JP3354421B2 - マット状護岸または護床構造体 - Google Patents
マット状護岸または護床構造体Info
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Description
池等の岸辺(例えば、堤体の法面、河川の低水位敷き
等)の法覆工・根固工及び護床工に使用するマット状護
岸または護床構造体に関するものである。
法としては、従来より、石張り工法、コンクリートの張
りブロック工法、法枠工法、布製型枠モルタル注入工法
等々、多くの工法が用いられて来たが、いずれも、現地
での施工が大変面倒であり、多くの労力と時間を要する
という難点があり、施工コスト高となっていた。
法や型枠工法では、自然景観が損なわれる難点があり、
コンクリート張りブロック工法では、表面が平滑で、植
生に不適であり、また、堤体の経時変化に追従できない
難点もあった。
合、河川等の公共用水域に流入して水質が汚濁されるこ
とがあり、また、その成分がアルカリ性に富んでいるた
め、植生ができず、水中においても藻や水草等が付着・
成育できる環境になるまで長期間が必要とされ、魚類等
の生物がすぐに生息できる好適な環境を創出できなかっ
た。
施工性が良好であり、地盤の変化に追従でき、かつ水生
植物の生息環境を整え、また、水質の浄化にも寄与しう
る護岸または護床構造体を提供することを目的としてい
る。
決するための手段を以下のように構成している。すなわ
ち、請求項1に記載の発明にかかるマット状護岸または
護床構造体は、河川、湖沼、調整池等の岸辺の法覆工・
根固工及び護床工に使用するマット状護岸または護床構
造体であって、耐久性基布に数本並列に装着したすき間
がある網状筒体に石礫を、流下してきた砂や泥がそのま
わりに堆積するように充填してなり、前記網状筒体はポ
リエチレン,ポリプロピレン,ポリエステル,ナイロ
ン,アクリル,ビニロン,ポリ塩化ビニリデンのいずれ
かの合成樹脂繊維からなり、更に、前記耐久性基布が織
布又は不織布であることを特徴としている。
調整池等の岸辺の法覆工・根固工及び護床工に使用する
マット状護岸または護床構造体であって、耐久性基布に
数本並列に装着したすき間がある網状筒体に、ジェット
気流によるコアンダ効果を利用した注入装置を用いて石
礫を、流下してきた砂や泥がそのまわりに堆積するよう
に充填してなり、前記網状筒体はポリエチレン,ポリプ
ロピレン,ポリエステル,ナイロン,アクリル,ビニロ
ン,ポリ塩化ビニリデンのいずれかの合成樹脂繊維から
なり、更に、前記耐久性基布が、ナイロン,ポリエステ
ル等の耐久性繊維素材あるいは耐久性樹脂を被覆した素
材よりなる織布又は不織布であることを特徴としてい
る。
は請求項2に記載の前記網状筒体の内側に、耐腐食性の
布帛よりなる内袋を設けて二重構造に構成してなること
を特徴としている。
リエステル等の耐久性繊維素材あるいは耐久性樹脂を被
覆した素材よりなる織布又は不織布を用いたものが好ま
しく、網状筒体の素材としては、ポリエチレン,ポリプ
ロピレン,ポリエステル,ナイロン,アクリル,ビニロ
ン,ポリ塩化ビニリデンのいずれかが適材であり、通
常、3本〜10本程度を1枚の耐久性基布に装着したも
のを標準型とする。また、網状筒体内に充填する石礫と
しては、通常、直径10cm以下のぐり石が使用でき、
施工性を考慮すると20〜70mmの直径のものが好適
である。
は河川、湖沼等に作業性よく、また、高能率に施工する
ことができ、かつ、施工後には、流下してきた砂や泥等
が堆積して、植物の生育基盤や、動物の生息場所として
好適となり、また、水質の浄化を図ることもでき、生態
系保全のための環境を創出することができる。そして、
地盤の変化にも柔軟に対応できる。なお、網状筒体内に
耐腐食性の内袋を設けることにより、現場で不要となっ
た土砂も、もれ落ちることなく注入することができ、残
土処理を兼ねることもできる。
は護床構造体の実施形態を図面に基づいて説明する。図
1は、マット状護岸または護床構造体1の斜視図で、符
号2は耐久性基布、3はその耐久性基布2の上に装着さ
れた網状筒体、4はその網状筒体3内に充填された石礫
である。なお、石礫の他に、陶器、ガラス等を焼却して
できるリサイクル骨材や鉄材等をも用いることができ
る。その耐久性基布2は、例えばナイロン,ポリエステ
ル等の耐久性繊維素材あるいは耐久性樹脂を被覆した素
材による織布又は不織布で形成されたものが好ましく、
その厚みは0.3mm〜5mm程度、また、縦2〜6
m、横50cm〜2m程度のものを標準型とするが、そ
の寸法は施工条件等に応じて適宜に設定されてよく、ま
た、グリット・メッシュ状に形成したものであってもよ
い。
ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエステル,ナイロ
ン,アクリル,ビニロン,ポリ塩化ビニリデンのいずれ
かの合成樹脂繊維材が適材であり、また、金網で筒状体
を形成してもよい。その径は10〜50cmφ、長さ2
m〜6mのものを標準型とし、一枚の耐久性基布2に3
本ないし5本程度の網状筒体3を一体化させたものが用
いられる。また、その内部に充填する石礫4としては、
通常、直径10cm以下のぐり石が使用でき、施工性を
考慮すると20〜70mmの直径のものが好適である。
なお、網状筒体3はその下部両側のフランジ状部31,
31を耐久性基布2に対して縫着させて一体化すること
ができる。
1は、軽量なものでは人手によって、また、比較的重量
のあるものではクレーンに吊持させて施工対象となる河
川や湖沼の岸辺等の施工対象となる地盤(法面)5に作
業性よくかつ能率よく敷設することができるが、その網
状筒体3が柔軟であることから、地盤5の凹凸や屈折に
すき間なく密着し(図2参照)、石礫4の自重により定
着性が良好であるが、必要に応じて止め釘またはアンカ
ー6で要所を固定してもよい。なお、隣接する耐久性基
布2,2は、その端縁部に形成した孔7,…に紐または
針金を通して相互に固縛接続してもよい。
1は、その網状筒体3にすき間があり、かつ石礫4,…
間にもすき間があることから、流下してきた砂や泥がそ
のまわりに堆積しやすく、水質の浄化を図ることがで
き、かつ、施工後すぐに水性植物の生育基盤や水性動物
の生息場所として好適なものとなり、生態系保全のため
の環境を創出することができ、自然な景観を阻害するこ
とがない。
に変化(変形)することが多いが、これらの変化にきわ
めて柔軟に対応して、さらなる変化を効果的に抑制する
ことができ、浸食や堤体の決壊を未然に防止することが
でき、また、制水効果もあり防災効果が大きい。
填方法については、種々考えられるが、例えば、図3に
示すような注入装置9を用いて工場内においても現場に
おいてもきわめて能率よく充填作業をおこなうことがで
きる。すなわち、網状筒体3内に挿入されるガイドパイ
プ11と充填機の本体側10との間に、ガイドパイプ1
1と同じ内径を有する外側シリンダー13a(内径10
5mm)と、それよりも径小な内径を有する内側シリン
ダー13bとからなる長さ30〜50cm程度の二重シ
リンダー13を介装すると共に、外側シリンダー13a
にエアコンプレッサー(図示省略)から送られる圧搾空
気の注入口15を設け、当該注入口15から注入された
圧搾空気を内側シリンダー13bの先端外周部と前記ガ
イドパイプ11の基端部との間に形成した環状スリット
16から充填方向に沿ったジェット気流として噴出さ
せ、当該ジェット気流によるコアンダ効果により、内側
シリンダー13bの内部を気送される石礫を吸引して網
状筒体3内に充填できるように構成されている。なお、
17はコアンダ効果を高めるための空気取入口である。
示し、図4(A)は、コンクリート護岸21の根固め工
法用の素材としてマット状護岸または護床構造体1を水
辺から川底に敷設した場合、図4(B)は堰22におけ
る水たたき、洗掘を防止するためにその堰22の直下の
位置に敷設した場合、図4(C)は石張り工法(捨て石
マウント工法)における捨て石23の押え用として用い
た場合をそれぞれ示している。また、図示は省略する
が、その他に、海岸、干潟の流砂防止用等としても好適
である。
の下部にテープ8を差し渡してそのテープ8の両端を耐
久性基布2に接着することにより固定したものである。
その他、網状筒体3の耐久性基布2に対する固定方法は
縫着や接着による他、図示は省略するが、その網状筒体
3を回巻・抱持するリング状の止め具を耐久性基布2上
に設けてもよい。
状筒体3の内側に耐腐食性の布帛よりなる内袋33を設
けて二重構造としたものであり、この場合、現場で不要
となった土砂を注入することができ、残土処理を兼ねる
ことができる。なお、その内袋33の布帛の素材として
は、耐腐食性であると共に、通気性が良好で耐久性のあ
るものが好ましく、例えばアクリル,ポリ塩化ビニリデ
ン,ポリエステル,ビニロン,ナイロン等で編織した布
帛を用いた内袋33が好ましい。また、二重構造にしな
い場合は、網状筒体3の目合いを小さくすれば残土処理
が可能となる。
護岸または護床構造体によれば、耐久性基布に、数本並
列に装着したすき間がある網状筒体内に石礫を、流下し
てきた砂や泥がそのまわりに堆積するように充填するの
で、工場においても現場においてもきわめて能率よくそ
の充填作業をおこなうことができる。
は、軽量なものでは人手により、比較的重量のあるもの
ではクレーンにより吊持して河川、湖沼等に作業性よ
く、また、高能率に施工することができ、かつ、耐久性
基布に、数本並列に装着したすき間がある網状筒体内に
石礫を、流下してきた砂や泥がそのまわりに堆積するよ
うに充填するので、施工後には、流下してきた砂や泥等
が堆積して、植物の生育基盤や、動物の生息場所として
好適となり、また、水質の浄化を図ることもでき、生態
系保全のための環境を創出することができる。
応することができ、さらなる変形を効果的に防ぐことが
できる。
ることにより、現場で不要となった土砂を全て注入する
ことができ、残土処理を兼ねることもできる。
施形態を示す斜視図である。
明図である。
(B)は堰の水たたき、洗堀防止用として、(C)は石
張り工法における石押え用としてそれぞれマット状護岸
または護床構造体を用いた場合の説明図である。
形態を示す斜視図である。
態を示す斜視図である。
ト)、2…耐久性基布、3…網状筒体、33…内袋、4
…石礫、9…注入装置。
Claims (3)
- 【請求項1】 河川、湖沼、調整池等の岸辺の法覆工・
根固工及び護床工に使用するマット状護岸または護床構
造体であって、耐久性基布に数本並列に装着したすき間
がある網状筒体に石礫を、流下してきた砂や泥がそのま
わりに堆積するように充填してなり、前記網状筒体はポ
リエチレン,ポリプロピレン,ポリエステル,ナイロ
ン,アクリル,ビニロン,ポリ塩化ビニリデンのいずれ
かの合成樹脂繊維からなり、更に、前記耐久性基布が織
布又は不織布であることを特徴とするマット状護岸また
は護床構造体。 - 【請求項2】 河川、湖沼、調整池等の岸辺の法覆工・
根固工及び護床工に使用するマット状護岸または護床構
造体であって、耐久性基布に数本並列に装着したすき間
がある網状筒体に、ジェット気流によるコアンダ効果を
利用した注入装置を用いて石礫を、流下してきた砂や泥
がそのまわりに堆積するように充填してなり、前記網状
筒体はポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエステル,
ナイロン,アクリル,ビニロン,ポリ塩化ビニリデンの
いずれかの合成樹脂繊維からなり、更に、前記耐久性基
布が、ナイロン,ポリエステル等の耐久性繊維素材ある
いは耐久性樹脂を被覆した素材よりなる織布又は不織布
であることを特徴とするマット状護岸または護床構造
体。 - 【請求項3】 前記網状筒体の内側に、耐腐食性の布帛
よりなる内袋を設けてなることを特徴とする請求項1ま
たは請求項2に記載のマット状護岸または護床構造体。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP03303097A JP3354421B2 (ja) | 1997-01-31 | 1997-01-31 | マット状護岸または護床構造体 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP03303097A JP3354421B2 (ja) | 1997-01-31 | 1997-01-31 | マット状護岸または護床構造体 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH10219654A JPH10219654A (ja) | 1998-08-18 |
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Family Applications (1)
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JP03303097A Expired - Fee Related JP3354421B2 (ja) | 1997-01-31 | 1997-01-31 | マット状護岸または護床構造体 |
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1997
- 1997-01-31 JP JP03303097A patent/JP3354421B2/ja not_active Expired - Fee Related
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