JP6347316B2 - 堤防の侵食防止シート - Google Patents

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Description

本発明は、主として河川堤防や海岸堤防の裏法面における侵食防止対策として採用される堤防の侵食防止シートに関する。
堤防は、河川の流水による氾濫を防ぐ河川構造物であって、予想される降雨や流量増加に基づいて計画高水位が設定されるとともに、該計画高水位に背後地の重要性等に応じた余裕高が加えられることで天端高が決定される。
そのため、河川流水が堤防を越えるいわゆる越流は原則として想定されておらず、堤防の安全対策としては、主に浸透に対する対策が重要視されてきた。
すなわち、堤防内では、河川水位の上昇や降雨に起因して浸潤線が上昇し、それが土のせん断強度低下や土の単位体積重量の増加を招いて法面安定性を低下させる。
浸透水に対する対策としては、堤防法面のうち、河川側の法面、いわゆる川表あるいは表法面と呼ばれる側に水密性の高いコンクリートを構築したり、不透水性装置を敷設したりする方法が一般的であり、かかる対策によって、浸潤線の上昇を抑制し、堤防の安全性を確保することが期待できる。
一方、地球温暖化に代表される気候変動の影響により、集中豪雨の際、想定外の雨量となって河川流水の水位が計画高水位を上回り、越流水として堤防を越える事態が観測されるようになってきた。
かかる越流水は、堤防を乗り越えた後、勢いよくその裏法面を流下しながら該裏法面を侵食し、表法面からの浸透と相俟って、ついには堤防を決壊させ、氾濫を引き起こす原因となる。
そのため、堤防が河川の氾濫防止機能を十分に果たすためには、上述した浸透のみならず、越流に対しても十分な対策を施す必要性が高まってきた(特許文献1,2)。
特開2006−161364号公報 特開2011−163002号公報
しかしながら、特許文献1記載の堤防決壊防護装置では、互いに区画形成された複数の小部屋23にそれぞれ水が充填されてなる構造となっているため、越流水は、流下抵抗が大きい装置を迂回するように装置から側方の裏法面へと流出し、結果として裏法面を侵食するおそれがあるという問題や、特許文献2記載の植生による侵食防止対策では中長期的には十分な効果が期待できるものの、緊急時の対策としては採用が難しいという問題を生じていた。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、越流水が堤防の裏法面を直接流下するのを確実に防止するとともに、緊急時の対策として採用することも可能な堤防の侵食防止シートを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る堤防の侵食防止シートは請求項1に記載したように、河川堤防又は海岸堤防に設置される堤防の侵食防止シートにおいて、
不透水性材料で構成されたシート体と、該シート体の上面に互いに離間するように並設された複数列の堰堤とを備えるとともに、該堰堤を、内部空間に水が充填できるように形成されてなる袋体で構成してなり、前記複数列の堰堤のうち、互いに対向する一対の堰堤は、前記シート体のうち、該一対の堰堤の間に延びるシート体とともに横断面が凹部状の水路を形成することにより、堤外側からの越流水を導水しながら該シート体の上を流下させるようになっているものである。
また、本発明に係る堤防の侵食防止シートは、複数の矩形状シート片の上面であって互いに反対側となる2つの縁部に沿って堰部材をそれぞれ配置し、該堰部材が並列にかつ材軸方向に沿って連続するように前記複数の矩形状シート片を接合することで、該複数の矩形状シート片で前記シート体を構成し、前記複数の堰部材で前記一対の堰堤を構成したものである。
また、本発明に係る堤防の侵食防止シートは、複数の矩形状シート片の上面であってそれらの中央近傍に互いに反対側となる2つの縁部の間を延びるように堰部材をそれぞれ配置し、該堰部材が並列にかつ材軸方向に沿って連続するように前記複数の矩形状シート片を接合することで、該複数の矩形状シート片で前記シート体を構成し、前記複数の堰部材で前記一対の堰堤を構成したものである。
また、本発明に係る堤防の侵食防止シートは、複数の矩形状シート片の上面であって4つの縁部のうち、1つの縁部に沿って堰部材をそれぞれ配置し、該堰部材が並列にかつ材軸方向に沿って連続するように前記複数の矩形状シート片を接合することで、該複数の矩形状シート片で前記シート体を構成し、前記複数の堰部材で前記一対の堰堤を構成したものである。
また、本発明に係る堤防の侵食防止シートは、前記複数の矩形状シート片のうち、前記堰部材の材軸方向に直交する方向に沿って隣り合う2つの矩形状シート片の間に拡張用シート片を介在させるとともに、前記複数の矩形状シート片及び前記拡張用シート片で前記シート体を構成したものである。
また、本発明に係る堤防の侵食防止シートは、前記複数の矩形状シート片をファスナーで接合自在に構成したものである。
また、本発明に係る堤防の侵食防止シートは、前記シート体又は前記矩形状シート片の上面に前記堰堤又は前記堰部材の材軸方向に直交する方向に沿って減勢部材を配置したものである。
また、本発明に係る堤防の侵食防止シートは、前記シート体又は前記矩形状シート片の上面にストッパーを立設するとともに、該ストッパーにあてがうようにして前記減勢部材を取り付けたものである。
本発明に係る堤防の侵食防止シートにおいては、不透水性材料で構成されたシート体と、該シート体の上面に互いに離間するように並設された複数列の堰堤とを備えるとともに、該堰堤を、内部空間に水が充填できるように形成されてなる袋体で構成してなり、上述した複数列の堰堤のうち、互いに対向する一対の堰堤は、それらの間に延びるシート体とともに横断面が凹部状の水路を形成することで、堤外側からの越流水を導水しながら該シート体の上を流下させるようになっており、河川堤防や海岸堤防のうち、越流の懸念がある部位を対策部位とし、該対策部位に本発明に係る堤防の侵食防止シートを設置する。
本発明に係る堤防の侵食防止シートを設置するにあたっては、対策部位となる堤防の上面から裏法面を経て法尻、場合によってはさらに堤内側地盤面に至る範囲が覆われるようにかつ堰堤の列方向が堤体軸線と所定の角度をなすよう、例えばほぼ直交するように敷設する。
法肩では堤防の上面と裏法面との間で勾配が変化し、法尻では裏法面と堤内側地盤面との間で勾配が変化するため、これら勾配の変化に追従できるように、堰堤に可撓性を持たせておくのが望ましい。
このように本発明に係る堤防の侵食防止シートを対策部位に設置すると、堤外側からの越流水は、堤防の上面直上位置でシート体に乗り上げるようにして流入し、さらに一対の堰堤で導水されながらシート体の上を流下した後、裏法面の法尻、場合によってはその先の堤内側地盤面で適宜放流され、回収されあるいは別の水路に誘導される。
そのため、越流水が堤防の裏法面を直接流下するおそれがなくなり、かくして裏法面が侵食されて堤防が決壊に至る事態を未然に回避することができる。
本発明に係る堤防の侵食防止シートは、対策部位に運搬して設置し、上述のように堤防の侵食を防止した後は、これを撤収して別の対策部位に移設したり保管したりすることが可能な繰り返し使用が可能でかつ可搬性を有するものであり、シート体及び複数列の堰堤が一体に形成された構成でもかまわない。
ここで、一体形成に代えて、予め分割されたものを互いに接合して一体化するようにすれば、予め分割されたものを自由自在にレイアウトすることで、本発明に係る堤防の侵食防止シートの平面形状を対策部位の状況に応じて任意に形成することができるとともに、運搬時や保管時の取り扱いが容易になり、可搬性がより向上する。
分割構成のパターンは、以下のように分類される。
(a) 複数の矩形状シート片の上面であって互いに反対側となる2つの縁部に沿って堰部材を例えば溶着によってそれぞれ配置し、該堰部材が並列にかつ材軸方向に沿って連続するように前記複数の矩形状シート片を例えばファスナーで接合することで、該複数の矩形状シート片で前記シート体を構成し、前記複数の堰部材で前記一対の堰堤を構成した形態
(b) 複数の矩形状シート片の上面であってそれらの中央近傍に互いに反対側となる2つの縁部の間を延びるように堰部材を例えば溶着によってそれぞれ配置し、該堰部材が並列にかつ材軸方向に沿って連続するように前記複数の矩形状シート片を例えばファスナーで接合することで、該複数の矩形状シート片で前記シート体を構成し、前記複数の堰部材で前記一対の堰堤を構成した形態
(c) 複数の矩形状シート片の上面であって4つの縁部のうち、1つの縁部に沿って堰部材を例えば溶着によってそれぞれ配置し、該堰部材が並列にかつ材軸方向に沿って連続するように前記複数の矩形状シート片を例えばファスナーで接合することで、該複数の矩形状シート片で前記シート体を構成し、前記複数の堰部材で前記一対の堰堤を構成した形態
これら(a)〜(c)のうち、(a)は、各矩形状シート片に一対の堰部材がそれぞれ配置されたものであって、該一対の堰部材が材軸方向に沿って連続するように矩形状シート片を1列に接合するパターンとなる。
これに対し、(b)や(c)は、各矩形状シート片に堰部材が一つずつ配置されたものであって、該堰部材が並列にかつ材軸方向に沿って連続するように矩形状シート片を2列に接合するパターンとなる。
(a)〜(c)の分割構成は、それぞれを単独で構成するほか、それぞれを複数組で構成したり、(a)〜(c)から任意に選び出して構成することが可能である。
上述した分割構成のうち、(b)、(c)については、複数の矩形状シート片のうち、堰部材の材軸方向に直交する方向に沿って隣り合う2つの矩形状シート片の間に拡張用シート片を介在させるとともに、これら複数の矩形状シート片及び拡張用シート片で上述のシート体を構成するようにしてもよい。
かかる構成によれば、水路幅を大きくとることができるので、越流規模が大きい場合であっても、越流水を本発明に係る堤防の侵食防止シートの水路に確実に導くことができる。
堰堤は、内部空間に水が充填できるように形成されてなる袋体で構成する。
越流水を流下させるにあたり、越流の状況によっては流下速度が大きくなり、速度を落とすことなく法尻を経て堤内側地盤に流出することがあり、その場合には、堤内側の住宅などに被害が生じるおそれがあるが、シート体やその分割構成である矩形状シート片の上面に堰堤又は堰部材の材軸方向に直交する方向に沿って減勢部材を配置するようにすれば、シート体を流下する越流水が減勢部材にぶつかることで流速を落とすため、上述の被害を未然に防止することができる。
減勢部材は、例えば法尻相当箇所に設けるのが望ましい。
減勢部材は、例えば堰部材と同様、内部空間に水が充填できるように形成されてなる袋体で構成することが可能であり、ベルト、バンド、ロープ等の適当な結束手段を用いてシート体や矩形状シート片に着脱自在に取り付けるようにすればよい。
また、越流水がぶつかったときの勢いで、取付け位置がずれたり、取付け位置から外れたりするのを防止するため、シート体や矩形状シート片の上面にストッパーを立設しておき、該ストッパーにあてがうようにして減勢部材を取り付けるようにするのが望ましい。
本実施形態に係る堤防の侵食防止シート1の図であり、(a)は平面図、(b)はA−A線に沿う断面図。 侵食防止シート1を堤防21に設置した様子を示した図であり、(a)は越流が生じていないとき、(b)は越流が生じているときの状況をそれぞれ示した斜視図。 変形例に係る侵食防止シートを示した図であり、(a)は設置状況の斜視図、(b)はB−B線に沿う断面図。 別の変形例に係る侵食防止シートを設置状態で示した斜視図。 分割構成に係る侵食防止シートの変形例を示した組立斜視図及び組立後の全体斜視図。 同じく分割構成に係る侵食防止シートの変形例を示した組立斜視図及び組立後の全体斜視図。 同じく分割構成に係る侵食防止シートの変形例を示した組立斜視図及び組立後の全体斜視図。 同じく分割構成に係る侵食防止シートの変形例を示した組立斜視図及び組立後の全体斜視図。
以下、本発明に係る堤防の侵食防止シートの実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る堤防の侵食防止シート1を示した図である。同図に示すように侵食防止シート1は、矩形状をなすシート体2と、該シート体の上面に互いに離間するように2列に並設された可撓性の堰堤3,3とで構成してある。
シート体2は、不透水性材料で構成してあり、その上面を流下する越流水が下方に浸透しないように構成してある。
堰堤3は、同図(b)でよくわかるように内部空間に水4が充填できるように形成されてなるチューブ状の袋体5で構成してあり、溶着によってシート体2の縁部に接合してある。
堰堤3,3は、互いに対向するように配置してあり、該堰堤の間に延びるシート体2とともに、横断面が凹部状の水路6を形成するようになっている。
シート体2及び堰堤3は、耐水性や柔軟性に優れた樹脂素材から適宜選択して製作すればよい。
本実施形態に係る侵食防止シート1を用いて越流による堤防の決壊を防止するには、まず、河川堤防や海岸堤防のうち、越流の懸念がある部位を対策部位とし、該対策部位に侵食防止シート1を設置する。
対策部位としては、堤防の決壊が起きやすいとされる河川の合流地点や湾曲地点あるいは川幅が狭くなっている場所が考えられる。
図2(a)は、対策部位である堤防21に侵食防止シート1を設置した様子を示したものである。
同図でわかるように、侵食防止シート1を堤防21に設置するにあたっては、堤防21の上面22から裏法面23を経て堤内側地盤面24に至る範囲が覆われるようにかつ堰堤3の列方向が堤防21の堤体軸線とほぼ直交するように敷設する。
ここで、法肩25では堤防21の上面22と裏法面23との間で勾配が変化し、法尻26では裏法面23と堤内側地盤面24との間で勾配が変化するため、法肩25や法尻26でチューブ状の袋体5からなる堰堤3を折り曲げることにより、これら勾配の変化に侵食防止シート1を追従させる。
このように侵食防止シート1を堤防21に設置すると、堤外側、すなわち河川側からの越流水は同図(b)に示すように、堤防21の上面22直上位置でシート体2に乗り上げるようにして流入し、次いで、一対の堰堤3,3で導水されながらシート体2の上を流下した後、堤内側地盤面24で適宜放流される。
以上説明したように、本実施形態に係る堤防の侵食防止シート1によれば、越流水が堤防21の裏法面23を直接流下するおそれがなくなり、かくして裏法面23が侵食されて堤防21が決壊に至る事態を未然に回避することができる。
また、本実施形態に係る堤防の侵食防止シート1によれば、堰堤3を、内部空間に水4が充填できるように形成されてなるチューブ状の袋体5で構成したので、越流水の流速が大きい場合でも、従前の土嚢と大差ない堰止め作用を発揮させることができるとともに、設置、運搬、保管の際は水を抜くことが出来るので、取り扱いの容易さは、従前の土嚢よりも格段に向上する。
本実施形態では、複数列からなる本発明の堰堤を、2列に並設された堰堤3,3で構成するとともに、堰堤3,3及びそれらの間に延びるシート体2に囲まれた内側空間を、越流水を流下させるための水路6としたが、堰堤の列数はもちろん2列に限定されるものではなく、例えば図3に示すように、シート体2の上面に互いに離間するように並設された3列の堰堤3で本発明の侵食防止シートを構成することが可能である。
かかる構成においては、同図(b)でよくわかるように、3列の堰堤3のうち、互いに互いに対向する堰堤3,3とそれらの間に延びるシート体2がそれぞれ、横断面が凹部状をなす水路6を形成する。
図3記載の変形例に係る侵食防止シートによれば、越流水の流速が大きい場合であっても、中央に配置された堰堤3が整流作用を発揮するため、越流水を側方に溢れさせることなく確実に下方に向けて導水することができる。
また、本実施形態では、侵食防止シート1を堤防21に設置する際、堤防21の上面22から裏法面23を経て堤内側地盤面24に至る範囲が覆われるようにしたが、裏法面23の侵食防止作用が損なわれないのであれば、堤防21の上面22から裏法面23を経て法尻26までとしてもかまわない。
また、本実施形態では、堤防21の上面22直上位置でシート体2に乗り上げるようにして流入した越流水を堤内側地盤面24で放流するようにしたが、これは、堤防21の裏法面23が越流水によって侵食され、それが原因で堤防21が決壊した場合の被害規模が甚大であることに鑑みたものであるが、堤内側地盤面24への越流水の放流による堤内側での浸水被害が大きい場合には、越流水を堤内側地盤面24で放流せず、必要に応じて水路等で導水した後、越流が起こる懸念がない場所に戻すようにしてもかまわない。
また、本実施形態では特に言及しなかったが、越流水の流下速度が大きく、そのままの速度で堤内側地盤24に流出すると、堤内側の住宅などに被害が生じるおそれがある場合がある。
かかる場合には、図4に示すように、減勢部材41をシート体2の上面に堰堤3の材軸方向に直交する方向に沿って配置した構成を採用することができる。
減勢部材41は、堰堤3と同様、内部空間に水4が充填できるように形成されてなるチューブ状の袋体5で構成することが可能であり、例えば法尻26の直上位置近傍に配置する構成を採用することができる。
減勢部材41は同図に示すように、結束手段であるベルト43を用いて着脱自在にシート体2に取り付けるようにすればよいが、越流水がぶつかったときの勢いで取付け位置がずれたり、取付け位置から外れたりするのを防止すべく、シート体2の上面にストッパー42を立設しておき、該ストッパーにあてがうようにして減勢部材41を取り付けるのが望ましい。
かかる変形例によれば、シート体2を流下する越流水が減勢部材41にぶつかることで流速を落とすため、上述の被害を未然に防止することが可能となる。
また、本実施形態では、シート体2及び堰堤3,3が一体に形成されるものとしたが、これに代えて、予め分割されたものを互いに接合して一体化するようにしてもよい。
図5(a)に示した侵食防止シート51は、3枚の矩形状シート片52の上面であって互いに反対側となる2つの縁部に沿って堰部材53,53を溶着によってそれぞれ配置するとともに、該堰部材が並列にかつ材軸方向に沿って連続するように3枚の矩形状シート片52をファスナーで互いに接合して構成した例であり、該3枚の矩形状シート片52がシート体54を構成し、計6つの堰部材53が一対の堰堤55,55を構成する。
矩形状シート片52や堰部材53は、形状や大きさあるいは長さが異なる点を除き、それぞれシート体2や堰堤3と同様に構成することが可能であり、詳細な説明はここでは省略する(以下の変形例も同様)。
図5(b)に示した侵食防止シート56は、6枚の矩形状シート片57の上面であって4つの縁部のうち、1つの縁部に沿って堰部材58を溶着によってそれぞれ配置し、該堰部材が並列にかつ材軸方向に沿って連続するようにかつ該堰部材が互いに反対側に位置するように6枚の矩形状シート片57をファスナーで互いに接合して構成した例であり、6枚の矩形状シート片57がシート体59を構成し、計6つの堰部材58が一対の堰堤60,60を構成する。
図6に示した侵食防止シート61は、6枚の矩形状シート片62の上面であってそれらの中央近傍に互いに反対側となる2つの縁部の間を延びるように堰部材63を溶着によってそれぞれ配置し、該堰部材が並列にかつ材軸方向に沿って連続するように6枚の矩形状シート片62をファスナーで互いに接合して構成した例であり、6枚の矩形状シート片62がシート体64を構成し、6つの堰部材63が一対の堰堤65,65を構成する。
図7に示した侵食防止シート71は、図5(b)に示した侵食防止シート56において、6枚の矩形状シート片57のうち、堰部材58の材軸方向に直交する方向に沿って隣り合う2つの矩形状シート片57,57の間に拡張用シート片72をそれぞれ介在させた例であり、これら6枚の矩形状シート片57及び3枚の拡張用シート片72がシート体73を構成する。
拡張用シート片72は、形状や大きさが異なる点を除き、シート体2と同様に構成することが可能であり、詳細な説明はここでは省略する(以下の変形例も同様)。
図8に示した侵食防止シート81は、図6に示した侵食防止シート61において、6枚の矩形状シート片62のうち、堰部材63の材軸方向に直交する方向に沿って隣り合う2つの矩形状シート片62,62の間に拡張用シート片82をそれぞれ介在させた例であり、これら6枚の矩形状シート片62及び3枚の拡張用シート片82がシート体83を構成する。
これらの変形例によれば、予め分割されたものを自由自在にレイアウトすることにより、侵食防止シートの平面形状を対策部位の状況に応じて任意に形成することができるとともに、運搬時や保管時の取り扱いが容易になり、可搬性がより向上する。
特に、拡張用シート片72,82を介在させることにより、対策部位を広く想定することが可能となり、堤防の決壊防止措置として確実性がさらに高まる。
1 堤防の侵食防止シート
2 シート体
3 堰堤
6 水路
21 堤防
22 上面
23 裏法面
24 堤内側地盤面
25 法肩
26 法尻
41 減勢部材
52,57,62 矩形状シート片
53,58,63 堰部材
54,59,64,73,83 シート体
55,60,65 堰堤
72,82 拡張用シート片

Claims (8)

  1. 河川堤防又は海岸堤防に設置される堤防の侵食防止シートにおいて、
    不透水性材料で構成されたシート体と、該シート体の上面に互いに離間するように並設された複数列の堰堤とを備えるとともに、該堰堤を、内部空間に水が充填できるように形成されてなる袋体で構成してなり、前記複数列の堰堤のうち、互いに対向する一対の堰堤は、前記シート体のうち、該一対の堰堤の間に延びるシート体とともに横断面が凹部状の水路を形成することにより、堤外側からの越流水を導水しながら該シート体の上を流下させるようになっていることを特徴とする堤防の侵食防止シート。
  2. 複数の矩形状シート片の上面であって互いに反対側となる2つの縁部に沿って堰部材をそれぞれ配置し、該堰部材が並列にかつ材軸方向に沿って連続するように前記複数の矩形状シート片を接合することで、該複数の矩形状シート片で前記シート体を構成し、前記複数の堰部材で前記一対の堰堤を構成した請求項1記載の堤防の侵食防止シート。
  3. 複数の矩形状シート片の上面であってそれらの中央近傍に互いに反対側となる2つの縁部の間を延びるように堰部材をそれぞれ配置し、該堰部材が並列にかつ材軸方向に沿って連続するように前記複数の矩形状シート片を接合することで、該複数の矩形状シート片で前記シート体を構成し、前記複数の堰部材で前記一対の堰堤を構成した請求項1記載の堤防の侵食防止シート。
  4. 複数の矩形状シート片の上面であって4つの縁部のうち、1つの縁部に沿って堰部材をそれぞれ配置し、該堰部材が並列にかつ材軸方向に沿って連続するように前記複数の矩形状シート片を接合することで、該複数の矩形状シート片で前記シート体を構成し、前記複数の堰部材で前記一対の堰堤を構成した請求項1記載の堤防の侵食防止シート。
  5. 前記複数の矩形状シート片のうち、前記堰部材の材軸方向に直交する方向に沿って隣り合う2つの矩形状シート片の間に拡張用シート片を介在させるとともに、前記複数の矩形状シート片及び前記拡張用シート片で前記シート体を構成した請求項3又は請求項4記載の堤防の侵食防止シート。
  6. 前記複数の矩形状シート片をファスナーで接合自在に構成した請求項2乃至請求項5のいずれか一記載の堤防の侵食防止シート。
  7. 前記シート体又は前記矩形状シート片の上面に前記堰堤又は前記堰部材の材軸方向に直交する方向に沿って減勢部材を配置した請求項1乃至請求項のいずれか一記載の堤防の侵食防止シート。
  8. 前記シート体又は前記矩形状シート片の上面にストッパーを立設するとともに、該ストッパーにあてがうようにして前記減勢部材を取り付けた請求項7記載の堤防の侵食防止シート。
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