JP2017106161A - 中空部流水型堤防 - Google Patents

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Abstract

【課題】河川堤防の決壊に対し、強固な構造であり、且つ増水時に対し効果的な構造となる河川堤防を提供することを課題とする。
【解決手段】河川堤防の外周をコンクリート壁にて形成し、内部を空洞とし、堤防の河川側斜壁には多数の取水口を備え、該取水口より堤防内部へと河川水を取り入れ堤防の内部を河川の一部として利用する。また、嵩上部を構築する場合も容易に強固な構造とすることができ、増水時による堤防の決壊や、越流水に対し、効果的な構造といえる。
【選択図】図1

Description

本発明は、河川の護岸に利用される堤防に関する。
河川における堤防の構造は、主に盛土による工法が多用され、経年により草木が育成し自然堤防に似た強固な構造となる。しかし人工にて構築された盛土工法による堤防は、幾度にも及び決壊し大きな課題となっている。
そこで決壊に対する防止方法として、護岸ブロックや根巻きコンクリートによる工法も多用されている。しかし、護岸ブロックは浸食に対する効果は大きいものの、亀裂も入りやすく堤防の決壊には有効ではない。また、根巻きコンクリートや法面ブロックにおいても同様で、構造物自体が堤防の盛土部分によって支えられているため、堤防の決壊と同時に脆く崩れてしまう。
また、堤防決壊の防止策として、特許文献1にみられる、越流水による浸食防止シートや、特許文献2による河川堤防の補強用ブロック、また特許文献3によるプレキャスト・コンクリート製の型枠の中に生コンクリートを打設する工法も開示されている。
特開2015−117474号公報 特開2006−200249号公報 特開2010−174493号公報
しかし、河川堤防は様様な状況により決壊し、例えば特許文献1に記載されるように、越流水が堤防頂部より浸食し決壊に至る場合や、増水時の大きな水圧により堤防の脆い箇所が破壊されるように決壊する場合、また、増水時の膨大な水圧によるポンピング現象が起こり、この現象により決壊が誘発されることともなる。このポンピング現象に対し効果的な構造が特許文献2である。
何れにしても多様な状況に対応することは難しいものであり、決定的な解決策には至っていない。そこで河川堤防の決壊に対し強固な構造となる堤防を提供することを課題とする。
本願発明による中空部流水型堤防(以下中空堤防という)は、プレキャストコンクリートにより堤防自体を構築することにある。プレキャストコンクリートにて施工することは、現場打設と比べて利点が多いからである。しかし現場の地形によっても条件は変化するため限定されるべきものではない。
この中空堤防の特徴は、周囲をコンクリート壁で形成し、内部を空洞とする。この空洞(中空部)へ随所に設けた取水口より河川水を流入させ、河川の一部として利用することである。
中空堤防の敷設方法においては、小型のものはボックスカルバートと同様、延長を短く単体として敷設する工法となる。しかし大型となる場合が多いことから生産工場よりの運搬が不可能な場合も生ずる。これに対しては生産工場にて分割して製造し現場にて組み立てながら敷設する方法が適切と考えられる。また、現場に作業場としての用地があれば、現場にて単体として製造し、クレーンで吊り上げ移動して敷設する方法や分割して組み立てながら敷設することもできる。この現場にて単体として製作する方法は海岸での消波ブロック等にはよく見られる。何れにしても現場の地形や状況に大きく左右されるため、工法も多様に対応することとなる。
コンクリートによる堤防の効果は、盛土のように決壊しないことである。つまり越流水が発生しても、越流水が流出するのみで、決壊時のように局部に大量の流水が発生し、家屋を押し流すようなこともない。
また、堤防の護岸に施工されるブロック積や根巻きコンクリートの場合は、堤防の土砂の流出に伴い容易に倒壊(決壊)する構造である。つまり堤防の盛土部分によって支えられているからである。それに対し中空堤防はコンクリートによって形成された形状のまま自立し、河川水に対しても浸食されることはない。
もう一つの特徴は、中空部を河川の一部として利用することである。つまり取水口より河川水を取り入れ、中空部内を流れさせることである。これにより増水時の水位は抑えられ、越流水の抑止の効果を奏するものである。またこの方法により中空堤防の安定性も高まるものである。
本願発明による中空部流水型堤防に係る、小型堤防における断面図 同、中型堤防における断面図 同、ブロックタイプ設置見取図 同、大型堤防における断面図 同、河川側斜壁正面図 同、通常型取水口の横断面図 同、取水型取水口の横断面図 同、取水口網の横断面図 同、取水口網の正面図
形態について詳しく説明すると、中空堤防の大きさを大別すると、小型・中型・大型とに分けられる。小型堤防について図1を用いて説明すると、大きさにおいては車輛にて工場より運搬できる大きさであって、従来のボックスカルバートに似る構造(形状)である。敷設方法は基礎コンクリート(6)の打設後に敷設し、下部の陸地側には横ずれ防止部(7)を備える。この横ずれ防止部(7)は基礎コンクリート(6)より突出した鉄筋にて固着される。
次に中型堤防について図2を参照に説明すると、大きさは道路を運搬するには不可能となるため、工場にて細分化して製造し、現場にて組み立てる構造となる。また、床板(1)に掛かる荷重を支えるための床板支持部(5)を備える必要がある。この床板支持部(5)は支柱状や壁面状等特に形状は限定されるものではない。また、床板(1)の強度も必要に応じ、厚みや配筋により確保されるものである。
ここで細分化した中空堤防について説明すると、図3に示すブロックタイプとして、壁面に通水口を多数備えた小型通水ブロックを積み重ね、一つの堤防として利用する。この通水口の位置においては小型通水ブロックの設置位置により、あらかじめ決定されるものである。また、小型通水ブロックの断面形状としては、正方形(中央)タイプと斜形(側面)タイプとに分けられ、それらの組み合わせにおいて堤防の大きさに対応することができる。また、設置の際の固定方法としては、凹凸部による嵌合式、アンカーボルト等による繁止、接着剤利用等幾つか考えられ、またそれ等を組み合わせることも可能である。しかし、メンテナンスを考慮すると、嵌合式が最も適切と考えられる。
次に大型堤防について図4を参照に説明すると、中空堤防の敷設において大型となることから、現場において型枠による生コンクリート打設工法が適切と考えられる。また、基礎コンクリートはコンクリートパイル(8)を利用することも考慮しなければならない。これは伏流水やポンピング現象に効果を奏するものである。また、基礎コンクリート(6)の下部に使用する栗石や割栗(砕石)は通水性が良いため、かえってポンピング現象を誘発することとなるため止水マット(12)を利用することが好ましい。
次に中空堤防を設置するには、堤防全体を中空堤防とすることはコスト的に困難であるため、河川側のみに中空堤防を構築することが効果的と考えられる。この場合、仮に越流水が多量に発生し盛土部分が決壊しても、中空堤防のみで堤防の役割を果たし、河川水の流出を阻止することができる。また、擁壁嵩上部(9)を設ける場合は、単独設置に比べ強固な構造とすることができる。また、図3による小型通水ブロックを利用する場合は、盛土部分の決壊に備え背面(陸地側)に擁壁等により倒壊防止措置を施す必要がある。
次に通水口について図5を参照に説明すると、中空堤防は増水時に利用するだけで充分な効果が得られるものであって常時通水しなければならないものではない。従って取水口は河川側斜壁(2)の上部に集中する構造であってもよい。特に河川側斜壁(2)の下部に近い程、増水時は土砂等の混在が多く、下部に備えることはリスクとなる。しかし増水時に河川水が高水位に達するまで中空堤防の内部に流水がなく空洞のままでは、浮力が働き、水圧も大きいことから安定性を欠くものである。従って取水口の位置は河川側斜壁(2)の中央部に点在、上部に集中する形状が最適と考えられる。
この図5は参考図であって、取水口の大きさ、形状、位置、また、取水口網(10)においても、何ら限定されるものではない。また、図6は例えばプレキャストコンクリートに組み込まれた取水口網(10)であり、図7はボルト等により取り付ける取水口網(10)である。特にこの図7の取水効果翼(11)は、河川水を効率よく流入させることができ、この取水型取水口とすることで河川水を多く取り入れ、内部水圧(流速)を上げることで流水量を多くすることができる。また、排水においては河川水(水位)の減少に伴い自然流出するものである。
次に図8、図9は取水口網(10)の一般的な後付けタイプである。これは中空堤防の河川側斜壁(2)において、型枠による施工が容易であることから一般的といえるものであり、この場合は取水口網(10)に取水効果翼(11)を備えることが好ましい。
また、河川の沿線において、特に危険性の高い箇所に大量の河川水を流入させるゲートを設けただけの、取水口をもたない構造も考えられる。つまりバイパス的効果を担うものである。
最後に維持管理において説明すると、図3のブロックタイプの堤防や図4の大型堤防には適用することが難しいものの、図1及び図2に記載の堤防には、要所に扉を設け建設機械の出入口とすることができる。堤防内はその広さから建設機械による作業や車輛の運行も可能であり、小型建設機械には容易なことである。この方法により、堤防内の土砂等の搬出や、流木等の撤去もでき、また取水口網(10)においては取り付け不要ともなる。またこの中空堤防は増水時の流水により流速も早く、底板(川底)もコンクリート面であるため、土砂が多く堆積するとは考えにくい。また下流での中空堤防排水口には土砂に対する処理法も考慮する必要がある。
1 床板
2 河川側斜壁
3 陸地側斜壁
4 底板
5 床板支持部
6 基礎コンクリート
7 横ずれ防止部
8 コンクリートパイル
9 堤防嵩上壁
10 取水口網
11 取水効果翼
12 止水マット

Claims (1)

  1. コンクリート壁により外周を形成し、内部を空洞とする堤防であって、該堤防の河川側斜壁に取水口を備え、該取水口により増水時の河川水を流入させ、河川の一部として利用することを特徴とする中空部流水型堤防。
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