JP2019172893A - 樹脂組成物及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光硬化させることができ、高い屈折率及び高い透明性を有し、しかも、低コストで調製することができる材料を提供する。【解決手段】チタン化合物及び光硬化型樹脂を含有する樹脂組成物であって、前記チタン化合物は、一般式(1):[式中、R1はカルボニル基を有する基を示す。*において隣接するチタン原子と結合する。]で表される構成単位をいずれも有し、且つ、チタン原子数が4以上である、樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物及びその製造方法に関する。
チタニア(酸化チタン)は、紫外線による光触媒性能を有しており、化学的に安定な材料として知られている。チタニアは、その光触媒性能により、例えば、超親水化や有機物の分解機能が発現する他、水を分解して水素及び酸素を発生させることが可能であることから、種々のアプリケーションへ応用されている。また、チタニアは優れた紫外線吸収性及び高い屈折率を備えているため(例えば、アナターゼ型のチタニアでは2.5以上、ルチル型のチタニアでは2.7以上の屈折率を有する)、その優れた光散乱性を活かして日焼け防止剤等としても利用されている。
チタニアはその屈折率が高いがゆえの光散乱効果により透明な塗膜が得られにくいことから、近年では、より透明性の高い塗膜を形成させるべく、種々の技術が提案されている。例えば、特許文献1には、表面処理剤で処理されたナノ粒子を樹脂等に分散させて、樹脂塗膜等の透明性を高めると共に屈折率を高める技術が提案されている。
特開2006−273709号公報
しかしながら、ナノ粒子のように粒径が小さくなるほど、樹脂中においてナノ粒子の二次凝集が起こりやすく、その二次凝集によって光の散乱が発生し、高い透明性が得られにくくなる場合があった。また、例えば、チタニアの粒子表面を上記特許文献1に開示の技術のように表面修飾すると、確かに二次凝集は抑制されるが、その表面修飾をするための材料がチタニアより屈折率が低いため、逆に屈折率の低下を引き起こす問題があった。このような観点から、高い屈折率及び高い透明性を有し、しかも、低コストで調製することができる材料の開発が望まれていた。
ところで、光硬化型樹脂は、熱硬化性樹脂が硬化するために必要な大量の硬化剤の添加や高温での加熱が不要で、少量の光重合開始剤をあらかじめ添加しておき、光照射を行うことにより硬化が可能であるため、硬化前の原料の混合が不要であるというメリットがあるものの、熱硬化性樹脂と比較して屈折率が低いものが多く、屈折率が1.5を下回るものも多い。つまり、仮に表面修飾されたナノ粒子の屈折率が例えば1.8〜2.0と高くても、光硬化型樹脂に添加して硬化することによって最終の屈折率はその樹脂添加量に応じて急激に低下してしまうことが多い。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、光硬化させることができ、高い屈折率及び高い透明性を有し、しかも、低コストで調製することができる材料を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、チタン化合物に特定の骨格構造を導入し、光硬化型樹脂と混合することにより、光硬化型樹脂の屈折率が低いにも関わらず得られる樹脂組成物の屈折率は高く上記目的を達成できることを見出した。本発明者は、この知見に基づきさらに研究を重ね本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下の構成を包含する。
項1.チタン化合物及び光硬化型樹脂を含有する樹脂組成物であって、
前記チタン化合物は、一般式(1):
Figure 2019172893
[式中、R1はカルボニル基を有する基を示す。*において隣接するチタン原子と結合する。]
で表される構成単位を有し、且つ、チタン原子数が4以上である、樹脂組成物。
項2.前記チタン化合物は、一般式(2):
Figure 2019172893
[式中、*において隣接するチタン原子と結合する。]
で表される構成単位を有する、項1に記載の樹脂組成物。
項3.前記チタン化合物は、さらに、一般式(3)及び(4):
Figure 2019172893
[式中、R2及びR3は同一又は異なって、カルボニル基を有する基、水素原子又は置換若しくは非置換アルキル基、又は置換若しくは非置換シクロアルキル基を示す。前記R1とR2とR3とは同一でも異なっていてもよい。*において隣接するチタン原子と結合する。]
で表される構成単位の少なくとも1種を有する、項1又は2に記載の樹脂組成物。
項4.R1の総量の50%以上が前記カルボニル基を有する基である、項1又は2に記載の樹脂組成物。
項5.R1、R2及びR3の総量の50%以上が前記カルボニル基を有する基である、項3に記載の樹脂組成物。
項6.前記光硬化型樹脂が2個以上の反応性の官能基を有する、項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
項7.前記光硬化型樹脂がアクリレート樹脂、メタクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂及びエポキシメタクリレート樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種の光硬化型樹脂である、項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
項8.前記光硬化型樹脂の屈折率が1.60以上2.0未満である、項1〜7のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
項9.前記光硬化型樹脂はフルオレン骨格及び/又はナフタレン骨格を有する、項1〜8のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
項10.さらに、光重合開始剤を含有する、項1〜9のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
項11.OH基及び/又はカルボニル基を有する有機溶媒中の溶液である、項1〜10のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
項12.項1〜11のいずれか1項に記載の樹脂組成物の製造方法であって、
(1)一般式(5):
Figure 2019172893
[式中、R4は同一又は異なって、置換若しくは非置換アルキル基、又は置換若しくは非置換シクロアルキル基を示す。nは1以上の整数を示す。]
で表されるチタン原料と、
一般式(6)
R5OH (6)
[式中、R5は、カルボニル基を有する基、又は置換若しくは非置換アルキル基を示す。]
で表される化合物とを混合し、50℃以上で加熱して前記チタン化合物を得る工程、及び
(2)工程(1)で得られるチタン化合物と前記光硬化型樹脂とを混合する工程
を備える、製造方法。
項13.前記工程(1)において、前記チタン原料のR4に対して、カルボキシ基の数に換算して0.5モル当量以上の一般式(6)で表される化合物を反応させる、項12に記載の製造方法。
項14.前記工程(1)は、OH基及び/又はカルボニル基を有する極性溶媒中で行う、項12又は13に記載の製造方法。
項15.前記加熱は10分以上行われる、項12〜14のいずれか1項に記載の製造方法。
項16.前記R5がカルボニル基を有する基であり、前記一般式(6)で表される化合物の沸点が200℃以下である、項12〜15のいずれか1項に記載の製造方法。
項17.項1〜10のいずれか1項に記載の樹脂組成物に光照射する工程
を備える、チタン系固体の製造方法。
項18.得られるチタン系固体の屈折率が1.70以上である、項17に記載の製造方法。
本発明によれば、光硬化させることができ、高い屈折率及び高い透明性を有し、しかも、低コストで調製することができる樹脂組成物を提供することができる。
本明細書において、「含有」は、「含む(comprise)」、「実質的にのみからなる(consist essentially of)」、及び「のみからなる(consist of)」のいずれも包含する概念である。本明細書において、数値範囲をA〜Bで表記する場合、A以上B以下を示す。
1.樹脂組成物及び溶液
本発明の樹脂組成物は、チタン化合物及び光硬化型樹脂を含有する樹脂組成物であって、前記チタン化合物は、一般式(1)及び(2):
Figure 2019172893
[式中、R1はカルボニル基を有する基を示す。*において隣接するチタン原子と結合する。]
で表される構成単位を有し、且つ、チタン原子数が4以上である。
このように、本発明の樹脂組成物は、特定の骨格構造を有しているチタン化合物を含有しているため、このチタン化合物が凝集することなく光硬化型樹脂中に分散して透明性を保持しているため、屈折率の小さい光硬化型樹脂を使用しているに関わらず高い屈折率を有する。
(1−1)チタン化合物
チタン化合物は、一般式(1):
Figure 2019172893
[式中、R1はカルボニル基を有する基を示す。*において隣接するチタン原子と結合する。]
で表される構成単位をいずれも有し、且つ、チタン原子数が4以上である。
R1で示されるカルボニル基を有する基としては、例えば、
一般式(7A):
Ra−CO− (7A)
[式中、Raは置換若しくは非置換アルキル基、置換若しくは非置換シクロアルキル基、置換若しくは非置換アリール基又はカルボキシ基を示す。]
で表される基が挙げられる。
Raで示されるアルキル基としては、炭素数1〜6(特に1〜4)の直鎖状又は分岐鎖状(特に直鎖状)のアルキル基が挙げられ、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基等が挙げられる。このアルキル基は、ヒドロキシ基、カルボキシ基、後述のシクロアルキル基、後述のアリール基等の置換基を1〜3個有することもできる。
Raで示されるシクロアルキル基としては、炭素数3〜15(特に5〜10)のシクロアルキル基が挙げられ、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、デカヒドロナフチル基等が挙げられる。このシクロアルキル基は、ヒドロキシ基、カルボキシ基、上記アルキル基、上記シクロアルキル基、後述のアリール基等の置換基を1〜3個有することもできる。
Raで示されるアリール基としては、炭素数6〜15(特に6〜10)のアリール基が挙げられ、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。このシクロアルキル基は、ヒドロキシ基、カルボキシ基、上記アルキル基、上記シクロアルキル基、上記アリール基等の置換基を1〜3個有することもできる。
カルボニル基を有する基としては、各種カルボン酸からヒドロキシ基を除去した基が挙げられる。このようなカルボン酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸等の単官能カルボン酸;マロン酸、コハク酸、シュウ酸等の多官能カルボン酸;グリコール酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸等のヒドロキシ基含有ヒドロキシカルボン酸等が挙げられる。
本発明で使用するチタン化合物では、一般式(1)におけるR1がカルボニル基を有する基である。これにより、チタン化合物の末端構造が安定となるため、急激な加水分解が抑制されるので、チタン化合物を用いて形成される塗膜の白濁化が起こりにくく、高い透明性を付与できる。また、チタン化合物の加水分解後は、一般式(1)におけるR1が残存しにくいので、より高い屈折率を付与できる。一般式(1)において特に好ましいR1はアセチル基であり、この場合は、R1がさらに残存しにくく、また、仮に残存したとしても、屈折率の低下が起こりにくい。同様の観点で、アセチル基以外のカルボニル基を有する基の場合も、高い屈折率を付与することができ、高い透明性を維持することができる。
上記のように、本発明で使用するチタン化合物は、特定の構造を有することで、加水分解の進行が適切に制御されるので、Ti-OR1構造が化合物中に残りにくく、屈折率が良好となる。
本発明で使用するチタン化合物は、さらに、一般式(2):
Figure 2019172893
[式中、*において隣接するチタン原子と結合する。]
で表される構成単位を有することが好ましい。
また、本発明で使用するチタン化合物は、さらに、一般式(3)及び(4):
Figure 2019172893
[式中、R2及びR3は同一又は異なって、カルボニル基を有する基、水素原子又は置換若しくは非置換アルキル基、又は置換若しくは非置換シクロアルキル基を示す。前記R1とR2とR3とは同一でも異なっていてもよい。*において隣接するチタン原子と結合する。]
で表される構成単位の少なくとも1種を有することが好ましい。
R2及びR3で示されるカルボニル基を有する基としては、上記したものを採用できる。置換基の種類及び数も同様である。
R2及びR3で示されるアルキル基としては、例えば、炭素数1〜18(特に1〜10)の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。このようなアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、2-エチルヘキシル基、n-ステアリル基等が挙げられる。このアルキル基は、ヒドロキシ基、カルボキシ基、上記シクロアルキル基、上記アリール基等の置換基を1〜3個有することもできる。
R2及びR3で示されるシクロアルキル基としては、上記したものを採用できる。置換基の種類及び数も同様である。
炭素数及び分岐を適切な範囲に調節すれば、加水分解速度が所望の範囲となりやすく、化合物の安定性をより向上させることができ、しかも、屈折率を向上させやすい。これらの観点から、R2及びR3で示されるアルキル基及びシクロアルキル基としては、例えば、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、2-エチルヘキシル基等が好ましく、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、tert-ブチル基等がより好ましい。
R2及びR3がアルキル基又はシクロアルキル基であればチタン化合物はアルコキシドを有し、R2及びR3が水素原子であればチタン化合物はヒドロキシ基を有し、R2及びR3がカルボニル基を有する基であればチタン化合物はエステル構造を有する。
このチタン化合物では、一般式(3)及び(4)で表される構成単位を含まない場合は、R1の総量の50%以上が前記カルボニル基を有する基であることが好ましい。言い換えれば、このチタン化合物は、R1の全モル数に対して50mol%以上がカルボニル基を有する基であることが好ましい。この場合、チタン化合物の加水分解及び縮合反応がより緩やかに進行するので、チタン化合物を用いて形成される塗膜の透明性及び屈折率が特に高くなり、また、光硬化型樹脂との親和性もより向上する。また、同様の理由により、R1の全モル数に対して80mol%以上が、カルボニル基を有する基であることが好ましい。
このチタン化合物では、一般式(3)及び(4)で表される構成単位を含む場合は、R1、R2及びR3の総量の50%以上が前記カルボニル基を有する基であることが好ましい。言い換えれば、このチタン化合物は、R1、R2及びR3の全モル数に対して50mol%以上がカルボニル基を有する基であることが好ましい。この場合、チタン化合物の加水分解及び縮合反応がより緩やかに進行するので、チタン化合物を用いて形成される塗膜の透明性及び屈折率が特に高くなり、また、光硬化型樹脂との親和性もより向上する。また、同様の理由により、R1、R2及びR3の全モル数に対して80mol%以上が、カルボニル基を有する基であることが好ましい。
チタン化合物は、一般式(1)で表される構成単位を有しており、さらに、一般式(2)で表される構成単位を有することもでき、さらに、一般式(3)及び/又は(4)で表される構成単位を有することもできるものであるが、これらの一般式(1)〜(4)で表される構成単位については、ランダムに結合していてもよいし、交互に結合していてもよいし、同種の構成単位がブロックを形成していてもよい。
本発明で使用するチタン化合物では、1分子あたり4以上のチタン原子を有する。言い換えれば、チタン化合物の1分子あたりにおける一般式(1)〜(4)で表される各構成単位の総量は4以上である(つまり、チタン化合物は4量体以上である)。1分子あたりのチタン原子数が4以上であることで、例えば、チタン原子数が1であるチタン化合物等と比較して、末端構造がより安定となる。これにより、チタン原子に結合しているR1O-部位、R2O-部位及びR3O-部位の加水分解(例えば、Ti-OR1(例えばアルキル基)→Ti-OHへの加水分解反応)及び縮合反応(例えば、2Ti-OH→Ti-O-Tiへの縮合反応)が急激に起こることを防止しやすくなる。従って、常温(例えば、20℃)又は100℃以下の低温条件下においてチタン化合物の安定性が高く、チタン化合物を用いて形成された塗膜の白濁が発生しにくく、また、チタン化合物を含む溶液も長期にわたって安定な状態を維持しやすい。さらに、1分子あたりのチタン原子数が4以上であることで、チタン化合物を所定の温度に加熱した場合であっても、チタン化合物の加水分解及び縮合反応が緩やかに進行するので、チタン化合物を用いて形成される塗膜は透明性が高く、しかも、チタン化合物における末端構造(R1O-基等)が反応後に残存しにくい。これにより、チタン化合物の加水分解及び縮合反応後の構造がTiO2又はこれに近い構造となり、高屈折率を有する塗膜が形成されやすくなる。しかも、屈折率がより高い熱硬化性樹脂と混合する場合によりも、屈折率がより低い光硬化型樹脂と混合した場合に屈折率を特に向上させることが可能である。なお、同様の理由から、チタン化合物の、1分子あたりのチタン原子数は8以上が好ましい。チタン化合物の、1分子あたりのチタン原子数の上限は特に限定的ではないが、例えば、100000とすることができる。
チタン化合物において、各構成単位の含有比率は一般式(1)の構成単位を含む限りは特に制限されない。例えば、一般式(1)の構成単位の含有量が、チタン化合物を構成する全構成単位の総質量に対して、50%以上が好ましく、60%以上がより好ましい。特に、屈折率、透明性、光硬化型樹脂との相溶性、経時安定性等の観点から、一般式(1)の構成単位は25〜75モル%が好ましく、一般式(2)の構成単位は10〜50モル%が好ましく、一般式(3)の構成単位は0〜20モル%が好ましく、一般式(4)の構成単位は0〜30モル%が好ましい。
このような条件を満たすチタン化合物は単独で用いることもでき、2種以上を組合せて用いることもできる。
チタン化合物は、上述のような構造が導入されていることで、透明性及び高い屈折率を付与することができる。そのため、例えば、上記チタン化合物を用いれば、シリコン基板等の基材等に対し、透明性及び高い屈折率を有する塗膜を形成することができる。しかも、屈折率がより高い熱硬化性樹脂と混合する場合によりも、屈折率がより低い光硬化型樹脂と混合した場合に屈折率を特に向上させることが可能である。
このチタン化合物は上記構造を有していることによって、光硬化型樹脂との親和性に優れる。このような特性を活かして、光硬化型樹脂と組み合わせて使用すれば、透明性に優れるため光硬化性を維持しながら屈折率の高い樹脂塗膜等を形成しやすく、膜厚も容易に調節することが可能である。
(1−2)光硬化型樹脂
光硬化型樹脂としては、特に制限されないが、屈折率及び透明性の観点から、2個以上の反応性の官能基を有していることが好ましい。このような反応性の官能基としては、光硬化性を示す基が好ましく、例えば、アクリル基、メタクリル基、グリシジル基、アルケニル基(ビニル基等)等が挙げられる。
より具体的には、光硬化型樹脂は、アクリレート樹脂、メタクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂、エポキシメタクリレート樹脂等、特にアクリレート樹脂、メタクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂等が挙げられる。これらの光硬化型樹脂は、熱で硬化する熱硬化型樹脂は包含されない。また、これらの光硬化型樹脂は単独で用いることもでき、2種以上を組合せて用いることもできる。
また、光硬化型樹脂の屈折率は、1.60以上2.0未満が好ましく、1.61〜1.90がより好ましい。この場合、樹脂組成物から形成される樹脂塗膜の屈折率がより高くなる。
また、光硬化型樹脂は、フルオレン骨格及び/又はナフタレン骨格を有することが好ましい。このような骨格を有する光硬化型樹脂によって、樹脂塗膜の屈折率がなおいっそう向上し得る。
フルオレン骨格又はナフタレン骨格を有する光硬化型樹脂としては、例えば、ビスフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジメタクリレート、ビスナフトールフルオレンジアクリレート、ビスナフトールフルオレンジメタクリレート、ビスクレゾールフルオレンジアクリレート、ビスクレゾールフルオレンジメタクリレート、ビスキシレノールフルオレンジアクリレート、ビスキシレノールフルオレンジメタクリレート等の光硬化性モノマー由来のアクリレート樹脂、メタクリレート樹脂等が挙げられる。これらの光硬化型樹脂は単独で用いることもでき、2種以上を組合せて用いることもできる。
このような光硬化型樹脂である場合、熱硬化性樹脂と比較してもチタン化合物との親和性が特に優れるので、両者が均一に複合化されやすく、例えば光硬化型樹脂のマトリクス中にチタン化合物が密に分散することができる。これにより、樹脂塗膜はさらに優れた透明性と屈折率を有する。しかも、反応性の官能基とチタン化合物とが反応することで、両者がより高度に複合化されるため、樹脂塗膜の透明性と屈折率を容易に高めることができる。このため、樹脂自体の屈折率が熱硬化性樹脂自体の屈折率よりも小さい光硬化型樹脂を使用した場合であっても、得られる樹脂組成物の屈折率は熱硬化性樹脂を使用した場合によりも高くすることが可能である。
(1−3)光重合開始剤
なお、光硬化型樹脂が有する反応性の官能基としてグリシジル基を有する場合(エポキシアクリレート樹脂やエポキシメタクリレート樹脂を使用する場合)は、別途光カチオン重合開始剤等の光重合開始剤を使用することが好ましい。また、その他の光硬化型樹脂を使用する場合も、光重合開始剤を使用することができる。このような光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、p-アニシル、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾフェノン、2-ベンゾイル安息香酸、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、4-ベンゾイル安息香酸、2,2’-ビス(2-クロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニル-1,2’-ビイミダゾール、2-ベンゾイル安息香酸メチル、2-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-ベンジル-2-(ジメチルアミノ)-4’-モルホリノブチロフェノン、(±)-カンファーキノン、2-クロロチオキサントン、4,4’-ジクロロベンゾフェノン、2,2-ジエトキシアセトフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、2,4-ジエチルチオキサンテン-9-オン、ジフェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、4-ベンゾイルベンゾフェノン、2-エチルアントラキノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン、2-ヒドロキシ-4’-(2-ヒドロキシエトキシ)-2-メチルプロピオフェノン、2-イソプロピルチオキサントン、フェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィン酸リチウム、2-メチル-4’-(メチルチオ)-2-モルホリノプロピオフェノン、2-イソニトロソプロピオフェノン、2-フェニル-2-(p-トルエンスルホニルオキシ)アセトフェノン、フェニルビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド等の光ラジカル重合開始剤等が挙げられる。これらの光カチオン重合開始剤は単独で用いることもでき、2種以上を組合せて用いることもできる。
(1−4)樹脂組成物及び溶液
本発明の樹脂組成物において、チタン化合物及び光硬化型樹脂の含有量は特に限定的ではなく、本発明の樹脂組成物の透明性及び屈折率の観点から、樹脂組成物の総量を100質量%として、チタン化合物をTiO2換算で5〜95質量%(特に10〜90質量%)、光硬化型樹脂を5〜95質量%(特に10〜90質量%)含有することができる。
なお、本発明の樹脂組成物には、その効果が阻害されない程度(例えば0〜10質量%、特に0〜5質量%)において他の成分を含有していてもよい。他の成分としては、例えば、溶剤、光安定剤、分散安定剤等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物においては、光硬化型樹脂が熱硬化性樹脂と比較してもチタン化合物との親和性が特に優れるので、両者が均一に複合化されやすく、例えば光硬化型樹脂のマトリクス中にチタン化合物が密に分散することができ、透明性及び屈折率に特に優れている。
このような本発明の樹脂組成物は、後述の製造方法によれば、有機溶媒中の溶液として得ることができる。つまり、本発明の溶液は、チタン化合物と、光硬化型樹脂と、有機溶媒とを含有する。このような有機溶媒は、例えば、OH基及び/又はカルボニル基を有する有機溶媒(特にOH基及び/又はカルボニル基を有する極性溶媒)とすることができ、詳細は後述する。この本発明の溶液の濃度は特に制限されず、例えば、チタン化合物をTiO2換算で0.01〜50質量%(特に0.1〜30質量%)、光硬化型樹脂を0.01〜80質量%(特に0.1〜70質量%)含有することができる。
このような本発明の樹脂組成物については、例えば、上記した本発明の樹脂組成物の溶液を基材に塗布等することで、チタン化合物及び光硬化型樹脂を有して形成される塗膜(光硬化型樹脂塗膜)を形成することができる。そして、この塗膜を必要に応じて乾燥させた後に光照射等することで、光硬化が進行し、これにより、高屈折率を有する樹脂塗膜となり得る。
また、上記チタン化合物は、上述のように光硬化型樹脂との親和性にも優れているので、チタン化合物が光硬化型樹脂に均一に分散して存在しやすい。これにより、形成される樹脂塗膜は、透明性にも優れるものである。
このように、本発明の樹脂組成物から形成される樹脂塗膜は、高い透明性と高い屈折率を兼ね備えているので、塗膜の厚み(膜厚)を従来の樹脂塗膜より厚くすることも可能であり、種々の用途に応用することができる。
以上より、本発明の樹脂組成物(及び溶液)は、高屈折率材料用途に適しており、特に、透明性が要求される分野への応用に適している。本発明の樹脂組成物(及び溶液)は、例えば、硬さ及び透明性と高屈折率レンズに合わせた高屈折率及び屈折率制御性が求められる光学レンズのハードコート用途に適している。また、本発明の樹脂組成物(及び溶液)は、例えば、透明性と高屈折率による光取出し効率を高めることが求められているLED照明の光取り出し用途に適している。さらに、本発明の樹脂組成物(及び溶液)は、例えば、屈折率を高くすることで反射率が高くなるので、高反射率コーティング用途等にも利用可能である。
2.樹脂組成物の製造方法
本発明の樹脂組成物の製造方法は特に制限されない。例えば、
(1)一般式(5):
Figure 2019172893
[式中、R4は同一又は異なって、置換若しくは非置換アルキル基、又は置換若しくは非置換シクロアルキル基を示す。nは1以上の整数を示す。]
で表されるチタン原料と、
一般式(6)
R5OH (6)
[式中、R5は、カルボニル基を有する基、又は置換若しくは非置換アルキル基を示す。]
で表される化合物とを混合し、50℃以上で加熱して前記チタン化合物を得る工程、及び
(2)工程(1)で得られるチタン化合物と前記光硬化型樹脂とを混合する工程
を備える製造方法により得ることができる。
また、上記工程(2)は、上記工程(1)の後に行うこともできるし、上記工程(1)の系中で行うこともできる。つまり、上記工程(1)において、光硬化型樹脂の存在下で、一般式(5)で表されるチタン原料と一般式(6)で表される化合物とを混合し50℃以上で加熱することによっても、本発明の樹脂組成物を得ることができる。また、光硬化型樹脂は、あらかじめ重合しておいてもよいし、系中で重合してもよい。つまり、一般式(2)は、あらかじめ重合した光硬化型樹脂とチタン化合物とを混合することもできるし、光硬化性モノマーとチタン化合物と必要に応じて光重合開始剤とを含む組成物中において、光硬化性モノマーを重合させつつチタン化合物と混合することもできる。
(2−1)工程(1)
工程(1)では、一般式(5)で表されるチタン原料と、一般式(6)で表される化合物とを混合し、50℃以上で加熱する。これにより、一般式(5)で表されるチタン原料と一般式(6)で表される化合物との反応が進行する。この反応によって、チタン原料の複数のR4の全部又は一部がR5に置換されるとともに、チタン原料の重合が起こって高分子量化され安定化した構造を有するチタン化合物が製造される。この反応は、例えば、加水分解反応及び縮合反応であることが好ましい。
R4で示されるアルキル基及びシクロアルキル基としては、上記R2及びR3と同様のものを採用できる。置換基の種類及び数についても同様である。
上記チタン原料は、一般式(5)におけるnが1であればチタンアルコキシド、nが2以上であれば、チタンアルコキシドオリゴマーである。nの値は、1以上の整数が好ましく、2〜40の整数がより好ましい。この場合、得られる本発明の樹脂組成物は、透明性及び高い屈折率を付与させやすく、また、本発明の樹脂組成物の製造がより容易になる。
また、一般式(6)で表される化合物はカルボン酸であり、このようなカルボン酸としては、具体的には、酢酸、プロピオン酸等の単官能のカルボン酸;マロン酸、コハク酸、シュウ酸等の多官能のカルボン酸;グリコール酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸等の水酸基を有するヒドロキシカルボン酸等が例示される。これらのカルボン酸は、単独で用いることもでき、2種以上を組合せて用いることもできる。
上記一般式(6)で表される化合物は低分子量であることが好ましく、この場合、チタン化合物と光硬化型樹脂と組合せて塗膜を形成した場合に、その塗膜の屈折率を低下させにくい。つまり、一般式(6)で表される化合物が低分子量であれば、仮に、塗膜中にR1基が残存したとしても、屈折率をより下げにくいということである。
また、上記一般式(6)で表される化合物は、その沸点又は分解温度が200℃以下であることが好ましい。この場合、得られたチタン化合物を乾燥した場合、例えば250℃以下で乾燥処理した場合において、未反応の一般式(6)で表される化合物やR4と置換されたR5基が揮発又は分解しやすいので、塗膜の屈折率を低下させにくい。
上記のような観点及びチタン系材料と相性がよいという観点から、一般式(6)で表される化合物は、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、乳酸等が好ましく、酢酸がより好ましい。
また、塗膜の透明性を高め、チタン系材料と相性が良いという観点から、一般式(6)で表される化合物は、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、酒石酸、クエン酸等が好ましい。
以上より、一般式(6)で表される化合物としては酢酸、プロピオン酸等が特に好ましい。
工程(1)における反応において、一般式(5)で表されるチタン原料と一般式(6)で表される化合物との混合割合は特に限定されないが、チタン原料のR4に対して、カルボキシ基の数に換算して0.5モル当量以上の一般式(6)で表される化合物を反応させることが好ましい。言い換えれば、一般式(6)で表される化合物は、一般式(5)で表されるチタン原料のR4O-部位と反応するので、R4O-部位のモル数(個数)に対し、一般式(6)で表される化合物中のカルボキシ基のモル数(個数)が50%以上(特に80%以上)となるように一般式(6)で表される化合物を使用することが好ましい。なお、一般式(6)で表される化合物の含有量の上限値は特に制限はなく、通常R4O-部位のモル数(個数)に対し、一般式(6)で表される化合物中のカルボキシ基のモル数(個数)が1000%以下となるように一般式(6)で表される化合物を使用することが好ましい。この場合、反応が十分に進行して得られたチタン化合物はより安定化され、また、未反応の一般式(6)で表される化合物やR4基が残存しにくいので、屈折率が低下するおそれが特に小さくなる。
一般式(5)で表されるチタン原料と一般式(6)で表される化合物との反応は、有機溶媒中で行うことができる。
上記有機溶媒としては特に限定的ではないが、工程(1)の反応を進行させやすく、最終的に得られる本発明の樹脂組成物の透明性及び屈折率の観点から、例えば、OH基及び/又はカルボニル基を有する極性溶媒中で行うことができる。このような有機溶媒中で反応を行うことで、急激に反応(例えば、加水分解及び縮合反応)が進行するのを防止しやすくなる。その結果、工程(1)で得られたチタン化合物は白濁やゲル化が発生しにくいので、優れた透明性と高い屈折率を付与できる材料となり得る。この反応で用いられる有機溶媒は、チタン化合物の製造における希釈剤及び末端保護剤として作用し、急激な反応の進行が抑制され得る。
OH基及び/又はカルボニル基を有する分子構造を備える極性溶媒としてOH基を有する場合は、アルコール化合物、グリコール化合物等が挙げられ、OH基及び/又はカルボニル基を有する分子構造を備える極性溶媒としてカルボニル基を有する場合は、ラクタム化合物、ジケトン化合物等が挙げられる。好ましい極性溶媒としては、ベンジルアルコール、エチレングリコール、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、アセチルアセトン等が挙げられる。
有機溶媒を使用する場合、有機溶媒の使用量に制限はないが、例えば、一般式(5)で表されるチタン原料の濃度が、このチタン原料から生成する二酸化チタン(TiO2)質量換算で0.1〜20質量%、特に1〜15質量%となるように有機溶媒を使用することができる。この場合、得られるチタン化合物を用いた樹脂組成物によって形成される塗膜は透明性が高く、得られたチタン化合物も安定となりやすい。また、上記極性溶媒を含んだ状態でチタン化合物を含む樹脂組成物の塗膜を形成したとしても、膜厚が薄くなりにくい。その結果、チタン化合物と光硬化型樹脂との配合設計を行いやすい。
工程(1)における反応は、50℃以上に加熱して行う。加熱温度としては、50℃以上、好ましくは80℃以上である。加熱温度の上限は、通常、200℃である。また、上記工程における反応時間は適宜設定することができ、例えば10分以上であり、60分以上であってもよい。
より好ましい反応条件としては、加熱温度が50℃以上で、且つ、反応時間が10分以上である。この場合、反応が十分に進行し、高い透明性と屈折率を付与しやすいチタン化合物が得られる。
また、上記加熱は2段階以上で行ってもよく、具体的には、50℃以上で一定時間加熱した後、更に温度を上げて(例えば100℃以上)加熱を続けて反応を行うことも可能である。
工程(1)の反応は、空気中で行ってもよく、窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気中で行ってもよい。反応中に生成する副生成物、例えば、アルコキシド由来のアルコール化合物、このアルコール化合物とカルボン酸の反応によるエステル化合物は、開放系による反応にて揮発させて除去してもよいし、パージにより揮発させながら除去を促進させてもよい。
工程(1)の反応において、急激な加水分解反応及び縮合反応(重合)が起こらない程度に、かつ、高分子量化を促進させるべく、適量の水を加えてもよい。
この工程(1)を経ることで、上記したチタン化合物が得られる。工程(1)の後は、必要に応じて精製等を行ってもよい。また、溶媒を使用してチタン化合物を製造した場合は、溶媒を除去してもよいし、あるいは、溶媒を除去せずにチタン化合物の溶液として得てもよい。
この工程(1)では、出発原料である一般式(6)で表される化合物が残存しにくく、また、一般式(5)で表されるチタン原料におけるR2基及びR3基も残存しにくいので、高い透明性と屈折率を付与しやすいチタン化合物が得られる。
(2−2)工程(2)
工程(2)では、工程(1)で得られるチタン化合物と前記光硬化型樹脂とを混合する。この工程(2)は工程(1)の後に行ってもよいし工程(1)と同時に行ってもよい。
工程(2)を工程(1)の後に行う場合、工程(1)で得られたチタン化合物と光硬化型樹脂とを混合するにあたっては、チタン化合物と光硬化型樹脂とを溶融混練や機械的な混合の他、チタン化合物の溶液と光硬化型樹脂の溶液とを混合すること等によって行うことができるが、透明性を保持するという観点では溶媒の存在下でチタン化合物と光硬化型樹脂とを混合することが好ましい。つまり、チタン化合物の溶液と光硬化型樹脂の溶液とを混合することが好ましい。この場合、本発明の樹脂組成物は溶液として得ることができる。なお、光硬化型樹脂を混合してもよいし、光硬化性モノマーを混合後にポリマー化させてもよい。なお、この際、光硬化性モノマーの屈折率がほとんどそのまま光硬化型樹脂の屈折率となることから、屈折率が1.60以上2.0未満(特に1.61〜1.90)である光硬化性モノマーを使用することが好ましい。この場合、必要に応じて反応液中の副生成物等は除去してもよい。この際のチタン化合物の溶液と光硬化型樹脂の溶液とを混合比は、上記したチタン化合物及び光硬化型樹脂の含有量となるように調整することが好ましい。なお、この溶液は、例えば、チタン化合物と極性溶媒を含む溶液に、光硬化型樹脂を混合させることによっても得ることができる。また、溶液から塗膜を形成する方法も限定されず、例えば、公知の方法を採用することができる。
また、工程(2)を工程(1)と同時に行う場合、光硬化型樹脂の存在下で、一般式(5)で表されるチタン原料と一般式(6)で表される化合物とを混合し50℃以上で加熱することができる。この際の各成分の含有量は、上記したチタン化合物及び光硬化型樹脂の含有量となるように調整することが好ましい。
このような本発明に係る樹脂組成物の製造方法は、上記チタン化合物を含む高屈折率且つ高透明性の樹脂組成物を容易、且つ、低コストで製造する方法として適している。
3.チタン系固体の製造方法
本発明のチタン系固体は、本発明の樹脂組成物に光照射して光硬化することで得られ、少なくとも上記一般式(1)及び(2)の構成単位を含んで構成されている。
光照射する光としては、特に制限されないが、波長100〜400nm(特に185〜380nm)の紫外線を照射することができる。
このようにして得られたチタン系固体を加熱することによって、チタン化合物の脱水縮合等の反応が起こり、Ti-O-Ti結合が形成され、屈折率が向上しうる。より具体的には、チタン化合物におけるR1O-部位の加水分解反応や縮合反応が生じて、チタン化合物の分解やTi-OH構造の脱水縮合等が起こり、Ti-O-Ti結合が形成される。こうして得られたチタン系固体は、上記一般式(1)及び(2)の構成単位を主成分として形成されているため、高い屈折率を有し、透明性も高く、しかも、耐熱性、耐薬品性の性能も向上し得る。
加熱温度としては、溶媒の揮発及びチタン化合物の反応性等の観点から50℃以上が好ましく、100℃以上がより好ましい。なお、樹脂成分の分解を発生しにくくするという観点から、加熱温度は350℃以下が好ましく、300℃以下がより好ましい。
このように得られる樹脂塗膜は、樹脂に優れた親和性を有するチタン化合物を用いて形成されているので、優れた透明性と高い屈折率を有し得る。特に、得られたチタン系固体は、上記チタン化合物から形成されるので、例えば、1.70以上の屈折率を有し得る。
このようにして得られるチタン系固体の具体的態様は特に限定されないが、例えば、塗膜状、フィルム状、板状、薄膜状等のいずれも採用できる。
以上のようなチタン系固体は、透明性が高く、屈折率も高いことから、高屈折率材料として適しており、種々の分野に応用することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例の態様に限定されるものではない。
屈折率測定
屈折率測定は、シリコンウェハ上に形成したコーティングについて、分光反射スペクトル測定装置(フィルメトリクス社製)を用いて、測定範囲420〜950nmで反射スペクトルの測定を行い、そのスペクトルを用いたフィッティングにより算出を行った。
実施例1
チタンテトラn-ブトキシドオリゴマー(4量体)89gを溶媒であるN-メチル-2-ピロリドン177gに添加した。そこへ、酢酸を53g加え、10分間撹拌した。加えた酢酸は、n-ブトキシ基に対して等モル当量であった。その後、110℃に昇温し、90分間撹拌したところ、320gの薄黄色の透明な溶液Aが得られた。この溶液はチタニア換算で10質量%の無機分(チタン化合物)を含んでおり、このチタン化合物は一般式(1)及び(2)で表される構成単位を有しチタン原子数は8〜10000の範囲である。
ビスフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート(大阪ガスケミカル(株)製:屈折率1.626)32g、0.96gの光重合開始剤(イルガキュア184)とN-メチル-2-ピロリドンを加え、320gに調製し、溶液Bを得た。この溶液Bには光硬化型樹脂としてビスフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート由来のアクリレート樹脂(屈折率1.63程度)を含んでいる。
上記溶液Aと溶液Bとを質量比1: 1で混合したところ,透明で均一な液となった。この液をシリコン基板上にスピンコートし、150℃で乾燥を行った後、UV積算光量:535mJ/cm2で光硬化を行った。その結果、透明な塗膜が得られ、屈折率は1.74であった。
実施例2
乾燥温度を250℃にすること以外は実施例1と同様に実験を行った。その結果、透明な塗膜が得られ、屈折率は1.81であった。
実施例3
溶液Aと溶液Bとの混合比を質量比で3: 1とすること以外は実施例2と同様に実験を行った。その結果、透明な塗膜が得られ、屈折率は1.89であった。
比較例1
実施例1と同様に、溶液Aを調製した。
ビスフェノールフルオレンジグリシジルエーテル(大阪ガスケミカル(株)製:屈折率1.64)32gにN-メチル-2-ピロリドンを加え、320gに調製し、溶液Cを得た。
上記溶液Aと溶液Cとを質量比1: 1で混合したところ,透明で均一な液となった。この液をシリコン基板上にスピンコートし、150℃で乾燥を行った。その結果、透明な塗膜が得られ、屈折率は1.71であった。
比較例2
乾燥温度を250℃にすること以外は比較例1と同様に実験を行った。その結果、透明な塗膜が得られ、屈折率は1.76であった。
比較例3
溶液Aと溶液Bとの混合比を質量比で3: 1とすること以外は比較例2と同様に実験を行った。その結果、透明な塗膜が得られ、屈折率は1.82であった。
以上のように,実施例1と比較例1、実施例2と比較例2、実施例3と比較例3と,同じ無機分を同じ比率で光硬化型樹脂と熱硬化性樹脂に配合し屈折率を比較すると、用いた光硬化型樹脂の屈折率が熱硬化性樹脂より低いにも関わらず、硬化後の屈折率は高かった。これは光硬化型樹脂を用いた場合、乾燥時点では樹脂が硬化しておらず、光硬化前に流動性を有することで、有機分と無機分が密に配置されたことが要因であると予想される。なお、比較例1〜3のエポキシ樹脂において通常必須である硬化剤を含ませると屈折率は下がる。比較例1〜3の系では1.6前後まで下がると想定されるため、屈折率の差はさらに広がると予想される。
比較例4
酸化チタン(ST-01:石原産業(株)製、7nm、比表面積300m2/g)32gにN-メチル-2-ピロリドン288gを加え、10分間撹拌した。その後、110℃に昇温し、90分間撹拌しても白濁した液となり、透明な液が得られなかった。
ビスフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート(大阪ガスケミカル(株)製:屈折率1.626)32g、0.96gの光重合開始剤(イルガキュア184)とN-メチル-2-ピロリドンを加え、320gに調製し、上記の白濁した液と質量比1: 1で混合しても白濁したままであった。
比較例5
酸化チタン(ST-01:石原産業(株)製、7nm、比表面積300m2/g)32gにN-メチル-2-ピロリドン233gと酢酸53gを加え,10分間撹拌した。その後、110℃に昇温し、90分間撹拌しても白濁した液となり、透明な液が得られなかった。
ビスフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート(大阪ガスケミカル(株)製:屈折率1.626)32g、0.96gの光重合開始剤(イルガキュア184)とN-メチル-2-ピロリドンを加え、320gに調製し、上記の白濁した液と質量比1: 1で混合しても白濁したままであった。
比較例6
チタンテトラn-ブトキシドオリゴマー(4量体)89gを溶媒であるN-メチル-2-ピロリドン177gに添加した。そこへ、酢酸を53g加え、10分間撹拌した。加えた酢酸は、n-ブトキシ基に対して等モル当量であった。その後、30℃で90分間撹拌したところ、320gの薄黄色の透明な溶液が得られた。この溶液はチタニア換算で10質量%の無機分を含む。このようにして得られたチタン化合物は、上記一般式(3)及び/又は(4)で表される構造単位を含むものであり、一般式(1)及び(2)で表される構造単位は含まれていない。
ビスフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート(大阪ガスケミカル(株)製:屈折率1.626)32g、0.96gの光重合開始剤(イルガキュア184)とN-メチル-2-ピロリドンを加え、320gに調製した。
上記2種の溶液を質量比1: 1で混合したところ、透明で均一な液となった。この液をシリコン基板上にスピンコートし、150℃で乾燥を行った後、UV積算光量:535mJ/cm2で光硬化を行った。
しかし、150℃の乾燥後においては相分離を生じて白濁し、光硬化後も透明で均一な塗膜が得られなかった。

Claims (18)

  1. チタン化合物及び光硬化型樹脂を含有する樹脂組成物であって、
    前記チタン化合物は、一般式(1):
    Figure 2019172893
    [式中、R1はカルボニル基を有する基を示す。*において隣接するチタン原子と結合する。]
    で表される構成単位をいずれも有し、且つ、チタン原子数が4以上である、樹脂組成物。
  2. 前記チタン化合物は、一般式(2):
    Figure 2019172893
    [式中、*において隣接するチタン原子と結合する。]
    で表される構成単位を有する、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記チタン化合物は、さらに、一般式(3)及び(4):
    Figure 2019172893
    [式中、R2及びR3は同一又は異なって、カルボニル基を有する基、水素原子又は置換若しくは非置換アルキル基、又は置換若しくは非置換シクロアルキル基を示す。前記R1とR2とR3とは同一でも異なっていてもよい。*において隣接するチタン原子と結合する。]
    で表される構成単位の少なくとも1種を有する、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. R1の総量の50%以上が前記カルボニル基を有する基である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  5. R1、R2及びR3の総量の50%以上が前記カルボニル基を有する基である、請求項3に記載の樹脂組成物。
  6. 前記光硬化型樹脂が2個以上の反応性の官能基を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  7. 前記光硬化型樹脂がアクリレート樹脂、メタクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂及びエポキシメタクリレート樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種の光硬化型樹脂である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  8. 前記光硬化型樹脂の屈折率が1.60以上2.0未満である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  9. 前記光硬化型樹脂はフルオレン骨格及び/又はナフタレン骨格を有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  10. さらに、光重合開始剤を含有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  11. OH基及び/又はカルボニル基を有する有機溶媒中の溶液である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の樹脂組成物の製造方法であって、
    (1)一般式(5):
    Figure 2019172893
    [式中、R4は同一又は異なって、置換若しくは非置換アルキル基、又は置換若しくは非置換シクロアルキル基を示す。nは1以上の整数を示す。]
    で表されるチタン原料と、
    一般式(6)
    R5OH (6)
    [式中、R5は、カルボニル基を有する基、又は置換若しくは非置換アルキル基を示す。]
    で表される化合物とを混合し、50℃以上で加熱して前記チタン化合物を得る工程、及び
    (2)工程(1)で得られるチタン化合物と前記光硬化型樹脂とを混合する工程
    を備える、製造方法。
  13. 前記工程(1)において、前記チタン原料のR4に対して、カルボキシ基の数に換算して0.5モル当量以上の一般式(6)で表される化合物を反応させる、請求項12に記載の製造方法。
  14. 前記工程(1)は、OH基及び/又はカルボニル基を有する極性溶媒中で行う、請求項12又は13に記載の製造方法。
  15. 前記加熱は10分以上行われる、請求項12〜14のいずれか1項に記載の製造方法。
  16. 前記R5がカルボニル基を有する基であり、前記一般式(6)で表される化合物の沸点が200℃以下である、請求項12〜15のいずれか1項に記載の製造方法。
  17. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の樹脂組成物に光照射する工程
    を備える、チタン系固体の製造方法。
  18. 得られるチタン系固体の屈折率が1.70以上である、請求項17に記載の製造方法。
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