JP6362600B2 - 植物を産生するための蛍光活性化細胞選別(facs)濃縮 - Google Patents

植物を産生するための蛍光活性化細胞選別(facs)濃縮 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2012年9月7日出願の米国特許仮出願第61/697,890号の恩典の優先権を主張するものである。
本開示は、植物を産生するための蛍光活性化細胞選別の分野に関する。好ましい実施形態において、本開示は、稔性編集植物を産生するための、編集された再生可能なプロトプラストのFACS濃縮を記載する。
蛍光活性化細胞選別装置(FACS)は、生細胞のフローサイトメトリーおよび細胞選別を行うためにボナー(Bonner)、スウィート(Sweet)、ヒュレット(Hulett)、ハーツェンバーグ(Herzenberg)およびその他によって1960年代後半に発明された。Becton Dickinson Immunocytometry Systemが、1970年代初期にその商用機を売り出した。蛍光活性化細胞選別(FACS)は、専門化されたタイプのフローサイトメトリーである。FACSは、生物細胞の異種混合物を、各細胞の特異的光散乱および蛍光特性に基づいて1度に1細胞ずつ2つまたはそれ以上の容器に選別する方法をもたらす。FACSは、特に興味のある細胞の物理的分離ばかりでなく、個々の細胞からの蛍光シグナルの高速、客観的かつ定量的記録ももたらすので、有用な科学機器である。
細胞浮遊液は、狭い、急速に流れている液体流の中央で飛沫同伴される。その流量は、細胞間にそれらの直径に関して大きな隔たりがあるように計画される。振動メカニズムが細胞の流れを個々の液滴に分断させる。このシステムは、液滴1つに1個より多くの細胞という低い確率になるように調整される。その流れが液滴に分断される直前に、その流動体は蛍光測定ステーションを通過し、そこで各細胞についての目的の蛍光特性が測定される。流れが液滴に分断されるまさにその地点に帯電リングが配置される。直前の蛍光強度測定に基づいてそのリングに電荷がかけられ、液滴が流れから外れるとその液滴上に反対の電荷が捕捉される。その後、それらの荷電した液滴は、静電偏向システムを通って落下し、そのシステムが液滴をそれらの電荷に基づいて容器内に方向転換させる。一部のシステムでは、電荷が流れに直接印加され、外れる液滴はその流れと同じ符号の電荷を保持する。その場合、その流れは、液滴が外れた後、中性に戻される。
広範な発蛍光団をフローサイトメトリーにおいて標識として使用することができる。発蛍光団、または簡単に「蛍光体」は、細胞上または内の標的特徴部を認識する抗体に典型的に連結される。それらは、細胞膜または別の細胞構造に対して親和性を有する化学物質に連結されることもある。各発蛍光団は、特徴的なピーク励起および発光波長を有し、発光スペクトルは、オーバーラップすることが多い。その結果、使用することができる標識の組み合わせは、蛍光色素を励起させるために使用されるランプ(単数もしくは複数)またはレーザー(単数もしくは複数)の波長に、および利用できる検出器に依存する。
蛍光活性化細胞選別(FACS)は、細胞の異種混合物からの蛍光タグが付いた多数の細胞の迅速な単離手段をもたらす。緑色蛍光タンパク質(GFP)などの蛍光マーカー遺伝子の細胞タイプ特異的発現があるトランスジェニック植物のコレクションは、個々の細胞タイプのFACS利用研究にうってつけである。
植物プロトプラストのフローサイトメトリー解析および蛍光活性化細胞選別(FACS)が実施可能であることは実証されており、さらに、この技法は、多数の異なる研究分野において価値のある結果をもたらしてきた(非特許文献1;非特許文献2;非特許文献3)。例えば、組織特異的蛍光タンパク質マーカーを発現するシロイヌナズナ属(Arabidopsis)植物からのプロトプラストのFACSは、特定の細胞タイプにおける基本転写プロファイルと環境刺激転写プロファイルの両方を調査するために使用されており(非特許文献4;非特許文献5;非特許文献6;非特許文献7)、ならびにフローサイトメトリーは、反応性酸素種生産およびプログラム細胞死タバコプロトプラスト(タバコ(Nicotiana tabacum))を解析するために利用されている(非特許文献8)。蛍光ツールの幅広い選択を植物における過多な生理学的パラメータの解析に利用でき、例えば、蛍光タンパク質に融合したcis調節要素(非特許文献9)、遺伝的にコードされた分子センサー(非特許文献10)または色素ベースのセンサー(非特許文献11)をサイトメトリーと併用して様々な生物学的過程を測定することができる。しかし、アッセイの感度のためこの方法にはある種の効率の悪さが伴い、改善の余地がある。
Harkins and Galbraith, 1984 Galbraith et al, 1995 Sheen et al, 1995 Birnbaum et al., 2003 Brady et al., 2007 Gifford et al., 2008 Dinneny et al, 2008 Lin et al, 2006 Haseloff and Siemering, 2006 Looger et al, 2005 Haugland, 2002
本発明は、以下を提供する。
[1]目的のポリヌクレオチドを含む植物プロトプラストを単離することを含む、植物細胞の集団から植物を産生する方法であって、
目的のポリヌクレオチドと蛍光マーカーとを含む少なくとも1つのプロトプラスト有する植物プロトプラストの集団を用意する工程(ここで、上記集団には、上記蛍光マーカーを含みかつ上記目的のポリヌクレオチドを含まない植物プロトプラストが実質的になく、上記植物プロトプラストは、アルギン酸ナトリウムによってカプセル化される);
上記目的のポリヌクレオチドと上記蛍光マーカーとを含む上記少なくとも1つのプロトプラストを、上記集団内の残りの植物プロトプラストから分離し、それによって上記目的のポリヌクレオチドを含む植物プロトプラストを単離する工程;
上記単離された植物プロトプラストから植物を再生させる工程;および
上記植物を栽培する工程
を含む方法。
[2]上記少なくとも1つのプロトプラストを分離する工程が、フローサイトメトリーの利用を含む、上記[1]に記載の方法。
[3]上記少なくとも1つのプロトプラストを分離する工程が、蛍光活性化細胞選別(FACS)の利用を含む、上記[1]に記載の方法。
[4]上記蛍光マーカーが、上記植物プロトプラスト中のポリヌクレオチドから発現される蛍光ポリペプチドである、上記[1]に記載の方法。
[5]上記目的のポリヌクレオチドが、目的のポリペプチドをコードする、上記[1]に記載の方法。
[6]上記目的のポリペプチドが、ジンクフィンガーヌクレアーゼである、上記[5]に記載の方法。
[7]上記植物プロトプラストの集団が、植物組織から得られる、上記[1]に記載の方法。
[8]上記目的のポリヌクレオチドと上記蛍光マーカーとを含む複数のプロトプラストを分離する工程を含む、上記[1]に記載の方法。
[9]上記植物が、単子葉植物または双子葉植物である、上記[1]に記載の方法。
[10]植物プロトプラストを単離することによって再生された植物であって、上記植物プロトプラストが、上記植物プロトプラストのゲノムに組み込まれた目的のポリヌクレオチドを含み、その方法が、
目的のポリヌクレオチドと蛍光マーカーとを含む少なくとも1つのプロトプラストを有する植物プロトプラストの集団を用意する工程(ここで、上記植物プロトプラストはアルギン酸ナトリウムによってカプセル化される);
上記目的のポリヌクレオチドと上記蛍光マーカーとを含むプロトプラストの上記集団からマイクロカルスを回収する工程(ここで、上記少なくとも1つのプロトプラストは、上記目的のポリヌクレオチドと、上記目的のポリヌクレオチドで形質転換された蛍光マーカーと、上記蛍光マーカーをコードするポリヌクレオチドとを含む);
上記マイクロカルスから植物を再生させる工程;および
上記植物を栽培する工程
を含む、上記植物。
[11]上記目的のポリヌクレオチド、および上記蛍光マーカーをコードするポリヌクレオチドが、上記目的のポリヌクレオチドと上記蛍光マーカーとを含む上記少なくとも1つのプロトプラストを形質転換させるために使用される核酸分子内に両方とも存在した、上記[9]に記載の方法。
[12]上記目的のポリヌクレオチド、および上記蛍光マーカーをコードするポリヌクレオチドが、上記目的のポリヌクレオチドと上記蛍光マーカーとを含む上記少なくとも1つのプロトプラストのゲノム内に組み込まれる、上記[9]に記載の方法。
[13]上記目的のポリヌクレオチド、および上記蛍光マーカーをコードするポリヌクレオチドが、上記少なくとも1つのプロトプラストのゲノム内に部位特異的に組み込まれる、上記[12]に記載の方法。
[14]上記目的のポリヌクレオチド、および上記蛍光マーカーをコードするポリヌクレオチドが、ジンクフィンガーヌクレアーゼを利用することによって部位特異的に組み込まれる、上記[13]に記載の方法。
[15]トランスジェニック植物の生産方法であって、
目的のポリヌクレオチドと蛍光マーカーとを含む少なくとも1つのプロトプラストを有する植物プロトプラストの集団を用意する工程(ここで、上記少なくとも1つのプロトプラストは部位特異的ヌクレアーゼを含むので、上記目的のポリヌクレオチドは、上記部位特異的ヌクレアーゼの認識部位で相同組換えによって上記少なくとも1つの植物プロトプラストのゲノム内に組み込まれることが可能であり;および上記植物プロトプラストはアルギン酸ナトリウムによってカプセル化される);
上記目的のポリヌクレオチドと上記蛍光マーカーとを含む上記少なくとも1つのプロトプラストを、上記集団内の残りのプロトプラストから分離する工程;
上記少なくとも1つのプロトプラストから上記トランスジェニック植物を再生させる工程;および
上記トランスジェニック植物を栽培する工程
を含む方法。
[16]上記目的のポリヌクレオチドによってコードされる目的のポリペプチドを生産する、上記[15]に記載の方法によって生産される植物。
[17]上記目的のポリヌクレオチドによって付与された付加価値形質を含む、上記[15]に記載の方法によって生産される植物。
[18]FACS選別、培養/最適化および再生、植物を栽培する(culture plant)、種子を回収する(recover seed)を含む、種子の生産方法。
本開示の特定の実施形態は、目的のポリヌクレオチドを利用して植物プロトプラストを単離することにより、植物細胞の集団から植物を産生する方法であって、目的のポリヌクレオチドと蛍光マーカーとを含む少なくとも1つのプロトプラスト有する植物プロトプラストの集団を用意する工程(ここで、前記集団には、前記蛍光マーカーを含みかつ前記目的のポリヌクレオチドを含まない植物プロトプラストが実質的になく、前記植物プロトプラストは、アルギン酸ナトリウムによってカプセル化される);前記目的のポリヌクレオチドと前記蛍光マーカーとを含む前記少なくとも1つのプロトプラストを、前記集団内の残りの植物プロトプラストから分離し、それによって前記目的のポリヌクレオチドを含む植物プロトプラストを単離する工程;前記単離された植物プロトプラストから植物を再生させる工程;および前記植物を栽培する工程による方法に関する。
本発明の別の実施形態には、植物プロトプラストを単離することにより再生された植物であって、前記プロトプラストが、その植物プロトプラストのゲノムに組み込まれた目的のポリヌクレオチドを含むものであり、目的のポリヌクレオチドと蛍光マーカーとを含む少なくとも1つのプロトプラストを有する植物プロトプラストの集団を用意する工程(ここで、前記植物プロトプラストはアルギン酸ナトリウムによってカプセル化される);前記目的のポリヌクレオチドと前記蛍光マーカーとを含むプロトプラストの前記集団からマイクロカルスを回収する工程(ここで、前記少なくとも1つのプロトプラストは、前記目的のポリヌクレオチドと、前記目的のポリヌクレオチドで形質転換された蛍光マーカーと、前記蛍光マーカーをコードするポリヌクレオチドとを含む);前記マイクロカルスから植物を再生させる工程;および前記植物を栽培する工程により再生された植物があり得る。
代替実施形態は、トランスジェニック植物の生産方法を含み、前記方法は、目的のポリヌクレオチドと蛍光マーカーとを含む少なくとも1つのプロトプラストを有する植物プロトプラストの集団を用意する工程(ここで、前記少なくとも1つのプロトプラストは部位特異的ヌクレアーゼを含むので、前記目的のポリヌクレオチドは、その部位特異的ヌクレアーゼの認識部位で相同組換えによってその少なくとも1つの植物プロトプラストのゲノム内に組み込まれることが可能であり;および前記植物プロトプラストはアルギン酸ナトリウムによってカプセル化される);前記目的のポリヌクレオチドと前記蛍光マーカーとを含む前記少なくとも1つのプロトプラストを、前記集団内の残りのプロトプラストから分離する工程;前記少なくとも1つのプロトプラストから前記トランスジェニック植物を再生させる工程;および前記トランスジェニック植物を栽培する工程を含むことができる。
上述の特徴および他の特徴は、添付の図面を参照しながら進める、いくつかの実施形態についての下記の詳細な説明からさらに明らかになる。
図1Aは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD2遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図1Bは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD2遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図1Cは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD2遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図1Dは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD2遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図1Eは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD2遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図2は、近隣結合距離に基づいてJALVIEW(登録商標)v2.3を使用して生成したFAD2遺伝子配列の系統樹を示す。 図3Aは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3Bは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3Cは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3Dは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3Eは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3Fは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3Gは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3Hは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3Iは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3Jは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3Kは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3Lは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3Mは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3Nは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3Oは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3Pは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3Qは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3Rは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3Sは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3Tは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3Uは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3Vは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3Wは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3Xは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3Yは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3Zは、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3A’は、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3B’は、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3C’は、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3D’は、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3E’は、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3F’は、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3G’は、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3H’は、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3I’は、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3J’は、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3K’は、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3L’は、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図3M’は、ALIGNX(登録商標)を使用して生成した、FAD3遺伝子配列の配列アラインメントを示す。 図4は、近隣結合距離に基づいてJALVIEW(登録商標)v2.3を使用して生成したFAD3遺伝子配列の系統樹を示す。名づけられた配列は、次のように対応する:本出願を通してFAD3A’/A’’をFAD3A’と記載する;本出願を通してハプロタイプ(haplotype)2をFAD3C’と記載する;本出願を通してハプロタイプ1をFAD3C’’と記載する;および本出願を通してハプロタイプ3をFAD3A’’と記載する。 図5は、代表的ジンクフィンガーヌクレアーゼ発現カセットであるpDAB104010のプラスミドマップを示す。この構築物のレイアウトは、他のZFN発現カセットに類似しており、この場合、ジンクフィンガードメイン、24828および24829を上に記載されている代替ジンクフィンガードメインと交換した。 図6は、10,000配列リードあたりの標的ZFN部位に欠失がある配列リードの数を示す複数ラインの折れ線グラフの例である。グラフ上のX軸は、欠失された塩基の数を示し、Y軸は、配列リードの数を示し、およびZ軸は、グラフの右に記載されているとおりのカラーコード化されたサンプルの正体を示す。示されている具体的なサンプルは、3つの標的ZFN部位、A、BおよびCと、4つの遺伝子ファミリーメンバー、ならびに対照サンプルAおよびBとして評定した2つの対照トランスフェクションを含有する、FAD2遺伝子ファミリーの遺伝子座1についてのものである。 図7Aは、図軸の詳細は、図6のとおりである。この図は、FAD2遺伝子ファミリーの遺伝子座4を標的にするZFNからのデータを表示するものである。前記遺伝子座は、2つのZFN部位および2つの必要対照トランスフェクションを含有する。 図7Bは、FAD2AおよびC遺伝子座のシークエンシングにより単一塩基欠失の観察増加につながる、C、TおよびGの三塩基リピートを含有するFAD2AおよびCを同定する、ZFN標的部位を包囲する特異的配列構成(配列番号471−480)。 図8は、pDAS000130のプラスミドマップを示す。 図9は、pDAS000271のプラスミドマップを示す。 図10は、pDAS000272のプラスミドマップを示す。 図11は、pDAS000273のプラスミドマップを示す。 図12は、pDAS000274のプラスミドマップを示す。 図13は、pDAS000275のプラスミドマップを示す。 図14は、pDAS000031のプラスミドマップを示す。 図15は、pDAS000036のプラスミドマップを示す。 図16は、pDAS000037のプラスミドマップを示す。 図17は、ETIPおよびペイロード核酸配置、ならびに植物細胞ゲノムにおけるETIP部位での標的ペイロードの産物を図示する。 図18は、プロトプラストの形質転換、続いて、3’および5’両末端での短縮型スコアリング可能かつ選択可能マーカーの再構築を用いる宿主系統におけるETIPでの標的ペイロードDNAのFACS選択を図示する。 図19Aは、ジンクフィンガーヌクレアーゼ(pDAS000074またはpDAS000075)によるゲノム遺伝子座の二本鎖DNA切断およびカノーラ染色体のETIP遺伝子座へのDs−redドナー(pDAS000068、pDAS000070、またはpDAS000072)のその後の組み込みの結果として生ずる、ETIPカノーラ事象の相同性指向型修復(homology directed repair)を図示する。前記ドナーの前記ゲノム遺伝子座への組み込みは、十分に機能する高発現性のDs−red導入遺伝子をもたらす。 図19Bは、ジンクフィンガーヌクレアーゼ(pDAS000074またはpDAS000075)によるゲノム遺伝子座の二本鎖DNA切断およびカノーラ染色体のETIP遺伝子座へのDs−redドナー(pDAS000068、pDAS000070、またはpDAS000072)のその後の組み込みの結果として生ずる、ETIPカノーラ事象の相同性指向型修復(homology directed repair)を図示する。前記ドナーの前記ゲノム遺伝子座への組み込みは、十分に機能する高発現性のDs−red導入遺伝子をもたらす。 図20は、カノーラプロトプラストのFACS選別と、pDAS000031(「pDAS31」)でトランスフェクトされたカノーラプロトプラストの算出トランスフェクション効率とを示す。加えて、形質転換されていないカノーラプロトプラストのFACS選別結果を陰性対照として提供する。 図21は、カノーラプロトプラストのFACS選別と、pDAS000064/pDAS000074(上のグラフ)およびpDAS000064/pDAS000075(下のグラフ)でトランスフェクトされたカノーラETIPプロトプラスト事象の算出トランスフェクション効率とを示す。 図22は、カノーラプロトプラストのFACS選別と、pDAS000068/pDAS000074(上のグラフ)およびpDAS000068/pDAS000075(下のグラフ)で形質転換されたカノーラETIPプロトプラスト事象の算出トランスフェクション効率とを示す。 図23は、カノーラプロトプラストのFACS選別と、pDAS000070/pDAS000074(上のグラフ)およびpDAS000070/pDAS000075(下のグラフ)で形質転換されたカノーラETIPプロトプラスト事象の算出トランスフェクション効率とを示す。 図24は、カノーラプロトプラストのFACS選別と、pDAS000072/pDAS000074(上のグラフ)およびpDAS000072/pDAS000075(下のグラフ)で形質転換されたカノーラETIPプロトプラスト事象の算出トランスフェクション効率とを示す。 図25は、pDAS000074のプラスミドマップを示す。 図26は、pDAS000075のプラスミドマップを示す。 図27は、pDAS000064のプラスミドマップを示す。 図28は、pDAS000068のプラスミドマップを示す。 図29は、pDAS000070のプラスミドマップを示す。 図30は、pDAS000072のプラスミドマップを示す。 図31は、導入遺伝子コピー数推定アッセイのための導入遺伝子標的プライマーおよびプローブの結合部位を示す概略図である。 図32は、FAD2A ZFN DNA認識ドメイン(bc12075_Fad2a−r272a2およびbc12075_Fad2a−278a2)、ならびにZFN特異的プライマーの結合部位(FAD2A.UnE.F1およびFAD2A.UnE.R1)および内在性プライマーの結合部位(FAD2A/2C.RB.UnE.F1およびFAD2A/2C.RB.UnE.R1)を示す、SEQUENCHER(登録商標)ファイルを示す。 図33は、完全HDRによるFAD2Aへの導入遺伝子組み込みの検出に使用した内在性および導入遺伝子標的プライマーの結合部位を示す概略図である。 図34は、Kpn1制限エンドヌクレアーゼ部位が、完全編集FAD2A遺伝子座内のどこに発生するのか、およびFAD2a 5’、hphおよびFAD2A 3’サザンプローブがどこに結合するのかを示す略図である。 図35は、Kpn1断片、FAD2A 5’、hph、FAD2A 3’プローブの位置およびサイズ、ならびにHDRによるFAD2A遺伝子座へのETIPの組み込みを有する植物について予想されるサザン解析結果を示す。 図36は、コピー数推定qPCRからの代表データ出力を示す。左側のカラムは、単一ランダム導入遺伝子インサートを有する公知Tトランスジェニック植物から得たデータを表し、すべての他のサンプルが「正規化される」キャリブレーターサンプルとして使用される。右側のカラムは、5導入遺伝子組み込みを有する公知Tトランスジェニック植物である。両方の植物についてのインサートコピー数を、サザン解析を用いて決定した。残りのカラムは、推定上のトランスジェニック植物についてのコピー数推定値を提供する。カラムの下のラベルは、このグラフ中のカラムと符号し、各トランスジェニック植物についての推定コピー数を決定するために使用することができる。コピー数を推定するためにソフトウェアを使用するとき、野生型植物、非形質転換対照植物、およびプラスミドのみの対照は、hphおよびHMG I/Y標的両方のためのCqを保有しないので、コピー数が得られない。
プロトプラストの一過性形質転換は、迅速かつ簡単である、植物研究に広く用いられているツールである。この技法を用いて、例えば、プロモーター要素の調節をモニターすることができ、様々な刺激に応じての遺伝子発現もしくは酵素活性を解析することができ、転写因子もしくはシグナル伝達カスケード成分の役割を調査することができ、またはタンパク質の細胞内局在を研究することができる(Sheen, 2001;Yoo et al., 2007)。一般に何カ月もかかり、トランスフェクト剤(通常はアグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens))の使用を必要とする植物(最も一般的に用いられているプラットフォームであるシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana))の安定的形質転換とは対照的に、プロトプラストのトランスフェクションは、たった1日で果たすことができ、粗DNAおよび化学ベースのトランスフェクション法またはエレクトロポレーションベースのトランスフェクション法いずれかしか必要としない。加えて、一過性形質転換解析は、細胞ベースのアッセイが適切であるとき、安定的過発現に伴って遭遇する問題、例えば、多面発現発生効果(pleiotropic developmental effects)または生育不能性を克服することができる。しかし、プロトプラスト形質転換効率は決して100%ではないことから、結果は、非形質転換細胞が絡んだものになり得る。
形質転換効率は、多くの場合、低く、可変的であり(例えば、Cumminis et al, 2007;<10%)、用いられる方法ならびに使用されるプロトプラストおよびDNAの特性に依存する。本発明は、植物生物工学の分野に関するが、すべての生物学的目的に本発明を用いることができる。詳細には、本発明の実施形態は、フローサイトメトリー選別による植物細胞の異種集団からのネイティブまたはトランスジェニック植物細胞系統の産生に関する。かかる植物細胞系統は、単子葉植物であってもよいし、または双子葉植物であってもよい。当業者には明らかであるように、本発明は、稔性植物全体の再生のためにも前記植物細胞系統を使用する。
本発明の実施形態の1つは、首尾よく形質転換された細胞を選択するためのよりよい選択がある、FACSベースの感受性選択に関する。植物浮遊培養などの植物細胞集団の形質転換が、多くの場合、トランスジェニック培養、その不均一で一致性のない発現レベルをもたらすことは以前に報告されている。本発明は、植物ベースのシステムの提供に主として関する。単個細胞を単離して成長させることができることには、非常に多くの潜在的用途がある。例えば、本明細書に概要を示す方法は、植物細胞培養物の生産性に関連したプロセスの向上に役立つ。しかし、本出願は、すべての細胞に広く適用することができる。
本発明の実施形態は、当分野において公知の材料および方法を使用して植物細胞集団から調製される単一の、すなわち個別化されたプロトプラストを分離または単離するための、FACS技術などのフローサイトメトリー選別の使用を含む。これらのプロトプラストは、形質転換させることができ、ならびに1)蛍光マーカータンパク質もしくはポリペプチドを生産すること;2)所望の産物を生産すること;および/または3)選択剤の存在下で生存することが可能である。FACSについての選別基準は、遺伝的背景(例えば、正倍数性、異数性)、突然変異体、トランスジェニック体、遺伝子交換産物、および蛍光(自家蛍光(葉緑体、代謝産物)、蛍光タンパク質または酵素媒介蛍光)を含む群から選択することができる。いずれの蛍光タンパク質を使用してもよい。選択剤を使用してもよいし、または使用しなくてもよい。
フローサイトメトリー選別による単一プロトプラストの分離または単離後、各々の単一形質転換プロトプラストを共培養によりマイクロコロニー(マイクロカルス)の形成まで再生させる。植物源の起源は限定されないが、マイクロコロニーまたはマイクロカルスの形成まで再生する可能性がプロトプラストにある系統、変種および種に限られる。したがって、本発明は、再生プロトコルが確立されているまたは規定されることとなるすべての植物変種および種に適用することができる。したがって、本発明は、再生部分が確立されているまたは将来提供されることになるすべての品種および種を用いて行うことができる。
マイクロコロニー自体をフィーダー細胞材料から分離または除去し、植物細胞系統の形成まで培養してもよい。
本発明の実施形態は、1)マイクロコロニーまたはマイクロカルスを固体培養培地に移植すること、および2)そのマイクロコロニーまたはマイクロカルスを、少なくとも1つの選択剤の存在下で、トランスジェニックカルス組織の形成まで培養することによるカルス組織の産生も含むことができ、前記トランスジェニックカルス組織から、そのカルス組織を液体培養媒体に移植することによりトランスジェニック植物細胞系統を樹立することができる。マイクロコロニーをフィーダー細胞材料から機械的手段によって、すなわちクローンピッキングによって除去または分離することもできる。この場合、選択剤を必要とせず、マイクロコロニーに含まれる細胞は、いずれの選択剤に対しても耐性を提示する必要がない。
いくつかの実施形態において、前記細胞は、フローサイトメトリー選別に付される前のネイティブまたは非トランスジェニック細胞であって、機能性プロモーターに作動可能に連結させることができる少なくとも1つの異種核酸配列を含む少なくとも1つの発現ベクターで安定的にまたは一過的に形質転換され、前記少なくとも1つの異種核酸配列が所望の産物をコードするネイティブまたは非トランスジェニック細胞である、植物細胞の異種集団を含むことができる。さらなる実施形態において、前記少なくとも1つの異種核酸配列は、少なくとも1つの機能性プロモーターに作動可能に連結され、この場合、前記少なくとも1つの異種核酸配列は、蛍光マーカータンパク質またはポリペプチドと、選択剤に対する耐性のための少なくとも1つの異種核酸配列とをコードするか、または所望の産物をコードする。さらなる実施形態は、細胞が、規定のトランスジェニック植物細胞系統中に蓄積されている所望の産物をコードする異種核酸配列をさらに含むことがある実施形態を含むことができる。
他の実施形態では、組換えタンパク質またはペプチドを組換え、例えば相同組換えまたは非相同組換えによって修飾することができるように、宿主細胞のゲノムを発現させることができる。
樹立された任意の(トランスジェニック)単クローン性または二クローン性(diclonal)植物細胞系統を、組換えタンパク質または代謝産物の生産のために、前記ベクター浮遊液に加えてまたは前記ベクター浮遊液の代わりに、前駆物質、誘導物質、ホルモン、安定剤、阻害剤、RNAi/siRNA分子、シグナル伝達化合物、酵素および/または誘発物の存在下で処理または培養することができる。
異種核酸は、細菌、真菌、植物または非植物由来の遺伝子、例えば、融合タンパク質、および動物由来のタンパク質をコードすることがある。生産されるポリペプチドを、他の場所での使用のためにそれらから精製することができるポリペプチドの生産に利用してもよい。本発明の製法で生産することができるタンパク質としては、ヘテロダイマー、免疫グロブリン、融合抗体および一本鎖抗体が挙げられる。さらに、上記遺伝子を改変して、改変された特徴を有するタンパク質を生産してもよい。
本発明の実施形態は、多種多様なタンパク質およびポリペプチドを生産する能力を含む。これらの実施形態は、異種タンパク質またはポリペプチド、二次代謝産物およびマーカーから成る群より選択される少なくとも1つの所望の産物の生産方法も含むことができる。前記方法は、本発明に従って樹立されるような植物細胞系統を使用して少なくとも1つの所望の産物を生産および蓄積し、その後、その産物を生産細胞からまたは培養培地から得るまたは単離することを含む。
さらなる方法としては、少なくとも細胞外異種タンパク質を産生する方法であって、1)植物細胞の出発集団により含まれる標的細胞に、異種タンパク質または所望の産物をコードするヌクレオチド配列を含む第一の核酸を安定的に導入する工程;2)前記植物浮遊培養から得た植物浮遊細胞からプロトプラストを調製する工程(ここで、前記プロトプラストは、さらに形質転換され、i)蛍光マーカータンパク質もしくはポリペプチドを生産することおよびii)選択剤の存在下で生存することが可能である);3)前記プロトプラストの調製物をFACSに付すことにより、単一形質転換プロトプラストを分離する工程;4)分離された単一形質転換プロトプラストを、フィーダー細胞材料の存在下での共培養によりマイクロコロニーまたはマイクロカルスの形成まで再生させる工程;5)i)前記マイクロコロニーまたはマイクロカルスを固体培養培地に移植すること、およびii)前記マイクロコロニーまたはマイクロカルスを、少なくとも1つの選択剤の存在下で、トランスジェニックカルス組織の形成まで培養することにより、カルス組織を産生する工程;および6)前記カルス組織を液体培地に移植することによってトランスジェニック植物細胞系統を樹立する工程;7)適切な培養条件を規定することにより、前記異種タンパク質または所望の産物の核酸からの発現を生じさせるまたは可能にする工程;および8)蓄積された異種タンパク質または所望の産物を生産細胞から回収する工程を含む方法が挙げられる。かかる単離は、もっぱら従来の手段によるものであり得、部分または完全精製を必要とすることもあり、または必要としないこともある。
各構築物において1個より多くの遺伝子を使用してもよい。最適な異種タンパク質をコードする1つまたはそれ以上のヌクレオチド配列を各々が含む複数のベクターを、ここにまたは他の箇所に記載の標的細胞に導入してもよい。これは、酵素の複数のサブユニットの生産にも有用であり得る。
前記蛍光マーカータンパク質またはポリペプチドは、蛍光によって検出可能なタンパク質、例えばGUS、蛍光タンパク質、例えばGFPまたはDsRed、ルシフェラーゼなどであり得る。好ましくは、報告されるものは、非侵襲性マーカー、例えばDsRedまたはGFPである。
本発明の技法を用いて、成長させることになる一定の植物を選択してもよい。目的の遺伝子の選択を多数の方法で処理してよい。非常に多数の技法が植物宿主細胞へのDNAの挿入に利用可能である。これらの技法としては、アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)またはアグロバクテリウム・リゾゲネス(Agrobacterium rhizogenes)を形質転換剤として使用するT−DNAでの形質転換、融合、注入、微粒子銃(微粒子ボンバードメント)、炭化ケイ素ウイスカー、エアロゾルビーム法、PEG、またはエレクトロポレーション法、ならびに他の可能な方法が挙げられる。アグロバクテリアを形質転換に使用する場合、導入することになるDNAを特別なプラスミドに、すなわち、中間ベクターまたはバイナリーベクターのいずれかにクローニングしなければならない。中間ベクターは、T−DNA中の配列に相同である配列のため相同組換えによってTiまたはRiプラスミドに組み込むことができる。TiまたはRiプラスミドは、T−DNAの移入に必要なvir領域も含む。中間ベクターは、それら自体をアグロバクテリアにおいて複製することができない。中間ベクターは、ヘルパープラスミド(接合)によってアグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)に移入することができる。バイナリーベクターは、それら自体を大腸菌(E. coli)においてもアグロバクテリアにおいても複製することができる。それらは、左および右T−DNAボーダー領域によって囲まれている選択マーカー遺伝子およびリンカーまたはポリリンカーを含む。それらをアグロバクテリアに直接形質転換させることができる(Holsters, 1978)。宿主細胞として使用されるアグロバクテリウムは、vir領域を保有するプラスミドを含まなければならない。vir領域は、T−DNAの植物細胞への移入に不可欠である。さらなるT−DNAを含有してもよい。そのように形質転換された細菌を植物細胞の形質転換に使用する。DNAの植物細胞への移入のために、有利にはアグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)またはアグロバクテリウム・リゾゲネス(Agrobacterium rhizogenes)を用いて植物外植体を培養することができる。その後、選択のために抗生物質または殺生物剤を含有することもある適する培地において感染植物細胞(例えば、数枚の葉、数片の茎、根、しかしプロトプラストまたは浮遊培養細胞も)から全草を再生させることができる。その後、そのようにして得た植物を、挿入されたDNAの存在について試験することができる。注入およびエレクトロポレーションの場合、プラスミドに対する特別な要求はない。通常のプラスミド、例えば、pUC誘導体を使用することが可能である。
形質転換細胞は、植物内で普通に成長する。それらは、胚細胞を形成することができ、形質転換された形質(単数または複数)を後代植物に遺伝させることができる。かかる植物を通常に成長させることができ、同じ形質転換遺伝因子または他の遺伝因子を有する植物と交配することができる。結果として生ずるハイブリッド個体は、対応する表現型特性を有する。
本発明の好ましい実施形態では、目的のタンパク質をコードする遺伝子を、植物ゲノムに挿入された転写単位から発現させる。好ましくは、前記転写単位は、植物ゲノムへの安定した組み込みが可能であり、かつ前記タンパク質をコードするmRNAを発現する形質転換植物系統の選択を可能にする組換えベクターである。
挿入されたDNAは、いったんゲノムに組み込まれてしまうと、そこで比較的安定している(そして再び出て来ない)。通常、それは、形質転換された植物細胞に殺生物剤または抗生物質、例えば、なかんずく、カナマイシン、G418、ブレオマイシン、ヒグロマイシンまたはクロラムフェニコールに対する耐性を付与する選択マーカーを含有する。典型的に、植物選択可能マーカーは、様々な除草剤、例えば、グルホシネート(例えば、PAT/bar)、グリホサート(EPSPS)、ALS阻害剤(例えば、イミダゾリノン、スルホニル尿素、トリアゾロピリミジンスルホンアニリドなど)、ブロモキシニル、HPPD阻害剤耐性、PPO阻害剤、ACCアーゼ阻害剤および他多数に対する耐性も、もたらすことができる。したがって、個々に用いられるマーカーは、挿入DNAを含有しない細胞ではなく形質転換細胞の選択を可能にしなければならない。好ましくは、目的の遺伝子(単数または複数)を植物細胞において構成的プロモーターまたは誘導性プロモーターいずれかにより発現させる。発現されると、mRNAがタンパク質に翻訳され、その結果、目的のアミノ酸がタンパク質に組み込まれる。植物細胞において発現されたタンパク質をコードする遺伝子は、構成的プロモーター、組織特異的プロモーター、または誘導性プロモーターの制御下にあり得る。
植物細胞に外来組換えベクターを導入するためのおよび導入された遺伝子を安定的に維持し、発現する植物を得るためのいくつかの技法が存在する。かかる技法としては、微粒子にコーティングされた遺伝物質の細胞への直接導入(Cornellの米国特許第4,945,050号明細書およびDowElanco、現Dow AgroSciences,LLCの米国特許第5,141,131号明細書)が挙げられる。加えて、アグロバクテリウム技術を用いて植物を形質転換させてもよい、トレド大学(University of Toledo)の米国特許第5,177,010号明細書;Texas A&Mの同第5,104,310号明細書;欧州特許出願第0131624号B1明細書;Schilperootの欧州特許出願第120516号、同第159418号B1および同第176,112号明細書;Schilperootの米国特許第5,149,645号、同第5,469,976号、同第5,464,763号および同第4,940,838号および同第4,693,976号明細書;すべてMax Planckの欧州特許出願第116718号、同第290799号、同第320500号明細書;日本たばこ産業株式会社(Japan Tobacco)の欧州特許出願第604662および同第627752号明細書、ならびに米国特許第5,591,616号明細書;すべてCiba Geigy、現Syngentaの欧州特許出願第0267159号および同第0292435号明細書、および米国特許第5,231,019号明細書;両方ともCalgeneの米国特許第5,463,174号および同第4,762,785号明細書;両方ともAgracetusの米国特許第5,004,863号および同第5,159,135号明細書を参照されたし。他の形質転換技術としては、ウイスカー技術が挙げられる。両方ともZeneca、現Syngentaの米国特許第5,302,523号および同第5,464,765号明細書を参照されたし。他の直接DNA送達形質転換技術としては、エアロゾルビーム技術が挙げられる。米国特許第6,809,232号明細書を参照されたし。エレクトロポレーション技術も、植物を形質転換させるために使用されている。Boyce Thompson Instituteの国際公開第87/06614号パンフレット;両方ともDekalbの米国特許第5,472,869および同第5,384,253号明細書;ならびに両方ともPlant Genetic Systemsの国際公開第92/09696号および同第93/21335号パンフレットを参照されたし。さらに、ウイルスベクターを使用して、目的のタンパク質を発現するトランスジェニック植物を生産することもできる。例えば、Mycogen Plant ScienceおよびCiba−Geigy(現Syngenta)の米国特許第5,569,597号明細書、ならびに両方ともBiosource、現Large Scale Biologyの米国特許第第5,589,367号および同第5,316,931号明細書に記載されている方法を用いて、単子葉植物をウイルスベクターで形質転換させることができる。
前に述べたように、DNA構築物を植物宿主に導入する手法は、本発明にとって重要ではない。効率的形質転換をもたらすいずれの方法を利用してもよい。例えば、植物細胞形質転換のための様々な方法を本明細書に記載しており、それらにはアグロバクテリウム媒介形質転換を行うためのTiまたはRi−プラスミドなどの使用が含まれる。多くの場合、片側または両側がT−DNAボーダー、より具体的には右ボーダーと接している形質転換に使用される構築物を有することが望ましいであろう。これは、構築物が、形質転換モードとしてアグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)またはアグロバクテリウム・リゾゲネス(Agrobacterium rhizogenes)を使用するとき特に有用であるが、T−DNAボーダーを他の形質転換モードで使用してもよい。アグロバクテリウムを植物形質転換に使用する場合、ベクターを使用してもよく、そのベクターを、宿主中に存在するT−DNAまたはTiもしくはRiプラスミドとの相同組換えのために宿主に導入してもよい。前記ベクターの導入をエレクトロポレーションによって行ってもよいし、三親接合によって行ってもよいし、当業者に公知であるグラム陰性菌を形質転換させるための他の技法によって行ってもよい。アグロバクテリウム宿主へのベクター形質転換の手法は、本発明にとって重要ではない。組換えのためのT−DNAを含有するTiまたはRiプラスミドは、虫えい形成を生じさせることができることもあり、またはできないこともあり、vir遺伝子が前記宿主中に存在する限り前記発明にとって重要ではない。
アグロバクテリウムを形質転換に使用するいくつかの場合、T−DNAボーダー内にある発現構築物を、Ditta et al. (1980)およびEPO特許第0 120 515号明細書に記載されているような広域スペクトルベクター、例えばpRK2またはその誘導体に挿入することになる。形質転換アグロバクテリウムおよび形質転換植物細胞の選択を可能にする本明細書に記載の1つまたはそれ以上のマーカーを前記発現構築物およびT−DNAの中に含めることになる。利用する個々のマーカーは、本発明にとって本質的なものではなく、好ましいマーカーは、使用する宿主および構築法に依存する。
アグロバクテリウムを使用する植物細胞の形質転換のために、外植体を形質転換アグロバクテリウムと併せ、それらの形質転換を可能にするのに十分な時間、形質転換アグロバクテリウムとともに恒温放置する。形質転換後、アグロバクテリアを適切な抗生物質によって死滅させ、適切な選択培地を用いて植物細胞を培養する。カルスが形成されたら、当分野において周知の植物組織培養および植物再生方法に従って適切な植物ホルモンを利用することにより苗条形成を促進することができる。しかし、カルス中間段階は、必ずしも必要であるとは限らない。苗条形成後、前記植物細胞を、根形成を促進する培地に移植し、それによって植物再生を完全なものにすることができる。その後、植物を種子まで成長させ、前記種子を使用して後代を樹立することができる。形質転換法にかかわらす、細菌タンパク質をコードする遺伝子を、植物細胞において前記遺伝子を発現するように構成された遺伝子導入ベクターに、植物プロモーター調節要素はもちろん3’非翻訳転写終結領域、例えばNosなども前記ベクターに含めることによって好ましくは組み込む。
植物を形質転換させるための非常に多数の技術に加えて、外来遺伝子と接触させる組織のタイプも様々であってよい。かかる組織としては、胚形成組織、カルス組織I、IIおよびIII型、胚軸、分裂組織、根組織、篩部における発現のための組織などが挙げられるだろうが、それらに限定されない。本明細書に記載する適切な技法を用いて、ほぼすべての植物組織が退行分化中に形質転換されるだろう。
上で述べたように、様々な選択可能マーカーを必要に応じて使用することができる。個々のマーカーについての選好は当業者の自由裁量であるが、下記の選択可能マーカーのいずれかを、選択可能マーカーとして機能することができるだろう本明細書に収載されていない任意の他の遺伝子とともに使用してもよい。かかる選択可能マーカーとしては、抗生物質カナマイシン、ネオマイシンおよびG41に対する耐性、ヒグロマイシン耐性、メトトレキサート耐性をコードするトランスポゾンTn5のアミノグリコシドホスホトランスフェラーゼ遺伝子(Aph II)、ならびにグリホサート、ホスフィノトリシン(phosphinothricin)(ビアラホスまたはグルホシネート)、ALS阻害性除草剤(イミダゾリノン、スルホニル尿素およびトリアゾロピリミジン除草剤)、ACCアーゼ阻害剤(例えば、アリールオキシプロピオネート(ayryloxypropionate)またはシクロヘキサンジオン)およびその他、例えば、ブロモキシニルおよびHPPD阻害剤(例えば、メソトリオン)などに対する耐性または抵抗性をコードする遺伝子が挙げられるが、それらに限定されない。
選択可能マーカーに加えて、レポーター遺伝子を使用することを望むことがある。場合によっては、レポーター遺伝子を選択可能マーカーとともに使用してもよく、または選択可能マーカーなしで使用してもよい。レポーター遺伝子は、レシピエント生物または組織内に典型的に存在しない遺伝子であって、何らかの表現型変化または酵素的特性をもたらすタンパク質を典型的にコードしている遺伝子である。かかる遺伝子の例は、Weising et al, 1988に提供されている。好ましいレポーター遺伝子としては、大腸菌(E. coli)のuidA遺伝子座のベータ−グルクロニダーゼ(GUS)、大腸菌(E. coli)のTn9からのクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ遺伝子、生物発光クラゲ・オワンクラゲ(Aequorea victoria)からの緑色蛍光タンパク質、およびホタル・フォティナス・ピラリス(Photinus pyralis)からのルシフェラーゼ遺伝子が挙げられる。したがって、前記遺伝子をレシピエント細胞に導入した後、適する時点で、レポーター遺伝子発現を検出するためのアッセイを行ってもよい。好ましいかかるアッセイは、形質転換細胞を同定するために、Jefferson et al. (1987)により記載されているような大腸菌(E. coli)のuidA遺伝子座のベータ−グルクロニダーゼ(GUS)をコードする遺伝子の使用を必要とする。
植物プロモーター調節要素に加えて、様々な源からのプロモーター調節要素を植物細胞において効率的に使用して、外来遺伝子を発現させることができる。例えば、細菌由来のプロモーター調節要素、例えば、オクトピンシンターゼプロモーター、ノパリンシンターゼプロモーター、マンノピンシンターゼプロモーター;ウイルス由来のプロモーター、例えば、カリフラワーモザイクウイルス(35Sおよび19S)、35T(これは設計しなおされた35Sプロモーターである、米国特許第6,166,302号明細書、特に実施例7Eを参照されたし)などを使用してもよい。植物プロモーター調節要素としては、リブロース−1,6−ビスホスフェート(RUBP)カルボキシラーゼ小サブユニット(ssu)、ベータ−コングリシニンプロモーター、ベータ−ファセオリンプロモーター、ADHプロモーター、ヒートショックプロモーター、および組織特異的プロモーターが挙げられるが、それらに限定されない。他の要素、例えば、マトリックス結合領域、足場結合領域、イントロン、エンハンサー、ポリアデニル化配列などが存在してもよく、かくして転写効率またはDNA組み込みを改善してもよい。かかる要素は、DNA機能に不可欠であることもあり、または不可欠でないこともあるが、それらは、転写、mRNA安定性などに影響を及ぼすことによってDNAのよりよい発現または機能化をもたらすことができる。植物内での形質転換DNAの最適な性能を得るために、必要に応じてかかる要素をDNAに含めてもよい。典型的な要素としては、Adh−イントロン1、Adh−イントロン6、アルファルファモザイクウイルスコートタンパク質リーダー配列、オスモチンUTR配列、トウモロコシ縞葉枯病ウイルスコートタンパク質リーダー配列、ならびに当業者に利用可能な他のものが挙げられるが、それらに限定されない。構成的プロモーター調節要素を使用してもよく、それによってすべての細胞タイプにおいて常に連続的遺伝子発現を指示する(例えば、アクチン、ユビキチン、CaMV 35Sなど)。組織特異的プロモーター調節要素は、特異的細胞または組織タイプ、例えば、葉または種子における遺伝子発現に責任を負い(例えば、ゼイン、オレオシン、ナピン、ACP、グロブリンなど)、これらも使用してよい。
プロモーター調節要素はまた、植物の発育のある一定の時期の間、活性(または不活性)であることがあり、ならびに植物組織および器官内で活性であることがある。かかるものの例としては、花粉特異的、胚特異的、トウモロコシの毛特異的、綿繊維特異的、根特異的、種子胚乳特異的または栄養相特異的プロモーター調節要素などが挙げられるが、それらに限定されない。ある一定の状況下では、特異的シグナル、例えば、物理的刺激(ヒートショック遺伝子)、光(RUBPカルボキシラーゼ)、ホルモン(Em)、代謝産物、化学薬品(テトラサイクリン応答性)およびストレスに応答しての遺伝子の発現に責任を負う誘導性プロモーター調製要素を使用することが望ましいこともある。植物において機能する他の望ましい転写および翻訳要素を使用してもよい。非常に多数の植物特異的遺伝子導入ベクターが当分野において公知である。
植物RNAウイルスベースの系を使用して細菌タンパク質を発現させることもできる。そうする場合、タンパク質をコードする遺伝子を、適する植物ウイルスのコートプロモーター領域に挿入することができ、そのウイルスに目的の宿主植物を感染させることになる。その後、そのタンパク質を発現させることができ、かくしてその植物を除草剤による損傷から防護する。植物RNAウイルスベースの系は、Mycogen Plant Sciences,Inc.の米国特許第5,500,360号明細書、ならびにBiosourceの米国特許第5,316,931号および同第5,589,367号明細書に記載されている。
抵抗性または耐性レベルをさらに増加させる手段。収量を含む表現型に対する観察可能な悪影響なしに新規除草剤耐性形質を本主題発明の植物に付与することができることを本明細書において証明する。かかる植物は、本主題発明の範囲内である。本明細書において例示および提案する植物は、例えば、少なくとも1つの対象除草剤の、2x、3x、4xおよび5x典型的塗布レベルに耐えることができる。これらの抵抗性レベルの改善は、本発明の範囲内である。例えば、様々な技法が当分野において公知であり、ならびに予見できることとして、所与の遺伝子の発現を増加させるためにそれらの技法を最適化することおよびさらに開発することができる。
1つのかかる方法は、(発現カセットなどの中の)対象遺伝子のコピー数を増加させることを含む。形質転換事象を、遺伝子の複数のコピーを有するものについて選択することもできる。
強力なプロモーターおよびエンハンサーを使用して発現を「スーパーチャージ」することができる。かかるプロモーターの例としては、35Sエンハンサーを使用する好ましい35Tプロモーターが挙げられる。かかる使用には、35S、トウモロコシユビキチン、シロイヌナズナ属(Arabidopsis)ユビキチン、A.t.アクチンおよびCSMVプロモーターが含まれる。他の強力なウイルスプロモーターも好ましい。エンハンサーとしては、4 OCSおよび35Sダブルエンハンサーが挙げられる。マトリックス結合領域(MAR)を使用して、例えば、形質転換効率および導入遺伝子発現を増加させることもできる。
シャフリング(指向進化)および転写因子を本主題発明による実施形態に使用することもできる。
配列レベルは異なるが、同じまたは同様の総合的本質的三次元構造、表面電荷分布などを保持する、変異体タンパク質を設計することもできる。例えば、米国特許第7,058,515号明細書;Larson et al., Protein Sci. 2002 11: 2804-2813, 「Thoroughly sampling sequence space: Large-scale protein design of structural ensembles」;Crameri et al., Nature Biotechnology 15, 436-438 (1997), 「Molecular evolution of an arsenate detoxification pathway by DNA shuffling」;Stemmer, W. P. C. 1994, DNA shuffling by random fragmentation and reassembly: in vitro recombination for molecular evolution, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91: 10747-10751;Stemmer, W. P. C. 1994, Rapid evolution of a protein in vitro by DNA shuffling, Nature 370: 389-391;Stemmer, W. P. C. 1995, Searching sequence space. Bio/Technology 13: 549-553;Crameri, A., Cwirla, S, and Stemmer, W. P. C. 1996, Construction and evolution of antibody-phage libraries by DNA shuffling, Nature Medicine 2: 100-103;およびCrameri, A., Whitehorn, E. A., Tate, E. and Stemmer, W. P. C., 1996, Improved green fluorescent protein by molecular evolution using DNA shuffling, Nature Biotechnology 14: 315-319を参照されたし。
植物細胞に挿入された組換えポリヌクレオチドの活性は、そのインサートに隣接した内在性植物DNAの影響に依存し得る。したがって、別の選択肢は、挿入のための植物ゲノム内の優れた位置であることが公知である事象の利用である。例えば、cry1Fおよびcry1Ac綿事象;遺伝子、例えばAAD1またはAAD12またはその他をかかるインサートの代わりにそれらのゲノム遺伝子座において代用する、FAD2、FAD3に関する、国際公開第2005/103266号A1パンフレットを参照されたし。したがって、例えば、標的相同組換えを本主題発明に従って用いることができる。このタイプの技術は、例えば、標的組換えへのためのジンクフィンガーの使用に関する、国際公開第03/080809号A2パンフレットおよび対応公開米国出願(米国特許出願公開第20030232410号明細書)の主題である。リコンビナーゼ(例えば、cre−10xおよびflp−frt)の使用も当分野において公知である。
合成ヘアピンに最も適する5’または3’UTRのコンピュータによる設計も本主題発明の範囲内で行うことができる。一般にはコンピュータモデリング、ならびに遺伝子シャフリングおよび指向進化も、本明細書中の他の場所で論ずる。コンピュータモデリングおよびUTRに関してより具体的に言えば、本発明の5’および3’UTR誘導体の予測/評価に用いるためのコンピュータモデリング法としては、ウィスコンシン州マディソンのGenetics Corporation Groupから入手できるMFoldバージョン3.1(Zucker et al., Algorithms and Thermodynamics for RNA Secondary Structure Prediction: A Practical Guide. In RNA Biochemistry and Biotechnology, 11-43, J. Barciszewski & B. F. C. Clark, eds., NATO ASI Series, Kluwer Academic Publishers, Dordrecht, NL, (1999);Zucker et al., Expanded Sequence Dependence of Thermodynamic Parameters Improves Prediction of RNA Secondary Structure. J. Mol. Biol. 288, 911-940 (1999);Zucker et al., RNA Secondary Structure Prediction. In Current Protocols in Nucleic Acid Chemistry, S. Beaucage, D. E. Bergstrom, G. D. Glick, and R. A. Jones eds., John Wiley & Sons, New York, 11.2.1-11.2.10, (2000)を参照されたし);ソースコードとして無料配布されており、ウェブサイトgenetics.wust1.edu/eddy/software/にアクセスすることによりダウンロードすることができるCOVE(共分散モデル(確率文脈自由文法法)を用いるRNA構造解析)v.2.4.2(Eddy & Durbin, Nucl. Acids Res. 1994, 22: 2079-2088);および同じく無料配布されており、ウェブサイトbioinf.au.dk. FOLDALIGN/でダウンロードできるFOLDALIGN(Finding the most significant common sequence and structure motifs in a set of RNA sequences. J. Gorodkin, L. J. Heyer and G. D. Stormo. Nucleic Acids Research, Vol. 25, no. 18 pp 3724-3732, 1997;Finding Common Sequence and Structure Motifs in a set of RNA Sequences. J. Gorodkin, L. J. Heyer, and G. D. Stormo. ISMB 5;120-123, 1997を参照されたし)が挙げられるが、それらに限定されない。
本主題発明の実施形態を自然進化または化学誘導突然変異体とともに用いることができる(突然変異体をスクリーニング法によって選択し、その後、他の遺伝子で形質転換させることができる)。本主題発明の植物を様々な耐性遺伝子および/または進化耐性遺伝子と併用することができる。旧来の育種法を本主題発明と併用して、強力に組み合わせること、遺伝子移入すること、および形質の選択を改善することもできる。
本明細書において引用し、論ずる、出版物、特許および特許出願を含む、すべての参考文献は、本出願の出願日より前のそれらの開示について単に提供するものである。先行発明のためかかる開示に先行する権利が本発明者らにはないと解釈すべきものは、本明細書にはない。
以下の実施例を、ある特定の特徴および/または態様を例証するために提供する。これらの実施例を、記載する特定の特徴または態様に本開示を限定するものと解釈すべきではない。
実施例1:細菌人工染色体ライブラリーからのパラロガスFAD2およびFAD3標的配列の同定
BAC構築
細菌人工染色体(BAC)ライブラリーは、商業ベンダー(Amplicon Express、ワシントン州プルマン)からのものであった。前記BACライブラリーは、セイヨウアブラナ変種(Brassica napus L.var.)DH10275から単離された高分子量ゲノムDNA(gDNA)断片を含有する110,592のBACクローンから成った。gDNAをBamHIまたはHinDIII制限酵素いずれかで消化した。約135Kbpの単離されたgDNAをpCC1BACベクター(Epicentre、ウィスコンシン州マディソン)にライゲートし、大腸菌株(Escherichia coli str.)DH10B(Invitrogen)に形質転換させた。前記BACライブラリーは、2つの異なる制限酵素を使用して構築された偶数のBACクローンから成った。したがって、Hind III構築BACライブラリーは、144の個別の384ウェルプレートから成った。同様に、BamHI構築BACライブラリーは、144の別々の384ウェルプレートから成った。合計110,592のBACクローンを単離し、288の個別の384ウェルプレートに配列した。288の個別の384ウェルプレートの各々を、迅速なPCRベースのスクリーニングのために単一DNA抽出物として前記ベンダーから得た。結果として生じたBACライブラリーは、おおよそ15GbpのgDNAをカバーし、これは、セイヨウアブラナ変種(Brassica napus L.var.)DH10275ゲノムの12倍ゲノムカバー率に相当する(前記セイヨウアブラナ(Brassica napus L.)ゲノムの推定値は、Johnston et al. (2005) Annals of Botany 95:229-235に記載されているように約1.132Gbpである)。
BACライブラリーから単離されたFAD2コード配列の配列解析
構築されたBACライブラリーを使用して、FAD2遺伝子コード配列を単離した。シークエンシング実験を行って、セイヨウアブラナ変種(Brassica napus L.var.)DH10275から4つのFAD2遺伝子パラログの特異的遺伝子配列を同定した。
FAD2遺伝子配列は、最初、モデル種シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)において同定された。その遺伝子配列は、Genbankにローカスタグ:At3g12120として収載されている。モデル植物種シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)と、4倍体セイヨウアブラナ(Brassica napus)の祖先の1つである2倍体ブラッシカ・ラパ(Brassica rapa)との間の比較ゲノム関係は、以前に記載されている。(Schranz et al. (2006) Trends in Plant Science 11(11):535-542)。FAD2遺伝子に特に関して、比較解析は、その遺伝子の3〜4コピーが前記2倍体アブラナ属(Brassica)ゲノム中に出現することがあることを予測した。さらなる遺伝子マッピング研究がScheffler et al. (1997) Theoretical and Applied Genetics 94; 583-591によって完了された。これらの遺伝子マッピング研究の結果は、FAD2遺伝子の4つのコピーがセイヨウアブラナ(Brassica napus)中に存在することを示した。
セイヨウアブラナ変種(B. napus L.var.)DH12075から構築されたBACライブラリーのシークエンシング解析により、結果として、4つのBAC配列(配列番号(SEQ ID NO:)1、配列番号2、配列番号3および配列番号4)を単離し、それらからFAD2A(配列番号5)、FAD2−1(配列番号6)、FAD2−2(配列番号7)およびFAD2−3(配列番号8)遺伝子についてのコード配列を決定した。FAD2A、FAD2−1、FAD2−2およびFAD2−3遺伝子配列を同定し、遺伝子マップを作成した。配列アラインメントプラグラムを用いて、および同一率を用いる近隣結合樹を用いて、それら4つのFAD2遺伝子の配列解析を行った。配列アラインメントをVector NTI Advance 11.0コンピュータプログラム(Life Technologies、カリフォルニア州カールズバッド)からのALIGNX(登録商標)プログラムによって行い、図1に示す。ALIGNX(登録商標)は、修正Clustal Wアルゴリズムを使用して、類似性比較のためのおよび注釈付けのためのタンパク質または核酸いずれかの複数の配列アラインメントを生じさせる。近隣結合樹をJALVIEW v2.3(登録商標)ソフトウェアで作成し、図2に示す。(Waterhouse et al. (2009) Bioinformatics 25 (9) 1189-1191)。図2に示すように、単離された配列の解析は、FAD2AおよびFAD2−3配列が高レベルの配列類似性を共有すること、および同様に、FAD2−1およびFAD2−2が高レベルの配列類似性を共有することを示した。前記4配列を2つのクレードにカテゴリー分けすることができ、FAD2AおよびFAD2−3は第一クレードを構成し、FAD2−1およびFAD2−2は第二クレードを構成する。
次に、セイヨウアブラナ(Brassica napus)からの新たに単離されたFAD2配列を、ブラッシカ・ラパ(Brassica rapa)ゲノムBACライブラリーから単離されたBLASTゲノムライブラリーおよびブラッシカ・オレラセア(Brassica oleracea)ショットガンゲノム配列リードに使用した。ブラッシカ・ラパ(Brassica rapa)およびブラッシカ・オレラセア(Brassica oleracea)は両方とも、複2倍体種(ACゲノム、n=19)である、セイヨウアブラナ(Brassica napus)の2倍体祖先である。セイヨウアブラナ(Brassica napus)は、さらにブラッシカ・ラパ(Brassica rapa)(Aサブゲノム、n=10)とブラッシカ・オレラセア(Brassica oleracea)(Cサブゲノム、n=9)間の最近の交配事象から得られたものであった。BLASTn解析を用いて、2倍体祖先配列を、セイヨウアブラナ(Brassica napus)から単離された4つの異なるFAD2コード配列と比較した。この配列解析により、新たに発見されたセイヨウアブラナ(Brassica napus)FAD2配列と最高の配列類似性を共有する、ブラッシカ・ラパ(Brassica rapa)およびブラッシカ・オレラセア(Brassica oleracea)からの特異的、注釈付き遺伝子配列を同定した。表1は、新たに同定されたFAD2コード配列および対応する祖先参照配列アクセッション番号および由来生物を収載するものである。
FAD2遺伝子は、セイヨウアブラナ(Brassica napus)ゲノム中に、サブゲノム1つにつき各遺伝子の2つのコピーとして存在する。各遺伝子の1つのコピーはAサブゲノム上に位置し、同様に各ゲノムの1つのコピーはCサブゲノム上に存在する。各遺伝子が位置するのがどちらのサブゲノムであるのかを示すための新たな命名規則を記載する。セイヨウアブラナ(Brassica napus)BACゲノムDNAライブラリーから単離された4つの異なるFAD2コード配列と祖先配列データとの高レベルの配列類似性は、FAD2−3が、CサブゲノムからのFAD2配列の複製であり、FAD2Cと改称される可能性があること;FAD2−1が、AサブゲノムからのFAD2配列の複製であり、したがってFAD2A’と名づけられる可能性があること;および最後に、FAD2−2が、CサブゲノムのFAD2配列から複製された二次コピーであり、FAD2C’と名づけられる可能性があることを示唆する。
BACライブラリーから単離されたFAD3コード配列の配列解析
構築されたBACライブラリーを使用して、FAD3遺伝子コード配列を単離した。シークエンシング実験を行って、セイヨウアブラナ変種(Brassica napus L.var.)DH10275から5つのFAD3遺伝子パラログの特異的遺伝子配列を同定した。
FAD3遺伝子配列は、最初、モデル種シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)において同定された。その遺伝子配列は、Genbankにローカスタグ:At2g29980として収載されている。モデル植物種シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)と、4倍体セイヨウアブラナ(Brassica napus)の祖先の1つである2倍体ブラッシカ・ラパ(Brassica rapa)との間の比較ゲノム関係は、以前に記載されている。(Schranz et al. (2006) Trends in Plant Science 11(11):535-542)。そのFAD遺伝子に特に関して、比較解析は、その遺伝子の3〜4コピーが2倍体アブラナ属(Brassica)ゲノム中に出現することがあることを予測した。さらなる遺伝子マッピング研究がScheffler et al. (1997) Theoretical and Applied Genetics 94; 583-591によって完了された。これらの遺伝子マッピング研究の結果は、FAD3遺伝子の6つのコピーがセイヨウアブラナ(Brassica napus)中に存在することを示した。
セイヨウアブラナ(Brassica napus)からのFAD3遺伝子に焦点を合わせた以前のシークエンシング努力により、Aゲノム特異的コピーとCゲノム特異的コピーの両方が同定され、遺伝子マップが作成された(Hu et al., (2006) Theoretical and Applied Genetics, 113(3): 497-507)。種子特異的cDNAライブラリーからのEST配列のコレクションは、以前に、サスカチュワン州、サスカトゥーン、107サイエンスプレイス、カナダ農務・農産食品省(Agriculture and Agri-food Canada)のアンドリュー・シャープ(Andrew Sharpe) によって植物系統DH12075から構築され、シークエンシングされていた。二重半数体カノーラ植物DH12075完全長遺伝子配列からのESTのコレクションを入手できなかったので、さらに、正しくコールされるヌクレオチドの配列量および信頼性の表示も入手できなかった。したがって、異なるFAD遺伝子配列リード間の配列変異が、FAD3遺伝子ファミリーの様々なパラログの異なる遺伝子コピーに起因すると無条件に考えることはできず、ゲノム配列を入手することもできなかった。しかし、ESTならびにHu et al., (2006)に記載されている2つのFAD3AおよびFAD3C完全長遺伝子配列を用いて統合配列解析を行ったときに、両方の遺伝子にマッチしたESTを追加の3つのハプロタイプとともに同定した。結果として、FAD3の合計6つの特有のハプロタイプを同定した。それらの様々なFAD3ハプロタイプについてのすべての入手可能なデータの組み立て後、エクソン1において高レベルのエクソン配列多様性を同定した。エクソン1におけるFAD3配列のその多様性を、遺伝子/対立遺伝子特異的PCRプライマーの設計に利用できる機会として認定した。加えて、ハプロタイプ間に最小の差が認められたエクソン(例えば、エクソン5、6、7および8はFAD3AとFAD3C間で異なる1〜3bpを有した)または配列変異が全くないエクソン(例えば、エクソン2および3)を同定した。
セイヨウアブラナ変種(B.napus L.var.)DH12075から構築されたBACライブラリーのシークエンシング解析により、結果として6つのBAC配列(配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13および配列番号14)を単離し、それらからFAD3A(配列番号15)、FAD3A’(配列番号16)、FAD3A”(配列番号17)、FAD3C(配列番号18)、FAD3C”(配列番号19)およびFAD3C’(配列番号20)遺伝子についてのコード配列を決定した。FAD3A、FAD3A’、FAD3A”、FAD3C、FAD3C”およびFAD3C’遺伝子配列を同定し、遺伝子マップを作成した。
配列アラインメントプラグラムを用いて、および同一率を用いる近隣結合樹を用いて、それら6つのFAD3遺伝子の配列解析を行った。配列アラインメントをVector NTI Advance 11.0コンピュータプログラム(Life Technologies、カリフォルニア州カールズバッド)からのALIGNX(登録商標)プログラムによって行い、図3に示す。ALIGNX(登録商標)は、修正Clustal Wアルゴリズムを使用して、類似性比較のためのおよび注釈付けのためのタンパク質または核酸いずれかの複数の配列アラインメントを生じさせる。近隣結合樹をJALVIEW v2.3(登録商標)ソフトウェアで作成し、図4に示す。(Waterhouse et al. (2009) Bioinformatics 25 (9) 1189-1191)。FAD3遺伝子を含有すると同定されたコンティグ(contig)を、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)遺伝子のデータベースに対するBLASTnクエリーとして使用した。FAD3遺伝子を含有する6つのコンティグの各々についての領域をシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)FAD3遺伝子(Genbankアクセッション番号At2g29980)への比較により同定した。その後、FAD3コンティグを、すべてのFAD3遺伝子が5’から3’への配向になるように配向させた。可能な場合には、上流(5’)2つおよび下流(3’)1つほどのシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)遺伝子を含有するようにFAD3コンティグをトリミングした。配向させたら、FAD3遺伝子の完全コード領域を各コンティグから抽出し、異なるFAD3遺伝子ファミリーメンバー間の関係を表示するための近隣結合樹を生成するために使用した。6つのFAD3ファミリーメンバーを、3対のFAD3遺伝子にアラインした(図4)。
PCRベースのスクリーニング
PCRプライマーのコホートを、上述のBACライブラリーをスクリーニングするために設計した。前記プライマーを、遺伝子ファミリーのすべてのメンバーを増幅することになる万能プライマーとして、または標的対立遺伝子増幅のための遺伝子特異的プライマーとして設計した。前記PCRプライマーを20bp長(+/−1bp)であるように設計した。そして前記プライマーは、50%(+/−8%)のG/C含量を有する。表2および表3は、設計し、合成したプライマーを収載するものである。BACライブラリーのクローンをプールし、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によってスクリーニングした。

2つの異なる条件セットをポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に用いた。第一の一連のPCR反応は、1X PCR緩衝液(dNTPを含有);1.5mM MgCl;200μMの0.25U IMMOLASE(登録商標)DNAポリメラーゼ(Bioline、英国ロンドン);250nMの各プライマー;および約5〜10ng テンプレートDNAを含有した。第二の一連のPCR反応は、ゲノムDNAの増幅のために開発したものであり、5〜10ngのゲノムDNA、1X PCR緩衝液、2mM dNTP、0.4μM フォワードおよびリバースプライマー、ならびに0.25U IMMOLASE(登録商標)DNAポリメラーゼ(Bioline、英国ロンドン)を含有した。増幅物をプールして13μLの最終体積にし、MJ PTC200(登録商標)サーモサイクラー(BioRad、カリフォルニア州ハーキュリーズ)またはABI 9700 GENE AMP SYSTEM(登録商標)(Life Technologies、カリフォルニア州カールズバッド)を使用して増幅した。ブライアンら(Scottish Crops Research Institute annual report: 2001-2002)によって記載されたスクリーニングシステムに基づく4次元スクリーニングと上記PCR条件を用いて、特定のプレートのPCRベースのスクリーニングを行った。プールされたBACライブラリーのPCRベースのスクリーニング後、直接サンガーシークエンシング法を用いて、増幅PCR産物をシークエンシングした。BIGDYE(登録商標)v3.1プロトコル(Applied Biosystems)に従ってエタノール、酢酸ナトリウムおよびEDTAで増幅産物を精製し、電気泳動をABI3730xl(登録商標)自動キャピラリー電気泳動プラットフォームで行った。
PCRベースのスクリーニングおよび高次構造サンガーシークエンシング(conformational Sanger sequencing)後、様々な異なるFAD2およびFAD3遺伝子ファミリーメンバーを含有するプレートのコレクションを同定した。合計4つの特有のFAD2およびFAD3パラロガス遺伝子配列を同定した(表4および表5)。各FAD2およびFAD3パラロガス遺伝子配列につき合計2枚のプレートを選択してプレートスクリーニングに付して、FAD2およびFAD3遺伝子を含有するプレート内の特定のウェルおよびクローンを同定した(表4および表5)。両方のプレートについての特定のウェルを同定し、FAD2およびFAD3遺伝子ファミリーメンバーの各々について個々のクローンを選択した。

同定されたFAD遺伝子ファミリーメンバー各々について単一のBACクローンをシークエンシングによってさらに解析した。BACクローンのDNAを単離し、LARGE CONSTRUCT KIT(登録商標)(Qiagen、カリフォルニア州バレンシア)を製造業者の説明書に従って使用してシークエンシングのために調製した。抽出されたBAC DNAを、GS−FLX(登録商標)Titanium Technology(Roche、インディアナ州インディアナポリス)を製造業者の説明書に従って使用してシークエンシングのために調製した。シークエンシング反応は、物理的にセクター分けされたGS−FLX TI(登録商標)ピコタイタープレートを、最適なデータ出力のために対でプールされたBACとともに使用して行った。BACを対で組み合わせ、この場合、FAD2遺伝子をFAD3遺伝子と対にした。すべての生成配列データをNEWBLER v2.0.01.14(登録商標)(454 Life Sciences、コネチカット州ブランフォード)によって組み立てた。組み立てられたコンティグを、SEQUENCHER v3.7(登録商標)(GeneCodes、ミシガン州アナーバー)を使用して対応するFAD遺伝子の存在について手作業で評定した。
4つのFAD2および6つのFAD3遺伝子すべての完全ゲノム配列を同定し、十分に特性評価した後、ジンクフィンガーヌクレアーゼを、各々の特異的遺伝子ファミリーメンバーの配列に結合するように設計した。
実施例2:FAD2遺伝子に特異的なジンクフィンガー結合ドメインの設計
FAD2遺伝子座の様々な機能的配列をコードするDNA配列に対して指向されたジンクフィンガータンパク質を以前に記載されたように設計した。例えば、Urnov et al. (2005) Nature 435:646-651を参照されたし。例示的標的配列および認識ヘリックスを表6および表8(認識ヘリックス領域設計)ならびに表7および表9(標的部位)に示す。表8および表9では、ZFP認識ヘリックスが接触する標的部位のヌクレオチドを大文字で示し、非接触ヌクレオチドを小文字で示す。ジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)標的部位を、FAD2Aの5つの標的部位およびFAD3の7つの標的部位を結合するように設計した。FAD2およびFAD3ジンクフィンガー設計を、CCHC構造を伴う少なくとも1つのフィンガーを有するタンパク質をコードするジンクフィンガー発現ベクターに組み込んだ。米国特許出願公開第2008/0182332号明細書を参照されたし。詳細には、各タンパク質の最後のフィンガーは、認識ヘリックスのためのCCHC主鎖を有した。非カノニカルジンクフィンガーコード配列を、4アミノ酸ZCリンカーおよびトウモロコシ(Zea mays)に由来するopaque−2核移行シグナルによってIIS型制限酵素FokIのヌクレアーゼドメイン(Wah et al., (1998) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 95:10564-10569の配列のアミノ酸384−579)に融合させて、FAD2Aジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)を形成した。融合タンパク質の発現を、比較的強い構成的プロモーター、例えば、キャッサバ葉脈モザイクウイルス(CsVMV)プロモーターに由来するプロモーターであって、アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)ORF23 3’非翻訳領域(AtuORF23 3’UTR v1)が隣接するプロモーターによって駆動した。ゾセア・アシグナ(Thosea asigna)ウイルスからのヌクレオチド配列をコードする自己加水分解性2A(Szymczak et al., 2004)を、その構築物にクローニングされた2つのジンクフィンガーヌクレアーゼ融合タンパク質の間に付加させた。例示的ベクターを下に記載する。
活性ヌクレアーゼを識別することが以前に証明されている発芽酵母ベースの系を使用して、最適なジンクフィンガーを切断活性について検証した。例えば、米国特許出願公開第20090111119号明細書;Doyon et al. (2008) Nat Biotechnol. 26:702-708;Geurts et al. (2009) Science 325:433を参照されたし。様々な機能性ドメインのためのジンクフィンガーをインビボ用に選択した。設計し、生産し、試験して推定FADゲノムポリヌクレオチド標的部位に結合させた非常に多数のZFNのうち、ある一定のZFNを高レベルのインビボ活性を有すると同定し、さらなる実験のために選択した。これらのZFNは、特有のFAD2ゲノムポリヌクレオチド標的部位のインプランタでの効率的結合および切断が可能であることを特徴とした。

実施例3:FAD2遺伝子のジンクフィンガーヌクレアーゼ切断の評価
構築物組み立て
実施例2において説明したような酵母アッセイを用いて同定した、例示的ジンクフィンガーヌクレアーゼのZFN発現構築物を含有するプラスミドベクターを、当分野において一般に公知の技術および技法を用いて設計し、完成させた。各ジンクフィンガーコード配列を、ジンクフィンガーヌクレアーゼの上流に位置する、opaque−2核移行シグナルをコードする配列(Maddaloni et al. (1989) Nuc. Acids Res. 17(18):7532)に融合させた。
次に、opaque−2核移行シグナル::ジンクフィンガーヌクレアーゼ融合配列を、相補的opaque−2核移行シグナル::ジンクフィンガーヌクレアーゼ融合配列と対合させた。したがって、各構築物は、ゾセア・アシグナ(Thosea asigna)ウイルス(Mattion et al. (1996) J. Virol. 70:8124-8127)からの2A配列によって隔てられた2つのopaque−2核移行シグナル::ジンクフィンガーヌクレアーゼ融合配列で構成されている単一のオープンリーディングフレームから成った。前記融合タンパク質の発現を、比較的強い構成的プロモーター、例えば、キャッサバ葉脈モザイクウイルス(CsVMV)プロモーターに由来するプロモーターであって、アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)ORF23 3’非翻訳領域(AtuORF23 3’UTR)が隣接するプロモーターによって駆動した。
IN−FUSION(商標)Advantage Technology(Clontech、カリフォルニア州マウンテンビュー)を用いてベクターを組み立てた。制限エンドヌクレアーゼをNew England BioLabs(NEB;マサチューセッツ州イプスウィッチ)から得、T4 DNAリガーゼ(Invitrogen)をDNAライゲーションに使用した。プラスミド調製は、NUCLEOSPIN(登録商標)Plasmid Kit(Macherey−Nagel Inc.、ペンシルバニア州ベツレヘム)またはPlasmid Midi Kit(Qiagen)を供給業者の説明書に従って使用して行った。アガロースTris−酢酸塩ゲル電気泳動後、QIAquick Gel Extraction Kit(商標)(Qiagen)を使用してDNA断片を単離した。すべての組み立てたプラスミドのコロニーを、最初にminiprep DNAの制限消化によってスクリーニングした。選択されたクローンのプラスミドDNAを、商業シークエンシングベンダー(Eurofins MWG Operon、アラバマ州ハンツヴィル)がシークエンシングした。SEQUENCHER(商標)ソフトウェア(Gene Codes Corp.、ミシガン州アナーバー)を使用して、配列データを組み立て、解析した。セイヨウアブラナ(B. napus)プロトプラストへの送達前に、Pure Yield PLASMID MAXIPREP System(登録商標)(Promega Corporation、ウィスコンシン州マディソン)またはPlasmid Maxi Kit(登録商標)(Qiagen、カリフォルニア州バレンシア)を供給業者の説明書に従って使用して、大腸菌(E. coli)の培養物からプラスミドDNAを調製した。
得られた11のプラスミド構築物:pDAB104008(ZFN24845およびZFN24844構築物を含有)、pDAB104009(ZFN24820およびZFN24821構築物を含有)、pDAB104010(ZFN24828およびZFN24829構築物を含有)(図5)、pDAB104003(ZFN24810およびZFN24811構築物を含有)、pDAB104011(ZFN24832およびZFN24833構築物を含有)、pDAB104002(ZFN24794およびZFN24795構築物を含有)、pDAB104006(ZFN24796およびZFN24797構築物を含有)、pDAB104004(ZFN24814およびZFN24815構築物を含有)、pDAB104001(ZFN24800およびZFN24801構築物を含有)、pDAB104005(ZFN24818およびZFN24819構築物を含有)、およびpDAB104007(ZFN24836およびZFN24837構築物を含有)を、制限酵素消化によっておよびDNAシークエンシングによって確認した。表10は、切断および結合するように各ZFNを設計した、異なる構築物および特異的FAD配列を収載するものである。
得られたプラスミド構築物;pDAB107824(ZFNs 28025−2A−28026)、pDAB107815(ZFNs 27961−2A−27962)、pDAB107816(ZFNs 27969−2A−27970)、pDAB107817(ZFNs 27973−2A−27974)、pDAB107825(ZFNs 28035−2A−28036)、pDAB107826(ZFNs 28039−2A−28040)、pDAB107818(ZFNs 27987−2A−27988)、pDAB107827(ZFNs 28051−2A−28052)、pDAB107821(ZFNs 28004−2A−28005)、pDAB107819(ZFNs 27989−2A−27990)、pDAB107828(ZFNs 28053−2A−28054)、pDAB107829(ZFNs 28055−2A−28056)、pDAB107820(ZFNs 27991−2A−27992)、pDAB107822(ZFNs 28021−2A−28022)およびpDAB107823(ZFNs 28023−2A−28024)を、制限酵素消化によっておよびDNAシークエンシングによって確認した。
トランスフェクションのためのDNAの調製
上記ベクターのプラスミドDNAを、100%(v/v)エタノールでの沈殿および洗浄によって滅菌し、層流フード内で乾燥させた。そのDNAペレットを、下で説明するようなプロトプラスト細胞へのトランスフェクションのために、30μLの滅菌二重蒸留水に0.7μg/μlの最終濃度で浮遊させた。一過性トランスフェクションのためにスーパーコイルプラスミドDNAにおよび安定したトランスフェクションのために線形化プラスミドDNAに結果としてなるようにプラスミドDNAの調製を企てた。キャリアDNA(例えば、魚精子DNA)の形質転換用プラスミドへの付加は、プロトプラスト細胞の一過性トランスフェクションには必要でなかった。一過性研究のために、10プロトプラストにつき約30μgのプラスミドDNAを形質転換ごとに使用した。
トランスフェクション
セイヨウアブラナ変種(Brassica napus L.var.)DH10275のトランスフェクションを、Spangenberg et al., (1986) Plant Physiology 66: 1-8に記載されているように完了した。培地配合は、Spangenberg G. and Protrykus I. (1995) Polyethylene Glycol-Mediated Direct Gene Transfer in Tobacco Protoplasts. In: Gene Transfer to Plants. (Protrykus I. and Spangenberg G. Eds.) Springer-Verlag, Berlinに記載されている。セイヨウアブラナ(Brassica napus)種子を70%エタノールで表面滅菌した。種子を12mLの70%エタノール溶液に浸漬し、10分間、そのカクテルを穏やかに揺動させることによって混合した。その溶液をデカントすることによって70%エタノール溶液を除去し、1% w/v 次亜塩素酸カルシウムおよび0.1% v/v Tween−20から成る種子滅菌溶液と交換した。種子を種子滅菌溶液に浸漬し、25分間、そのカクテルを穏やかに揺動させることによって混合した。その種子滅菌溶液をデカントし、滅菌された種子を50mLの滅菌水で3回すすいだ。最後に、種子を、ペトリ皿の中に置かれた滅菌80mm WHATMAN(登録商標)濾紙ディスク(Fisher−Scientific、ミズーリ州セントルイス)に移し、種子に滅菌水を軽く浸み込ませた。そのペトリ皿をPARAFILM(登録商標)(Fisher−Scientific、ミズーリ州セントルイス)で密封し、プレートを25℃で、完全暗所下で、1から2日間、恒温放置した。種子から実生出芽の形跡が観察された後、固体GEM培地が入っているペトリ皿に実生を移して、さらなる種子発芽を助長した。実生をGEM培地上で、25℃で、4から5日間、恒温放置した。
ある体積の液体PS培地(約10mL)を滅菌ペトリ皿にデカントした。滅菌ピンセットおよびメスを使用して、4葉成長および発育期の4から5日齢実生の地上部分を除去し、廃棄した。20〜40mmの長さの胚軸セグメントにより、小さい、原形質リッチなプロトプラストの最高集団を生産することにした。胚軸セグメントを無菌切除し、液体PS培地に移植した。切除した胚軸セグメントを集め、横方向に切断して5〜10mmセグメントにした。次に、それらの胚軸セグメントを新たなPS培地に移植し、室温で1時間、恒温放置した。原形質分離した胚軸を、酵素溶液が入っているペトリ皿に移した。胚軸セグメントのすべてをその溶液に浸漬するように気を付けた。ペトリ皿をPARAFILM(登録商標)で密封し、一晩、16から18時間、20〜22℃で、穏やかに揺動しながら恒温放置した。
プロトプラスト細胞を胚軸セグメントから放出させた。一晩胚軸消化物を穏やかに撹拌して、プロトプラストを酵素溶液に放出させた。ペトリ皿をわずかに傾けて、酵素溶液および植物破片から成る消化浮遊液を移すのを補助した。10mLピペットを使用して、消化浮遊液を滅菌プロトプラスト濾過(100マイクロメートルメッシュのフィルター)ユニットに移して、プロトプラストを植物破片からさらに分離した。濾過ユニットを穏やかにタッピングして、篩に捕らわれていた過剰な液体を放出させた。そのプロトプラスト浮遊液、約8から9mLを穏やかに混合し、14mL滅菌プラスチック丸底遠心チューブに分配した。各浮遊液の上に1.5mLのW5溶液をかぶせた。W5溶液を注意深く斜めにプロトプラスト浮遊液一面に分注し、最小限の撹拌で1滴ずつ分注した。プロトプラスト浮遊液へのW5溶液への添加により、結果としてプロトプラストリッチ界面が生成された。ピペットを使用してこの界面を回収した。次に、回収したプロトプラストを新たな14mL遠心チューブに移し、穏やかに混合した。血球計数計を使用して、収量および得られたプロトプラストを測定して、1ミリリットルあたりのプロトプラストの数を決定した。葉組織を消化して葉肉プロトプラストを生成する前記方法を繰り返した。
次に、W5溶液を10mLの体積に添加し、それらのプロトプラストを70gのペレットにし、その後、W5溶液を除去した。残存するプロトプラスト浮遊液を穏やかな振盪により再浮遊させた。プロトプラストが入っている各チューブに5mLのW5溶液を満たし、室温で1から4時間、恒温放置した。それらのプロトプラスト浮遊液を70gのペレットにし、すべてのW5溶液を除去した。次に、300μLの形質転換緩衝液を、単離されたプロトプラストを含有するペレット化プロトプラスト浮遊液の各々に添加した。各々のチューブのプロトプラスト浮遊液に10μgのプラスミドDNAを添加した。プラスミドDNAは、上で説明したジンクフィンガーヌクレアーゼ構築物(例えば、pDAB104010)から成った。次に、300μLの予熱したPEG4000溶液をプロトプラスト浮遊液に添加し、それらのチューブを穏やかにタッピングした。プロトプラスト浮遊液および形質転換混合物を一切撹拌せずに15分間、室温で恒温放置しておいた。さらなる10mLのW5溶液を1mL、1mL、1mL、2mL、2mLおよび3mLの一連のアリコートで各チューブに添加し、W5溶液の各添加間にチューブを穏やかに反転させた。遠心分離機において70gで回転させることによってプロトプラストをペレットにした。すべてのW5溶液を除去して、純粋なプロトプラスト浮遊液を残した。
次に、0.5mLのK3培地をペレット化プロトプラスト細胞に添加し、それらの細胞を再浮遊させた。それらの再浮遊させたプロトプラスト細胞を、1:1濃度の5mLのK3および0.6mLのSea Plaque(商標)アガロース(Cambrex、ニュージャージー州イーストラザフォード)が入っているペトリ皿の中央に置いた。それらのペトリ皿を1回の穏やかな渦運動で振盪し、20〜30分間、室温で恒温放置しておいた。ペトリ皿をPARAFILM(登録商標)で密封し、プロトプラストを24時間、完全暗所で培養した。暗所での恒温放置後、それらのペトリ皿を6日間、薄明かり(5μMol m−2−1のOsram L36 W/21 Lumiluxホワイトチューブ)で培養した。培養工程後、滅菌スパチュラを使用して、プロトプラストを含有するアガロースを四分円に分割した。分離した四分円を、20mLのA培地が入っている250mL プラスチック培養容器内に置き、回転振盪機を用いて80rpmおよび1.25cm 偏心距離で、24℃で、継続的に薄明かりで14日間、恒温放置し、その後、各ジンクフィンガーヌクレアーゼ構築物の活性レベルを判定した。
カノーラプロトプラストからのゲノムDNA単離
トランスフェクトされたプロトプラストを個別の1.5または2.0mL遠心チューブに供給した。それらの細胞を緩衝溶液中、チューブの底部でペレット化した。液体窒素で細胞を瞬間冷凍し、続いてそれらの細胞を48時間、LABCONCO FREEZONE 4.5(登録商標)(Labconco、ミズーリ州カンザスシティー)において−40℃および約133x10−3 mBar圧で冷凍乾燥させることによって、DNA抽出を行った。組織破壊を必要としなかったことおよびプロトプラスト細胞を直接溶解緩衝液に添加したことを除き、DNEASY(登録商標)(QIAGEN、カリフォルニア州カールズバッド)植物キットを製造業者の説明書に従って使用して、それらの凍結乾燥細胞をDNA抽出に付した。
カノーラプロトプラストにおけるゲノムDNA配列切断についてのFAD2AおよびFAD3 ZFNの試験
複数のZFN対を標的部位とオーバーラップするように設計するために、FAD2AおよびFAD3遺伝子座についてのZFN標的部位の設計をクラスター化した。ZFN標的部位のクラスター化は、オーバーラップしているZFN標的部位のすべてをカプセル化するような100bpウインドウの中のすべてのFAD2AおよびFAD3遺伝子ファミリーメンバーから周囲ゲノム配列を増幅するPCRプライマーを設計することを可能にした。したがって、Illuminaショートリード配列技術を用いて、トランスフェクトされたプロトプラストの標的ZFN部位の完全性を評定することができた。加えて、設計したPCRプライマーは、配列リードをFAD2AおよびFAD3ファミリーの特定の遺伝子メンバーに帰属させることになる特定のヌクレオチド塩基を含む必要があった。したがって、すべてのPCRプライマーには、いずれのZFN標的切断部位からも5〜10ヌクレオチド離れて結合することが求められることになる。非相同末端結合(NHEJ)活性が、プライミング部位を除去し得る、増幅を阻害し得る、およびしたがってNHEJ活性の評定を歪め得る小規模な欠失の原因となることは公知であるからである。
FAD2AおよびFAD3遺伝子ファミリーのZFN標的遺伝子座のすべてに結合するようにプライマーを設計し(表11)、PCR増幅産物のサンガーベースのシークエンシングによってすべての遺伝子ファミリーメンバーの増幅について実験的に試験した。いくつかの場合、すべての遺伝子ファミリーメンバーを区別するプライマーを開発できなかった(表12および表13)が、すべての場合、FAD2AおよびFAD3の標的遺伝子配列を区別することができた。PCRプライマー設計後、カスタムDNAバーコード配列をPCRプライマーに組み込み、それらのプライマーを使用して、異なるZFN標的遺伝子座を区別し、トランスフェクションおよびZFNに対する特異的配列リードを同定した(表11、12および13)。

ZFNでトランスフェクトされたカノーラプロトプラストのDNA抽出後、標的ZFN遺伝子座のPCR増幅を行って、Illuminaベースの合成によるシークエンシング技術のために正しい形式で必要遺伝子座特異的DNA分子を生成した。各アッセイを、25ng 出発DNA(セイヨウアブラナ(Brassica napus)ゲノムの約12,500細胞相当量)で作業するために最適化した。適切なレベルでのNHEJ効率および特異性の評定に必要なカバー率を生じさせるためにサンプルごとに複数の反応、個々のプロトプラストから得たセイヨウアブラナ(Brassica napus)ゲノムの200,000コピーに相当する約16 PCR反応を行った。3回ずつ行う同じアッセイおよび1反応で試験することになるすべてのサンプルのためにPCR増幅マスターミックスを調製し、標的組織に関して行うための最適なサイクル数を決定するために用いられる定量的PCR法を用いてアッセイして、PCR増幅が試薬制限されておらず、まだ指数増幅段階にあることを確実なものにした。必要な陰性対照反応での実験を、MX3000P THERMOCYCLER(登録商標)(Stratagene、カリフォルニア州ラホーヤ)を使用して96ウェル形式で行った。定量的PCRプラットフォームから収集した出力データから蛍光の相対的増加をサイクルごとにプロットし、そして過剰なサイクリングおよび共通転写産物または分子の増幅を低減させるために、十分な増幅をもたらすが反応に試薬制限を被らせないアッセイあたりのサイクル数を決定した。未使用のマスターミックスが、定量的PCR解析を終え、サイクル数を決定するまで氷上にあり、そしてその後、そのマスターミックスを所望の反応チューブ数(ZFNアッセイあたり約16)に等分し、PCR反応を行った。増幅後、単一ZFN遺伝子座についてのサンプルを一緒にプールし、MINELUTE(登録商標)PCR精製キット(Qiagen)を製造業者の説明書に従って使用してZFNあたり200μLのプールされた産物を清浄化した。Illuminaショートリード技術を用いてサンプルをシークエンシングできるようにするために、さらなる対の末端プライマーを生成された断片上に増幅によって結合させることが必要であった。これを、第一増幅ラウンドにおいて付加された配列に一部は相補的であるが必要とされる対の末端配列も含有するプライマーを使用して、PCR増幅によって果たした。共通断片を過増幅することなく対の末端配列をテンプレートに付加させる、実施するPCRサイクルの最適な数を、前に説明したような定量的PCRサイクル解析のサンプル通過を用いて再び決定した。PCR増幅後、MINELUTE(登録商標)カラム(Qiagen)を製造業者の説明書に従って使用して生成された産物を清浄化し、2.5%アガロースゲルで分割した。SYBER SAFE(登録商標)(Life Technologies、カリフォルニア州カールズバッド)を使用して正しいサイズのバンドとして可視化されたDNA断片をゲル抽出して、一切の残留PCR生成プライマー−ダイマーまたは他の偽断片を除去し、MINELUTE(登録商標)ゲル抽出キット(Qiagen)を製造業者の説明書に従って使用してそのゲルスライスからDNAを抽出した。ゲル抽出の完了後、AMPURE(登録商標)磁性ビーズ(Beckman−Coulter、カリフォルニア州ブレア)を1:1.7のDNA対ビーズ比で使用してDNAのさらなる清浄化を行った。その後、Illuminaシークエンシング用の定量的PCRベースのライブラリー定量キット(KAPA)を使用して、1/40,000および1/80,000希釈で、および反応を3回ずつ行って、DNAを濃度について評定した。定量的PCR結果に基づき、DNAを2nMの標準濃度に希釈し、DNAシークエンシングのためにすべてのライブラリーを併せた。CBOT CLUSTER(登録商標)生成キット(Illumina、カリフォルニア州サンディエゴ)を使用してシークエンシングのためにサンプルを調製し、製造業者の説明書に従ってILLUMINA GA2x(登録商標)を100bpペアエンドシークエンシングリードで用いてシークエンシングした。
標的ジンクフィンガー部位での非相同末端結合の検出のためのデータ解析法
シークエンシング反応、およびベースコーリングのためにIlluminaバイオインフォマティックパイプラインを使用して行った一次データコーリングの完了後、各場合、完全解析を行って標的ZFN部位における欠失塩基を同定した。入力配列のリストに従ってコンピュータによりDNA配列からバーコードを抽出し、選別するようにカスタムPERLスクリプトを設計した。バーコードは、誤帰属配列リードを低減させるために、許容される30より大きいPhredスコアで基準配列とマッチしなければならなかった。使用した異なるバーコード群に配列リードをビニングした後、すべての配列にわたってクオリティフィルターを通した。このクオリティフィルターは、第二のカスタム開発PERLスクリプトであった。「N」とコールされる塩基が3つより多かった場合、または中央値Phredスコアが20未満であった場合、または20未満のPhredスコアを有する3連続塩基があった場合、または配列リードが40bpの長さより短かった場合、配列リードを除外した。対の配列リードの両方が入手可能である場合、NEXTGENE(登録商標)(SoftGenetics、ペンシルバニア州ステートカレッジ)パッケージを使用して残りの配列をマージした。その後、それらの残りのマージされた配列リードを、第三のカスタムPERLスクリプトと、その残りの配列識別子の最後に記録された、同定された重複配列の数のカウントを使用して、特有の配列リードのコレクションに縮小した。その後、NEXTGENE(登録商標)ソフトウェアを使用してそれらの特有の配列リードをFAD2およびFAD3参照配列にアラインし、ギャップ付きFASTAアラインメントファイルを作成した。
そのギャップ付きFASTAファイルを使用し、4つのカスタムPERLスクリプトを使用してギャップ付き塩基位置番号の入力基準への変換を行った。これは、異なる遺伝子ファミリーメンバー(異なる遺伝子ファミリーメンバー間の同祖またはパラロガス配列変異のいずれか)を区別する塩基を、組み立てたデータの中で同定することを可能にした。塩基ナンバリングの変換を実行し次第、各々の特有の配列リードについてハプロタイプレポートを生成することおよびリードを特定の遺伝子ファミリーメンバーに割り当てることが可能であった。リードを遺伝子によりグループ分けし次第、ZFN標的部位を包囲する10bpウインドウを同定し、評定した。欠失を有する配列の数を失われた塩基の数とともに遺伝子ごとに記録した。
その後、データを、10,000配列リードあたり1から10塩基が標的ZFN部位において欠失されている配列の数とともに、複数ライン折れ線グラフとしてグラフ表示した(図6)。この解析を、すべてのZFNトランスフェクションとともに対照トランスフェクションについて行った。いくつかの場合、天然DNA配列中のリピートは、標的ZFN部位におけるシークエンシングエラー、例えば、単一塩基欠失の出現率の増加として一般に見られるエラーをもたらし、これは、すべてのサンプルにおいて、ZFNでトランスフェクトしたサンプルにおいても、対照においても、報告された(図7)。
これらの結果から、NHEJのより大きな活性によって判定して、FAD2標的部位での最高レベルのZFN活性を遺伝子座Eにおいて同定した。プラスミドpDAB104010上にコードされたZFN(すなわち、ZFN24828および24829)を、有意なゲノムDNA切断活性および最小の非標的活性というその特徴を考えて、特別設計の導入遺伝子組み込みプラットフォーム(Engineered Transgene Integration Platform)(ETIP)のインプランタ標的化のために選択した。
実施例4:特別設計の導入遺伝子組み込みプラットフォーム(ETIP)カノーラ植物系統のための遺伝子構築物
下で説明するプラスミドベクター構築物は、当業者に一般に公知の方法および技法を用いて造った。この段落の中で説明する特定の試薬および技法の応用は、当業者には容易に分かり、プラスミドベクター構築物を造るという所望の目的を達成するために他の試薬および技法と容易に交換することができよう。制限エンドヌクレアーゼは、New England BioLabs(NEB;マサチューセッツ州イプスウィッチ)から得た。ライゲーションは、T4 DNA Ligase(Invitrogen、カリフォルニア州カールズバッド)で完了した。1つのエントリーベクターをシングルディスティネーションベクターに組み立てるためにGATEWAY(登録商標)LR CLONASE(登録商標)酵素ミックス(Invitrogen)を使用してGateway反応を行った。1つのエントリーベクターをシングルディスティネーションベクターに組み立てるためにIN−FUSION(商標)Advantage Technology(Clontech、カリフォルニア州マウンテンビュー)を使用してIN−FUSION(商標)反応を行った。プラスミド調製は、NUCLEOSPIN(登録商標)Plasmid Kit(Macherey−Nagel Inc.,ペンシルバニア州ベツレヘム)またはPlasmid Midi Kit(登録商標)(Qiagen)を供給業者の説明書に従って使用して行った。アガロースTris−酢酸塩ゲル電気泳動後、QIAquick Gel Extraction Kit(商標)(Qiagen)を使用してDNA断片を単離した。すべての組み立てたプラスミドのコロニーを、最初にminiprep DNAの制限消化によってスクリーニングした。選択されたクローンのプラスミドDNAを、商業シークエンシングベンダー(Eurofins MWG Operon、アラバマ州ハンツヴィル)がシークエンシングした。SEQUENCHER(商標)ソフトウェア(Gene Codes Corp.、ミシガン州アナーバー)を使用して、配列データを組み立て、解析した。
カノーラのFAD2A遺伝子座内へのETIPの正確な組み込みのための直接−送達ベクター
セイヨウアブラナ(B. napus)のFAD2A遺伝子への特異的組み込みのためのETIP含有ベクターpDAS000130(図8、配列番号141のようなT鎖インサート)の構築に標準クローニング法を用いた。この構築物を、ジンクフィンガーヌクレアーゼ構築物pDAB1004010でカノーラプロトプラストに送達されるように設計した。ジンクフィンガーヌクレアーゼ構築物は、FAD2A遺伝子座を切断することになり、そしてその後、pDAS000130構築物が相同性指向型修復メカニズムによってカノーラゲノム内に組み込まれることになる。このETIPは、追加のZFN認識配列によって隔てられた4つの発現カセット(2つは不完全)と、別のZFN認識配列を含有する特別設計のランディングパッド(Engineered Landing Pad)(ELP)とから成る。前記追加のZFN認識配列は特有のものであり、ETIPおよびELP導入遺伝子挿入物内へのポリヌクレオチド配列の導入のために標的化されるようにそれらを設計した。同様に、前記ZFN認識配列は、ポリヌクレオチド配列の切除に利用することができる。第一の遺伝子発現カセットは、不完全なdsRED発現カセットであり、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)ポリユビキチン10(AtUbiプロモーター)遺伝子からのプロモーター、5’非翻訳領域およびイントロン(Callis, et al., (1990) J. Biol. Chem., 265: 12486-12493)、続いて双子葉植物における発現のためにコドン最適化された、造礁サンゴ・イソギンチャクモドキ属の1種(Discosoma sp.)(Clontech、カリフォルニア州マウンテンビュー)からの210bpのdsRed遺伝子(ds RED(双子葉植物最適化)エクソン1)、続いてシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)チオレダクターゼ様遺伝子からのイントロン(Atチオレダクターゼからのイントロン1:アクセッション番号:NC_00374)、そしてトウモロコシ(Zea mays)Viviparous−1(Vp1)遺伝子の転写ターミネーターおよびポリアデニル化部位を含む3’非翻訳領域(Zmlipターミネーター:Paek et al., (1998) Molecules and Cells, 8(3): 336-342)を含有した。第二の発現カセットは、カリフラワーモザイクウイルスからの5’UTRを含む19Sプロモーター(CaMV 19S:Cook and Penon (1990) Plant Molecular Biology 14(3):391-405)、続いて双子葉植物における発現のためにコドン最適化された、大腸菌(E. coli)からのhph遺伝子(hph(HygR):Kaster et al., (1983) Nucleic Acids Research 11(19):6895-6911)、そしてA.ツメファシエンス(A. tumefaciens)pTi15955のオープンリーディングフレーム1の転写ターミネーターおよびポリアデニル化部位を含む3’UTR(At−ORF1ターミネーター:Barker et al., (1983) Plant Molecular Biology 2(6): 335-50)を含有した。第三の発現カセットは、不完全PAT発現カセットであり、シロイヌナズナ属(Arabidopsis)4−クマリル−CoAシンターゼからの第一イントロン(イントロン#2 4−クマリルCoAシンターゼv:アクセッション番号:At3g21320/NC003074)、続いて、ホフィノトリシン(phophinothricin)、グルホシネートおよびビアラホスを含むグルタミンシンセターゼの阻害剤に対する耐性を付与するタンパク質をコードしている、ストレプトマイセス・ビリドクロモゲネス(Streptomyces viridochromogenes)から単離された、ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ遺伝子の合成、植物最適化バージョンの最後の256bp(PAT(v6)3’末端:Wohlleben et al., (1988) Gene 70(1): 25-37)を含有した。このカセットは、A.ツメファシエンス(A. tumefaciens)pTi15955のオープンリーディングフレーム23の転写ターミネーターおよびポリアデニル化部位を含む3’UTR(AtuORF23ターミネーター:Barker et al., (1983) Plant Molecular Biology 2(6): 335-50)を末端に有した。第四の発現カセットは、ipt遺伝子カセットであり、シロイヌナズナ属(Arabidopsis)DNA結合タンパク質MYB32遺伝子(U26933)からのプロモーターおよび5’UTRの588bp 短縮バージョン(AtMYB32(T)プロモーター:Li et al., (1999) Plant Physiology 121:313)、続いてA.ツメファシエンス(A. tumefaciens)からのイソペンチルトランスフェラーゼ(ipt)遺伝子、そしてカリフラワーモザイクウイルスからの転写ターミネーターおよびポリアデニル化部位を含む35sターミネーター(CaMV 35Sターミネーター:Chenault et al., (1993) Plant Physiology 101(4): 1395-1396)を含有した。FAD2Aへの送達のために、ETIP配列の各末端を、セイヨウアブラナ(B. napus)のFAD2A遺伝子へのpDAB104010にコードされているZFNの送達によって誘導される2本鎖破断の位置のいずれかの側からの1kbのFAD2Aゲノム配列に隣接させた。
ETIP配列は、商業遺伝子合成ベンダー(GeneArt、Life Thechnologies)が合成した。Qiagen DNEASY(登録商標)植物ミニキット(Qiagen、ヒルデン)を、製造業者により供給された説明書に従って使用して、セイヨウアブラナ(B. napus)DH12075の葉組織から精製したゲノムDNAからFAD2Aゲノム配列の1kbセグメントを増幅した。T4リガーゼ(NEB、マサチューセッツ州イプスウィッチ)を使用して、それらの1kb FAD2A配列をETIPベクターにライゲートした。すべての組み立てたプラスミドのコロニーを、最初にminiprep DNAの制限消化によってスクリーニングした。制限エンドヌクレアーゼは、New England BioLabs(NEB、マサチューセッツ州イプスウィッチ)およびPromega(Promega Corporation、ウィスコンシン州)から得た。プラスミド調製は、QIAPREP SPIN MINIPREP(登録商標)Kit(Qiagen)またはPure Yield Plasmid MAXIPREP(登録商標)システム(Promega Corporation、ウィスコンシン州)を供給業者の説明書に従って使用して行った。ABI Sanger SequencingおよびBIG DYE TERMINATOR(登録商標)v3.1サイクルシークエンシングプロトコル(Applied Biosystems、Life Technologies)を使用して、選択されたクローンのプラスミドDNAをシークエンシングした。SEQUENCHER(商標)ソフトウェア(Gene Codes Corp.、ミシガン州アナーバー)を使用して、配列データを組み立て、解析した。
カノーラのFAD3遺伝子座へのETIPの正確な組み込みのための直接−送達ベクター
セイヨウアブラナ(B. napus)のFAD3AまたはFAD3C遺伝子への特異的組み込みのためのETIP含有ベクターpDAS000271(図9、配列番号142のようなT鎖インサート)、pDAS000272(図10、配列番号143のようなT鎖インサート)、pDAS000273(図11、配列番号144のようなT鎖インサート)、pDAS000274(図12、配列番号145のようなT鎖インサート)およびpDAS000275(図13、配列番号146のようなT鎖インサート)の構築に標準クローニング法を用いた。この構築物を、ジンクフィンガーヌクレアーゼ構築物pDAB107828またはpDAB107829でカノーラプロトプラストに送達されるように設計した。特異的ジンクフィンガーヌクレアーゼ構築物がFAD3A遺伝子座を切断することになり、そしてその後、pDAS000273またはpDAS275構築物が相同性指向型修復メカニズムによってカノーラゲノム内に組み込まれることになる。同様に、特異的ジンクフィンガーヌクレアーゼ構築物がFAD3C遺伝子座を切断することになり、そしてその後、pDAS000271、pDAS000272またはpDAS000274構築物が相同性指向型修復メカニズムによってカノーラゲノム内に組み込まれることになる。ETIPは、追加のZFN認識配列によって隔てられた4つの発現カセット(2つは不完全)と、別のZFN認識配列を含有する特別設計のランディングパッド(ELP)とから成る。前記追加のZFN認識配列は特有のものであり、ETIPおよびELP導入遺伝子挿入物内へのポリヌクレオチド配列の導入のために標的化されるようにそれらを設計した。同様に、前記ZFN認識配列は、ポリヌクレオチド配列の切除に利用することができる。第一の遺伝子発現カセットは、不完全なdsRED発現カセットであり、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)ポリユビキチン10(AtUbiプロモーター)遺伝子からのプロモーター、5’非翻訳領域およびイントロン(Callis, et al., (1990) J. Biol. Chem., 265: 12486-12493)、続いて双子葉植物における発現のためにコドン最適化された、造礁サンゴ・イソギンチャクモドキ属の1種(Discosoma sp.)(Clontech、カリフォルニア州マウンテンビュー)からの210bpのdsRed遺伝子(ds RED(双子葉植物最適化)エクソン1)、続いてシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)チオレダクターゼ様遺伝子からのイントロン(Atチオレダクターゼからのイントロン1:アクセッション番号:NC_00374)、そしてトウモロコシ(Zea mays)Viviparous−1(Vp1)遺伝子の転写ターミネーターおよびポリアデニル化部位を含む3’非翻訳領域(Zmlipターミネーター:Paek et al., (1998) Molecules and Cells, 8(3): 336-342)を含有した。第二の発現カセットは、カリフラワーモザイクウイルスからの5’UTRを含む19Sプロモーター(CaMV 19S:Cook and Penon (1990) Plant Molecular Biology 14(3): 391-405)、続いて双子葉植物における発現のためにコドン最適化された、大腸菌(E. coli)からのhph遺伝子(hph(HygR):Kaster et al., (1983) Nucleic Acids Research 11(19): 6895-6911)、そしてA.ツメファシエンス(A. tumefaciens)pTi15955のオープンリーディングフレーム1の転写ターミネーターおよびポリアデニル化部位を含む3’UTR(AtORF1ターミネーター:Barker et al., (1983) Plant Molecular Biology 2(6): 335-50)を含有した。第三の発現カセットは、不完全PAT発現カセットであり、シロイヌナズナ属(Arabidopsis)4−クマリル−CoAシンターゼからの第一イントロン(イントロン#2 4−クマリルCoAシンターゼv:アクセッション番号:At3g21320/NC003074)、続いて、ホフィノトリシン(phophinothricin)、グルホシネートおよびビアラホスを含むグルタミンシンセターゼの阻害剤に対する耐性を付与するタンパク質をコードしている、ストレプトマイセス・ビリドクロモゲネス(Streptomyces viridochromogenes)から単離された、ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ遺伝子の合成、植物最適化バージョンの最後の256bp(PAT(v6)3’末端:Wohlleben et al., (1988) Gene 70(1): 25-37)を含有した。このカセットは、A.ツメファシエンス(A. tumefaciens)pTi15955のオープンリーディングフレーム23の転写ターミネーターおよびポリアデニル化部位を含む3’UTR(AtORF23ターミネーター:Barker et al., (1983) Plant Molecular Biology 2(6): 335-50)を末端に有した。第四の発現カセットは、ipt遺伝子カセットであり、シロイヌナズナ属(Arabidopsis)DNA結合タンパク質MYB32遺伝子(U26933)からのプロモーターおよび5’UTRの588bp 短縮バージョン(AtMYB32(T)プロモーター:Li et al., (1999) Plant Physiology 121:313)、続いてA.ツメファシエンス(A. tumefaciens)からのイソペンチルトランスフェラーゼ(ipt)遺伝子、そしてカリフラワーモザイクウイルスからの転写ターミネーターおよびポリアデニル化部位を含む35sターミネーター(CaMV 35Sターミネーター:Chenault et al., (1993) Plant Physiology 101(4): 1395-1396)を含有した。FAD3AまたはFAD3Cへの送達のために、ETIP配列の各末端を、セイヨウアブラナ(B. napus)のFAD3AまたはFAD3C遺伝子内へのコードされているZFNの送達によって誘導される2本鎖破断の位置のいずれかの側からの1kbのFAD3AまたはFAD3cゲノム配列に隣接させた。
ETIP配列は、商業遺伝子合成ベンダー(GeneArt、Life Technologies)が合成した。Qiagen DNEASY(登録商標)植物ミニキット(Qiagen、ヒルデン)を、製造業者により供給された説明書に従って使用して、セイヨウアブラナ(B. napus)DH12075の葉組織から精製したゲノムDNAからFAD3AおよびFAD3Cゲノム配列の1kbセグメントを増幅した。T4リガーゼ(NEB、マサチューセッツ州イプスウィッチ)を使用して、それらの1kb FAD3AおよびFAD3C配列をETIPベクターにライゲートした。すべての組み立てたプラスミドのコロニーを、最初にminiprep DNAの制限消化によってスクリーニングした。制限エンドヌクレアーゼは、New England BioLabs(NEB、マサチューセッツ州イプスウィッチ)およびPromega(Promega Corporation、ウィスコンシン州)から得た。プラスミド調製は、QIAPREP Spin Miniprep(登録商標)Kit(Qiagen)またはPure Yield Plasmid MAXIPREP System(登録商標)(Promega Corporation、ウィスコンシン州)を供給業者の説明書に従って使用して行った。ABI Sanger SequencingおよびBIG DYE TERMINATOR(登録商標)v3.1サイクルシークエンシングプロトコル(Applied Biosystems、Life Technologies)を使用して、選択されたクローンのプラスミドDNAをシークエンシングした。SEQUENCHER(商標)ソフトウェア(Gene Codes Corp.、ミシガン州アナーバー)を使用して、配列データを組み立て、解析した。
対照ベクター
対照ベクターを使用して、蛍光活性化細胞選別(FACS)細胞ベースの選別法を開発した。2つの遺伝子発現カセットから成る対照ベクター、pDAS000031(図14:配列番号147のようなT鎖インサート)の構築に標準クローニング法を用いた。第一の遺伝子発現カセットは、カリフラワーモザイクウイルス19sプロモーター(CaMV 19Sプロモーター;Shillito, et al., (1985) Bio/Technology 3; 1099-1103)::ヒグロマイシン耐性遺伝子(hph(HygR);米国特許第4,727,028号明細書)::およびアグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)オープンリーディングフレーム1 3’非翻訳領域(AtORF1ターミネーター:Huang et al., (1990) J. Bacteriol. 1990 172:1814-1822)を含有した。第二の遺伝子発現カセットは、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)ユビキチン10プロモーター(AtUbi10プロモーター;Callis, et al., (1990) J. Biol. Chem., 265: 12486-12493)::dsRED(dsRED(D);米国特許第6,852,849号明細書)、およびシロイヌナズナ属(Arabidopsis)からのイントロン(イントロン#1;GenBank:AB025639.1)::アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)オープンリーディングフレーム23 3’非翻訳領域(AtORF23ターミネーター;米国特許第5,428,147号明細書)をトランス配向(例えば、ヘッドトゥーヘッド配向)でのインフレーム融合体として含有した。IN−FUSION(商標)Advantage Technology(Clontech、カリフォルニア州マウンテンビュー)を用いてこのプラスミドベクターを組み立てた。
カノーラへのETIPのランダム組み込みのためのバイナリーベクターの構築
セイヨウアブラナ(Brassica napus)のゲノム内へのETIP T鎖配列のランダム組み込みのために2つのバイナリーベクターを構築した。ETIP含有ベクターpDAS000036(図15、配列番号148のようなT鎖インサート)およびpDAS000037(図16、配列番号149のようなT鎖インサート)の構築に標準クローニング法を用いた。これらのETIPベクターは、ZFN認識配列によって隔てられた4つの発現カセット(2つは不完全)と、さらなるZFN認識配列を含有する特別設計のランディングパッド(ELP)とから成る。第一の遺伝子発現カセットは、不完全なdsRED発現カセットであり、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)ポリユビキチン10(AtUbi10プロモーター)遺伝子からのプロモーター、5’非翻訳領域およびイントロン(Norris et al., (1993) Plant Molecular Biology, 21(5): 895-906)、続いて双子葉植物における発現のためにコドン最適化された、造礁サンゴ・イソギンチャクモドキ属の1種(Discosoma sp.)からの210bpのdsRed遺伝子(Clontech、カリフォルニア州マウンテンビュー)、続いてシロイヌナズナ属(Arabidopsis)チオレダクターゼ様遺伝子からのイントロン(アクセッション番号:NC_00374)、そしてトウモロコシ(Zea mays)Viviparous−1(Vp1)遺伝子の転写ターミネーターおよびポリアデニル化部位を含む3’非翻訳領域(UTR)(Zm Lipターミネーター:Paek et al., (1998) Molecules and Cells , 8(3): 336-342)を含有した。第二の発現カセットは、カリフラワーモザイクウイルスからの5’UTRを含む19Sプロモーター(CsVMV 19プロモーター:Cook and Penon (1990) Plant Molecular Biology 14(3): 391-405)、続いて双子葉植物における発現のためにコドン最適化された、大腸菌(E. coli)からのhph遺伝子(hph(D):Kaster et al., (1983) Nucleic Acids Research 11(19): 6895-6911)、そしてA.ツメファシエンス(A. tumefaciens)pTi15955のオープンリーディングフレーム1(ORF1)の転写ターミネーターおよびポリアデニル化部位を含む3’UTR(At−ORF1ターミネーター:Barker et al., (1983) Plant Molecular Biology 2(6): 335-50)を含有した。第三の発現カセットは、不完全PAT発現カセットであり、シロイヌナズナ属(Arabidopsis)4−クマリル−CoAシンターゼからの第一イントロン(アクセッション番号:At3g21320(NC003074))、続いて、ホフィノトリシン(phophinothricin)、グルホシネートおよびビアラホスを含むグルタミンシンセターゼの阻害剤に対する耐性を付与するタンパク質をコードしている、ストレプトマイセス・ビリドクロモゲネス(Streptomyces viridochromogenes)から単離された、ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ(PAT)遺伝子の合成、植物最適化バージョンの最後の256bp(PATv6(エクソン2);Wohlleben et al., (1988) Gene 70(1): 25-37)を含有した。このカセットは、A.ツメファシエンス(A. tumefaciens)pTi15955のオープンリーディングフレーム23(ORF23)の転写ターミネーターおよびポリアデニル化部位を含む3’UTR(AtuORF23ターミネーター:Barker et al., (1983) Plant Molecular Biology 2(6): 335-50)を末端に有した。第四の発現カセットは、ipt遺伝子カセットであり、シロイヌナズナ属(Arabidopsis)DNA結合タンパク質MYB32遺伝子(U26933)からのプロモーターおよび5’UTRの588bp 短縮バージョン(AtMYB32(T)プロモーター:Li et al., (1999) Plant Physiology 121:313)、続いてA.ツメファシエンス(A. tumefaciens)からのイソペンチルトランスフェラーゼ(ipt)遺伝子、そしてカリフラワーモザイクウイルスからの転写ターミネーターおよびポリアデニル化部位を含む35sターミネーター(CaMV 35Sターミネーター:Chenault et al., (1993) Plant Physiology 101(4): 1395-1396)を含有した。
発現カセットおよびELPは、商業遺伝子合成ベンダー(GeneArt、Life Technologies)がMulti−Gateway siteを用いて合成した。エントリークローンは、BP clonase II enzyme mix(商標)(Invitrogen、Life Technologies)およびpDONR221 vector suite(商標)(Invitrogen、Life Technologies)を使用して各発現カセットおよびELPで構築した。その後、LR Clonase II Plus Enzyme mix(商標)(Invitrogen、Life Technologies)を使用するGateway可能なバイナリーベクターとのMulti−Gateway反応にそれらのエントリークローンを使用した。すべての組み立てたプラスミドのコロニーを、最初にminiprep DNAの制限消化によってスクリーニングした。制限エンドヌクレアーゼは、New England BioLabs(NEB、マサチューセッツ州イプスウィッチ)およびPromega(Promega Corporation、ウィスコンシン州)から得た。プラスミド調製は、QIAprep Spin Miniprep Kit(商標)(Qiagen、ヒルデン)またはPure Yield Plasmid Maxiprep System(商標)(Promega Corporation、ウィスコンシン州)を供給業者の説明書に従って使用して行った。ABI Sanger SequencingおよびBig Dye Terminator v3.1 cycle sequencing protocol(商標)(Applied Biosystems、Life Technologies)を使用して、選択されたクローンのプラスミドDNAをシークエンシングした。SEQUENCHER(商標)ソフトウェア(Gene Codes Corporation、ミシガン州アナーバー)を使用して、配列データを組み立て、解析した。
実施例5:ETIPカノーラ植物系統の産生
セイヨウアブラナ(Brassica napus)の形質転換
実施例4において説明した、ETIP構築物(pDAS000036、pDAS000037)、DS−Red対照構築物(pDAS000031)、ならびにFAD2A、FAD3AおよびFAD3C部位特異的構築物(pDAS000130、およびpDAS000271〜pDAS000275)ならびに付随ジンクフィンガーヌクレアーゼ(pDAB104010、pDAB10728およびpDAB10729)。バイナリーベクターをアグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)株GV3101:PM90に形質転換した。実施例3において説明したトランスフェクションプロトコルを、多少の変更を加えて用いて、セイヨウアブラナ(Brassica napus)プロトプラスト細胞の形質転換を完了した。
前記プロトコルの変更は、Sea Plaque(商標)アガロースの代わりのアルギン酸ナトリウムの使用を含んだ。ジンクフィンガーヌクレアーゼ構築物とETIP構築物の両方をセイヨウアブラナ(Brassica napus)プロトプラスト細胞に共送達するトランスフェクション実験を、5:1モル比のプラスミドDNAを含むDNA濃度で完了した。他のETIPおよび対照プラスミド構築物は、30μgのプラスミドDNAの濃度で形質転換させた。したがって、pDAS000130は、27.8μgのプラスミドDNAの濃度から成り、およびpDAB104010は、2.2μgのプラスミドDNAの濃度から成った。他のETIPおよび対照プラスミド構築物は、30μgのプラスミド濃度で形質転換した。
前記プロトコルのさらなる変更は、1.5mg/mLのヒグロマイシンを含有する培地中の形質転換プロトプラストからの全草の繁殖を含んだ。全草の繁殖には、A培地を2週間ごとに取り換えることおよびプロトプラスト由来のコロニーをモニターすることを必要とした。プロトプラスト由来のコロニーが直径おおよそ2〜3mmに成長した後、固体MS morpho培地が入っている12−well COSTAR(登録商標)プレート(Fisher Scientific、ミズーリ州セントルイス)の個々のウェルにコロニーを移した。プレートを1から2週間、24℃で、連続的薄明かりのもとで、カルスが直径8〜10mmのサイズに増殖するまで、恒温放置した。プロトプラスト細胞が直径1〜2cmの直径に達した後、MS morpho培地が入っている個々の250mL培養容器にプロトプラスト細胞を移した。それらの容器を、24℃で、16時間昼(20μMol m−2−1のOsram L36 W/21 Lumiluxホワイトチューブ)および8時間夜の条件下で恒温放置した。1から2週間以内に、複数の苗条が見られた。それらの苗条が3〜4cmの長さに達した後、MS培地が入っている250mL培養容器に苗条を移した。それらの250mL培養容器を、24℃で、16時間昼(20μMol m−2−1のOsram L36 W/21 Lumiluxホワイトチューブ)および8時間夜の条件下で恒温放置した。それらの苗条が小植物に発育するまで苗条を培養容器内で維持し、小植物に発育した時点で温室に移して成熟するまで成長させた。
実施例6:カノーラへのT−DNA含有ETIPの組み込みについての分子確認
DNEASY(登録商標)96 Plant DNA extraction kit(商標)またはDNEASY(登録商標)Plant Mini Kit(商標)(Qiagen)を使用して、すべての推定トランスジェニック植物の葉組織からゲノムDNAを抽出した。A.ツメファシエンス(A. tumefaciens)の残存率について試験するためにpTiC58フォワード(配列番号150 CGAGAACTTGGCAATTCC)およびpTiC58リバース(配列番号151 TGGCGATTCTGAGATTCC)からvirCを増幅するために設計したプライマー、セイヨウアブラナ(B. napus)からアクチンを増幅するために設計したプライマー;アクチンフォワード(配列番号152 GACTCATCGTACTCTCCCTTCG)およびアクチンリバース(配列番号153 GACTCATCGTACTCTCCCTTCG)を使用して、PCRにより各植物からのゲノムDNAを解析して、それらのゲノムDNAの質を確認した。hph遺伝子を増幅するためにプライマーを設計した;ETIPによってコードされたHPHフォワード(配列番号154 TGTTGGTGGAAGAGGATACG)およびHPHリバース(配列番号155 ATCAGCAGCAGCGATAGC)。virCプライマーから産物をもたらさなかったが、正しいサイズの産物がアクチンおよびhphへのプライマーで増幅された植物を、トランスジェニックとして分類した。
第二のスクリーニングを完了し、このスクリーニングでは、T−DNA領域の外側でバイナリーベクターを増幅するために設計した5セットのプライマー[[(1F 配列番号156 ATGTCCACTGGGTTCGTGCC;1R 配列番号157 GAAGGGAACTTATCCGGTCC)(2F 配列番号158 TGCGCTGCCATTCTCCAAAT;2R SE ID NO:159 ACCGAGCTCGAATTCAATTC)(3F 配列番号160 CCTGCATTCGGTTAAACACC;3R 配列番号161 CCATCTGGCTTCTGCCTTGC)(4F 配列番号162 ATTCCGATCCCCAGGGCAGT;4R 配列番号163 GCCAACGTTGCAGCCTTGCT)(5F 配列番号164 GCCCTGGGATGTTGTTAAGT;5R 配列番号165 GTAACTTAGGACTTGTGCGA)]を使用してPCRにより各トランスジェニック植物からのgDNAを増幅した。正しいおよび予想されたサイズのPCR産物がプライマーセット3および4から増幅された植物は、主鎖組み込み(backbone integration)を有するとみなした。
主鎖組み込みのない植物からのDNAを、修正CTAB法(Maguire et al,. (1994) Plant Molecular Biology Reporter, 12(2): 106-109)を用いて20gの葉組織から精製した。単離されたgDNAをいくつかの制限酵素で消化し、10μgのgDNAをアガロースゲルでの電気泳動によって分離し、標準サザンブロット法プロトコルを用いて膜に転写した。DIG Easy Hyb System(商標)(Roche、カリフォルニア州サウスサンフランシスコ)を製造業者の説明書に従って使用して膜をプローブした。各発現カセットへの、ELPへのおよび内在性対照遺伝子、アクチンへのプローブは、ETIP構築物から、次のプライマーを使用して増幅した:(IPT−F 配列番号166 TCTCTACCTTGATGATCGG;IPT−R 配列番号167 AACATCTGCTTAACTCTGGC;dsRED−F 配列番号168 ATGGCTTCATCTGAGAACG;dsRED−R 配列番号169 TTCCGTATTGGAATTGAGG;PAT−F 配列番号170 TTGCTTAAGTCTATGGAGGCG;PAT−R 配列番号171 TGGGTAACTGGCCTAACTGG;ELP−F 配列番号172 ATGATATGTAGACATAGTGGG;ELP−R 配列番号173 AGGGTGTAAGGTACTAGCC;Hph−F 配列番号174 TGTTGGTGGAAGAGGATACG;Hph−R 配列番号175 ATCAGCAGCAGCGATAGC;アクチン−F 配列番号176 GTGGAGAAGAACTACGAGCTACCC;アクチン−R 配列番号177 GACTCATCGTACTCTCCCTTCG)。
ETIPの単一コピーしか含有しないすべての植物からETIP配列を増幅し、シークエンシングした。ABI3730xI(商標)(Applied Biosystems、Life Teachnologies)を使用するPCR産物の直接シークエンシングによって各T−DNAインサートの配列を解析した。Phusion Hot Start II Polymerase(商標)(Finnzymes、Thermo Fisher Scientific)を使用して、ゲノムDNAからT−DNAインサートを増幅した。T−DNAの増幅反応を複数のプライマー対で完了させて、長さおおよそ2Kbpのオーバーラップ配列を増幅した。各PCR産物を複数のプライマーでシークエンシングして、完全カバー率を確保した。シークエンシングPCR反応の前に、PCR反応物をエビ・アルカリホスファターゼおよびエンドヌクレアーゼI(Applied Biosystems、Life Technologies)で処理して過剰なプライマーを不活性化した。各単一コピーETIP系統のT−DNAインサートに隣接する配列を、8つの制限エンドヌクレアーゼでの精製ゲノムDNAの消化、続いて、それらの制限エンドヌクレアーゼによって生成されたオーバーハングに特異的な二本鎖アダプターのライゲーションによって同定した。このライゲーション工程の後、ETIPの3’または5’末端いずれかへのビオチン化プライマーおよび各アダプターへのプライマーを用いてPCR反応を行った。PCR産物をAmpure Solid Phase Reversible Immobilization(SPRI)beads(商標)(Agencourt Bioscience Corporation、Beckman Coulter Company)で捕捉し、清浄化した。ネストPCRを行い、ABI Sanger SequencingおよびBig Dye Terminator v3.1 cycle(商標)シークエンシングプロトコル(Applied Biosystems、Life Technologies)を用いてすべての産物をシークエンシングした。SEQUENCHER(商標)ソフトウェア(Gene Codes Corporation、ミシガン州アナーバー)を使用して、配列データを組み立て、解析した。
サザンブロット解析
サザンプロ−ビングの前にgDNAサンプルを消化するために特定の制限酵素を選択した。EcoRIおよびSwaIでゲノムDNAを消化することによって推定トランスジェニック植物を解析した。次に、消化されたgDNAおよび未切断のgDNAを、PATv6を含むポリヌクレオチド断片、IPTを含むポリヌクレオチド断片またはELP遺伝子要素を含むポリヌクレオチド断片いずれかでプローブした。これらのポリヌクレオチドプローブ断片は、EcoRI消化物中およびSwaI消化物中の複数のインサートの区別を可能にするからであった。その後、同定された単一コピートランスジェニック植物系統を6つすべてのプローブでさらに解析して、挿入されたベクターのすべての不可欠要素の存在を同定した。
したがって、ETIP−pDAS000036で形質転換された67の独立事象をサンプリングし、導入遺伝子(hph)の存在、およびベクター主鎖の存在について試験した。試験した67植物のうち、47は、ゲノム内に組み込まれた導入遺伝子を有することが判明した。それらの47のトランスジェニック植物からの17の植物は、ベクター主鎖を含有することが判明した(表14)。ベクター主鎖の有意な部分を含有しなかった(OriまたはSpecR不在)残りの30植物をサザン解析のためにサンプリングした。一般則として、植物を最初にIPTプローブでスクリーニングし、推定単一コピー系統と同定された植物系統を、dsRED、PAT、ELPおよびhph遺伝子要素を含むプローブでさらに試験して、カセット全体の存在を確認した。
同様に、ETIP−pDAS000037で形質転換されたおよび土壌で生存している52の独立事象をサンプリングし、導入遺伝子(hph)の存在、およびベクター主鎖の存在について試験した。試験した52植物のうち、48は、ゲノム内に組み込まれた導入遺伝子を有することが判明した。それらの48のトランスジェニック植物からの23の植物は、ベクター主鎖も含有することが判明し、3植物は、試験しなかった(表14)。ベクター主鎖の有意な部分を含有しなかった(OriまたはSpecR不在)残りの22植物をサザン解析のためにサンプリングした。これらのトランスジェニック植物を最初にIPTプローブでスクリーニングし、推定単一コピー系統と同定された植物系統を、dsRED、PAT、ELP、hphおよびアクチンプローブでさらに試験して結果を確認した。5つの独立した単一コピー系統の同定を達成し次第、残りの植物に関するサザン解析を終了させた。合計で11のETIP−pDAS000037系統をサザン解析に付した。
pDAS000036およびpDAS000037で形質転換されたETIPトランスジェニックカノーラの結果
pDAS000036およびpDAS000037の形質転換により生じさせたトランスジェニックセイヨウアブラナ(Brassica napus)事象は、単一コピー、完全長T鎖挿入物を生じさせる結果となった。各植物についての4事象のうちの3事象を十分に特性評価し、セイヨウアブラナ(Brassica napus)ゲノム内の特定の染色体に推定的にマッピングした。少数の単一塩基対再配列がT鎖組み込み中に発生したが、選択された事象は、導入遺伝子の頑強な発現を駆動することができる完全長発現カセットを含有した。選択されたT事象をT発育期に成長させた。上記PCRアッセイを用いてそのTをresスクリーニングして(res-screened)、組み込まれたT鎖の接合状態を判定した。スクリーニングした事象を、ホモ接合性、ヘミ接合性またはヌルとカテゴリー分けした。
組み込まれたETIP配列の単一コピーしか含有しないすべてのトランスジェニック事象からETIP配列を増幅し、シークエンシングした。各T−DNAインサートの配列を、PCR産物の直接シークエンシングによって解析した。Phusion Hot Start II Polymerase(商標)(Finnzymes、Thermo Fisher Scientific)を使用して、ゲノムDNAからT−DNAインサートを増幅した。次に、T−DNAを複数のプライマー対で増幅して、長さおおよそ2Kbpのオーバーラップ配列を増幅した。各PCR産物を複数のプライマーでシークエンシングして、完全カバー率を確保した。シークエンシングPCR反応の前に、PCR反応物をエビ・アルカリホスファターゼおよびエンドヌクレアーゼI(Applied Biosystems、Life Technologies)で処理して過剰なプライマーを不活性化した。
各単一コピーETIP系統のT−DNAインサートに隣接する配列を、8つの制限エンドヌクレアーゼでの精製ゲノムDNAの消化、続いて、それらの制限エンドヌクレアーゼによって生成されたオーバーハングに特異的な二本鎖アダプターのライゲーションによって同定した。この工程の後、ETIPの3’または5’末端いずれかへのビオチン化プライマーおよび各アダプターへのプライマーを用いてPCR反応を行った。PCR産物をAmpure Solid Phase Reversible Immobilization(商標)(SPRI)ビーズ(Agencourt Bioscience Corporation、Beckman Coulter Company)で捕捉し、清浄化した。ネストPCRを行い、ABI Sanger SequencingおよびBig Dye Terminator v3.1サイクルシークエンシングプロトコル(Applied Biosystems、Life Technologies)を用いてすべての産物をシークエンシングした。SEQUENCHER(商標)ソフトウェア(Gene Codes Corp.、ミシガン州アナーバー)を使用して、配列データを組み立て、解析した。8のETIP系統を同定し、隣接配列解析のために選択した(表15)。左および右の隣接配列(ボーダーまたはジャンクション配列とも記載する)を配列番号431〜配列番号446として提供する。下線付きの配列は、プラスミドベクターを示した。下線のない配列は、ゲノム隣接配列を示す。

pDAS000036事象詳細:em02−5788−1−1 左ボーダー隣接(配列番号431)
TCGAGATTGTGCTGAAGTAAACCATTTTACTTCAAATCTATTTTTAACTATTTACTTTTATTAAGGAGAGAAACTTTGCTGATTAATTCAAATTAGTGATCATTAAGATTCCAAAGATTCCGATTTAGAAAAGTCAAAGATTCAAAGAACAAGTCTAGGTCCTCATGGCTCATGTTGCATCCGATTCACCATCCACTCATCTTTCATATCTTCCTCCACTGTCTCTCTAGAAACAACTCATTTAATTTAGAAAACTCCTTTTTCAATTTAGAAATATTAAAGTTTATCACAATGTATCAATTAAATATTATCCGATGACTCATTCATAGTCAGGACCTTGCTGTCTGTGTCGTCCGTAATTATTATTTCAATACAAAACAAATATATGTTCACTCAGAAAATTACGGCGCAATCATCTAATTTTGTGGACCAAAATAAATAGCGTAGCTTCGAGATTTCAAAGTTGTGTTCAAATTTAATTTTGATTTCCGTTCCTCGTATACTCTTTTATGTATAGAAAATAATAATATCCACTACTAGTAGTTGATAACTACATTACATATATTAAAATTATGATGTCACATTGCGGACGTTTTTAATGTACTGAATTAACGCCGAATTGAATTCGAGCTCGGTACCCGGGGATCCTCTAGAGTCGACCTGCAGGCATGCAAGCTTAGCTTGAGCTTGGATC
em02−5788−1−1 左ボーダー隣接(配列番号432)
CATAACCACCATCTCAAACAATAGAACTTCCTAAGTGAAGCAATGACTTCAAATCTACTTGAAGGCATGGAGTATAAGCCATGTTCCTTTCAGAGGGGACTGTACTTCTGTAGATTACTTTCCCTCATTAACCAGATCTGGCCGGCCTACCCAGCTTTCTTGTACACATAGCGACCGAGCTCGAGCCGAAGTTCGGTCGCTGTTTCACTGTTTGGGAAAGCATCAGTAACGCAGAAGACATAATTAAAAATTAATTATATATGGTAGTTTTTCTAGATTCTCCACTATACCTCATTGTGATTGAAAAACAACTATATATATATATATATATGTATTTAAAATTAAGAAATCATTAAATCGTACCATAATGCAGAAAACTTTATAAGTTCCTATTCTTTTGTCAAGATGAGTAGATGACACATCATGTACCACATAACATAACCATAATGGTGCGATACCATACCAAAACTTAATTTAGAAACTAATTAAAATTTTGGTAGTTTAAGATTCCTCCTAATGGTTGTCAAAAAAAAAAAAAGATTCCTCCTAATACATGGTAGAATATATTTTTGAGTTAAAATGAAAGTAAAATCTTCAAATTAGTCATAAGGAAATTCTAAAAAACATCGACTTTCTTTATAAAGATCCCATTGTAATTTTAGATGATTAATTTTATCCCAATCCAATTAAGAATTGTACACATCGGCCTCTATATATATCAAACACCTAAAA
pDAS000036事象詳細:ad58−5784−2−1 左ボーダー隣接(配列番号433)
CGATTTGCAGCTATAATCAATCACACCTTATCGTTCTTTCAAAGAAAAATCGAAAGTTGTAAACTTTATCAGCCTGTGTAGTGATTATTTCAATTTGATAAAGAAAAAAAAAGGCTTAGCTTTATTTGGTTTTTTGTTACAATCTTGATTAATTTTAGATTAGCACTCTGATTCTAGCGGAACATGAGAGTGGTTCCATCAAACCTCAGACAGTGAGCACAGTGGTTGCAGCAAACCATTTGGGTGAGAGCTCTTCAGTTTCTTTGCTATTAGCTGGTTCTGGCTCTTCTCTTCAAGAAGCTGCTTCTCAAGCTGCCTCTTGTCATCCTTCTGTTTCCGAGGTAACTAACTACATTCTTCATTTGTCCTTTTTTCTTGTGGGTCTTAAATGTTYGTGCTTTTCTTTATAGGTACTTGTTGCTGATTCAGATAGATTTGAGTACCCTTTAGCTGAACCTTGGGCTAAACTGGTTGACTTTGTTCGCCAACAAAGAGATTACTCTCACATCCTTGCCTTCCTCTAGCTCATTTGGCAAGAACATACTTCCTCTAGACAACTTAATAACACATTGCGGACGTTTTTAATGTACTGAATTAACGCCGAATTGAATTCGAGCTCGGTACCCGGGGATCCTCTAGAGTC
ad58−5784−2−1 右ボーダー隣接(配列番号434)
CCTGTCATAACCACCATCTCAAACAATAGAACTTCCTAAGTGAAGCAATGACTTCAAATCTACTTGAAGGCATGGAGTATAAGCCATGTTCCTTTCAGAGGGGACTGTACTTCTGTAGATTACTTTCCCTCATTAACCAGATCTGGCCGGCCTACCCAGCTTTCTTGTACAAAGTGGTGATAAACTATCGCCGGCCTACCTCGCGTTGCTGCTCTTTTAGATGTCTCTCCTGTTACTGATGTTGTCAAAATCTTAGGATCCAATGAGTTTATCAGGTATACTTCTATCATGTATTGCTTGAGATTTTGGAGTGTTAGTAAAGATTTCAATAAAAGAATTTTTTCAAACAAAATTTTGGGGGCTTGAAGCTAATGTTTGGAAATATGTAACGGAGTTTAAATCTTTTGGCAGGCCTATATATGCGGGAAACGCCTTGTGTAGAGTTCGCTATACTGGTGCTGGTCCTTGTGTGTTGACTATTAGAACTACATCTTTTCCTGTTACCCCAATAACTGAGTCAAAGAAAGCTACTATCTCTCAGATTGATCTCTCGAAATTCAAAGAAGGTTTGTTTAGTATTATTCTCTTGTGCATAGCCTTTTTGCTTTTTTTTTTTTTATAAAAAAAGTTGAGTATGCTTATTGCCCATTGCA
pDAS000036事象詳細:ad58−5898−10−1 左ボーダー隣接(配列番号435)
TAATTTCATTTTCGTCATTTTGGTAAAGTAACAAAAGACAGAATATTGGTTAGTCGTGTTGGTTAGGAATAAAATAAAGAACGTGGACATCGTGGAATAAAAATATTCAGACAAGGAAACTAACAATAAAACAGTAATGAACATGGTTCTGAATCTCATCTTTGTGTATCTCCAATGGAATCCACCGCCACGAATCAGACTCCTTCTCCAAGCTCCACCGTCGACGATGACAATGGCGACGGTGTCTATACCGACGAATTTACCAAACTACCCCCGGACCCGGGGATCCTCTAGAGTCAACAAATTGACGCTTAGACAACTTAATAACACATTGCGGACGTTTTTAATGTACTGAATTAACGCCGAATTGAATTCGAGCTCGGTACCCGGGGATCCTCTAGAGTCGACCTGCAGGCATGCAAGCTTAGCTTGAGCTTGGATCAGATTGTC
ad58−5898−10−1 右ボーダー隣接(配列番号436)
CGGCCTACCCAGCTTTCTTGTACAAAGTGGTGATAAACTATCAGTGTTTGATTAAAGATAAAATTTGATTTTTCATTACATAATAATCCATTAATTTTCACGCACGTGGAACCCATTTGGTGTACTTCCACGTCCTCTAAGAGAGCACTGACCCACTCATCAAAAAGATACATCTTTATAAGCCCCTTCATCGTCACACAGACACACACTTCCCTCTCAATTATTCCATATTCTCCTAATTTCTAATTGTTACACCTCAACACATTAGATTCGTACCAAACAAAAACGATTAGCTCCCAAGCCTAAGCTTTTATTTCCTTATAATTTTTCTTGGGTTTCTCTCTATAAAGAATGCAAATGACTGAGAGAGGCCGAGCCATGTGGCACACGTCCCTAGCCTCGGCATTCCGCACAGCTCTAGCTTGCACAATCGTTGGTGCGGCTACGCTCTACGGACCCGAGTGGATCCTCCGTTTTGTGGCATTCCCGGCGTTTTCTTACGTCACGGTCATTCTCATCATTACGGACGCCACGCTAGGCGACACACTACGTGGCTGCTGGCTAGCCCTTTACGCCACATGTCAGAGCGTTGCACCGGCTATCATTACACTAAGGCTTATAGGACCAGCTCGGCTCACGGCCGG
pDAS000037事象詳細:lf31−6139−2−3 左ボーダー隣接(配列番号437)
TTTCTTTCCATCAGTTCTTCGGCACCTTCCTGGCTCTGCGTCTATCTTTCTTTCCATCCCGGCCCATCTCGTACACATTCCACCCAACTACACAAACACGTTATAGTCTTTTACATTATGACCAAATCAACCCTAAAGATACAGCCTTTATAAAAAATATAGGGGTCAAAGCAAAGAAGAGAAAGTTTGCTTACAGTGTGGAGAAAAGAAGTTGGAAGATGAGGAGTAAGAAGAAGAAGAGAAGAGAAAGGGTCTTCTGATGAGGAATAGGAGATAAGGTGGAACTGGAATGTTTGCCGCTAAATACTTGAAGACAAGAGCTTGATTTTCAAGCTCTTCCCATTGTGACTCAGTGAAAGGGATCCTAGTCGTCATGAAGAGATAGAGAAAATTGATGATGAAGGAGGTCTGATGAAGAGAAGAGAGAGAGAGAGATATTACACAAAGAGGGTTGTATTGCAAAATTGAAAGTGTAGAGAGAGTAGTAGGTAAGTTTTTATTAATAATGTTGTTCACACCTGCAGTCTGCAGAATATTGTGGTGTGAACAAATTGACGCTTAGACAACTTAATAACACATTGCGGACGTTTTTAATGTACTGAATTAACGCCGAATTGAATTCGAGCTCGGTACCCGGGGATCCTCTAGAGTCGACCTGCAGGCATGCAAGCTTA
lf31−6139−2−3 右ボーダー隣接(配列番号438)
TTCAATCTACTTGAAGGCATGGAGTATAAGCCATGTTCCTTTCAGAGGGGACTGTACTTCTGTAGATTACTTTCCCTCATTAACCAGATCTGGCCGGCCTACCCAGCTTTCTTGTACAAAGTGGTGATAAACTATCAGTGTTTGAACATATATATACGCATAATATTCTCAGAACCCGACCCATTGGTTGACTCGGATCAAGATCGACCCGATCCGACCCGGTTAAAAGCACGTCGTCTCCTTTGGTTCGCCCCTTATATTCGACGAGTGAGTTCGATTGGATCGCTGTTTGTCATTTCTCACTACCTTAAGAAAAAAAAAAAGGTGCGTCTCTCTCTCACCTTTACCGCTCACTTACCTCTCAGATCTGACATCGATTTTCCAAATCTTC:TCCAGGTACTCTCTCTCCTGGCCGTTGACGGTCCCGTCCCGGCCGTGGATCTGATTTCGCCGCGATCTGAGGTCAAGCATGGCGGCAGCTAACGCCCCCATCACGATGAAGGAGGTCCTAACGGTGAGTCCCGCCTCCATTTTTAGTAACATA
pDAS000037事象詳細:bm56−6315−1−1 左ボーダー隣接(配列番号439)
TACATCGCGATTCATCCTGGTTTGATTAGAATGACGAGGAAGTTGTCATATTCCCAAACAGGAAAATTGGGATCGCCTTATTTGAAAGTGGGATAACTTCTTCATCTTAATTCTTATGAGAATTATTCCACTTCCTGGTGATTCTCCACTACTTTTTGTATATAAATACAGCTTCTTACATCGCGATTCATCCTGATTTGATTAGAATGACGAGAAAGTTGTCATATTCCCAAACAGGAAAACTGGGATCACCTGATTTGAAAGTGGGATAACTTCTTCATCCTAATTCTTATGAGATTTATTCCACTTCCTGGTGATTCTCCACTTCTTTATGTATCCAAATACATCTTCTTACATCGCGATTCATCCTGGTTTGATTAGAATGACGAGGAAGTTGTCATATTCCCAAACATGAAAACTGGGAAAGTGGGATTGACGCTTAGACAACTTAATAACACATTGCGGACGTTTTTAATGTACTGAATTAACGCCGAATTGAATTCGAGCTCGGTACCCGGGGATCCTCTAGAGTCGACCTGCAGGCATGCAAGCTTAGCTTGAGCTTGGAT
bm56−6315−1−1 右ボーダー隣接(配列番号440)
CCACCATCTCAAACAATAGAACTTCCTAAGTGAAGCAATGACTTCAAATCTACTTGAAGGCATGGAGTATAAGCCATGTTCCTTTCAGAGGGGACTGTACTTCTGTAGATTACTTTCCCTCATTAACCAGATCTGGCCGGCCTACCCAGCTTTCTTGTACAAAGTGACGATAAACTATCAGTCTTTCAAAGCGCATCTATGGCTAGTCATCACGGTTTTTAACTGTTTTACGAAGTCGCGGAGAGGCTCGTCTTCTCCCTAGGATAAACTGCAGAGGTCGACATCGGAGGTTTCTCGATCTATGAACATAGAGTACTGTTTGAGAAACTCCGAGGCGAGTTGGCGGAAACTCCCTATAGAGTTTTTCTTTAGACAAGAGAACCACTCAAGCGCTGCTTCGCGGAGGTTCTCGACGAAGAGGCGGCATTCGCCGGCATCTCTTTCTCTATCTTTAAACTTGGCTCTTCCCATCGCGATCTGGAAAGCCTGCAAGTGTGCCTTAGGATCGGTTGTACCATCGTAAGGAGCCACTTTGACTTTATCAGGATCCGAAACCGTAGTTTCGGTGATGCGGGTGGTGAAGGGCGTTTTTCGAGACTCCTCGAGGAGTAGGGTGATATCGAGTGCAGTACTAGTAGCGTGATGATTTGGGATTTCACCGCTCTAACCTCCGCAGCCGTTTTCA
pDAS000037事象詳細:ad58−6372−1−1 左ボーダー隣接(配列番号441)
TTTTACAGTGTTAGAAGAAGTGGATGAAGCTGAAATTGAATTTTCAAACTCGTTCAGCTTGACTAGAGGTGGGAGAGAGTCAAAGCCTCCCATCAAGTACCAAAACATGGAATAGAAGACAGTCCGAGGGAGAGGAAACCGTGGCCGACGAGGCCGTGGCTCCTATCATTAACTAGTGTCTTTCTTACTATTAATGGTTTATTAAGTCTCAGCCTTTGTTGTTTCATTGGTTTGAGATTCACTCATACATGAAACTTGTTTCATTCCAGCTTTTCCAAACTATAAGAATATTTCCAATCTTATCTTGTAATAGTTTAAGTTTTAAATTGAAAGCCCTTAGTTCAAAAAACAAAAAAAAAAAATTAGCCCTTGAATTTATATATAATCACGACGGCCATATTTGGCAGCTACACTGATATGTTTTCAATTGGCTGACAGGCCTTGAGCAGGGTTTGCTGGGTATATTGGTAGGAAGATGTGTTGCGAGGTTGAAGCCTCATTTAGGCAATATAAACATGATCATTAGCGTTATGTCATTAGTTATACTTATACGTAGACTAAGTAACCCACTAAAGGTTGCTGATTCCTTTTGTATCGACTAACACATTGCGGACGTTTTTAATGTACTGAATTAACGCCGAATTGAATTCGAGCTCGGTACCCGGGGATCCTCTAGAGTCGACCTGCAGGCATGCAAGCTTAGCTTGAGCTTGGATCAGATTGTCGTTTCCCGC
ad58−6372−1−1 右ボーダー隣接(配列番号442)
CATGTTCCTTTCAGAGGGGACTGTACTTCTGTAGATTACTTTCCCTCATTAACCAGATCTGGCCGGCCTACCCAGCTTTCTTGTACAAAGTGGTGATAAACTATCAGTGTTTGACTGAATTTTAATTTCTAATTTTTGTAAAAAATTTGTATAACCTCAAATTATTAAAAGGCGGATTTTATTAGAATTATAACTAAATTATCTATAACTCCAAAATTTTGACAATCAATCATGTCTATATCTTTATTTTTTTGCTAAATTATCATGTCTATATCTTTTCTTTCTTCCAAACTTACTTGAGACTAAAAGTCTTTATAAATTTTGATAGGAGTTCCACACACAAACAAAAACAAAACAAATATTTTTCATCAAGGGATACTTATTTAACATCACGGATTCACAGTTTATTAACAAAAATCCAAACAAAGACTGAAAGACAGAAGATTCAATCTAACAATAGTCGGCAAACACCAGTGATTAACTAACGAAATAAATTAACAAGTGGTCAGATCTTCGGGAAA
pDAS000037事象詳細:ad58−6620−4−1 左ボーダー隣接(配列番号443)
TAATTTCATTTTCGTCATTTTGGTAAAGTAACAAAAGACAGAATATTGGTTAGTCGTGTTGGTTAGGAATAAAATAAAGAACGTGGACATCGTGGAATAAAAATATTCAGACAAGGAAACTAACAATAAAACAGTAATGAACATGGTTCTGAATCTCATCTTTGTGTATCTCCAATGGAATCCACCGCCACGAATCAGACTCCTTCTCCAAGCTCCACCGTCGACGATGACAATGGCGACGGTGTCTATACCGACGAATTTACCAAACTACCCCCGGACCCGGGGATCCTCTAGAGTCAACAAATTGACGCTTAGACAACTTAATAACACATTGCGGACGTTTTTAATGTACTGAATTAACGCCGAATTGAATTCGAGCTCGGTACCCGGGGATCCTCTAGAGTCGACCTGCAGGCATGCAAGCTTAGCTTGAGCTTGGATCAGATTGTC
ad58−6620−4−1 右ボーダー隣接(配列番号444)
CATAACCACCATCTCAAACAATAGAACTTCCTAAGTGAAGCAATGACTTCAAATCTACTTGAAGGCATGGAGTATAAGCCATGTTCCTTTCAGAGGGGACTGTACTTCTGTAGATTACTTTCCCTCATTAACCAGATCTGGCCGGCCTACCCAGCTTTCTTGTACAAAGTGGTGATAAACTATCAGTGTTTGAAATAATCGGATATTTAATTTTCTTAGACAGTTCATTAGTAGTTGATCTTAAACATTCACGTTTTATTTTCTTTTCTTTTCGAATGCTAGACTCTAGTTTGGTACCCATAGGATTCGAGTTACATGAAGCTATTGACACTGGGAGTGCTTCAAGATCTGTAAGAGGCAAAGATTCACAAACAGAACGTGATTTCTTGGATAGTGATGTGGAGATTGTGATAAGAACCAGCATGAGTATTACTTTTACTGCCCCTGCTGTGGTGAAGACATCACCAAAACAGTCAAGCTCGTGAAGAAATCAGATATTCAACCCGCAAAAAAATCTGACAATGCAAATAAACCTATTGACACTAAGAATGGTTCAAGATCCGAAGACAAGAAGACAAAAAATTTGTCCTGGCTCCCTGCTTATCTCCAGAAGCTGTTTCTTTCTGTTTATGGCCACATCAAAGACAAAGGTACCCTTTCTTTTGGTGCCTTTGGTGTGGACAGGTGTGATTGACTTTGGTTTCTTGGCAGATTCAGGCAAGATAGAGGTTGATTCAAAGTCAACTAACAATGATCTTGGTACCAATAGTGAGGA
pDAS000037事象詳細:ad58−6620−17−1 左ボーダー隣接(配列番号445)
CCGCCTTGAACAACCGCTCCGCCGTTGCTCAGTACATTATCGAGGTTACCAAAAAGTTCAATCCTTTATGCTTGTTTTGGCGTGTGATTCGTTACGAATGAGTAAAATTGATTTGGTTTTTTTCTTTGAACAGCATGGTGGAGATGTGAATGCGACGGATCATACGGGGCAGACTGCGTTGCATTGGAGTGCGGTTCGTGGTGCGGTGCAAGTTGCGGAGCTTTTGCTTCAAGAGGGTGCAAGGGTTGATGCTACGGATATGTATGGATATCAGGTTCTAACCACTTCCTCTTTCTTTGTGGAGATTGTCTTTTTGTTTCAATGCTAGTCAACTTCTTTCTTTCTTTCACAAAACTAAGTAGTATTGCTTGTTTTGTTGTCGTTGCATTTTTTCTTATGGCTGTGTTCTGAGGTTCATGTAGGTATATAAGCACTTCGTACTTTGCCACTTGTTTCATTTAGGCAACATTGTGCACATATCTAAGTAGTTGGTCTTTGTAAAATTAGTTTGTTTGTCTTCAAAGTATATTGAGCAGTTTCATGACTCATTATTCAAAGGTTTGTCTAAATTAGAGAGAACTTTCATTTTGCCTGGATTTAATCAGCATTTAGAATGTTTATAGCGATATCATTTTTAGTTGAAAAAATCTCAACAAATTGACGCTTAGACAACTTAATAACACATTGCGGACGTTTTTAATGTACTGAATTAACGCCGAATTGAATTCGAGCTCGGTACCCGGGGATCCTCTAGAGTCGACCTGCAGGCATGCAAGCTTAGCTTGAGCTTGGATCAGATTGTCGTTTC
ad58−6620−17−1 右ボーダー隣接(配列番号446)
GTATAAGCCATGTTCCTTTCAGAGGGGACTGTACTTCTGTAGATTACTTTCCCTCATTAACCAGATCTGGCCGGCCTACCCAGCTTTCTTGTACAAAGTGGTGATAAACTATCAGTGTTAGATCCCCGACCGACCGCCCATCCTGGACGGCCTCGTGCATGCTGATGTTGTCAAAATCTTAGGATCCAATGAGTTTATCAGGTATACTTCTATCATGTATTGCTTGAGATTTTGGAGTGTTAGTAAAGATTTCAATAAAAGAATTTTTTCAAACAAAATTTTGGGGGCTTGAAGCTAATGTTTGGAAATATGTAACGGAGTTTAAATCTTTTGGCAGGCCTATATATGCGGGAAACGCCTTGTGTAGAGTTCGCTATACTGGTGCTGGTCCTTGTGTGTTGACTATTAGAACTACATCTTTTCCTGTTACCCCAATAACTGAGTCAAAGAAAGCTACTATCTCTCAGATTGATCTCTCGAAATTCAAAGAAGGTTTGTTTAGTATTATTCTCTTGTGCATAGCCTTTTTGSTTTTTTTTTTTTTATAAAAAAAGTTGAGTATGCTTATTGCCCATTGC
ETIPのマッピング
ETIPの単一コピー挿入物を含有する各トランスジェニック事象について、手作業での組み立て後に隣接配列を獲得し、ローカルBLAST解析においてクエリーとして使用した。単一コピー組み込みを有する合計8植物がこのプロセスによって同定された(表16および表17)。ブラッシカ・オレラセア(Brassica oleracea)からの595,478のゲノム由来ショットガン配列のコレクションをNCBI GSSデータベースからダウンロードし、ヌクレオチドBLASTデータベースとしてフォーマットした。その後、隣接ETIP配列をそのデータベースとBLASTn比較し、すべてのマッチを手作業で調査した。その後、B.オレラセア(B. oleracea)データベースから隣接ETIP配列への最も有意な配列マッチを獲得し、オンラインブラッシカ・ラパ(Brassica rapa)ゲノム配列(http://brassicadb.org/brad/blastPage.php)に対してアラインし、そこで最も有意な配列マッチを有するゲノム内の位置も検索した。5’または3’隣接配列のみがB.オレラセア(B. oleracea)ゲノム配列との有意なマッチを提供した場合、アラインされないまたはマッチしない配列は、データベースにない配列同定を有したか、またはETIPの組み込み中に有意なゲノム再配列が生じたと仮定した。解析から有意なBLASTnマッチを生じさせたサンプルについては、その後、隣接ETIP配列、最も有意なB.オレラセア(B. oleracea)GSSマッチング配列とともにB.ラパ(B. rapa)ゲノムからの最も有意なマッチング配列をSequencher(商標)v5.0ソフトウェア(Gene Codes、ミシガン州アナーバー)で8つの単一コピーETIP植物の各々について手作業でアラインした。その後、それらの3配列を比較し、隣接ETIPと比較して2倍体アブラナ属(Brassica)種のいずれかからの最も類似した配列を、ETIPが位置するゲノムに指定した。大多数のサンプルについて、2つの2倍体アブラナ属(Brassica)ゲノム配列間に有意な変異は存在せず、セイヨウアブラナ(B. napus)由来の隣接ETIP配列は、前記2倍体配列の一方または他方と卓越した関連性を示した。しかし、前記2倍体間の配列変異は不十分であり、連鎖群割り当ては可能であることもあったが、サブゲノム割り当ては可能でなかった。そこで、特異的ゲノム位置をブラッシカ・ラパ(Brassica rapa)ゲノム配列からの位置から予測した。ETIPがB.オレラセア(B. oleracea)Cゲノムに組み込まれていると同定された場合、Parkin et al. (Genetics 2005, 171: 765-781)に記載されている2倍体アブラナ属(Brassica)ゲノム間の比較シンテニーを用いて、そのゲノム位置をセイヨウアブラナ(Brassica napus)Cサブゲノムに外挿した。加えて、Schranz et al. (Trend in Plant Science 2006, 11,11: 535-542)に記載されているシロイヌナズナ属(Arabidopsis)アブラナ属(Brassica)シンテニーによるゲノム位置の確認ばかりでなく、同定された配列をシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)ゲノムコード配列(http://arabidopsis.org/index.jspからダウンロードしたTAIR 9 CDS)とBLASTn比較し、破壊された一切の遺伝子配列の正体も同定した。

ホモ接合事象を用いて、前に説明した方法によりプロトプラストを生産する。その後、それらのプロトプラストを、ETIP配列内に組み込まれているジンクフィンガー結合部位を標的にするように設計されているジンクフィンガーヌクレアーゼ、およびETIPの特定の領域と相同性を共有するドナープラスミドで共形質転換する。ジンクフィンガーヌクレアーゼは、ETIP遺伝子座を切断し、ドナープラスミドは、相同性指向型修復によってセイヨウアブラナ(Brassica napus)細胞のゲノム内に組み込まれる。ドナープラスミドの組み込みの結果として、部分DS−red導入遺伝子が完全長DS−red導入遺伝子に修復される。今や十分に作動可能なDS−red導入遺伝子の発現を用いて、FACS法でプロトプラスト細胞を選別する。推定トランスジェニック植物を、実施例7において説明するFACS法を用いて選別し、単離されたプロトプラストを成熟植物へと再生させる。分子確認法を用いて、ETIP標的化植物内のドナープラスミドの組み込みを確認する。したがって、ETIP遺伝子座は、ドナーポリヌクレオチド配列の遺伝子標的組み込みのための部位特異的遺伝子座としての役割を果たす。
ゲノム標的化位置は、植物の正常な表現型を改変しないゲノム位置を提供する。ETIP内の導入遺伝子を標的にする場合、結果として生ずる事象は、それらのETIP事象を対照植物と比較したときに耕種学的に意味のある意図されない差をもたらさない。加えて、ETIP遺伝子座内に組み込まれた導入遺伝子のタンパク質発現レベルは、頑強に発現され、複数のゲノム遺伝子座にわたって一致しており、安定している。配列番号431から配列番号446の開示するゲノム配列は、導入遺伝子を含む遺伝子発現カセットの組み込みのための標的になり得るアブラナ属(brassica)ゲノム内のゲノム位置を提供する。
カノーラへのETIPのFAD2A組み込みの分子確認
組織を80μlのAE緩衝液で溶離したことを除き、DNeasy Plant Mini Kit(商標)(Qiagen)を製造業者の説明書に従って使用して、すべての推定トランスジェニック植物の葉組織からゲノムDNAを抽出した。再生植物からの30ミリグラムの若葉組織を液体窒素で瞬間冷凍した後、粉末に粉砕した。
FAD2A遺伝子座の分子特性評価を、3つの独立したアッセイを用いて行った。アッセイを設計し、以下の対照を用いて最適化した:単一のランダムに組み込まれた導入遺伝子を含む特性評価されたトランスジェニック事象、5つのランダムの組み込まれた導入遺伝子を有する特性評価されたトランスジェニック事象、野生型カノーラ園芸品種DH12075植物および無テンプレート対照反応。HDRによるFAD2AへのETIPの組み込みの証拠を提供するために、以下の3つの分子解析からの結果をともに考慮する。
リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応による導入遺伝子組み込みの同定
hph(hptとも記載する)標的遺伝子に特異的なプライマー(配列番号447、hpt F791 5’CTTACATGCTTAGGATCGGACTTG 3’;配列番号:448、hpt R909 5’AGTTCCAGCACCAGATCTAACG 3’;配列番号449、hpt Taqman 872 5’CCCTGAGCCCAAGCAGCATCATCG 3’FAM)(図31)、および高移動度群タンパク質I/Y(HMG I/Y)をコードする参照遺伝子(配列番号450、F 5’CGGAGAGGGCGTGGAAGG 3’;配列番号451、R 5’TTCGATTTGCTACAGCGTCAAC 3’;配列番号452、プローブ 5’AGGCACCATCGCAGGCTTCGCT 3’HEX)を使用して、各植物の4つの複製を解析した。次の条件:10分間95℃、続いて40サイクルの30秒間95℃、1分間60℃を用いて反応を増幅し、各アニール工程終了時に増幅データを収集した。ΔCq=Cq(標的遺伝子)−Cq(参照遺伝子)のΔCp法を用いて、コピー数を算出した。Livak, K.J. and T.D. Schmittgen, Analysis of relative gene expression data using real-time quantitative PCR and the 2(-Delta Delta C(T)) Method. Methods, 2001. 25(4): p. 402-8。hphおよびHMG I/Yの増幅ならびに0.5またはそれ以上のコピー数を有する植物をトランスジェニックとみなし、その一方で0.5以上かつ1.2以下のコピー数を有する植物を推定単一コピーとしてスコアリングした。増幅は、BioRad CFX96 Touch(商標)リアルタイムPCR検出システムとFastStart Universal Probe Master(ROX)、(Roche、スイス国バーゼル)で行った。
破壊されたFAD2A ZFN部位の検出
主要アッセイである破壊遺伝子座試験で、各植物を内在性標的の増幅の存在または不在について解析した。このアッセイは、SYBR(登録商標)Green I qPCRアッセイであり、シングルプレックスでのものであるが、各反応が同じPCRプレートで同時に進み、内在性遺伝子座(FAD2A/2C.RB.UnE.F1、配列番号453、5’CTTCCACTCCTTCCTCCTCGTC 3’およびFAD2A/2C.RB.UnE.R1、5’配列番号454、GCGTCCCAAAGGGTTGTTGAG 3’)およびZFN遺伝子座(ZFN pDAB104010がゲノムに結合し、切断する遺伝子座)(FAD2A.UnE.F1、配列番号455、5’TCTCTACTGGGCCTGCCAGGGC 3’およびFAD2A.UnE.R1、配列番号456、5’CCCCGAGACGTTGAAGGCTAAGTACAAA 3’)を標的にする(図32)。次の条件を用いて両方のプライマー対を増幅した:30秒間98℃、続いて35サイクルの(10秒間98℃、20秒間65℃、90秒間72℃)、それから続いて10秒間95℃、その後、50℃から95℃まで0.05秒に0.5℃の増加で、各増加時にプレートを読み取って溶融解析。反応条件を表18に収載する。
内在性標的の増幅を有するがZFN標的の増幅を有さない植物を、破壊遺伝子座試験について陽性とスコアリングし、破壊ZFN遺伝子座を有すると判断した。FAD2A遺伝子座における両方の対立遺伝子のZFN結合部位が破壊されているとき、このアッセイを陽性であると判断した。
相同性指向型修復によるFAD2Aへの導入遺伝子組み込みのPCR検出
導入遺伝子標的hph(hph_ExoDigPC_F1、配列番号457、5’TTGCGCTGACGGATTCTACAAGGA 3’およびhph_ExoDigPC_R1、配列番号458、5’TCCATCAGTCCAAACAGCAGCAGA 3’)と、FAD2A内在性遺伝子座(FAD2A.Out.F1、配列番号459、5’CATAGCAGTCTCACGTCCTGGTC 3’およびFAD2A.Out.Rvs3、配列番号460、5’GGAAGCTAAGCCATTACACTGTTCAG 3’)と、FAD2A遺伝子座への導入遺伝子の上流の、HDRによりFAD2A遺伝子座に挿入された任意の導入遺伝子の5’末端に及ぶ領域(FAD2A.Out.F1、配列番号461、5’CATAGCAGTCTCACGTCCTGGTC 3’およびQA520、配列番号462、5’CCTGATCCGTTGACCTGCAG 3’)と、FAD2A遺伝子座への導入遺伝子の下流の、HDRによりFAD2A遺伝子座に挿入された任意の導入遺伝子の3’末端に及ぶ領域(QA558、配列番号463、5’GTGTGAGGTGGCTAGGCATC 3’およびFAD2A.Out.Rvs3、配列番号464、5’GGAAGCTAAGCCATTACACTGTTCAG 3’)とを増幅するために設計したPCRプライマーでのエンドポイントを用いて、各推定植物形質転換体を解析した(図33)。すべてのプライマー対を、次の条件を用いて増幅した:30秒間98℃、続いて35サイクルの(10秒間98℃、20秒間65℃、90秒間72℃)。反応試薬条件は、表19に記載のとおりである。
5’導入遺伝子−ゲノム隣接標的の増幅および/または3’ 導入遺伝子−ゲノム隣接標的の増幅は、推定挿入事象を示した。(ZFN切断部位の直ぐ上流および下流のFAD2A領域と100%配列同一性を有するポリヌクレオチド配列を含む)pDAS000130カセット内のおおよそ1,000bp FAD2A相同性アームのため、オフターゲットETIP組み込み事象の増幅から生ずるPCRキメリズムのためにPCR反応を偽陽性PCR産物増幅を被りやすいことに注意しなければならない。hph標的の増幅は、導入遺伝子組み込みが起こったことを確証した。FAD2A標的の増幅は、FAD2A遺伝子座がインタクトであるか、または部分的挿入物しか含有しないことを示唆する。ETIPのサイズ(ETIPカセットについての11,462bp、またはFAD2A相同アームおよびETIPカセットを含む13,472bp)のため、FAD2Aプライマーは、インタクトETIPがFAD2A遺伝子座に組み込まれているときには産物を増幅しないと予想される。
FAD2A編集のサザン検出
5’ゲノム−導入遺伝子隣接標的産物の増幅および/もしくは3’導入遺伝子−ゲノム隣接標的の増幅のいずれかを有する、またはZFN遺伝子標的の増幅を有さない、または両方を有する植物を、FAD2A遺伝子座への導入遺伝子組み込みの検出のためにサザン解析に付した。修正CTAB法(Maguire, T.L., G.G. Collins, and M. Sedgley A modified CTAB DNA extraction procedure for plants belonging to the family proteaceae. Plant Molecular Biology Reporter, 1994. 12(2): p. 106-109)を用いて5gの葉組織からゲノムDNAを精製した。次に、12μgのゲノムDNAをKpn1−HF(New England BioLabs)で消化し、消化断片を0.8%アガロースゲルでの電気泳動により分離した後、標準サザンブロット法プロトコルを用いて膜に転写した。FAD2A 5’標的領域へのプライマー(F、配列番号465、5’AGAGAGGAGACAGAGAGAGAGT 3’およびR、配列番号466、5’AGACAGCATCAAGATTTCACACA 3’)、FAD2A 3’標的領域へのプライマー(F、配列番号467、5’CAACGGCGAGCGTAATCTTAG 3’およびR、配列番号468、5’GTTCCCTGGAATTGCTGATAGG 3’)およびhphへのプライマー(F、配列番号469、5’TGTTGGTGGAAGAGGATACG 3’およびR、配列番号470、 5’ATCAGCAGCAGCGATAGC 3’)を使用してプローブを生成して、DIG EASY HYB SYSTEM(登録商標)(Roche、カリフォルニア州サウスサンフランシスコ)を製造業者の説明書に従って使用してFAD2A遺伝子座内のETIPの存在を検出した(図34)。FAD2A 5’領域のために42℃で、FAD2A 3’領域のために45℃で、およびhphの検出のために42℃でハイブリダイゼーションを行った。
膜結合ゲノムDNAを特定の順序でプローブした;先ず、FAD2A 5’配列をプローブし、次いでFAD2A 3’配列をプローブし、そして最後にhph配列をプローブした(図35)。この理論的根拠(rational)は、次のとおりである。第一のプローブ(FAD2A 5’)は、診断プローブであり、ETIPが完全HDRによりFAD2Aに組み込まれた場合、5,321bp断片が膜上に見えることになる。結果として生ずるバンドサイズは、電気泳動中に容易に区別され、DIG標識Roche DNA MOLECULAR WEIGHT MARKER III(登録商標)(Roche、インディアナ州インディアナポリス)では5,148bpの近くに位置することになる。膜の第二のプローブは、FAD2A 3’プローブとともにあり、編集された植物は、22,433bp断片を有することになるが、未編集の植物は、16,468bp断片を有することになる。FAD2A 3’プローブで同定された同じ22,433bp断片はまた、hphプローブによって結合され、hphプローブで同定されるはずである。これらの断片は、非常に大きいのでゲルで区別することが困難であり、およびDIG標識Roche DNA MOLECULAR WEIGHT MARKER III(登録商標)では最大の21,226bp断片より上または下で出現する断片間のいずれの差も判定することが困難だろう。したがって、これらのプローブは、FAD2A 5’プローブを使用する5kb断片の可視化により、相同性指向型修復(HDR)によるFAD2AへのETIP組み込みの同定を強化し得る証拠を提供する。制限酵素、KpnIは、KpnI部位が単一の切断遺伝子座、単一遺伝子座におけるETIPカセット、内に出現するので、このアッセイでの使用に唯一適している制限エンドヌクレアーゼであり、FAD2A ZFN遺伝子座の2つの部位に存在した。1つの部位は、FAD2A相同性アームの上流に、およびもう1つの部位は下流に位置した。加えて、KpnIは、メチル化感受性でなく、忠実度が増された組換え酵素(New England Biolabs)として入手可能である。
分子およびサザン解析の結果
トランスフェクション、培養および選択の後、トランスジェニック植物を土壌に移植した。このプロセスを139の植物が生き残り、それらをgDNA抽出および解析のために組織サンプリングした。139すべての植物をコピー数推定のために解析した。これら139の植物のうちの56は、ETIPについて陽性であり、それら56の陽性植物のうちの11は、推定単一コピー組み込みを有した(図36)(表20)。ETIP組み込みについて陽性であった56の植物のうちの7植物においてFAD2A 5’−ゲノム−導入遺伝子隣接配列の増幅を起こった。ETIP組み込みについて陽性であった56の植物のいずれにおいてもFAD2A 3’−導入遺伝子−ゲノム隣接配列の増幅は起こらなかった。加えて、導入遺伝子組み込みについて陽性であった56の植物のうちの11植物は、破壊遺伝子座qPCR試験について陽性であった。FAD2A 5’−ゲノム−導入遺伝子隣接配列の増幅につい陽性および/または破壊遺伝子座qPCR試験について陽性であった14の植物を、上で説明した3つのプローブでサザン解析に付した。サザン解析に進めた14植物のすべての植物が、FAD2A遺伝子座内への部分的組み込みを示したが、これらの植物はいずれも、FAD2A 5’プローブ、FAD2A 3’およびhphプローブでプローブしたとき、HDRによるFAD2A遺伝子座へETIPの完全な完全長組み込みの証拠を示さなかった。FAD2A 3’プローブでプローブしたとき、i)WTより大きく見えるおよびii)これらのサンプルについて観察されたバンドと同一に見えるバンドはなかった(表20)。
pDAS000130およびpDAB104010で形質転換したETIPトランスジェニックカノーラの結果
pDAS000130およびpDAB104010の形質転換によって生じるトランスジェニックセイヨウアブラナ(Brassica napus)事象は、pDAS000130からのETIPポリヌクレオチド配列のFAD2A遺伝子座内へ単一コピー、完全長T鎖挿入物の組み込みをもたらす。4事象のうちの3事象を十分に特性評価し、組み込まれたETIPを含有することを確認する。その確認を、イン−アウトPCR(in-out PCR)増幅法を用いて完了し、サザンブロットによってさらに検証する。選択されたT事象をT生育期に成長させる。T植物を再スクリーニングして、組み込まれたT鎖の接合状態を判定する。スクリーングした事象をホモ接合性、ヘミ接合性またはヌルとカテゴリー分けする。
ホモ接合事象を用いて、前に説明した方法によりプロトプラストを生産する。その後、プロトプラストを、ETIP配列内に組み込まれているジンクフィンガー結合部位を標的にするように設計されているジンクフィンガーヌクレアーゼと、ドナーがHDRメカニズムによってETIP内に組み込まれているETIPの特定の領域と相同性を共有するドナープラスミドとで共形質転換させる。同様に、その後、プロトプラストを、ETIP配列内に組み込まれているジンクフィンガー結合部位を標的にするように設計されているジンクフィンガーヌクレアーゼと、ドナーが非相同末端結合メカニズムによってETIP内に組み込まれているETIPの特定の領域と相同性を共有するドナープラスミドとで共形質転換させる。ジンクフィンガーヌクレアーゼは、ETIP遺伝子座を切断し、ドナープラスミドは、相同性指向型修復または非相同末端結合によってセイヨウアブラナ(Brassica napus)細胞のゲノム内に組み込まれる。ドナープラスミドの組み込みの結果として、部分DS−red導入遺伝子が完全長DS−red導入遺伝子に修復される。今や十分に作動可能なDS−red導入遺伝子の発現を用いて、FACS法でプロトプラスト細胞を選別する。推定トランスジェニック植物を、実施例7において説明するFACS法を用いて選別し、単離されたプロトプラストを成熟植物へと再生させる。分子確認法を用いて、ETIP標的化植物内へのドナープラスミドの組み込みを確認する。したがって、ETIP遺伝子座は、ドナーポリヌクレオチド配列の遺伝子標的組み込みのための部位特異的遺伝子座としての役割を果たす。
ジンクフィンガーヌクレアーゼおよびpDAS000271〜pDAS000275 ETIP構築物で形質転換させたETIPトランスジェニックカノーラの結果
ETIPおよびジンクフィンガーヌクレアーゼ構築物の形質転換によって生じるトランスジェニックセイヨウアブラナ(Brassica napus)事象は、FAD3A遺伝子座内へのpDAS000273またはpDAS275からの、およびFAD3C遺伝子座へのpDAS000271、pDAS000272またはpDAS000274からのETIPポリヌクレオチド配列の単一コピー、完全長T鎖挿入物の組み込みをもたらす。4事象のうちの3事象を十分に特性評価し、組み込まれたETIPを含有することを確認する。その確認を、イン−アウトPCR増幅法を用いて完了し、サザンブロットによってさらに検証する。選択されたT事象をT生育期に成長させる。T植物を再スクリーニングして、組み込まれたT鎖の接合状態を判定する。スクリーングした事象をホモ接合性、ヘミ接合性またはヌルとカテゴリー分けする。
ホモ接合事象を用いて、前に説明した方法によりプロトプラストを生産する。その後、プロトプラストを、ETIP配列内に組み込まれているジンクフィンガー結合部位を標的にするように設計されているジンクフィンガーヌクレアーゼと、ETIPの特定の領域と相同性を共有するドナープラスミドとで共形質転換させる。ジンクフィンガーヌクレアーゼは、ETIP遺伝子座を切断し、ドナープラスミドは、相同性指向型修復によってセイヨウアブラナ(Brassica napus)細胞のゲノム内に組み込まれる。ドナープラスミドの組み込みの結果として、部分DS−red導入遺伝子が完全長DS−red導入遺伝子に修復される。今や十分に作動可能なDS−red導入遺伝子の発現を用いて、FACS法でプロトプラスト細胞を選別する。推定トランスジェニック植物を、実施例7において説明するFACS法を用いて選別し、単離されたプロトプラストを成熟植物へと再生させる。分子確認法を用いて、ETIP標的化植物内へのドナープラスミドの組み込みを確認する。したがって、ETIP遺伝子座は、ドナーポリヌクレオチド配列の遺伝子標的組み込みのための部位特異的遺伝子座としての役割を果たす。
実施例7:プロトプラスト細胞のFACSベースの選別
DS−Red対照構築物、pDAS000031でトランスフェクトしたセイヨウアブラナ(Brassica napus)プロトプラストを、BD Biosciences Influx−Cell sorter(商標)(カリフォルニア州サンノゼ)を使用してFACS媒介細胞選別により選別した。実施例3において説明したように、プロトプラスト細胞を単離し、トランスフェクトした。細胞をpDAS000031でトランスフェクトした後、表21に記載する条件で前記FACS選別装置を使用して細胞を選別した。
DS−red導入遺伝子を発現するプロトプラストを選別し、単離した。FACS単離プロトプラストを、前記選別装置を使用してカウントした。約1x10から1.8x10個の細胞をFACS単離後第1日に24ウェルマイクロタイタープレートのウェルに入れた。それらの細胞を5から20日間、ビーズ培地に移植した。約1x10個の細胞をFACS単離後第2日に2または4ウェルマイクロタイタープレートのウェルに入れる類似の条件を試験した。試験した様々な条件は、単離した全プロトプラスト細胞の生存率または95〜98%での細胞の回収をもたらした。FACS選別プロトプラスト細胞を3〜20日間、ビーズ培地に移植した。FACS選別プロトプラスト細胞を、1.5mg/mLのヒグロマイシンを含有する培地で、上記プロトコルを用いて植物に再生させた。それらの推定トランスジェニック植物がpDAS000031からのインタクトT鎖インサートを含有することを分子確認プロトコルによって確認した。
DS−REDのZFN媒介相同組換えでのETIP系統の標的化
pDAS000036からのT鎖インサートを含有するカノーラ系統を得、T鎖の完全長、単一コピーを含有することを分子特性評価によって確認した。このカノーラ事象をpDAS000036−88と名づけ、前に説明した方法によってプロトプラストを生産するために用いた。それらのプロトプラストを単離し、その後、約50,000のカノーラプロトプラスト細胞を、ETIP配列内に組み込まれたジンクフィンガー結合部位を標的にするように設計されたジンクフィンガーヌクレアーゼ、pDAS000074(図25)またはpDAS000075(図26)いずれかと、ETIPの特定の領域と相同性を共有するドナープラスミドpDAS000064、pDAS000068、pDAS000070またはpDAS000072(それぞれ図27、図28、図29および図30)とで共形質転換させた。図19および図20は、ジンクフィンガーヌクレアーゼ媒介相同組換えによりDs−red導入遺伝子の部位特異的組み込みをもたらす相同性指向型修復の実例を提供する。前記ジンクフィンガーヌクレアーゼを、ETIP遺伝子座を被定義ジンクフィンガー結合配列で切断し、それによってそのゲノム内に二本鎖破断を生じさせるように設計した。次に、ドナープラスミドをセイヨウアブラナ(Brassica napus)プロトプラスト細胞のゲノム内に相同性指向型修復によって組み込んだ。ドナープラスミドのイントロン−1およびイントロン−2領域は、ETIP遺伝子座の対応するイントロン−1およびイントロン−2領域と相同性を共有する。ドナープラスミドの組み込みの結果として、部分DS−red導入遺伝子は、完全長、高発現性DS−red導入遺伝子に修復された。その十分に作動可能なDS−red導入遺伝子を使用して、上記FACS法でプロトプラスト細胞を選別した。したがって、ETIP遺伝子座は、ドナーポリヌクレオチド配列の標的組み込みのための特異的遺伝子座としての役割を果たす。最後に、単離されたプロトプラストを選別し、成熟植物へと再生させることができる。分子確認法を用いてETIP標的化植物内へのドナープラスミドの組み込みを確認することができる。
ドナープラスミドDNAとZFNプラスミドDNAを様々な濃度で混合し、それらを使用して事象pDAS000036−88を有するカノーラプロトプラスト細胞をトランスフェクトし、前に説明したFACSトランスフェクションを用いてトランスジェニックプロトプラスト細胞を選別した。表22は、様々なトランスフェクション実験、および事象pDAS000036−88を有するカノーラプロトプラストのトランスフェクションに使用したDNA濃度を記載するものである。ZFNおよびドナープラスミドDNAを単離し、前に説明した方法によってトランスフェクションのために調製した。
トランスフェクション実験を完了した後、プロトプラストを室温で48時間、恒温放置し、上記FACSプロトコルを用いて選別した。各実験を独立して選別し、導入遺伝子のジンクフィンガー媒介遺伝子移入を、DS−red導入遺伝子を発現する個々の事象の同定によって確認した。図21〜24は、FACS選別の結果を示す。グラフに図示する結果が示すように、インタクトな十分に組み込まれたDS−red導入遺伝子を含有する複数の事象が生じた。これらの複数のDs−Red事象は、ETIPゲノム遺伝子座内へのドナーDNA構築物のジンクフィンガーヌクレアーゼ媒介組み込みの結果であった。この部位特異的組み込みは、Ds−Red導入遺伝子の高発現性、完全コピーをもたらした。Ds−Red導入遺伝子発現の頻度は、全カノーラプロトプラスト細胞(約50,000)の約0.03〜0.07%の範囲であった。しかし、ETIPゲノム遺伝子座内へのドナーDNA構築物のジンクフィンガーヌクレアーゼ媒介組み込みについてのトランスフェクション効率の頻度のほうがはるかに高く、約0.07〜0.64%の範囲であった。
図21は、ドナープラスミドおよびZFNプラスミドを共形質転換させたトランスフェクションの結果を示す。ドナー、pDAS000064およびジンクフィンガーヌクレアーゼ、pDAS000074を26μg対4μgのプラスミドDNA比で共形質転換させた上のグラフは、約50,000カノーラプロトプラスト細胞の約0.03%の組換え頻度でのETIPゲノム遺伝子座内へのドナーDNA構築物のジンクフィンガーヌクレアーゼ媒介組み込みという結果になった。実際には、組換え頻度は、はるかに高い。トランスフェクション実験中に得られた約50,000カノーラプロトプラスト細胞については、これらのプロトプラスト細胞の約10〜30%しか実際に形質転換されない。したがって、ETIPゲノム遺伝子座内へのドナーDNA構築物の実際のジンクフィンガーヌクレアーゼ媒介組み込み、トランスフェクション効率は、約0.22〜0.07%の範囲である。同様に、ドナー、pDAS000064およびジンクフィンガーヌクレアーゼ、pDAS000075を26μg対4μgのプラスミドDNA比で共形質転換させた下のグラフは、約50,000カノーラプロトプラスト細胞の約0.03%の組換え頻度でのETIPゲノム遺伝子座内へのドナーDNA構築物のジンクフィンガーヌクレアーゼ媒介組み込みという結果になった。実際には、組換え頻度は、はるかに高い。トランスフェクション実験中に得られた約50,000カノーラプロトプラスト細胞については、これらの細胞の約10〜30%しか実際に形質転換されない。したがって、ETIPゲノム遺伝子座内へのドナーDNA構築物の実際のジンクフィンガーヌクレアーゼ媒介組み込み、トランスフェクション効率は、約0.26〜0.08%の範囲である。ジンクフィンガー媒介相同性指向型修復のこれらの結果は、図20に示すように、約50,000のうちの1つのプロトプラストしか赤色蛍光を有さず、その結果、0.00%の組換え頻度となったことが確認された陰性対照実験より、有意に大きい。
図22は、ドナープラスミドおよびZFNプラスミドを共形質転換させたトランスフェクションの結果を示す。ドナー、pDAS000068およびジンクフィンガーヌクレアーゼ、pDAS000074を28μg対2μgのプラスミドDNA比で共形質転換させた上のグラフは、約50,000カノーラプロトプラスト細胞の約0.03%の組換え頻度でのETIPゲノム遺伝子座内へのドナーDNA構築物のジンクフィンガーヌクレアーゼ媒介組み込みという結果になった。実際には、組換え頻度は、はるかに高い。トランスフェクション実験中に得られた約50,000カノーラプロトプラスト細胞については、これらのプロトプラスト細胞の約10〜30%しか実際に形質転換されない。したがって、ETIPゲノム遺伝子座内へのドナーDNA構築物の実際のジンクフィンガーヌクレアーゼ媒介組み込み、トランスフェクション効率は、約0.22〜0.07%の範囲である。同様に、ドナー、pDAS000068およびジンクフィンガーヌクレアーゼ、pDAS000075を28μg対2μgのプラスミドDNA比で共形質転換させた下のグラフは、約50,000カノーラプロトプラスト細胞の約0.04%の組換え頻度でのETIPゲノム遺伝子座内へのドナーDNA構築物のジンクフィンガーヌクレアーゼ媒介組み込みという結果になった。実際には、組換え頻度は、はるかに高い。トランスフェクション実験中に得られた約50,000カノーラプロトプラスト細胞については、これらの細胞の約10〜30%しか実際に形質転換されない。したがって、ETIPゲノム遺伝子座内へのドナーDNA構築物の実際のジンクフィンガーヌクレアーゼ媒介組み込み、トランスフェクション効率は、約0.38〜0.12%の範囲である。ジンクフィンガー媒介相同性指向型修復のこれらの結果は、図20に示すように、約50,000のうちの1つのプロトプラストしか赤色蛍光を有さず、その結果、0.00%の組換え頻度となったことが確認された陰性対照実験より、有意に大きい。
図23は、ドナープラスミドおよびZFNプラスミドを共形質転換させたトランスフェクションの結果を示す。ドナー、pDAS000070およびジンクフィンガーヌクレアーゼ、pDAS000074を28μg対2μgのプラスミドDNA比で共形質転換させた上のグラフは、約50,000カノーラプロトプラスト細胞の約0.07%の組換え頻度でのETIPゲノム遺伝子座内へのドナーDNA構築物のジンクフィンガーヌクレアーゼ媒介組み込みという結果になった。実際には、組換え頻度は、はるかに高い。トランスフェクション実験中に得られた約50,000カノーラプロトプラスト細胞については、これらのプロトプラスト細胞の約10〜30%しか実際に形質転換されない。したがって、ETIPゲノム遺伝子座内へのドナーDNA構築物の実際のジンクフィンガーヌクレアーゼ媒介組み込み、トランスフェクション効率は、約0.64〜0.21%の範囲である。同様に、ドナー、pDAS000070およびジンクフィンガーヌクレアーゼ、pDAS000075を28μg対2μgのプラスミドDNA比で共形質転換させた下のグラフは、約50,000カノーラプロトプラスト細胞の約0.04%の組換え頻度でのETIPゲノム遺伝子座内へのドナーDNA構築物のジンクフィンガーヌクレアーゼ媒介組み込みという結果になった。実際には、組換え頻度は、はるかに高い。トランスフェクション実験中に得られた約50,000カノーラプロトプラスト細胞については、これらの細胞の約10〜30%しか実際に形質転換されない。したがって、ETIPゲノム遺伝子座内へのドナーDNA構築物の実際のジンクフィンガーヌクレアーゼ媒介組み込み、トランスフェクション効率は、約0.34〜0.11%の範囲である。ジンクフィンガー媒介相同性指向型修復のこれらの結果は、図20に示すように、約50,000のうちの1つのプロトプラストしか赤色蛍光を有さず、その結果、0.00%の組換え頻度となったことが確認された陰性対照実験より、有意に大きい。
図24は、ドナープラスミドおよびZFNプラスミドを共形質転換させたトランスフェクションの結果を示す。ドナー、pDAS000072およびジンクフィンガーヌクレアーゼ、pDAS000074を28μg対2μgのプラスミドDNA比で共形質転換させた上のグラフは、約50,000カノーラプロトプラスト細胞の約0.07%の組換え頻度でのETIPゲノム遺伝子座内へのドナーDNA構築物のジンクフィンガーヌクレアーゼ媒介組み込みという結果になった。実際には、組換え頻度は、はるかに高い。トランスフェクション実験中に得られた約50,000カノーラプロトプラスト細胞については、これらのプロトプラスト細胞の約10〜30%しか実際に形質転換されない。したがって、ETIPゲノム遺伝子座内へのドナーDNA構築物の実際のジンクフィンガーヌクレアーゼ媒介組み込み、トランスフェクション効率は、約0.62〜0.20%の範囲である。同様に、ドナー、pDAS000072およびジンクフィンガーヌクレアーゼ、pDAS000075を28μg対2μgのプラスミドDNA比で共形質転換させた下のグラフは、約50,000カノーラプロトプラスト細胞の約0.05%の組換え頻度でのETIPゲノム遺伝子座内へのドナーDNA構築物のジンクフィンガーヌクレアーゼ媒介組み込みという結果になった。実際には、組換え頻度は、はるかに高い。トランスフェクション実験中に得られた約50,000カノーラプロトプラスト細胞については、これらの細胞の約10〜30%しか実際に形質転換されない。したがって、ETIPゲノム遺伝子座内へのドナーDNA構築物の実際のジンクフィンガーヌクレアーゼ媒介組み込み、トランスフェクション効率は、約0.44〜0.14%の範囲である。ジンクフィンガー媒介相同性指向型修復のこれらの結果は、図20に示すように、約50,000のうちの1つのプロトプラストしか赤色蛍光を有さず、その結果、0.00%の組換え頻度となったことが確認された陰性対照実験より、有意に大きい。
選択された外植体を、ホスホトリノシン(phosphothrinocin)を含有する再生培地に移植し、培養した。その培養期間後、生存している外植体を培養および植物発育のために伸長培地および根誘導培地に移植した。発育した根および苗条構造から成る全草を土壌に移植し、温室でさらに繁殖させた。組織培養プロセスは、前に上で説明した培地および培養条件を用いた。組織培養プロセスから生産された植物の結果を下の表23に示す。
FACS選別法を任意の蛍光導入遺伝子配列のスクリーニングに直接利用することができ、FACS選別法を用いて、任意のプロトプラスト、本明細書ではゲノム遺伝子座内のETIP領域の特定の部位内で相同性媒介修復により蛍光導入遺伝子で標的化されるセイヨウアブラナ(Brassica napus)プロトプラスト細胞のある一定の割合を単離する。
ある一定の例示的実施形態を本明細書において説明したが、後続のクレームの範囲を逸脱することなくそれらの例示的実施形態に多くの追加、削除および変更を加えてもよいことは、通常の当量者には認められ、理解されるであろう。加えて、1つの実施形態の特徴を別の実施形態の特徴と組み合わせてもよい。

Claims (9)

  1. 目的のポリヌクレオチドを含む植物プロトプラストを単離することを含む、植物細胞の集団から植物を産生する方法であって、
    目的のポリヌクレオチドと、ジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)と、蛍光マーカーとを含む少なくとも1つのプロトプラスト有する植物プロトプラストの集団を用意する工程であって、前記集団には、前記蛍光マーカーを含みかつ前記目的のポリヌクレオチドを含まない植物プロトプラストが実質的になく、前記植物プロトプラストは、アルギン酸ナトリウムによってカプセル化される、工程
    前記目的のポリヌクレオチドと前記蛍光マーカーとを含む前記少なくとも1つのプロトプラストを、蛍光活性化細胞選別(FACS)を用いて前記集団内の残りの植物プロトプラストから分離し、それによって前記目的のポリヌクレオチドを含む植物プロトプラストを単離する工程;
    前記単離された植物プロトプラストから植物を再生させる工程;および
    前記植物を栽培する工程
    を含む方法。
  2. 前記蛍光マーカーが、前記植物プロトプラスト中のポリヌクレオチドから発現される蛍光ポリペプチドである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記植物プロトプラストの集団が、植物組織から得られる、請求項1に記載の方法。
  4. 前記植物が、単子葉植物または双子葉植物である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記目的のポリヌクレオチド、および前記蛍光マーカーをコードするポリヌクレオチドが、前記目的のポリヌクレオチドと前記蛍光マーカーとを含む前記少なくとも1つのプロトプラストを形質転換させるために使用される核酸分子内に両方とも存在した、請求項に記載の方法。
  6. 前記目的のポリヌクレオチド、および前記蛍光マーカーをコードするポリヌクレオチドが、前記目的のポリヌクレオチドと前記蛍光マーカーとを含む前記少なくとも1つのプロトプラストのゲノム内に組み込まれる、請求項に記載の方法。
  7. 前記目的のポリヌクレオチド、および前記蛍光マーカーをコードするポリヌクレオチドが、前記少なくとも1つのプロトプラストのゲノム内に部位特異的に組み込まれる、請求項に記載の方法。
  8. 前記目的のポリヌクレオチド、および前記蛍光マーカーをコードするポリヌクレオチドが、ジンクフィンガーヌクレアーゼを利用することによって部位特異的に組み込まれる、請求項に記載の方法。
  9. トランスジェニック植物の生産方法であって、
    目的のポリヌクレオチドと蛍光マーカーとを含む少なくとも1つのプロトプラストを有する植物プロトプラストの集団を用意する工程であって、前記少なくとも1つのプロトプラストはジンクフィンガーヌクレアーゼを含むので、前記目的のポリヌクレオチドは、前記ジンクフィンガーヌクレアーゼの認識部位で相同組換えによって前記少なくとも1つの植物プロトプラストのゲノム内に組み込まれることが可能であり;および前記植物プロトプラストはアルギン酸ナトリウムによってカプセル化される、工程
    前記目的のポリヌクレオチドと前記蛍光マーカーとを含む前記少なくとも1つのプロトプラストを、蛍光活性化細胞選別(FACS)を用いて前記集団内の残りのプロトプラストから分離する工程;
    前記少なくとも1つのプロトプラストから前記トランスジェニック植物を再生させる工程;および
    前記トランスジェニック植物を栽培する工程
    を含む方法。
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