JP2012041744A - 河川における水害防止方法および防止構造 - Google Patents

河川における水害防止方法および防止構造 Download PDF

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Abstract

【課題】河川の水位が所定値にまで上昇したとき、その増水を堤防外の陸地の透水層中へ流出させ、もって堤防の決壊やオーバーフローによる家屋への浸水、田畑の災害を未然に防止することを課題とする。
【解決手段】河川1の堤防2、2に、河川の水位が所定域を超えたとき堤防の河川側から河川外の陸地側の透水層中へ水を通す通水路3を設け、河川の水位が上昇して所定水域を超えたとき前記通水路3を通じて堤防外の陸地の透水層5中へ流出させるようにしたことにある。
【選択図】図1

Description

本発明は、河川の増水による堤防の決壊や溢水による付近の家屋への浸水などの災害を未然に防ぐための河川における水害防止方法および防止構造に関する。
通常の河川は、図9に断面図として示すように、河川1を仕切る堤防2、2は過去の経緯等に基づきこれらによるデータを基に勘案して所定の強度や高さに構築されているが、過去に経験したことのないような豪雨に見舞われると河川の水位が急速に上昇し、その増水による水圧によって堤防2、2が決壊したり、堤防を越える溢水(オーバーフロー)により河川外に土石流が流れ出し、これらによって家屋への浸水、家屋の流失、水田や畑、果樹園等の破壊など、多大な損失を与えることになる。
上記の点を解消する有効な対策手段を示す文献は見当たらない。
特開2010−112163
本発明は上記の点に鑑み、これらの問題点を効果的かつ安価に解消し得る河川における水害防止方法および防止構造を提供することを課題をとするものであって、河川の水位が所定水域を超えるに至るまで増水したときその増水した水を堤防外へ導き、河川外の陸地中の透水層内に浸透させることにより増水分を河川外に吸収排水させ、必要以上の増水を抑制するようにしたことにある。
ここにおいて「所定水域」としては、通常における豊水域を指称するが、その増水量に基づく「所定水域」のレベルはその河川に対して最適値が選定される。
上記課題を解決する手段として本発明は、河川の水位が所定水域を超えたとき堤防の河川側から河川外へ水を通す通水路を通じて堤防外の陸地の透水層中流させるようにしたことにある。
上記通水路の河川側の開口部に流草木等の流入を阻止するためのネット材を張装することが望ましい。
前記通水路は堤防の長手方向に間欠的に配設し、その配設位置は堤防外の陸地中の透水層の存在位置に対応させることが望ましい。
前記通水路の構造としては、複数の通孔を貫設したコンクリートブロック構造、複数本の棒状材を縦棧に所要の間隔をおいて固着してなる単位ユニットを複数個合体させて構成したユニット構造などがある。上位棒状材は中空パイプ材、無空の棒状棧、丸棒、角棒等から選択することができる。
通水路の他の構造例として、前後面が開放された直方体形状の枠体内に通孔として棧能する多数本のパイプ材を可及的密に詰納して構成してもよい。
上記いずれの構造による通水路も、堤防内に構築されるコンクリート製基礎に固定して堤防と一体化させる。
本発明によれば、急激な降雨等により河川の水位が上昇し、河川の水位が所定水域を超えると、その増水した水は堤防に設置された通水路を通じて堤防外へ流出し、その流出域の堤防外の陸地の透水層中に浸透して吸収させることにより河川の水位の上昇が防がれ、これにより堤防の決壊やオーバーフローによる流出が防がれて河川付近の家屋への浸水や田畑、果樹園などに与える被害を未然に防ぐことができる。
また本発明によれば、別途構成した通水路を堤防内に組み込むことで実施することができるので、新規構築の堤防に限らず既設の堤防への適用も可能であるうえ、堤防の高さや厚さを必要以上に大きくせずともよく、これらにより安価な河川安全対策とすることができる。
本発明を適用した河川の一実施形態を示す断面図。 同、堤防への通水路の設置位置を例示する説明図。 同、通水路の構造例を示す一部を断面表示した斜視図。 図3における通水路を取り出して示す一部を断面表示した斜視図。 通水路の他の構成例における単位ユニットの斜視図。 図5の単位ユニットを重層して通水路とする説明図。 通水路の他の構成例を示す一部切欠斜視図。 図6示の通水路を堤防内に設置した状態を示す断面図。 従来の河川を示す断面図。
図1は本発明の一実施形態の概要を断面図として示すもので、河川1を仕切る堤防2、2に河川1側から河川1外へ水を通すことができる通水路3が設けられている。
この通水路3は、図2に例示するように堤防2、2の長手方向に所要の間隔をおいて間欠的に配設され、その配設位置としては、堤防2、2外の地盤(以下、陸地4という)の透水層5が存在する箇所に対応して設置される。
次に前記通水路3の具体的構造例について説明する。
図3、図4は、通水路3がコンクリートブロック構造とされた実施形態を示すもので、直方体形状に形成されたコンクリートブロック6の一面側から他面側にかけて貫通する複数の通孔7、7・・・が形成され、このブロック6を堤防2の所定位置に埋設することにより通水路3とされたものである。
上記コンクリートブロック6の高さHは、堤防2に対し河川1の水位が図1に示す平常水位Lよりやや上部位置の豊水域Lから危険水位Lに至る範囲をカバーし得る寸法とされている。上記通水路3の堤防2の長手方向の長さおよび設置間隔は、河川1の川幅等を勘案して適宜選定される。
上記コンクリートブロック6の堤防2内への埋設に際しては、図4に例示しているようにコンクリートブロック6の上下部に所要数のアンカー部材8、8を設け、このアンカー部材8、8を堤防2内に構築されるコンクリート製の基礎9、9(図8参照)内に埋設することにより堤防2と一体化するようにして設置される。
上記通水路3を堤防2内に設置したのち前記通孔7、7・・・の河川1側の開口端に金網等のネット材10が張装され、流木や草等の固形物が通孔7、7・・・内に流入することを防ぐようになされる。
したがって河川1の水位が増水により通水路3の高さ位置にまで到達すると、その増水した水はコンクリートブロック6に貫設された通孔7、7・・・にネット材10の網目を通って流れ込み、通孔7、7・・・の反対端から陸地4内の透水層5へ流入し、その透水層5の礫間の隙間を通って浸透して吸収される。
図5、図6は、複数本のパイプ材11、11・・・を縦棧12、12・・・に上下に所要の間隔をおいて溶接等により固着して単位ユニット13を構成し、このユニット13を複数重層して通水路3を構成するようにした形態を示している。
この実施形態においては、パイプ材11、11・・・の内部が通孔7となり、この通孔7とパイプ材11、11・・・の上下間の間隔部14も通孔としての棧能を果し、河川1の増水分をこれら通孔を通じて堤防2外の陸地4内の透水層5中へ流出させるようになっている。
またこの実施形態にあっては、前記縦棧12、12・・・の上下部をアンカー部材8、8として図8に示すように堤防2内に構築されるコンクリート製の基礎9、9に埋設することにより堤防2と一体化される。
この実施形態においても、河川1側に面する通水路3の全域をカバーするようにネット材10が張装される。
またこの実施形態におけるパイプ材11、11・・・を無空の棒状材に代え、この棒状材を縦棧12、12・・・に固着してこれら棒状材間の間隔部14に通孔としての棧能を与えて通水路3としてもよい。
図7は通水路3のさらに他の形態例を一部切欠して示すもので、この形態においては、外殻を構成する前後面が開放された直方体外形を有する枠体15内に多数本のパイプ材11,11・・・が可及的密に詰納され、これらパイプ材の通孔7、7・・・に水が流れるようになっている。
上記パイプ材11,11・・・は、鋼管、ヒューム管等、強度の大な材質のものが選択される。そして堤防2への施工については前述の実施形態と同様にして構築することができる。
以上の構成例のほかに通水し得る構造体であれば通水路3として採用することができる。
なお前記通水路3より上部の堤防部分は必ずしも設けずともよく、通水路3の上面は人の通行に支障のない程度に別途平坦化処理を施せばよい。
次に本発明による排水能力について検証する。
通常河川1は沖積地に存在することが多い。したがって、陸地4側の通気帯中および帯水層中の透水性に優れた地層が広範囲に存在しており、広大な貯水槽となっている。
そのため陸地側への流出量が例えば1箇所の受け入れ面積を200m四方としても、地層の空隙率が砂礫層の場合一般的には10〜30%とされているので、10%と最小値で試算すると、
貯水量=200m×200m×2.0m(透水層厚)×空隙率0.1=8000m2
これに流速1.0×10-3m/secとして
8000×0.001=8m3/sec×86400(1日の秒数)=691200m3
となり、堤防2の両岸の長手方向に通水路3を間欠的に10基設置した場合、約690万トンの水を堤防外の陸地側に流出させることが可能となる。
上記のように陸地側へ流出した水は、種々の災害を未然に防止するのみならず、地下水への還元にもなり、渇水対策にも貢献することができる効果をもたらす。
なお、上記試算における水の流出量は、流域面積や流速によって左右されたとしても、一般的な数値より低い値を採用しているので試算値より多い流出量が見込めると考えられる。
以上のように本発明によれば、豪雨等により河川1の水位が上昇し、通水路3の設置位置まで増水すると、その水は通水路3の通孔7(または間隔部14)を通って堤防2外の陸地4の透水層5中に図2に矢印Aで示しているように拡散して流入し、透水層5の全域に吸収され、これにより所期の目的を達成することができる。
1 河川
2 堤防
3 通水路
4 陸地
5 透水層
6 コンクリートブロック
7 通孔
8 アンカー部材
9 コンクリート製基礎
10 ネット材
11 パイプ材
12 縦棧
13 単位ユニット
14 間隔部
15 枠体

Claims (10)

  1. 河川の水位が所定水域を超えたとき堤防の河川側から河川外へ水を通す通水路を通じて堤防外の陸地の透水層中に流出させることを特徴とする河川における水害防止方法。
  2. 河川の堤防に、河川の水位が所定水域を超えたとき堤防の河川側から河川外へ水を通す通水路が設けられ、河川の水位が所定水域を超えたことき該通水路を通じて堤防外の陸地の透水層中へ流出させるようになされていることを特徴とする河川における水害防止構造。
  3. 前記通水路の河川側の開口部に流草木等の流入を阻止するためのネット材が張装されている請求項2記載の河川における水害防止構造。
  4. 前記通水路は、堤防の長手方向に間欠的に配設されている請求項2または3記載の河川における水害防止構造。
  5. 前記通水路は、堤防外の陸地内の透水層の存在位置に対応して設置されている請求項2〜4のいずれか1項記載の河川における水害防止構造。
  6. 前記通水路は、複数の通孔が貫設されたコンクリートブロック構造とされ、このコンクリートブロックを堤防の所定位置に埋設することにより通水路とされている請求項2〜5のいずれか1項記載の河川における水害防止構造。
  7. 前記コンクリートブロックの上下部にアンカー部材が固設され、このアンカー部材を堤防内に構築されるコンクリート製基礎中に埋設して堤防と一体化されている請求項6記載の河川における水害防止構造。
  8. 前記通水路は、複数本の棒状材を縦棧に所要の間隔をおいて固着してなる単位ユニットを複数組合体した構成とされ、前記縦棧の上下端をアンカー部材として堤防内に構築されるコンクリート製基礎中に埋設して堤防と一体化されている請求項2〜5のいずれか1項記載の河川における水害防止構造。
  9. 前記棒状材がパイプ材からなっている請求項8記載の河川における水害防止構造。
  10. 前記通水路は、前後面が開放された枠体内に通孔となる多数本のパイプ材が可及的密に詰納され、この枠体を堤防内の所定位置に埋設するようになされている請求項2〜5のいずれか1項記載の河川における水害防止構造。
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