基づいて、前記インプリント処理を制御する制御部と、
    を有することを特徴とするインプリント装置。
  5. 基板上のインプリント材をモールドで成形して前記基板上にパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント装置であって、
    前記基板上のインプリント材と前記モールドとが接触した状態で前記モールドの位置と前記基板の位置とを互いに整合させる場合に、前記モールドが、前記モールドの前記インプリント材との接触面で受けるせん断力を検出する検出部と、
    前記検出部によって検出されたせん断力に基づいて、前記インプリント処理を制御する制御部と、
    を有することを特徴とするインプリント装置。
  6. 基板上のインプリント材をモールドで成形して前記基板上にパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント装置であって、
    前記基板上のインプリント材と前記モールドとが接触した状態で前記モールドの位置と前記基板の位置とを互いに整合させる場合に前記モールド及び前記基板のうちの少なくとも一方に生じるせん断力を検出する検出部と、
    前記検出部によって検出されたせん断力に基づいて、前記インプリント処理を制御する制御部と、
    前記モールドに力を加えて変形させる変形機構と、を有し、
    前記検出部は、前記変形機構が前記モールドに加えた力に基づいて前記せん断力を検出することを特徴とするインプリント装置。
  7. 基板上のインプリント材をモールドで成形して前記基板上にパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント装置であって、
    前記基板上のインプリント材と前記モールドとが接触した状態で前記モールドの位置と前記基板の位置とを互いに整合させる場合に前記モールド及び前記基板のうちの少なくとも一方に生じるせん断力を検出する検出部と、
    前記検出部によって検出されたせん断力に基づいて、前記インプリント処理を制御する制御部と、
    前記基板上にインプリント材を供給する供給部と、を有し、
    前記制御部は、前記検出部によって検出されたせん断力に基づいて、前記供給部によるインプリント材の供給量を制御することを特徴とするインプリント装置。
  8. 基板上のインプリント材をモールドで成形して前記基板上にパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント装置であって、
    前記基板上のインプリント材と前記モールドとが接触した状態で前記モールドの位置と前記基板の位置とを互いに整合させる場合に前記モールド及び前記基板のうちの少なくとも一方に生じるせん断力を検出する検出部と、
    前記検出部によって検出されたせん断力に基づいて、前記インプリント処理を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記検出部によって検出されたせん断力に基づいて、前記モールドと前記基板との間の前記整合のための相対的な移動の速度を制御することを特徴とするインプリント装置。
  9. 前記基板を駆動する基板ステージを有し、
    前記検出部は、前記基板ステージの推力に基づいて前記せん断力を検出することを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  10. 前記モールドを保持するモールド保持機構を有し、
    前記検出部は、前記モールド保持機構に加わる力に基づいて、前記せん断力を検出することを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  11. 前記モールドに力を加えて変形させる変形機構を有し、
    前記検出部は、前記変形機構が前記モールドに加えた力に基づいて前記せん断力を検出することを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  12. 前記基板上にインプリント材を供給する供給部を有し、
    前記制御部は、前記検出部によって検出されたせん断力に基づいて、前記供給部によるインプリント材の供給量を制御することを特徴とする請求項1、9乃至11のうちいずれか1項に記載のインプリント装置。
  13. 前記インプリント処理の対象となる前記基板の領域と前記モールドのパターンとの間の整合状態を計測する計測部を有し、
    前記制御部は、前記計測部によって計測された前記整合状態に基づいて、前記モールド及び前記基板のうちの少なくとも一方に関して前記せん断力が許容範囲外である箇所を推定し、該箇所に対応する前記基板上の領域に供給されるべきインプリント材の供給量を設定する、ことを特徴とする請求項12に記載のインプリント装置。
  14. 前記制御部は、前記検出部によって検出されたせん断力に基づいて、前記モールドと前記基板との間の前記整合のための相対的な移動の速度を制御することを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  15. 前記制御部は、前記検出部によって検出されるせん断力が閾値以下となるように、前記相対的な移動の速度を制御することを特徴とする請求項14に記載のインプリント装置。
  16. 前記制御部は、前記検出部によって検出されたせん断力が閾値を超えた場合、前記インプリント処理を停止することを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  17. 前記検出部によって検出されたせん断力に関する情報と、それに対応する前記インプリント処理の結果に関する情報とを記憶する記憶部を有し、
    前記制御部は、前記検出部によって検出されたせん断力と、前記記憶部に記憶された情報とに基づいて、前記インプリント処理を制御することを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  18. 基板上のインプリント材をモールドで成形して前記基板上にパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント装置であって、
    前記インプリント処理の対象となる前記基板の領域と前記モールドのパターンとの間の整合状態を計測する計測部と、
    前記基板上にインプリント材を供給する供給部と、
    前記基板上のインプリント材と前記モールドとが接触した状態で前記モールドの位置と前記基板の位置とを互いに整合させる場合に前記計測部によって計測された前記整合状態に基づいて、前記モールド及び前記基板のうちの少なくとも一方に関して許容範囲外のせん断力が生じている箇所を推定し、該箇所に対応する前記基板上の領域に前記供給部により供給されるべきインプリント材の供給量を設定する制御部と、
    を有することを特徴とするインプリント装置。
  19. 基板上のインプリント材をモールドで成形して前記基板上にパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント方法であって、
    前記基板上のインプリント材と前記モールドとが接触した状態で前記モールドの位置と前記基板の位置とを、前記基板と前記モールドのいずれか一方を駆動させることによって互いに整合させる場合に前記モールド及び前記基板のうちの少なくとも一方に生じるせん断力を検出し、
    検出された前記せん断力に基づいて、前記インプリント処理を行う、
    ことを特徴とするインプリント方法。
  20. 基板上のインプリント材をモールドで成形して前記基板上にパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント方法であって、
    前記基板上のインプリント材と前記モールドとが接触した状態で前記インプリント処理の対象となる前記基板の領域と前記モールドのパターンとの間の整合状態を計測して前記モールドの位置と前記基板の位置とを互いに整合させ、
    計測された前記整合状態に基づいて、前記モールド及び前記基板のうちの少なくとも一方に関して許容範囲外のせん断力が生じている箇所を推定し、該箇所に対応する前記基板上の領域に供給されるべきインプリント材の供給量を設定する、
    ことを特徴とするインプリント方法。
  21. 請求項1乃至18のうちいずれか1項に記載のインプリント装置を用いてパターンを基板に形成する工程と、
    前記工程で前記パターンを形成された前記基板を処理する工程と、
    を含むことを特徴とする物品の製造方法。
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