JP6346889B2 - 車両用立柱サッシュ及びその製造方法 - Google Patents

車両用立柱サッシュ及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数の鋼板を溶接して構成する車両用立柱サッシュ及びその製造方法に関する。
車両用ドアサッシュの立柱サッシュは、複数の鋼材を結合してなっている。従来、鋼材はメッキを施さない生鋼材(一般的に冷間圧延鋼板(SPCC材))が用いられており、アーク溶接(抵抗溶接)によって溶接されていた。アーク溶接は、重ね合わせた生鋼板の間に一方の電極である溶接棒(溶接ワイヤ)を接近させ、溶接棒と生鋼板の間に発生させたアークによってもたらされる光熱で、生鋼板及び溶接棒を溶融させて一体化する溶接方法である。
一方、立柱サッシュのサビを防止するために、溶接結合される鋼板の少なくとも一方を、亜鉛メッキを施したメッキ鋼鈑から構成する試みがされている(特許文献1)。
特開2008−290129号公報
ところが、メッキ鋼板は、スポット溶接すると、発生する亜鉛蒸気により、溶接電極が傷みやすい(耐久性が阻害される)という問題がある。一方、溶接棒を用いるアーク溶接では、溶接電極の耐久性が阻害されるおそれはないが、溶接時に発生する亜鉛蒸気により、爆飛が発生しやすいという問題がある。
本発明は、複数の鋼板をアーク溶接して立柱サッシュを構成する際、爆飛の問題が生じにくい車両用立柱サッシュの製造方法を得ることを目的とする。
また本発明は、従来立柱サッシュのガラスラン保持部を形成する際、複数の鋼板の重ね合わせ部を結合するために一般的に用いられていたヘミング加工を用いることなく、ガラスラン保持部を形成することができる車両用立柱サッシュの製造方法を得ることを目的とする。
さらに本発明は、溶接痕を、ガラスランで容易に隠すことができる、溶接痕の小さい車両用立柱サッシュの製造方法を得ることを目的とする。
本発明は、インナー部材とアウター部材により袋状部が形成され、上記インナー部材と上記アウター部材における一方の部材と他方の部材に、互いの板厚端面以外の面で重畳して上記袋状部を閉じる重畳部を有する車両用立柱サッシュにおいて、上記インナー部材とアウター部材の少なくとも一方がメッキ鋼板からなること、上記一方の部材の端部に、上記重畳部から延びて折曲され、側面が上記他方の部材の板厚端面に対向し、且つ該対向部分以外で上記他方の部材と重畳せずに上記一方の部材の板厚端面を含む折曲部を形成したこと、上記折曲部と、上記他方の部材上記板厚端面との間にアーク溶接用隙間を設定したこと、上記一方の部材と上記他方の部材の間に、上記アーク溶接用隙間に連通させて、ガス抜き隙間を形成したこと、及び上記折曲部と、上記他方の部材の上記板厚端面とがアーク溶接されたこと、を特徴としている。
製造方法に係る本発明は、インナー部材とアウター部材により袋状部が形成され、上記インナー部材と上記アウター部材における一方の部材と他方の部材に、互いの板厚端面以外の面で重畳して上記袋状部を閉じる重畳部を有する車両用立柱サッシュの製造方法であって、上記インナー部材と上記アウター部材の少なくとも一方をメッキ鋼板から形成し、上記インナー部材とアウター部材のうち上記一方の部材の端部に、上記重畳部から延びて折曲され、側面が上記他方の部材の板厚端面に対向し、且つ該対向部分以外で上記他方の部材と重畳せずに上記一方の部材の板厚端面を含む折曲部を形成するステップ;記折曲部と、上記他方の部材の上記板厚端面との間にアーク溶接用隙間を設定するステップ;上記一方の部材と上記他方の部材の間に、上記アーク溶接用隙間に連通させて、ガス抜き隙間を形成するステップ;及び、上記折曲部と、上記他方の部材の上記板厚端面とをアーク溶接するステップ;を有することを特徴としている。
本発明の車両用立柱サッシュにあっては、上記アウター部材の端部に、窓開口側に延びる上記折曲部が形成され、上記アウター部材の上記折曲部とインナー部材の車外側を向く板厚端面との間に上記アーク溶接用隙間が設定され、上記アウター部材の上記折曲部と上記インナー部材の上記板厚端面とがアーク溶接されていることが実際的である。
インナー部材とアウター部材の結合部分のうち少なくとも折曲部は、ガラスラン保持凹部の車内側の保持部を形成する。
ガス抜き隙間は、上記インナー部材と上記アウター部材少なくとも一方に、上記インナー部材と上記アウター部材を互いに離間させるように段部を形成することで形成するのが実際的である。
本発明は、インナー部材とアウター部材により袋状部が形成され、この袋状部を閉じる重畳部をインナー部材とアウター部材が有する車両用立柱サッシュにおいて、インナー部材とアウター部材の少なくとも一方をメッキ鋼板から構成した上で、アウター部材とインナー部材の一方の部材の折曲部と他方の部材の板厚端面との間にアーク溶接用隙間を設定し、一方の部材と他方の部材の間に、アーク溶接用隙間に連通させてガス抜き隙間を形成し、折曲部と他方の部材の板厚端面をアーク溶接するので、爆飛の問題なく、且つヘミング加工を用いることなく、インナー部材とアウター部材をアーク溶接結合して、好適な車両用立柱サッシュを得ることができる。
本発明によるメッキ鋼板とメッキ鋼板のアーク溶接により形成した車両用立柱サッシュを用いた車両ドアの一例を示す側面図である。 図1のII−II切断線に沿う立柱サッシュの断面図である。 本発明による立柱サッシュの溶接前の第1の実施形態を示す断面図である。 本発明による立柱サッシュの溶接前の第2の実施形態を示す断面図である。 本発明による立柱サッシュの溶接後の第1の実施形態を示す断面図である。 本発明による立柱サッシュの第3の実施形態の溶接後を示す断面図である。 立柱サッシュのアーク溶接用隙間が溶接棒よりも小さい(狭い)場合の溶接後の様子を示す断面図である。
図1は、車両ドア10を有する乗用車の側面形状を示している。車両ボディBのドア開口(ボディ開口)Aを開閉する車両ドア10は、ドア本体(インナパネルとアウタパネル)11の上部に窓開口12を形成するドアサッシュ(窓枠)13を備えている。
ドアサッシュ13は、窓ガラスGの上縁を受け入れる側面視で曲折したアッパサッシュ14と、車両ボディBのセンターピラー16に沿い窓ガラスGの上下方向縁部を受け入れる立柱サッシュ20とを有している。立柱サッシュ20の上端部とアッパサッシュ14の端部とは周知手段で接続固定され、アッパサッシュ14と立柱サッシュ20の下方は、ドア本体11内に延びて該ドア本体11に固定される。本実施形態は、このドアサッシュ13の立柱サッシュ20に適用したものである。
立柱サッシュ20は、図2に示すように、インナー部材(メイン立柱部材)21、アウター部材(サブ立柱部材)22及びウェザーストリップ保持部材23を備えている。このうち、インナー部材21とアウター部材22とは亜鉛メッキ鋼板からなり、ウェザーストリップ保持部材23は生鋼板(冷間圧延鋼板(SPCC材))からなっている。ウェザーストリップ保持部材23は無くてもよく、ウェザーストリップをインナー部材21にクリップ止めしてもよい。インナー部材21の板厚は、アウター部材22の板厚より厚い。
インナー部材21は、車両の車外側に位置する意匠部21aと、該意匠部21aから車内側に延びる折返部21bとを有し、折返部21bは、意匠部21aから斜めに車内側に延びる車内方向延長部21b1、車内方向延長部21b1の車内側端部から窓開口側に延びる前後方向部21b2、及び前後方向部21b2の窓開口側端部から車外側に延びる車外方向延長部21b3を有している。
アウター部材22は、車両の車外側に位置する意匠部22aと、該意匠部22aから車内側に延びる折返部22bとを有し、折返部22bは、インナー部材21の車内方向延長部21b1に沿って斜めに車内側に延びる車内方向延長部22b1、車内方向延長部22b1の車内側端部から窓開口側に階段状に延びる閉断面(袋状部)形成部22b2、及び閉断面形成部22b2の窓開口側端部からインナー部材21の車外方向延長部21b3に沿って車外側に延びる車外方向延長部22b3を有している。意匠部22aの窓開口側の先端部は折返密着部22a1を構成している。
インナー部材21の折返部21b(車内方向延長部21b1、前後方向部21b2及び車外方向延長部21b3)と、アウター部材22の折返部22b(閉断面形成部22b2)とで、閉断面形状の袋状部22cを形成している。インナー部材21の車外方向延長部21b3の車外側の先端部とアウター部材22の車外方向延長部22b3の車外側の先端部は、袋状部22cを閉じるように互いに板厚方向に重畳された重畳部をしている。アウター部材22の車内方向延長部22b1は、車内方向延長部22b1の上下方向に所定間隔で複数箇所に、窓開口側から窓開口とは反対方向に突出した、溶接用の座面22b11を備えている。車内方向延長部22b1及び座面22b11とインナー部材21の車内方向延長部21b1は、袋状部22cを閉じるように重畳された重畳部を構成している。なお、車内方向延長部22b1に座面22b11を形成せずに、車内方向延長部22b1と21b1とを重畳させて板部を構成してもよい。車内方向延長部22b1と21b1とを直接重畳させた重畳部としてもよい。あるいは、溶接用の座面をインナー部材21の車内方向延長部22b1側に設けてもよい。なお、本実施形態の説明では立柱サッシュ20の袋状部22cを形成する2部材のうち、車内側に位置する部材(符号21を付した部材)をインナー部材、車外側に位置する部材(符号22を付した部材)をアウター部材22と称するが、袋状部22cを形成する2部材のうち、重畳部の外側に位置する部材(符号21を付した部材)をアウター部材、内側に位置する部材(符号22を付した部材)をインナー部材と称してもよい。
ウェザーストリップ保持部材23は、ドア側ウェザーストリップDWSを保持するチャンネル材で、インナー部材21の車内方向延長部21b1、アウター部材22の車内方向延長部22b1と一緒に溶接結合(例えばスポット溶接)されている。ドア側ウェザーストリップDWS及び車両ボディBに支持されたボディ側ウェザーストリップBWSは周知のように、車両ドア10を閉じたとき、車両ボディBのセンターピラー16との間及びインナー部材21の車内方向延長部21b1との間で圧縮されて、雨水の車両ボディ内への浸入を防止する。
アウター部材22の意匠部22aと折返部22bは、ガラスランGRを保持するガラスラン保持凹部を構成し、ガラスランGRは周知のように窓開口12を開閉する窓ガラスGを案内する。アウター部材22の車外方向延長部22b3の車外側の端部は、車外方向延長部21b3と重畳する重畳部から延びて窓開口側に折曲された折曲部22b4を構成しており、インナー部材21の車外方向延長部21b3における車外側を向く車外側板厚端面(板止まり)21b4は、この折曲部22b4の車内側の面(側面)に対向している。折曲部22b4は、窓開口12側(図3の左方)に向くアウター部材22の板厚端面22b6を含んでおり、折曲部22b4より先には、車外方向延長部21b3に対して板厚方向に重なる折り返し部分が設けられていない。すなわち、折曲部22b4が設けられている端末部分においてインナー部材21とアウター部材22は、一方の部材の端部を折り返して他方の部材の端部を挟持する所謂ヘミング加工による結合が行われていない。窓ガラスGが開閉駆動されると、ガラスランGRには車両幅方向の力が加わる。折曲部22b4は、この力を受け止め、ガラスランGRが破損するのを防ぎ、バタツキも防ぐ。つまり、折曲部22b4は、ガラスラン保持凹部の車内側の保持部を形成している。
インナー部材21の意匠部21aとアウター部材22の意匠部22aはほぼ面一となり、その外面に装飾部材であるガーニッシュが装着される。
アウター部材22の車外方向延長部22b3の車外側の端部は、窓開口側に折曲された折曲部22b4を構成しており、インナー部材21の車外方向延長部21b3の車外側板厚端面(板止まり)21b4は、この折曲部22b4の車内側の面に対向している。アウター部材22の折曲部22b4とインナー部材21の車外方向延長部21b3の車外側板厚端面21b4との間に、アーク溶接用隙間31を設定してある(図2、図3、図5参照)。
車外方向延長部21b3と22b3との間には、アーク溶接用隙間31に連通させて、ガス抜き隙間32が形成されている。例えば、車外方向延長部21b3と22b3のいずれか一方に、互いを離間させる形状の段部を設けてガス抜き隙間32を形成できる。図3は、車外方向延長部22b3の折曲部22b4との間の部分に段部22b5を設けてガス抜き隙間32を形成した第1の実施形態である。また図4は、車外方向延長部21b3の車外側板厚端面21b4近傍に段部21b5を設けて、アーク溶接用隙間31′と連通するガス抜き隙間32′を形成した第2の実施形態である。アーク溶接用隙間31、31′及びガス抜き隙間32、32′は、車外方向延長部21b3と22b3縦(上下)方向全域に亘って設けるが、アーク溶接する領域にだけに設けてもよい。
インナー部材21とアウター部材22をアーク溶接する工程において、アーク溶接用の溶接棒41がアーク溶接用隙間31、31′に近づけられると(図3、図4)、溶接棒41と、車外方向延長部21b3及び車外側板厚端面21b4と、車外方向延長部22b3及び折曲部22b4の間にアークが発生し、溶接棒41と、車外側板厚端面21b4と、折曲部22b4(及び車外方向延長部22b3)とが溶融して溶接され、ビード(溶接痕)B1が形成される(図5)。ビードB1は、平坦で薄く、車外方向延長部21b3のラップ部が少ない。アーク溶接工程において、アーク溶接用隙間31、31′に連通するガス抜き隙間32、32′を形成してあるので、爆飛が発生するおそれがない。アーク溶接としては、シールドガスとしてイナートガス(不活性ガス)を用い、電極に溶接ワイヤを用いるミグ溶接を適用することができる。図5の第1の実施形態は、ビードB1と、車外方向延長部22b3の折曲部22b4と段部21b5の間の部分が溶接されていない(空間が存在している)が、ビードB1と車外方向延長部22b3が溶接される場合もある。
以上の実施形態は窓開口側からアーク溶接するが、本発明は車外側からアーク溶接する態様も可能である。図6は、車外側からアーク溶接する第3の実施形態を示している。第3の実施形態は、インナー部材21の車外方向延長部21b3の車外側端部が、窓開口側とは反対側に折曲された曲げ端部21b6を構成している。また、アウター部材22が、車外方向延長部22b3に対して窓開口側とは反対側に折曲された段部22b5′と、段部22b5′に対して車内側に折曲された折曲部22b4′とを備えている。折曲部22b4′がアウター部材22の車内側を向く板厚端面22b6′を含んでおり、折曲部22b4′より先には、曲げ端部21b6に対して板厚方向に重なる折り返し部分が設けられていない(ヘミング加工されていない)。曲げ端部21b6の厚端面21b4′と折曲部22b4′との間にアーク溶接用隙間31″が設定され、厚端面21b4′と車外方向延長部21b3(段部22b5′)との間にアーク溶接用隙間31″と連通するガス抜き隙間32″が設定されている。アーク溶接用隙間31″及びガス抜き隙間32″は、車外方向延長部21b3と22b3の重畳部全域に亘って設けるが、アーク溶接する領域にだけ設けてもよい。
この第3の実施形態は、インナー部材21とアウター部材22をアーク溶接する工程において、アーク溶接用の溶接棒(図示せず)がアーク溶接用隙間31″、車外側から近づけられる。アーク溶接用の溶接棒がアーク溶接用隙間31″に近づけられると、溶接棒と、曲げ端部21b6、厚端面21b4′及び折曲部22b4′の間にアークが発生し、溶接棒と、厚端面21b4′及び折曲部22b4′とが溶融して溶接され、ビード(溶接痕)B1′が形成される(図6)。ビードB1′は、平坦で薄く、車外方向延長部21b3のラップ部が少ない。アーク溶接工程において、アーク溶接用隙間31″に連通するガス抜き隙間32″を形成してあるので、爆飛が発生するおそれがない。アーク溶接としては、シールドガスとしてイナートガス(不活性ガス)を用い、電極に溶接ワイヤを用いるミグ溶接を適用することができる。
本実施形態は以上のように、インナー部材21とアウター部材22をともにメッキ鋼板から構成した上で、アーク溶接する部分に、アーク溶接用隙間31、31′、31″及びガス抜き隙間32、32′、32″を適切に設定したので、爆飛の問題がなく、インナー部材21とアウター部材22をアーク溶接結合して、好適な車両用立柱サッシュを得ることができる。本実施形態は、アウター部材22の折曲部22b4とインナー部材21の車外側板厚端面21b4、インナー部材21の板厚端面21b4′とアウター部材の折曲部22b4′とをアーク溶接したので、ヘミング加工を用いることなく、ガラスラン保持凹部の車内側の保持部を形成することができる。
アーク溶接用隙間31、31′、31″の幅(折曲部22b4や折曲部22b4′と、外側板厚端面21b4や板厚端面21b4′との間隔)xは、アーク溶接用の溶接棒(溶接ワイヤ)41の直径0.6〜1.0mmとほぼ同一ないしやや大であることが好ましい。アーク溶接用隙間31の幅xが下限を超えると、つまり溶接棒41の径がアーク溶接用隙間31、31′、31″の幅xより大きいと折曲部22b4(折曲部22b4′)、車外側板厚端面21b4(板厚端面21b4′が溶断されるおそれが高くなり、同上限を超えると、つまり溶接棒41の径がアーク溶接用隙間31、31′、31″の幅xより小さいと、ビード(溶接痕)が大きくなったり、盛り上がったりする(図7のビードB2参照)。特に好ましいのは、アーク溶接用隙間31、31′、31″の幅xが溶接棒41の径に等しい0.8mm前後である。アーク溶接用隙間31、31′、31″の幅xは、車外方向延長部21b3、22b3の板厚比で定義すると、70〜150%が好ましい。
ガス抜き隙間32、32′、32″の深さyは、インナー部材21とアウター部材22を構成するメッキ鋼板の板厚比で、50〜70%とすることが好ましい。深さyが下限を超えると(浅いと)、ガス抜き作用を十分果たせず、深さyが上限を超えると(深いと)、溶けこみが不十分になる。
本発明の車両用立柱サッシュは、車両用のドアに広く適用可能である。
B 車両ボディ
BWS ボディ側ウェザーストリップ
DWS ドア側ウェザーストリップ
GR ガラスラン
10 車両ドア
11 ドア本体
12 窓開口
13 ドアサッシュ(窓枠)
14 アッパサッシュ
16 センターピラー
20 立柱サッシュ
21 インナー部材(他方の部材)
21a 意匠部
21b 折返部
21b1 車内方向延長部
21b2 前後方向部
21b3 車外方向延長部(重畳部)
21b4 車外側板厚端面(他方の部材の板厚端面)
21b4′ 板厚端面(他方の部材の板厚端面)
21b5 段部
21b6 曲げ端部
22 アウター部材(一方の部材)
22a 意匠部
22a1 折返密着部
22b 折返部
22b1 車内方向延長部
22b11 座面
22b2 閉断面(袋状部)形成部
22b3 車外方向延長部(重畳部)
22b4 折曲部
22b4′ 折曲部
22b5 段部
21b6 板厚端面(一方の部材の板厚端面)
21b6′ 板厚端面(一方の部材の板厚端面)
22c 袋状部
23 ウェザーストリップ保持部材
31 31′ 31″ アーク溶接用隙間
32 32′ 32″ ガス抜き隙間
B1 B1′ B2 溶接痕(ビード)

Claims (5)

  1. インナー部材とアウター部材により袋状部が形成され、上記インナー部材と上記アウター部材における一方の部材と他方の部材に、互いの板厚端面以外の面で重畳して上記袋状部を閉じる重畳部を有する車両用立柱サッシュにおいて、
    上記インナー部材とアウター部材の少なくとも一方がメッキ鋼板からなること、
    上記一方の部材の端部に、上記重畳部から延びて折曲され、側面が上記他方の部材の板厚端面に対向し、且つ該対向部分以外で上記他方の部材と重畳せずに上記一方の部材の板厚端面を含む折曲部を形成したこと、
    上記折曲部と、上記他方の部材上記板厚端面との間にアーク溶接用隙間を設定したこと、
    上記一方の部材と上記他方の部材の間に、上記アーク溶接用隙間に連通させて、ガス抜き隙間を形成したこと、及び
    上記折曲部と、上記他方の部材上記板厚端面とがアーク溶接されたこと、を特徴とする車両用立柱サッシュ。
  2. 請求項1記載の車両用立柱サッシュにおいて、上記アウター部材端部に、窓開口側に延びる上記折曲部が形成され、上記アウター部材の上記折曲部と上記インナー部材車外側を向く上記板厚端面との間に上記アーク溶接用隙間が設定され、上記アウター部材の上記折曲部と上記インナー部材の上記板厚端面とがアーク溶接されている車両用立柱サッシュ。
  3. 請求項1または2記載の車両用立柱サッシュにおいて、少なくとも上記折曲部は、ガラスラン保持凹部の車内側の保持部を形成する車両用立柱サッシュ。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項記載の車両用立柱サッシュにおいて、上記ガス抜き隙間は、上記インナー部材と上記アウター部材少なくとも一方に、上記インナー部材と上記アウター部材を互いに離間させるように形成した段部によって形成されている車両用立柱サッシュ。
  5. インナー部材とアウター部材により袋状部が形成され、上記インナー部材と上記アウター部材における一方の部材と他方の部材に、互いの板厚端面以外の面で重畳して上記袋状部を閉じる重畳部を有する車両用立柱サッシュの製造方法であって、
    上記インナー部材と上記アウター部材の少なくとも一方をメッキ鋼板から形成し、上記インナー部材とアウター部材のうち上記一方の部材の端部に、上記重畳部から延びて折曲され、側面が上記他方の部材の板厚端面に対向し、且つ該対向部分以外で上記他方の部材と重畳せずに上記一方の部材の板厚端面を含む折曲部を形成するステップ;
    上記折曲部と、上記他方の部材上記板厚端面との間にアーク溶接用隙間を設定するステップ;
    上記一方の部材と上記他方の部材の間に、上記アーク溶接用隙に連通させて、ガス抜き隙間を形成するステップ;及び
    上記折曲部と、上記他方の部材上記板厚端面とをアーク溶接するステップ;
    を有すること、を特徴とする車両用立柱サッシュの製造方法。
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