実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る空気調和機の遠隔操作装置1(以下、リモコン1と記す)を示すブロック図、図2はリモコン1を示す斜視図、図3はリモコン1に係るバックライト付き液晶タッチパネル部3を示す側面図、図4はリモコン1を示す側面図である。
空気調和機の室内機本体2(以下、空気調和機本体2と記す)は空気調和する部屋の上部壁面に設置される。使用者はリモコン1を用いて空気調和機本体2の運転に関する複数の機能の中から、希望の設定を入力して送信することで、手元に置いてあるリモコン1で空気調和機本体2を遠隔操作する。この空気調和機本体2の複数の機能とは、例えば自動、冷房、暖房、除湿、送風などの運転モード、室内設定温度の変更、タイマー、節電モード、風速風向調節、急冷のためのハイパワーなどである。
図1に示すように、リモコン1の構成は、空気調和機本体2の設定状態を液晶画面に表示し、使用者が表示された設定の位置にタッチすることで入力が行われるバックライト付き液晶タッチパネル部3と、入力された設定や指示の信号を空気調和機本体2へ送信する送信部4と、空気調和機本体2の運転を開始する運転ボタン5と、空気調和機本体2の運転を停止する停止ボタン6と、リモコン1の操作モードを変更する操作モード切換スイッチ7と、このバックライト付き液晶タッチパネル部3、送信部4、運転ボタン5、停止ボタン6、操作モード切換スイッチ7等を制御する制御部8を有する。このリモコン1には内部に乾電池を挿入し、これを電源とする。図1における送信部4から空気調和機本体2への点線矢印は、設定の信号、運転開始の信号、運転停止の信号といった信号の送信方向を示す。
リモコン1の形状は、図2に示すように縦長の略直方体形状とし、バックライト付き液晶タッチパネル部3、運転ボタン5及び停止ボタン6が設けられている面を正面、正面の反対側となる面を背面、左右の2面(一方の面には操作モード切換スイッチ7を有する)を側面、上の送信部4が設けられている面を上面、上面の反対側となる面を下面と称する。図2に示すように、リモコン1正面の上部に運転ボタン5、下部に停止ボタン6が配置されている。リモコン1を正面から見ると、バックライト付き液晶タッチパネル部3が運転ボタン5と停止ボタン6の間に配置される。そして、図4に示すように、図2に向かって左側の側面には操作モード切換スイッチ7が設けられている。制御部8はリモコン1の内部に設けた電子基板であり、送信部4はリモコン1の上面の内側に埋め込まれた赤外線発光ダイオードである。
図3に示すように、バックライト付き液晶タッチパネル部3は、タッチパネル3aと液晶表示面3bとバックライト3cを有する。図3は向かって右がリモコン1の正面側であり、左が背面側である。液晶表示面3bは平板状の液晶から成り、液晶表示面3bの正面側または背面側に重ねてタッチパネル3aが設置されている。ここでは液晶表示面3bの正面側にタッチパネル3aが設けられているが、これが逆であってもよい。タッチパネル3a及び液晶表示面3bの背面側には、バックライト3cが設けられる。
タッチパネル3aには電圧が加えられており、液晶表示面3bには空気調和機本体2の設定が表示される。使用者が液晶表示面3bに表示されている設定をタッチパネル3aの表面、即ち正面側からタッチすると、制御部8はタッチされた時に発生する電気信号の変化を検出して、入力された設定の信号を送信部4から空気調和機本体2に送信する。バックライト3cは、LEDを光源とし、液晶表示面3bが表示している時に点灯されて、液晶表示面3bを裏面から明るく照らす。図2に示すように、バックライト付き液晶タッチパネル部3は、リモコン1の正面のほぼ中央で、背面側のバックライト3cがリモコン1の背面側になるようにしてリモコン1に組み込まれる。
また、図4に示すように、リモコン1の側面に操作モード切換スイッチ7が設けられている。操作モード切換スイッチ7は、上側と下側の2つのスライド位置を有するスライド式スイッチであり、使用者は、中央部のつまみ7aを上下にスライドさせて操作モードを切り換えることができる。つまみ7aが上側の‘標準’にスライドされている場合(図4の状態)には、リモコン1は標準操作モードで操作され、逆に、つまみ7aが下側の‘かんたん’にスライドされている場合には、リモコン1は簡単操作モードで操作される。
空気調和機本体2が多機能になり、この機能を設定するリモコン1の操作も複雑になっている。標準操作モードは、空気調和機本体2の全ての機能を設定できる操作モードである。一方、簡単操作モードは、空気調和機本体2の機能のうちで、標準操作モードよりも少ない数の設定を行う操作モードである。以下に、2つの操作モードについて詳しく説明する。
標準操作モードでは、空気調和機本体2の運転に関する全ての機能の設定をバックライト付き液晶タッチパネル部3で入力可能とする。図2で液晶表示面3bに表示されている画面を、標準操作モードのトップ画面とする。なおここで、トップ画面とは空気調和機本体2の運転を開始した時に液晶表示面3bに最初に表示される画面のことである。使用者が図2のように表示されているタッチパネル3aにタッチすると、制御部8はタッチされた設定に関する詳細設定画面を表示する。例えば、使用者が液晶表示面3bの右下に表示されている「メニュー」にタッチすると、制御部8は風速風向調節などの設定を行う詳細設定画面を液晶表示面3bに表示し、使用者は詳細な設定をすることが可能となる。このように標準操作モードでは、使用者がトップ画面が表示されているタッチパネル3aにタッチすると、タッチされた位置に応じてさらなる詳細設定画面が表示される。使用者は空気調和機本体2の機能の全てに関し、希望通りの運転ができるように詳細な設定をすることが可能となる。
一方、操作モード切換スイッチ7のつまみ7aが‘かんたん’にスライドされている場合は、簡単操作モードとなり、そのトップ画面を図5に示す。簡単操作モードでは、使用者は、‘冷房’、‘暖房’などの運転モードや、室内設定温度の変更、1時間のタイマーなどを設定することが可能である。これは空気調和機本体2の運転に関する複数の機能の一部に制限された基本的な設定である。簡単操作モードで設定できる機能は、標準操作モードよりも少ない数となっている。制御部8は、標準操作モードではタッチされた位置に応じて詳細設定画面を表示するが、簡単操作モードでは液晶表示面3bに表示する画面は、このトップ画面のみとなる。即ち、使用者が簡単操作モードで設定できる機能は、全て、トップ画面にタッチするだけで設定することができるのである。
携帯電話やカメラなどで、タッチパネルの操作が汎用的になりつつあるが、相変わらずタッチパネルでの操作に慣れていない使用者も多い。このようにタッチパネルでの操作に慣れていない使用者は、簡単操作モードに操作モード切換スイッチ7をスライドしておけば、基本的な機能をトップ画面のタッチ入力で設定することができる。簡単操作モードでは、液晶表示面3bに表示する画面が1つだけで他の画面に移ることがないので、間違うことなく簡単に機能の設定をすることができる。
このように、リモコン1は、標準操作モードの他に簡単操作モードを備えているので、タッチパネル3aの操作に慣れていない使用者であっても、リモコン1を容易に操作して基本的な機能を設定することが可能となる。
また、空気調和機本体2の複数の機能の設定において、毎回設定しなくてもよい機能もある。そこで、使用者は、1度、標準操作モードで空気調和機本体2を希望通りの運転ができるように詳細な設定をしておき、その後は簡単操作モードを使うようにしてもよい。操作モード切換スイッチ7を簡単操作モードにスライドしておけば、室内設定温度の変更などの頻繁に行う設定を入力する際に、簡単にリモコン1を操作することができる。このためにも、簡単操作モードで設定できる機能は、頻繁な変更が想定されるような室内設定温度の増減やタイマーの設定が含まれていることが望ましい。
なお、図2や図5に示したトップ画面の表示内容は一例であり、図2や図5に限るものではなく、別の表示レイアウトでもよい。操作モード切換スイッチ7によって、標準操作モードと簡単操作モードとの表示が切換えられ、標準操作モードでは空気調和機本体2の機能の全てが設定でき、簡単操作モードでは空気調和機本体2の基本的な機能が設定できるように構成されていればよい。特に簡単操作モードでは、そのトップ画面のみで基本的な機能を設定できるように構成されていることが、操作性の点から好ましい。
また、操作モード切換スイッチ7は、リモコン1の外観からすぐに視認できる位置、即ち略直方体形状のリモコン1の正面、背面、2つの側面、上面、下面の6面のいずれかの面に設けられていればよい。前面や背面に開閉可能な扉を有する構成のリモコンもあるが、リモコン1の操作モード切換スイッチ7は、そのような扉の内側や、電池を格納するスペースなどではなく、リモコン1を持って見回した時にすぐにわかる位置に設けられているのが好ましい。操作モード切換スイッチ7が、外観から視認できる位置に設けられていると、スイッチの位置がわかりやすく、使用者は簡単にリモコン1の操作モードを切換えることができる。
特に、操作モード切換スイッチ7で簡単操作モードに切換えようとする使用者は、リモコン1の複雑な操作を苦手とすることが考えられる。このため、操作モード切換スイッチ7は、機械を苦手とする使用者にもすぐにわかるように、外観から視認できる位置に設けられていると、リモコン1の操作性を向上できる。さらには、リモコン1の正面か2つの側面のいずれかに操作モード切換スイッチ7が設けられていると、リモコン1の正面からわかり易い位置となる。
図4に示すように、操作モード切換スイッチ7がリモコン1の側面の上部に設けられていれば、片手でリモコン1を持った時に親指で操作モード切換スイッチ7のつまみ7aをスライドすることができ、容易に操作モードを変更できる。
以上のように、リモコン1の操作モードを、空気調和機本体2の複数の機能の設定をタッチパネル3aで入力が可能な標準操作モードと、空気調和機本体2の複数の機能のうちの標準操作モードよりも少ない数の設定をタッチパネル3aで入力が可能な簡単操作モードを有するので、タッチパネル3aの操作に慣れていない使用者でも容易に操作できるリモコン1となっている。さらに、標準操作モードと簡単操作モードとの2つの操作モードを切換え可能とする操作モード切換スイッチ7を備えたので、タッチパネル3aを操作しなくても操作モードを容易に切換えることができ、操作性に優れたリモコン1が得られる。
ここで、制御部8によって行われるバックライト付き液晶タッチパネル部3の表示/非表示について説明する。まず、「バックライト付き液晶タッチパネル部3を表示とする」とは、液晶表示面3bに設定の画面を表示し、バックライト3cを点灯して液晶表示面3bを照らすことである。また、「バックライト付き液晶タッチパネル部3を非表示とする」とは、液晶表示面3bを非表示とし、バックライト3cを消灯することである。バックライト付き液晶タッチパネル部3の表示/非表示にかかわらず、使用者がいつタッチパネル3aにタッチしても対応できるように、タッチパネル3aは常に通電されている。
リモコン1は、空気調和機本体2の運転を開始する運転ボタン5をバックライト付き液晶タッチパネル部3とは異なる位置に設けており、さらに空気調和機本体2の運転を停止する停止ボタン6をバックライト付き液晶タッチパネル部3及び運転ボタン5とは異なる位置に設けている。
従来の多くのボタンを有するリモコンでは、ボタンの位置を把握していないと、操作に時間がかかり操作性が悪かった。これに対し、タッチパネルを用いて表示された内容を見ながら設定の入力を行うリモコンは、前記のような多くのボタンの位置を把握する必要がなく、使いやすく利便性のよいものとなった。しかし、タッチパネルのみで設定や指示を行うリモコンでは、運転の開始及び停止もタッチパネルで入力しなければならなかった。この場合には、タッチパネルの画面に「運転入/切」と表示されていればこれをタッチするだけでよいが、他の設定が表示されている場合には、使用者は「運転入/切」が表示されるように画面を変更しなければならず、操作が面倒であった。
実施の形態1に示すリモコン1では、使用頻度の高い空気調和機本体2の運転開始を運転ボタン5、運転停止を停止ボタン6で行い、他の運転に関する機能の設定はバックライト付き液晶タッチパネル部3で行うように構成している。
以下、運転ボタン5について説明する。使用者によって運転ボタン5が押されると、空気調和機本体2の運転が開始する。図6は、使用者によってリモコン1の運転ボタン5が押された時の動作を示すチャート図である。実際の制御は制御部8で行われる。
図6において、制御部8は、運転ボタン5が押されたことを検出(ST1)した後、ST2で簡単操作モードと標準操作モードのどちらの操作モードに操作モード切換スイッチ7がスライドされているかをチェックする。操作モード切換スイッチ7が標準操作モードにスライドされている場合には、液晶表示面3bに標準操作モードのトップ画面(図2)を表示する(ST3)。一方、操作モード切換スイッチ7が簡単操作モードにスライドされている場合には、液晶表示面3bに簡単操作モードのトップ画面(図5)を表示する(ST4)。そしてバックライト3cを点灯する(ST5)。これと同時、またはこの後、制御部8は送信部4から空気調和機本体2に運転開始の信号を送信する(ST6)。空気調和機本体2は運転開始の信号を受信して運転を開始する。
このように、使用者によってリモコン1の運転ボタン5が押されると、制御部8は、空気調和機本体2の運転を開始する信号を送信すると共に、バックライト付き液晶タッチパネル部3を表示とする。これにより、素早く確実に空気調和機の運転を開始することができると共に、さまざまな機能の設定をタッチパネル3aで入力できる状態となり、使用者の操作に素早く対応でき、操作性に優れたリモコン1となる。
特に、運転ボタン5はバックライト付き液晶タッチパネル部3とは異なる位置に設けられているので、使用者は運転ボタン5を押すだけで、確実に、間違うことなく空気調和機本体2の運転を開始できる。使用者は、バックライト付き液晶タッチパネル部3の表示を見る必要がなく、簡単に空気調和機本体2の運転を開始でき、操作性のよいリモコン1となっている。
次に、停止ボタン6の操作について説明する。使用者によって停止ボタン6が押されると、空気調和機本体2の運転を停止する。図7は、使用者によってリモコン1の停止ボタン6が押された時の動作を示すチャート図である。実際の制御は制御部8で行われる。
制御部8は、停止ボタン6が押されたことを検出(ST11)した後、送信部4から空気調和機本体2に運転停止の信号を送信する(ST12)。空気調和機本体2は運転停止の信号を受信して運転を停止する。リモコン1のバックライト付き液晶タッチパネル部3においては、液晶表示面3bに「運転停止中」と表示し(ST13)、バックライト3cを点灯する(ST14)。この表示後、一定時間待機する(ST15)。ここでは30秒経ってから、液晶表示面3bを非表示とし(ST16)、バックライト3cを消灯する(ST17)。この一定時間(30秒)は、使用者が液晶表示面3bの表示を見て確認するのに必要な時間として設定されているのであるが、30秒に限るものではない。
運転ボタン6は、バックライト付き液晶タッチパネル部3及び運転ボタン5とは異なる位置に設けられているので、使用者は停止ボタン6を押すだけで、確実に、間違うことなく空気調和機本体2の運転を停止することができる。
また、停止ボタン6が押されたときに、液晶表示面3bに30秒間、「運転停止中」と表示することで、使用者は、停止動作が確実に行われることを確認することができる。例えば、使用者がリモコン1を操作中に急に出かけることになった場合など、停止ボタン6を押し、これとほぼ同時に表示される「運転停止中」を見て確認した後にすぐ外出できる。空気調和機本体2の運転停止は、内蔵されている送風機の回転音が止まったり、風向用の羽根の動きで判断できることもあるが、ここではリモコン1の表示を見るだけで運転の停止を確認できる。
このように、リモコン1は、バックライト付き液晶タッチパネル部3とは異なる位置に運転ボタン5と停止ボタン6の2つのボタンを有し、使用者によって運転ボタン5が押されると、空気調和機本体2は運転を開始し、停止ボタン6が押されると運転を停止する。空気調和機本体2の運転の開始及び停止の操作は、最も使用頻度が高い。使用者が運転の開始または停止を行いたい時に、バックライト付き液晶タッチパネル部3を見て操作することなく、運転ボタン5または停止ボタン6を押すだけでよいので、素早く確実に運転の開始及び停止の操作ができるリモコン1が得られる。
また、図2に示すリモコン1は、運転ボタン5と停止ボタン6が、バックライト付き液晶タッチパネル部3を間に挟んで互いに離れた位置に設けられており、使用者が運転ボタン5と停止ボタン6を間違って押すことを防止できる。さらに、運転ボタン5と停止ボタン6の大きさに変化をつけて、それぞれのボタン5,6を認識し易くし、間違った操作を防止するのもよい。図2に示したリモコン1は、運転ボタン5の大きさを停止ボタン6の大きさよりも若干大きくしている。
また、図8に示すように、停止ボタン6の表面上に、停止ボタン6の表面よりも外側に突出する凸部9を小さく設けてもよい。凸部9を設ければ、目で見なくても指で触っただけで停止ボタン6であると認識できる。触っただけで停止ボタン6を認識できるので、夜寝る前に空気調和機本体2の運転を停止する場合でも、部屋の電気をつけなくても凸部9を手さぐりで触って停止ボタン6を押すことができる。凸部9は、停止ボタン6の表面から内側に引っ込んだ凹部としてもよい。逆に、運転ボタン5に凸部や凹部を設け、停止ボタン6を滑らかにして、運転ボタン5と停止ボタン6の違いを触っただけで認識できるようにしてもよい。
使用者がリモコン1の停止ボタン6を押すと、制御部8は運転停止の信号を空気調和機本体2に送信し、空気調和機本体2の運転を停止する。空気調和機本体2が運転停止の信号を受信した後、空気調和機本体2の圧縮機などが完全に停止して安定した状態となるまでに、数分、例えば3分程度必要である。このため、停止ボタン6を押した後にすぐに運転ボタン5を押しても、すぐに空気調和機本体2の運転は開始されず、3分程度待つことになる。従って、使用者が運転の停止をする意図はないのに誤って停止ボタン6を押してしまうと、運転を再開しようとしてもすぐにはできないことになる。このリモコン1は、運転ボタン5と停止ボタン6を互いに離れた位置に設け、さらに異なる大きさで形成し、凸部9を設けているので、使用者が停止ボタン6を間違って押してしまうのを防止することができる。
また、リモコン1の操作間違いを少なくするため、運転ボタン5と停止ボタン6を異なる目立つ色にしてもよい。例えばリモコン1を白色、黒色、グレイなどの落ち着いた色とし、運転ボタン5と停止ボタン6を黄色やオレンジなどの目立つ色や蛍光色にしてもよい。異なる目立つ色とすることで、リモコン1の運転ボタン5や停止ボタン6の視認性が増し、操作間違いを少なくすることが可能となり、操作性を向上できる。もちろん、運転ボタン5と停止ボタン6は異なる色にするのが好ましい。
このように、リモコン1は、タッチパネル3aとは異なる位置に設けられ空気調和機本体2の運転を開始する運転ボタン5と、タッチパネル3a及び運転ボタン5とは異なる位置に設けられ空気調和機本体2の運転を停止する停止ボタン6と、を備えて空気調和機本体2の運転の開始または停止を行うので、素早く確実に運転の開始または停止ができる。リモコン1のバックライト付き液晶タッチパネル部3にどのように表示されていても、運転ボタン5または停止ボタン6が押されると、制御部8は空気調和機本体2の運転を開始または停止する信号を送信する。バックライト付き液晶タッチパネル部3の表示には関係なく、空気調和機本体2の運転の開始または停止を簡単に操作できるので、操作性のよいリモコン1となる。
さらに、運転ボタン5と停止ボタン6は、バックライト付きタッチパネル部3を間に挟んで互いに離れた位置に設けられているので、使用者が運転ボタン5と停止ボタン6を間違って押すことをさらに防止できるリモコン1となる。また、バックライト付き液晶タッチパネル部3が非表示の時でもタッチパネル3aにタッチすればバックライト付き液晶タッチパネル部3が表示となるように構成すれば、暗い場所でボタン5,6が見えにくくても、両ボタン5,6の中央に位置する液晶表示面3bが照らされる。このため、暗がりでも運転ボタン5と停止ボタン6を間違って押すことを防止できる。
次に、リモコン1が所定の時間、使用者に操作されなかった場合のリモコン1の動作を図9に示す。動作の制御は制御部8で行なわれる。
前述の標準操作モード及び簡単操作モードにおいて、制御部8が、リモコン1の液晶表示面3bに設定を表示し、バックライト3cを点灯して、バックライト付き液晶タッチパネル部3を表示とした後に、第1の所定の時間(例えば30秒程度)経過しても、使用者によって、タッチパネル3a、運転ボタン5、停止ボタン6、操作モード切換スイッチ7のいずれも操作されなかったとする。制御部8はこれを検出し(ST21)、液晶表示面3bを非表示とし(ST22)、バックライト3cを消灯して(ST23)、バックライト付き液晶タッチパネル部3を非表示とする。例えば、標準操作モードで図10のような詳細設定画面を表示していたが、この表示の後に30秒間、使用者によって、タッチパネル3a、運転ボタン5、停止ボタン6、操作モード切換スイッチ7のいずれも操作されなかったときに、制御部8は、使用者がリモコン1を操作していないと判断する。そして、制御部8は、液晶表示面3bを非表示とし、バックライト3cを消灯する。リモコン1のバックライト付き液晶タッチパネル部3は、図11に示すように非表示となる。
このように、制御部8はバックライト付き液晶タッチパネル部3を表示とした後、第1の所定の時間、ここでは30秒経過しても、使用者がリモコン1を操作しなかった場合、制御部8はバックライト付き液晶タッチパネル部3を非表示とするので、省電力化でき、リモコン1を駆動する電池の寿命を延ばすことができる。
リモコン1を駆動する電池は、乾電池のみでなく、充電式電池などを含めてもよい。また、電源供給タイプでもよい。電源供給タイプとは、家庭用のコンセントなどに接続し、リモコン1に電気を供給するものである。電源供給タイプのリモコン1においても、液晶表示面3bを非表示とし、バックライト3cを消灯することで、省電力化を図ることができる。
ただし、バックライト付き液晶タッチパネル部3のタッチパネル3aは入力待ち状態として、タッチ位置を検出するためのタッチパネル3aには常時通電するので、使用者がタッチパネル3aをいつタッチしても対応できる。図11のように、バックライト付き液晶タッチパネル部3が非表示中に、使用者がタッチパネル3aにタッチすれば、制御部8はこのタッチされたことを検出して、バックライト付き液晶タッチパネル部3を表示とすることができる。
簡単操作モードでは、バックライト付き液晶タッチパネル部3が非表示のときに、使用者がタッチパネル3aにタッチすると、制御部8は、簡単操作モードのトップ画面(図5)を液晶表示面3bに表示して、バッククライト3cを点灯する。バックライト付き液晶タッチパネル部3が非表示中に、使用者はタッチパネル3aにタッチするだけバックライト付き液晶タッチパネル部3を表示とすることができるので、操作性がよいリモコン1となる。
標準操作モードでも、バックライト付き液晶タッチパネル部3が非表示のときに、使用者がタッチパネル3aにタッチすると、制御部8は、バックライト付き液晶タッチパネル部3を表示とする。この動作のチャート図を図12に示す。標準操作モードは、トップ画面と詳細設定画面の複数の表示画面を有するので、バックライト付き液晶タッチパネル部3を表示としたときに表示する画面について説明する。
図12では、制御部8は、リモコン1のタッチパネル3aが使用者によってタッチされたことを検出して(ST31)、液晶表示面3bを非表示とすると共にバックライト3cを消灯してからの経過時間(言い換えれば、バックライト付き液晶タッチパネル部3を非表示としてからの経過時間)と第2の所定の時間、ここでは1分間とを比較する(ST32)。液晶表示面3bを非表示としてからの経過時間が1分未満の場合には、液晶表示面3bを非表示とする前に液晶表示面3bに表示していた画面を表示する(ST33)。一方、液晶表示面3bを非表示としてからの経過時間が1分以上であった場合には、トップ画面を液晶表示面3bに表示する(ST34)。液晶表示面3bにいずれかの画面を表示して、バックライト3cを点灯する(ST35)。
例えば、標準操作モードで、制御部8は図10のように詳細設定画面を表示していたが、この表示の後に第1の所定の時間(30秒)、使用者がリモコン1を操作しなかったとする。この時、制御部8はバックライト付き液晶タッチパネル部3を非表示とする。そして、バックライト付き液晶タッチパネル部3を非表示とした後、1分未満の間に使用者がタッチパネル3aをタッチした場合には、制御部8は、バックライト付き液晶タッチパネル部3を表示とする。この時、制御部8は、バックライト付き液晶タッチパネル部3を非表示とする前に液晶表示面3bに表示されていた図10を液晶表示面3bに表示する。また、液晶表示面3bを非表示とした後、1分以上たってから使用者がタッチパネル3aにタッチした場合には、制御部8は、トップ画面の図2を液晶表示面3bに表示する。
トップ画面と詳細設定画面の複数の表示画面を有する標準操作モードにおいて、液晶表示面3bが非表示とされてから1分未満の短い時間内に再びタッチパネル3aがタッチされた場合には、使用者は、液晶表示面3bが非表示とされた時の詳細設定画面での設定を継続して行うと考えられる。このため、制御部8は液晶表示面3bに前に表示していた画面を表示する。一方、液晶表示面3bが非表示とされて1分以上経ってからタッチパネル3aがタッチされた場合には、使用者は、1分以上前にリモコン1を操作していた時の詳細設定画面での設定ではなく、新たな設定を行うと考えられ、制御部8は液晶表示面3bにトップ画面を表示する。
このように、制御部8は、バックライト付き液晶タッチパネル部3を表示とする際に、バックライト付き液晶タッチパネル部3を非表示としてからの経過時間に応じて、異なる画面を液晶表示面3bに表示することで、使用者の状況が考慮され、使いやすい操作性の優れたリモコン1が得られる。
特に、制御部8は、バックライト付き液晶タッチパネル部3を非表示としてからの経過時間が第2の所定の時間(1分)未満の場合に、液晶表示面3bを非表示とする前に表示していた画面を液晶表示面3bに表示することで、使用者が詳細設定画面を操作中にうっかりして30秒から1分未満の時間が経ってしまっても、操作中であった画面に戻って引き続き操作を継続でき、操作性がよい。
なお、液晶表示面3bを非表示としてから、トップ画面に戻るか、または消灯された時に表示していた画面に戻るか、を判断する第2の所定の時間をここでは1分間としたが、これに限るものではなくもっと長くてもよい。また、第1、第2の所定の時間は、リモコン1を使って詳細設定画面から設定されるようにしてもよい。
また、バックライト付き液晶タッチパネル部3を非表示としてからタッチパネル3aがタッチされるまでの経過時間が、1分以上、3分未満のときには、制御部8は、液晶表示面3bに「設定を継続しますか? はい いいえ」などと表示する様にしてもよい。ここで、「はい」がタッチされると非表示とする前の画面に戻って表示し、「いいえ」がタッチされるとトップ画面を表示する。3分以上経っている時には、トップ画面を表示する。このように、バックライト付き液晶タッチパネル部3を非表示としてからタッチパネル3aがタッチされるまでの経過時間に応じて、異なる画面を液晶表示面3bに表示することで、使用者の状況が考慮され、使いやすい操作性の優れたリモコン1が得られる。
ここで、制御部8が、バックライト付き液晶タッチパネル部3を非表示としてからタッチパネル3aがタッチされるまでの経過時間に応じて、異なる画面を液晶表示面3bに表示するのは、液晶表示面3bにトップ画面と詳細設定画面が表示されるというように、液晶表示面3bに表示される画面が複数である操作モードにおいて有効である。
図12では、制御部8は、バックライト付き液晶タッチパネル部3が非表示中に、タッチパネル3aにタッチされると、バックライト付き液晶タッチパネル部3を表示とした。以下に、バックライト付き液晶タッチパネル部3が非表示中に、バックライト付き液晶タッチパネル部3を表示とする他の操作について説明する。ここでは、操作モード切換スイッチ7をスライドすることで、バックライト付き液晶タッチパネル部3を表示とする。このチャート図を図13に示す。
制御部8は、バックライト付き液晶タッチパネル部3が非表示中に、リモコン1の操作モード切換スイッチ7がスライドされたのを検出すると(ST41)、液晶表示面3bにトップ画面(図2または図5)を表示し(ST42)、バックライト3cを点灯する(ST43)。使用者は、バックライト付き液晶タッチパネル部3が非表示中に、操作モード切換スイッチ7をスライドするだけでバックライト付き液晶タッチパネル部3を表示とし、この後タッチ入力での設定を可能にすることができるので、操作性がよいリモコン1となる。
操作モード切換スイッチ7のスライドによってバックライト付き液晶タッチパネル部3を表示とする場合には、操作モード切換スイッチ7をスライドすることで操作モードが変更される。制御部8は、スライドして設定された操作モードのトップ画面(図2または図5)を液晶表示面3bに表示することになる。
以上のように、使用者がリモコン1を操作していない時には、バックライト付き液晶タッチパネル部3を非表示として省電力化できる。なお、非表示中のバックライト付き液晶タッチパネル部3を表示とするために、リモコン1にバックライトを点灯するボタンを設けることが考えられるが、ここでは新たにボタンを設けずに、タッチパネル3aや操作モード切換スイッチ7で行う。新たなボタンを設けることなく、簡単にバックライト付き液晶タッチパネル部3を表示とすることができ、操作性に優れたリモコン1が得られる。
また、バックライト付き液晶タッチパネル部3のタッチパネル3aは、常時通電されているとしたが、空気調和機本体2が運転を停止しているときにはタッチパネル3aにも通電しないようにしてもよい。空気調和機本体2が運転を停止しているときにタッチパネル3aの通電をオフとすることで、さらに省電力化でき、リモコン1を駆動する電池の寿命を延ばすことができる。空気調和機本体2が運転を停止しているときにタッチパネル3aの通電をオフとしても、使用者は運転ボタン5を押すことで、空気調和機本体2の運転を開始できると共に、バックライト付き液晶タッチパネル部3を表示とすることができる。また、操作モード切換スイッチ7をスライドすることでバックライト付き液晶タッチパネル部3を表示とするように構成した場合には、空気調和機本体2の運転を停止してタッチパネル3aの通電をオフとしても、使用者は操作モード切換スイッチ7をスライドしてバックライト付き液晶タッチパネル部3を表示とし、タッチ入力可能とすることができる。
実施の形態2.
図14は、この発明の実施の形態2に係る操作モード切換スイッチ12を示す説明図である。この操作モード切換スイッチ12は、実施の形態1と同様のスライド式スイッチであり、一端に標準操作モード、他端に簡単操作モードの2つの操作モードを有し、さらに中央にロック操作モードを有する。操作モード切換スイッチ12のスライド部分である可動片12bには、中央部につまみ12aが形成されており、つまみ12aを持ってスライドすることができる。このリモコン1において、操作モード切換スイッチ12以外の各部分は実施の形態1と同様である。
操作モード切換スイッチ12は、つまみ12aを有する可動片12bと、可動片12bの裏側に固定された複数の接点(図示せず)で構成される。可動片12bのすぐ裏面には金属片(図示せず)が貼り付けられている。可動片12bを標準操作モードの位置にスライドさせる(図14(a))と、その裏側に固定されている複数の接点のうちの2つの接点が可動片12bの裏面に貼り付けてある金属片で接続される。これを電気的に検知することで、操作モード切換スイッチ12が標準操作モードに設定されていると制御部8が認識する。裏側に固定されている接点の数に応じて、スライド位置の数は可変であり、ここでは、標準操作モード、ロック操作モード、簡単操作モードの3つを有する。
操作モード切換スイッチ12が上側の‘標準’にスライドされている時には(図14(a))、実施の形態1と同様、リモコン1の操作は標準操作モードで行う。また、操作モード切換スイッチ12が下側の‘かんたん’にスライドされている時には(図14(c))、実施の形態1と同様、リモコン1の操作は簡単操作モードで行う。
ロック操作モードは、例えば小さな子供がリモコン1を触ってしまって、空気調和機本体2の動作や設定が誤って変更されてしまうのを防ぐためのものである。図14(b)のように操作モード切換スイッチ12が中央の‘ロック’にスライドされている時には、リモコン1の操作はロック操作モードとなる。ロック操作モードでは、制御部8は、運転ボタン5または停止ボタン6が押されても対応せず、運転開始または運転停止の信号を空気調和機本体2に送信しないので、空気調和機本体2の運転開始及び運転停止は行われない。バックライト付き液晶タッチパネル部3に関しては、タッチパネル3aにタッチされた時に、制御部8はバックライト付き液晶タッチパネル部3を表示とする。即ち、液晶表示面3bにトップ画面を表示し、バックライト3cを点灯する。そして、その後にタッチパネル3aがタッチされて設定の変更が入力されたとしても、制御部8は、その入力を不可とて対応せず、空気調和機本体2への送信も行わない。
ロック操作モードで、タッチパネル3aがタッチされた場合の液晶表示面3bの表示例を示す。操作モード切換スイッチ12のつまみ12aが、標準操作モードからロック操作モードにスライドされた場合には、制御部8は、図2に示した標準操作モードのトップ画面を表示する。また、操作モード切換スイッチ12のつまみ12aが、簡単操作モードからロック操作モードにスライドされた場合には、制御部8は、図5に示した簡単操作モードのトップ画面を表示する構成となっている。使用者は、液晶表示面3bに表示されている画面を見て、ロック操作モードに切換える前の操作モードを知ることができる。
このように、この実施の形態によるリモコン1は、ロック操作モードを有するので、使用者が意図せずにリモコン1を触っても、空気調和機本体2の設定が変更されてしまうのを防ぐことができる。もちろん、使用者が空気調和機本体2の設定をしばらく変更しないと決めている場合には、操作モード切換スイッチ12をロック操作モードにスライドしておけばよい。リモコン1は手元に置いているので、タッチパネル3aに何かが触れて設定が変わってしまうことも考えられるが、操作モード切換スイッチ12がロック操作モードにスライドされていれば、このような誤動作を防ぐことができる。
リモコン1がロック操作モードを有し、その設定を操作モード切換スイッチ12で行う場合には、操作モード切換スイッチ12の位置を外観から視認できない位置に設けてもよい。実施の形態1のように外観から視認できる位置にあると、例えば子供がいたずらをして操作モード切換スイッチ12でロック操作モードから別の操作モードに変えてしまうことも考えられる。この場合には、ロック操作モードの意味をなさないので、外観から簡単に視認できない位置、例えば電池の格納するスペースなどに設けてもよい。リモコン1の前面や背面に開閉可能な扉を有する構成の場合には、その扉を開けると見えるようにするとよい。
このように、操作モード切換スイッチ12によって切換え可能なロック操作モードを備え、ロック操作モードでは、制御部8は、リモコン1のタッチパネル3aがタッチされても、バックライト付き液晶タッチパネル部3を表示として液晶表示面3bに画面を表示するだけで、その後のタッチパネル3aによる入力を不可とするので、使用者が意図しないでリモコン1を触っても、空気調和機本体2の運転に影響を与えることのないリモコン1となる。
図15は操作モード切換スイッチ13の他の構成例を示す説明図である。この操作モード切換スイッチ13のスライド位置の数は、標準操作モード、第1簡単操作モード、第2簡単操作モードの3つである。
標準操作モードは、空気調和機本体2の全ての機能を設定することができる操作モードであるのは前述と同様である。ここでは‘かんたん1’と‘かんたん2’の2つの簡単操作モードを備えており、最も基本的な機能を設定できる第1簡単操作モードと、その基本的な機能を含んだもっと多くの機能を設定できる第2簡単操作モードを有する。例えば、操作モード切換スイッチ13が‘かんたん1’にスライドされている場合の第1簡単操作モードは、トップ画面から冷房や暖房などの運転モードと、室内設定温度が変更できる操作モードとする。この第1簡単操作モードは、実施の形態1で示した簡単操作モードと同様である。また、操作モード切換スイッチ13が‘かんたん2’にスライドされている場合の第2簡単操作モードは、第1簡単操作モードに加えて、詳細設定画面から風向及び風速が変更できる操作モードとする。
図15のように、リモコン1の操作モードとして、標準操作モードと、2つの簡単操作モードを設け、操作モード切換スイッチ13で切換えるようにしたので、使用者の幅の広い要求に対応できるリモコン1となる。例えば、標準操作モードでは操作が複雑過ぎるが、実施の形態1で示した簡単操作モードよりももう少し多くの機能の設定を行いたいという使用者は、第2簡単操作モードでリモコン1を操作すればよい。
また、操作モード切換スイッチに4つのスライド位置を設け、図15に示した操作モード切換スイッチ13に加えて、図14で示したロック操作モードを加えてもよい。
このように、リモコン1の操作において、複数の操作モードを有し、操作モード切換スイッチ13で簡単に切換え可能としたので、使用者の要求に応じて細かな対応ができ、操作性の優れたリモコン1を提供できる。
なお、実施の形態1、2において、操作モード切換スイッチ7,12,13として、スライド式スイッチを用いたが、他のスイッチでもよい。例えば、トグルスイッチ、レバースイッチ、ロータリースイッチなどで切換えるようにしてもよい。また、切換える操作モードの数だけボタンを設け、該当のボタンを押すことで操作モードが設定されるようにしてもよい。ただし、ここでは、操作モード切換スイッチ7,12,13をリモコン1に組み込んだ時に、リモコン1の表面から外側へ大きく突出せず、つまみの位置で設定されている操作モードを容易に知ることができ、片手の親指で簡単に操作できることから、スライド式スイッチを用いている。
実施の形態3.
実施の形態1、2では縦長の形状のリモコン1について説明した。実施の形態3では、異なる形状のリモコン11について説明する。図16は、この実施の形態に係るリモコン11を示す正面図である。図16に示すリモコン11は、形状を横長の略直方体とし、正面に操作モード切換スイッチ7が配置され、操作モード切換スイッチ7を間に挟んで上下に運転ボタン5と停止ボタン6が互いに離れた位置に設けられている。横長の形状は片手では持ちにくいが、室内の壁に固定して使用すれば、目線を上下させることなく、ほぼ同じ高さの目線で見ることができ、操作しやすい。
また、図17に示すリモコン21のように、側面に操作モード切換スイッチ7を配置し、バックライト付き液晶タッチパネル部3を正面の中央に配置する。そして、バックライト付き液晶タッチパネル部3を間に挟んで左右に運転ボタン5と停止ボタン6を互いに離れた位置に設けてもよい。バックライト付き液晶タッチパネル部3を間に挟んで左右に運転ボタン5と停止ボタン6を配置すれば、運転ボタン5と停止ボタン6との距離が遠くなり、運転ボタン5と停止ボタン6を誤って押すことがなく、操作性のよいリモコン1が得られる。
このような横長の形状のリモコン11、21は、壁に固定して操作してもよいし、ポータブルゲーム機のように両手で持って操作してもよい。
図16、図17に示した横長形状のリモコン11,21でも、実施の形態1のリモコン1と同様、空気調和機本体2の複数の機能の設定をタッチパネル3aで入力が可能な標準操作モードと、標準操作モードよりも少ない数で設定が可能な簡単操作モードを有し、この2つの操作モードを操作モード切換スイッチ7で切換え可能であるので、操作性の優れた空気調和機のリモコン11,21が得られる。
また、リモコン1と同様、横長形状のリモコン11、21でも、運転ボタン5及び停止ボタン6がそれぞれバックライト付き液晶タッチパネル部3とは異なる位置に設けられ、運転ボタン5または停止ボタン6が押されると、空気調和機本体2の運転を開始または停止する。使用者がバックライト付き液晶タッチパネル部3でトップ画面や詳細設定画面の入力中であっても、空気調和機本体2の運転の開始または停止を簡単に且つ確実に操作でき、操作性のよいリモコン11、21となる。
また、リモコン11、21のどちらにおいても、運転ボタン5と停止ボタン6が互いに離れた位置に設けられているので、使用者が間違って停止ボタン6を押すのを防止できる。
図2に示した縦長のリモコン1、及び図16、図17に示した横長のリモコン11、21において、運転ボタン5と停止ボタン6の位置は、上下、または左右方向に逆であってもよい。
さらに、リモコン1、11、21の形状は、縦長または横長でなくてもよい。正面から見た形状は真四角であってもよいし、両手で持つことを想定すれば台形形状であってもよい。
実施の形態1〜3において、バックライト付き液晶タッチパネル部3の液晶表示面3bは、液晶で構成したが、有機ELディスプレイで構成してもよい。
また、実施の形態1〜3において、バックライト付き液晶タッチパネル部3を表示(表示)としたときに、液晶表示面3bに画面を表示すると共にバックライト3cを点灯しているが、これに限るものではない。周囲が明るくてバックライト3cで照らしていなくても液晶表示面3bの画面が充分に見えるときには、バックライト3cを消灯してもよい。
さらに、実施の形態1〜3において、バックライト付き液晶タッチパネル部3は、液晶表示面3bを照らすバックライト3cを有するものとしたが、これに限るものではなく、バックライト3cを備えていなくてもよい。バックライト3cがなくても液晶表示面3bの画面が見える場合には、バックライト3cがなくてもよい。