JP2003167658A - 操作パネル設計方法及び操作パネル - Google Patents

操作パネル設計方法及び操作パネル

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JP2003167658A
JP2003167658A JP2001363878A JP2001363878A JP2003167658A JP 2003167658 A JP2003167658 A JP 2003167658A JP 2001363878 A JP2001363878 A JP 2001363878A JP 2001363878 A JP2001363878 A JP 2001363878A JP 2003167658 A JP2003167658 A JP 2003167658A
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switches
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timer
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JP2001363878A
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Haruto Matsunami
晴人 松波
Masaru Hotehama
勝 保手浜
Tetsuya Hiraoka
哲也 平岡
Atsushi Kusaka
淳 日下
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設計対象となる操作スイッチの数が7以上1
1以下に制限され、操作スイッチの配置可能な位置が予
め固定され、複数種の操作機能の具備を必要とする操作
パネルに対して、使用者の使い易さを損なわない設計手
法を提供する。 【解決手段】 複数の被験者に対し、相互に属性の異な
る複数種の試験用スイッチを夫々複数提供して、複数種
の操作機能を満足するような試験用スイッチの属性の選
択及び配置を行わせ、試験用スイッチの属性選択及び配
置の試験結果に対する集計処理を行うことにより、操作
スイッチの属性、配置、それらの組み合わせの少なくと
も何れか一つと操作機能との間の関連に対して被験者に
おいて有意に形成されている観念としてのメンタルモデ
ルを抽出し、少なくとも前記メンタルモデルに基づい
て、操作スイッチの属性と配置を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、設計対象となる操
作スイッチの数が7以上11以下に制限され、前記操作
スイッチの配置可能な位置が予め固定され、且つ、複数
種の操作機能の具備を必要とする操作パネル(コントロ
ールパネルと同義)に対する操作パネル設計方法に関
し、更に、複数種の操作機能を限られた操作スイッチ数
で実現した操作パネル、及び、その操作パネルを用いた
リモコン並びに機器に関する。
【0002】
【従来の技術】リモコン等の面積的に制約のある操作パ
ネルでは、複数種の操作機能を限られた数の操作スイッ
チで実現する必要がある。特に、運転オンオフ、ボリュ
ーム調整、タイマー設定、及び、時刻設定等を7以上1
1以下の操作スイッチ数で実現する必要のある場合が多
い。操作パネルの金型を新しく作成する場合は、スイッ
チの配置面積、個数に関する制約を除いて自由にスイッ
チの機能割当て、形状、大きさ、色彩、配置等を決定で
きるため、設計者に与えられた自由度は大きいと言え
る。そのため、設計者は、複数種の操作機能実現に係る
技術的制約を解決すべく人間工学的手法等の種々の設計
手法を選択できる。一例として、設計者が操作機能毎に
数種類の設計例を準備し、一般の使用者に対し、フィー
ルドテストを行い、その結果使用し易いという意見の多
かった設計例を操作機能毎に採用し、それらを組み合わ
せて操作スイッチの機能割当て、形状、大きさ、色彩、
配置等を決定する場合がある。かかるフィールドテスト
等の手法を取り入れることで、使い易い操作パネルの設
計が可能であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現状の
リモコン等のパネル設計では、製造コスト低減等の要請
から既存の金型を利用する場合が多い。かかる場合にお
いては、使用できる操作スイッチの個数及びその配置可
能な位置が厳しく制限されるため、従来の自由な設計手
法を採用して人間工学的に使い易い操作パネルを設計す
ることが困難であった。従って、既存の金型を流用して
作成されたリモコンなどの操作パネルでは十分に使い易
い設計となっていない場合があった。
【0004】本発明は、上述の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、上記問題点を解消し、既存の
金型を利用する場合など、設計対象となる操作スイッチ
の数が7以上11以下に制限され、前記操作スイッチの
配置可能な位置が予め固定され、且つ、複数種の操作機
能の具備を必要とする操作パネルに対しても、使用者の
使い易さを損なわない設計手法及び当該制約下において
使用者にとって使い易い操作パネルを提供する点にあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明に係る操作パネル設計方法の第一の特徴構成
は、特許請求の範囲の欄の請求項1に記載した如く、設
計対象となる操作スイッチの数が7以上11以下に制限
され、前記操作スイッチの配置可能な位置が予め固定さ
れ、且つ、複数種の操作機能の具備を必要とする操作パ
ネルに対する操作パネル設計方法であって、複数の被験
者に対し、相互に属性の異なる複数種の試験用スイッチ
を夫々複数提供して、前記複数種の操作機能を満足する
ような前記試験用スイッチの属性の選択及び配置を行わ
せ、前記試験用スイッチの属性選択及び配置の試験結果
に対する集計処理を行うことにより、前記操作スイッチ
の属性、配置、それらの組み合わせの少なくとも何れか
一つと操作機能との間の関連に対して前記被験者におい
て有意に心的に形成されるモデルとしてのメンタルモデ
ルを抽出し、少なくとも前記メンタルモデルに基づい
て、前記操作スイッチの属性と配置を決定する点にあ
る。
【0006】同操作パネル設計方法の第二の特徴構成
は、特許請求の範囲の欄の請求項2に記載した如く、上
記第一の特徴構成に加えて、前記試験用スイッチの属性
が、スイッチの形状、大きさ、色彩の少なくとも何れか
一つである点にある。
【0007】同操作パネル設計方法の第三の特徴構成
は、特許請求の範囲の欄の請求項3に記載した如く、上
記第一または第二の特徴構成に加えて、前記複数種の操
作機能としてタイマー設定または時刻設定が含まれる場
合に、前記操作スイッチの内の前記タイマー設定または
前記時刻設定に使用する複数種類のスイッチを夫々操作
手順に従って一方向に向けて配置する点にある。
【0008】ここで、本願において、タイマー設定は、
運転開始時刻、運転停止時刻の何れか一方、または、両
方の設定或いは調整を意味し、時刻設定は上記タイマー
機能に必要な現在時刻の設定或いは調整を意味する。
【0009】この目的を達成するための本発明に係る操
作パネルの第一の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請
求項4に記載した如く、上記第一、第二または第三の特
徴構成の操作パネル設計方法によって設計された点にあ
る。
【0010】同操作パネルの第二の特徴構成は、特許請
求の範囲の欄の請求項5に記載した如く、運転オンオ
フ、ボリューム調整、タイマー設定、及び、時刻設定を
含む複数種の操作機能と前記複数種の操作機能に用いる
複数の操作スイッチを備えてなる操作パネルであって、
前記運転オンオフ、前記ボリューム調整、前記タイマー
設定、及び、前記時刻設定に用いる前記操作スイッチの
総数が7以上11以下であり、前記操作スイッチの内の
前記タイマー設定と前記時刻設定に共通に使用する設定
開始用、設定調整用、及び、設定完了用の各種スイッチ
が、操作手順に従って一方向に向けて配置され、前記操
作スイッチの内の前記ボリューム調整に使用するスイッ
チが、前記設定開始用スイッチ、前記設定調整用スイッ
チ、及び、前記設定完了用スイッチとは独立して別の位
置に配置されている点にある。
【0011】ここで、本願において、ボリューム調整
は、操作パネルの操作対象となる機器の運転に係る物理
量の調整或いは設定を意味する。具体的には、エアコン
や暖房機等の空調機器等の操作パネル(リモコンによる
操作を含む)の場合は空調温度の設定値の調整、給湯器
等の操作パネルの場合は給湯温度の設定値の調整、ステ
レオやテレビ等の音響出力を伴う音響機器等の操作パネ
ルの場合は音響出力(ボリューム)または当該音響出力
の設定値の調整、照明器具等の操作パネルの場合は照度
の調整等が該当する。
【0012】同操作パネルの第三の特徴構成は、特許請
求の範囲の欄の請求項6に記載した如く、上記第一また
は第二の特徴構成に加えて、前記複数種の操作機能の操
作情報を表示する表示手段を備える点にある。
【0013】同操作パネルの第四の特徴構成は、特許請
求の範囲の欄の請求項7に記載した如く、上記第一、第
二または第三の特徴構成に加えて、前記複数種の操作機
能として、更に運転モード切替を含み、前記操作スイッ
チの内の前記運転モード切替に使用するスイッチと前記
運転オンオフに使用するスイッチが、隣接して配置さ
れ、視覚上グループ化されている点にある。
【0014】同操作パネル第五の特徴構成は、特許請求
の範囲の欄の請求項8に記載した如く、上記第一乃至第
四の何れかの特徴構成に加えて、前記運転オンオフに使
用するスイッチの形状、大きさ、色彩の内の少なくとも
何れか一つが他の操作スイッチの何れともと異なる点に
ある。
【0015】本発明に係るリモコンの特徴構成は、特許
請求の範囲の欄の請求項9に記載した如く、上記第一乃
至第五の何れかの特徴構成の操作パネルを備えている点
にある。
【0016】本発明に係る機器の特徴構成は、特許請求
の範囲の欄の請求項10に記載した如く、上記第一乃至
第五の何れかの特徴構成の操作パネルを備え、タイマー
運転機能を備えた空調機器、給湯機器、音響機器、及
び、照明機器から選択される何れか一つである点にあ
る。
【0017】以下に上記特徴構成の作用並びに効果を説
明する。本発明に係る操作パネル設計方法の第一の特徴
構成によれば、広範な使用対象者に対して操作説明書が
無くても直感的に操作を完了できる操作パネルを設計す
ることができる。
【0018】また、本特徴構成によれば、従来の操作パ
ネル設計、つまり、マンマシン・インターフェース設計
における人間工学的原則を適用した手法では幾つかの使
用容易性の改善が図れるものの、操作スイッチの配置可
能な位置が予め固定されている等の設計上の制約が大き
い場合において必ずしも原則通りの効果が期待できない
場合においても、所期の成果(使い易い設計)が得られ
る。
【0019】特に、本特徴構成の設計方法のように複数
の被験者に対し模擬的な操作パネルの設計を行わせる場
合に、操作スイッチの配置可能な位置が予め固定されて
いるケースに応用することで、全ての操作機能に対して
被験者毎に全くバラバラの試験結果となることが回避で
き、つまり、試験結果の収束性が高く、少ない被験者数
で有意な結果を得ることができる。また、得られた収束
性のある試験結果を集計処理することで、試験結果の中
から有意なものを抽出でき、その抽出できた内容が、操
作パネルの設計、即ち、操作機能と操作スイッチの属
性、配置、または、それらの組み合わせとの対応関係に
対して被験者即ち操作パネル使用者が有する固定観念或
いはそれに準ずる観念(メンタルモデル)として把握で
きるので、かかる固定観念等のメンタルモデルを抽出
し、かかるメンタルモデルに基づいて設計された操作パ
ネルは、操作説明書が無くとも或いは初めての使用者で
も使い易い操作パネルとなる可能性が極めて高い。
【0020】以上の結果、既存の金型を利用する場合な
ど、設計対象となる操作スイッチの数が7以上11以下
に制限され、操作スイッチの配置可能な位置が予め固定
され、且つ、複数種の操作機能の具備を必要とする操作
パネルに対して、使用者の使い易さを損なわない設計が
可能となる。
【0021】同操作パネル設計方法の第二の特徴構成に
よれば、設計対象となる操作スイッチの数が7以上11
以下に制限され、操作スイッチの配置可能な位置が予め
固定され、且つ、複数種の操作機能の具備を必要とする
操作パネルに対して、どのような形状、大きさ、或い
は、色彩の操作スイッチをどのように配置するのが使用
者にとって直感的に操作機能を把握でき使い易い操作パ
ネルとなるかを判断でき、使用者の使い易さを損なわな
い操作パネルの設計が可能となる。
【0022】同操作パネル設計方法の第三の特徴構成に
よれば、上記第一の特徴構成の設計方法におけるタイマ
ー設定または時刻設定に対する操作スイッチの配置に関
して有意なメンタルモデルが抽出できない場合において
も、人間工学的原則から使い易いとされている一連の操
作手順に用いる操作スイッチ群の配列手法に従って、当
該設定に使用する複数種類のスイッチを夫々操作手順に
従って一方向に向けて配置することにより、人間工学的
により確実に使い易い操作パネルの設計が可能となる。
【0023】本発明に係る操作パネルの第一の特徴構成
によれば、操作スイッチの数が7以上11以下に制限さ
れ、操作スイッチの配置可能な位置が予め固定され、且
つ、複数種の操作機能の具備を必要とする操作パネルに
おいて、広範な使用対象者に対して操作説明書が無くて
も直感的に操作を完了できる操作パネルが提供される。
【0024】更に、本特徴構成の操作パネルの使用者
は、操作説明書なしでも、直感的にまた短時間で操作で
き、更に、その操作が正しくできる確率が高いため、正
しく操作できた、使い易かったと感じる度合い、つまり
顧客満足度が高くなる。また、その結果として、操作方
法に対する問い合わせが減少するという2次的効果も期
待できる。
【0025】同操作パネルの第二の特徴構成によれば、
運転オンオフ、ボリューム調整、タイマー設定、及び、
時刻設定に用いる操作スイッチの総数が7以上11以下
である制約下においても、ボリューム調整、タイマー設
定、及び、時刻設定の3種類の操作機能に対して使用者
にとって使い易い操作パネルが提供される。特に操作ス
イッチ数が制限されている場合において、タイマー設定
と時刻設定に使用する操作スイッチ群を共通にし、それ
らとボリューム調整に使用する操作スイッチとを別個に
設けて区別することで、時刻設定に比べて使用頻度の高
いタイマー設定とボリューム調整を夫々別個の操作スイ
ッチで操作できるので、非常に使い易くなる。従来、操
作スイッチ数が制限されている場合、例えば空調機器の
リモコン等の操作パネルによく見られる操作スイッチで
は、温度調整(ボリューム調整の一例)の温度上昇用ス
イッチとタイマー設定と時刻設定の時間前進用スイッチ
が共通に、同様に温度調整の温度下降用スイッチとタイ
マー設定と時刻設定の時間後退用スイッチが共通に使用
される場合が多かった。かかる従来例では、温度調整ま
たはタイマー設定を開始する前に何れの操作機能を実行
するかのモード選択が必要となり、使用者にとって必ず
しも直感的に使用できる設計ではなかった。これに対
し、本特徴構成のかかる問題点が解消されており使用勝
手のよい操作パネルが提供される。
【0026】同操作パネルの第三の特徴構成によれば、
使用者が操作スイッチで操作した操作情報が操作パネル
上に設けられた表示画面(表示手段の一部、例えば液晶
ディスプレイ等)に表示されるので、使用者は操作内容
を確認しながらボリューム調整、タイマー設定、或い
は、時刻設定等を行うことができる。
【0027】同操作パネルの第四の特徴構成によれば、
運転開始操作と運転モード切替操作を一連の操作で簡単
に行えるため、操作機能として運転モード切替を含む場
合でも使い易い操作パネルが提供される。
【0028】同操作パネルの第五の特徴構成によれば、
使用者が運転オンオフに使用するスイッチを他の操作ス
イッチと明確に区別して視認でき、運転のオンオフ(開
始・停止)を確実に、しかも他の操作スイッチを誤って
操作することなく実行できる。
【0029】本発明に係るリモコンまたは機器の特徴構
成によれば、上記第一乃至第五の特徴構成の操作パネル
に特有の作用効果を発揮し、広範な使用対象者に対して
操作説明書が無くても直感的に操作を完了できるリモコ
ンまたは機器が提供される。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明に係る操作パネル設計方法
(以下、適宜「本発明方法」という。)及び本発明方法
に基づいて設計された本発明に係る操作パネル(以下、
適宜「本発明装置」という。)の、床暖房システム等の
空調機器に応用した実施の形態につき、図面に基づいて
説明する。
【0031】図1に示すように、本発明方法では、複数
の被験者に対し、相互に属性の異なる複数種の試験用ス
イッチを夫々複数提供して、その複数種の操作機能を満
足するような試験用スイッチの属性の選択及び配置を行
わせる試験工程と、その試験工程で得られた試験用スイ
ッチの属性選択及び配置の試験結果に対する集計処理を
行うことにより、操作スイッチの属性、配置、それらの
組み合わせの少なくとも何れか一つと操作機能との間の
関連に対して被験者において有意に形成されている観念
としてのメンタルモデルを抽出するメンタルモデル抽出
工程と、メンタルモデル抽出工程で抽出されたメンタル
モデルを用いて、操作スイッチの属性と配置を決定する
実設計工程とを含んで構成される。
【0032】次に、本発明方法の設計対象となるリモコ
ンの操作パネルの設計仕様(制約)について説明する。
図2に示すように、操作パネル1は、既存のリモコン2
の金型を使用して製作されるため、操作スイッチ3の最
大数とその配置できる位置、また、操作内容を表示する
液晶ディスプレイ等の表示画面4の位置も予め決められ
ている。本実施形態では、操作スイッチ3の最大数は
「8」で、操作スイッチ3の配置できる位置は、リモコ
ン2の表面中央部分の8個所、3行×3列のマトリクス
の下から3個所、3個所、2個所と定められている。操
作スイッチ3の形式はタッチ式のスイッチで、各操作ス
イッチ3が接触を感知する毎に接触検知信号がリモコン
2に内蔵されているマイコンに出力され、マイコンがど
の操作スイッチ3からの信号かを識別してして、その時
に各操作スイッチ3に割り当てられた機能を発揮するよ
う構成されている。尚、図2は、操作スイッチ3及び表
示画面4の配置(設計条件)を示すだけのもので、配置
できる位置に用いた○印は各操作スイッチ3の形状、大
きさ、色彩等を規定するものではない。
【0033】また、8個の操作スイッチ3に要求される
操作機能として、以下の5つの機能がある。それらは、
運転オンオフ、設定温度調整(ボリューム調整の一
例)、タイマー設定、時刻設定、及び、運転モード切替
の5種類である。尚、タイマー設定はタイマー予約運転
における運転開始時刻(タイマー入り時刻)、運転停止
時刻(タイマー切り時刻)の設定機能であり、時刻設定
はタイマー予約運転で使用する現在時刻の設定または調
整であり、運転モード切替は、床暖房の暖房領域の切替
機能である。また、タイマー予約運転には、ある一定時
刻になると運転開始する自動運転開始モードと、ある一
定時刻になると運転停止する自動運転停止モードと、あ
る一定時刻になると運転開始し、別のある一定時刻にな
ると運転停止する自動運転開始停止モードの3モードが
存在する。尚、このタイマー予約運転のモードは、あく
までもタイマー予約運転に係るモードで、上記の運転モ
ード切替における運転モードとは別種の運転モードであ
る。
【0034】次に、試験工程の詳細につき説明する。試
験工程では、複数の被験者に対し、操作パネルの設計を
行わせた。つまり、従来のフィールドテストのようなア
ンケート調査ではなく、被験者自らが設計することで、
操作スイッチの属性、配置、それらの組み合わせの少な
くとも何れか一つと操作機能との間の関連に対して被験
者において有意に形成されている観念としてのメンタル
モデルを抽出できるようにした。
【0035】ここでの設計要素としては、基本構造要素
と追加情報要素の2つのカテゴリに分けている。基本構
造要素は、操作スイッチとディスプレイ(表示画面)の
個数、操作スイッチとディスプレイの配置、操作機能毎
の操作手順、操作機能毎の操作方法等であり、追加情報
要素は、操作スイッチの形状、大きさ、色彩、操作スイ
ッチ自体或いは周辺部に施される補助線や文字や記号等
である。追加情報要素は、操作スイッチの属性に関する
設計要素である。
【0036】本実施形態における被験者は、40名(日
本人20名、アメリカ人20名、各グループの男女比は
何れも10名対10名である。)。また、何れの被験者
も人間工学を正式に学んだ経験はなく、また、色覚障害
のない個体を選んだ。
【0037】試験工程の具体的な手順として、先ず、各
被験者に、操作スイッチやディスプレイを配置可能な操
作パネル全面に相当する基板用紙片と、ディスプレイ用
紙片と、操作スイッチ用紙片が与えられる(材料提供ス
テップ)。ここで、基板用紙片は、色がアイボリーホワ
イト(乳白色)で、大きさ120mm×120mmの正
方形で、使用する数は1枚である。ディスプレイ用の紙
片は、色がグレー(灰色)で、大きさが20mm×40
mm、40mm×40mm、40mm×80mm、50
mm×50mm、または、60mm×60mmの5種類
で、形状は長方形または正方形で、使用可能な数量は無
制限である。操作スイッチ用紙片は、色が白、赤、青、
黄、緑の5色で、大きさが12.7mm×12.7m
m、15.875mm×15.875mm、19.05
mm×19.05mm、または、22.225mm×2
2.225mmの4種類で、形状は正方形、三角形、ま
たは、円の3種類で、使用可能な数量は無制限である。
【0038】また、試験開始前には、試験の手順及び目
的を被験者に説明する(試験説明ステップ)。尚、目的
の説明においては、設計対象となる操作パネルは、運転
オンオフ、温度調整、タイマー設定、及び、時刻設定の
4つの操作機能を有する家庭用空調機器の操作部である
ことが書面または口頭或いはその両方で説明される。ま
た、タイマー予約運転に係る3モードについても説明さ
れる。更に、被験者には、空調機器でよく使用される用
語例が書面で提供される。
【0039】被験者は自身にとって使い易い操作パネル
を設計するように指示され、ディスプレイ用紙片と、操
作スイッチ用紙片を自由に選んで基板用紙片上に配置す
ることで、自由に操作パネルの設計を行う(自由設計ス
テップ)。尚、被験者は、各操作スイッチ用紙片に言葉
や記号を書き込み、補助線を追加することが許される。
各被験者の設計ステップ、特に、手元の動きがビデオテ
ープに収録される。
【0040】被験者がディスプレイ用紙片と操作スイッ
チ用紙片の配置や言葉や記号の書き込み、補助線の追加
等の作業を終えると、次に、設計した操作パネルの上記
4つの操作機能について、操作スイッチの操作方法と操
作情報がどのようにディスプレイ上に表示されるかを被
験者が説明する(設計説明ステップ)。この時点で、被
験者は自身の説明に矛盾や改良の余地を発見したとき
は、操作スイッチを追加、変更、削除等の修正を行うこ
とができる(設計修正ステップ)。かかる設計説明ステ
ップ(設計修正ステップを含む場合がある)を経て最終
設計案が作成される。ここで、最終設計案はディスプレ
イ用紙片と操作スイッチ用紙片を基板用紙片上に誤って
変更されないように固定され上記ビデオテープ或いは別
の静止画として記録される。
【0041】最終設計案が作成されると、被験者は、4
つの夫々の操作機能について自分の設計が自分にとって
使い易い設計となっているかの設計自身度のアンケート
調査を行う(アンケート調査ステップ)。設計自身度は
「自信がある」から「自信がない」までの間の5段階評
価で行い、被験者は各操作機能の設計自身度を申告す
る。
【0042】次に、メンタルモデル抽出工程について説
明する。メンタルモデル抽出工程では、自由設計ステッ
プから設計修正ステップまでの過程を経て作成された最
終設計案及びビデオ収録から上述の設計要素(各基本構
造要素、各追加情報要素)毎の試験結果を分類し、その
分類毎の頻度を集計する(集計ステップ)。例えば、操
作スイッチの個数であれば、個数で分類する。また、操
作スイッチとディスプレイの配置については、基板用紙
片の全領域を上下に3等分、左右に3等分、計9等分し
て、各操作スイッチとディスプレイの配置された位置を
9等分されたどの小領域(右上、上、左上、右、中央、
左、右下、下、左下)にあるかを特定して分類する。
【0043】集計ステップで集計された各設計要素の集
計結果に対して、固定観念(ステレオタイプ)と認めら
れるものが存在するかを統計処理により検証する(統計
処理ステップ)。具体的には、検証対象となる設計要素
の発生割合(集計数/母数)が、十分に母数が大きい場
合において固定観念と見做すための最低限の割合を66
%としたときに、限られた母数(本実施形態では40)
においても有意差を持って66%以上と判断できるか否
かを統計処理におけるZ検定により判断する。
【0044】以上の集計ステップ及び統計処理ステップ
により、操作機能と操作スイッチの属性、配置、また
は、それらの組み合わせとの対応関係、操作機能と操作
手順との対応関係、操作機能と操作方法等に対して被験
者即ち操作パネル使用者が有する固定観念、或いは、固
定観念にまでは至らないものの固定観念に準ずる有意な
観念、或いは、その両方がメンタルモデルとして抽出さ
れる。
【0045】次に、試験工程における試験結果、即ち、
メタルモデル抽出工程の集計ステップの集計結果を説明
する。各設計要素の集計結果(最上位の分類とその発生
割合)を、表1〜表8に示す。表1は操作スイッチとデ
ィスプレイの個数について、表2は各操作機能に係る操
作スイッチの配置について、表3は各操作機能に係る操
作手順について、表4は各操作機能に係る操作方法につ
いて、表5は運転オンオフに係る操作スイッチの形状、
大きさ、色彩、操作スイッチ自体或いは周辺部に施され
る文字や記号について、表6は設定温度調整に係る操作
スイッチの形状、大きさ、色彩、操作スイッチ自体或い
は周辺部に施される文字や記号について、表7はタイマ
ー設定に係る操作スイッチの形状、大きさ、色彩、操作
スイッチ自体或いは周辺部に施される文字や記号につい
て、表8は時刻設定に係る操作スイッチの形状、大き
さ、色彩、操作スイッチ自体或いは周辺部に施される文
字や記号について、夫々の集計結果(最上位の分類とそ
の集計数)を示す。但し、表1の操作スイッチの個数に
ついては、各分類の平均値のみを示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】尚、表3において、「選択」は、タイマー
設定と時刻設定の中で設定されているモード選択用であ
って設定開始用を兼ねた操作スイッチの操作を意味す
る。「調整」は、タイマー設定、時刻設定における時分
の設定調整用の操作スイッチの操作を意味する。「設
定」はタイマー設定、時刻設定における設定完了用の操
作スイッチの操作を意味する。また、「一つの操作スイ
ッチ」は各操作において同じ操作スイッチである場合
と、別々の操作スイッチである場合の両方を含む。ま
た、タイマー設定と時刻設定において3番目の操作が
「選択」または「設定」の何れかの操作スイッチを押す
場合では、集計結果が80%以上となり、固定観念と認
められる。
【0050】
【表4】
【0051】尚、表4において、「選択」は、タイマー
設定、時刻設定の各設定モードに入る操作を意味する。
「調整」は、タイマー設定、時刻設定における時分の設
定調整用操作を意味する。「設定」は、タイマー設定、
時刻設定における設定完了用操作を意味する。
【0052】
【表5】
【0053】
【表6】
【0054】
【表7】
【0055】尚、表7において、「選択」は、タイマー
設定またはタイマー設定の各設定モードに入る操作を意
味する。「調整」は、タイマー設定における時分の設定
調整用操作を意味する。「設定」は、タイマー設定にお
ける設定完了用操作を意味する。
【0056】
【表8】
【0057】表5〜表8において、操作スイッチの文字
等は英文表記になっているのは、被験者にアメリカ人が
含まれているためであり、操作パネルの使用者の言語に
応じて同じ意味内容の表記(日本では日本語)が実設計
工程において使用される。
【0058】表1〜表8において発生割合の欄に星印★
で示されているものは、統計処理ステップにおいて当該
設計要素における最上位に分類された要素が固定観念と
認められたことを示している。
【0059】メタルモデル抽出工程に続いて、実設計工
程では、メタルモデル抽出工程で抽出されたメンタルモ
デルに基づいて、更に、メンタルモデルが抽出されなか
った設計要素については、従来の人間工学的原則を適用
して、操作パネルの実設計が行われる。例えば、タイマ
ー設定または時刻設定において設定手順において使用す
る複数種類の操作スイッチの配置順序については、メン
タルモデル抽出工程では、顕著なメンタルモデルが抽出
できなかった、つまり、被験者毎のバラツキが大きかっ
たので、当該設計要素については、人間工学的原則を適
用して、複数種類の操作スイッチ(本実施形態では、
「選択」、「調整」、「設定」の各操作スイッチ)を夫
々操作手順に従って一方向に向けて配置することとし
た。
【0060】更に、本実施形態で設計対象となる操作パ
ネルは、操作機能として運転モード切替を有するが、上
記実施形態の試験工程では、操作機能として運転モード
切替を含めていないため、当該操作機能については、メ
ンタルモデルを用いずに設計を行った。
【0061】尚、本実施形態の試験工程は、設計対象と
なる操作パネルの操作スイッチの最大数やその配置でき
る位置に関する制約を無視して、操作パネルの操作機能
に着目してメンタルモデルの抽出を試みたことから、上
記制約に捕らわれない分、より正確なメンタルモデルの
抽出がなされていると判断される。そこで、操作スイッ
チの当該制約を排除したことから、得られたメンタルモ
デルが実設計に直接適用するのが必ずしも適切でないと
判断できるものはその採用を排除している。
【0062】次に、本発明方法によって設計された操作
パネル(本発明装置)について、図3に基づいて説明す
る。図3は、図2に示す操作スイッチ3の最大数とその
配置できる位置、また、操作内容を表示する表示画面4
の位置の制約条件に、本発明方法で得られたメンタルモ
デルを適用して作成された操作パネルの表面を示す。
【0063】操作機能毎に、本発明装置の操作スイッチ
の配置及び属性について説明する。運転オンオフについ
ては、表5に示す集計結果に基づいて、円形、赤色、大
きさ15mmの1個の操作スイッチ10を3行×3列マ
トリクスの右下(下段右側)に配置した。操作スイッチ
10上に「運転」、「入/切」の文字を上下2段にして
添付した。表2に示すメンタルモデル抽出工程で抽出さ
れたメンタルモデルでは、操作スイッチの位置は左上が
優位であったが、リモコンを手で持って操作することを
考慮して親指で操作し易いように右下に配置した。運転
オンオフは主機能であるので、隅に配置するという原則
は守られている。更に、操作スイッチ10は運転オンオ
フが主機能であるので、後述する他の操作スイッチと明
確に区別するために操作スイッチ10の形状だけを「円
形」とした。
【0064】運転モード切替については、正方形(四隅
を円弧状にしてある)、黄色、大きさ15mmの1個の
操作スイッチ11を3行×3列マトリクスの中央下(下
段中央)に配置した。操作スイッチ11上に「A/
B」、「切替」の文字を上下2段にして添付した。ま
た、運転オンオフと運転モード切替については、両操作
スイッチ10,11が連続して使用されるので、左右に
並べて配置されるとともに、当該連続性を強調するため
に、両操作スイッチ10,11を囲む枠12を設け、そ
の中を操作パネル1の地色(例えば、アイボリー)及び
両操作スイッチ10,11の色とは異なる色(例えば、
グレー)とし、その表側に両操作スイッチ10,11の
表示を配置した。
【0065】設定温度調整については、表2に示す集計
結果に基づいて、温度上昇用の操作スイッチ13と温度
下降用の操作スイッチ14を夫々3行×3列マトリクス
の右上(上段右側)と右中央(中段右側)に配置した。
また、表6に示す集計結果に基づいて、操作スイッチ1
3は上向きの三角形、赤色、大きさ15mmとし、
「高」の文字を添付し、操作スイッチ14は下向きの三
角形、青色、大きさ15mmとし、「低」の文字を添付
した。尚、「高」または「低」の文字の添付について
は、表6では明示しなかったが、何らかの同じ意味内容
の文字または記号を有するものが合計で80%以上あっ
たので、これを固定観念として採用した。
【0066】更に、表4に示す集計結果に基づいて、設
定温度調整用の操作スイッチ13,14は、後述するタ
イマー設定や時刻設定用の操作スイッチ16,17,1
8,19とは別々に独立させた。また、両操作スイッチ
13,14は相互の関連性を強調するために、両操作ス
イッチ13,14を囲む枠15を設け、その中を操作パ
ネル1の地色(例えば、アイボリー)及び両操作スイッ
チ13,14の色とは異なる色(例えば、グレー)と
し、その表側に両操作スイッチ13,14の表示を配置
した。
【0067】タイマー設定と時刻設定用の操作スイッチ
は、表3及び表4に示す集計結果に基づいて、表3及び
表4において説明した「選択」の操作スイッチ16、
「調整」の操作スイッチ17,18、「設定」の操作ス
イッチ19の3種類とし、これらを両操作機能において
共用するようにした。「調整」の操作スイッチ17,1
8は、設定時刻を遅らせる操作スイッチ17と設定時刻
を進める操作スイッチ18の二つである。ここで、「調
整」の操作スイッチ17,18は、表4の集計結果で
は、時と分を別に入力するのが優位であったが、操作ス
イッチの最大数の制約から同じ操作スイッチ17,18
で時分を調整するようにした。具体的には、スイッチを
押している時間が短いと分刻みの変化であるのに対し、
スイッチを押す時間が一定時間を超えると例えば10分
刻みの変化となるように、操作スイッチ17,18から
の入力に対してマイコンが応答するように設計されてい
る。
【0068】「選択」の操作スイッチ16、「調整」の
操作スイッチ17,18、「設定」の操作スイッチ19
を夫々順番に3行×3列マトリクスの左上(上段左
側)、左中央(中段左側)、中央(中段中央)、左下
(下段左側)に配置した。これらの配置は表2の集計結
果に基づくものではなく、運転オンオフ、運転モード切
替、及び、設定温度調整の各操作スイッチ10,11,
13,14を配置した後の残りの位置から必然的に決定
される位置である。また、表7及び表8に示す集計結果
に基づいて、操作スイッチ16は正方形(四隅を円弧状
にしてある)、白色、大きさ15mmとし、「入タイマ
ー」、「切タイマー」、「時刻合せ」の文字を上下3段
にして添付し、操作スイッチ17は左向きの三角形、緑
色、大きさ15mmとし、「−」の記号を添付し、操作
スイッチ18は右向きの三角形、緑色、大きさ15mm
とし、「+」の記号を添付し、操作スイッチ19は正方
形(四隅を円弧状にしてある)、白色、大きさ15mm
とし、「タイマー」、「完了」の文字を上下2段にして
添付した。尚、操作スイッチ16の形状は表7の集計結
果によれば円形が望ましいが、運転オンオフの操作スイ
ッチ10と形状を変えるために、正方形とした。操作ス
イッチ17,18に対する「−」または「+」の記号の
添付については、表7では明示しなかったが、何らかの
同じ意味内容の文字または記号を有するものが合計で8
0%以上あったので、これを固定観念として採用した。
更に、両操作スイッチ17,18は相互の関連性を強調
するために、両操作スイッチ17,18を囲む枠20を
設け、その中を操作パネル1の地色(例えば、アイボリ
ー)及び両操作スイッチ17,18の色とは異なる色
(例えば、グレー)とし、その表側に両操作スイッチ1
7,18の表示を配置した。
【0069】図3に示すように、本発明装置1は、表示
画面4として液晶ディスプレイをリモコン2の表面、8
個の操作スイッチの上側に設けてある。設計上の制約か
ら表示画面4は当初から1個に限定されているが、ディ
スプレイの個数が1個を優位とする表1の集計結果と一
致する。表示画面4は、上下3段に分割され、上段に
は、左から、運転状態の表示(運転状態で表示され
る)、運転モードの切替状態の表示(暖房領域A、Bが
運転モードの切替状態に対応して表示される)、タイマ
ー運転設定状態の表示(入タイマーまたは切タイマーの
設定時に表示される)、リモコン2の電池の寿命表示が
設けられている。中段には、左側に時刻表示が、右側に
左側の時刻表示が入タイマー設定時刻、切タイマー設定
時刻、現在時刻の何れであるかを示す文言表示が設けら
れている。下段には、左側に設定温度表示(右上がりに
棒グラフ表示される)が、右側に上下2段にリモコン送
信表示(リモコン送信時に表示される)とロック状態表
示(運転禁止状態で表示される)が設けられている。
【0070】尚、ロック状態は、操作パネル1が備える
追加機能の一つで、設定温度調整用の操作スイッチ1
3,14を、運転停止状態において同時に両方を押すと
ロック状態になり、運転オンオフの操作スイッチ10を
押しても運転が開始せず、運転禁止状態となる。運転禁
止状態で再度操作スイッチ13,14を同時に両方押す
とロック状態が解除される。これは、操作パネル1の操
作対象である床暖房システム等の冬季に使用し、夏季に
使用しないような季節依存型機器の場合に、不使用時期
に誤って操作パネル1の操作スイッチ10を押して知ら
ずに運転開始するのを防止する機能である。
【0071】次に、操作パネル1の使用方法について簡
単に説明する。運転オンオフの操作スイッチ10を押す
と、運転が開始または停止する。運転が開始すると表示
画面4上の運転表示が点灯する。運転が開始した状態で
の運転モード(暖房領域)は所定のデフォルト状態(例
えば、暖房領域が「A」と「B」の2区画の場合に
「A」、「B」、「AとB」の何れか)に戻るか、或い
は、前回の運転状態における運転モードが継続される。
【0072】運転開始後に、運転モード切替の操作スイ
ッチ11を押すと、現在の運転モード(「A」、
「B」、「AとB」の何れか)から順に運転モードが巡
回的に変化する。その時の運転モード(暖房領域の区
別)が、表示画面4上に表示される。
【0073】設定温度調整の操作スイッチ13,14の
何れかを押せば、設定温度が上下して、その結果が表示
画面4上の棒グラフの変化として表れる。
【0074】タイマー設定または現在時刻設定は、先
ず、「選択」の操作スイッチ16を押して「入タイマ
ー」、「切タイマー」、「現在時刻」の何れを設定調整
するかの選択を行う。操作スイッチ16を押すと、「入
タイマー」、「切タイマー」、「時刻合せ」の順に巡回
的に選択モードが変化する。「入タイマー」の設定時刻
を調整する場合は、操作スイッチ16を1回押す。表示
画面4上には、前回設定された設定時刻またはデフォル
ト時刻と、「入タイマー」の設定モードであることを示
す文言表示がなされる。表示された設定時刻を変更する
場合は、「調整」の操作スイッチ17,18の何れかを
押して設定時刻を前後させる。変化した設定時刻が表示
画面4上に表示される。尚、前述の要領で操作スイッチ
17,18の押している時間が長くなると、設定時刻の
変化するスピードが速くなる。設定時刻の調整が完了す
ると、「設定」の操作スイッチ19を押すと、「入タイ
マー」の時刻設定が完了し、表示画面上のタイマー運転
設定状態の表示が点灯する。この時点で、タイマー設定
の時刻設定可能状態が解除される。次に、「切タイマ
ー」の設定時刻を調整する場合は、操作スイッチ16を
2回押す。後の操作は、表示画面4の表示が異なる以外
は「入タイマー」の時刻設定と同様である。また、現在
時刻の調整が必要な場合は、操作スイッチ16を3回押
す。後の操作は、表示画面4の表示が異なる以外は「入
タイマー」の時刻設定と同様である。
【0075】一旦タイマー設定がなされて、タイマー運
転が終了すると、表示画面4上のタイマー運転設定状態
の表示が消える。あらためて、タイマー運転を行う場合
は、タイマー設定を上記要領で再度実行してもよいが、
前回の設定時刻が記憶されているので、直接「設定」の
操作スイッチ19を押すことで、タイマー運転状態にな
り、表示画面4上のタイマー運転設定状態の表示が点灯
する。「設定」の操作スイッチ19を再度押すことで、
設定されたタイマー運転状態が解除される。尚、操作ス
イッチの個数に余裕があれば、タイマー運転状態の入り
切り操作を独立の操作スイッチで行っても構わない。
【0076】以下に、本発明方法及び本発明装置の別の
実施形態につき説明する。 〈1〉本発明方法における試験工程における被験者の
数、内訳等は、上記実施形態のものに限定されるもので
はない。また、操作スイッチ用紙片やディスプレイ用紙
片の形状、大きさ、色等は、適宜変更可能である。ま
た、操作スイッチの属性は、形状、大きさ、色彩、操作
スイッチ或いはその周辺に付する文字や記号の内の全て
でなくとも構わない。また、これら以外の属性を含んで
いても構わない。
【0077】〈2〉更に、上記実施形態では、本発明方
法における試験工程において、操作スイッチの最大数や
ディスプレイの個数や配置する位置の制約を設けなかっ
たが、実設計の制約条件に合わせた制約を課しても構わ
ない。
【0078】〈3〉本発明方法における試験工程におい
て、試験説明ステップで説明する操作パネルの複数種の
操作機能の数及び内容は、必ずしも上記実施形態のもの
に限定されない。
【0079】〈4〉本発明方法における試験工程におい
て、アンケート調査ステップを設けてあったが、必ずし
も設けなくても構わない。また、試験工程における、材
料提供ステップと試験説明ステップの順序は何れが先で
あっても構わない。また、試験工程で必ずしもビデオ収
録を行う必要はない。
【0080】〈5〉本発明方法におけるメンタルモデル
抽出工程において、統計処理ステップを必ず行う必要は
ない。例えば、固定観念の確認処理は、被験者数と固定
観念と判断可能な集計数との関係を予め導出しておき、
単なる集計結果にのみ基づいて集計結果の利用性を判断
するようにしても構わない。
【0081】〈6〉本発明装置は床暖房システム等の空
調機器の操作パネルに限定されるものではない。空調機
器以外に、給湯機器、音響機器、照明機器等であっても
構わない。ボリューム調整機能は設定温度の調整に限定
されるものではなく、音響出力や照明機器の明るさの調
整であっても構わない。また、操作パネル1はリモコン
2に適用した場合を例示したが、空調機器等の操作対象
機器の筐体表面に直接設けられていても構わない。
【0082】〈7〉上記実施形態の操作パネル1でロッ
ク状態の設定機能が設けてあったが、必ずしも設けなく
てもよい。また、ロック状態の対象が、運転の開始を禁
止するものではなく、他の操作スイッチの機能を停止す
るものであっても構わない。更に、運転モード切替機能
も無くても構わない。また運転モード切替が暖房領域の
切替でなく、他の運転モードの切替であっても構わな
い。
【0083】〈8〉上記実施形態では、操作パネル1の
操作スイッチの最大数が「8」で実際に操作スイッチの
個数が「8」のものを例示したが、操作スイッチの個数
は8以外に7または9,10,11の何れかであっても
良い。また、操作スイッチの配置も必ずしも3行×3列
のマトリクス上になくても構わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る操作パネル設計方法の手順を説明
する工程図
【図2】本発明に係る操作パネルの設計上の制約条件を
説明する説明図
【図3】本発明に係る操作パネルの一実施形態を示す説
明図
【符号の説明】
1: 操作パネル 2: リモコン 3: 操作スイッチ 4: 表示画面(ディスプレイ) 10,11,13,14,16〜19: 操作スイッチ 12,15,20: 枠
フロントページの続き (72)発明者 平岡 哲也 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 日下 淳 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 Fターム(参考) 3L061 BB01 5E501 AA30 AC50 CB03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 設計対象となる操作スイッチの数が7以
    上11以下に制限され、前記操作スイッチの配置可能な
    位置が予め固定され、且つ、複数種の操作機能の具備を
    必要とする操作パネルに対する操作パネル設計方法であ
    って、 複数の被験者に対し、相互に属性の異なる複数種の試験
    用スイッチを夫々複数提供して、前記複数種の操作機能
    を満足するような前記試験用スイッチの属性の選択及び
    配置を行わせ、 前記試験用スイッチの属性選択及び配置の試験結果に対
    する集計処理を行うことにより、前記操作スイッチの属
    性、配置、それらの組み合わせの少なくとも何れか一つ
    と前記操作機能との間の関連に対して前記被験者におい
    て有意に形成されている観念としてのメンタルモデルを
    抽出し、 少なくとも前記メンタルモデルに基づいて、前記操作ス
    イッチの属性と配置を決定することを特徴とする操作パ
    ネル設計方法。
  2. 【請求項2】 前記試験用スイッチの属性が、スイッチ
    の形状、大きさ、色彩の少なくとも何れか一つであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の操作パネル設計方法。
  3. 【請求項3】 前記複数種の操作機能としてタイマー設
    定または時刻設定が含まれる場合に、前記操作スイッチ
    の内の前記タイマー設定または前記時刻設定に使用する
    複数種類のスイッチを夫々操作手順に従って一方向に向
    けて配置することを特徴とする請求項1または2に記載
    の操作パネル設計方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3に記載の操作パネ
    ル設計方法によって設計された操作パネル。
  5. 【請求項5】 運転オンオフ、ボリューム調整、タイマ
    ー設定、及び、時刻設定を含む複数種の操作機能と前記
    複数種の操作機能に用いる複数の操作スイッチを備えて
    なる操作パネルであって、 前記運転オンオフ、前記ボリューム調整、前記タイマー
    設定、及び、前記時刻設定に用いる前記操作スイッチの
    総数が7以上11以下であり、 前記操作スイッチの内の前記タイマー設定と前記時刻設
    定に共通に使用する設定開始用、設定調整用、及び、設
    定完了用の各種スイッチが、操作手順に従って一方向に
    向けて配置され、 前記操作スイッチの内の前記ボリューム調整に使用する
    スイッチが、前記設定開始用スイッチ、前記設定調整用
    スイッチ、及び、前記設定完了用スイッチとは独立して
    別の位置に配置されていることを特徴とする操作パネ
    ル。
  6. 【請求項6】 前記複数種の操作機能の操作情報を表示
    する表示手段を備えることを特徴とする請求項4または
    5に記載の操作パネル。
  7. 【請求項7】 前記複数種の操作機能として、更に運転
    モード切替を含み、 前記操作スイッチの内の前記運転モード切替に使用する
    スイッチと前記運転オンオフに使用するスイッチが、隣
    接して配置され、視覚上グループ化されていることを特
    徴とする請求項4、5または6に記載の操作パネル。
  8. 【請求項8】 前記運転オンオフに使用するスイッチの
    形状、大きさ、色彩の内の少なくとも何れか一つが他の
    操作スイッチの何れともと異なることを特徴とする請求
    項4〜7の何れか1項に記載の操作パネル。
  9. 【請求項9】 請求項4〜8に記載の操作パネルを備え
    ていることを特徴とするリモコン装置。
  10. 【請求項10】 請求項4〜8に記載の操作パネルを備
    えていることを特徴とする、タイマー運転機能を備えた
    空調機器、給湯機器、音響機器、及び、照明機器から選
    択される何れか一つの機器。
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WO2017022071A1 (ja) * 2015-08-04 2017-02-09 三菱電機株式会社 空気調和機の遠隔操作装置

Cited By (2)

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WO2017022071A1 (ja) * 2015-08-04 2017-02-09 三菱電機株式会社 空気調和機の遠隔操作装置
JPWO2017022071A1 (ja) * 2015-08-04 2017-10-05 三菱電機株式会社 空気調和機の遠隔操作装置

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