JP6336315B2 - 有機無機ハイブリッド材料の製造方法及びエポキシ樹脂組成物 - Google Patents
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Description
(B)水酸基とカルボキシル基、エステル基又はアミノ基を有する硬化剤、
(C)エポキシ樹脂化合物、並びに
(D)溶媒
を含むエポキシ樹脂組成物
を加熱する工程を含む有機無機ハイブリッド材料の製造方法。
で表されるフルオレンエポキシ樹脂化合物である、前記項1又は2に記載の製造方法。
(I)エポキシ樹脂組成物を20〜200℃で加熱(好ましくは加熱攪拌)する工程、及び
(II)前記(I)工程で得られた混合物を150〜300℃で加熱する工程
を含む、前記項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
(B)水酸基と、カルボキシル基、エステル基又はアミノ基を有する硬化剤、
(C)エポキシ樹脂化合物、並びに
(D)溶媒
を含むエポキシ樹脂組成物。
(A)酸化チタンゾル、酸化ジルコニウムゾル、酸化チタン前駆体及び酸化ジルコニウム前駆体からなる群より選ばれる少なくとも一種、
(B)水酸基と、カルボキシル基、エステル基又はアミノ基を有する硬化剤、
(C)エポキシ樹脂化合物、並びに
(D)溶媒
を含むエポキシ樹脂組成物を加熱する工程を含む有機無機ハイブリッド材料の製造方法に関する。
本発明の方法では、前記(A)〜(D)を含むエポキシ樹脂組成物を加熱する工程を含む。
本発明において、無機材料としては、酸化チタンゾル若しくは酸化ジルコニウムゾル(以下、(A1)ゾルとすることもある)、又は酸化チタン前駆体若しくは酸化ジルコニウム前駆体(以下、(A2)前駆体とすることもある)を用いる。
本発明において用いる前記(A1)ゾル中の酸化チタン粒子又は酸化ジルコニウム粒子の粒径としては、得られる有機無機ハイブリッド材料の透過性の観点より、平均一次粒子径 1〜30nmが好ましく、1〜10nmがより好ましい。平均一次粒子径は、例えば、電子顕微鏡観察(TEM等)により測定することができる。
本発明において、酸化チタン前駆体としては、チタンアルコキシド、オキシ脂肪酸チタン、水酸化チタン、塩化チタン、硫酸チタン、テトラキス(ジメチルアミノ)チタン、チタンキレート等を挙げることができる。これらの中でも、前駆体の反応速度の調整が可能であることや腐食対策などの工程の安全性の観点からチタンブトキシド等のチタンC2−18アルコキシドが好ましく、チタンブトキシド等のチタンC4−10アルコキシドがより好ましい。
本発明における水酸基と、カルボキシル基、エステル基又はアミノ基を有する硬化剤(以下、単に(B)硬化剤とすることもある)は、水酸基とカルボキシル基、エステル基又はアミノ基を有する。カルボキシル基、エステル基又はアミノ基を有することで、上記(A1)ゾル中に含まれる酸化物又は(A2)前駆体により形成される各酸化物の表面に結合することができる。また、水酸基を有することにより、エポキシ樹脂の硬化剤として働きかつエポキシ樹脂と酸化チタン又は酸化ジルコニウムとが相分離することを防ぐことができると考えられる。
本発明で用いるエポキシ樹脂化合物としては、エポキシ基を2以上有する公知のエポキシ樹脂化合物を用いることができる。例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、一般式(1):
で表されるフルオレンエポキシ樹脂化合物等を挙げることができる。これらの中でも、得られる樹脂硬化物自体の屈折率が高く、複屈折率が低い観点から、一般式(1)で表されるフルオレンエポキシ樹脂化合物であることが好ましい。
エポキシ樹脂組成物は、通常、水、アルコール(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等)、N−メチルピロリドン、γ-ブチロラクトン等の溶媒を含有する。これらの溶媒は、樹脂と無機物の双方を分散する観点より用いることが好ましい。特に、エポキシ樹脂組成物は、通常、前記(A1)ゾルの分散媒又は(A2)前駆体を溶解している溶媒(好ましくは、水、アルコール等)や加熱工程のための高沸点溶媒(好ましくはN−メチルピロリドン等)を含む。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲でその他の成分を含んでいてもよい。
本発明の方法は、前記エポキシ樹脂組成物を加熱する工程を含む。
(I)エポキシ樹脂組成物を20〜200℃(好ましくは20〜150℃、さらに好ましくは20〜140℃)で加熱(好ましくは加熱撹拌)する工程、及び
(II)前記(I)工程で得られた混合物を150〜300℃で加熱する工程
の2段階の工程を含むことが好ましい。
オキシ酢酸ジルコニウム 20重量%水溶液 20g、トリヒドロキシ安息香酸1水和物 1g、フルオレンエポキシ樹脂 2g及びN−メチルピロリドン(NMP) 10gを混合し、80℃で5時間攪拌した。その後、得られた混合物を基板となるシリコン上に2000rpmで10分間スピンコートにて薄膜を形成した後、これを1時間 150℃で加熱することにより硬化させ、硬化物を得た。得られた硬化物の薄膜の膜厚は0.47μmであった。
ジルコニウムブトキシド 80重量%ブタノール溶液 5g、トリヒドロキシ安息香酸1水和物 1g、フルオレンエポキシ樹脂 4g、NMP 10gを混合し、80℃で5時間攪拌した。その後、得られた混合物を基板となるシリコン上に2000rpmで10分間スピンコートにて薄膜を形成した後、これを1時間 150℃で加熱することにより硬化させ、硬化物を得た。得られた硬化物の薄膜の膜厚は0.44μmであった。
ジルコニアゾル 30重量%水溶液(日産化学社製;ZR−30BF) 10g、トリヒドロキシ安息香酸1水和物 0.3g、フルオレンエポキシ樹脂 3g、NMP 10gを混合し、80℃で5時間攪拌した。その後、得られた混合物を基板となるシリコン上に2000rpmで10分間スピンコートにて薄膜を形成した後、これを1時間 150℃で加熱することにより硬化させ、硬化物を得た。得られた硬化物の薄膜の膜厚は0.57μmであった。
トリヒドロキシ安息香酸1水和物 1gに代えてベンジル酸 1gを用いた以外は、実施例1と同様にして硬化物を得た。得られた硬化物の薄膜の膜厚は0.45μmであった。
トリヒドロキシ安息香酸1水和物 1gに代えてマンデル酸 1gを用いた以外は、実施例1と同様にして硬化物を得た。得られた硬化物の薄膜の膜厚は0.47μmであった。
ZrO2換算のジルコニウム重量とフルオレン樹脂の重量との比が1:1となるように、オキシ酢酸ジルコニウム 20重量%水溶液 20g、フルオレンエポキシ樹脂 2g、及びNMP 10gを混合し、80℃で5時間攪拌した。その後、得られた混合物を基板となるシリコン上に2000rpmで10分間スピンコートにて薄膜を形成した後、これを1時間 150℃で加熱することにより硬化させ、硬化物を得た。得られた硬化物の薄膜の膜厚は0.44μmであった。
ZrO2換算のジルコニウム重量とフルオレン樹脂の重量との比が1:1となるように、ジルコニウムブトキシド 80重量%ブタノール溶液 5g、フルオレンエポキシ樹脂 1.28g、及びNMP 5gを混合し、80℃で5時間攪拌した。その後、得られた混合物を基板となるシリコン上に2000rpmで10分間スピンコートにて薄膜を形成した後、これを1時間 150℃で加熱することにより硬化させ、硬化物を得た。得られた硬化物の薄膜の膜厚は0.47μmであった。
ZrO2換算のジルコニウム重量とフルオレン樹脂の重量との比が1:1となるように、ジルコニアゾル 30重量%水溶液 10g、フルオレンエポキシ樹脂 3g、及びNMP 10gを混合し、80℃で5時間攪拌した。その後、得られた混合物を基板となるシリコン上に2000rpmで10分間スピンコートにて薄膜を形成した後、これを1時間 150℃で加熱することにより硬化させ、硬化物を得た。得られた硬化物の薄膜の膜厚は0.53μmであった。
フルオレンエポキシ樹脂 5g及びNMP 10gを混合し、80℃で5時間攪拌した。その後、得られた混合物を基板となるシリコン上に2000rpmで10分間スピンコートにて薄膜を形成した後、これを1時間 150℃で加熱することにより硬化させ、硬化物を得た。得られた硬化物の薄膜の膜厚は0.41μmであった。
Claims (4)
- (A)酸化チタンゾル、酸化ジルコニウムゾル、酸化チタン前駆体及び酸化ジルコニウム前駆体からなる群より選ばれる少なくとも一種、
(B)水酸基を有する安息香酸又はその誘導体、水酸基を有するナフトエ酸又はその誘導体、水酸基を有するイソフタル酸又はその誘導体、マンデル酸又はその誘導体、ベンジル酸又はその誘導体、パモ酸又はその誘導体、カルミン酸又はその誘導体、及びこれらのエステルからなる群より選ばれる少なくとも一種の硬化剤、
(C)一般式(1):
で表されるフルオレンエポキシ樹脂化合物、並びに
(D)溶媒
を含むエポキシ樹脂組成物
を加熱する工程を含む有機無機ハイブリッド材料の製造方法。 - 前記エポキシ樹脂組成物を加熱する工程が、
(I)エポキシ樹脂組成物を20〜200℃で加熱する工程、及び
(II)前記(I)工程で得られた混合物を150〜300℃で加熱する工程
を含む、請求項1に記載の製造方法。 - (A)酸化チタンゾル、酸化ジルコニウムゾル、酸化チタン前駆体及び酸化ジルコニウム前駆体からなる群より選ばれる少なくとも一種、
(B)水酸基を有する安息香酸又はその誘導体、水酸基を有するナフトエ酸又はその誘導体、水酸基を有するイソフタル酸又はその誘導体、マンデル酸又はその誘導体、ベンジル酸又はその誘導体、パモ酸又はその誘導体、カルミン酸又はその誘導体、及びこれらのエステルからなる群より選ばれる少なくとも一種の硬化剤、
(C)一般式(1):
で表されるフルオレンエポキシ樹脂化合物、並びに
(D)溶媒
を含むエポキシ樹脂組成物。 - 請求項1又は2に記載の製造方法により得られた有機無機ハイブリッド材料。
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