JP2013021155A - インプリント装置、およびそれを用いた物品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】モールドと基板上の樹脂との接触位置の保持、かつ、位置決め精度の向上に有利なインプリント装置を提供する。
【解決手段】インプリント装置1は、型7を保持し、少なくともZ軸に対して位置決め可能な型保持部13と、基板12を保持し、X、Y、Zの3軸、かつ、該軸をそれぞれ中心とした回転方向のθx、θy、θzの3軸の計6軸に対して位置決め可能な基板保持部4と、型保持部13および基板保持部4の位置を制御する制御部6とを備える。ここで、制御部6は、型保持部13または基板保持部4の少なくともいずれか一方を駆動させて型7とインプリント材とを互いに接触させる際に、型保持部13または基板保持部4の少なくともいずれか一方の状態情報を参照し、型保持部13および基板保持部4の位置の制御を実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、インプリント装置、およびそれを用いた物品の製造方法に関する。
半導体デバイスの微細化の要求が進み、従来のフォトリソグラフィー技術に加え、基板上の未硬化樹脂をモールド(型)で成形し、樹脂のパターンを基板上に形成する微細加工技術が注目を集めている。この技術は、インプリント技術とも呼ばれ、基板上に数ナノメートルオーダーの微細な構造体を形成することができる。例えば、インプリント技術の1つとして、光硬化法がある。この光硬化法を採用したインプリント装置では、まず、基板(ウエハ)上のインプリント領域であるショットに紫外線硬化樹脂(インプリント材、光硬化性樹脂)を塗布する。次に、この樹脂(未硬化樹脂)をモールドにより成形する。そして、紫外線を照射して樹脂を硬化させたうえで離型することにより、樹脂のパターンが基板上に形成される。
このインプリント装置では、一体となったベースフレームに、モールドを保持して押し付け方向(接触方向)に駆動するインプリントヘッド、基板を保持する基板ステージ、および、この両者の位置を計測する計測系を有する構造を採用するのが一般的である。例えば、特許文献1は、この構造を採用するインプリント装置を開示している。特に、このようなインプリント装置では、モールドと基板上の樹脂とを押し付ける、または引き離すための駆動機構は、上記のようにインプリントヘッドに設置されるか、または基板ステージに設置される。この場合、基板ステージまたはインプリントヘッドの駆動しないどちらか一方は、その構造体の剛性により押し付け力または引き離し力に対抗して接触姿勢を維持している。
米国特許第7281921号明細書
しかしながら、上記のようなインプリント装置では、基板ステージまたはインプリントヘッドの駆動しないどちらか一方は、単に押し付け力または引き離し力を受けるのみで、その力に対向することができないため、正確な接触位置を保つことが難しい。また、例えば、押し付けの際には、基板側もしくはモールド側の接触方向の変動に起因して、樹脂の膜厚にばらつきが生じたり、一方、引き離しの際には、チルト方向への揺動に起因して、樹脂に形成されたパターンになぎ倒しが生じたりする可能性がある。
一方、インプリント装置によりパターンが形成された基板に対しては、その後の製造工程、例えばエッチング工程や酸化工程が施され、再度パターン形成工程に移行するという一連の処理を繰り返す。したがって、各製造工程にて正確にパターンを重ね合わせていくために、同一の基板に対して、その都度位置決めを実施することが不可欠である。この位置決め方法としては、例えば、オフアクシスアライメントスコープによるアドバンスドグローバルアライメント法(AGA)の採用が考えられる。このアライメント方法では、まず、パターン形成に先立ち、XY方向(水平方向)の位置決め精度に優れた基板ステージに載置した基板を上記オフアクシスアライメントスコープに対してXY移動させ、基板上のパターン群のXY位置配列状態を読み取る。このとき、計測目標は、全ショットではなく、代表的な点のみで良い。次に、読み取った配列状態に基づき、全ショットのステージ座標位置を推定し、以後、ずれ量を読み取ることなく、次の基板に交換するまでステージ精度を信用し、基板上の全ショットに対してパターン形成を行う。
しかしながら、モールドと基板上の樹脂との接触時に基板ステージまたはインプリントヘッドの一方が駆動しない上記のようなインプリント装置に対して、そのままAGAの採用を考慮すると不利な場合がある。まず、基板ステージは、重量が大きいものが一般的であるため、その移動荷重は、上記計測系を有する上記ベースフレームの変形を誘発させる可能性がある。したがって、予め取得した基板のアライメント情報に対して差分が生じてしまい、アライメント誤差が発生する。そこで、これに対処するために、ベースフレームをステージ定盤と計測定盤とに分ける構成が考えられる。例えば、床上に固定されたステージ定盤上にステージを設置し、一方、ある程度の高さを持つ支脚を床上に設置し、その支脚に振動減衰用のマウントを介して支持された計測定盤に、インプリントヘッドおよび計測系を設置する。しかしながら、基板ステージの接触方向およびチルト方向が固定されていると、計測定盤、さらに計測定盤に固定されているインプリントヘッドとの相対距離がマウントの偏差で変化する。したがって、接触姿勢の維持、またはアライメント時のギャップの維持が困難となる。
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、モールドと基板上の樹脂との接触位置の保持、かつ、位置決め精度の向上に有利なインプリント装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、基板上のインプリント材を型により成形して硬化させ、基板上にパターンを形成するインプリント装置であって、型を保持し、少なくともZ軸に対して位置決め可能な型保持部と、基板を保持し、X、Y、Zの3軸、かつ、該軸をそれぞれ中心とした回転方向のθx、θy、θzの3軸の計6軸に対して位置決め可能な基板保持部と、型保持部および基板保持部の位置を制御する制御部とを備え、制御部は、型保持部または基板保持部の少なくともいずれか一方を駆動させて型とインプリント材とを互いに接触させる際に、型保持部または基板保持部の少なくともいずれか一方の状態情報を参照し、型保持部および基板保持部の位置の制御を実行することを特徴とする。
本発明によれば、モールドと基板上の樹脂との接触位置の保持、かつ、位置決め精度の向上に有利なインプリント装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るインプリント装置の構成を示す図である。 位置制御ループを含む安定化制御系を示すブロック図である。 位置制御ループを含む他の安定化制御系を示すブロック図である。 インプリント処理工程の流れを示すフローチャートである。 Z力を導出する制御系の第1例を示すブロック図である。 Z力を導出する制御系の第2例を示すブロック図である。 インプリントヘッドのZ位置とZ力とを示すグラフである。
以下、本発明を実施するための形態について図面等を参照して説明する。
まず、本発明の一実施形態に係るインプリント装置について説明する。図1は、本実施形態のインプリント装置の構成を示す図である。このインプリント装置は、半導体デバイスなどのデバイス製造に使用され、被処理体であるウエハ上(基板上)のインプリント材(典型的には未硬化樹脂)をモールド(型)で成形し、パターン(典型的には樹脂のパターン)を基板上に形成する装置である。なお、本実施形態のインプリント装置は、光硬化法を採用するものとする。また、以下の図においては、基板上の樹脂に対して紫外線を照射する各照射部の光軸に平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内に互いに直交するX軸およびY軸を取っている。このインプリント装置1は、まず、光照射部2と、モールド保持機構3と、ウエハステージ4と、塗布部5と、制御部6とを備える。
光照射部2は、インプリント処理の際に、モールド7に対して紫外線8を照射する。この光照射部2は、光源9と、該光源9から出射された紫外線8をモールド7に向けて反射させるハーフミラー10とを有し、不図示であるが、インプリントに適切な光に調整する複数の光学素子や照射及び非照射を調整するシャッターなどを含む場合もある。ここで、光源としては、例えば、高圧水銀ランプ、各種エキシマランプ、エキシマレーザーまたは発光ダイオードなどが採用可能である。なお、この光源は、被受光体である樹脂の特性に応じて適宜選択されるが、本発明は、光源の種類、数、または波長などにより限定されるものではない。また、インプリント装置1は、モールド7の状態を適宜確認するために、図1に示すようにハーフミラー10の上方に撮影装置11を設置してもよい。また、モールド7は、ウエハ12に対向する面に所定のパターン(例えば、回路パターンに対応した凹凸パターン)が3次元状に形成された型である。なお、モールド7の材質は、紫外線を透過させることが可能な石英などである。
モールド保持機構3は、真空吸着力や静電力によりモールド7を引きつけて保持する。このモールド保持機構3は、直接モールド7を保持するモールドチャックを含むインプリントヘッド(型保持部)13を備える。また、モールド保持機構3は、ウエハ12上に塗布された紫外線硬化樹脂にモールド7を押し付けるために、インプリントヘッド13をZ軸方向に駆動するモールド駆動機構(駆動部)14を備える。このモールド駆動機構14は、Z軸方向の推力と、X、Y軸を中心としてθx、θy軸の回転方向のトルクとを与えることができるように、少なくとも3つ以上のモータからなり、モールド7を各軸の方向に位置制御可能とする。さらに、インプリントヘッド13は、不図示であるが、モールド7を、ウエハ12上の樹脂との接触方向に向かって凸状に形状変化させる変形機構を備える。この変形機構は、例えば、モールド7の光照射側の面に対して正圧を与える圧空系である。ここで、インプリントヘッド13(モールドチャック)は、そのXY平面の中心部に、紫外線を通過させるための中空穴を有し、その周囲のモールドチャックの保持領域にてモールド7を保持する。このとき、変形機構は、モールド7の中空穴に面する領域に正圧を与えることで、モールド7を上記のように変形させることができる。なお、インプリント装置1における押し付け、および引き離しの主動作は、モールド7をZ軸方向に移動させることで実現してもよいが、例えば、ウエハステージ4(ウエハ12)をZ軸方向に移動させることで実現してもよく、または、その両方を移動させてもよい。
ウエハステージ(基板保持部)4は、ウエハ12を例えば真空吸着により保持し、特に本実施形態では、X、Y、Z、θx、θy、θzの計6軸の方向の推力およびトルクを発生させることができるステージモータにより移動(駆動)可能とする。ここで、ウエハ12は、例えば単結晶シリコンからなる被処理体であり、この被処理面には、モールド7により成形される紫外線硬化樹脂(以下、単に「樹脂」と表記する)が塗布される。
塗布部(ディスペンサ)5は、ウエハ12上に樹脂(未硬化樹脂)を塗布する。この塗布部5は、例えば、液滴吐出方式により樹脂の液滴をウエハ12の表面に向けて線状に吹き付けながら、ウエハステージ4によりウエハ12を走査駆動させることで、ウエハ12上の四角形状のショット領域に対して樹脂を塗布することができる。ここで、樹脂は、紫外線を受光することにより硬化する性質を有する光硬化性樹脂であり、半導体デバイスの種類などにより適宜選択される。
制御部6は、インプリント装置1の各構成要素の動作および調整などを制御する。この制御部6は、例えば、コンピュータなどで構成され、インプリント装置1の各構成要素に回線を介して接続され、プログラムなどにしたがって各構成要素の制御を実行し得る。特に本実施形態では、制御部6は、モールド保持機構3に含まれるモールド駆動機構14とウエハステージ4に含まれるステージモータとに対する指令値の演算処理、およびモータドライバへ指令値の出力などを少なくとも実行する。なお、制御部6は、インプリント装置1の他の部分と一体で構成してもよいし、またはインプリント装置1の他の部分とは別の場所に設置してもよい。
さらに、インプリント装置1は、床面(床部)に設置されるステージ定盤(第2の定盤)15と、該ステージ定盤15に支持された計測定盤(第1の定盤)16とを備える。ステージ定盤15は、その上面にウエハステージ4を設置する。さらに、このステージ定盤15は、Z軸方向の上部へ伸びる複数の脚部17を備える。この脚部17は、そのZ軸方向上端部に設置された床面からの振動を抑制するための防振機構18を介して計測定盤16を支持する。この防振機構18としては、例えば、アクティブ防振機能として半導体露光装置などで使用されるような空気ばねが採用可能である。ここで、脚部17の上端部と計測定盤16との間隔は、一定とすることが望ましい。そこで、防振機構18は、不図示であるが、空気ばねの上下の部材に、XYZ相対位置測定センサおよびXYZ方向駆動用リニアモータ、さらに空気ばねの内部に、エア容量制御用サーボバルブなどを構成する。一方、計測定盤16は、モールド保持機構3を保持し、また、ホルダー19を介して塗布部5を固定する。さらに、計測定盤16は、ヘッド用位置センサ20と、ステージ用位置センサ21と、位置決め用顕微鏡22と、ガス供給ノズル23とを保持する。
ヘッド用位置センサ20は、計測定盤16の設置位置を基準としてインプリントヘッド13(モールドチャック)のZ方向の並進方向移動量、θx、θy軸の各回転量を計測する第1の計測器であり、少なくとも3つ以上のセンサにより構成されることが望ましい。なお、このヘッド用位置センサ20は、本実施形態ではエンコーダを想定しているが、例えば干渉計または静電容量センサなどを採用してもよい。この場合、制御部6は、ヘッド用位置センサ20の計測値を取り込み、モールドチャックがZ、θx、θy方向の位置目標値、推力・トルク目標値に追従できるように演算を実行してモールド駆動機構14への駆動指令値を生成し、モータドライバへ出力する。ステージ用位置センサ21は、ウエハステージ4のX、Y、Z、θx、θy、θzの計6軸の位置を計測する第2の計測器である。なお、このステージ用位置センサ21は、本実施形態では干渉計を想定しているが、例えばエンコーダなどを採用してもよい。この場合、制御部6は、ステージ用位置センサ21の計測値を取り込み、ウエハステージ4が6軸方向の位置目標値、推力・トルク目標値に追従できるように演算を実行してステージモータへの駆動指令値を生成し、モータドライバに出力する。さらに、上記の各センサ20、21に加え、計測定盤16は、インプリントヘッド13のX、Y、θz軸の位置を計測する干渉計24を保持する。この場合、制御部6は、干渉計24の計測値を取り込み、ウエハステージ4の位置補正の際に参照する。これにより、ウエハステージ4は、モールド7とウエハ12上の樹脂との押し付け、引き離しの際に、力や熱による変形に起因したインプリントヘッド13のXY方向の位置ずれに追従するので、高いアライメント精度を確保することができる。
位置決め用顕微鏡(オフアクシスアライメントスコープ:OAS)22は、ウエハ12やウエハステージ4上に形成された位置決め用マークの位置を計測する。具体的には、位置決め用顕微鏡22は、ウエハ12のグローバルアライメントを計測し、インプリント処理時のウエハステージ4の位置補正の際に参照することでアライメント精度を保証する。
ガス供給ノズル23は、モールド7とウエハ12上の樹脂とを押し付ける際に、モールド7とウエハ12との隙間に気体を供給する。一般に、上記押し付けの際にモールド7に形成されたパターンとウエハ12上の樹脂との間に気泡が残留すると、樹脂に形成されるパターンが歪み、欠陥が発生する可能性がある。そこで、不図示の気体供給装置は、ガス供給ノズル23を介して溶解性が高いヘリウムなどの不活性ガスを供給することで、気泡の発生を抑える。このガス供給ノズル23は、その底面の吹き出し部が、予め押し付けの際にウエハ12が載置されていると想定される位置に可能な限り近くなるように、計測定盤16に保持される。一方で、供給されるガスは、モールド7に形成されたパターンの面下に効率良く充填される必要があるため、ガスの供給時には、モールド7とウエハ12とが可能な限り離れていることが望ましい。これに対して、本実施形態のガス供給ノズル23は、計測定盤16に保持されているので、インプリントヘッド13のZ位置を適宜調整すれば対応可能である。
次に、インプリント装置1によるインプリント処理について説明する。まず、制御部6は、不図示の基板搬送部によりウエハ12をウエハステージ4に搬送し、このウエハ12を載置および固定させた後、以下で詳述するアライメント計測を実施させる。なお、本実施形態のアライメント計測では、アドバンスドグローバルアライメント法(以下、「AGA」と表記する)を採用するものとする。次に、制御部6は、ウエハステージ4を塗布部5の塗布位置へ移動させ、その後、塗布部5は、塗布工程としてウエハ12の所定のショット領域(インプリント領域)に樹脂(未硬化樹脂)を塗布する。次に、制御部6は、ウエハ12上の当該ショットがモールド7の直下に位置するように、ウエハステージ4を移動させる。次に、制御部6は、モールド7とウエハ12上の当該ショットとの位置合わせ、および不図示の倍率補正機構によるモールド7の倍率補正などを実施した後、モールド駆動機構14を駆動させ、ウエハ12上の樹脂にモールド7を押し付ける(押型工程)。このとき、樹脂は、押し付けによりモールド7に形成されたパターンの凹部に充填される。この状態で、光照射部2は、モールド7の背面(上面)から紫外線8を照射して、モールド7を透過した紫外線8により樹脂を硬化させる。そして、制御部6は、モールド駆動機構14を再駆動させ、モールド7をウエハ12上に樹脂から引き離す(離型工程)。
特に、本実施形態の計測定盤16は、防振機構18を介して脚部17に支持されているので、脚部17の下部の構造体変形から分離している。構造体変形は、例えば、ウエハステージ4のXY方向の駆動における移動荷重により引き起こされる。これに対して、計測定盤16は、構造体変形から分離され、防振機構18により計測定盤16自体の変形が抑えられているため、計測定盤16に設置された各位置センサ20、21や位置ずれ補正用干渉計24の位置基準が変化しない。したがって、制御部6は、AGAを採用したアライメント計測にて、計測結果からのそのままのアライメント情報に基づく正確な位置に位置決めすることができる。
ここで、押型工程では、モールド7にはZ軸の上方向の、一方、ウエハ12には、Z軸の下方向の押し付け力(押型力)が加わる。この押し付け力は、モールド7やウエハ12の姿勢の変化や、また、Z位置を変動させてしまうことにより、ウエハ12上の樹脂の膜厚にばらつきを生じさせたり、そのばらつきを大きくさせたりする要因となる。特に、樹脂の膜厚は、可能な限り薄く、かつ、ばらつきがないことが望ましい。したがって、モールド7とウエハ12、すなわち、これを保持するインプリントヘッド13(モールドチャック)とウエハステージ4との姿勢は、押し付け力を受けても変化しないように保たれる必要がある。そこで、本実施形態では、制御部6に、インプリントヘッド13とウエハステージ4とに関して、押し付け力を受ける方向に位置サーボ制御ループを付加し、押し付け力を受けても対向する力を即座に発生させ、同じ姿勢を保持するよう制御させる。
一方、離型工程では、モールド7にはZ軸の下方向の、一方、ウエハ12には、Z軸の上方向の引き離し力(離型力)が加わる。この引き離し力は、一般に数十〜百数十N程度と非常に大きいため、インプリントヘッド13およびウエハステージ4に与えられると、両者の姿勢の変動、または構造体の振動の要因となる。これは、引き離しの瞬間、XY方向にモールド7とウエハ12との相対位置がずれた場合に、モールド7に形成されたパターンの凹凸により、樹脂に形成(転写)したパターンのなぎ倒しが発生する可能性があることを意味する。一般に、インプリント装置では、回路パターンの線幅は、10〜30nm程度を目標としているため、線幅と同程度の相対位置ずれがXY方向に生じると、容易にパターン崩壊を発生させる。そこで、本実施形態では、制御部6に、ウエハステージ4のXY方向の位置サーボ制御ループや、インプリントヘッド13のθx、θy方向の位置サーボ制御ループに、両者の揺動を低減させるような制御方法を付加する。このような制御方法としては、例えば、以下のような方法がある。第1に、ウエハステージ4およびインプリントヘッド13の両駆動系におけるアクチュエータ電流などに基づいて導出した引き離し力をフィードフォワードし、サーボループに加わる外乱(力)を推定して相殺する方法がある。第2に、制御ゲインを高くし、それぞれのサーボ剛性を上げて揺動を小さくする方法がある。第3に、ウエハステージ4の駆動系におけるアクチュエータ電流に基づいて、引き離しの際にXY方向に加わる外乱を推定し、外乱がある一定以下となるようにウエハステージ4の位置を変化させる方法(ネガティブコンプライアンス制御)がある。
また、通常のインプリント装置では、モールド7とウエハ12とは十分に固い部材であり、接触時に相互の位置制御系が干渉する。したがって、モールド駆動機構14とステージモータとに係る2つの位置サーボ制御系では、互いが特にZ、θx、θy方向に自由に位置決めすることを妨げられることに起因して、両者共に発振状態となるサーボ共振が発生する可能性が高い。一方、上記2つの位置サーボ制御系のサーボ制御帯域は、可能な限り高いことが望ましい。これは、押型、離型工程時の外乱に対抗するため、また、インプリント時間を極力短くし、その時間内で正確なインプリント処理を実施することでスループットとインプリント精度との両立を図るためである。しかしながら、両者のサーボ共振点が高い周波数帯域で近くなることから、この周波数ではサーボ共振が発生しやすくなる。そこで、本実施形態では、これらの可能性を考慮し、位置サーボ制御系に対して押型、離型工程時のサーボ共振を抑制する構成を付加する。
以下、本実施形態に係るサーボ共振を抑制するための、押型、離型工程時のZ方向の安定化制御系について説明する。図2は、インプリントヘッド13(モールドチャック)側の第1位置制御ループ30と、ウエハステージ4側の第2位置制御ループ31とを含む安定化制御系を示すブロック図である。まず、第1位置制御ループ30では、制御部6は、ヘッド用位置センサ20より取得したインプリントヘッド13の状態情報であるZ位置(位置情報)Z1と、インプリントヘッド13の位置目標値32との差分33を算出する。次に、制御部6は、制御演算ブロック(伝達関数G)34にて、上記差分33に基づいてモールド駆動機構14のモータドライバに対する指令値35を生成する。同様に、第2位置制御ループ31では、制御部6は、ステージ用位置センサ21より取得したウエハステージ4の状態情報であるZ位置Z2と、ウエハステージ4の位置目標値36との差分37を算出する。次に、制御部6は、制御演算ブロック(伝達関数G)38にて、上記差分37に基づいてステージモータのモータドライバに対する指令値39を生成する。
ここで、上記のようなサーボ共振は、押型、離型時のモールド7とウエハ12上の樹脂とが接触した部分のばね力に起因して引き起こされる可能性が高く、特に、石英製であるモールド7のばね特性が影響しやすい。そこで、本実施形態の安定化制御系では、ヘッド用位置センサ20とステージ用位置センサ21との計測値からモールド7とウエハ12との間に作用する力を導出し、各モータドライバに対する指令値35、39に反映させる。この力は、例えば、制御部6が両者の位置の差分を導出し、モールド7とウエハ12上の樹脂とが接触した部分のばねをどの程度変位させたか計算することで導出可能である。
この場合、まず、制御部6は、加え合わせ点40にて、上記のインプリントヘッド13のZ位置Z1とウエハステージ4のZ位置Z2との差分Zeを算出する。次に、制御部6は、安定化制御ブロック41にて、差分Zeとモールド7のZ軸方向のばね定数推定量Pとの積(K´)と、差分Zeの1次微分(時間微分)とモールド7のZ軸方向の粘性係数推定量Cとの積(C´(d/dt))とを加算する。ここで、ばね定数推定量Pは、比例ゲインに相当し、また、粘性係数推定量Cは、微分ゲインに相当する。この安定化制御ブロック41にて導出される値は、インプリントヘッド13とウエハステージ4とがモールド7を互いにZ軸方向に押し引きする力と等しい。次に、制御部6は、安定化制御ブロック41にて導出された値をそれぞれ加え合わせ点42、43にて各制御演算ブロック34、38からの出力44、45から減算し、各位置制御ループ30、31におけるモールド7に加えられる互いを励振する力を相殺する。
ここで、この安定化制御系において、ばね定数推定量Pにある程度の誤差が生じることは、結果的に発振につながり好ましくない。また、この発振に至るばね定数推定量Pの許容誤差は、上限および下限ともに押型、離型工程時の状態によりばらつく場合が多い。そこで、本実施形態の安定化制御系では、ロバスト性を向上させるために、ばね定数推定量Pを許容誤差範囲の中間付近に設定する。
この場合、ばね定数推定量Pは、ウエハ12上の樹脂との接触方向に向かうモールド7の真のばね定数(剛性値)をKとし、変数α、βを用いると、以下の式(1)のように表される。
P=α(K+β) (1)
このばね定数推定量Pの許容誤差について、そのばらつきの原因となり得る条件が存在する。まず、第1の条件は、インプリント位置(接触位置)とウエハステージ4のθx、θy方向のモーメント中心との距離に関する。これを式(1)で考慮すると、変数αの値を0.85〜1.15とし、一方、変数βの値を真のばね定数Kの70%以内の値でXY方向のインプリント位置に応じて変化させることが望ましい。第2の条件は、モールド7に形成されたパターンの範囲内における樹脂の充填率に関する。すなわち、変数αおよびβの値を、上記充填率に基づいて変化させることもあり得る。この充填率は、例えば、制御部6が撮影装置(状態計測器)11を用いて予め樹脂の充填の進行具合(状態)と時間との関係を取得し、その関係性に沿うように変数αおよびβの値を変化させることで導出可能である。または、充填率は、制御部6が撮影装置11を用いてリアルタイムに充填範囲の面積測定を実施させ、変数αおよびβの設定にフィードバックさせることでも導出可能である。さらに、第3の条件は、モールド7を凸状に形状変化させるために加える変形力の指令値や計測値に関する。このモールド7の形状変化は、上記充填率に影響する。したがって、制御部6は、変数αおよびβの値を、上記変形力の指令値や計測値に基づいて変化させることもあり得る。
なお、安定化制御ブロック41にて導出された出力は、フィルター(Q)46を通過させることが望ましい。このフィルター46としては、予めサーボ共振が発生しやすい特定の周波数帯域を割り出し、その周波数帯域近傍以外を減衰させるバンドパスフィルターなどが採用可能である。一方、例えば、図3に示すような上記フィルター以外の構成をとる安定化制御系もあり得る。この安定化制御系では、インプリントヘッド13がZ軸方向の押し付け動作を実施する場合には、制御演算ブロック34の出力44は、押し付け力指令値となる。したがって、制御部6は、加え合わせ点47にて、安定化制御ブロック41の出力から制御演算ブロック34の出力44を差し引く。これにより、押型、離型時に必要な力の成分を除いた、モールド7のばね成分に起因する外乱要因のみを相殺するフィードフォワード量のみを導出可能となる。
以上、押型、離型工程時のZ軸方向のみの安定化制御系について説明したが、それ以外の方向、特にθx、θy方向などにおいても同様の制御系とする。
次に、インプリント装置1によるインプリント処理工程において、上記安定化制御系によるループを有効とするタイミングについて説明する。図4は、安定化制御ループを含むインプリント処理工程の流れを示すフローチャートである。まず、制御部6は、インプリント処理工程を開始すると、押型工程としてインプリントヘッド13をウエハ12に向けてZ軸方向に駆動させる(ステップS100)。次に、制御部6は、モールド7がウエハ12上の樹脂に互いに接触したら、モールド駆動機構14への駆動電流をモニタリングし、Z力が一定以上となったら駆動電流の供給を停止させる(ステップS101)。
ここで、「Z力」とは、例えば、モールド駆動機構14およびウエハステージ4のステージモータのモータ電流や加速度などの制御状態量に基づいて算出した、インプリントヘッド13が樹脂を介してウエハ12に対して与えるZ軸方向の力(状態量)をいう。以下、このZ力の導出方法について説明する。図5および図6は、インプリントヘッド13の制御量に基づいてZ力を導出する制御系の第1および第2例をそれぞれ示すブロック図である。なお、図5および図6において、図2に示す安定化制御系と同一の構成のものには同一の符号を付し、説明は省略する。図5に示す制御系において、まず、制御部6は、微分器50にて、ヘッド用位置センサ20より取得したインプリントヘッド13のZ位置Z1を2次微分して可動重量Mをかけることで、インプリントヘッド13の加速力(減速力)を導出する。次に、制御部6は、加え合わせ点51にて、制御演算ブロック34の出力44からインプリントヘッド13の加減速力を減算し、インプリントヘッド13が樹脂を介してウエハ12を押す力の反作用力を導出する。さらに、微分器50の出力にはノイズが多く乗る可能性が高いため、制御部6は、フィルター52を介して加え合わせ点51の出力からノイズを除去し、該ノイズが除去された出力53をZ力として以下の制御に使用する。一方、図6に示す制御系は、上記微分器50を分割した2つの微分器60、61と、該微分器60、61の後段にそれぞれ配置されるフィルター62、63とを有する。この場合、制御部6は、まず、加え合わせ点64にて、制御演算ブロック34の出力44から微分器61の出力であるインプリントヘッド13の加速、減速力を減算する。そして、制御部6は、フィルター63を介して加え合わせ点64の出力からノイズを除去し、該ノイズが除去された出力65をZ力として以下の制御に使用する。この第2例によれば、第1例よりも大きくノイズが除去されたZ力を得ることができる。なお、上記導出方法では、Z力は、インプリントヘッド13の制御量に基づいて導出するものであるが、ウエハステージ4の制御量からも同様に導出可能である。
図7は、ステップS101におけるインプリントヘッド13の駆動時間に対するZ位置と、このZ位置に対応したモールド7とウエハ12上の樹脂との間に発生するZ力とをそれぞれ示すグラフである。インプリントヘッド13がウエハ12に向けて駆動を開始すると、図7に示すように、Z位置の曲線は、点70より徐々に下降し、点71(Z力が所望の量Fpとなる点)になったら止まる。なお、Z力を示すグラフにて、符号がマイナスとなる場合は、Z力は、インプリントヘッド13がモールド7をウエハ12(樹脂)に押し付けている方向に作用することを示す。また、Z位置を示すグラフにて、点72は、前回のインプリント処理工程における安定したZ位置(=ZOn−1)であり、前回の硬化工程および離型工程は、このZ位置にて実施している。
図4に戻り、次に、制御部6は、ステップS101にて一定のZ力Fpを検知し(YES)、インプリントヘッド13の駆動を停止したと同時に、上記安定化制御系による安定化制御ループをオンとする(ステップS102)。ここで、インプリントヘッド13の位置情報Z1´は、ヘッド用位置センサ20によるインプリントヘッド13のZ位置Z1と、上記安定したZ位置(ZOn−1)との差分値としている。すなわち、ここでは、安定したZ位置を基準として、その位置からモールド7をさらに押し込んでいる量を計算していることになる。なお、例えば、制御部6が、図2に示すインプリントヘッド13とウエハステージ4とのZ位置の差分Ze(相対位置)が所定の量、すなわちZOn−1となった時点でインプリントヘッド13の駆動を停止させ、安定化制御ループをオンとする構成もあり得る。
次に、制御部6は、Z力を低下させ、そして、Z力が予め導出したその後の押型、離型工程を安定的に実施できる力の目標値Fiに到達するまで、インプリントヘッド13を引き離し方向に移動させる(ステップS103)。この工程は、図7に示す点71から点73までの曲線に対応している。この目標値Fiと、該目標値Fiとなる点73におけるZ位置(ZOn)とは、以後の工程で参照する。なお、ステップS103の後、例えば、モールド7の凸形状の高さを変動させたりすることで、Z位置ZOnの値がさらに変動する工程が含まれるとしても、本実施形態の有用性は変わらない。また、制御部6は、安定化制御ループを有効(オン)とした状態でZ力を変動させているが、これは、安定化制御系内で計算したフィードフォワード量に影響を及ぼすものではない。なぜなら、本実施形態では、図2の安定化制御系では、フィルター46により力の指令値の追従分をカットし、一方、図3の安定化制御系では、力の指令値分を差し引くため、モールド7のばね特性の成分のみを抽出しているからである。
次に、制御部6は、Z力が目標値Fiとなった後(Z位置ZOnとなった後)、インプリントヘッド13の駆動を停止させる(ステップS104)。次に、制御部6は、インプリントヘッド13の位置情報Z1´を、ヘッド用位置センサ20によるインプリントヘッド13のZ位置Z1と、上記Z位置ZOnとの差分値とする計算に変更する(ステップS105)。次に、制御部6は、樹脂がモールド7に形成されたパターンの凹部に充填するまで待機させる。その後、制御部6は、硬化工程(ステップS107)に移行し、ウエハ12上の樹脂が硬化した後、離型工程(ステップS108)を実行し、そして安定化制御ループをオフとして(ステップS109)、一連の工程を終了する。
以上のように、本実施形態によれば、モールド7とウエハ12上の樹脂との接触位置を正確に保つことができ、かつ、例えばAGAによるアライメント計測時の精度の向上に有利となるインプリント装置を提供することができる。
なお、上記実施形態では、モールド駆動機構14のサーボ制御は、Z、θx、θy方向の3軸、また、位置および力制御についてのみ説明したが、本発明は、これに限定するものではない。本発明は、例えば、上記安定化制御系に対して、XY方向などの3軸以外についての位置サーボ制御や、速度制御などの他のサーボ制御が加えられても有効である。
また、上記実施形態では、インプリント装置1は、モールド保持機構とウエハステージとをそれぞれ1つ備えるものとしているが、本発明は、これに限定するものではない。例えば、本発明のインプリント装置では、1つの計測定盤やステージ定盤上に、2つのモールド保持機構、塗布部、およびウエハステージなどを備える構成としてもよい。さらに、本発明のインプリント装置では、それぞれ1つずつのモールド保持機構および塗布部に対して、2つのウエハステージを備える構成としてもよい。この場合、制御部は、まず、一方のウエハステージに載置されたウエハに対してインプリント処理を実施させ、他方のウエハステージでは、その間にAGAを実施し、両者の各処理の終了後、処理位置を入れ替える。次に、制御部は、一方のインプリント処理が施されたウエハを回収し、新たなウエハをウエハステージに載置してAGAを行い、他方のAGAを実施していたウエハステージ上のウエハに対しては、その計測結果に基づいてインプリント処理を実施させる。
(物品の製造方法)
物品としてのデバイス(半導体集積回路素子、液晶表示素子等)の製造方法は、上述したインプリント装置を用いて基板(ウエハ、ガラスプレート、フィルム状基板)にパターンを形成する工程を含む。さらに、該製造方法は、パターンを形成された基板をエッチングする工程を含み得る。なお、パターンドメディア(記録媒体)や光学素子などの他の物品を製造する場合には、該製造方法は、エッチングの代わりにパターンを形成された基板を加工する他の処理を含み得る。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
1 インプリント装置
4 ウエハステージ
6 制御部
7 モールド
12 基板
13 インプリントヘッド

Claims (15)

  1. 基板上のインプリント材を型により成形して硬化させ、前記基板上にパターンを形成するインプリント装置であって、
    前記型を保持し、少なくともZ軸に対して位置決め可能な型保持部と、
    前記基板を保持し、X、Y、Zの3軸、かつ、該軸をそれぞれ中心とした回転方向のθx、θy、θzの3軸の計6軸に対して位置決め可能な基板保持部と、
    前記型保持部および前記基板保持部の位置を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記型保持部または前記基板保持部の少なくともいずれか一方を駆動させて前記型と前記インプリント材とを互いに接触させる際に、前記型保持部または前記基板保持部の少なくともいずれか一方の状態情報を参照し、前記型保持部および前記基板保持部の位置の制御を実行することを特徴とするインプリント装置。
  2. 前記型保持部を設置する第1の定盤と、
    前記基板保持部を設置する第2の定盤と、を備え、
    前記第1の定盤は、前記第2の定盤に設置された脚部に防振機構を介して支持されることを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  3. 前記基板保持部の各軸の位置を計測する第1の計測器と、
    前記型保持部の各軸の位置を計測する第2の計測器と、を備え、
    前記第1の計測器、および前記第2の計測器は、前記第1の定盤に設置されることを特徴とする請求項2に記載のインプリント装置。
  4. 前記状態情報は、駆動により変化した位置情報であり、
    前記制御部は、前記Z、θx、θyの少なくとも1つの方向に対する前記型保持部と前記基板保持部との前記位置情報の差分を導出する演算処理を実行した後、前記位置情報の差分を前記基板保持部または前記型保持部の少なくともいずれか一方の駆動部に対する駆動指令値に加算することを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  5. 前記演算処理は、前記位置情報の差分と比例ゲインとの積に、前記位置情報の差分を時間微分した成分と微分ゲインとの積を加算する処理を含むことを特徴とする請求項4に記載のインプリント装置。
  6. 前記比例ゲインをPとし、前記インプリント材との接触方向に対する前記型の剛性値をKとし、かつ、変数α、βをとると、
    前記比例ゲインは、
    P=α(K+β)
    の式で表されることを特徴とする請求項5に記載のインプリント装置。
  7. 前記変数αは、0.85から1.15までの値であり、かつ、
    前記変数βは、前記剛性値の70%以内の値である、ことを特徴とする請求項6に記載のインプリント装置。
  8. 前記制御部は、前記変数αおよび前記変数βの値を、前記型と前記インプリント材との接触の際の前記基板保持部の前記X、Yの各軸方向の位置に基づいて変化させることを特徴とする請求項6に記載のインプリント装置。
  9. 前記型と前記インプリント材との接触の際に、前記型に形成されたパターンに対する前記インプリント材の充填の状態を計測する状態計測器を備え、
    前記制御部は、前記変数αおよび前記変数βの値を、前記状態計測器が計測した前記状態に基づいて変化させることを特徴とする請求項6に記載のインプリント装置。
  10. 前記型を、前記インプリント材との接触方向に向かい凸形状に変形させる変形機構を備え、
    前記制御部は、前記変数αおよび前記変数βを、前記変形機構が前記型に対して加える変形力に基づいて変化させることを特徴とする請求項6に記載のインプリント装置。
  11. 前記演算処理は、特定の周波数帯域を減衰させるフィルターを含むことを特徴とする請求項4ないし10のいずれか1項に記載のインプリント装置。
  12. 前記演算処理は、前記型保持部または前記基板保持部の状態量に応じて開始することを特徴とする請求項4に記載のインプリント装置。
  13. 前記状態量は、前記型保持部または前記基板保持部の一方もしくは両方が、他方に対して与える力であることを特徴とする請求項12に記載のインプリント装置。
  14. 前記状態量は、前記型保持部と前記基板保持部との相対位置であることを特徴とする請求項12に記載のインプリント装置。
  15. 請求項1ないし14のいずれか1項に記載のインプリント装置を用いて基板上に樹脂のパターンを形成する工程と、
    前記工程で前記パターンを形成された基板を加工する工程と、
    を含むことを特徴とする物品の製造方法。
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