JP2008133379A - 酸化ジルコニウム含有樹脂組成物及びその成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】無機粒子成分を含んでいても、着色が少なく透明性及び屈折率に優れた樹脂組成物およびこの組成物で形成された成形体を提供する。
【解決手段】樹脂組成物を、フルオレン骨格を有する樹脂と、平均径30nm以下の酸化ジルコニウム成分を少なくとも含む無機粒子成分とで構成する。前記樹脂は、フルオレン骨格を有する(メタ)アクリレートなどの光重合性樹脂であってもよい。無機粒子成分中の酸化ジルコニウム成分の割合は30〜100重量%である。この組成物で形成された成形体の屈折率は1.6〜1.85である。
【選択図】なし

Description

本発明は、無機粒子成分として少なくとも酸化ジルコニウム成分を含み、高い透明性(可視光線に対する透明性)及び屈折率を有する樹脂組成物およびその成形体に関する。
近年、樹脂材料に新たな機能を発現させるため、樹脂材料と無機材料(例えば、金属酸化物などの金属酸化物)との複合化が検討されている。例えば、特開平11−315249号公報(特許文献1)には、アクリル系化合物及び2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物から選ばれる1種以上を必須成分とする樹脂成分、溶剤並びに透明フィラー(例えば、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、アルミナ、シリカなどの微粒子)を主成分とするカラーフィルタ保護膜を形成するためのコーティング用樹脂組成物において、透明フィラーがエポキシ樹脂で被覆されており、且つ透明フィラーの90%以上が可視光波長以下の粒径で分散されており、このコーティング用樹脂組成物を成膜して得た厚み2μm膜の光透過率が波長400nmにおいて90%以上であるコーティング用樹脂組成物が開示されている。この文献には、好ましいアクリル系化合物としてフルオレンビスフェノールエポキシ(メタ)アクリレートが例示されている。しかし、この樹脂組成物では、フィラーの添加により透明性が低下しやすいだけでなく、硬度や屈折率を向上させることが困難である。
また、特開2005−290199号公報(特許文献2)には、(A)式(RO)M(OR(式(1)中、R1は、少なくとも1つのラジカル重合可能なビニル基を有する炭素数が2〜20の置換基を表し、R1が複数存在する場合、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。Rは炭素数1〜5の飽和炭化水素基を表し、Rが複数存在する場合、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。Mは、Ti、Sb、W、Zr、Ce、Sn及びFeからなる群より選択される少なくとも一種の金属原子を表す。mおよびnは、それぞれ0または自然数を表す。但し、m及びnは同時に0ではなく且つmとnの和は金属Mの価数を表す。)で示される金属アルコキシドまたはその加水分解化合物、および(B)(メタ)アクリロイルオキシ基を有するフルオレン誘導体を含有する光硬化性樹脂組成物が開示されている。しかし、この文献では、金属アルコキシドがラジカル重合可能なビニル基を有する化合物に限定される。さらに、屈折率を高めるため、金属アルコキシドとしてチタン化合物を用いると、樹脂組成物が着色しやすくなる。
さらに、特開2005−338550号公報(特許文献3)には、透明基材フィルム上に、少なくともハードコート層、該透明基材フィルムより屈折率が高い層及び該透明基材フィルムより屈折率が低い層を有する反射防止フィルムにおいて、該透明基材フィルムより屈折率が高い層が、バインダーとして少なくともフルオレン骨格を有するアクリレート化合物またはメタクリレート化合物を重合成分とする重合体を含有する反射防止フィルムが開示されている。この文献には、前記透明基材フィルムより屈折率が高い層には、Ti、Zr、Snなどから選択される金属酸化物微粒子を含有していてもよいこと、さらに、このような金属酸化物微粒子は、無機化合物(アルミナ、シリカ、酸化ジルコニウムなど)や有機化合物(ポリオール、ステアリン酸、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤など)で表面処理されているのが好ましいことが記載されている。しかし、これらの文献に記載の組成物でも、硬度及び透明性を高めつつ屈折率を向上させることが困難である。
一方、有機無機複合材料において、樹脂成分を熱可塑性樹脂で構成する試みもなされている。例えば、特開2003−292795号公報(特許文献4)には、熱可塑性有機ポリマーに、無機成分(金属アルコキシド、その関連化合物、及びそれらの加水分解縮重合物など)が1〜80重量%の割合で配合されたハイブリッド材料であって、熱可塑性有機―無機ハイブリッド材料が開示されている。この文献の方法では、熱可塑性樹脂に無機成分を高い分散性で分散させることが困難である。そのため、この文献の樹脂組成物では、透明性などの特性が低下しやすく、ヘーズが大きくなりやすい。
なお、特開2004−339499号公報(特許文献5)には、フルオレン骨格を有する化合物又はその誘導体と、添加剤とを含有する組成物が開示されている。この文献には、前記誘導体として、フルオレン骨格を有する化合物の樹脂(ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂など)が例示され、フルオレン骨格を有する化合物又はその誘導体を使用することにより、添加剤の分散性を向上でき、少量の配合で添加剤の機能を発現できることが記載されている。
特開平11−315249号公報(特許請求の範囲、段落番号[0025]) 特開2005−290199号公報(特許請求の範囲) 特開2005−338550号公報(特許請求の範囲、段落番号[0161]、[0165]) 特開2003−292795号公報(特許請求の範囲、段落番号[0018]) 特開2004−339499号公報(特許請求の範囲)
従って、本発明の目的は、金属酸化物成分を含んでいても、高い透明性及び屈折率を有する樹脂組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、着色がなく無色透明な成形体(被膜など)を得るのに有用な樹脂組成物を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、硬度、屈折率及び透明性の高い成形体(被膜など)を得るのに有用な樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、無機粒子成分の主成分としてとして平均径30nm以下(例えば、平均粒径10nm以下)の酸化ジルコニウム成分(又は酸化ジルコニウム粒子又はゾル)を用い、フルオレン骨格を有する樹脂と組み合わせると、無機粒子成分を含んでいるにもかかわらず、着色がなく、高い透明性及び屈折率を有するとともに硬度の高い樹脂組成物が得られることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明の樹脂組成物は、フルオレン骨格を有するベース樹脂と、ナノメータサイズの酸化ジルコニウム成分(又は無機成分として平均径30nm以下の酸化ジルコニウム成分又は微粒子)を少なくとも含む無機粒子成分とで構成されている。酸化ジルコニウム成分の平均径は10nm以下(例えば、0.3〜7nm程度)であってもよい。このような酸化ジルコニウムは、加水分解縮合性ジルコニウム化合物で構成された酸化ジルコニウム成分であり、縮合成分の加水分解縮合物(酸化ジルコニウムゾル)であってもよい。無機粒子成分中の酸化ジルコニウム成分の割合は30〜100重量%程度であってもよい。さらに、ベース樹脂は、フルオレン骨格を有する光重合性樹脂であってもよい。より具体的には、樹脂組成物は、フルオレン骨格を有する(メタ)アクリレートと、平均粒子径0.3〜10nmの酸化ジルコニウム成分とを含んでいてもよく、前記(メタ)アクリレート100重量部に対する酸化ジルコニウム成分の割合は3〜400重量部程度であってもよい。
本発明は、酸化ジルコニウム成分を含む限り他の無機粒子成分(金属酸化物成分など)との組合せであってもよい。また、前記組成物で形成された成形体も包含する。この成形体は透明性(可視光線に対する透明性)及び屈折率が高い。成形体の屈折率は、例えば、1.6〜1.85程度であってもよい。しかも、前記成形体は着色が少なく、無色透明な成形体を容易に得ることができる。
本発明の樹脂組成物では、樹脂の種類(フルオレン骨格を有する樹脂)と金属粒子成分の種類とを選択して組み合わせるので、酸化ジルコニウム成分を含んでいても、透明性に優れており、高い透明性の成形体を実現可能である。さらに、本発明では、フルオレン骨格を有する樹脂及び/又は無機粒子成分として酸化ジルコニウム成分を主成分とすることにより、着色が少なく高透明性および高屈折率を有する樹脂組成物を提供できる。また、硬度、屈折率及び透明性の高い成形体(被膜など)を得ることもできる。
本発明の樹脂組成物は、フルオレン骨格を有するベース樹脂と無機粒子成分としての酸化ジルコニウム成分とで構成され、無機粒子成分は酸化ジルコニウム成分を主成分として含んでいる。
[ベース樹脂]
ベース樹脂はフルオレン骨格(9,9−ビスアリールフルオレンなどのフルオレン−9,9−ジイル骨格)を有する限り、種々の樹脂(熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂を含む熱硬化性樹脂)が使用でき、ベース樹脂は高分子量の樹脂に限らずオリゴマーであってもよい。このようなフルオレン骨格を有する樹脂は、酸化ジルコニウム成分に対する親和性及び分散性が高い。そのため、酸化ジルコニウム成分は必ずしも表面処理する必要はない。
フルオレン骨格を有する樹脂は、下記式で表される化合物(単に、フルオレン化合物などということがある)を単量体成分として用いた樹脂であればよい。
Figure 2008133379
(式中、環ZおよびZは同一又は異なって芳香族炭化水素環を示し、R〜Rは、同一又は異なって非反応性基又は反応性基を示す。k1及びk2は同一又は異なって1以上の整数を示し、m1及びm2は同一又は異なって0又は1〜4の整数を示す)
上記式(1)において、環Zおよび環Zで表される芳香族炭化水素環としては、非縮合環及び縮合環のいずれであってもよく、例えば、ベンゼン環、インデン環、ナフタレン環、アントラセン環などのC6−20芳香族炭化水素環(好ましくはC6−14芳香族炭化水素環)などが挙げられる。これらの炭化水素環のうち、ベンゼン環、ナフタレン環などのC6−10芳香族炭化水素環が好ましい。なお、環ZおよびZはそれぞれ同一又は異なる環であってもよく、通常、同一の環であってもよい。
非反応性基としては、特に限定されないが、例えば、アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基などのC1−10アルキル基、好ましくはC1−8アルキル基、さらに好ましくはC1−6アルキル基など)、シクロアルキル基(シクロへキシル基などのC5−10シクロアルキル基、好ましくはC5−8シクロアルキル基、さらに好ましくはC5−6シクロアルキル基など)、アリール基(フェニル基、アルキルフェニル基(メチルフェニル基(トリル基)、ジメチルフェニル基(キシリル基)など)などのC6−10アリール基、好ましくはC6−8アリール基、特にフェニル基など)、アラルキル基(ベンジル基などのC6−10アリール−C1−4アルキル基など)などの炭化水素基;アルコキシ基(メトキシ基などのC1−4アルコキシ基など);アシル基(アセチル基などのC1−6アシル基など);アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基などのC1−4アルコキシカルボニル基など);N,N−二置換アミノ基(例えば、ジメチルアミノ基などのN,N−ジC1−6アルキルアミノ基など);ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子など);ニトロ基;シアノ基などが挙げられる。なお、アルコキシカルボニル基は、反応の種類(例えば、エステル化反応など)によっては反応性基となる場合がある。
好ましい非反応性基R(又はR)には、アルキル基(C1−4アルキル基など)、シクロアルキル基(C5−8シクロアルキル基など)、アリール基(C6−10アリール基など)、アラルキル基(C6−8アリール−C1−2アルキル基など)、アルコキシ基(C1−4アルコキシ基など)、が含まれる。特に、アルキル基(C1−4アルキル基など)、アリール基(C6−8アリール基など)、アラルキル基(C6−8アリール−C1−2アルキル基など)である。
基R及びRは、少なくとも反応性基を含むのが好ましい。反応性基としては、例えば、活性水素を含有する基(活性水素含有基)、この活性水素含有基からの誘導基などが挙げられる。活性水素含有基としては、例えば、ヒドロキシル基、アミノ基、N−モノ置換アミノ基[例えば、炭化水素基で置換されたアミノ基(メチルアミノ基などのN−モノC1−6アルキルアミノ基など)]、カルボキシル基、C1−2アルコキシカルボニル基などが挙げられ、通常、ヒドロキシル基、アミノ基、又はN−モノ置換アミノ基(特に、ヒドロキシル基、アミノ基)である。
活性水素含有基からの誘導基は、脱離可能な基で活性水素原子が置換された基が挙げられる。このような基としては、特に限定されないが、ヒドロキシル基又はアミノ基の活性水素を通じて得られる基、例えば、基−[X−(RO)−H](式中、Rは、アルキレン基であり、基Xは、酸素原子(エーテル基)又はイミノ基であり、nは0又は1以上の整数を示す)などが挙げられる。
基Rで表されるアルキレン基としては、例えば、C2−4アルキレン基(エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、ブタン−1,2−ジイル基など)などが例示でき、特に、C2−3アルキレン基が好ましい。なお、Rで表されるアルキレン基は、対応する活性水素含有基R(又はR)において、同一又は互いに異なっていてもよく、通常、同一である。
アルキレンオキシ単位の置換数(又は付加数)nは、同一又は異なって、0又は1〜15程度の範囲から選択でき、例えば、0〜12、好ましくは0〜8、さらに好ましくは0〜6、特に0又は1〜4程度であってもよい。なお、nが2以上の場合、ポリアルコキシ基(ポリアルキレンオキシ基)は、同一又は異種のアルキレン基(例えば、エチレン基とプロピレン基)が混在して構成されていてもよいが、通常、同一のアルキレン基で構成されている場合が多い。
基RおよびRは、通常、少なくとも反応性基である場合が多い。好ましい反応性基RおよびRは、ヒドロキシル基、アミノ基、前記基−[X−(RO)−H]である。
基R(又はR)は、単独で又は2種以上組み合わせて環Z(又は環Z)に置換していてもよい。また、基RおよびRは互いに同一又は異なっていてもよいが、通常、同一である。
なお、基R(又はR)の置換位置は、特に限定されず、例えば、環ZおよびZがベンゼン環である場合、フェニル基の2〜6−位から選択できる。通常、1つの反応性基が、フェニル基の3−位、4−位に置換していてもよい。また、環ZおよびZがナフタレン環である場合、フルオレンに対するナフチル基(1又は2−ナフチル基)の置換位置などに応じて、5〜8位のいずれか(例えば、5位)に反応性基が置換している場合が多い。特に、2−ナフチル基(β−ナフチル基)である場合には、ナフチル基の6位に反応性基が置換している場合が多く、1−ナフチル基(α−ナフチル基)である場合には、ナフチル基の5位又は8位(特に5位)に反応性基が置換している場合が多いようである。
好ましい置換数k1およびk2は、それぞれ、1〜6、好ましくは1〜4、さらに好ましくは1〜3(特に1〜2)である。また、好ましい反応性基の数は、基R、Rのそれぞれにおいて、1〜3、好ましくは1〜2、さらに好ましくは1である。なお、置換数k1およびk2は、異なっていてもよいが、通常、同一である場合が多い。例えば、k1及びk2が1であるとき、基RおよびRの双方が反応性基である場合が多く、k1及びk2が2であるとき、2つの基Rおよび2つの基Rのうち、それぞれ1又は2の基が反応性基である場合が多い(すなわち、2官能性又は4官能性である場合が多い)。
また、基RおよびRは、通常、アルキル基(C1−4アルキル基、特にメチル基)であってもよい。基RおよびRは互いに同一又は異なっていてもよい。なお、フルオレン骨格を構成するベンゼン環に対する基R(又はR)の結合位置(置換位置)は、特に限定されない。好ましい置換数m1およびm2は、0又は1、特に0である。なお、置換数m1及びm2は、異なっていてもよいが、通常、同一である。
代表的なフルオレン化合物には、例えば、(1)9,9−ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン類又はその誘導体、(2)9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン類又はその誘導体、(3)9,9−ビス(アミノフェニル)フルオレン類又はその誘導体などが含まれる。
置換基R及びRがヒドロキシル基、環Z及び環Zが無置換のベンゼン環であるフルオレン化合物(9,9−ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン類)の具体例としては、例えば、9,9−ビス(3−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類;例えば、9,9−ビス(3,4−ジヒドロキシフェニル)フルオレン(ビスカテコールフルオレン)、9,9−ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(2,5−ジヒドロキシフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(ジヒドロキシフェニル)フルオレン類;例えば、9,9−ビス(2,4,6−トリヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(2,4,5−トリヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3,4,5−トリヒドロキシフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(トリヒドロキシフェニル)フルオレン類などが例示できる。
基R及びRがヒドロキシル基、環Z及び環Zがナフタレン環であるフルオレン化合物(9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン類)の具体例としては、例えば、9,9−ビス[(5−ヒドロキシナフチ−1−イル)]フルオレン9,9−ビス(5−ヒドロキシナフチ−2−イル)フルオレン、9,9−ビス(6−ヒドロキシナフチ−1−イル)フルオレン、9,9−ビス(6−ヒドロキシナフチ−2−イル)フルオレンなどの9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン類;これらのモノヒドロキシナフチルフルオレン類に対応する9,9−ビス(ポリヒドロキシナフチル)フルオレン類(例えば、9,9−ビス(ジ又はトリヒドロキシナフチル)フルオレン類)などが例示できる。
置換基R及びRがヒドロキシル基及びアルキル基を含むフルオレン化合物(9,9−ビス(アルキル−ヒドロキシアリール)フルオレン類)の具体例としては、例えば、ビスクレゾールフルオレン[9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−エチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブチルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(C1−4アルキル−ヒドロキシフェニル)フルオレン類;ビスキシレノールフルオレン[9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−2,6−ジメチルフェニル)フルオレンなど]などの9,9−ビス(ジC1−4アルキル−ヒドロキシフェニル)フルオレン;9,9−ビス(C1−4アルキル−ジヒドロキシフェニル)フルオレン;9,9−ビス(ジC1−4アルキル−ジヒドロキシフェニル)フルオレンなどが例示できる。
置換基R及びRがヒドロキシル基及びアリール基を含むフルオレン化合物(9,9−ビス(アリール−ヒドロキシアリール)フルオレン類)の具体例としては、例えば、9,9−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3,5−ジフェニル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(C6−8アリール−ヒドロキシフェニル)フルオレン;9,9−ビス(C6−8アリール−ジヒドロキシフェニル)フルオレンなどが例示できる。
さらに、フルオレン化合物は、前記アルキル基又はアリール基に代えてシクロアルキル基、アラルキル基、アルコキシ基、アシル基などが置換した化合物も含む。さらに、基R及びRがアミノ基であるフルオレン化合物(9,9−ビス(アミノアリール)フルオレン類)の具体例としては、例えば、前記ヒドロキシル基に代えてアミノ基又はN−モノ置換アミノ基(例えば、N−C1−4アルキルアミノ基)が置換した化合物、例えば、9,9−ビス(モノアミノフェニル)フルオレン[9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン(ビスアニリンフルオレン)など]などが挙げられる。
9,9−ビス(ヒドロキシアリール)フルオレン類の誘導体としては、ハロアルカノールとの反応生成物やアルキレンオキシド付加体、例えば、活性水素原子に対するアルキレンオキシドの付加モル数(n)は、前記と同様に、1〜12、好ましくは1〜8、さらに好ましくは1〜6、特に1〜4程度である。
アルキレンオキシド付加体において、nが1又は2の代表的な化合物には、例えば、9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシフェニル)フルオレン[例えば、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]フルオレン(ビスフェノキシエタノールフルオレン)、9,9−ビス[4−(3−ヒドロキシプロポキシ)−フェニル]フルオレンなどの9,9−ビス(2−ヒドロキシC2−4アルコキシ)フェニル]フルオレンなど]、置換基を有する9,9−ビス(ヒドロキシアルコキシフェニル)フルオレン{例えば、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレン(ビスクレゾールエタノールフルオレン)などの9,9−ビス(ヒドロキシC2−4アルコキシ−C1−4アルキルフェニル)フルオレン、9,9−ビス[(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル]フルオレンなどの9,9−ビス(ヒドロキシC2−4アルコキシ−ジC1−4アルキルフェニル)フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル]フルオレンなどの9,9−ビス[(2−ヒドロキシC2−4アルコキシ)−C6−8アリールフェニル]フルオレンなどの9,9−ビス[モノ(ヒドロキシアルコキシ)フェニル]フルオレン類;これらの化合物に対応する9,9−ビス[ジ又はトリ(ヒドロキシアルコキシ)フェニル]フルオレン類{例えば、9,9−ビス[3,4−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンなどの9,9−ビス[ジ(2−ヒドロキシC2−4アルコキシ)フェニル]フルオレンなど}など;これらの化合物に対応し、ヒドロキシル基にアルキレンオキシド単位が2つ付加した化合物{例えば、9,9−ビス{4−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]フェニル}フルオレンなどの9,9−ビス[2−(2−ヒドロキシC2−4アルコキシ)C2−4アルコキシフェニル]フルオレンなどの9,9−ビス{ジ[2−(2−ヒドロキシC2−4アルコキシ)C2−4アルコキシ]フェニル}フルオレンなどの9,9−ビス[モノ乃至トリ(ヒドロキシジアルコキシ)フェニル]フルオレン類など}などの9,9−ビス[モノ乃至トリ(ヒドロキシポリアルコキシ)フェニル]フルオレン類が挙げられる。
これらのフルオレン化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
なお、フルオレン化合物は、種々の合成方法、例えば、文献[J. Appl. Polym. Sci., 27(9), 3289, 1982、特開平6−145087号公報、特開平8−217713号公報、特開2000−26349号公報、特開2002−47227号公報、特開2003−221352号公報]に記載の方法又はこれらの方法に準じた方法により調製できる。また、フルオレン化合物の誘導体は、前記フルオレン化合物とアルキレンオキシド(C2−4アルキレンオキシド)との付加反応又はアルキレンカーボネート(C2−4アルキレンカーボネート)との反応、ハロアルカノール(クロロエタノールなど)との反応、特開平11−349657号公報に記載の方法又はそれらの方法に準じた方法により調製できる。
フルオレン化合物を単量体成分として用いた樹脂のうち、フルオレン骨格を有する熱可塑性樹脂としては、例えば、縮合系熱可塑性樹脂、例えば、ポリエステル系樹脂(飽和ポリエステル系樹脂)、ポリカーボネート系樹脂、ポリウレタン系樹脂(熱可塑性ポリウレタン系樹脂)、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂(熱可塑性ポリイミド系樹脂)などが挙げられる。フルオレン骨格を有する熱可塑性樹脂は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
フルオレン骨格を有するポリエステル系樹脂は、例えば、少なくとも前記ヒドロキシル基を有するフルオレン化合物で構成されたジオール成分と、ジカルボン酸成分との重縮合により得ることができる。ヒドロキシル基を有するフルオレン化合物としては、前記アルキレンオキシド付加体、例えば、9,9−ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類のアルキレンオキシド付加体を用いる場合が多い。
ジオール成分は、ヒドロキシル基を有するフルオレン化合物とジオール類とを組み合わせて構成してもよい。このようなジオール類としては、脂肪族ジオール[例えば、アルキレングリコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、テトラメチレングリコール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどの直鎖状又は分岐鎖状C2−12アルキレングリコールなど)、(ポリ)オキシC2−4アルキレングリコール(例えば、ジエチレングリコールなど)など]、脂環族ジオール(例えば、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンやそのアルキレンオキサイド付加体など)、芳香族ジオール(例えば、ビフェノール、ビスフェノールAなどのビスフェノール類やそれらのC2−3アルキレンオキサイド付加体(2,2−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)プロパンなど)、キシリレングリコールなど)などが挙げられる。これらのジオール類は単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよい。好ましいジオール類は、直鎖状又は分岐鎖状C2−6アルキレングリコール(例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオールなどの直鎖状又は分岐鎖状C2−4アルキレングリコール)などの脂肪族ジオールである。
ヒドロキシル基を有するフルオレン化合物の割合は、ジオール成分全体に対して、例えば、15〜100モル%、好ましくは30〜99モル%、さらに好ましくは50〜95モル%(例えば、60〜95モル%)程度であってもよい。
ジカルボン酸成分としては、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸などの飽和C3−20脂肪族ジカルボン酸(好ましくは飽和C3−14脂肪族ジカルボン酸など)などの脂肪族ジカルボン酸成分;飽和脂環族ジカルボン酸(1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などのC3−10シクロアルカン−ジカルボン酸など)、多環式アルカンジカルボン酸類(ノルボルナンジカルボン酸などのジ又はトリシクロC7−10アルカン−ジカルボン酸)などの脂環族ジカルボン酸成分;アレーンジカルボン酸(例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸(2,6−ナフタレンジカルボン酸など)、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸、4,4’−ジフェニルメタンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルケトンジカルボン酸などの芳香族C8−16ジカルボン酸);これらのエステル形成可能な誘導体[例えば、酸無水物、酸ハライド(酸クロライドなど)、低級アルキルエステル(C1−2アルキルエステルなど)など]が挙げられる。これらのジカルボン酸成分は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。例えば、芳香族ジカルボン酸は他のジカルボン酸成分(脂肪族ジカルボン酸及び/又は脂環族ジカルボン酸)と、例えば、前者/後者(モル比)=100/0〜10/90、好ましくは99/1〜30/70、さらに好ましくは95/5〜50/50程度の割合で併用してもよい。
なお、前記ジオール成分には、必要に応じて、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトールなどのポリオールなどを併用してもよく、ジカルボン酸成分には、必要に応じて、トリメリット酸、ピロメリット酸などの多価カルボン酸などを併用してもよい。
ポリエステル系樹脂の数平均分子量は、3000〜500000程度の範囲から選択でき、例えば、5000〜100000、好ましくは8000〜50000、さらに好ましくは10000〜30000程度であってもよい。なお、ポリエステル系樹脂の末端基は、ヒドロキシル基及び/又はカルボキシル基でもよく、保護基によって保護されていてもよい。
ポリエステル系樹脂は、慣用の方法、例えば、直接重合法(直接エステル化法)、エステル交換法、界面重合法などを利用して製造できる。
フルオレン骨格を有するポリウレタン系樹脂は、例えば、少なくともヒドロキシル基を有するフルオレン化合物で構成されたジオール成分と、ジイソシアネート成分とのウレタン化反応により得ることができる。
ジオール成分は、前記ヒドロキシル基を有するフルオレン化合物(9,9−ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類又はそのアルキレンオキシド付加体などの前記ポリエステル系樹脂の項で例示の化合物)単独で構成してもよく、前記ヒドロキシル基を有するフルオレン化合物と、前記ポリエステル系樹脂の項で例示のジオール類と併用してもよい。さらに、ジオール成分として、構成単位としてフルオレン単位を含むポリマージオール成分、例えば、9,9−ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類で構成されたジオール成分とジカルボン酸成分との反応により生成するポリエステルジオール、9,9−ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類で構成されたジオール成分とアルキレンオキサイドとの反応により生成するポリエーテルジオールなども利用できる。なお、必要であれば、ジオール成分は、トリオールなどのポリオール成分と併用してもよい。ジオール成分において、前記ヒドロキシル基を有するフルオレン化合物の含有量は、例えば、ジオール成分全体に対して、10〜100モル%、好ましくは20〜80モル%、さらに好ましくは30〜70モル%程度であってもよい。
ジイソシアネート成分としては、芳香族ジイソシアネート類[トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トルイジンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトフェニル)プロパン、ポリメリックMDIなど]、脂環族ジイソシアネート類[イソホロンジイソシアネート、前記芳香族ジイソシアネート類の水添物(水添キシリレンジイソシアネートなど)など]、脂肪族ジイソシアネート類[ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートなど]、これらの誘導体(例えば、ジイソシアネート類の多量体や変性体など)などが挙げられる。これらのジイソシアネート成分は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
なお、ジイソシアネート成分は、必要であれば、ポリイソシアネート類(例えば、トリイソシアネート化合物など)、モノイソシアネート化合物と併用してもよい。
フルオレン骨格を有するポリカーボネート系樹脂は、例えば、ヒドロキシル基を有するフルオレン化合物で構成されたジオール成分と、カーボネート形成性化合物[例えば、ホスゲン類(ホスゲンなど)、カーボネート類(例えば、ジメチルカーボネートなどのジアルキルカーボネート、ジフェニルカーボネートなどのジアリールカーボネートなどの炭酸ジエステル類など]との反応により得ることができる。
ジオール成分は、前記ヒドロキシル基を有するフルオレン化合物(9,9−ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類、そのアルキレンオキシド付加体などの前記ポリエステル系樹脂の項で例示の化合物)単独で構成してもよく、前記ヒドロキシル基を有するフルオレン化合物とジオール類とで構成してもよい。
ジオール類としては、前記ポリエステル系樹脂で例示のジオール類、特に、ビスフェノール類、例えば、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン類[例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどのビス(ヒドロキシフェニル)C1−4アルカンなど]、ビス(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン類[例えば、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンなどのビス(ヒドロキシフェニル)C5−8シクロアルカンなど]、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホン類[例えば、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンなど]、ビス(ヒドロキシフェニル−アルキル)アレーン類[例えば、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノールなど]などが例示できる。これらのジオール類は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
ヒドロキシル基を有するフルオレン化合物の割合は、ジオール成分全体に対して、例えば、15〜100モル%、好ましくは25〜80モル%、さらに好ましくは30〜75モル%(例えば、35〜70モル%)程度であってもよい。
ポリカーボネート樹脂の数平均分子量は、例えば、3000〜100000程度の範囲から選択でき、例えば、5000〜50000、好ましくは10000〜30000、さらに好ましくは12000〜25000程度であってもよい。なお、ポリカーボネート樹脂の末端は、単官能フェノール類などを用いて封止されていてもよい。
前記フルオレン骨格を有する化合物を重合成分とするポリアミド系樹脂やポリイミド系樹脂は、例えば、重合成分としてのポリアミン成分(ジアミン成分)の少なくとも一部を前記9,9−ビス(アミノフェニル)フルオレン類で構成することにより得ることができる。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ系樹脂(フェノキシ樹脂を含む)、フェノール系樹脂(ノボラック型樹脂、レゾール型樹脂など)、光硬化性樹脂などが例示できる。また、光硬化性樹脂は、(メタ)アクリロイル基などの光重合性不飽和結合を有する樹脂(オリゴマーを含む)、例えば、(メタ)アクリレート、ビニルエステル系樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレートなどを含む。
エポキシ樹脂の具体例としては、前記式(1)において環Z及び環Zが無置換のベンゼン環である9,9−ビス(グリシジルオキシフェニル)フルオレン類、例えば、9,9−ビス(3−グリシジルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)フルオレンなど;9,9−ビス[(2−グリシジルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン類、例えば、9,9−ビス[3−(2−グリシジルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−グリシジルオキシエトキシ)フェニル]フルオレンなど;環Z及び環Zがナフタレン環である9,9−ビス[(2−グリシジルオキシエトキシ)ナフチル]フルオレン類、例えば、9,9−ビス[5−(2−グリシジルオキシエトキシ)ナフチル]フルオレン、9,9−ビス[6−(2−グリシジルオキシエトキシ)ナフチル]フルオレン、9,9−ビス[6−(2−グリシジルオキシエトキシ)ナフチ−2−イル]フルオレンなど;環Z及び環Zにアルキル基が置換したエポキシ樹脂、例えば、9,9−ビス[4−(2−グリシジルオキシエトキシ)−2−メチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−グリシジルオキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−グリシジルオキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル]フルオレンなど;環Z及び環Zにアリール基が置換したエポキシ樹脂、例えば、9,9−ビス[3−フェニル−4−(2−グリシジルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[3,5−ジフェニル−4−(2−グリシジルオキシエトキシ)フェニル]フルオレンなど;ポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、例えば、9,9−ビス[2,4−ビス(2−グリシジルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[3,4−ビス(2−グリシジルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[3,5−ビス(2−グリシジルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[3,4,5−トリス(2−グリシジルオキシエトキシ)フェニル]フルオレンなどが例示できる。フェノキシ樹脂としては、重合度の高いエポキシ樹脂(例えば、数平均分子量1000〜100000程度(特に3000〜50000程度)の分子量を有するエポキシ樹脂)などが含まれる。
フェノール系樹脂(ノボラック型樹脂、レゾール型樹脂など)は、フェノール性ヒドロキシル基を有するフルオレン化合物と、アルデヒド類(ホルムアルデヒドなど)と、必要により共縮合成分(例えば、フェノール類、メラミン類、グアナミン類、尿素類など)とを、酸性触媒又は塩基性触媒の存在下で反応させることにより得ることができる。
光硬化性樹脂のうち、代表的な(メタ)アクリレートとしては、前記式(1)において環Z及び環Zが無置換のベンゼン環である9,9−ビス((メタ)アクリロイルオキシフェニル)フルオレン類、例えば、9,9−ビス(3−(メタ)アクリロイルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシフェニル)フルオレンなど;9,9−ビス[(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン類、例えば、9,9−ビス[3−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレンなど;環Z及び環Zがナフタレン環である9,9−ビス[(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)ナフチル]フルオレン類、例えば、9,9−ビス[5−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)ナフチル]フルオレン、9,9−ビス[6−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)ナフチル]フルオレン、9,9−ビス[6−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)ナフチ−2−イル]フルオレンなど;環Z及び環Zにアルキル基が置換した化合物、例えば、9,9−ビス[4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)−2−メチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル]フルオレンなど;環Z及び環Zにアリール基が置換した化合物、例えば、9,9−ビス[3−フェニル−4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[3,5−ジフェニル−4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレンなど;ポリグリシジルエーテル型化合物、例えば、9,9−ビス[2,4−ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[3,4−ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[3,5−ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[3,4,5−トリス(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン;前記式(1)において、前記誘導基−[X−(RO)−H]のRがプロピレン基である化合物の(メタ)アクリル酸エステル;前記式(1)において、前記誘導基−[X−(RO)−H](nは2〜10,好ましくは2〜5程度)を有する化合物の(メタ)アクリル酸エステルなどが例示できる。
ビニルエステル系樹脂は、前記エポキシ樹脂に対して(メタ)アクリル酸が付加した樹脂を含む。ウレタン(メタ)アクリレートは、前記ポリウレタン系樹脂の製造において、過剰量のポリイソシアネートを用いて調製した末端イソシアネート基を有するプレポリマーと(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルとの反応により得ることができる。また、ポリエステル(メタ)アクリレートは、前記ポリエステル系樹脂の製造において、過剰量のジオール成分又はジカルボン酸成分を用いて末端ヒドロキシル基又はカルボキシル基を有するプレポリマーを調製し、このプレポリマーの末端ヒドロキシル基又はカルボキシル基を(メタ)アクリル系単量体((メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルなど)でエステル化することにより調製できる。
これらの光硬化性樹脂のうち、フルオレン骨格を有する(メタ)アクリレートやビニルエステル系樹脂、特に少なくとも(メタ)アクリレートを用いる場合が多い。
なお、光硬化性樹脂は、慣用の成分、例えば、光重合性単量体、光重合開始剤(ベンゾイン系重合開始剤、ベンゾフェノン系重合開始剤などのケトン系重合開始剤など)、重合促進剤(第三級アミン類、ホスフィン類など)、熱安定剤(ハイドロキノンジメチルエーテルなど)などを含んでいてもよい。光重合性単量体としては、ビニルピロリドン、アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート[エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなど]、(ポリ)オキシC2−4アルキレン[ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなど]、ビスフェノールAのC2−4アルキレンオキサイド付加体のジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートなどが例示できる。
[金属粒子成分]
本発明では、前記樹脂組成物に高い屈折率(及び硬度)を付与するとともに着色を低減又は防止するため、金属粒子成分としてナノメータサイズの酸化ジルコニウム成分(又は酸化ジルコニウム微粒子)を主成分として用いる。このような酸化ジルコニウム成分は、粉砕法、晶析法などの種々の方法で調製してもよいが、酸化ジルコニウムに対応する加水分解縮合性化合物(すなわち、加水分解縮合性ジルコニウム化合物)が加水分解した加水分解縮合物(いわゆる、ゾルゲル法により得られた酸化ジルコニウム)であるのが好ましい。このような加水分解縮合物は、ナノメータオーダーの酸化ジルコニウム成分を効率よく得ることができる。
加水分解縮合性ジルコニウム化合物としては、例えば、テトラアルコキシジルコニウム(例えば、テトラメトキシジルコニウム、テトラエトキシジルコニウム、テトラ−n−プロポキシジルコニウム、テトライソプロポキシジルコニウム、テトライソブトキシジルコニウム、テトラ−n−ブトキシジルコニウム、テトラ−s−ブトキシジルコニウム、テトラ−t−ブトキシジルコニウムなどの炭素数が1〜6のアルコキシジルコニウムなど)、これらのオリゴマーなどのジルコニウムアルコキシド類などが例示できる。
酸化ジルコニウム成分は、少なくとも加水分解縮合性ジルコニウム化合物で構成すればよく、加水分解縮合性ジルコニウム化合物と共縮合成分としての加水分解縮合性金属化合物(又は加水分解縮合性有機金属化合物)との共加水分解縮合物で構成してもよい。
共縮合成分の金属は、例えば、遷移金属[例えば、周期表第3族金属(例えば、イットリウム、セリウムなど)、周期第4族金属(例えば、チタン、ハフニウムなど)、周期第5族金属(例えば、ニオブ、タンタルなど)、周期表第6族金属(例えば、タングステンなど)、周期表第8族金属(例えば、鉄など)など]、周期表第10族金属(例えば、亜鉛など)、周期表第13族金属(例えば、アルミニウム、インジウムなど)、周期表第14族金属(例えば、ケイ素、ゲルマニウム、スズなど)などであってもよい。これらの共縮合成分は単一の金属化合物であってもよく、複数の金属化合物であってもよい。共縮合成分(加水分解縮合性有機金属化合物)は、通常、金属原子(例えば、チタンなど)に直接結合した少なくとも1つの加水分解縮合性基(例えば、アルコキシ基、塩素原子などのハロゲン原子)を有している。
代表的な共縮合成分としては、例えば、チタン化合物{例えば、チタンアルコキシド類[例えば、ジアルキルジアルコキシチタン(ジエチルジエトキシチタンなどのジアルキルジC1−4アルコキシチタン)などのジアルコキシチタン;トリアルコキシチタン(例えば、トリメトキシチタンなどのトリC1−4アルコキシチタン)、アルキルトリアルコキシチタン(例えば、エチルトリメトキシチタンなどのアルキルトリC1−4アルコキシチタン)、アリールトリアルコキシチタン(例えば、フェニルトリメトキシチタンなどのアリールトリC1−4アルコキシチタン)などのトリアルコキシチタン;テトラアルコキシチタン(例えば、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトライソブトキシチタン、テトラn−ブトキシチタン、テトラt−ブトキシチタンなどのテトラC1−6アルコキシチタンなど)など]、これらのオリゴマーなど}、加水分解縮合性亜鉛化合物(例えば、ジメトキシエトキシ亜鉛などの亜鉛アルコキシド類)、加水分解縮合性アルミニウム化合物[例えば、トリアルコキシアルミニウム(トリメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニウム、トリプロポキシアルミニウム、トリ−n−ブトキシアルミニウム、トリ−s−ブトキシアルミニウム、トリ−t−ブトキシアルミニウムなどのトリC1−4アルコキシアルミニウムなど)、これらのオリゴマーなどのアルミニウムアルコキシド類]、これらの化合物に対応し、金属が前記例示の金属(ニオブ、タングステン、インジウムなど)である加水分解縮合性化合物などが挙げられる。これらの共縮合成分は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。なお、共縮合成分の割合は、加水分解縮合性金属化合物全体に対して1〜60モル%、好ましくは5〜55モル%、さらに好ましくは10〜50モル%程度であってもよい。
なお、ジルコニウム化合物及び共縮合成分としての加水分解縮合性金属化合物は、通常、ラジカル重合性基(例えば、ビニル基、アリル基などの不飽和炭化水素基、(メタ)アクリロイル基など)を有しない非ラジカル重合性化合物である場合が多い。
このようなゾルゲル法により生成した酸化ジルコニウム成分は、表面に存在するアルコキシ基により樹脂との親和性が高いため、必ずしも表面処理する必要はないが、必要であれば親和性基(前記樹脂に対する親和性基、例えば、炭化水素基)を有するカルボン酸や酸無水物、シランカップリング剤で表面処理してもよい。
カルボン酸としては、酢酸、プロピオン酸などの脂肪族炭化水素末端を有する化合物、安息香酸などの芳香族炭化水素末端を有する化合物などが例示できる。また、これらの化合物の無水物も使用できる。
具体的なシランカップリング剤には、例えば、アルコキシシラン類[例えば、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジフェニルメチルメトキシシラン、ジフェニルメチルエトキシシラン、ジメチルフェニルメトキシシラン、ジメチルフェニルエトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、トリエチルエトキシシラン、トリフェニルメトキシシランなど]、ジアルコキシシラン類[例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシランなどのジC1−4アルキルジC1−4アルコキシシランなど;例えば、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシランなどのC1−4アルキル−C6−10アリール−ジC1−4アルコキシシラン);例えば、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシランなどのジC6−10アリールジC1−4アルコキシシランなど)など]、トリアルコキシシラン類[例えば、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシランなどのC1−4アルキルトリC1−4アルコキシシランなど);例えば、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリプロポキシシランなどのC6−10アリールトリC1−4アルコキシシランなど;これらのアルコキシシラン類に対応するアシルオキシシラン類[例えば、アリールトリアシルオキシシラン(フェニルトリアセトキシシランなどのC6−10アリールトリC1−4アシルオキシシラン)など]などが挙げられる。これらのシランカップリング剤は単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
加水分解縮合性金属化合物(例えば、加水分解縮合性ジルコニウム化合物)とカルボン酸や酸無水物、シランカップリング剤との割合は、金属原子(例えば、ジルコニウム原子)およびケイ素原子換算で、前者/後者(モル比)=1/0.1〜1/2の範囲から選択でき、例えば、1/0.15〜1/0.9、好ましくは1/0.2〜1/0.8、さらに好ましくは1/0.25〜1/0.7程度であってもよい。
なお、シランカップリング剤を用いる場合の加水分解縮合(ゾルゲル反応)は、慣用の方法を利用して行うことができ、通常、少なくとも水を含む溶媒中で行うことができる。加水分解縮合は、加水分解触媒(例えば、塩酸、リン酸、硫酸、酢酸などの酸触媒など)の存在下で行ってもよい。生成した酸化ジルコニウム成分は、結晶性又は非晶性(又は非晶質)のいずれであってもよい。
酸化ジルコニウム成分の平均径は、ナノメータサイズ、例えば、30nm以下(例えば、0.1〜25nm程度)、特に20nm以下(例えば、0.2〜15nm程度)の範囲から選択でき、通常、10nm以下(例えば、0.1〜8nm程度)、好ましくは7nm以下(例えば、0.2〜6nm程度)、さらに好ましくは5nm以下(例えば、0.3〜4nm程度)であってもよい。通常、数nm以下(例えば、0.3〜10nm、好ましくは0.5〜5nm、さらに好ましくは1〜3nm程度)であってもよい。
本発明では、無機粒子成分として少なくとも酸化ジルコニウム成分を含んでいればよく、酸化ジルコニウム成分は他の無機粒子成分(無機微粒子)と組み合わせてもよい。このように無機粒子成分は、周期表第3族金属、第4族金属、第5族金属、第6族金属、第8族金属などの遷移金属、周期表第10族金属、第13族金属、第14族金属などの無機金属で構成された無機微粒子を含み、金属酸化物、水酸化物(水酸化アルミニウムなど)、塩[炭酸塩(炭酸カルシウムなど)、硫酸塩(硫酸マグネシウム、硫酸カルシウムなど)など]などであってもよいが、通常、酸化物の形態である場合が多い。無機酸化物粒子成分としては、例えば、周期第4族金属の酸化物(酸化チタンなど)、周期表第8族金属の酸化物(酸化鉄など)、周期表第10族金属の酸化物(例えば、酸化亜鉛など)、周期表第13族金属の酸化物(例えば、酸化アルミニウムなど)、周期表第14族金属の酸化物(例えば、酸化ケイ素、酸化スズなど)などが例示できる。これらの成分は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。好ましい無機粒子成分は、ナノメータサイズで屈折率の高い無機成分、例えば、酸化チタンなどである。
これらの無機粒子成分も、酸化ジルコニウム成分と同様に、粉砕法、晶析法などの種々の方法で調製してもよいが、加水分解縮合性化合物(すなわち、加水分解縮合性無機化合物)が加水分解した加水分解縮合物(いわゆる、ゾルゲル法により得られた酸化物)であるのが好ましい。チタン化合物を例にとって説明すると、加水分解縮合性化合物としては、例えば、アルコキシチタン(例えば、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラ−n−プロポキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトライソブトキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラ−s−ブトキシチタン、テトラ−t−ブトキシチタンなどの炭素数が1〜6のテトラアルコキシチタンなど)、これらのオリゴマーなどのチタン類などが例示できる。また、無機粒子成分も前記と同様に共縮合成分との共縮合により生成した成分であってもよく、カルボン酸や酸無水物、シランカップリング剤などの表面処理剤で表面処理されていてもよい。さらに、無機粒子成分の平均径も酸化ジルコニウム成分と同様である。
なお、無機粒子成分は酸化ジルコニウム成分と他の無機粒子成分との共縮合粒子成分であってもよい。例えば、無機粒子成分は酸化ジルコニウム成分と酸化チタン成分とを前記共縮合成分との共縮合割合又は下記酸化ジルコニウム成分と他の無機粒子成分との割合で共縮合した共縮合粒子成分であってもよい。
無機粒子成分中の酸化ジルコニウム成分の割合(固形分換算の重量%)は、光学的特性などを損なわない限り特に制限されず、固形分換算で、10〜100重量%程度の範囲から選択でき、通常、30〜100重量%(例えば、35〜95重量%)、好ましくは40〜100重量%(例えば、45〜90重量%)、さらに好ましくは50〜100重量%(例えば、55〜80重量%)程度であり、60〜100重量%程度である場合が多い。
酸化ジルコニウム成分と他の無機成分(特にナノメータサイズの無機微粒子)とを組み合わせると、無機成分が着色しやすい成分(例えば、酸化チタン成分)であっても着色を抑制できるとともに、高い透明性、高い屈折率及び硬度を維持できる。
本発明の樹脂組成物では、フルオレン骨格を有する樹脂と酸化ジルコニウム成分とを組み合わせているため、ナノメータサイズの粒子径を保持したまま樹脂中に酸化ジルコニウム成分を分散可能である。そのため、樹脂に分散させても高い透明性を維持できるとともに、酸化ジルコニウムの高い屈折率を利用して樹脂組成物の屈折率を向上できる。さらに、酸化チタン成分単独の使用と異なり酸化ジルコニウム成分を主成分とすることにより、着色がなく無色透明の樹脂組成物を得ることもできる。
本発明の樹脂組成物において、前記酸化ジルコニウム成分の割合は、用途に応じて選択でき、前記樹脂100重量部に対して、例えば、3〜400重量部(例えば、5〜350重量部)、好ましくは10〜300重量部、さらに好ましくは15〜250重量部(例えば、30〜250重量部)程度であってもよく、通常20〜300重量部程度であってもよい。
なお、本発明の樹脂組成物は、透明性を低下させない範囲であれば、必要に応じて慣用の添加剤[例えば、安定化剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐光安定剤、熱安定化剤など)、可塑剤、着色剤、難燃剤、難燃助剤、可塑剤、耐衝撃改良剤、補強剤、分散剤、帯電防止剤、発泡剤、抗菌剤、滑剤など]を含んでいてもよい。これらの添加剤は単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
本発明の樹脂組成物の形態は特に限定されず、例えば、(i)前記樹脂中に前記無機粒子成分が分散した樹脂組成物、(ii)前記樹脂と前記無機粒子成分とを含むコーティング組成物などの形態であってもよい。コーティング組成物(ii)は、無溶剤型コーティング組成物(コーティング剤)であってもよく、溶媒を含むコーティング組成物(コーティング剤)であってもよい。本発明では、前記組成物で形成された成形体(塗膜など)においても、前記無機粒子成分がナノメータサイズの粒子径を維持しつつ均一に分散している。
コーティング組成物(塗布液)において、溶媒としては、特に限定されず、前記樹脂の種類などに応じて、慣用の溶媒、例えば、炭化水素類(ヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類など)、ハロゲン系溶媒(ジクロロメタンなど)、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノールなど)、エーテル類(ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランなど)、エステル類(酢酸エチルなど)、ケトン類(アセトン、エチルメチルケトンなど)、グリコールエーテルエステル類(エチレングリコールモノメチルエーテルアセテートなど)、セロソルブ類、カルビトール類などが挙げられる。これらの溶媒は単独で又は二種以上組み合わせて用いてもよい。溶媒の割合は、塗布性を損なわない範囲であればよい。
なお、本発明の成形体の形状は用途に応じて選択でき、例えば、棒状又は繊維状、板状、フィルム又はシート状、レンズ状(凹レンズ状や凸レンズ状など)、プリズム状などの他、三次元的立体形状などであってもよい。フィルム(フィルム状成形体)の平均厚みは、用途に応じて、例えば、0.01〜100μm、好ましくは0.05〜50μm、さらに好ましくは0.1〜30μm程度であってもよい。
本発明の樹脂組成物(およびその成形体)は、透明性に優れ、高い屈折率を有している。本発明の組成物(又はその成形体)のヘイズは、10%以下(例えば、0〜10%)、好ましくは5%以下(例えば0〜5%)、さらに好ましくは1%以下(例えば、0〜1%)程度であってもよい。また、本発明の組成物(又はその成形体)の屈折率は、例えば、1.63〜1.85(例えば、1.64〜1.80)、好ましくは1.63〜1.77(例えば、1.65〜1.75)、さらに好ましくは1.63〜1.75(例えば、1.66〜1.72)であり、通常、1.63〜1.70程度であってもよい。
樹脂組成物は、樹脂と無機粒子成分(酸化ジルコニウム成分で構成された無機粒子成分)と必要により溶媒とを混合又は溶融混合(又は混練)する方法などにより製造できる。溶融混合には、オープンローラ、ニーダ、バンバリーミキサ、押出機などの混練機を用いることができる。なお、成形は、公知の成形方法、例えば、射出成形法、射出圧縮成形法、押出成形法、トランスファー成形法、ブロー成形法、加圧成形法、塗布法(スピンコーティング法、ロールコーティング法、カーテンコーティング法、ディップコーティング法、キャスティング成形法など)などを利用できる。また、光硬化性樹脂を含む組成物は、必要により溶媒を除去した後、活性光線(紫外線、ガンマ線、X線など)を照射することにより成形できる。
本発明の組成物は、樹脂と無機粒子成分としてのナノメータサイズ(平均径30nm以下)の酸化ジルコニウム成分とで構成され、通常、酸化ジルコニウム成分が均一に分散しているため、透明性を損なうことなく、高い屈折率の成形体を効率よく得ることができる。さらに、酸化ジルコニウム成分を主成分とするため着色を防止できる。また、無機粒子成分が酸化ジルコニウム成分を含むため、高い硬度を付与しつつ透明性及び着色を改善できる。そのため、本発明の樹脂組成物は種々の形状の成形体(フィルム又は被膜、シート、レンズ、プリズム、導光板などの光学要素など)に利用できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
[無機酸化物成分の調製]
(合成例1:酸化ジルコニウム成分1)
テトラノルマルブトキシジルコニウム15.0gをプロピレングリコール−α−モノメチルエーテル81.4g中に溶解した後、1.4gの水を混合した水−プロピレングリコール−α−モノメチルエーテル混合液94.9gを撹拌しながら滴下した。室温で2時間撹拌して反応させ、5重量%の酸化ジルコニウムを含む反応液を調製した。動的散乱法(Malvern Instrument Ltd.製、Zetasizer Nano, Nano-ZS)により、得られた反応液中の組成物の粒径を測定したところ、平均粒径2.0nmであった。得られた反応液から、溶剤を減圧留去した後、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))製メンブランフィルター(0.5μm)でろ過し、酸化ジルコニウム換算で10重量%溶液を調製した。
(合成例2:酸化ジルコニウム組成物2)
テトラノルマルブトキシジルコニウム15.0gをプロピレングリコール−α−モノメチルエーテル69.3g中に溶解した後、1.9gの水を混合した水−プロピレングリコール−α−モノメチルエーテル混合液84.3gを撹拌しながら滴下した。室温で2時間撹拌した後、安息香酸無水物8.8gを加え、80℃で1時間加熱し、反応させ、5重量%の酸化ジルコニウムを含む反応液を調製した。動的散乱法により、組成物の粒径を測定したところ、平均粒径2.7nmであった。得られた反応液から、溶剤を減圧留去した後、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))製メンブランフィルター(0.5μm)でろ過し、酸化ジルコニウム換算で10重量%溶液を調製した。
(合成例3:酸化チタン組成物)
テトライソプロポキシチタン15.0gをプロピレングリコール−α−モノメチルエーテル69.3g中に溶解した後、1.9gの水を混合した水−プロピレングリコール−α−モノメチルエーテル混合液84.3gを撹拌しながら滴下した。室温で2時間撹拌後、安息香酸無水物11.9gを加え、80℃で1時間加熱し、反応させ、5重量%の酸化チタンを含む反応液を調製した。動的散乱法により、組成物の粒径を測定したところ、平均粒径2.7nmであった。得られた反応液から、溶剤を減圧留去した後、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))製メンブランフィルター(0.5μm)でろ過し、酸化チタン換算で10重量%溶液を調製した。
[樹脂組成物の調製]
(実施例)
合成例1、合成例2、合成例3で得られた溶液と、フルオレン骨格を有するアクリレート(大阪ガスケミカル(株)製、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、「BPEFA」)、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(以下、単に「PETA」という)とを表1に示す割合で混合し、この混合物100重量部に対して光重合開始剤(長瀬産業(株)製、「イルガキュア184」)2重量部添加し、光硬化性組成物を調製した。
(比較例1及び2)
樹脂成分としてのフルオレン骨格を有するアクリレート(大阪ガスケミカル(株)製、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン「BPEFA」)(比較例1)、又はペンタエリスリトールテトラアクリレート(比較例2)100重量部と、光重合開始剤(イルガキュア184)3重量部を、プロピレングリコール−α−モノメチルエーテルに添加し、光硬化性組成物を調製した。
(比較例3及び4)
合成例1(比較例3)、合成例2(比較例4)で得られた溶液と、ペンタエリスリトールテトラアクリレートとを表1に示す割合で混合し、この混合物100重量部に対して、光重合開始剤(イルガキュア184)2重量部を添加し、光硬化性組成物を調製した。
前記実施例及び比較例で得られた光硬化性組成物をガラス基板(Corning社製、Corning 7059)又はシリコン基板上にスピンコートし、90℃で5分間プリベークした後、紫外線(メタルハライドランプ、波長354nm)を30秒間照射し、透明な硬化膜を形成した。
シリコン基板上に形成した硬化膜の波長633nmでの屈折率を分光反射法により測定した。また、ガラス基板上に形成した硬化膜を用いヘイズ及び鉛筆硬度を測定した。光硬化性組成物の組成と特性の評価結果を表1に示す。
Figure 2008133379
上記表から、実施例の光硬化性組成物は、ベース樹脂となるBPEFAやペンタエリスリトールテトラアクリレートに比べ屈折率の向上が認められ、着色もなく、鉛筆硬度も向上した。そのため、ハードコート膜として特性を満たす。合成例3(酸化チタン成分)を部分的に組み合わせた光硬化組成物(実施例6〜9)は、酸化ジルコニウム成分単独の組成物(実施例1〜4)に比べて、屈折率が大幅に向上し、着色もなく、酸化ジルコニウム成分の存在が有効であることが確認された。
このように、粒径30nm以下の酸化ジルコニウム成分とフルオレン骨格を有する樹脂とを複合化することにより、屈折率を容易に向上でき、酸化チタン単独で問題となりやすい着色を抑制できる。また、ベース樹脂以上の鉛筆硬度が発現可能であり、透明性、高屈折率、硬度が要求される光学材料(ハードコート膜など)への適用が可能である。

Claims (8)

  1. フルオレン骨格を有するベース樹脂と、平均径30nm以下の酸化ジルコニウム成分を少なくとも含む無機粒子成分とで構成された樹脂組成物。
  2. 酸化ジルコニウム成分の平均径が10nm以下である請求項1記載の組成物。
  3. ベース樹脂が、フルオレン骨格を有する光重合性樹脂である請求項1記載の組成物。
  4. 酸化ジルコニウム成分が、加水分解縮合性ジルコニウム化合物で構成された縮合成分の加水分解縮合物である請求項1記載の組成物。
  5. 無機粒子成分中の酸化ジルコニウム成分の割合が30〜100重量%である請求項1記載の樹脂組成物。
  6. フルオレン骨格を有する(メタ)アクリレートと、平均径0.3〜10nmの酸化ジルコニウム成分とを含み、前記(メタ)アクリレート100重量部に対する酸化ジルコニウム成分の割合が3〜400重量部である請求項1記載の組成物。
  7. 請求項1乃至6のいずれかの項に記載の組成物で形成された成形体。
  8. 屈折率が1.6〜1.85である請求項7記載の成形体。
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