JP6361613B2 - 静電潜像現像用トナー - Google Patents

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Description

本発明は、静電潜像現像用トナーに関する。
特許文献1には、トナー粒子の表面に炭素原子(A)と硫黄原子(E)とが存在するトナーが記載されている。炭素原子(A)の含有量と硫黄原子(E)の含有量との比率(E/A)は0.0003以上0.0050以下である。特許文献1に記載のトナーでは、トナー粒子が、少なくともスルホン酸類重合体、着色剤、結着樹脂、及び結晶性ポリエステルを含有する。
特開2006−78982号公報
しかし、特許文献1に記載の技術だけでは、現像性及び保存性に優れる静電潜像現像用トナーを提供することは困難である。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、現像性及び保存性に優れる静電潜像現像用トナーを提供することを目的とする。
本発明の静電潜像現像用トナーは、複数のトナー粒子を有する。前記トナー粒子は、スルホ基を有する化合物又はその塩である第1有機硫黄化合物と、硫酸基を有する化合物又はその塩である第2有機硫黄化合物との少なくとも一方を含有する。前記トナー粒子の表面層における全ての前記第1有機硫黄化合物及び前記第2有機硫黄化合物の割合は、飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF−SIMS:Time of Flight Secondary Ion Mass Spectrometry)による測定で10ppm以上1000ppm以下である。前記トナー粒子の全体における全ての前記第1有機硫黄化合物及び前記第2有機硫黄化合物の割合は、ガスクロマトグラフィー質量分析法(GCMS:Gas Chromatography Mass Spectrometry)による測定で100ppm以上800ppm以下である。
本発明によれば、現像性及び保存性に優れる静電潜像現像用トナーを提供することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。本発明は、以下の実施形態に何ら限定されず、本発明の目的の範囲内で、適宜変更を加えて実施できる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の要旨を限定しない。
本実施形態に係るトナーは、静電潜像現像用トナーである。本実施形態に係るトナーは、多数のトナー粒子から構成される粉体である。本実施形態に係るトナーは、例えば、電子写真装置(画像形成装置)で用いることができる。
電子写真装置では、トナーを含む現像剤を用いて静電潜像を現像する。現像工程では、感光体に形成された静電潜像に、帯電したトナーを付着させて、感光体上にトナー像を形成する。そして、続く転写工程では、感光体上のトナー像を中間転写体(例えば、中間転写ベルト)に転写した後、さらに中間転写体上のトナー像を記録媒体(例えば、紙)に転写する。その後、トナーを加熱して、記録媒体にトナーを定着させる。これにより、記録媒体に画像が形成される。例えば、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの4色のトナー像を重ね合わせることで、フルカラー画像を形成することができる。
本実施形態に係るトナーは、次に示す構成(1)を有する。
(1)トナー粒子は、スルホ基(−SO3H)を有する化合物又はその塩である第1有機硫黄化合物(以下、スルホ基含有化合物と記載することがある)と、硫酸基(−OSO3H)を有する化合物又はその塩である第2有機硫黄化合物(以下、硫酸基含有化合物と記載することがある)との少なくとも一方を含有する。トナー粒子の表面層における全てのスルホ基含有化合物及び硫酸基含有化合物の割合(以下、「割合A」と記載することがある)は、飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF−SIMS)による測定で10ppm以上1000ppm以下である。トナー粒子全体における全てのスルホ基含有化合物及び硫酸基含有化合物の割合(以下、「割合B」と記載することがある)は、ガスクロマトグラフィー質量分析法(GCMS)による測定で100ppm以上800ppm以下である。
割合Aは、トナー粒子の表面層の質量におけるスルホ基含有化合物及び硫酸基含有化合物の質量の割合である。割合Aは、飛行時間型二次イオン質量分析装置(例えば、ION−TOF社(独)製「IV型」)を用いて測定される。割合Bは、トナー粒子全体の質量における全てのスルホ基含有化合物及び硫酸基含有化合物の質量の割合である。
割合Bが1ppmであることは、例えば、トナー1gあたりに含有される全てのスルホ基含有化合物及び硫酸基含有化合物の質量の合計が1μgであることを意味する。割合Bは、ガスクロマトグラフ質量分析装置を用いて測定される。ガスクロマトグラフ質量分析装置としては、例えば、熱分解ガスクロマトグラフ質量分析装置(GCMS)(島津製作所株式会社製「GCMS−QP2010Ultra」)と熱分解装置(FLONTERLAB社製「EGA/PY−3030D」)とを一体化させた装置を使用できる。
なお、有機硫黄化合物(スルホ基含有化合物及び硫酸基含有化合物)のうち、一方の有機硫黄化合物のみをトナー粒子が含有する場合には、トナー粒子の表面に存在する全ての一方の有機硫黄化合物の割合が割合Aに相当し、トナー粒子全体に存在する全ての一方の有機硫黄化合物の割合が割合Bに相当する。より具体的には、スルホ基含有化合物及び硫酸基含有化合物のうち、スルホ基含有化合物のみをトナー粒子が含有する場合には、トナー粒子の表面層に存在する全てのスルホ基含有化合物の割合が割合Aに相当し、トナー粒子全体に存在する全てのスルホ基含有化合物の割合が割合Bに相当する。また、スルホ基含有化合物及び硫酸基含有化合物のうち、硫酸基含有化合物のみをトナー粒子が含有する場合には、トナー粒子の表面層に存在する全ての硫酸基含有化合物の割合が割合Aに相当し、トナー粒子全体に存在する全ての硫酸基含有化合物の割合が割合Bに相当する。また、有機硫黄化合物(スルホ基含有化合物及び硫酸基含有化合物)のうち、両方の有機硫黄化合物をトナー粒子が含有する場合には、トナー粒子の表面に存在する全ての両方の有機硫黄化合物の割合が割合Aに相当し、トナー粒子全体に存在する全ての両方の有機硫黄化合物の割合が割合Bに相当する。
構成(1)において、トナー粒子の表面層の範囲は、後述する飛行時間型二次イオン質量分析法の条件で決定される。表面層の範囲は、例えば、後述する実施例の測定条件では、トナー粒子の表面からトナー粒子の内部へ1nmまでの範囲である。飛行時間型二次イオン質量分析法では、イメージマッピングされたデータ(イメージデータ)を容易に取得することができる。このため、飛行時間型二次イオン質量分析法によりトナー粒子の表面を分析することで、トナー粒子の表面における各位置に存在する分子の種類、及びその分子の存在量を容易に測定することが可能になる。
構成(1)は、トナーの現像性及び保存性の向上に有益である。構成(1)を有するトナーでは、割合Bが800ppm以下である。構成(1)を有するトナーでは、トナー粒子の全体(内部及び表面層)におけるスルホ基含有化合物及び硫酸基含有化合物の含有量が少ないため、トナーが帯電してもトナーの帯電量が低下しにくい傾向にある。このため、構成(1)を有するトナーは、現像性に優れると考えられる。
また、構成(1)を有するトナーでは、割合Aが1000ppm以下である。構成(1)を有するトナーでは、トナー粒子の表面層におけるスルホ基含有化合物及び硫酸基含有化合物の含有量が少ないため、水がトナー粒子の表面に付着しにくい傾向にある。このため、構成(1)を有するトナーは保存性に優れると考えられる。
また、構成(1)を有するトナーでは、割合Aが10ppm以上であり、割合Bが100ppm以上である。構成(1)を有するトナーでは、トナー粒子の表面層及び全体の各々におけるスルホ基含有化合物及び硫酸基含有化合物の含有量が少なすぎないため、トナーが帯電してもトナーの帯電量が極端に増加しにくく、いわゆるチャージアップ現象が発生しにくい傾向にある。このため、構成(1)を有するトナーは、現像性に優れると考えられる。
トナー粒子の表面層に存在するスルホ基含有化合物及び硫酸基含有化合物の量が多過ぎると、トナーの現像性が悪くなる傾向がある。これは、トナー粒子の表面の吸湿性が増加するためと考えられる。また、トナー粒子の表面層に存在するスルホ基含有化合物及び硫酸基含有化合物の量が多過ぎると、トナーの保存性が悪くなる傾向がある。これは、スルホ基含有化合物及び硫酸基含有化合物が可塑剤として機能するためと考えられる。また、トナー粒子の内部のスルホ基含有化合物及び硫酸基含有化合物が多過ぎると、連続印刷により、スルホ基含有化合物及び/又は硫酸基含有化合物がトナー粒子の内部からトナー粒子の表面層に移動する傾向がある。さらに、こうした移動により、連続印刷後には、トナー粒子の表面層に存在するスルホ基含有化合物及び硫酸基含有化合物の量が連続印刷前よりも増加して、トナーの現像性が悪くなる傾向がある。構成(1)を有するトナーでは、トナー粒子の表面層に存在するスルホ基含有化合物及び硫酸基含有化合物の量に対して、トナー粒子の内部に存在するスルホ基含有化合物及び硫酸基含有化合物の量が十分少ない。このため、連続印刷後でも、優れたトナーの現像性が維持されると考えられる。
割合Aは10ppm以上1000ppm以下であり、200ppm以上600ppm以下であることが好ましい。割合Bは100ppm以上800ppm以下であり、100ppm以上300ppm以下であることが好ましい。
本実施形態に係るトナーは、構成(1)を有するトナー粒子(以下、本実施形態のトナー粒子と記載する)を、複数有する。本実施形態のトナー粒子を有するトナーは現像性及び保存性に優れる(後述する表2を参照)。なお、トナーは、80個数%以上の割合で本実施形態のトナー粒子を有することが好ましく、90個数%以上の割合で本実施形態のトナー粒子を有することがより好ましく、100個数%の割合で本実施形態のトナー粒子を有することがさらに好ましい。
トナーに含まれるトナー粒子は、シェル層を有しないトナー粒子(以下、非カプセルトナー粒子と記載する)であってもよいし、シェル層を有するトナー粒子(以下、カプセルトナー粒子と記載する)であってもよい。カプセルトナー粒子は、トナーコアと、トナーコアの表面を被覆するシェル層とを有する。シェル層の表面に外添剤が付着していてもよい。シェル層は、トナーコアの表面全体を覆っていてもよいし、トナーコアの表面を部分的に覆っていてもよい。また、トナーコアの表面に複数のシェル層が積層されてもよい。なお、必要がなければ外添剤を割愛してもよい。以下、外添剤が付着する前のトナー粒子を、トナー母粒子と記載する場合がある。
トナーの現像性及び保存性をさらに向上させるためには、トナーは、構成(1)に加えて、次に示す構成(2)を有することが好ましい。
(2)トナー粒子のコア部分は、粉砕法で作製される。なお、粉砕法は、複数種の材料(樹脂等)を混合して混合物を得る工程と、得られた混合物を溶融混練して混練物を得る工程と、得られた混練物を粉砕する工程とを経て、粉体(例えば、トナー粒子、又はトナーコア)を得る方法である。粉砕法は、乾式法である。
構成(2)は、構成(1)における割合Bを満たすために有益である。粉砕法では、分散剤(例えば、界面活性剤)を全く使用しないで(又は少量の分散剤だけで)、トナー粒子を作製できる。このため、粉砕法でトナー粒子を作製した場合には、トナー粒子全体(特に、トナー粒子の内部)におけるスルホ基含有化合物及び硫酸基含有化合物の各々の含有量を低減できる。なお、非カプセルトナー粒子において、トナー粒子のコア部分は、トナー母粒子に相当する。また、カプセルトナー粒子において、トナー粒子のコア部分は、トナーコアに相当する。
トナーは、1成分現像剤として使用してもよい。また、トナーを所望のキャリアと混合して2成分現像剤を調製してもよい。トナーは正帯電性トナーとして使用してもよい。
トナーの現像性及び保存性を向上させるためには、トナー粒子の数平均円形度が、0.94以上0.99以下であることが好ましく、0.96以上0.97以下であることがより好ましい。トナー粒子の数平均円形度は、フロー式粒子像分析装置で測定できる。また、トナーの現像性及び保存性を向上させるためには、トナーの体積中位径(D50)が、4μm以上8μm以下であることが好ましく、6μm以上7μm以下であることがより好ましい。トナー粒子の体積中位径(D50)は、精密粒度分布測定装置で測定できる。
以下、トナーコア、シェル層、及び外添剤について、順に説明する。なお、非カプセルトナー粒子では、以下に示すトナーコアをトナー母粒子として使用できる。アクリル及びメタクリルを包括的に「(メタ)アクリル」と総称する場合がある。また、化合物名の後に「系」を付けて、化合物及びその誘導体を包括的に総称する場合がある。化合物名の後に「系」を付けて重合体名を表す場合には、重合体の繰返し単位が化合物又はその誘導体に由来することを意味する。
[トナーコア]
トナーコアは結着樹脂を含む。トナーコアは、結着樹脂に加え、内添剤(例えば、着色剤、離型剤、電荷制御剤、又は磁性粉)を含んでもよい。以下、結着樹脂、着色剤、離型剤、電荷制御剤、及び磁性粉を説明する。
(結着樹脂)
トナーコアにおいては、一般的に、成分の大部分(例えば、85質量%以上)を結着樹脂が占める。このため、結着樹脂の性質がトナーコア全体の性質に大きな影響を与えると考えられる。例えば、結着樹脂がエステル基、水酸基、エーテル基、酸基、又はメチル基を有する場合には、トナーコアはアニオン性になる傾向が強くなり、結着樹脂がアミノ基、又はアミド基を有する場合には、トナーコアはカチオン性になる傾向が強くなる。結着樹脂が強いアニオン性を有するためには、結着樹脂の水酸基価(OHV値)及び酸価(AV値)が各々10mgKOH/g以上であることが好ましく、各々20mgKOH/g以上であることがより好ましい。また、アニオン性の化合物(例えば、エステル基、水酸基、エーテル基、酸基、又はメチル基を有する化合物)をトナーコアに加えることで、トナーコアにアニオン性を付与してもよい。また、カチオン性の化合物(例えば、アミノ基、又はアミド基を有する化合物(より具体的には、アミン等))をトナーコアに加えることで、トナーコアにカチオン性を付与してもよい。
結着樹脂としては、エステル基、水酸基、エーテル基、酸基(より具体的には、カルボキシル基等)、及びメチル基からなる群より選択される1以上の官能基を有する樹脂が好ましく、水酸基及び/又はカルボキシル基を有する樹脂がより好ましい。このような官能基を有する結着樹脂は、シェル層を形成するための材料(以下、単に「シェル層の材料」と記載する場合がある)と反応して化学的に結合し易い。こうした化学的な結合が生じると、トナーコアとシェル層との結合が強固になる。また、結着樹脂としては、活性水素を含む官能基を分子中に有する樹脂も好ましい。
結着樹脂のガラス転移点(Tg)は、30℃以上60℃以下であることが好ましく、35℃以上55℃以下であることがより好ましい。結着樹脂のガラス転移点(Tg)は、シェル層の材料の硬化開始温度以下であることが好ましい。こうしたTgを有する結着樹脂を用いる場合には、記録媒体に対する高速定着時においてもトナーの定着性が低下しにくいと考えられる。
結着樹脂のTgは、例えば示差走査熱量計を用いて測定できる。より具体的には、示差走査熱量計を用いて試料(結着樹脂)の吸熱曲線を測定することで、得られた吸熱曲線における比熱の変化点から結着樹脂のTgを求めることができる。
結着樹脂の軟化点(Tm)は100℃以下であることが好ましく、95℃以下であることがより好ましい。結着樹脂のTmが100℃以下であることで、記録媒体に対する高速定着時においてもトナーの定着性が低下しにくくなる。また、結着樹脂のTmが100℃以下である場合には、水性媒体中でトナーコアの表面にシェル層を形成する際に、シェル層の硬化反応中にトナーコアが部分的に軟化しやすくなるため、トナーコアが表面張力により丸みを帯びやすくなる。なお、異なるTmを有する複数の樹脂を組み合わせることで、結着樹脂のTmを調整することができる。
結着樹脂のTmは、例えば高化式フローテスター(より具体的には、株式会社島津製作所製「CFT−500D」等)を用いて測定できる。より具体的には、高化式フローテスターに試料(結着樹脂)をセットし、所定の条件で結着樹脂を溶融させ、流出させる。そして、結着樹脂のS字カーブを測定する。得られたS字カーブから結着樹脂のTmを読み取ることができる。得られたS字カーブにおいて、ストロークの最大値をS1とし、低温側のベースラインのストローク値をS2とすると、S字カーブ中のストロークの値が「(S1+S2)/2」となる温度(℃)が、測定試料(結着樹脂)のTmに相当する。
結着樹脂としては、熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂の架橋物が好ましい。結着樹脂として用いることのできる熱可塑性樹脂の好適な例としては、スチレン系樹脂、アクリル酸系樹脂、オレフィン系樹脂(より具体的には、ポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂等)、ビニル樹脂(より具体的には、塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ビニルエーテル樹脂、又はN−ビニル樹脂等)、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、スチレン−アクリル酸系樹脂、スチレンブタジエン系樹脂、又はこれらの架橋物が挙げられる。中でも、スチレン−アクリル酸系樹脂の架橋物及びポリエステル樹脂は、各々トナー中の着色剤の分散性、トナーの帯電性、及び記録媒体に対するトナーの定着性に優れる。
以下、結着樹脂として用いることのできるスチレン−アクリル酸系樹脂及びその架橋物について説明する。なお、スチレン−アクリル酸系樹脂は、スチレン系モノマーとアクリル酸系モノマーとの共重合体である。
スチレン系モノマーの好適な例としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、ビニルトルエン、α−クロロスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、又はp−エチルスチレンが挙げられる。
アクリル酸系モノマーの好適な例としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、又は(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルの例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸iso−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、又は(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルが挙げられる。(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルの例としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、又は(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルが挙げられる。
スチレン−アクリル酸系樹脂を調製する際に、水酸基を有するモノマー(例えば、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、又は(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル)を用いることで、スチレン−アクリル酸系樹脂に水酸基を導入できる。また、水酸基を有するモノマーの使用量を調整することで、得られるスチレン−アクリル酸系樹脂の水酸基価を調整できる。
スチレン−アクリル酸系樹脂を調製する際に、(メタ)アクリル酸(モノマー)を用いることで、スチレン−アクリル酸系樹脂にカルボキシル基を導入できる。また、(メタ)アクリル酸の使用量を調整することで、得られるスチレン−アクリル酸系樹脂の酸価を調整することができる。
スチレン系モノマー又はアクリル酸系モノマーに架橋剤を入れることで、熱可塑性樹脂の架橋物を調整できる。熱可塑性樹脂に架橋構造を導入するための架橋剤としては、例えば、架橋性モノマーが挙げられる。架橋性モノマーとしては、例えば、ジビニルベンゼン系架橋性モノマー、フタル酸ジアリル架橋性モノマー、又はジメタクリル酸エステル系架橋性モノマーが挙げられる。ジビニルベンゼン系架橋性モノマーとしては、例えば、o−ジビニルベンゼン、m−ジビニルベンゼン又はp−ジビニルベンゼンが挙げられる。フタル酸ジアリル系架橋性モノマーとしては、例えば、ジアリルイソフタレート又はジアリルオルソフタレートが挙げられる。ジメタクリル酸エステル系架橋性モノマーとしては、例えば、エチレングリコールジメタクリレート又はトリエチレングリコールジメタクリレートが挙げられる。
結着樹脂がスチレン−アクリル酸系樹脂である場合、トナーコアの強度及びトナーの定着性を両立させるためには、スチレン−アクリル酸系樹脂の数平均分子量(Mn)が2000以上3000以下であることが好ましい。スチレン−アクリル酸系樹脂の分子量分布(数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比率Mw/Mn)は10以上20以下であることが好ましい。スチレン−アクリル酸系樹脂のMnとMwの測定には、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いることができる。
以下、結着樹脂として用いることのできるポリエステル樹脂について説明する。なお、ポリエステル樹脂は、2価又は3価以上のアルコールと2価又は3価以上のカルボン酸とを縮重合又は共縮重合させることで得られる。
ポリエステル樹脂を調製するために用いることができる2価アルコールの例としては、ジオール類又はビスフェノール類が挙げられる。
ジオール類の好適な例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、又はポリテトラメチレングリコールが挙げられる。
ビスフェノール類の好適な例としては、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレンビスフェノールA、又はポリオキシプロピレンビスフェノールAが挙げられる。
ポリエステル樹脂を調製するために用いることができる3価以上のアルコールの好適な例としては、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、又は1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンが挙げられる。
ポリエステル樹脂を調製するために用いることができる2価カルボン酸の好適な例としては、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、マロン酸、コハク酸、アルキルコハク酸(より具体的には、n−ブチルコハク酸、イソブチルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、又はイソドデシルコハク酸等)又はアルケニルコハク酸(より具体的には、n−ブテニルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、又はイソドデセニルコハク酸等)が挙げられる。
ポリエステル樹脂を調製するために用いることができる3価以上のカルボン酸の好適な例としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、又はエンポール三量体酸が挙げられる。
上記2価又は3価以上のカルボン酸は、エステル形成性の誘導体(例えば、酸ハライド、酸無水物、又は低級アルキルエステル)として用いてもよい。ここで、「低級アルキル」とは、炭素原子数1〜6のアルキル基を意味する。
ポリエステル樹脂を調製する際に、アルコールの使用量とカルボン酸の使用量とを各々変更することで、ポリエステル樹脂の酸価及び水酸基価を調整することができる。ポリエステル樹脂の分子量を上げると、ポリエステル樹脂の酸価及び水酸基価は低下する傾向にある。
結着樹脂がポリエステル樹脂である場合、トナーコアの強度及びトナーの定着性を両立させるためには、ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)が1000以上2000以下であることが好ましい。ポリエステル樹脂の分子量分布(数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比率Mw/Mn)は9以上21以下であることが好ましい。ポリエステル樹脂のMnとMwの測定には、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いることができる。
(着色剤)
トナーコアは、着色剤を含んでいてもよい。着色剤としては、例えば、トナーの色に合わせて公知の顔料又は染料を用いることができる。着色剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下であることが好ましく、3質量部以上10質量部以下であることがより好ましい。
トナーコアは、黒色着色剤を含有していてもよい。黒色着色剤の例としては、カーボンブラックが挙げられる。また、黒色着色剤は、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、及びシアン着色剤を用いて黒色に調色された着色剤であってもよい。
トナーコアは、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、又はシアン着色剤のようなカラー着色剤を含有していてもよい。
イエロー着色剤の例としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、又はアリールアミド化合物が挙げられる。イエロー着色剤の好適な例としては、C.I.ピグメントイエロー(3、12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、191、又は194)、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、又はC.I.バットイエローが挙げられる。
マゼンタ着色剤の例としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、又はペリレン化合物が挙げられる。マゼンタ着色剤の好適な例としては、C.I.ピグメントレッド(2、3、5、6、7、19、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、150、166、169、177、184、185、202、206、220、221、又は254)が挙げられる。
シアン着色剤の例としては、銅フタロシアニン化合物、アントラキノン化合物、又は塩基染料レーキ化合物が挙げられる。シアン着色剤の好適な例としては、C.I.ピグメントブルー(1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、又は66)、フタロシアニンブルー、C.I.バットブルー、又はC.I.アシッドブルーが挙げられる。
(離型剤)
トナーコアは、離型剤を含有していてもよい。離型剤は、例えばトナーの定着性又は耐オフセット性を向上させる目的で使用される。トナーコアのアニオン性を強めるためには、アニオン性を有するワックスを用いてトナーコアを作製することが好ましい。トナーの定着性又は耐オフセット性を向上させるためには、離型剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下であることが好ましく、5質量部以上20質量部以下であることがより好ましい。
離型剤の好適な例としては、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、又はフィッシャートロプシュワックスのような脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックス又は酸化ポリエチレンワックスのブロック共重合体のような脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物;キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう、又はライスワックスのような植物系ワックス;みつろう、ラノリン、又は鯨ろうのような動物系ワックス;オゾケライト、セレシン、又はペトロラタムのような鉱物系ワックス;モンタン酸エステルワックス又はカスターワックスのような脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスのような、脂肪酸エステルの一部又は全部が脱酸化したワックスが挙げられる。
なお、結着樹脂と離型剤との相溶性を改善するために、相溶化剤をトナーコアに添加してもよい。
(電荷制御剤)
トナーコアは、電荷制御剤を含んでいてもよい。電荷制御剤は、例えば、トナーの帯電安定性又は帯電立ち上がり性を向上させる目的で使用される。トナーの帯電立ち上がり性は、短時間で所定の帯電レベルにトナーを帯電可能か否かの指標になる。また、トナーコアに負帯電性の電荷制御剤を含ませることで、トナーコアのアニオン性を強めることができる。
(磁性粉)
トナーコアは、磁性粉を含んでいてもよい。磁性粉の例としては、鉄(より具体的には、フェライト又はマグネタイト等)、強磁性金属(より具体的には、コバルト又はニッケル等)、鉄及び/又は強磁性金属を含む化合物(より具体的には、合金等)、強磁性化処理(より具体的には、熱処理等)が施された強磁性合金、又は二酸化クロムが挙げられる。
磁性粉からの金属イオン(例えば、鉄イオン)の溶出を抑制するため、磁性粉を表面処理することが好ましい。酸性条件下でトナーコアの表面にシェル層を形成する場合に、トナーコアの表面に金属イオンが付着すると、トナーコアと他のトナーコアとが固着しやすくなる。磁性粉からの金属イオンの溶出を抑制することで、トナーコアと他のトナーコアとの固着を抑制することができる。
[シェル層]
シェル層は、熱可塑性樹脂を含むことができる。シェル層の膜質を向上させるためには、熱可塑性樹脂は、アクリル酸系モノマーを含むことが好ましく、反応性アクリル酸エステルを含むことがより好ましい。
<熱可塑性樹脂>
熱可塑性樹脂の具体例としては、アクリル酸系樹脂、スチレン−アクリル酸系樹脂、シリコーン−アクリル酸系グラフト共重合体、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、又はエチレン−ビニルアルコール共重合体が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、アクリル酸系樹脂、スチレン−アクリル酸系樹脂、又はシリコーン−アクリル酸系グラフト共重合体が好ましく、スチレン−アクリル酸系樹脂がより好ましい。
シェル層へ熱可塑性樹脂を導入するために用いることができるアクリル酸系モノマーの例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、又は(メタ)アクリル酸n−ブチルのような(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸フェニルのような(メタ)アクリル酸アリールエステル;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、又は(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルのような(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル;(メタ)アクリルアミド;(メタ)アクリル酸のエチレンオキシド付加物;メチルエーテル、エチルエーテル、n−プロピルエーテル、又はn−ブチルエーテルのような、(メタ)アクリル酸エステルのエチレンオキシド付加物のアルキルエーテルが挙げられる。
熱可塑性樹脂の量は、トナーコア100質量部に対して30質量部以上150質量部以下であることが好ましい。
[外添剤]
トナー粒子の表面には、必要に応じて外添剤を付着させてもよい。外添剤としては、
例えば、金属酸化物(より具体的には、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、又はチタン酸バリウム等)、又はシリカの微粒子が挙げられる。
外添剤の体積中位径は、0.01μm以上1.0μm以下であることが好ましい。外添剤の使用量は、トナー母粒子100質量部に対して0.5質量部以上10質量部以下であることが好ましく、1質量部以上5質量部以下であることがより好ましい。
本実施形態のトナーを所望のキャリアと混合することで、2成分現像剤を調製できる。2成分現像剤を調製する場合、磁性キャリアを用いることが好ましい。
好適なキャリアの例としては、キャリアコアが樹脂で被覆されたキャリアが挙げられる。キャリアコアの具体例としては、鉄、酸化処理鉄、還元鉄、マグネタイト、銅、ケイ素鋼、フェライト、ニッケル、又はコバルトの粒子;これらの材料とマンガン、亜鉛、又はアルミニウムのような金属との合金の粒子;鉄−ニッケル合金、又は鉄−コバルト合金の粒子;セラミックス(酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化銅、酸化マグネシウム、酸化鉛、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、チタン酸マグネシウム、チタン酸バリウム、チタン酸リチウム、チタン酸鉛、ジルコン酸鉛、又はニオブ酸リチウム)の粒子;高誘電率物質(リン酸二水素アンモニウム、リン酸二水素カリウム、又はロッシェル塩)の粒子が挙げられる。樹脂中に上記粒子を分散させて樹脂キャリアを調製してもよい。
キャリアコアを被覆する樹脂の例としては、アクリル酸系重合体、スチレン系重合体、スチレン−アクリル酸系樹脂、オレフィン系重合体(より具体的には、ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、又はポリプロピレン等)、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリカーボネート樹脂、セルロース樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂(より具体的には、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、又はポリフッ化ビニリデン等)、フェノール樹脂、キシレン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリアセタール樹脂、又はアミノ樹脂が挙げられる。これらの樹脂の2種以上を組み合わせてもよい。
電子顕微鏡により測定されるキャリアの体積中位径は、20μm以上120μm以下であることが好ましく、25μm以上80μm以下であることがより好ましい。
トナーとキャリアとを用いて2成分現像剤を調製する場合、トナーの含有量は、2成分現像剤の質量に対して、3質量%以上20質量%以下であることが好ましく、5質量%以上15質量%以下であることが好ましい。
[トナーの製造方法]
以下、トナーの製造方法について説明する。トナーに含まれるトナー粒子がカプセルトナー粒子である場合、トナーの製造方法は、例えば、トナーコア作製工程と、シェル層形成工程と、洗浄工程とを含む。トナーコア作製工程では、トナーコアを作製する。シェル層形成工程では、水性媒体中でトナーコアの表面にシェル層を形成する。水性媒体は、水を主成分とする媒体(より具体的には、純水、又は水と極性溶媒との混合液等)である。水性媒体は溶媒として機能してもよい。水性媒体中に溶質が溶けていてもよい。水性媒体は分散媒として機能してもよい。水性媒体中に分散質が分散していてもよい。水性媒体中の極性媒体としては、例えば、アルコール(より具体的には、メタノール又はエタノール等)を使用できる。水性媒体としては、結着樹脂の溶解又は離型剤の溶出を抑制する観点から、水が好ましい。
(トナーコア作製工程)
トナーコア作製工程としては、例えば、粉砕法、凝集法が好ましい。
粉砕法では、結着樹脂と、内添剤(例えば、着色剤、離型剤、電荷制御剤、又は磁性粉)とを混合する。続けて、得られた混合物を溶融し、混練する。続けて、得られた混練物を粉砕する。続けて、得られた粉砕物を分級する。その結果、所望の粒子径を有するトナーコアが得られる。粉砕法によれば、比較的容易にトナーコアを調製できる。トナーコアは粉砕法で作製することが好ましい。粉砕法は、凝集法に比べ、分散剤(例えば、界面活性剤)の使用量を低減できるため、トナー粒子の内部のスルホ基含有化合物及び硫酸基含有化合物の各々の含有量を低減することができる。
凝集法は、例えば、凝集工程及び合一化工程を含む。凝集工程では、トナーコアを構成する成分ごとに微粒子化された複数種の微粒子を水性媒体中で凝集させて、複数種のトナーコア成分を含む凝集粒子を形成する。合一化工程では、凝集粒子に含まれる成分を水性媒体中で合一化させてトナーコアを得る。凝集法によれば、形状が均一であり、粒子径の揃ったトナーコアを得やすい。凝集法において、スルホ基含有化合物又は硫酸基含有化合物を分散剤として用いてもよい。
(シェル層形成工程)
シェル形成工程では、まず、水性媒体に、トナーコア作製工程で得られたトナーコアと、シェル層の材料と、スルホ基含有化合物及び/又は硫酸基含有化合物とを添加し、トナーコア分散液を調製する。シェル層の材料としては、例えば、熱可塑性樹脂粒子を添加する。水性媒体中では、熱可塑性樹脂粒子がトナーコアの表面に付着する。
熱可塑性樹脂粒子の体積中位径は、20nm以上100nm以下であることが好ましい。熱可塑性樹脂粒子の体積中位径が20nm以上100nm以下であると、熱可塑性樹脂粒子の表面積に付着し、シェル層に取り込まれるスルホ基含有化合物及び硫酸基含有化合物の各々の含有量を適切に調整し易い。
熱可塑性樹脂粒子は、作製するトナー母粒子に対して1質量%以上5質量%以下となるように水性媒体に添加することが好ましい。
スルホ基含有化合物としては、例えば、スルホン酸塩が挙げられる。スルホン酸塩としては、例えば、α−スルホ脂肪酸メチルエステル塩、モノアルキルスルホコハク酸塩(より具体的には、モノオクチルスルホサクシネート等)、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩(より具体的には、ドデシルベンゼンスルホネート、又はトリイソプロピルナフタレンスルホネート等)、α−オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩(より具体的には、ドデシルスルホネート等)、又はオレイン酸アミドスルホネートが挙げられる。なお、スルホ基を有する化合物の塩におけるカウンターイオンとしては、例えば、アルカリ金属イオン(より具体的には、ナトリウムイオン、又はカリウムイオン等)、アルカリ土類金属イオン、又は有機イオン(より具体的には、アンモニウムイオン等)が挙げられる。
硫酸基含有化合物としては、例えば、硫酸モノエステル塩が挙げられる。硫酸モノエステル塩としては、例えば、アルキル硫酸エステル塩(より具体的には、ラウリル硫酸塩等)、アルキルエーテル硫酸エステル塩が挙げられる。なお、硫酸基を有する化合物の塩におけるカウンターイオンとしては、例えば、アルカリ金属イオン(より具体的には、ナトリウムイオン、又はカリウムイオン等)、アルカリ土類金属イオン、又は有機イオン(より具体的には、アンモニウムイオン等)が挙げられる。
スルホ基含有化合物及び硫酸基含有化合物を合わせた濃度は、水性媒体に対して1質量%以上5質量%以下であることが好ましい。
続けて、調製したトナーコアの分散液を攪拌しながら、分散液の温度を所定の温度まで上昇させて、その温度に所定の時間保つ。これにより、トナーコアの表面に付着したシェル層の材料が重合反応して硬化する。その結果、トナーコアの表面にシェル層が形成され、トナー母粒子の分散液が得られる。
水性媒体中にトナーコアを良好に分散させる方法としては、例えば、分散液を強力に攪拌できる装置を用いてトナーコアを水性媒体中に機械的に分散させる方法が挙げられる。
水性媒体のpHは、シェル層の材料を添加する前に、酸性物質を用いて4程度に調整されることが好ましい。水性媒体のpHを酸性側に調整することで、シェル層を形成するための重合反応が促進される。
シェル層の形成を良好に進行させるためには、トナーコアの表面でシェル層を形成する際の温度は、40℃以上95℃以下であることが好ましく、50℃以上80℃以下であることがより好ましい。
(洗浄工程)
洗浄工程では、トナー母粒子を洗浄液で洗浄する。上記のようにしてシェル層を形成した後、トナー母粒子を含む分散液を常温(例えば、25℃)まで冷却する。その後、トナー母粒子を洗浄液で洗浄する。
洗浄工程では、洗浄液を用いてトナー母粒子を洗浄する。洗浄液としては、例えば、水が挙げられ、純度の高い水(具体的には、イオン交換水等)が好ましい。好適な洗浄方法としては、トナー母粒子を含む分散液から、固液分離によりウェットケーキ状のトナー母粒子を回収し、得られたウェットケーキ状のトナー母粒子を、水を用いて洗浄する方法;分散液中のトナー母粒子を沈降させ、上澄み液を水と置換し、置換後にトナー母粒子を水に再分散させる方法が挙げられる。トナー母粒子を洗浄することで、シェル層の表面層における全てのスルホ基含有化合物及び硫酸基含有化合物の割合を低減させ、特定の数値範囲とすることができる。割合Aは、例えば、洗浄後の洗浄液の導電率により調整することができる。洗浄後の洗浄液の導電率は、1μS/cm以上5μS/cm以下であることが好ましい。
本実施形態に係るトナーの製造方法は、洗浄工程の後、必要に応じて、トナー母粒子を乾燥する工程(乾燥工程)、及びトナー母粒子の表面に外添剤を付着させる工程(外添工程)を経て、トナー母粒子の分散液からトナーが回収される。乾燥工程では、トナー母粒子を乾燥させる。トナー母粒子を乾燥させる好適な方法としては、乾燥機(例えば、スプレードライヤー、流動層乾燥機、真空凍結乾燥機、又は減圧乾燥機)を用いる方法が挙げられる。これらの方法の中では、乾燥中のトナー母粒子の凝集を抑制するため、スプレードライヤーを用いる方法が好ましい。スプレードライヤーを用いる場合、トナー母粒子の分散液と共に、シリカのような外添剤の分散液を噴霧することによって、トナー母粒子の表面に外添剤を付着させることができる。
外添工程では、トナー母粒子の表面に外添剤を付着させる。外添剤を付着させる好適な方法としては、外添剤がトナー母粒子の表面に埋没しないような条件で、混合機(例えば、FMミキサー、ナウターミキサー(登録商標))を用いて、トナー母粒子と外添剤とを混合する方法が挙げられる。
なお、トナーに含まれるトナー粒子が非カプセルトナー粒子である場合、トナーの製造方法は、例えば、トナー母粒子作製工程と、浸漬工程と、洗浄工程とを含む。トナー母粒子作製工程では、トナー母粒子を作製する。上述のトナーコア作製工程と同様にしてトナー母粒子を作製することができる。
浸漬工程では、トナー母粒子をスルホ基含有化合物及び/又は硫酸基含有化合物の水性媒体溶液に浸漬させる。浸漬工程と後の洗浄工程とを組み合わせることで、割合Aを特定の数値範囲に調整することができる。トナー母粒子を浸漬させる前のスルホ基含有化合物及び硫酸基含有化合物を合わせた濃度は、0.01質量%以上5質量%以下であることが好ましい。トナー母粒子を浸漬させたスルホ基含有化合物及び/又は硫酸基含有化合物の水性媒体溶液を加熱してもよい。加熱する場合、水性媒体溶液の温度は50℃以上90℃以下であることが好ましい。
洗浄工程では、浸漬したトナー母粒子を洗浄する。洗浄工程では、上述したコア−シェル構造を有するトナーの製造方法における洗浄工程と同様の方法で行う。洗浄工程後、トナー母粒子の表面に外添剤を付着させてもよい。
なお、上記トナーの製造方法は、要求されるトナーの構成又は特性等に応じて任意に変更することができる。例えば溶媒にシェル層の材料を溶解させてから、溶媒中にトナーコアを添加してもよい。また、溶媒中にトナーコアを添加してから、溶媒にシェル層の材料を溶解させてもよい。シェル層の形成方法は任意である。例えば、in−situ重合法、液中硬化被膜法、及びコアセルベーション法の何れの方法を用いて、シェル層を形成してもよい。また、トナーの用途に応じて、各種工程を割愛してもよい。トナー母粒子の表面に外添剤を付着させない(外添工程を割愛する)場合には、トナー母粒子がトナー粒子に相当する。効率的にトナーを製造するためには、多数のトナー粒子を同時に形成することが好ましい。
以下、実施例について説明する。表1に、トナーA−1〜A−4、トナーB−1〜B−4、トナーC−1〜C−4、及びトナーD−1〜D−3(各々静電潜像現像用トナー)を示す。
Figure 0006361613
(ポリエステル樹脂Aの作製)
4つ口フラスコを反応容器として用いた。この4つ口フラスコは、温度計、窒素導入管、脱水管、精留塔、攪拌羽根及び熱電対を備えた容量5Lの反応容器である。反応容器を油浴にセットし、反応容器に、プロパンジオール1200gと、テレフタル酸1700gと、エステル化触媒ジオクタン酸錫(II)10gとを投入した。続けて、油浴を用いて反応容器の内温を230℃に昇温した。反応容器の内温を230℃で保持し、窒素雰囲気下、15時間縮合反応させた。さらに、反応容器の内温を230℃に保持し、反応容器内の圧力を8.0kPaとし、1時間縮合反応させた。その後、反応容器の内温を180℃まで冷却し、反応容器に無水トリメット酸290gを投入した。3時間かけて反応容器の内温を210℃まで昇温した。反応容器の内温を210℃に保持し、反応容器の圧力を常圧(101kPa)とし、10時間縮合反応させた。続けて、反応容器の内温を210℃に保持し、反応容器の圧力を20kPaとし、反応生成物(ポリエステル樹脂)の軟化点が所望の温度になるまで縮合反応を行い、ポリエステル樹脂Aを得た。ポリエステル樹脂AのTmは120℃であった。
(トナーA−1)
下記材料を、FMミキサー(日本コークス工業株式会社製「FM−20B」)により、回転数2000rpmの条件で、4分間混合した。
・結着樹脂(前述の手順で合成したポリエステル樹脂A):添加量「80質量部」
・電荷制御剤(オリヱント化学工業株式会社製「BONTRON(登録商標)P−51」、成分:4級アンモニウム塩):添加量「2質量部」
・離型剤(日油株式会社製「ニッサンエレクトール(登録商標)WEP−3」、成分:エステルワックス):添加量「9質量部」
・着色剤(三菱化学株式会社製「MA−100」、成分:カーボンブラック):添加量「9質量部」
2軸押出機(株式会社池貝製「PCM−30」)により、溶融混錬温度(シリンダー温度)120℃、回転数150rpm、処理速度100g/分の条件にて得られた混合物を溶融混練した。粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製「ロートプレックス(登録商標)」)を用いて、得られた溶融混練物を2mm程度に粗粉砕した。粉砕機(フロイント・ターボ株式会社製「ターボミル(RSタイプ)」)を用いて、得られた粗粉砕物を粉砕した。なお、粗粉砕物を粉砕する条件は、ミル回転数12,000rpm及び投入量2kg/時間の条件であった。得られた粉砕物を風力分級機(日鉄鉱業株式会社製「EJ−L3型」)にて分級して、体積中位径4.1μmの粒子Aを得た。粒子のTmは100℃、及びTgは49℃であった。
得られた粒子Aを、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1質量%水溶液に固形分濃度30質量%となるように添加し、分散液を調製した。続けて、得られた分散液を70℃まで昇温した後常温まで冷却した。続けて、冷却した分散液を固液分離して、分離された固形物を、洗浄液の導電率が1μS/cmとなるように洗浄した後、乾燥した。その結果、トナー母粒子Aを得た。
下記材料を、FMミキサー(日本コークス工業株式会社製「FM−10B」)を用いて攪拌し、数平均円形度0.985のトナーA−1を得た。
・トナー母粒子A:添加量「100質量部」
・外添剤(チタン工業社製「EC−100」酸化チタン):添加量「0.8質量部」
・外添剤(日本アエロジル株式会社製「RA−200−H」シリカ):添加量「1.2質量部」
(トナーA−2)
洗浄終了条件を、洗浄液の導電率が1μS/cmとなるまでから、洗浄液の導電率が3μS/cmとなるまでに変更した以外はトナーA−1及びの製造と同様にして、トナーA−2を製造した。トナーA−2の数平均円形度は0.985であった。
(トナーA−3)
洗浄終了条件を、洗浄液の導電率が1μS/cmとなるまでから、洗浄液の導電率が5μS/cmとなるまでに変更した以外はトナーA−1の製造と同様にして、トナーA−3を製造した。トナーA−3の数平均円形度は0.985であった。
(トナーA−4)
0.1質量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液の代わりに0.05質量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液を使用し、洗浄終了条件を、洗浄液の導電率が1μS/cmとなるまでから、洗浄液の導電率が3μS/cmとなるまでに変更した以外はトナーA−1及び現像剤A−1の製造と同様にして、それぞれトナーA−4及び現像剤A−4を製造した。トナーA−4の数平均円形度は0.985であった。
(トナーB−1)
粗粉砕物を粉砕する条件における、ミル回転数を12,000ppmから9,000ppmに変更し、投入量を2kg/時間から5kg/時間に変更した以外はトナーA−1の製造方法における粒子Aと同様にして、粒子Bを得た。粒子Bは、体積中位径が6.2μm、Tmが102℃、及びTgが51℃であった。得られた粒子Bをラウリル硫酸ナトリウム0.1質量%水溶液に固形分濃度30質量%となるように添加した。さらに、添加した粒子Bに対して3質量%となるように、下記方法により作製した樹脂微粒子を添加し、分散液を調製した。続けて、得られた分散液を60℃まで昇温して、粒子Bの表面にシェル層を形成した。その後常温まで冷却した。続けて、冷却した分散液を固液分離して、分離された固形物を、洗浄液の導電率が1μS/cmとなるように洗浄した後、乾燥した。その結果、数平均円形度0.961のトナーB−1が得られた。
樹脂微粒子は、以下のようにして作製した。3つ口フラスコを反応容器として用意した。この3つ口フラスコは、温度計及び攪拌羽根を備えた容量1Lの反応容器であった。反応容器をウォーターバスにセットした。反応容器にカチオン界面活性剤(花王株式会社製「コータミン(登録商標)24P」、ドデシルトリメチルアンモニウム)75mLを投入し、フラスコ内温を80℃に昇温した。さらにスチレン70mL及びアクリル酸ブチル12mLの混合液と、過硫酸カリウム0.5gをイオン交換水30mLに溶かした溶液とを、各々6時間反応容器に滴下した。フラスコ内温を80℃で3時間保持し、重合を完了させ、スチレン−アクリル酸系樹脂粒子が分散した樹脂微粒子分散液を得た。樹脂微粒子の体積中位径は、50nmであった。なお、樹脂微粒子の体積中位径は、SEMで観察し求めた。また、樹脂微粒子のTgは、72℃であった。
(トナーB−2)
洗浄終了条件を、洗浄液の導電率が1μS/cmとなるまでから、洗浄液の導電率が3μS/cmとなるまでに変更した以外はトナーB−1の製造と同様にして、トナーB−2を製造した。トナーB−2の数平均円形度は0.961であった。
(トナーB−3)
洗浄終了条件を、洗浄液の導電率が1μS/cmとなるまでから、洗浄液の導電率が5μS/cmとなるまでに変更した以外はトナーB−1の製造と同様にして、トナーB−3を製造した。トナーB−3の数平均円形度は0.961であった。
(トナーB−4)
0.1質量%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液の代わりに0.05質量%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液を使用し、洗浄終了条件を、洗浄液の導電率が1μS/cmとなるまでから、洗浄液の導電率が3μS/cmとなるまでに変更した以外はトナーB−1の製造と同様にして、トナーB−4を製造した。トナーB−4の数平均円形度は0.961であった。
(トナーC−1)
粗粉砕物を粉砕する条件における、ミル回転数を12,000ppmから6,000ppmに変更し、投入量を2kg/時間から5kg/時間に変更した以外はトナーA−1の製造方法における粒子Aと同様にして、粒子Cを得た。粒子Cは、体積中位径が8.0μm、Tmが105℃、及びTgが53℃であった。得られた粒子Cを0.1質量%トリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム水溶液に固形分濃度30質量%となるように添加し、分散液を調製した。続けて、調製した分散液を固液分離して、分離された固形物を、洗浄液の導電率が1μS/cmとなるように洗浄した後、乾燥した。その結果、数平均円形度0.942のトナーC−1が得られた。
(トナーC−2)
洗浄終了条件を、洗浄液の導電率が1μS/cmとなるまでから、洗浄液の導電率が3μS/cmとなるまでに変更した以外はトナーC−1の製造と同様にして、トナーC−2を製造した。トナーC−2の数平均円形度は0.942であった。
(トナーC−3)
洗浄終了条件を、洗浄液の導電率が1μS/cmとなるまでから、洗浄液の導電率が5μS/cmとなるまでに変更した以外はトナーC−1の製造と同様にして、トナーC−3を製造した。トナーC−3の数平均円形度は0.942であった。
(トナーC−4)
分散液を調製した後、分散液を70℃まで昇温し、その後常温まで冷却した。0.1質量%トリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム水溶液の代わりに0.05質量%トリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム水溶液を使用し、洗浄終了条件を、洗浄液の導電率が1μS/cmとなるまでから、洗浄液の導電率が3μS/cmとなるまでに変更した。このように洗浄条件を変更したこと及び分散液を加熱したこと以外はトナーC−1の製造と同様にして、トナーC−4を製造した。トナーC−4の数平均円形度は0.954であった。
(トナーD−1)
下記材料をTKホモミキサー(プライミクス株式会社製)により、回転数15000rpm及び窒素雰囲気下の条件で、1時間分散させた。
・結着樹脂作製用モノマー(スチレン):添加量「65質量部」
・結着樹脂作製用モノマー(アクリル酸2−エチルヘキシル):添加量「30質量部」
・架橋性モノマー(ジビニルベンゼン):添加量「1質量部」
・着色剤(三菱化学社製「MA−100」カーボンブラック):添加量「9質量部」
得られた分散液に、結着樹脂作製用樹脂粒子(スチレン−アクリル酸系樹脂粒子)20質量部を溶解させ、さらに過酸化ベンゾイル5質量部を添加し、攪拌しながら溶解した。着色剤分散モノマー溶液を得た。なお、スチレン−アクリル酸系樹脂粒子は、トナーB−1の作製で用いたスチレン−アクリル酸系樹脂粒子と同一の樹脂であった。
別に調製した2質量%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液80質量部を、着色剤分散モノマー溶液に注入した。ホモジナイザー(IKA社製「ウルトラタラックスT50」)により、回転数8000rpmの条件で5分間着色剤を分散させ、懸濁微粒子分散液を得た。懸濁微粒子の体積中位径は、6.3μmであった。
回転数200rpm及び窒素雰囲気下の条件で、5分間懸濁微粒子分散液を攪拌させ、分散液の温度を63℃に昇温し、10時間重合させた。常温に冷却した分散液を固液分離して、分離された固形物を、洗浄液の導電率が1μS/cmとなるように洗浄した後、乾燥した。その結果、数平均円形度0.990のトナーD−1が得られた。
(トナーD−2)
洗浄終了条件を、洗浄液の導電率が1μS/cmとなるまでから、洗浄液の導電率が3μS/cmとなるまでに変更した以外はトナーD−1の製造と同様にして、トナーD−2を製造した。トナーD−2の数平均円形度は0.990であった。
(トナーD−3)
洗浄終了条件を、洗浄液の導電率が1μS/cmとなるまでから、洗浄液の導電率が5μS/cmとなるまでに変更した以外はトナーD−1の製造と同様にして、トナーD−3を製造した。トナーD−3の数平均円形度は0.990であった。
[評価方法]
各試料(トナーA−1〜D−3)の評価方法は、以下の通りである。
(割合A)
割合Aは、飛行時間型二次イオン質量分析計(ION−TOF社製「IV型」)を用いて、下記の条件で測定した。試料(トナー)を両面テープ上に固定して、上述の飛行時間型二次イオン質量分析計のサンプル設置部にセットした。一次イオン種Bi3+、加速電圧25kV及び照射電流0.1pAの条件で、サンプル設置部の試料に一次イオンビームを照射した。試料に一次イオンビームを照射したときに、試料から放出される二次イオンを分析視野一辺50nm及び積算時間30秒(スキャン回数10回)の条件で収集した。これにより二次イオンのマススペクトルを測定した。試料1種につき10視野ずつのマススペクトルを測定した。標準化試料を用いて検量線を作成した。検量線を用いてマススペクトルを標準化した後、スルホ基含有化合物及び硫酸基含有化合物由来のイオン量を得た。得られたイオン量からイオン量の平均値を得た。得られたイオン量の平均値を割合Aとした。なお、検量線の作成方法は、特に限定されず、例えば、絶対検量線法、相対検量線法、内部標準法、又は外部標準化法が挙げられる。
(割合B)
測定装置としては、ガスクロトマトグラフ質量分析装置(島津製作所株式会社製「GCMS−QP2010Ultra」)と、熱分解装置(FLONTERLAB社製「EGA/PY−3030D」)とを一体化させた装置を用いた。
熱分解法を用いた。熱分解装置(パイロライザー)に試料(トナー)100μgをセットした。下記の条件で試料を揮発させ、揮発成分をガスクロマトグラフに導入した。
パイロライザー:600℃
インターフェイス:320℃
揮発成分とキャリアガスとをガスクロマトグラフの注入口から導入した。下記の条件で、揮発成分をカラムで分離した。
カラムDB−5MS(長さ30m、膜厚0.25μm、内径0.25mm)
キャリアガス : ヘリウム(He)
流量条件 : 1mL/分 気化室の温度 :320℃
カラムオーブン温度条件 : 40℃−28℃/分−320℃
ガスクロマトグラフで分離した成分を、下記の条件でイオン化し質量分析計で検出し、質量スペクトルを測定した。質量スペクトルからスルホン基含有化合物及び硫酸基含有化合物由来の割合(ppm)を得た。この測定を10回行った。得られた割合から平均値を得た。得られた平均値を割合Bとした。
インターフェイス温度 : 320℃
イオン源温度 : 200℃
検出モード : Scan 29−350m/秒
スキャン質量範囲 : 45m/z以上500m/z以下
(導電率)
導電率は、電気伝導率計(堀場製作所株式会社製「ES−51」)を用いて測定した。
(体積中位径(D50))
体積中位径は、精密粒度分布測定装置(ベックマン・コールター株式会社製「コールターカウンターマルチサイザー3」)を用いて測定した。
(ガラス転移点(Tg))
ガラス転移点(Tg)は、示差熱量分析計(セイコーインスツル株式会社製「DSC−6220」)を用いて測定した。
(数平均円形度)
数平均円形度は、フロー式粒子像分析装置(シスメックス株式会社製「FPIA(登録商標)−3000」)を用いて測定した。
(保存性)
試料(トナー)2gを容量20mLのポリ容器に秤量し、50℃に設定された恒温器内に3時間静置することで、保存性評価用の試料を得た。その後、保存性評価用の試料を、パウダーテスター(ホソカワミクロン株式会社製)のマニュアルに従い、振幅2、時間30秒の条件で、100メッシュ(目開き150μm)の篩を用いて篩別した。篩別後に、篩上に残留した試料の質量を測定した。篩別前の試料の質量と、篩別後に篩上に残留した試料の質量とから、下記式に従ってトナーの凝集度(質量%)を算出した。
凝集度(質量%)=(篩上に残留した試料の質量/篩別前の試料の質量)×100
算出された凝集度から、下記基準に従ってトナーの保存性を評価した。
○(良い):凝集度が20質量%以下であった。
△(普通):凝集度が20質量%を超え40質量%以下であった。
×(悪い):凝集度が40質量%を超えた。
(耐付着性:耐スリーブ付着性、耐ドラム付着性、耐スペント性)
現像剤用キャリア(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製の複合機「TASKalfa7551ci」用のキャリア)と、試料(トナー)とを、ボールミルを用いて30分間混合して、トナー含有量10質量%の2成分現像剤を調製した。そして、得られた2成分現像剤を用いて画像を形成して、トナーの耐付着性(耐スリーブ付着性、耐ドラム付着性、及び耐スペント性)を評価した。評価機としては、京セラドキュメントソリューションズ株式会社製の「TASKAlfa7551ci」を用いた。上述のようにして調製した2成分現像剤を評価機の現像器に投入し、評価機のトナーコンテナに試料(補給用トナー)を投入した。
上記評価機を用いて、常温常湿(温度25℃、湿度50%RH)環境下で、印字率10%の連続印刷を10万枚の紙(A4サイズの印刷用紙)に対して行った。その後、評価機の現像スリーブ及び感光体ドラムの各々の表面を目視で観察し、以下の基準で試料(トナー)の耐スリーブ付着性及び耐ドラム付着性を評価した。
耐スリーブ付着性の評価基準は以下のとおりであった。なお、縦筋は、トナーが現像スリーブの回転方向に沿って、現像スリーブの表面に付着する現象である。
○(良い):現像スリーブの表面にトナーの固着及び縦筋が観察されなかった。
△(普通):現像スリーブの表面にトナーの固着及び縦筋が若干観察された。
×(悪い):現像スリーブの表面にトナーの固着及び縦筋が観察された。
耐ドラム付着性の評価基準は以下のとおりであった。なお、ダッシュマークは、トナーが感光体ドラムの表面に付着することに起因して生じ得る画像欠陥である。
○(良い):ダッシュマークが0個以上1個以下であった。
△(普通):ダッシュマークが2個以上5個以下であった。
×(悪い):ダッシュマークが6個以下であった。
また、上述の画像形成後、上記評価機から2成分現像剤を取り出し、795メッシュの網を用いて2成分現像剤からトナーを吸引除去し、キャリアを抽出した。続けて、得られたキャリアを、固体炭素分析装置(株式会社堀場製作所製「EMIA−110」)の燃焼ボードに載置し、1400℃で燃焼させた。そして、固体炭素分析装置の赤外線分析計を用いて燃焼時に発生するガスを分析することで、キャリアに付着した炭素量(キャリア全質量に対する炭素量の割合)を算出した。炭素量の測定結果から、以下の基準に従って試料(トナー)の耐スペント性を評価した。なお、キャリアに付着した炭素は、トナー粒子に含まれる結着樹脂に由来すると考えられる。このため、上記のようにして得られる炭素量はスペント量の指標になる。
○(良い):炭素量が0.2質量%以下であった。
△(普通):炭素量が0.2質量%を超え、0.3質量%以下であった。
×(悪い):炭素量が0.3質量%を超えた。
(帯電特性:帯電性、帯電安定性)
現像剤用キャリア(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製の複合機「TASKalfa7551ci」用のキャリア)と、試料(トナー)とを、ボールミルを用いて30分間混合して、トナー含有量10質量%の2成分現像剤を調製した。そして、得られた2成分現像剤を用いて画像を形成した後、トナーの帯電量を測定し、トナーの帯電性及び帯電安定性を評価した。評価機としては、京セラドキュメントソリューションズ株式会社製の「TASKAlfa7551ci」を用いた。上述のようにして調製した2成分現像剤を評価機の現像器に投入し、評価機のトナーコンテナに試料(補給用トナー)を投入した。
上記評価機を用いて、常温常湿(温度25℃、湿度50%RH)環境下で、印字率10%の連続印刷を10万枚の紙(A4サイズの印刷用紙)に対して行った。その後、現像器から現像剤を取出した。取り出した現像剤のトナーの帯電量を測定した。帯電量の測定には、Q/mメーター(TREK社製「MODEL 210HS」)を用いた。詳しくは、Q/mメーターの吸引部を用いて試料0.10g(±0.01g)中のトナーを吸引し、吸引されたトナーの量とQ/mメーターの表示とに基づいて帯電量を算出した(測定数n=3)。
算出した帯電量の平均値を、平均帯電量とした。そして、算出したトナーの平均帯電量から、以下の基準に従って試料(トナー)の帯電性を評価した。
○(良い):平均帯電量が20μC/g以上であった。
×(悪い):平均帯電量が20μC/g未満であった。
算出したn数の帯電量のうち、帯電量の最大値から帯電量の最小値を引いた差を算出した。そして、算出したトナーの帯電量の差から、以下の基準に従って試料(トナー)の帯電安定性を評価した。
○(良い):帯電量の差が10μC/g未満であった。
△(普通):帯電量の差が10μC/g以上20μC/g未満であった。
×(悪い):帯電量の差が20μC/g以上であった。
(現像性)
現像剤用キャリア(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製の複合機「TASKalfa7551ci」用のキャリア)と、試料(トナー)とを、ボールミルを用いて30分間混合して、トナー含有量10質量%の2成分現像剤を調製した。そして、得られた2成分現像剤を用いて画像を形成して、トナーの現像性を評価した。評価機としては、京セラドキュメントソリューションズ株式会社製の「TASKAlfa7551ci」を用いた。上述のようにして調製した2成分現像剤を評価機の現像器に投入し、評価機のトナーコンテナに試料(補給用トナー)を投入した。
上記評価機を用いて、常温常湿(温度25℃、湿度50%RH)環境下で、印字率10%の連続印刷を10万枚の紙(A4サイズの印刷用紙)に対して行った。その後、常温常湿環境下でソリッド部を含む評価用画像を紙に形成した。反射濃度計(サカタインクスエンジニアリング株式会社製「RD914」)を用いて、評価用画像におけるソリッド部の画像濃度(ID)を測定した。測定された画像濃度(ID)から、以下の基準に従って試料(トナー)の現像性を評価した。
○(良い):画像濃度が1.3以上であった。
△(普通):画像濃度が1.1以上1.3未満であった。
×(悪い):画像濃度が1.1未満であった。
(総合評価)
現像性及び保存性の評価結果から、下記の基準に従ってトナーを総合的に評価した。
○(良い):現像性及び保存性の評価結果が全て○(良い)であった。
×(悪い):現像性及び保存性の評価結果のうち、×(悪い)が少なくとも1つあった。
[評価結果]
トナーA−1〜D−3(実施例1〜11及び比較例1〜4のトナー)の各々の評価結果(保存性、現像性、帯電特性、及び耐付着性)を表2に示す。
Figure 0006361613
トナーA−1、トナーA−2、トナーA−4、トナーB−1〜B−4、トナーC−2〜C−4、及びトナーD−1(実施例1〜11に係るトナー)は、構成(1)を有するトナーであった。詳しくは、実施例1〜11に係るトナーは、割合Aが10ppm以上1000ppm以下であり、割合Bが100ppm以上800ppm以下であった。実施例1〜3及び実施例8〜10に係るトナーは、スルホ基含有化合物を含有していた。実施例4〜7及び実施例11に係るトナーは、硫酸基含有化合物を含有していた。また、実施例1〜3及び実施例8〜11に係るトナーは、シェル層を有しないトナーであった。実施例4〜7に係るトナーは、シェル層を有するトナーであった。
トナーA−3、トナーC−1及びトナーD−2〜D−3(比較例1〜4に係るトナー)は、構成(1)を有しないトナーであった。詳しくは、比較例1〜4に係るトナーは、割合Aが10ppm以上1000ppm以下ではなく、及び/又は割合Bが100ppm以上800ppm以下ではなかった。比較例1〜2に係るトナーは、スルホ基含有化合物を含有していた。比較例3〜4に係るトナーは、硫酸基含有化合物を含有していた。比較例1〜4に係るトナーは、シェル層を有しないトナーであった。
実施例1〜11に係るトナーは、保存性及び現像性の評価結果が全て○(良い)であった。比較例1〜7に係るトナーは、保存性及び現像性の評価結果が△(普通)又は×(悪い)であった。実施例1〜11に係るトナーは、比較例1〜7に係るトナーに比べ、保存性及び現像性に優れていた。
さらに、実施例1〜11に係るトナーは、帯電特性(帯電性、及び帯電安定性)、及び耐付着性(耐スリーブ付着性、耐ドラム付着性、及び耐スペント性)の評価結果が全て○(良い)であった。実施例1〜11に係るトナーは、帯電特性及び耐付着性も優れていた。
本発明に係る静電潜像現像用トナーは、例えば複写機又はプリンターにおいて画像を形成するために用いることができる。

Claims (2)

  1. 複数のトナー粒子を有する静電潜像現像用正帯電性トナーであって、
    前記トナー粒子は、スルホ基を有する化合物又はその塩である第1有機硫黄化合物と、硫酸基を有する化合物又はその塩である第2有機硫黄化合物との少なくとも一方を含有し、
    前記トナー粒子の表面層における全ての前記第1有機硫黄化合物及び前記第2有機硫黄化合物の割合は、飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF−SIMS)による測定で10ppm以上1000ppm以下であり、
    前記トナー粒子の全体における全ての前記第1有機硫黄化合物及び前記第2有機硫黄化合物の割合は、ガスクロマトグラフィー質量分析法(GCMS)による測定で100ppm以上800ppm以下であり、
    前記トナー粒子は、トナーコアと、前記トナーコアの表面を被覆するシェル層とを含み、
    前記トナー粒子の体積中位径は、6μm以上7μm以下であり、
    前記トナー粒子の円形度は、0.96以上0.97以下である、静電潜像現像用トナー。
  2. 前記トナー粒子は、界面活性剤として、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルトリメチルアンモニウム及びトリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウムからなる群より選択される少なくとも一つを含有する、請求項1に記載の静電潜像現像用トナー。
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