JP6338865B2 - 延伸フィルムの製造方法 - Google Patents

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本発明は、延伸フィルムの製造方法に関する。
延伸フィルムを製造する際には、材料となるフィルムを準備し、準備したフィルムを延伸する方法が用いられ、フィルムを延伸する方法としては、フィルムの両端部をクリップで把持しながら加熱炉内に搬送し、加熱炉内にて、フィルムの両端部を把持しているクリップにより長さ方向および幅方向に同時に加熱延伸を行う同時二軸延伸法などが知られている。
このような同時二軸延伸法においては、加熱炉内にて、フィルムを長さ方向および幅方向に引っ張ることで、必要な延伸倍率まで加熱延伸させるものであるが、フィルムを延伸させる際には、クリップにより把持される部分であるフィルムの両端部に大きな応力が加わることで、フィルムの両端部や、フィルムにおける厚みが薄くなっている部分に裂け目が生じてしまい、これをきっかけとしてフィルム全体が破断してしまうことがある。
これに対し、たとえば、特許文献1では、同時二軸延伸による加熱延伸時におけるフィルムの破断を防止するために、加熱延伸前のフィルムについて、クリップにより把持される両端部を、中央部よりも厚くすることで補強する技術が開示されている。
特開平11−105131号公報
しかしながら、この特許文献1の技術では、加熱延伸するためのフィルムは、成形用ダイスによる熱可塑性樹脂の溶融押出しにより形成されるものであるため、溶融押出時にフィルムの一部の厚みが薄くなってしまい、そのため、加熱延伸を行う際にこの薄くなった部分が裂けてフィルム全体が破断してしまうという問題がある。
すなわち、成形用ダイスから溶融押出された熱可塑性樹脂のフィルムにおいては、溶融押出されてから冷却ロールなどによって引取られるまでの間に、長さ方向に伸長するとともにフィルム幅が狭くなるネックインと呼ばれる現象が発生する。このようなネックインは、次のようにして発生すると考えられている。すなわち、成形用ダイスから溶融押出された熱可塑性樹脂は、フィルムの幅方向の内側領域では、熱可塑性樹脂同士が隣接して存在するため、熱可塑性樹脂の流動方向が制限されることで、熱可塑性樹脂内部の所定の面に沿って平面伸長することとなり、これにより、幅方向の収縮は抑制され、主に厚み方向に収縮する。一方、成形用ダイスから溶融押出された熱可塑性樹脂は、フィルムの幅方向の外側領域では、側面には隣接する熱可塑性樹脂が存在しないため、熱可塑性樹脂が自由に流動することで、熱可塑性樹脂内部の所定の軸を中心に一軸伸長することとなり、これにより、厚み方向に加えて幅方向にも収縮する。そのため、形成されたフィルムにおいては、幅方向における内側領域と外側領域との間の境界部は、熱可塑性樹脂の収縮形態の差異により、厚み方向に凹んでしまい、厚みが薄くなってしまう。そして、このようなフィルムを加熱延伸する際には、厚みが薄い境界部に亀裂が発生し、これによりフィルム全体が破断し易くなってしまうという問題がある。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであり、フィルムを加熱延伸して延伸フィルムを製造する際において、フィルムの破断を防止することができ、生産性および品質に優れた延伸フィルムを得ることができる延伸フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、フィルムの幅方向の両端に、フィルムの中央部を構成する熱可塑性樹脂とは異なる熱可塑性樹脂により両端部を形成してなる複合フィルムを用い、このような複合フィルムを加熱延伸して延伸フィルムを製造する際において、加熱延伸前の複合フィルムの中央部の平均厚みに対して、複合フィルムにおける幅方向内側部分と幅方向外側部分との境界部の厚みを調整することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明によれば、第1の熱可塑性樹脂、および前記第1の熱可塑性樹脂とは異なる第2の熱可塑性樹脂を、成形用ダイスから溶融共押出しした後に、ロールによって引取ることで冷却して固化させることにより、前記第1の熱可塑性樹脂からなる中央部と、幅方向において前記中央部の両端に形成され、前記第2の熱可塑性樹脂からなる両端部とを備える複合フィルムを形成する複合フィルム形成工程と、前記複合フィルムを、少なくとも一方向に加熱延伸することにより、延伸フィルムを形成する延伸工程と、を有する延伸フィルムの製造方法であって、前記複合フィルム形成工程において、前記複合フィルムの幅方向内側に位置する内側領域が、前記複合フィルムの厚み方向の中央位置または中央位置近傍に位置する特定の面に沿って伸長する平面伸長により、前記特定の面に向かって収縮し、かつ、前記複合フィルムの幅方向外側に位置する外側領域が、前記外側領域の中心または中心位置近傍を通る特定の軸を中心として伸長する一軸伸長により、前記特定の軸を中心として収縮することで、前記内側領域と前記外側領域との間に形成される境界部の極小厚みをtとし、前記内側領域の平均厚みをtとした場合に、前記境界部の極小厚みtと前記内側領域の平均厚みtとの比「t/t」が、0.75以上となるようにし、前記外側領域の最大厚みをt とした場合に、前記外側領域の最大厚みt と前記内側領域の平均厚みt との比「t /t 」が、1.0〜2.0の範囲となるようにし、かつ、前記成形用ダイスの出口のスリット幅をt とした場合に、前記成形用ダイスの出口のスリット幅t と前記内側領域の平均厚みt との比「t /t 」が、8.0以下となるように、前記複合フィルムの形成を行うことを特徴とする延伸フィルムの製造方法が提供される。
発明の製造方法において、前記延伸工程における前記複合フィルムの加熱延伸を、前記複合フィルムの長さ方向および幅方向に同時に延伸する同時二軸延伸により行うことが好ましい。
本発明の製造方法において、前記延伸工程における前記複合フィルムの加熱延伸の延伸方向に対する延伸倍率を、3倍以内とすることが好ましい。
本発明の製造方法において、前記第1の熱可塑性樹脂として、アクリル樹脂を用いることが好ましい。
本発明の製造方法において、前記第2の熱可塑性樹脂として、ポリカーボネート(PC)に、前記アクリル樹脂よりも低いガラス転移温度を有する熱可塑性樹脂を配合してなる混合樹脂を用いることが好ましい。
本発明の製造方法において、前記延伸工程における前記複合フィルムの加熱延伸を、加熱延伸後の前記複合フィルムの前記内側領域の厚みが15〜50μmの範囲となるように行うことが好ましい。
本発明の製造方法において、前記第1の熱可塑性樹脂および前記第2の熱可塑性樹脂として、ガラス転移温度の差が10℃以下である熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。
また、本発明の製造方法において、前記延伸工程の前に、前記複合フィルムの厚みを規定している両側面を平滑化する平滑化工程を有することが好ましい。
さらに、本発明の製造方法において、前記平滑化工程における平滑化を、前記複合フィルムの幅方向の両端に位置する領域を除去することにより行うことが好ましい。
本発明によれば、フィルムを加熱延伸して延伸フィルムを製造する際において、適切に加熱延伸を行うことができ、生産性および品質に優れた延伸フィルムを得ることができる延伸フィルムの製造方法を提供することができる。
図1は、複合フィルムを作製する方法を説明するための図である。 図2は、溶融押出された熱可塑性樹脂のネックインについて説明するための図である。 図3は、溶融押出された直後に収縮する熱可塑性樹脂の一例について説明するための図である。 図4は、加熱延伸前の複合フィルムの幅方向位置に対する厚みの一例を示す図である。 図5は、延伸工程において同時二軸延伸法により複合フィルムを延伸する方法を説明するための図である。 図6は、ポリカーボネート(PC)にポリエチレンテレフタレート(PET)を配合して得た混合樹脂のガラス転移温度を示すグラフである。 図7は、溶融押出された直後に収縮する熱可塑性樹脂の別の例について説明するための図である。 図8は、実施例および比較例で作製した複合フィルムおよび延伸フィルムの幅方向位置に対する厚みを測定した結果を示すグラフである。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態に係る延伸フィルムの製造方法は、第1の熱可塑性樹脂、および第1の熱可塑性樹脂とは異なる第2の熱可塑性樹脂を、成形用のTダイスによって溶融共押出しすることにより複合フィルムを形成する複合フィルム形成工程と、この複合フィルムを、長さ方向および幅方向に加熱延伸する延伸工程と、を備える。
<複合フィルム形成工程>
複合フィルム形成工程は、第1の熱可塑性樹脂および第2の熱可塑性樹脂を、Tダイスから溶融共押出しすることで複合フィルム100を形成する工程である。ここで、図1は、複合フィルム形成工程を説明するための図である。本実施形態においては、複合フィルム100として、図1に示すように、中央部110と、中央部110の幅方向の両端に形成される両端部120とから構成され、中央部110が第1の熱可塑性樹脂からなり、両端部120が第2の熱可塑性樹脂からなるフィルムを得る。なお、複合フィルム100の中央部110は、後述する延伸工程により加熱延伸されることで延伸フィルムとなる部分である。また、複合フィルム100の両端部120は、複合フィルム100の加熱延伸を行う際に中央部110を補強するためのものであり、複合フィルム100を加熱延伸した後に必要に応じて切断して除去することができる。複合フィルム100を切断する際には中央部110の両端の一部を切断することで両端部120を完全に除去することが望ましい。この場合には、中央部110の両端の一部も除去することになるが、後述するクリップ310で把持された部分は全て除去することが好ましい。
複合フィルム形成工程においては、まず、第1の熱可塑性樹脂および第2の熱可塑性樹脂を、加熱溶融させた状態で、フィードブロック210を通じてTダイス220に供給する。
本実施形態においては、フィードブロック210には、第1の熱可塑性樹脂を溶融押出するための第1の溶融押出機(不図示)と、第2の熱可塑性樹脂を溶融押出するための第2の溶融押出機(不図示)がそれぞれ連結されている。これらの溶融押出機としては、特に限定されず、単軸押出機、二軸押出機のいずれも用いることができる。そして、本実施形態においては、第1の熱可塑性樹脂および第2の熱可塑性樹脂を、各溶融押出機により、それぞれ、融点(溶融)温度以上の温度で溶融押出することで、フィードブロック210に供給する。
なお、フィードブロック210から、第1の熱可塑性樹脂および第2の熱可塑性樹脂をTダイス220に供給する際においては、Tダイス220により得られる複合フィルム100が、図1に示すように、第1の熱可塑性樹脂からなる中央部110の両端に、第2の熱可塑性樹脂からなる両端部120が形成された構成となるように、第1の熱可塑性樹脂および第2の熱可塑性樹脂の供給を行う。
具体的には、フィードブロック210には、第1の熱可塑性樹脂を供給するための入口と、第1の熱可塑性樹脂を供給するための入口に対して、Tダイス220の拡幅方向における両脇に、第2の熱可塑性樹脂を供給するための入口とが別々に設けられている。そして、本実施形態では、フィードブロック210の入口からそれぞれ流入させた第1の熱可塑性樹脂および第2の熱可塑性樹脂は、フィードブロック210内で合流し、フィードブロック210の出口において、Tダイス220の拡幅方向に対して、中央部分に第1の熱可塑性樹脂が流れ、この第1の熱可塑性樹脂の両端部分に第2の熱可塑性樹脂が流れるような態様で流出させ、Tダイス220に供給するようになっている。
そして、Tダイス220において、フィードブロック210から供給された第1の熱可塑性樹脂および第2の熱可塑性樹脂が、Tダイス220内に設けられたマニホールド221により、幅方向(第1の熱可塑性樹脂および第2の熱可塑性樹脂が並んでいる方向)に拡幅し、これにより、ダイスリップ222からシート形状に共押出しされる。
次いで、共押出ししたシート状の第1の熱可塑性樹脂および第2の熱可塑性樹脂を、図1に示すように、連続的にタッチロール230および冷却ロール240によって引取り、挟圧して冷却および固化させることにより、第1の熱可塑性樹脂からなる中央部110と、中央部110の両端に形成され、第2の熱可塑性樹脂からなる両端部120とを備えた複合フィルム100を作製する。
そして、本実施形態においては、作製した複合フィルム100は、複合フィルム巻取りロール(不図示)によって巻き取られるようになっており、これにより複合フィルム100を連続的に得ることができる。
なお、このようにして得られる複合フィルム100においては、Tダイス220のダイスリップ222から溶融押出されてから冷却ロール240によって引取られるまでの間に、幅方向に収縮するネックインと呼ばれる現象が発生する。
ここで、図2は、Tダイス220のダイスリップ222、および本実施形態において形成される複合フィルム100の断面を示す図であり、ダイスリップ222の幅方向の寸法と、形成される複合フィルム100の幅との関係を表している。本実施形態においては、複合フィルム100を形成する際には、第1の熱可塑性樹脂および第2の熱可塑性樹脂は、Tダイス220によりダイスリップ222の幅で溶融押出されるが、溶融押出されてから冷却ロール240によって引取られるまでの間に、図2に示す矢印のとおり、幅方向に収縮するネックインが発生し、得られる複合フィルム100の幅は、ダイスリップ222の幅方向の寸法より小さくなる。
なお、このようなネックインは、Tダイス220から溶融押出された熱可塑性樹脂が、図2に示す矢印の向きに収縮する、すなわち、複合フィルム100の中央部110となる部分(すなわち、複合フィルム100の幅方向の内側領域)が矢印で示すように厚み方向に収縮し、複合フィルム100の両端部120となる部分(すなわち、複合フィルム100の幅方向の外側領域)が矢印で示すように厚み方向および幅方向に収縮することによって発生する。そして、Tダイス220から溶融押出された第1の熱可塑性樹脂および第2の熱可塑性樹脂は、ネックインによって収縮することにより、断面形状が図2示すようなものとなる。
ここで、図3は、溶融押出された第1の熱可塑性樹脂および第2の熱可塑性樹脂の収縮について説明するための図である。本実施形態においては、Tダイス220から溶融押出された第1の熱可塑性樹脂および第2の熱可塑性樹脂は、図3に示すように、複合フィルム100の中央部110となる部分(幅方向の内側領域)では、隣接する熱可塑性樹脂の存在により熱可塑性樹脂の流動方向が制限され、これにより、熱可塑性樹脂が、厚み方向中央位置または中央位置近傍に位置する面αに沿って伸長する平面伸長により、矢印で示すとおり厚み方向に収縮する。一方、Tダイス220から溶融押出された熱可塑性樹脂は、複合フィルム100の両端部120となる部分(幅方向の外側領域)では、図3に示すように、両端部120の外側の側面には隣接する熱可塑性樹脂が存在しないため、熱可塑性樹脂が比較的自由に流動し、これにより、両端部120の中心または中心位置近傍を通る軸βを中心として伸長する一軸伸長により、矢印で示すとおり厚み方向に加えて幅方向にも収縮する。これにより、中央部110と両端部120との間、すなわち、幅方向の内側領域と外側領域の間には、熱可塑性樹脂の収縮形態の差異により、厚み方向に凹んだ形状の境界部130が形成される。
そのため、図1に示す方法により形成される複合フィルム100は、図4に示すように、中央部110と両端部120との間の境界部130が、特に厚みが薄くなってしまう。なお、図4は、複合フィルム100について、幅方向の位置に対する厚みを測定した結果の一例を示す図である。
ここで、形成した複合フィルム100について、境界部130の厚みが、中央部110の厚みに対して薄くなりすぎると、延伸工程にて複合フィルム100を加熱延伸する際に、厚みが薄い境界部130に亀裂が発生し易くなり、適切に加熱延伸を行うことができなくなってしまうという問題がある。
これに対し、本実施形態においては、Tダイス220により溶融押出しし、冷却ロール240によって引取ることにより形成した複合フィルム100について、図4に示すように、中央部110の平均厚みをtとし、境界部130の極小厚みをtとした場合に、これらの厚みの比「t/t」を0.75以上に調整することにより、後述するように、複合フィルム100を加熱延伸する際における、境界部130の亀裂を有効に防止することができ、延伸フィルムの生産性を向上させることができる。
なお、図4に示す中央部110の平均厚みtとしては、中央部110の厚みが安定している部分の厚みの平均値とし、たとえば、中央部110の中心を基準として、厚みが±5〜10%以内の領域における厚みの平均値とすることができる。また、境界部130の極小厚みtとしては、複合フィルム100における2か所の境界部130の極小厚みのうち、より薄い方の厚みとする。
<延伸工程>
延伸工程は、複合フィルム形成工程により得られた複合フィルム100を、長さ方向および幅方向に加熱延伸する工程である。ここで、図5は、延伸工程を説明するための図である。本実施形態においては、延伸工程では、上述した複合フィルム巻取りロールから複合フィルム100を送り出し、図5に示すように、複合フィルム100の両端部120をクリップ310で把持しながら長さ方向および幅方向に同時に延伸する同時二軸延伸法により、複合フィルム100の加熱延伸を行う。
具体的には、延伸工程では、複合フィルム巻取りロールから複合フィルム100を連続的に送り出し、複数のクリップを用いて複合フィルム100の両端部120を一定間隔ごとに把持し、各クリップ310により複合フィルム100を延伸炉320内に搬送し、延伸炉320内において、各クリップ310により複合フィルム100を長さ方向および幅方向に引っ張って延伸する。この際においては、複合フィルム100は、クリップ310により把持された状態のまま搬送されることで、延伸炉320内を通過するようになっており、延伸炉320内の予熱帯にて、複合フィルム100は、これを構成する両端部120における第2の熱可塑性樹脂のガラス転移温度よりも10〜30℃程度高い温度まで予備加熱された後、延伸炉320内の延伸帯にて、保熱されたままクリップ310により長さ方向および幅方向に引っ張られて、長さ方向および幅方向に延伸される。そして、これに続く、冷却熱固定帯において冷却および固化されることにより、延伸フィルムを得ることができる。そして、クリップ310を開放し、ロールにて巻き取られることで、連続的に延伸フィルムを得ることができる。
なお、本実施形態においては、延伸炉320内を通過するようにして、クリップ310が移動するための一対のガイドレールが設置されている。一対のガイドレールは、図5に示す複合フィルム100の上側の両端部120を把持するクリップ310の位置と、下側の両端部120を把持するクリップ310の位置にそれぞれ設置されており、延伸炉320内の予熱帯では互いに平行であり、延伸帯では互いに複合フィルム100の幅方向に離れていき、冷却熱固定帯ではまた互いに平行となっている。あるいは、冷却熱固定帯においては、延伸帯にて加熱延伸された延伸フィルムの固化時の収縮分を考慮して、冷却熱固定帯内で、一対のガイドレール同士の距離を、延伸帯の出側における延伸フィルムの幅を基準として、幅方向に数%程度近づけるようにしてもよい。本実施形態においては、複合フィルム100の両端部120を把持したクリップ310が、このようなガイドレールに沿って移動することで、複合フィルム100を搬送および延伸できるようになっている。
本実施形態においては、このようなガイドレールに沿って移動するクリップ310を用いて、延伸炉320内の延伸帯にて、複合フィルム100を延伸する。すなわち、延伸炉320内の延伸帯にて、複合フィルム100の両端部120を把持したクリップ310を、ガイドレールに沿って幅方向に広がるようにして移動させ、併せてクリップ310同士の間隔を広げる制御を行うことで、複合フィルム100の両端部120を、図5に示す矢印のように長さ方向および幅方向に引っ張る。これにより、複合フィルム100の中央部110および両端部120が、それぞれ長さ方向および幅方向に、必要な延伸倍率となるまで加熱延伸される。そして、加熱延伸された複合フィルム100は、延伸炉320内の冷却熱固定帯において冷却および固化され、延伸炉320の外に設置されたロールによって巻き取られるようになっており、これにより連続的に延伸フィルムを得ることができる。
なお、本実施形態においては、延伸工程と、複合フィルム形成工程とを一貫した連続ライン(工程)とし、延伸フィルムを得ることも可能である。
また、本実施形態においては、加熱延伸後の複合フィルム100の中央部110の厚みは、好ましくは15〜50μm、より好ましくは20〜40μmである。加熱延伸後の複合フィルム100の中央部110の厚みを上記範囲に制御することにより、加熱延伸中における複合フィルム100の破断を防止し、複合フィルム100の加熱延伸を適切に行うことができる。
また、本実施形態においては、複合フィルム100を加熱延伸して得られた延伸フィルムについて、必要に応じて両端部120の部分を切断して除去してもよい。これにより、延伸フィルムを、中央部110のみからなるフィルムとすることができる。
以上のようにして、本実施形態においては、複合フィルム形成工程により、第1の熱可塑性樹脂からなる中央部110と、第2の熱可塑性樹脂からなる両端部120とを備える複合フィルム100を形成し、延伸工程により複合フィルム100の中央部110および両端部120を加熱延伸することにより、延伸フィルムを得ることができる。
ここで、本実施形態においては、複合フィルム形成工程により複合フィルム100を形成する際には、中央部110の平均厚みtと、境界部130の極小厚みtとの比「t/t」が0.75以上となるように複合フィルム100の厚みを調整する。これにより、延伸工程にて複合フィルム100を加熱延伸する際に、厚みが薄い境界部130における亀裂の発生を有効に防止することができ、延伸フィルムの生産性を向上させることができる。
なお、複合フィルム100を加熱延伸する際においては、複合フィルム100のうち境界部130は、厚みが薄いことにより延伸に必要な延伸応力が低く、優先的に延伸されることとなる。そして、境界部130において延伸が進むことにより、境界部130の延伸応力が徐々に増加し、中央部110の延伸に必要な延伸応力に達すると、境界部130に続いて中央部110も延伸されるようになる。この際において、中央部110に対して境界部130の厚みが薄すぎると、境界部130が延伸されている間に、中央部110の延伸が開始される前に、境界部130が破断してしまう。また、中央部110に対して境界部130の厚みが薄すぎると、図5に示すように加熱延伸した後、複合フィルム100をクリップ310から解放する際の衝撃や、得られた延伸フィルムをロールに巻き取る際の応力によっても、境界部130に亀裂が発生してしまう。
ここで、従来より、同時二軸延伸により加熱延伸する際におけるフィルムの破断を防止する方法として、加熱延伸前のフィルムの両端部を中央部に比べて厚く形成する方法が知られている。しかしながら、延伸するためのフィルムをTダイス220による溶融押出により作製する場合には、上述したようにフィルムの両端部を厚くしたとしても、フィルムの中央部と両端部との間に形成される境界部については、図3に示すように、厚みが薄くなってしまい、フィルムを加熱延伸する際において、このような境界部に亀裂が発生してしまうという問題がある。なお、上述した図3においては、中央部110と両端部120とでは、異なる熱可塑性樹脂を用いた例を示したが、中央部110および両端部120を同じ熱可塑性樹脂により形成した場合(すなわち、図3に示す複合フィルム100を、1種類の樹脂からなる単層フィルムとした場合)においても、同様にして、Tダイス220から溶融押出しする際に、中央部110(幅方向の内側領域)と両端部120(幅方向の外側領域)とにおける熱可塑性樹脂の収縮形態の差異により、境界部が薄くなってしまう。
これに対し、本実施形態によれば、Tダイス220により溶融共押出した後、冷却ロール240によって引取ることにより形成する複合フィルム100について、中央部110の平均厚みtと境界部130の極小厚みtとの比「t/t」を上記範囲に調整することにより、複合フィルム100を加熱延伸する際に、境界部130における亀裂の発生を有効に防止することができ、延伸フィルムの生産性を向上させることができる。
また、従来においては、加熱延伸時における複合フィルム100の破断を防止するために、複合フィルム100の両端部120にゴム弾性粒子を添加し、両端部120を軟化させる(常温での破断伸び率を高くする)方法が知られている。しかしながら、この方法においては、両端部120中のゴム弾性粒子が熱により劣化し易いため、次のような問題がある。すなわち、複合フィルム100をTダイス220から溶融共押出する際において、熱により劣化したゴム弾性粒子が、Tダイス220のダイスリップ222上に析出して堆積物を形成してしまい、この堆積物によって複合フィルム100に押し跡がついてしまうおそれや、堆積物が延伸フィルムの製品巻に混入して延伸フィルムの品質を低下させてしまうおそれがある。さらに、このようなゴム弾性粒子の堆積物が形成されてしまうと、図5に示すようにクリップ310を用いて複合フィルム100を加熱延伸する際に、複合フィルム100とクリップ310との間に堆積物が入り込んでしまい、これにより複合フィルム100が破断し易くなってしまうというおそれもある。
これに対し、本実施形態によれば、複合フィルム100の両端部120にこのようなゴム弾性粒子を添加する必要がない、あるいは、両端部120に添加するゴム弾性粒子の量を少量とすることができるため、複合フィルム100を溶融共押出する際におけるゴム弾性粒子の析出を抑制することができ、得られる延伸フィルムを品質に優れたものとすることができる。
なお、本実施形態においては、中央部110の平均厚みtと境界部130の極小厚みtとの比「t/t」は、上述したように0.75以上であればよいが、好ましくは0.8以上、より好ましくは0.9以上である。
また、本実施形態においては、形成する複合フィルム100について、上述した中央部110の平均厚みtと境界部130の極小厚みtとの比「t/t」を上記範囲に調整する方法としては、特に限定されないが、たとえば、熱可塑性樹脂として伸長粘度がより低い樹脂を用いる方法、Tダイス220のダイスリップ222のスリット幅を調整する方法、Tダイス220と冷却ロール240との距離を小さくする方法、冷却ロール240による複合フィルム100の引取り速度を低下させる方法などを、単独または組合せて用いることができる。
なお、本実施形態においては、これらの方法のうち、適用可能な熱可塑性樹脂の種類が限定されず、また複合フィルム100の作製効率を低下させないという観点より、ダイスリップ222のスリット幅を調整する方法を用いることが好ましい。この際には、ダイスリップ222のスリット幅をtとした場合に、ダイスリップ222のスリット幅tと中央部110の平均厚みtとの比「t/t」を、好ましくは8.0以下、より好ましくは6.0以下、さらに好ましくは5.0以下となるように調整する。これにより、Tダイス220により溶融押出して得られる複合フィルム100の厚みをより均一化することができ、中央部110の平均厚みtと境界部130の極小厚みtとの比「t/t」を適切に上記範囲に調整することができる。
また、本実施形態においては、形成する複合フィルム100については、上述したように中央部110の平均厚みtと境界部130の極小厚みtとの比「t/t」を上記範囲に調整することに加えて、両端部120の最大厚みを適度なものとなるように調整することにより、加熱延伸時における複合フィルム100の破断をより有効に防止することができる。
具体的には、複合フィルム100を形成する際において、図4に示すように、両端部120の最大厚みをtとした場合に、両端部120の最大厚みtと中央部110の平均厚みtとの比「t/t」を、好ましくは1.0〜3.0、より好ましくは1.0〜2.0、さらに好ましくは1.0〜1.5に調整する。ここで、両端部120の最大厚みtとしては、複合フィルム100の両端部120(幅方向における一方の端部および他方の端部)の厚みのうち、より厚い方の厚みとする。なお、中央部110の平均厚みtに対して、両端部120の最大厚みtが厚すぎる場合には、Tダイス220により溶融共押出して得た複合フィルム100を、タッチロール230および冷却ロール240によって挟圧する際に、両端部120が厚すぎることで、両端部120に圧力が集中して複合フィルム100全体に圧力が均一に伝わらず、これにより、複合フィルム100の厚みがばらつき、複合フィルム100を加熱延伸して得られる延伸フィルムの厚みもばらついてしまう傾向にある。一方、中央部110の平均厚みtに対して、両端部120の最大厚みtが薄すぎる場合には、Tダイス220により溶融共押出された複合フィルム100がネックインする際において、両端部120が境界部130の熱可塑性樹脂を引っ張る力が強くなる傾向にあり、これにより、境界部130の厚みがより薄くなり、加熱延伸時に複合フィルム100が破断し易くなってしまう。
なお、本実施形態においては、中央部110を形成するための第1の熱可塑性樹脂としては、必要とする延伸フィルムの用途などに応じて選択すればよく、たとえば、アクリル樹脂、(PMMA)、環状オレフィンコポリマー(COC)などを用いることができる。
また、両端部120を形成するための第2の熱可塑性樹脂としては、たとえば、第1の熱可塑性樹脂のガラス転移温度Tgと、第2の熱可塑性樹脂のガラス転移温度Tgとの差(|Tg−Tg|)が10℃以下である熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。これにより、本実施形態においては、延伸工程により複合フィルム100の両端部120をクリップ310で把持して加熱延伸を行う際において、クリップ310により把持された両端部120が延伸炉320による加熱で適度に軟化し、加熱延伸時におけるクリップ外れや、複合フィルム100の破断などを防止することができ、延伸フィルムの生産性を向上させることができる。
なお、この際においては、第1の熱可塑性樹脂および第2の熱可塑性樹脂のガラス転移温度の差(|Tg−Tg|)は、好ましくは10℃以下、より好ましくは5℃以下、さらに好ましくは3℃以下である。
本実施形態においては、第2の熱可塑性樹脂としては、上述した観点に基づいて、具体的には以下のような熱可塑性樹脂を用いることができる。たとえば、第2の熱可塑性樹脂としては、第1の熱可塑性樹脂にアクリル樹脂を用いた場合には、ポリエチレンナフタレート(PEN)、環状オレフィンポリマー(COP)などのうち1種を単独で使用、または2種以上を混合した混合樹脂を用いることができる。
また、第2の熱可塑性樹脂としては、上述した第1の熱可塑性樹脂に、延伸フィルムの生産性を阻害しない範囲で少量のゴム弾性粒子を添加した樹脂を用いてもよい。
あるいは、第2の熱可塑性樹脂としては、第1の熱可塑性樹脂よりもガラス転移温度が高く、その差が10℃超である熱可塑性樹脂(耐熱性の熱可塑性樹脂)に対し、第1の熱可塑性樹脂よりもガラス転移温度が低い熱可塑性樹脂(低温溶融性の熱可塑性樹脂)を配合してなる混合樹脂を用いることができる。この際においては、上記の耐熱性の熱可塑性樹脂と、低温溶融性の熱可塑性樹脂との配合比率を調整することで、得られる混合樹脂のガラス転移温度を、第1の熱可塑性樹脂とのガラス転移温度の差(|Tg−Tg|)が上記範囲となるように調整することが好ましい。
たとえば、第1の熱可塑性樹脂として、ガラス転移温度Tgが120℃程度のアクリル樹脂を用いた場合には、第2の熱可塑性樹脂としては、ガラス転移温度が150℃程度と高いポリカーボネート(PC)に、ガラス転移温度が70℃程度と低いポリエチレンテレフタレート(PET)を配合して、ガラス転移温度を上記ガラス転移温度Tgと同程度の120℃付近に調整した混合樹脂を用いることができる。
なお、第2の熱可塑性樹脂としてこのような混合樹脂を用いる場合には、耐熱性の熱可塑性樹脂としては、ポリカーボネート(PC)、環状オレフィンポリマー(COP)などを用いることができる。また、低温溶融性の熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)、ポリエチレン(PE)、第1の熱可塑性樹脂よりガラス転移温度が低いアクリル樹脂、ポリエステル(PEs)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などを用いることができる。本実施形態においては、これらのうち、得られる混合樹脂のガラス転移温度を調整し易いという観点より、耐熱性の熱可塑性樹脂としてとしてポリカーボネート(PC)を、低温溶融性の熱可塑性樹脂としてポリエチレンテレフタレート(PET)を用いることが好ましい。
ここで、図6は、ポリカーボネート(PC)にポリエチレンテレフタレート(PET)を配合して得た混合樹脂のガラス転移温度を測定した結果を示すグラフである。なお、図6においては、ポリカーボネート(PC)に対するポリエチレンテレフタレート(PET)の含有割合を0%、25%、50%、75%、100%とした樹脂について、ガラス転移温度を、示差走査熱量測定(DSC)により測定した結果を示している。ここで、示差走査熱量測定(DSC)による測定においては、ポリエチレンテレフタレート(PET)の含有割合がいずれの値であっても、混合樹脂のガラス転移温度は、ブロードとならずにほぼ一点に定まっている。
図6に示すように、ポリエチレンテレフタレート(PET)にポリカーボネート(PC)を配合した混合樹脂は、ポリエチレンテレフタレート(PET)の含有割合に応じて、ガラス転移温度を変化させることができる。これにより、本実施形態においては、第2の熱可塑性樹脂としてこのような混合樹脂を用いた場合に、第2の熱可塑性樹脂のガラス転移温度Tgを容易に調整可能であり、第1の熱可塑性樹脂とのガラス転移温度Tgとの差(|Tg−Tg|)を上記範囲に制御することができる。
なお、本実施形態においては、複合フィルム形成工程により形成した複合フィルム100について、加熱延伸する前に、両端部120の側面を平滑化することが好ましい。複合フィルム100の両端部120の側面を平滑化することによれば、延伸工程において複合フィルム100の両端部120を引っ張って複合フィルム100を加熱延伸する際に、両端部120の側面の粗さに起因する局所的な応力の集中を防止し、両端部120での裂け目の発生を防止することができ、延伸フィルムの生産性を向上させることができる。
複合フィルム100の両端部120の側面を平滑化する方法としては、特に限定されないが、両端部120の両側面から所定幅をカッターによりトリミングする方法、両端部120の端部を研磨する方法、両端部120の端部を加熱押圧成形する方法などを用いることができる。なお、両端部120の側面の平滑化は、両端部120の側面の凹凸を低減させ、複合フィルム100を長さ方向に引っ張った際に、両端部120の一部に応力が集中しなくなる程度に行えばよい。
複合フィルム100の両端部120をカッターによりトリミングする場合には、カッターとしては、トリミングによって両端部120の側面を良好に平滑化できるものであれば何でもよく、たとえば、レザー刃や、円形の上刃と下刃とを擦り合わせながら連続回転させて剪断により切断を行うロータリーシェアカッターや、固体レーザー、半導体レーザー、液体レーザーまたは気体レーザーなどを使用したレーザーカッターなどを用いることができるが、トリミング時に複合フィルム100に加わる応力を低減することができ、トリミング時における複合フィルム100への亀裂の発生を防止することができるという観点より、レーザーカッターが好ましい。
なお、複合フィルム100の両端部120をトリミングする際には、両端部120を加熱しながらトリミングすることが好ましい。これにより、両端部120の側面をより平滑なものとすることができ、複合フィルム100を加熱延伸する際における複合フィルム100の破断をより適切に防止することができる。
また、上述した例においては、複合フィルム100を加熱延伸する方法として、図5に示すように、複合フィルム100を、長さ方向および幅方向の両方向に加熱延伸する同時二軸延伸法を用いる例を示したが、本実施形態においては、複合フィルム100を、長さ方向のみに一軸延伸する方法を用いてもよい。
この際においては、複合フィルム100の長さ方向への加熱延伸は、図5に示す同時二軸延伸法と同様にして行うことができる。すなわち、複合フィルム100の両端部120をクリップ310で把持しながら加熱炉320内に搬送し、その後、加熱炉320内にて、複合フィルム100の両端部120を把持している各クリップ310を、幅方向に移動させることなく、クリップ310同士の間隔を広げることで、長さ方向のみに加熱延伸を行う方法を用いることができる。
本実施形態においては、長さ方向および幅方向に同時二軸延伸を行う場合や、長さ方向のみに一軸延伸を行う場合のいずれにおいても、図5に示すように複合フィルム100の両端部120をクリップ310で把持しながら延伸を行うことにより、従来より用いられている逐次二軸延伸法と比較して、延伸フィルムの生産性を向上させることができ、さらに得られる延伸フィルムを品質に優れたものとすることができる。
なお、従来の逐次二軸延伸法は、図1に示す方法により作製された複合フィルム100を、まず長さ方向に加熱延伸し、その後、幅方向に加熱延伸を行う方法である。逐次二軸延伸法においては、複合フィルム100を複数のロールによって搬送することで長さ方向に加熱延伸した後、図5に示すようにして、複合フィルム100の両端部120をクリップ310で把持しながら幅方向に加熱延伸する。
ここで、逐次二軸延伸法における複合フィルム100の長さ方向への延伸は、具体的には次のようにして行われる。すなわち、逐次二軸延伸法によれば、複合フィルム100を予め加熱された複数の予熱ロールにより搬送しながら、両端部120のガラス転移温度程度まで予備加熱し、予備加熱した複合フィルム100を、赤外線ヒータなどにより両端部120のガラス転移温度よりも10〜30℃程度高い温度までさらに加熱しながら、連続的に冷却ロールにより搬送する。この際において、冷却ロールによる搬送速度を、予熱帯ロールによる搬送速度よりも速くすることで、予熱帯ロールと冷却ロールとの間で張力が発生し、この張力を利用して、複合フィルム100を長さ方向に必要な延伸倍率まで延伸させる。
ここで、逐次二軸延伸法においては、複合フィルム100を長さ方向に延伸する際に、複合フィルム100の表面が、予熱ロールおよび冷却ロールに触れることとなるため、複合フィルム100の表面に擦り傷が発生してしまい、得られる延伸フィルムの外観品質が低下してしまうおそれがある。また、逐次二軸延伸法においては、複合フィルム100を長さ方向に加熱延伸する際に、複合フィルム100の両端部120がクリップなどで固定されていないため、複合フィルム100が熱により幅方向に収縮してしまい、延伸フィルムの生産性が低下してしまうおそれがある。
これに対し、本実施形態によれば、複合フィルム100について、長さ方向への延伸を、上述した同時二軸延伸法、または上述した長さ方向のみに一軸延伸する方法を用いて行うことにより(すなわち、図5に示すように、複合フィルム100の両端部120をクリップ310で把持しながら、長さ方向に延伸を行う方法を用いて行うことにより)、ロールとの接触を回避することができるため、加熱延伸後の複合フィルム100の表面の擦り傷を低減させることができる。これにより、加熱延伸された複合フィルム100の両端部120を切断して得られる延伸フィルムについて、外観品質を向上させることができ、特に、外観品質の要求が厳しい光学フィルムなどに好適に用いることができる。さらに、本実施形態によれば、複合フィルム100を長さ方向に延伸する際に、複合フィルム100の両端部120をクリップ310で把持しているため、複合フィルム100について、熱による幅方向の収縮を防止することができ、延伸フィルムの生産性を向上させることができる。
また、上述した例においては、複合フィルム100は、図3に示すように、第1の熱可塑性樹脂からなる中央部110と、第2の熱可塑性樹脂からなる両端部120とが、境界部130付近を境にして分かれている例を示したが、本実施形態においては、中央部110と両端部120とが、延伸フィルムの製造を阻害しない範囲で混ざり合っていてもよい。
たとえば、複合フィルム100としては、両端部120を構成する第2の熱可塑性樹脂の粘度が、中央部110を構成する第1の熱可塑性樹脂の粘度に対して低い場合には、図7に示すように、中央部110が、両端部120の一部を覆う形状となってもよい。この際においては、複合フィルム100の境界部130は、中央部110と両端部120との境界からずれた位置に形成されることとなる。
すなわち、複合フィルム100の境界部130は、上述したように、Tダイス220から溶融押出された熱可塑性樹脂の幅方向の内側領域と外側領域とにおける収縮形態の差異により、厚み方向に凹んでしまうことで形成されるものである。そのため、図7に示すように、中央部110を構成する第1の熱可塑性樹脂と、両端部120を構成する第2の熱可塑性樹脂とが混ざりあった複合フィルム100においては、複合フィルム100の幅方向位置による収縮形態の差異により形成される境界部130は、中央部110と両端部120との境界(すなわち、第1の熱可塑性樹脂と第2の熱可塑性樹脂との境界)からずれた位置に形成されることとなる。
なお、Tダイス220により溶融共押出しを行う際において、第2の熱可塑性樹脂の粘度が、第1の熱可塑性樹脂の粘度に対して高い場合には、得られる複合フィルム100においては、図7に示す複合フィルム100とは逆に、より粘度が高い第2の熱可塑性樹脂からなる両端部120が、中央部110の表面に流れて、中央部110の一部を覆うこととなる。
以下に、実施例を挙げて、本発明についてより具体的に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
<実施例1>
複合フィルム100の中央部110を形成するための第1の熱可塑性樹脂として、アクリル樹脂(ガラス転移温度Tg:123℃、常温における破断伸び率:5%)を準備し、複合フィルム100の両端部120を形成するための第2の熱可塑性樹脂として、少量のゴム弾性粒子を添加したアクリル樹脂(ガラス転移温度Tg:125℃、常温における破断伸び率:7%)を準備した。
ここで、第1の熱可塑性樹脂および第2の熱可塑性樹脂については、ガラス転移温度は示差走査熱量測定(DSC)により測定し、常温における破断伸び率は引張試験機(株式会社オリエンテック製、型番:RTC−1210A)により測定した。以下の実施例2および比較例1についても同様とした。
次いで、準備した第1の熱可塑性樹脂および第2の熱可塑性樹脂を、それぞれ二軸押出機によりフィードブロック210に供給し、図1に示す方法により、以下の条件にて複合フィルム100を作製した。ここで、作製した複合フィルム100は、全体幅が約315mmであった。そして、作製した複合フィルム100について厚みの測定を行ったところ、中央部110の平均厚みtが160μm、境界部130の極小厚みtが133μm、両端部120の最大厚みtが270μmであり、これらの厚みの比「t/t」が0.83、「t/t」が1.69、「t/t」が5.0であった。結果を図8(A)に示す。ここで、図8(A)および後述する図8(B)、図8(C)においては、複合フィルム100の幅方向の位置に対応した厚みを示している。なお、図8(A)に示すように、複合フィルム100の境界部130は、複合フィルム100の幅方向の端部から各約50mmの位置に形成されていた。また、本実施例においては、第2の熱可塑性樹脂としてゴム弾性粒子を添加したアクリル樹脂を用いたが、添加したゴム弾性粒子の量は少量であったため、複合フィルム100を溶融共押出する際におけるゴム弾性粒子の析出を抑制することができた。
Tダイス220出口の幅方向寸法:380mm
ダイスリップ222のスリット幅t:0.8mm
Tダイス220と冷却ロール240との距離:60mm
冷却ロール240の引取速度:6mpm
フィードブロック210への第1の熱可塑性樹脂の供給量:15kg/hr
フィードブロック210への第2の熱可塑性樹脂の供給量:5kg/hr
次いで、得られた複合フィルム100を、両端部120をクリップ310により把持し、図5に示すように、同時二軸延伸法により、以下の条件にて長さ方向および幅方向に加熱延伸し、その後ロールによって巻き取ることにより、延伸フィルムを連続的に得た。なお、本実施例では、複合フィルム100を加熱延伸している間において、複合フィルム100の破断は発生しなかった。さらに、得られた延伸フィルムの厚みを測定したところ、境界部130に相当する部分の厚みは30μm以上と比較的厚く、また、製品有効幅(中央部110における厚み40μm以上の領域)が450mmと比較的広く確保された延伸フィルムを得ることができた。結果を図8(A)に示す。
加熱延伸する前の入側速度:1mpm
加熱延伸した後の出側速度:2mpm
延伸倍率:長さ方向100%×幅方向100%(長さ方向2倍×幅方向2倍)
クリップ310把持位置:複合フィルム100の端部から15mmの位置
予熱帯温度、距離:140℃、350mm
延伸帯温度、距離:140℃、500mm
冷却熱固定温度、距離:90℃、700mm
<実施例2>
複合フィルム100を作製する際において、ダイスリップ222のスリット幅tを1.2mmに拡大させた以外は、実施例1と同様にして複合フィルム100および延伸フィルムを得て、厚みを測定した。複合フィルム100および延伸フィルムについて厚みを測定した結果を図8(B)に示す。
実施例2においては、作製した複合フィルム100は、中央部110の平均厚みtが147μm、境界部130の極小厚みtが110μmであり、これらの厚みの比「t/t」が0.75であった。また、実施例2では、上述した実施例1と比較して、図8(B)に示すように、加熱延伸前の複合フィルム100の境界部130がやや薄くなったものの、実施例1と同様に、複合フィルム100を溶融共押出する際におけるゴム弾性粒子の析出を抑制することができ、さらに複合フィルム100を加熱延伸している間において、複合フィルム100の破断が発生せず、品質に優れた延伸フィルムを連続的に製造することができた。
<比較例1>
複合フィルム100の両端部120を形成するための第2の熱可塑性樹脂として、ゴム弾性粒子の添加量を増加させたアクリル樹脂(ガラス転移温度Tg:125℃、常温における破断伸び率:28%)を用いた以外は、実施例1と同様にして複合フィルム100および延伸フィルムを得て、厚みを測定した。複合フィルム100および延伸フィルムについて厚みを測定した結果を図8(C)に示す。
比較例1においては、作製した複合フィルム100は、中央部110の平均厚みtが155μm、境界部130の極小厚みtが102μmであり、これらの厚みの比「t/t」が0.66であった。
また、比較例1では、作製した複合フィルム100において、境界部130の極小厚みtが、中央部110の平均厚みtに対して薄すぎたため、複合フィルム100を加熱延伸する際に、複合フィルム100の境界部130に亀裂が発生して、複合フィルム100の破断が多発してしまい、延伸フィルムの生産性が低下してしまった。
上述したように、加熱延伸前の複合フィルム100について、中央部110の平均厚みtに対する、境界部130の極小厚みtの比「t/t」を0.75以上とした実施例1,2は、複合フィルム100を加熱延伸した際において、複合フィルム100の破断を抑制することができたため、品質に優れた延伸フィルムを得ることができ、また延伸フィルムの生産性を向上させることができた。特に、実施例1は、中央部110の平均厚みtに対する、ダイスリップ222のスリット幅tの比「t/t」を8.0以下としたため、図8(A)に示すように、得られた延伸フィルムは厚みが均一であり、品質に優れたものであった。
一方、上述したように、加熱延伸前の複合フィルム100について、中央部110の平均厚みtに対する、境界部130の極小厚みtの比「t/t」が0.75未満であった比較例1は、複合フィルム100の加熱延伸時に、複合フィルム100の破断が多発してしまい、延伸フィルムの生産性に劣るものであった。
100…複合フィルム
110…中央部
120…両端部
130…境界部
210…フィードブロック
220…Tダイス
230…タッチロール
240…冷却ロール
310…クリップ
320…延伸炉

Claims (9)

  1. 第1の熱可塑性樹脂、および前記第1の熱可塑性樹脂とは異なる第2の熱可塑性樹脂を、成形用ダイスから溶融共押出しした後に、ロールによって引取ることで冷却して固化させることにより、前記第1の熱可塑性樹脂からなる中央部と、幅方向において前記中央部の両端に形成され、前記第2の熱可塑性樹脂からなる両端部とを備える複合フィルムを形成する複合フィルム形成工程と、
    前記複合フィルムを、少なくとも一方向に加熱延伸することにより、延伸フィルムを形成する延伸工程と、を有する延伸フィルムの製造方法であって、
    前記複合フィルム形成工程において、前記複合フィルムの幅方向内側に位置する内側領域が、前記複合フィルムの厚み方向の中央位置または中央位置近傍に位置する特定の面に沿って伸長する平面伸長により、前記特定の面に向かって収縮し、かつ、前記複合フィルムの幅方向外側に位置する外側領域が、前記外側領域の中心または中心位置近傍を通る特定の軸を中心として伸長する一軸伸長により、前記特定の軸を中心として収縮することで、前記内側領域と前記外側領域との間に形成される境界部の極小厚みをtとし、前記内側領域の平均厚みをtとした場合に、
    前記境界部の極小厚みtと前記内側領域の平均厚みtとの比「t/t」が、0.75以上となるようにし、前記外側領域の最大厚みをt とした場合に、前記外側領域の最大厚みt と前記内側領域の平均厚みt との比「t /t 」が、1.0〜2.0の範囲となるようにし、かつ、前記成形用ダイスの出口のスリット幅をt とした場合に、前記成形用ダイスの出口のスリット幅t と前記内側領域の平均厚みt との比「t /t 」が、8.0以下となるように、前記複合フィルムの形成を行うことを特徴とする延伸フィルムの製造方法。
  2. 前記延伸工程における前記複合フィルムの加熱延伸を、前記複合フィルムの長さ方向および幅方向に同時に延伸する同時二軸延伸により行うことを特徴とする請求項に記載の延伸フィルムの製造方法。
  3. 前記延伸工程における前記複合フィルムの加熱延伸の延伸方向に対する延伸倍率を、3倍以内とすることを特徴とする請求項1または2に記載の延伸フィルムの製造方法。
  4. 前記第1の熱可塑性樹脂として、アクリル樹脂を用いることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の延伸フィルムの製造方法。
  5. 前記第2の熱可塑性樹脂として、ポリカーボネート(PC)に、前記アクリル樹脂よりも低いガラス転移温度を有する熱可塑性樹脂を配合してなる混合樹脂を用いることを特徴とする請求項に記載の延伸フィルムの製造方法。
  6. 前記延伸工程における前記複合フィルムの加熱延伸を、加熱延伸後の前記複合フィルムの前記内側領域の厚みが15〜50μmの範囲となるように行うことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の延伸フィルムの製造方法。
  7. 前記第1の熱可塑性樹脂および前記第2の熱可塑性樹脂として、ガラス転移温度の差が10℃以下である熱可塑性樹脂を用いることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の延伸フィルムの製造方法。
  8. 前記延伸工程の前に、前記複合フィルムの厚みを規定している両側面を平滑化する平滑化工程を有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の延伸フィルムの製造方法。
  9. 前記平滑化工程における平滑化を、前記複合フィルムの幅方向の両端に位置する領域を除去することにより行うことを特徴とする請求項に記載の延伸フィルムの製造方法。
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