JP6333129B2 - 換気フード - Google Patents
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Description
特許文献1に開示された換気フードは、家屋の壁の穴に挿入される挿入筒部と、この挿入筒部の屋外側の端に連なり家屋の壁に沿って配置されるフランジ部と、このフランジ部に設けられたフード部とを備えている。
フード部は、上記フランジ部に対向する正面壁部と、これらフランジ部と正面壁部との間に形成された空間の上側を覆う上壁部とを有している。フード部は、下側と左右両側に通気口を有している。
暴風雨の時には、風が通気口からフード内部空間を通り、網を通り、挿入筒部の内部空間を経て屋内に逆流することがある。風は、通気口から挿入筒部へと向きを変える過程で減圧され、網でも減圧される。風に乗って雨滴も通気口から入り込むが、フード内面に当たったり網に当たって流下し、屋内に入り込まないようになっている。
特許文献3は、フード部内に配置された防虫ネットを開示している。この防虫ネットは円筒部と正面部とを一体に有している。防虫ネットはその筒部をフード部の筒部に内接させた状態でフード部に取り付けられている。フード部の正面の通気口が防虫ネットの正面部を介して挿入筒部の内部空間に連通している。
上記漏水を確実に防止するには、網の目を細かくし、雨滴の侵入を抑制することが考えられるが、そうすると通常時の換気効率を著しく低下させてしまう。網の配置領域が挿入筒部の屋外側の開口の断面積により制約されているからである。
家屋の壁の穴に挿入される円筒形状の挿入筒部と、この挿入筒部の屋外側の端に連なり上記家屋の壁の屋外側の面に沿って配置されるフランジ部と、このフランジ部を覆うフード部とを備え、上記フード部が、上記フランジ部と間隔をおいて対向する正面壁部と、上記フランジ部と正面壁との間に形成された収容空間の上側を覆う上壁部とを有するとともに、下側および左右両側に通気口を有する換気フードにおいて、
上記収容空間には筒状の水切り部材が配置され、この水切り部材には多数の穴が形成され、上記通気口と上記挿入筒部の内部空間とが、上記水切り部材の多数の穴を介して連通されることを特徴とする。
しかも、水切り部材に留まった雨滴による水膜が、雨滴の侵入を抑制することができる。また、雨滴が水切り部材の穴から水切り部材の内側に飛び込んでも、この雨滴は風が挿入筒部への向きを変える際に水切り部材の反対側に当たり捕捉される。その結果、漏水を確実に防ぐことができる。
また、水切り部材の穴を形成する領域の面積は挿入筒部の制約を受けないので、暴風時の漏水を防止するのに必要とされる抑止機能を確保しながら、通常時の換気効率を良好に維持することができる。
家屋の壁の穴に挿入される円筒形状の挿入筒部と、この挿入筒部の屋外側の端に連なり上記家屋の壁の屋外側の面に沿って配置されるフランジ部と、このフランジ部を覆うフード部とを備え、上記フード部が、上記フランジ部と間隔をおいて対向する正面壁部と、上記フランジ部と正面壁との間に形成された収容空間の上側を覆う上壁部と、上記収容空間の左右両側の上部を覆う側壁部とを有するとともに、下側および左右両側の下部に通気口を有する換気フードにおいて、
上記収容空間には下に凸の半筒状の水切り部材が配置され、この水切り部材には多数の穴が形成され、上記通気口と上記挿入筒部の内部空間とが、上記水切り部材の多数の穴を介して連通されることを特徴とする。
この構成によれば、水切り部材の下部に雨水が溜まっても、挿入筒部への侵入を防ぐことができる。
この構成によれば、雨滴が水切り部材の穴を通って飛び込んだとしても環状の段差に当たり、挿入筒部への侵入を防止できる。また、水切り部材の下部に雨水が溜まっても、挿入筒部への侵入を防ぐことができる。
この構成によれば、水切り部材から細かい雨滴が飛んできても半円弧状の段差に当たり、挿入筒部への侵入を防止できる。また、水切り部材の下部に雨水が溜まっても、挿入筒部への侵入を防ぐことができる。
この構成によれば、水切り部材をねじ等で固定しないので、組み付け、取り外し作業が簡単である。
この構成によれば、フード部をフランジ部に取り付ける際に、ねじ等を用いないので、フード部の組み付け、取り外し作業も簡単である。
この構成によれば、弾性爪部と引掛部の係止により、フード部を安定して支持することができる。また、弾性爪部を弾性変形させることによりフード部の取り外しも簡単である。
図1〜図4に示すように、換気フードは、ボデイ1と、フード部材40(フード部)と、水切り部材50とを、主たる構成要素として備えている。
上記挿入筒部10の外周には、周方向に間隔をおいて抜け止め金具11が固定されており、これら抜け止め金具11は上記壁穴のパイプやダクト端部の内周に弾性力をもって当たるようになっている。
図2、図5、図6に示すように、本実施形態では、挿入筒部10の屋内側の端に、径方向、内方向に突出する環状の鍔部12が形成されている。
上記挿入筒部10の内部空間を図中符号15で示す。図2、図5参照。
上記平板部21の下縁に上記水切板部30が連なっている。
上記段差部22,23は、後述するように水切り部材50を係止する係止部としての役割を有する。
本実施形態では、この水切り部材50の両側縁が内側に折り曲げられて、環状の鍔部52となっている。
水切り部材50はフード部材40の上壁部42、側壁43から離れており、収容空間45は、この水切り部材50を全周にわたって包囲する空間部を含むことになる。
最初に、水切り部材50を図6に示すようにフランジ部20にセットする。
次に、フード部材40をフランジ部20に近づけ、フード部材40の左右の側壁部43をフランジ部20の左右の起立鍔部27の外側に重ねた状態で、下方へ移動させることにより、上側の係合片42aをフランジ部20のスリット26bに差し込むとともに、左右の係合片44をフランジ部20の係合片29に係合することにより、フード部材40をフランジ部20に取り付ける。この組立の際にねじを用いないので、組立が簡単である。
また、雨滴のごく一部が細かくなって水切り部材50内に飛び込んだとしても、水切り部材50の反対側の部位に当たったり、上記水切り部材50の内周面と上記挿入筒部10の内周面との間の環状の段差20aに当たるため、挿入筒部10に向かって飛んでいくのを阻止される。
図9に示す第2実施形態では、フード部材40の側壁部43に形成される通気口47Aが上下に長く形成されており、これにより、フード部材40の左右がほぼ全域にわたって開放されている。
フランジ部20は、上記水切り部材50Aの内周面と挿入筒部10の内周面との間に半円弧形状の段差20bを有している。
水切り部材は多角形の筒または半筒であってもよい。
フード部の正面壁部と上壁部、側壁部は一体でなくてもよい。例えば上壁部、側壁部はフランジ部と一体であってもよい。
水切り部材に、筒部に連なるとともに挿入筒部の軸と直交する平面上に延びる平面部を設け、この平面部がフード部の正面壁部に当たるようにしてもよい。
水切り部材に、筒部に連なるとともに挿入筒部の軸と直交する平面上に延びる平面部を設け、この平面部が挿入筒部の屋外側の開口を覆うようにしてもよい。
水切り部材はパンチングメタルではなく網であってもよい。
フランジ部、フード部は円形であってもよい。
20 フランジ部
20a 環状の段差
20b 半円弧形状の段差
21a 突起(係止部)
22,23 段差部(係止部)
29 係合片(第3係合片)
29c 引掛部
29d 間隙
40 フード部材(フード部)
41 正面壁部
42 上壁部
42a 係合片(第1係合片)
43 側壁部
44 係合片(第2係合片)
44e 弾性爪部
45 収容空間
46,47,47A 通気口
50,50A 水切り部材
51 穴
Claims (8)
- 家屋の壁の穴に挿入される円筒形状の挿入筒部と、この挿入筒部の屋外側の端に連なり上記家屋の壁の屋外側の面に沿って配置されるフランジ部と、このフランジ部を覆うフード部とを備え、
上記フード部が、上記フランジ部と間隔をおいて対向する正面壁部と、上記フランジ部と正面壁との間に形成された収容空間の上側を覆う上壁部とを有するとともに、下側および左右両側に通気口を有する換気フードにおいて、
上記収容空間には筒状の水切り部材が配置され、この水切り部材には多数の穴が形成され、
上記通気口と上記挿入筒部の内部空間とが、上記水切り部材の多数の穴を介して連通されることを特徴とする換気フード。 - 家屋の壁の穴に挿入される円筒形状の挿入筒部と、この挿入筒部の屋外側の端に連なり上記家屋の壁の屋外側の面に沿って配置されるフランジ部と、このフランジ部を覆うフード部とを備え、
上記フード部が、上記フランジ部と間隔をおいて対向する正面壁部と、上記フランジ部と正面壁との間に形成された収容空間の上側を覆う上壁部と、上記収容空間の左右両側の上部を覆う側壁部とを有するとともに、下側および左右両側の下部に通気口を有する換気フードにおいて、
上記収容空間には下に凸の半筒状の水切り部材が配置され、この水切り部材には多数の穴が形成され、
上記通気口と上記挿入筒部の内部空間とが、上記水切り部材の多数の穴を介して連通されることを特徴とする換気フード。 - 上記水切り部材の最下位部分が、上記挿入筒部の最下位部分より下方に位置していることを特徴とする請求項1または2に記載の換気フード。
- 上記水切り部材が上記挿入筒部と同軸の円筒形をなし、水切り部材の内径が挿入筒部の内径より大きく、水切り部材と挿入筒部との間に配置される上記フランジ部の一部が、環状の段差を提供することを特徴とする請求項1に記載の換気フード。
- 上記水切り部材が上記挿入筒部と同軸の半円筒形をなし、水切り部材の内径が挿入筒部の内径より大きく、水切り部材と挿入筒部との間に配置される上記フランジ部の一部が、半円弧状の段差を提供することを特徴とする請求項2に記載の換気フード。
- 上記フランジ部には、突起及び/又は段差部からなる係止部が、少なくとも上記水切り部材の下および左右に位置して形成され、
上記水切り部材は、上記係止部に係止されてその径方向の移動が禁じられるとともに、上記フード部の正面壁部と上記フランジ部との間に挟まれて軸方向の移動が禁じられた状態で、上記収容空間に収容されることを特徴とする請求項1〜5に記載の換気フード。 - 上記フード部は、上記正面壁部と上記上壁部とを一体に有し、
上記フード部の上壁部の屋内側の縁には下方に突出する複数の第1係止片が設けられ、この係止片は上記フランジ部の上縁部に形成されたスリットに上方から差し込まれ、
上記フード部の左右の下端部には一対の第2係止片が設けられ、これら第2係止片が上記フランジ部に形成された一対の第3係止片に上方から係合されることを特徴とする請求項6に記載の換気フード。 - 上記第3係止片は、上記フランジ部と間隙を介して対向する引掛部を有し、上記第2係止片は弾性爪部を有し、
上記フード部を上記フランジ部に取り付ける際に、上記弾性爪部は上記引掛部により弾性変形されながら上記間隙を通り、引掛部を越えた時に元の形状に弾性復帰し、この弾性爪部の上端が引掛部に係止されることにより、フード部の上方への移動が禁じられることを特徴とする請求項7に記載の換気フード。
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