JP2009185225A - 光学樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フルオレン骨格を有するベース樹脂中に、R−Si−O−M(Rは、鎖式、環式もしくは脂環式アルキル、フェニル基、フェニル基を含むアルキル基、または、ビニル基、エポキシ基等の反応性官能基を含むアルキル基であり、Mは金属元素である)で表される構造を含み粒径が10nm以下である粒子からなり有機液体に可溶である光学物性改質用添加剤が、無機酸化物換算で0.1重量%〜25重量%含まれた光学樹脂組成物であって、添加剤の分散粒径が10nm以下であり、実質的に透明性を有する。
【選択図】なし
Description
すなわち、請求項1に係る発明は、フルオレン骨格を有するベース樹脂中に無機酸化物が含まれる光学樹脂組成物において、R−Si−O−Mで表される構造を含み、粒径が10nm以下である粒子からなり、有機液体に可溶である光学物性改質用添加剤が、無機酸化物換算で0.1重量%〜25重量%含まれ、その添加剤の分散粒径が10nm以下であり、実質的に透明性を有することを特徴とする。
この発明に係る光学樹脂組成物は、フルオレン骨格(9,9−ビスアリールフルオレンなどのフルオレン−9,9−ジイル骨格)を有するベース樹脂中に、R−Si−O−Mで表される構造を一部に有する光学物性改質用添加剤を含んで構成されている。前記構造中のRは、鎖式、環式もしくは脂環式のアルキル基、フェニル基、フェニル基を含むアルキル基、または、ビニル基、エポキシ基等の反応性官能基を含むアルキル基であり、1個ないし3個がSi原子に結合している。Mは、金属元素である。R−Si−O−M構造の存在は、29Si−NMRスペクトルや赤外線吸収スペクトル、ラマン(Raman)・スペクトルなどにより確認することができる。R−Si構造は、Mを含む酸化物ユニットの最表面に存在し、有機液体に対する親和性を付与する。
νd=(nd−1)/(nF − nC)
上記式中における各記号は、νd:アッベ数、nd:d線(波長587.6nm)における屈折率、nF:F線(波長486.1nm)における屈折率、nC:C線(波長656.3nm)における屈折率をそれぞれ意味する。
3−メタロキシプロピルトリメトキシシラン(チッソ(株)製)をSiO2換算で8重量%、1−メトキシ−2−プロパノール中に溶解させた後、その溶液中に水換算で1.1モル倍の0.5M塩酸を滴下し、30分間、室温で攪拌した。前記アルコキシシランの0.5モル倍のテトラ−n−ブトキシジルコニウムZr(O−n−Bu)4(北興化学工業(株)製)をZrO2換算として6重量%、1−メトキシ−2−プロパノール中に溶解させた溶液に、前記アルコキシトリアルコキシシランの加水分解物を添加した。混合溶液を1時間、室温で攪拌した後、さらに60℃の温度で1時間、加熱・攪拌した。得られた反応液に、前記アルコキシシランの0.5モル倍のZr(O−n−Bu)4を加えた後、その溶液中にイオン交換蒸留水をZrに対し2モル倍滴下した。溶液を室温で30分間、攪拌した後、60℃の温度で1時間、加熱・攪拌した。これにより、無色透明の光学物性改質用添加剤を作成した。得られた光学物性改質用添加剤について、動的光散乱法により粒径を測定し、その平均粒径が2.3nmであることを確認した。また、光学物性改質用添加剤の29Si−NMRおよび赤外吸収スペクトルをそれぞれ測定し、R−Si−O−Zr構造の形成が確認された。さらに、光学物性改質用添加剤の赤外吸収スペクトルより、Zr−O−Zrユニットの形成も確認された。
光重合性フルオレンモノマー(大阪ガスケミカル(株)製、BPEFA)に、アクリルモノマーに対し1重量%の重合開始剤(日本チバガイキー(株)製、イルガキュア1700)を添加した後、実施例1における場合と同様の方法によりフルオレン樹脂膜を形成した。
上記した実施例1における3−メタロキシプロピルトリメトキシシランをフェニルトリメトキシシランに変更し、実施例1と同様の方法により無色透明の光学物性改質用添加剤を作成した。得られた光学物性改質用添加剤について、動的光散乱法により粒径を測定し、その平均粒径が2.3nmであることを確認した。また、光学物性改質用添加剤の29Si−NMRおよび赤外吸収スペクトルをそれぞれ測定し、R−Si−O−Zr構造の形成が確認された。さらに、光学物性改質用添加剤の赤外吸収スペクトルより、Zr−O−Zrユニットの形成も確認された。
フルオレン系ポリエステル(大阪ガスケミカル(株)製、OKP4)のみを用い、実施例6と同様の方法によりフルオレン樹脂膜を形成した。
Claims (8)
- フルオレン骨格を有するベース樹脂中に無機酸化物が含まれる光学樹脂組成物において、
R−Si−O−M(Rは、鎖式、環式もしくは脂環式のアルキル基、フェニル基、フェニル基を含むアルキル基、または、ビニル基、エポキシ基等の反応性官能基を含むアルキル基であり、Mは金属元素である)で表される構造を含み、粒径が10nm以下である粒子からなり、有機液体に可溶である光学物性改質用添加剤が、無機酸化物換算で0.1重量%〜25重量%含まれ、その添加剤の分散粒径が10nm以下であり、実質的に透明性を有することを特徴とする光学樹脂組成物。 - 請求項1に記載の光学樹脂組成物において、
光学物性改質用添加剤のMがAl、Ga、Ti、Zr、Nb、Ta、Ge、SnおよびZnからなる群より選ばれる1種の元素または2種以上の元素の組合せであることを特徴とする光学樹脂組成物。 - 請求項1または請求項2に記載の光学樹脂組成物において、
前記ベース樹脂が光重合性樹脂であることを特徴とする光学樹脂組成物。 - 請求項1または請求項2に記載の光学樹脂組成物において、
前記ベース樹脂が熱可塑成性樹脂であることを特徴とする光学樹脂組成物。 - 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の光学樹脂組成物において、
波長587.6nmにおける屈折率が1.58以上であり、アッベ数が30以上であることを特徴とする光学樹脂組成物。 - フルオレン骨格を有するベース樹脂中に無機酸化物が含まれる光学樹脂組成物を製造する方法において、
R−Si−O−M(Rは、鎖式、環式もしくは脂環式のアルキル基、フェニル基、フェニル基を含むアルキル基、または、ビニル基、エポキシ基等の反応性官能基を含むアルキル基であり、Mは金属元素である)で表される構造を含み、粒径が10nm以下である粒子からなり、有機液体に可溶である光学物性改質用添加剤の溶液に、フルオレン骨格を有する光重合性樹脂または熱可塑性樹脂を溶解させた後、成膜工程および乾燥工程を経ることを特徴とする光学樹脂組成物の製造方法。 - フルオレン骨格を有するベース樹脂中に無機酸化物が含まれる光学樹脂組成物を製造する方法において、
フルオレン骨格を有する光重合性樹脂に、R−Si−O−M(Rは、鎖式、環式もしくは脂環式のアルキル基、フェニル基、フェニル基を含むアルキル基、または、ビニル基、エポキシ基等の反応性官能基を含むアルキル基であり、Mは金属元素である)で表される構造を含み、粒径が10nm以下である粒子からなり、有機液体に可溶である光学物性改質用添加剤を溶解させた後、実質的に溶剤成分を含まない状態で硬化処理を行うことを特徴とする光学樹脂組成物の製造方法。 - フルオレン骨格を有するベース樹脂中に無機酸化物が含まれる光学樹脂組成物を製造する方法において、
溶融状態にあるフルオレン骨格を有する熱可塑性樹脂に、R−Si−O−M(Rは、鎖式、環式もしくは脂環式のアルキル基、フェニル基、フェニル基を含むアルキル基、または、ビニル基、エポキシ基等の反応性官能基を含むアルキル基であり、Mは金属元素である)で表される構造を含み、粒径が10nm以下である粒子からなり、有機液体に可溶である光学物性改質用添加剤を溶液状態または固体状態で添加することを特徴とする光学樹脂組成物の製造方法。
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