JP6337621B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、定着装置および画像形成装置に関し、特に無端ベルト状の加熱回転体を用いる定着装置およびその定着装置を備えた画像形成装置に関する。
プリンターや複写機等の画像形成装置に使用される定着装置として、熱ローラ定着装置が知られている。一般に、熱ローラ定着装置では、熱源からの熱によって加熱されつつ互いに押圧するよう接触する2本の回転体として、例えば定着ローラおよび加圧ローラを備えている。そして、これら加熱ローラの間の定着ニップ部にトナー像(未定着の現像剤で形成される画像)を担持した転写紙を通しながら加熱および加圧することで、トナー像を溶融して画像記録用シートである転写紙上に定着させている。
また、近年、定着装置を装備する画像形成装置における省エネ化と起動時の待ち時間短縮とに対する高度な要求に応えるべく、加熱ローラに代えて定着ベルト(薄膜フィルムを含む)を採用して低熱容量化や転写紙への熱伝達効率の改善を図った定着装置がある。すなわち、省エネ化を図るとともに、加熱に要する待ち時間(ウォームアップタイム)を大幅に短縮した、所謂オンデマンドでの省エネ作動が可能な定着装置が採用されてきている。
このように省エネ化された定着装置においては、定着ベルトと熱源の間に定着ベルトを周方向回転可能に支持しつつ伝熱する伝熱部材を設けて、定着ベルトの周方向回転姿勢(以下、回転軌道という)の安定化および定着ベルトの加熱ムラの低減を図ることができる。ただし、熱源からの熱は、まず金属パイプ等の伝熱部材に蓄積され、接触伝熱によって定着ベルトへと伝わるため、定着ベルトおよび加圧ローラの軸線方向である通紙幅方向の一部で空隙により接触伝熱が阻害され、定着温度にムラが発生し易い。そして、定着温度にムラが生じると、定着装置を用いた画像形成装置における記録画像の画質低下を招く。
そこで、従来、伝熱部材から定着ベルトへの接触加熱領域外にテンションローラを配置し、定着ベルトの内周側からの張力付加により伝熱部材と定着ベルトの密着性を確保し、幅方向全域での加熱の均一化を図った定着装置がある(例えば、特許文献1参照)。
また、定着ベルトの回転軌道を規制すべく、定着ベルトを誘導加熱する加熱領域において、3点以上の規制部材によって定着ベルトの回転軌道の外振れを規制する定着装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、テンションローラを用いる従来の定着装置では、定着ベルトの伝熱部材との密着性が高まるもののその駆動トルクが大きくなるため、加圧ローラの回転に定着ベルトが追従できないベルトスリップが発生し易いという未解決の課題があった。
すなわち、テンションローラにより定着ベルトに伝熱部材との密着性を十分に確保できる張力を加えると、定着ベルトの加熱に寄与する領域外、例えば定着ベルトと加圧ローラが圧接するニップ部より下流側の走行領域でも、定着ベルトが伝熱部材と密着してしまう。そのため、定着ベルトの加熱にさほど寄与しない領域での摺動負荷が増し、定着ベルトを駆動するためのトルクが大きく増加することで、定着ベルトが加圧ローラにより転写紙を介して摩擦駆動される定着時に、ベルトスリップが発生し易くなってしまう。
一方、誘導加熱領域において3点以上の規制部材によって定着ベルトの回転軌道の外振れを規制する従来の定着装置は、定着ベルトの回転軌道が外側に振れた場合にのみ、回転軌道の規制効果が発揮される構成であった。そのため、定着ベルトに張力を付与する機能を有するものではなく、定着ベルトの回転軌道が内側に振れる場合には目的に掲げている発熱ムラ(斑)を低減することができないという未解決の課題があった。
本発明は、上述のような従来の課題を解決すべくなされたものであり、定着ベルトの回転負荷および加圧ローラの駆動トルクを増加させることなく、伝熱部材から定着ベルトへの伝熱をムラなく均一に行うことができる定着装置を提供し、併せて、その定着装置を備えた高画質の画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る定着装置は、上記目的達成のため、無端ベルト状の加熱回転体と、前記加熱回転体を加熱するための熱源と、前記加熱回転体を周方向に回転可能に案内するとともに前記熱源からの熱を前記加熱回転体に伝熱する伝熱部材と、前記加熱回転体の内側に配置されるニップ形成部材と、前記ニップ形成部材に対し前記加熱回転体を間に挟んで対向するように配置され、前記ニップ形成部材と協働して前記加熱回転体の前記周方向の一部と共に定着ニップ部を形成しつつ前記加熱回転体を摩擦駆動するよう回転する加圧回転体と、を備え、前記加熱回転体の前記周方向における前記定着ニップ部の形成領域外で、前記熱源からの熱を前記伝熱部材により前記加熱回転体に伝熱可能な定着装置であって、前記加熱回転体の回転軌道が、前記定着ニップ部より上流側の特定位置から前記定着ニップ部までの特定回転区間内では前記伝熱部材から接触伝熱可能な設定軌道に規制される一方、前記特定回転区間外の少なくとも一部の回転区間では前記伝熱部材に対し非接触状態に浮上しているものである。
この構成により、加熱回転体が定着ニップ部に達する直前の特定回転区間内では、伝熱部材から加熱回転体への接触伝熱がムラなく効率良く実行され、加熱回転体が定着に好適な温度に加熱される。しかも、特定回転区間外では、加熱回転体が伝熱部材に巻き掛かり難くなり、伝熱部材との摩擦による加熱回転体の回転負荷が低く抑えられる。したがって、加圧回転体の駆動トルクを増加させることなく、伝熱部材から加熱回転体に定着に好適な伝熱をムラなく均一に行うことができる定着装置となる。
本発明の定着装置においては、前記特定位置で前記加熱回転体に回転抵抗を付加するよう係合する係合部材を設けて、前記加圧回転体が回転するとき、前記特定位置から前記定着ニップ部までの特定回転区間内における前記加熱回転体の張力を、前記特定回転区間外における前記加熱回転体の張力に対し増加させる構成としてもよい。
この構成により、伝熱部材から加熱回転体への接触伝熱と加熱回転体の回転駆動とに最適な加熱回転体の特定回転区間の長さを、係合部材の配設位置に応じて容易に可変設定できる。加えて、加熱回転体に付加する回転抵抗の大きさによって特定回転区間内における加熱回転体の張力が変化し、加熱回転体の伝熱部材への巻掛け方向への付勢力が変化することになる。したがって、伝熱部材から加熱回転体への伝熱効率を十分に高めることができる。
本発明の定着装置においては、前記熱源が、前記特定回転区間内の前記加熱回転体に接触する前記伝熱部材の特定区間の回転案内部を、前記加熱回転体および前記伝熱部材の内方側から加熱するものであってもよい。
この構成により、熱源からの熱が伝熱部材の特定区間の回転案内部に集中的に加えられることになり、伝熱部材の特定区間の回転案内部から加熱回転体に効率良く伝熱可能となる。
本発明の定着装置において、前記係合部材は、前記加熱回転体の回転中心軸線方向における前記定着ニップ部の定着作動範囲の外側で、前記加熱回転体に係合していてもよい。
この構成により、伝熱部材の熱膨張が軸方向中央側で大きく、加熱回転体の伝熱部材への接触圧が加熱回転体の軸方向両端側で低下し易い場合であっても、加熱回転体の軸方向両端側で係合部材が加熱回転体に係合することによって、加熱回転体の伝熱部材に対する接触圧が略均一に高められる。また、加熱回転体の回転中心軸線方向における定着作動範囲内で加熱回転体の表面に係合部材が係合することがなく、定着ニップ部における加熱回転体の表面を良好に維持できる。
なお、前記係合部材が、前記特定位置で前記加熱回転体を前記伝熱部材側に押圧するようにするとよく、前記係合部材から前記加熱回転体への押圧荷重が、2N以上であるとよい。このようにすると、係合部材を加熱回転体の回転中心軸線方向における定着ニップ部の定着作動範囲の外側に配置する場合でも、加熱回転体を回転中心軸線方向における定着作動範囲の全域で伝熱部材に確実に接触伝熱可能な状態で回転させることができる。また、前記係合部材の耐熱温度は、200℃(摂氏度)以上であるとよい。そのようにすると、高温の加熱回転体に係合する係合部材の過熱による早期劣化を防止することができる。
本発明の定着装置において、前記係合部材は、前記加熱回転体の前記回転中心軸線方向における異なる2箇所以上の幅方向位置に配置されていてもよい。
この構成により、係合部材の加熱回転体への接触幅や係合部材の支持態様に応じて2箇所以上の幅方向位置を適宜設定して、加圧回転体の駆動トルクを増加させることなく、伝熱部材から加熱回転体に定着に好適な伝熱をムラなく均一に行うことができる。
本発明の定着装置において、前記係合部材は、前記加熱回転体に摩擦接触する係合部と、該係合部を前記伝熱部材に対して設定位置に支持する支持部とからなるものであってもよい。
この構成により、加熱回転体に摩擦係合する係合部が、支持部によって、伝熱部材側に対し加熱回転体を押付け可能な定位置に支持可能となる。しかも、加熱回転体に係合する係合部は、加熱回転体に傷を付け難い低硬度で柔軟な素材であって耐熱性および耐摩耗性に優れた素材で構成でき、一方、支持部には、係合部を好適な位置に支持するのに十分な強度や支持剛性を持たせることができる。
本発明の定着装置においては、前記係合部材が、前記加熱回転体に転動可能に係合するローラ状の係合部と、該係合部を前記伝熱部材に対して設定位置に支持する支持部とによって構成されていてもよい。
この構成により、加熱回転体に転動可能に係合する係合部が、支持部によって、伝熱部材側に対し加熱回転体を押付け可能な定位置に支持可能となる。しかも、係合部は、ローラ状に回転させることで、より好ましくは摩擦ローラとすることで、加熱回転体に対する摩擦接触量(滑り)を最小に抑えることで傷を付け難くなり、素材面からも傷付け難くできる。また、支持部には、係合部を好適な位置に支持するのに十分な強度や支持剛性を持たせることができる。
本発明の定着装置において、前記係合部材の前記支持部は、前記係合部材の前記係合部を弾性支持していてもよい。
この構成により、係合部材の加熱回転体に対する接触圧の変化を有効に抑制することができる。
本発明の定着装置においては、前記係合部および前記支持部の少なくともどちらか一方が、絶縁性を有するものであってもよい。
この構成により、電子写真方式の画像形成プロセス等において、転写電流が加熱回転体および係合部材を介してアースされてしまうのを防止でき、異常画像が発生してしまうことが有効に抑制可能となる。
本発明に係る画像形成装置は、上記のいずれかの構成を有する定着装置と、記録用シートに未定着の現像剤で形成される画像を担持させる画像形成部と、を備え、前記画像を担持した前記記録用シートを前記定着装置に通して、前記画像を前記記録用シートに定着させるものである。
この構成により、定着装置における加圧回転体の駆動トルクを増加させることなく、定着装置の伝熱部材から加熱回転体にその定着に好適な伝熱をムラなく均一に行うことができる。その結果、現像剤の像を画像記録シートにムラなく均一に定着させることのできる高画質の画像形成装置となる。
本発明によれば、定着ベルトの回転負荷および加圧ローラの駆動トルクを増加させることなく、伝熱部材から定着ベルトへの伝熱をムラなく均一に行うことができる定着装置を提供し、併せて、その定着装置を備えた高画質の画像形成装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る定着装置を備えた画像形成装置の概略構成図である。 本発明の第1実施形態に係る定着装置の要部の一部断面を含む概略構成図である。 (a)は、本発明の第1実施形態に係る定着装置の要部概略平面図であり、(b)は、比較例の定着装置の要部概略平面図である。 比較例の定着装置の要部の要部の一部断面を含む概略構成図である。 本発明の第1実施形態に係る定着装置における係合部材の外観斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る定着装置における係合部材の配置説明図である。 本発明の第2実施形態に係る定着装置の要部の一部断面を含む概略構成図である。 本発明の第3施形態に係る定着装置における係合部材の外観斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しつつ説明する。
(第1の実施の形態)
図1および図2は、本発明の第1実施形態に係る定着装置を備えた画像形成装置とその要部の構成を示している。
本実施形態の画像形成装置1は、一次転写および二次転写を行ういわゆるタンデム方式のカラー画像形成装置であり、その画像形成装置本体10内に、給紙部20、画像形成部30、転写部40および定着部50を備えている。
給紙部20は、印刷用紙である複数枚の転写紙Sp(記録媒体、画像記録用シート)を積層状態で収納する少なくとも1段の給紙カセット21を有しており、給紙カセット21には、所定のシートサイズの転写紙Spが縦又は横の給紙方向に向けてセットされている。
給紙部20は、また、給紙カセット21に収納した転写紙Spの最上層側に位置する給紙ローラ22と、その給紙方向の所定位置に配置されたレジストローラ対23とを有している。給紙ローラ22は、給紙カセット21内の最上層の転写紙Spをピックアップして、レジストローラ対23側に搬送するようになっている。レジストローラ対23は、画像形成部30および転写部40の作動状態に応じて転写紙Spを転写部40に搬送するとともに、その転写紙Spの搬送タイミングおよび搬送速度を制御できるようになっている(詳細は後述する)。
画像形成部30は、画像形成装置本体10内の上方側に位置する露光装置31と、図1中で左側から右側に並列配置された4つのプロセスユニット32Bk、32M、32C、32Yと、を含んで構成されている。
露光装置31は、図示しない画像読取装置で読み取った画像や入力される画像データに基づいて、各色の露光(光書込み)用の光、例えばレーザ光La、Lb、Lc、Ldを各色の画像形成プロセスの進行に応じて生成するようになっている。この露光装置31は、例えばレーザーダイオードを用いたレーザービーム走査装置で構成されるが、LED(Light Emitting Diode)等の発光素子を用いるものでもよい。
プロセスユニット32Bk、32M、32C、32Yは、異なる複数色、例えばモノクロ用のブラック(Bk)およびカラー3色(例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C))に対応する略同一構成のものである。そして、各プロセスユニット32Bk、32M、32C、32Yとは、円筒形の感光体ドラム33、現像装置34、帯電器35およびクリーニングブレード36を含んで構成されている。
感光体ドラム33は、例えば有機感光体からなる表層部を有しており、その表層部が所定の線速となるように回転駆動されるようになっている。この感光体ドラム33は、表層部を帯電器35により一様に静電帯電させた後に、露光装置31からの各色の光書込み用のレーザ光La、Lb、LcまたはLdによって露光される。そして、感光体ドラム33は、その露光部分の電位を低下(変化)させることで、読取画像や入力画像データに対応する各色の静電潜像を形成できるようになっている。
現像装置34は、感光体ドラム33に近接する現像ローラ34aを有するとともに、現像剤である公知のトナー(粉末インク)を現像ローラ34aに接触し得る状態で収容している。現像ローラ34aは、帯電した微粒子状のトナーを略薄層状に担持することができる公知のもので、この現像ローラ34aには、感光体ドラム33の帯電電位を基準に図外の高圧電源から所定の現像バイアス電圧が印加されるようになっている。なお、現像剤は、一成分現像剤または二成分現像剤のいずれでもよい。
帯電器35は、例えば帯電バイアスが印加されるローラ形状のもので構成されており、感光体ドラム33の表面に圧接しつつ感光体ドラム33に対し従動回転する。また、帯電器35は、図示しない高圧電源により直流(DC)あるいは直流に交流(AC)が重畳されたバイアス電圧が印加されることで、感光体ドラム33の表層部を所定の表面電位に一様に帯電させることができる。なお、ここでは、帯電器35は、帯電バイアスが印加される帯電ローラを感光体ドラム33に当接させながら回転させるものとするが、感光体ドラム33に対して非接触で帯電処理を行うスコロトロンチャージャ等であってもよい。
帯電器35により所定の表面電位に一様に帯電させた各色の感光体ドラム33は、露光装置31からの各色の光書込みにより露光されるとき、各色の静電潜像を形成する。そして、この感光体ドラム33に形成された静電潜像が、感光体ドラム33と現像装置34の現像ローラ34aとの間の現像ニップ部分に達するとき、現像される。すなわち、現像ローラ34a上の薄層状のトナーが感光体ドラム33に形成された静電潜像(未露光部もしくは露光部)上に転移し、トナー像として顕像(可視像)化される。
なお、画像形成部30は、露光装置31による各色の光書込み処理および4つのプロセスユニット32Bk、32M、32C、32Yにおける各色の電子写真プロセスを、混色のためのトナー像の重ね合せや転写部40での画像転写の順序に応じて実行する。
クリーニングブレード36は、例えばポリウレタンゴム等からなる板状のもので、その先端部分が感光体ドラム33に押し当てられている。このクリーニングブレード36は、感光体ドラム33が回転するときに感光体ドラム33上の転写残トナーを掻き取って除去することができる。なお、感光体ドラム33上にクリーニング手段を設けず、現像装置34側で転写残トナーを回収するクリーナレス方式としてもよい。また、感光体ドラム33上にクリーニング手段を設ける場合でも、クリーニングブレード36に代えて、公知の任意のクリーニング手段を採用できる。
転写部40は、一次転写部41および二次転写部46によって構成されている。
一次転写部41は、プロセスユニット32Bk、32M、32C、32Yのすべての感光体ドラム33に近接して設けられている。この一次転写部41は、無端移動可能なループ状の転写ベルト42と、その転写ベルト42の内方に配置された複数の一次転写ローラ43a、43b、43c、43d、テンションローラ44Aおよび駆動ローラ44Bと、トナーマークセンサ45を有している。また、二次転写部46は、転写ベルト42の側方に配置された二次転写ローラ47と、二次転写後の転写ベルト42をクリーニングするベルトクリーニング装置48と、を含んで構成されている。
転写ベルト42は、互いに平行なテンションローラ44Aおよび駆動ローラ44Bの間に張架されており、図示しない駆動モータにより駆動ローラ44Bを介して回転駆動されるようになっている。
複数の一次転写ローラ43a、43b、43c、43dは、転写ベルト42をそれぞれ対応する感光体ドラム33に当接させながら、図1中の反時計回り方向に走行すなわち無端移動させる。これにより、各感光体ドラム33と転写ベルト42とが当接する各色用の一次転写ニップが形成されている。そして、各一次転写ニップの近傍では、転写ベルト42のループ内に配設された各色の一次転写ローラ43a、43b、43c、43dによって転写ベルト42が対応する感光体ドラム33に向けて押圧されている。これら各色の一次転写用の一次転写ローラ43a、43b、43c、43dには、図示しない単独の高圧電源から所定の転写バイアス、例えば+400Vから+2500V程度の転写バイアス電圧が印加され、転写電界が形成されるようになっている。
これにより、各色用の一次転写ニップには、対応する感光体ドラム33上のトナー像を転写ベルト42に向けて静電移動させる一次転写電界が形成される。
そして、図1中の反時計回り方向の無端移動に伴って各色用の一次転写ニップを順次通過していく転写ベルト42の外周面上には、各一次転写ニップでトナー像が、例えば順次重ねて一次転写される。この重ね合せの一次転写により、転写ベルト42の外周面上には4色重ね合せのトナー像(以下、4色トナー像ともいう)が形成される。
なお、複数色のドナー像が転写ベルト42上に周方向等間隔に形成され、複数色のトナー像が転写紙Spに重ねて転写されることで、カラー画像が形成されてもよい。転写ベルト42の外周面上に単色のトナー像が形成されてもよいことは、いうまでもない。
テンションローラ44Aは、例えば軸方向の両端側で、それぞれ図示しないばね等の弾性部材によって、転写ベルト42に張力を付与可能な方向に付勢されている。また、駆動ローラ44Bは、図示しない駆動モータによって感光体ドラム33の線速(周速度)に対応する速度で駆動されるようになっている。
トナーマークセンサ45は、色ずれ検出用のトナーマークを検出可能な正反射型や拡散型センサによって構成されている。そして、このトナーマークセンサ45の検出情報を基に、転写ベルト42上のトナー像の濃度や各色トナー像の位置が測定され、画像濃度調整や色合わせがなされるようになっている。
転写ベルト42上に形成されたトナー像は、転写ベルト42の回転に伴って二次転写部46の二次転写ローラ47に接近する。また、そのトナー像の移動に応じて、給紙部20のレジストローラ対23によって転写紙Spが転写ベルト42と二次転写ローラ47の間に搬送される。
駆動ローラ44Bに巻き付いた転写ベルト42の特定回転区間の外周面と二次転写ローラ47との間には、二次転写ニップが形成されている。そして、二次転写ローラ47には、図示しない電源によって二次転写バイアスが印加され、駆動ローラ44B側が接地される等して、二次転写ニップには、二次転写電界が形成される。
他方、この二次転写ニップに対し、レジストローラ対23によって、転写紙Spが転写ベルト42の無端移動速度に等しい速度および転写ベルト42上のトナー像に同期させ得るタイミングで送り出される。これにより、転写ベルト42上に形成されていたトナー像、例えば4色トナー像が、転写部40に搬送されてくる転写紙Sp上に順次二次転写される。
この二次転写後の転写ベルト42上に残った転写残トナーは、転写ベルト42に当接するベルトクリーニング装置48によって掻き取り除去される。
転写紙Sp上に二次転写されたトナー像は、定着部50により加熱および加圧されて転写紙Spに定着され、例えばフルカラー画像となる。そして、定着後の転写紙Spは、排紙ローラ対61により機外、例えば図示しない排紙トレイ上に排紙される。このようにして、画像形成部30における、一連の画像形成プロセスが完了する。
定着部50は、加圧ローラ51(加圧回転体)、定着ベルト52(加熱回転体)、伝熱部材53、加熱手段としてのヒータ54(熱源)、ニップ形成部材55、補強部材56(支持部材)、温度センサ57、反射板58、後述する圧接機構等で構成されている。また、ヒータ54、ニップ形成部材55、伝熱部材53および補強部材56は、図示しない支持用のステーやシール部材等と共に、定着ベルト52の内部(内周面側)に配置されている。
加圧ローラ51は、直径が例えば20〜40mm程度で、中空構造の芯金51a上に弾性層51bを形成した加圧回転体である。この加圧ローラ51の弾性層51bは、例えば発泡性シリコーンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の材料で形成されている。なお、弾性層51bの表面にPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等からなる薄肉の離型層を設けることもできる。
また、加圧ローラ51は、加熱回転体である定着ベルト52に最も近接する部分で、定着ベルト52およびニップ形成部材55との間に、定着ニップ部Nを形成している。この定着ニップ部Nの形成領域、すなわち、加圧ローラ51とニップ形成部材55に接触する定着ベルト52の一部とが圧接する領域では、転写紙Spが挿入されていないときには、加圧ローラ51およびニップ形成部材55が、定着ベルト52を介して圧接する。一方、定着ニップ部Nに転写紙Spが挿入されているときには、加圧ローラ51およびニップ形成部材55が、定着ベルト52と定着ニップ部Nに挿入された転写紙Spとを介して圧接する。
加圧ローラ51の両端部には、一対の軸受51cが装着されており、両軸受51cは、例えば画像形成装置本体10のフレーム10Fに図2中の左右方向に変位可能に案内されている。また、両軸受51cは、例えば揺動レバー59Aおよび引張ばね59Bからなる圧接機構によって、ニップ形成部材55側に常時付勢されている。
さらに、加圧ローラ51の一端部には、図示しない駆動ギヤが設置されており、加圧ローラ51はその駆動ギヤを介して図2中の矢印R1方向に回転駆動されるようになっている。なお、加圧ローラ51の内部にハロゲンヒータ等の熱源を設けることもできる。
ベルト部材としての定着ベルト52は、薄肉で可撓性を有する無端ベルト状のものであって、図2中の矢印R2方向に回転(走行)する。
この定着ベルト52は、ニップ形成部材55と摺接するその内周面側から、基材層、弾性層、離型層の順にこれらを積層して形成されており、その積層後の全体の厚さが例えば500μm以下に設定されている。
定着ベルト52の基材層は、層厚が例えば30〜100μmであって、ニッケル、ステンレス等の金属材料や、ポリイミド等の樹脂材料で形成されている。
定着ベルト52の弾性層は、層厚が例えば100〜300μmであって、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム、フッ素ゴム、等のゴム材料で形成されている。この弾性層を設けることで、定着ニップ部Nにおける定着ベルト52の表面に微小な凹凸が形成されなくなり、転写紙Sp上のトナー像Tiに均一に熱が伝わり、いわゆるユズ肌画像の発生を抑止できる。
定着ベルト52の離型層は、層厚が例えば5〜50μmであって、PFAやPTFE等の材料で形成されている。なお、この離型層の材料は、PFAやPTFEの他、PI(ポリイミド)、PAI(ポリアミドイミド)、PEI(ポリエーテルイミド)、PES(ポリエーテルサルファイド)、PEEK(ポリエーテルケトン)等であってもよい。
定着ベルト52の直径は、15〜120mmになるように設定されており、ここでは、例えば直径が30mm程度に設定されているものとする。
伝熱部材53は、定着ベルト52を周方向に回転可能に案内するとともに、ヒータ54により加熱されつつヒータ54からの熱を定着ベルト52に伝熱するようになっている。
具体的には、伝熱部材53は、画像形成装置本体10の電源部により出力制御されるヒータ54からの輻射熱によって加熱される。また、ヒータ54からの輻射熱は、伝熱部材53の一部である特定区間の回転案内部53aのみを加熱するように、反射板58によって反射される。そして、特定区間の回転案内部53aに接触する定着ベルト52の一部が、特定区間の回転案内部53aからの接触伝熱により加熱されるようになっている。
伝熱部材53の材料としては、アルミニウム、鉄、ステンレス等の金属熱伝導体(熱伝導性を有する金属)である。伝熱部材53の肉厚を例えば0.2mm以下に設定することで、伝熱部材53を介した定着ベルト52の加熱効率を向上させることができる。
また、伝熱部材53は、定着ニップ部Nを除く周方向の各位置で定着ベルト52の内周面に近接もしくは接触するように形成されており、周方向における定着ニップ部Nの形成領内には、内底壁面部分に開口53bが形成された溝状の凹部53cが設けられている。
常温時における定着ベルト52と伝熱部材53との間のギャップA(周方向で定着ニップ部Nの形成領域を除く各位置のギャップ)は、0mmより大きく2mm以下とすることが好ましい(0mm<A≦2mmである)。これにより、伝熱部材53と定着ベルト52との磨耗の進行を抑えるとともに、伝熱部材53から定着ベルト52への伝熱による定着ベルト52の加熱効率が低下することを有効に抑制できる。
さらに、略パイプ状の伝熱部材53が定着ベルト52に近接配置されることで、可撓性を有する定着ベルト52の回転軌道(ここでは回転走行姿勢の意)が略円形断面に維持されるので、定着ベルト52の変形による劣化や破損を軽減することができる。
勿論、伝熱部材53と定着ベルト52との全体的な摺動抵抗を低下させるために、伝熱部材53の摺接面を摩擦係数の低い材料で形成したり、定着ベルト52の内周面にフッ素を含む材料からなる表面層を形成したりすることもできる。
また、熱源からの熱を定着ベルト52に均一に伝達し、かつ駆動時の定着ベルト52の走行安定性を確保する手段が別途用意される場合には、伝熱部材53を設けず、定着ベルト52をヒータ54により直接加熱する方式の定着部50を構成することもできる。その場合は、定着部50全体としての熱容量のうち、伝熱部材53の熱容量が低減されるため、より昇温性能や省エネ性能に優れた定着部50を構成できる。
ヒータ54(熱源)としては、ハロゲンヒータやカーボンヒータを用いることができ、ヒータ54からの輻射熱を反射板58により反射させることで、伝熱部材53の一部である特定区間の回転案内部53aのみを有効に加熱するようになっている。
これにより、特定区間の回転案内部53aに接触する定着ベルト52の一部が、伝熱部材53の特定区間の回転案内部53aから効率良く接触伝熱され、ヒータ54からの熱で間接的に加熱される。このように、ヒータ54は、特定回転区間Z1内の定着ベルト52に接触する伝熱部材53の特定区間の回転案内部53aを、定着ベルト52および伝熱部材53の内方側から加熱することができる。
ヒータ54の出力制御は、定着ベルト52表面に対向するサーミスタ等の温度センサ57による定着ベルト表面温度の検知結果に基いて行われる。また、このようなヒータ54の出力制御によって、定着ベルト52の温度(定着温度)を所望の温度に設定することができる。
ニップ形成部材55は、定着ベルト52の内周面に摺接するように画像形成装置本体10のフレーム10Fに固定支持されており、定着ベルト52を介して加圧ローラ51に圧接することで、転写紙Spを加熱および加圧可能な定着ニップ部Nを形成している。また、ニップ形成部材55は、略直交する板状の補強部材56により裏当てされ、補強されている。なお、定着ベルト52が伝熱部材53に摺接しても定着ベルト52の磨耗が軽減されるように、定着ベルト52および伝熱部材53の間にはフッ素グリスやシリコーンオイル等の潤滑剤が塗布されてもよい。勿論、シート状部材の摺動性が高い場合は潤滑剤を用いない構成でもよい。
このように、本実施形態の定着装置である定着部50においては、無端ベルト状の加熱回転体である定着ベルト52の内方に、ヒータ54、伝熱部材53、ニップ形成部材55、補強部材56および反射板58が配設されている。また、ニップ形成部材55に対し定着ベルト52を間に挟んで対向するように配置された加圧ローラ51が、ニップ形成部材55と協働して加熱された定着ベルト52の周方向の一部を転写紙Spに圧接させるように加圧する定着ニップ部Nを形成している。そして、加圧ローラ51が定着ベルト52を摩擦駆動するように回転駆動されるとき、周方向における定着ニップ部Nの形成領域外で、ヒータ54からの熱が伝熱部材53により定着ベルト52に伝熱される。
一方、定着部50には、定着ベルト52の周方向における定着ニップ部Nより上流側で定着ベルト52の外周面に係合する係合部材70が設けられている。
この係合部材70は、定着ベルト52の周方向におけるニップ形成部材55より上流側の特定位置P1で定着ベルト52に所定の接触圧をもって接触している。すなわち、係合部材70は、加圧ローラ51が回転する定着部50の作動時に、伝熱部材53に接触しつつ回転走行する定着ベルト52に対し、特定位置Pで伝熱部材53側への押圧力を加えるように摩擦係合し、所定の回転抵抗を付加できるようになっている。
これにより、加圧ローラ51が回転するとき、特定位置P1から定着ニップ部Nまでの特定回転区間Z1内における定着ベルト52の張力は、特定回転区間Z1外であって定着ニップ部Nより下流側の他の回転区間Z2内における張力より大きくなるよう増加する。
また、この場合、定着ベルト52の回転軌道は、係合部材70により、特定回転区間Z1内で伝熱部材53に接触伝熱可能な設定軌道(図2中の特定回転区間Z1内における定着ベルト52の回転走行姿勢)に規制される。すなわち、係合部材70は、加圧ローラ51が回転するとき、加圧ローラ51と協働して特定回転区間Z1内における定着ベルト52の回転走行姿勢を伝熱部材53の外周面に沿う略円弧断面の設定軌道に規制する規制手段として機能するようになっている。
特定回転区間Z1の外方であって定着ニップ部Nより下流側の他の回転区間Z2における少なくとも一部の回転区間、例えば他の回転区間Z2の略全域では、図2に示すように、定着ベルト52の回転軌道が伝熱部材53に対し非接触状態に浮上している。
定着ベルト52に対する各係合部材70からの押圧荷重は、特定回転区間Z1内における定着ベルト52と伝熱部材53の特定区間の回転案内部53aとの接触圧を伝熱部材53から定着ベルト52への接触伝熱に好適な接触圧範囲内にするように、設定される。すなわち、定着ベルト52に対する各係合部材70からの押圧荷重は、伝熱部材53から定着ベルト52への接触伝熱に好適な接触圧に好適な定着ベルト52の張力が得られるように設定されており、例えば2N以上の押圧力値が設定されている。また、この係合部材70の耐熱温度は、例えば200℃以上に設定されている。
図2に示すように、係合部材70は、定着ベルト52に接触する前面側の係合部71と、係合部71を定位置に支持する支持部72とによって構成されている。そして、支持部72は、係合部71の長手方向の両端側または/および係合部71の背面側で係合部71に接合され、画像形成装置本体10のフレーム10F側またはそれに固定された図示しないステー等に対して、係合部71を定位置に支持している。
具体的には、例えば図4に示すように、係合部材70の係合部71は、係合部材70の長手方向の背面側で片持ちの板状の支持部72によって支持されている。
この場合、定着ベルト52と接する係合部材70の係合部71は、定着ベルト52を傷付けない程度に低硬度であって、定着ベルト52の摩耗を抑えるために低摩擦である材質を有している。
より具体的には、係合部材70の係合部71は、例えばフェルト材により、または、PFAやPTFE等の樹脂材料により形成されている。また、高温の定着ベルトに接する係合部材70の係合部71耐熱温度は、例えば200℃(摂氏度)以上である。
係合部材70の支持部72は、画像形成装置本体10のフレーム10F等への取付板部分72aと、ばね性を有する弾性板部分72bと、係合部71が貼り付けられた貼付面部分72cとから構成される。この支持部72の材質としては、鉄やステンレス等の金属が好適に用いられる。
係合部材70の支持部72は、その取付板部分72aで画像形成装置本体10のフレーム10F等にねじ締結されて固定されている。また、係合部材70の係合部71は、接着剤によって支持部72の貼付面部分72c上に接着固定されている。
図3に示すように、係合部材70の係合部71は、定着ベルト52の回転中心軸線方向における最大通紙幅Wmaxの両側に一対配置されている。そして、これら一対の係合部71が、定着ベルト52の回転中心軸線方向における定着ニップ部Nの定着作動範囲である最大通紙幅Wmaxの外方側で、定着ベルト52に係合するようになっている。
係合部材70は、このように定着ベルト52の回転中心軸線方向における異なる2箇所以上の幅方向位置に配置されており、図3中では2箇所であるが、多数箇所に配置されてもよい。
このような係合部材70は、図2および図3に示すような定着部50内の定位置に配置され、加圧回転体が回転するとき、特定回転区間Z1内における定着ベルト52の張力を、特定回転区間Z1外における定着ベルト52の張力に対し増加させることができる。これにより、係合部材70は、特定回転区間Z1内での定着ベルト52の回転軌道を、伝熱部材53から接触伝熱可能な略円形断面の設定軌道Lu(図4参照)に規制することができる。また、係合部材70は、特定回転区間Z1外の一部の回転区間である定着ニップ部Nより下流側の他の回転区間Z2内では、定着ベルト52の回転軌道を伝熱部材53に対し非接触状態に浮上させることができる。
ここで、係合部71および支持部72の少なくともどちらか一方は、電気的な絶縁性を有している。係合部71および支持部72が共に導電性であると、画像形成部30内で転写紙Sp上のトナー像の電荷や一次転写部41での転写電流が、定着ベルト52、係合部材70、画像形成装置本体10のフレーム10Fを介してアース側に逃げ得るからである。その場合、画像のチリや抜けといった異常画像が発生してしまう可能性がある。
本実施形態の画像形成装置1は、上述のようにトナー像Tiを形成し、転写紙Spに転写して担持させる画像形成部30と、転写紙Spに担持されたトナー像Tiをその転写紙Spと共に加熱および加圧して定着させる定着部50とを備えている。そして、画像形成装置1は、トナー像を担持した転写紙Spを定着部50に通して、未定着の現像剤の画像であるトナー画像を転写紙Spに定着させ、定着後に、排紙ローラ対61により機外に排紙させる。
次に、作用について説明する。
上述のように構成された本実施形態においては、定着部50が常温状態である場合には、図5(a)に示すように、通紙幅方向の全域で、伝熱部材53と定着ベルト52が特定回転区間Z1内では略一様に密着し、他の回転区間Z2内では略一様に近接した状態にある。
次いで、画像形成装置1の作動に際して、定着部50の加熱動作が開始されると、ヒータ54が発した熱によって伝熱部材53が加熱され、高温となった伝熱部材53からの接触伝熱によって定着ベルト52が加熱される。
そして、画像形成部30で形成されたトナー像Tiが転写された転写紙Spが定着部50に通紙されるとき、その転写紙Spが加熱および加圧されてトナー像が転写紙Sp上に定着する。
具体的には、画像形成装置本体10の電源スイッチが投入されると、ヒータ54に電力が供給されるとともに、加圧ローラ51の矢印R1方向の回転駆動が開始され、加圧ローラ51との摩擦力により、定着ベルト52も矢印R2方向に従動回転する。
次いで、給紙部20から分離された1枚の転写紙Spが給紙されて、画像形成部30の二次転写部46において、転写紙Sp上に未定着のトナー像Ti、例えば4色のトナー画像が転写される。
次いで、未定着のトナー像Tiを転写されて担持する転写紙Spが、定着部50の定着ベルト52および加圧ローラ51の間の定着ニップ部Nに搬入される。
そして、定着ベルト52からの加熱と、加圧ローラ51からの加圧力と、ニップ形成部材55からの反力とにより、転写紙Spが定着ニップ部Nにおいて加熱および加圧され、転写紙Spの表面に担持されたトナー像Tiが転写紙Spに定着される。
このような一連の定着プロセスを繰り返す定着部50では、定着ベルト52が定着ニップ部Nに達する直前の特定回転区間Z1内で、伝熱部材53から定着ベルト52への接触伝熱がムラなく効率良く実行され、定着ベルト52が定着に好適な温度に加熱される。しかも、特定回転区間Z1外では、定着ベルト52が伝熱部材53に巻き掛かり難くなり、伝熱部材53との摩擦による定着ベルト52の回転負荷が低く抑えられる。したがって、加圧ローラ51の駆動トルクを増加させることなく、伝熱部材53から定着ベルト52に定着に好適な伝熱をムラなく均一に行うことができる。
また、伝熱部材53から定着ベルト52への接触伝熱と定着ベルト52の回転駆動とに最適な定着ベルト52の特定回転区間Z1の長さを、係合部材70の配設位置に応じて容易に可変設定できる。加えて、係合部材70から定着ベルト52に付加する回転抵抗の大きさによって特定回転区間Z1内における定着ベルト52の張力が変化し、定着ベルト52の伝熱部材53側への巻掛け方向への付勢力が変化することになる。したがって、伝熱部材53から定着ベルト52への接触伝熱による伝熱効率を十分に高めることができる。
さらに、本実施形態では、ヒータ54からの熱が伝熱部材53の特定区間の回転案内部53aに集中的に加えられることになり、伝熱部材53の特定区間の回転案内部53aから定着ベルト52に効率良く伝熱できることとなる。
ところで、定着部50での定着動作が繰り返される等して、ヒータ54から加熱される伝熱部材53が高温になると、伝熱部材53は熱膨張によって形状変化する。この場合、一般的には、伝熱部材53の幅方向両端部に比べて中央部の熱膨張量(寸法)が大きくなるため、図5(b)に示すように、伝熱部材53の幅方向中央部分が外側に張り出す。一方、通紙幅方向における定着ベルト52の両端部(以下、幅方向両端部という)では、伝熱部材53の熱膨張量は相対的に小さくなる。
そのため、定着ベルト52の回転軌道が、伝熱部材53の熱膨張影響により特に通紙幅方向中央部付近で外側へ押し出される傾向となり、定着ベルト52の幅方向両端部において定着ベルト52と伝熱部材53との間に空隙が発生する。よって、定着ベルト52の幅方向両端部において、ヒータ54および伝熱部材53による加熱効率が低下し易くなる。
しかし、本実施形態では、ヒータ54により加熱される伝熱部材53の特定区間の回転案内部53a(加熱領域)のうち定着ベルト52の回転方向における最上流部付近で、定着ベルト52が係合部材70と伝熱部材53との間に狭持されている。
したがって、加圧ローラ51の回転時に、係合部材70による定着ベルト52の回転軌道の規制点(特定位置P1)を支点として、定着ベルト52の特定位置P1から定着ニップ部Nまでの加熱対象部分が、伝熱部材53に巻き掛かる方向に引っ張られる。そして、その張力によって、定着ベルト52と伝熱部材53との間の空隙が無くなり、ヒータ54から出力された熱を効率的に定着ベルト52の加熱対象部分に伝熱できる。
しかも、定着ベルト52および伝熱部材53の両端側にそれぞれ係合部材70が配置されているので、定着ベルト52の幅方向両端部における特定回転区間Z1内の定着ベルト52の回転軌道を設定軌道に的確に規制することができる。よって、特定回転区間Z1内の幅方向全域で定着ベルト52と伝熱部材53を略均一に密着させることができる。
また、本実施形態では、係合部材70が定着ベルト52を2N(約200g重)以上の荷重で規制しつつ定着ベルト52と摺接するため、定着ベルト52の表面が粗くなるような表面正常の低下が生じる可能性がある。しかし、係合部材70は最大通紙幅Wmaxよりも外側に配置されているので、定着ベルト52の表面性情の低下によるコピー画像やプリント画像等の記録画像への悪影響を確実に回避することができる。
加えて、本実施形態では、係合部材70によって定着ニップ部Nより上流側の特定位置P1で定着ベルト52に回転抵抗を付加して、特定回転区間Z1内に定着ベルト52と伝熱部材53を密着させるような定着ベルト52の張力増加を生ぜしめている。そして、特定回転区間Z1外の他の回転区間Z2において、定着ベルト52と伝熱部材53の空隙を意図的に作り出している。
したがって、定着ベルト52と伝熱部材53の摺動による摩擦負荷を最小限に抑えることができ、しかも、定着ニップ部Nより下流側の他の回転区間Z2側における定着ベルト52の周囲に回転軌道の規制手段を配したり定着ベルト52を膨出させたりせずに済む。よって、定着部50の定熱容量化および小型化によるウォームアップタイムの短縮も可能となる。
その他、本実施形態では、係合部材70を定着作動範囲外に配置することで、その係合圧を最適に設定可能にしているので、定着ベルト52を回転中心軸線方向における定着作動範囲の全域で伝熱部材53に確実に接触伝熱可能な状態で回転させることができる。また、高温の定着ベルト52に係合する係合部材70の過熱による早期劣化を的確に防止することができる。
本実施形態では、定着ベルト52に摩擦係合する係合部材70の係合部71は、定着ベルト52に傷を付け難い低硬度で柔軟な素材であって耐熱性および耐摩耗性に優れた素材で構成できる。また、係合部材70の支持部72は、係合部71により特定位置P1で定着ベルト52を伝熱部材53に対し所定押圧力で押付け可能な位置に弾性支持でき、かつ、その支持に十分な強度や支持剛性を持たせることができる。
また、係合部71および支持部72の少なくともどちらか一方が、絶縁性を有するので、画像形成装置本体10の一次転写部41での転写電流が定着ベルト52および係合部材70を介してアースされることを防止できる。よって、画像形成装置1から出力されるコピー画像やプリント画像等に異常画像が発生してしまうことが、有効に抑制される。
このように、本実施形態では、定着ベルトの回転負荷および加圧ローラの駆動トルクを増加させることなく、伝熱部材53から定着ベルトに定着に好適な伝熱をムラなく均一に行うことができる定着部50を提供することができる。そして、この定着部50を備え、トナー像を転写紙Spにムラなく均一に定着させることのできる高画質の画像形成装置1を提供することができる。
(第2の実施の形態)
図6および図7は、本発明の第2実施形態に係る定着装置の要部の構成を示している。
なお、以下に説明する各実施形態は、上述の第1実施形態の画像形成装置と略同様な全体構成を有し、定着部50における係合部材の構成のみが第1実施形態と相違するものである。よって、以下、第1実施形態と同一の構成については図1ないし図5中の対応する構成要素を符号を用いつつ、第1実施形態との相違点について説明する。
図6および図7に示すように、第2実施形態においては、定着ベルト52の回転軌道を規制する手段である係合部材80が、係合部81、支持部82および弾性板83によって構成されている。
係合部81は、定着ベルト52に摩擦係合する部材で、その素材は、第1実施形態の係合部材70の係合部71と同様に、例えばフェルト材、あるいは、PFAやPTFE等からなる。この係合部81は、弾性板83上に貼り合せて接着されている。
支持部82は、第1実施形態の係合部材70の支持部72と略同様に、係合部81を伝熱部材53に対し略一定の設定位置に位置させるよう、係合部81を背面側から支持する屈曲した板状のものである。この支持部82は、画像形成装置本体10のフレーム10F等にねじ締結される取付板部分82aと、ばね性を有する弾性板部分82bと、係合部81が弾性板83を介して貼り付けられた貼付面部分82cとから構成されている。
弾性板83は、例えばゴムや軟質樹脂でできた弾性層によって構成されており、支持部82の貼付面部分82c上に接着固定されている。
本実施形態の定着部50においても、第1実施形態と同様に、定着ベルトの回転負荷および加圧ローラの駆動トルクを増加させることなく、伝熱部材53から定着ベルトに定着に好適な伝熱をムラなく均一に行うことができる。さらに、この定着部50を備え、トナー像Tiを転写紙Spにムラなく均一に定着させることのできる高画質の画像形成装置1を提供することができる。
(第3の実施の形態)
図8は、本発明の第3実施形態に係る定着装置の要部構成を示している。
図8に示すように、第3実施形態においては、定着ベルト52の回転軌道を規制する手段である係合部材90が、摩擦ローラ91(係合部)と、支持部92と、これら摩擦ローラ91および支持部92の間に介在するローラ支持ブラケット93とによって構成されている。
摩擦ローラ91は、定着ベルト52に所定の接触圧で転動可能に係合することで、定着ベルト52を特定位置P1で伝熱部材53側に押し付けることができる部材である。この摩擦ローラ91は、第1実施形態の係合部材70の係合部71と同様な素材、例えばフェルト材、PFAやPTFE等からなる外周面部91aと、外周面部91aの回転中心軸線上に位置する硬質の支持軸91bとを有している。
支持部92は、摩擦ローラ91を回転自在に、かつ、伝熱部材53に対し略一定の設定位置に支持する板状の部材である。この支持部92は、画像形成装置本体10のフレーム10F等にねじ締結される取付板部分92aと、ばね性を有する弾性板部分92bと、摩擦ローラ91がローラ支持ブラケット93を介して支持される先端部分92cとからなる。
ローラ支持ブラケット93は、摩擦ローラ91を回転可能に支持しつつ支持部92の先端部分92cに対する摩擦ローラ91の姿勢(中心軸線位置)を一定に保持することができる。
この係合部材90は、摩擦ローラ91により特定位置P1で定着ベルト52を伝熱部材53側に押圧して、定着ベルト52の伝熱部材53との摩擦による回転抵抗を増加させようになっている。これにより、係合部材90は、特定回転区間Z1内の定着ベルト52の張力を、特定回転区間Z1該の他の回転区間Z2における同張力より増加させることができる。
本実施形態においても、第1実施形態と同様に、定着ベルト52の回転負荷および加圧ローラ51の駆動トルクを増加させることなく、伝熱部材53から定着ベルト52に定着に好適な伝熱をムラなく均一に行うことができる定着部50を提供できる。さらに、その定着部50を備え、トナー像Tiを転写紙Spにムラなく均一に定着させることのできる高画質の画像形成装置1を提供することができる。
しかも、本実施形態では、係合部である摩擦ローラ91を支持部92によって伝熱部材53側に付勢するだけでなく、摩擦ローラ91を摩擦ローラとして回転させることにより、定着ベルト52に対する係合部材90の摩擦接触量(滑り)を最小に抑えることができる。したがって、転写紙に接触する定着ベルト52の表面(外周面)に傷を付け難くなり、定着ベルト52の表層における摩耗を低減することができる。また、支持部92には、摩擦ローラ91を好適な位置に支持するのに十分な強度や支持剛性を持たせることができる。
なお、上述の各実施例では、定着ベルト52に対して外側から押圧力を加える係合部材70を設けていた。しかし、係合部材70の配置に関しては、定着ベルト52の外側に限定されず、定着ベルト52の内側であって伝熱部材53の外側に凸となる突起(突条)等を設けるような構成としてもよい。また、内外いずれか一方にまたは双方に係合部材を設けることができる。ただし、伝熱部材53の定着ベルト52との摺動接触範囲を狭めて、定着ニップ部Nでの定着ベルト52の好適な温度が得られる程度に伝熱部材53の特定区間の回転案内部53aを形成する。そして、特定回転区間Z1の外方であって定着ニップ部Nの形成領域から外れる他の回転区間Z2において、伝熱部材53と定着ベルト52が非接触状態となるようにする。また、熱源であるヒータ54からの輻射熱を、伝熱部材53に巻き掛けられない自由走行状態の定着ベルト52に直接に照射するようにして、定着ニップ部Nより上流側の伝熱部材53を、特定区間の回転案内部53aのみ程度に短く構成するようにしてもよい。
係合部材を定着ベルト52の内側であって伝熱部材53の外側に凸となる突起(突条)とする場合、低回転負荷のローラで構成してもよく、複数設けてもよい。また、内外いずれか一方のまたは双方の係合部材の定着ベルト52への接触幅や支持態様に応じて2箇所以上の幅方向位置を設定することができる。
上述の各実施例では、係合部材70、80、90は、支持部72、82、92が画像形成装置本体10のフレーム10Fに締結固定され、それらの中間部にばね性を持たせるものとした。しかし、定着ベルト52に摩擦接触する係合部71等を定着ベルト52および伝熱部材53に対して接近および離隔する方向に可動に支持する回動レバー状の支持部とし、その支持部を定着ベルト52側に付勢するばね要素を別に設けてもよい。
また、第3実施形態においては、係合部材90が、定着ベルト52に摩擦係合する摩擦ローラ91を回転自在にするのでなく、支持部92またはローラ支持ブラケット93によって摩擦ローラ91に所定の回転抵抗を付与するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明は、定着ベルトの回転負荷および加圧ローラの駆動トルクを増加させることなく、伝熱部材から定着ベルトに定着に好適な伝熱をムラなく均一に行い得る定着装置を提供でき、その定着装置を備えた高画質の画像形成装置を提供できる。このような本発明は、定着装置および画像形成装置、特に無端ベルト状の加熱回転体を用いる定着装置およびその定着装置を備えた画像形成装置全般に有用である。
1 画像形成装置
10 画像形成装置本体
10F フレーム
20 給紙部
30 画像形成部
31 露光装置
32Bk、32M、32C、32Y プロセスユニット
33 感光体ドラム
34 現像装置
40 転写部
41 一次転写部
46 二次転写部
50 定着部(定着装置)
51 加圧ローラ(加圧回転体)
52 定着ベルト(加熱回転体)
53 伝熱部材
53a 特定区間の回転案内部(加熱領域)
54 ヒータ(熱源)
55 ニップ形成部材
57 温度センサ
58 反射板(反射部材)
70、80、90 係合部材
71、81 係合部
72、82、92 支持部
72a、82a、92a 取付板部分
72b、82b、92b 弾性板部分
72c、82c 貼付面部分
83 弾性板
91 摩擦ローラ(係合部)
92c 先端部分
93 ローラ支持ブラケット
Lu 設定軌道(伝熱部材に沿う回転走行姿勢)
N 定着ニップ部
P1 特定位置
R1 加圧ローラの回転方向
R2 定着ベルトの回転方向(周方向)
Sp 転写紙(記録媒体、画像記録用シート)
Z1 特定回転区間(定着ニップ部の上流側の特定回転区間)
Z2 他の回転区間(特定回転区間外であって定着ニップ部の下流側の回転区間)
特開2011−175168号公報 特開2011−69940号公報

Claims (9)

  1. 無端ベルト状の加熱回転体と、前記加熱回転体を加熱するための熱源と、前記加熱回転体を周方向に回転可能に案内するとともに、前記熱源からの熱を前記加熱回転体に伝熱する伝熱部材と、前記加熱回転体の内側に配置されるニップ形成部材と、前記ニップ形成部材に対し前記加熱回転体を間に挟んで対向するように配置され、前記ニップ形成部材と協働して前記加熱回転体の前記周方向の一部と共に定着ニップ部を形成しつつ前記加熱回転体を摩擦駆動するよう回転する加圧回転体と、を備え、前記加熱回転体の前記周方向における前記定着ニップ部の形成領域外で、前記熱源からの熱を前記伝熱部材により前記加熱回転体に伝熱可能な定着装置であって、
    前記加熱回転体の回転軌道が、前記定着ニップ部より上流側の特定位置から前記定着ニップ部までの特定回転区間内では前記伝熱部材から接触伝熱可能な設定軌道に規制される一方、前記特定回転区間外の少なくとも一部の回転区間では前記伝熱部材に対し非接触状態に浮上しており、
    前記特定位置で前記加熱回転体に回転抵抗を付加するよう係合する係合部材を設けて、
    前記加圧回転体が回転するとき、前記特定位置から前記定着ニップ部までの特定回転区間内における前記加熱回転体の張力を、前記特定回転区間外における前記加熱回転体の張力に対し増加させることを特徴とする定着装置。
  2. 前記熱源が、前記特定回転区間内の前記加熱回転体に接触する前記伝熱部材の特定区間の回転案内部を、前記加熱回転体および前記伝熱部材の内方側から加熱することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記係合部材は、前記加熱回転体の回転中心軸線方向における前記定着ニップ部の定着作動範囲の外側で、前記加熱回転体に係合していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記係合部材は、前記加熱回転体の前記回転中心軸線方向における異なる2箇所以上の幅方向位置に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記係合部材は、前記加熱回転体に摩擦接触する係合部と、該係合部を前記伝熱部材に対して設定位置に支持する支持部とからなることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 前記係合部材が、前記加熱回転体に転動可能に係合するローラ状の係合部と、該係合部を前記伝熱部材に対して設定位置に支持する支持部とによって構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の定着装置。
  7. 前記係合部材の前記支持部は、前記係合部材の前記係合部を弾性支持していることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の定着装置。
  8. 前記係合部および前記支持部の少なくともどちらか一方が、絶縁性を有することを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれか1項に記載の定着装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の定着装置と、
    記録用シートに未定着の現像剤で形成される画像を担持させる画像形成部と、を備え、
    前記画像を担持した前記記録用シートを前記定着装置に通して、前記画像を前記記録用シートに定着させることを特徴とする画像形成装置。
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