次に、本発明の一実施の形態を図1〜図12に基づいて説明する。
本実施形態の温調システムの全体概略構成を図1及び図2により説明する。この温調システムSは、図1に示す2階建ての住宅(1階に、洋室R1Aと、リビングR1Bと、ダイニングR1Cと、キッチンR1Dとを備え、2階に、子供部屋R2A、R2Bと、寝室R2Cと、洋室R2Dと、を備える)に設けられている。そして、この温調システムSは図2に示すように、室外に設置される室外機1(熱源機に相当)と、この室外機1に対して、主往き管2及び冷温水往き管162,262,362、並びに、主戻り管3及び冷温水戻り管163,263,363、を介して接続される複数の室内端末機(この例では、2つの冷温水パネル251,351、2つの暖房パネル252,352、4つの床暖房パネル153,153,153,353)と、を有する。このとき、前記冷温水往き管162,262,362の上流側部分が、図示しない共通の1つの往き管ヘッダに接続されており、その往き管ヘッダの上流側が、1つの前記主往き管2に統合されている。同様に、前記冷温水戻り管163,263,363の下流側部分が、図示しない共通の1つの前記戻り管ヘッダに接続されており、その戻り管ヘッダの下流側が、1つの前記主戻り管3に統合されている。なお、前記した主往き管2及び冷温水往き管162,262,362、並びに、主戻り管3及び冷温水戻り管163,263,363が、各請求項記載の複数の管路に相当している。
まず、前記1階洋室R1A、前記2階洋室R2D、及び、前記2階寝室R2C(以下適宜、これら3室を総称して「1階洋室R1A等」という)には、図1及び図2に示すように、それぞれ、床暖房パネル153が設けられており、3つの床暖房パネル153それぞれへの端末回路が構築されている。各端末回路においては、前記主往き管2から分岐して延びる前記冷温水往き管162に、前記室外機1からの冷温水が当該主往き管2を介して供給される。そして、前記主戻り管3へと延びる前記冷温水戻り管163が、前記床暖房パネル153から導入された冷温水を当該主戻り管3を介して前記室外機1へと戻す。そして、前記床暖房パネル153への冷温水往き管162には、熱動弁コントローラCV1からの駆動信号により開閉可能な熱動弁V1が設けられている。
このとき、1階洋室R1Aに配置された前記床暖房パネル153の放熱(暖房)運転操作を実行可能なリモコン装置51Aが、例えば当該1階洋室R1Aの壁面等に設けられ、2階洋室R2Dに配置された前記床暖房パネル153の放熱(暖房)運転操作を実行可能なリモコン装置51Bが、例えば当該2階洋室R2Dの壁面等に設けられ、2階寝室R2Cに配置された前記床暖房パネル153の放熱(暖房)運転操作を実行可能なリモコン装置51Cが、例えば当該2階寝室R2Cの壁面等に設けられている。
前記リモコン装置51A,51B,51Cでの操作に対応して出力される制御信号S1は、それぞれ、対応する前記端末回路に設けられた前記熱動弁コントローラCV1に出力され、これに応じて当該熱動弁コントローラCV1から出力される制御信号S11によって、対応する前記端末回路の熱動弁V1の開閉動作が制御される。これにより、前記リモコン装置51Aを適宜に操作することで前記1階洋室R1Aに配置された前記床暖房パネル153の運転状態を制御可能となり、前記リモコン装置51Bを適宜に操作することで前記2階洋室R2Dに配置された前記床暖房パネル153の運転状態を制御可能となり、前記リモコン装置51Cを適宜に操作することで前記2階寝室R2Cに配置された前記床暖房パネル153の運転状態を制御可能となる。なお、熱動弁コントローラCV1と前記室外機1の制御を行う室外機制御部(後述)との間は双方向通信可能に接続されており、前記制御信号S1に対応する制御信号SS1が室外機制御部へと入力され、これによって前記冷温水往き管162へ供給される冷温水の流量や温度等が制御される。
また、図1及び図2に示すように、2階子供室R2Aには冷温水パネル251が設けられ、2階子供室R2Bには暖房パネル252が設けられている。すなわち、前記主往き管2から分岐して延びる前記冷温水往き管262の途中に1つの往きヘッダ291が設けられており、冷温水往き管262のうち前記往きヘッダ291より上流側部分は、1つの共通往き管262Aとして構成され、前記室外機1からの冷温水が当該主往き管2を介して供給される。そして、冷温水往き管262のうち前記往きヘッダ291より下流側部分は、前記子供室R2Aに配置された前記冷温水パネル251への往き管262B1と、前記子供室R2Bに配置された前記暖房パネル252への往き管262B2とに分かれている。同様に、前記主戻り管3へと延びる前記冷温水戻り管263の途中に1つの戻りヘッダ292が設けられており、冷温水戻り管263のうち前記戻りヘッダ292より上流側部分は、前記冷温水パネル251からの戻り管263B1と、前記暖房パネル252からの戻り管263B2とに分かれている。そして、冷温水戻り管263のうち前記戻りヘッダ292より下流側部分は、1つの共通戻り管263Aとして構成され、前記戻り管263B1,263B2を介し導入された冷温水を当該主戻り管3介し前記室外機1へと戻す。
そして、前記冷温水パネル251への往き管262B1、及び、前記暖房パネル252への往き管262B2には、熱動弁コントローラCV2からの駆動信号により各往き管を開閉可能な熱動弁V21,V22がそれぞれ設けられている。このとき、前記冷温水パネル251の吸熱(冷房)及び放熱(暖房)運転操作と前記暖房パネル252の放熱(暖房)運転操作を実行可能な1つのリモコン装置52が、例えば前記子供室R2Aの壁面等に設けられている。前記リモコン装置52での操作に対応して出力される制御信号S2は、前記熱動弁コントローラCV2に出力され、これに応じて熱動弁コントローラCV2から出力される制御信号S21,S22によって各熱動弁V21,V22の開閉動作が制御される。これにより、前記リモコン装置52を適宜に操作することで前記冷温水パネル251及び前記暖房パネル252の運転状態を個別に制御可能となる。なお、熱動弁コントローラCV2と前記室外機1の制御を行う室外機制御部(後述)との間は双方向通信可能に接続されており、前記制御信号S2に対応する制御信号SS2が室外機制御部へと入力され、これによって前記共通往き管262Aへ供給される冷温水の流量や温度等が制御される。
さらに、図1及び図2に示すように、1階のリビングR1Bには冷温水パネル351が設けられ、1階のダイニングR1Cには暖房パネル352が設けられ、キッチンR1Dには床暖房パネル353が設けられている。すなわち、前記主往き管2から分岐して延びる前記冷温水往き管362の途中に1つの往きヘッダ391が設けられており、冷温水往き管362のうち前記往きヘッダ391より上流側部分は、1つの共通往き管362Aとして構成され、前記室外機1からの冷温水が当該主往き管2を介して供給される。そして、冷温水往き管362のうち前記往きヘッダ391より下流側部分は、前記リビングR1Bに配置された前記冷温水パネル351への往き管362B1と、前記ダイニングR1Cに配置された前記暖房パネル352への往き管362B2と、前記キッチンR1Dに配置された前記床暖房パネル353への往き管362B3と、に分かれている。同様に、前記主戻り管3へと延びる前記冷温水戻り管363の途中に1つの戻りヘッダ392が設けられており、冷温水戻り管363のうち前記戻りヘッダ392より上流側部分は、前記冷温水パネル351からの戻り管363B1と、前記暖房パネル352からの戻り管363B2と、前記床暖房パネル353からの戻り管363B3と、に分かれている。そして、冷温水戻り管363のうち前記戻りヘッダ392より下流側部分は、1つの共通戻り管363Aとして構成され、前記戻り管363B1,363B2,363B3を介し導入された冷温水を当該主戻り管3を介し前記室外機1へと戻す。
そして、前記冷温水パネル351への往き管362B1、前記暖房パネル352への往き管362B2、及び、前記床暖房パネル353への往き管362B3には、熱動弁コントローラCV3からの駆動信号により各往き管を開閉可能な熱動弁V31,V32,V33がそれぞれ設けられている。このとき、前記冷温水パネル351の吸熱(冷房)及び放熱(暖房)運転操作と前記暖房パネル352及び床暖房パネル353の放熱(暖房)運転操作を実行可能なリモコン装置53が、例えば前記リビングの壁面等に設けられている。前記リモコン装置53での操作に対応して出力される制御信号S3は、前記熱動弁コントローラCV3に出力され、これに応じて熱動弁コントローラCV3から出力される制御信号S31,S32,S33によって各熱動弁V31,V32,V33の開閉動作が制御される。これにより、前記リモコン装置53を適宜に操作することで前記冷温水パネル351、前記暖房パネル352、及び前記床暖房パネル353の運転状態を個別に制御可能となる。なお、熱動弁コントローラCV3と前記室外機1の制御を行う室外機制御部(後述)との間は双方向通信可能に接続されており、前記制御信号S3に対応する制御信号SS3が室外機制御部へと入力され、これによって前記共通往き管362Aへ供給される冷温水の流量や温度等が制御される(詳細は後述)。
なお、前記した熱動弁コントローラCV1,CV2,CV3が、各請求項記載の熱動弁制御部に相当している。
次に、前記室外機1の概略的なシステム構成を図3(a)に示す。図3(a)において、室外機1は、例えばHFCなどの合成化合ガスを冷媒として循環させ室外での吸放熱を行う冷媒循環回路21と、例えば不凍液などを冷温水として循環させ前記複数の室内端末機(前記の例では、2つの冷温水パネル251,351、2つの暖房パネル252,352、4つの床暖房パネル153,153,153,353)での吸放熱を行う、(前記主往き管2及び前記冷温水往き管162,262,362、並びに、前記主戻り管3及び前記冷温水戻り管163,263,363からなる)冷温水循環回路22と、の間における熱交換を行うものである。
すなわち、前記冷媒循環回路21は、前記室外機1に備えられた、前記冷媒の循環方向を切り替える四方弁6と、前記冷媒を圧縮する圧縮機7と、前記冷媒と外気との熱交換を行う室外熱交換器8と、前記冷媒を減圧膨張させる膨張弁9と、前記主往き管2及び前記主戻り管3を循環する前記冷温水と前記冷媒との熱交換を行う水−冷媒熱交換器11とを、冷媒配管15で接続して形成されている。なお、前記冷媒配管15で互いに接続された前記四方弁6、前記圧縮機7、前記室外熱交換器8、前記膨張弁9によってヒートポンプ装置が構成されている。また、前記室外熱交換器8に送風する室外ファン10がさらに設けられている。
前記四方弁6は4つのポートを備える弁であり、(前記冷媒配管15の一部を構成する)冷媒主経路15a用の2つのポートのそれぞれに対して、(前記冷媒配管15の一部を構成する)他の冷媒副経路15b用の2つのポートのいずれに接続するかを切り替える。冷媒副経路15b用の2つのポートどうしはループ状に配置された冷媒副経路15bで接続されており、この冷媒副経路15b上に前記圧縮機7が設けられている。
前記圧縮機7は、低圧ガス状態の冷媒を昇圧して高圧ガス状態にするとともに、室外機1内における冷媒配管15全体の冷媒を循環させるポンプとしても機能する。
また、前記四方弁6の冷媒主経路15a用の2つのポートどうしは、ループ状に配置された前記冷媒主経路15aで接続されており、この冷媒主経路15a上に前記室外熱交換器8、前記膨張弁9、及び前記水−冷媒交換器11が順に(図3(a)に示す例では冷媒主経路15a左回りの順に)設けられている。
前記室外熱交換器8は、その内部を通過するガス状態の前記冷媒の温度が室外の外気温度より高い場合は、その冷媒の熱を放熱して液体状態に凝縮させる凝縮器として機能する。また、その内部を通過する液体状態の前記冷媒の温度が室外の外気温度より低い場合は外気の熱を冷媒に吸熱してガス状態に蒸発させる蒸発器として機能する(後述の図3(b)参照)。
前記室外ファン10は、前記室外熱交換器8に対して送風することで、室外熱交換器8の性能を向上させる。
前記膨張弁9は、高圧液体状態の前記冷媒を減圧膨張させて低圧液体状態とするよう機能する。
水−冷媒熱交換器11は、前記のように冷媒主経路15aに接続されてその内部に冷媒を通過させるとともに、前記主往き管2及び前記主戻り管3にも接続されてその内部に冷温水を通過させる。水−冷媒熱交換器11の内部を通過する液体状態の冷媒の温度が前記冷温水の温度より低い場合は、冷媒に対して冷温水の熱を吸熱しガス状態に蒸発させる蒸発器として機能する。また、水−冷媒熱交換器11の内部を通過するガス状態の冷媒の温度が冷温水の温度より高い場合は、冷媒に対してその熱を冷温水に放熱し液体状態に凝縮させる凝縮器として機能する(後述の図3(b)参照)。
一方、前記冷温水循環回路22は、前記室外機1に備えられた、前記水−冷媒熱交換器11、前記冷温水に循環圧力を加える循環ポンプ12、及びシスターンタンク13と、前記複数の室内端末機(前記の例では、2つの冷温水パネル251,351、2つの暖房パネル252,352、4つの床暖房パネル153,153,153,353)を、前記主往き管2及び前記冷温水往き管162,262,362、並びに、前記主戻り管3及び前記冷温水戻り管163,263,363で接続して形成されている。
前記水−冷媒熱交換器11は、前記主往き管2及び前記主戻り管3に接続されており、前記主戻り管3上に、前記シスターンタンク13及び前記循環ポンプ12が設けられている。
前記シスターンタンク13は、キャビテーションなどで冷温水中に生じた気泡の分離(気水分離機能)と、前記冷温水循環回路22における膨張冷温水の吸収及び冷温水の補給を行う。
前記循環ポンプ12は、前記主往き管2及び前記主戻り管3全体に冷温水を循環させるよう機能する。
なお、このとき、室外機1は、当該室外機1の制御を行う室外機制御部CU(熱源制御部に相当)を備えている。この室外機制御部は、主にCPU、ROM、RAM等を備えたマイクロコンピュータで構成され、前記リモコン装置51,52,53からの前記制御信号S1,S2,S3に対応した前記熱動弁コントローラCV1、CV2,CV3からの前記制御信号SS1,SS2,SS3に基づいて、室外機1全体(前記の圧縮機7、四方弁6、膨張弁9、室外ファン10、循環ポンプ12等)に対し公知の手法により適宜の制御を行う。
なお、前記の図2中においては、前記の熱動弁V1,V21,V22,V31,V32,V33及び熱動弁コントローラCV1,CV2,CV3が室外機1の外に配置されている場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、熱動弁V1,V21,V22,V31,V32,V33を室外機1に内蔵することも可能である。この場合、熱動弁コントローラCV1,CV2,CV3は省略されるとともに、前記室外機制御部CUが熱動弁コントローラと同等の機能を有する(熱動弁制御部に相当)ことになる。
上記構成の冷媒循環回路21において、前記圧縮機7は冷媒副経路15b上において一方向に冷媒を循環させるものであり、前記四方弁6の切り替えによって冷媒主経路15a上の冷媒の循環方向を制御する。前記図3(a)は冷房運転時の循環方向を示しており、圧縮機7から吐出した冷媒が室外熱交換器8、膨張弁9、水−冷媒熱交換器11の順で流通する。これにより、低温・低圧で吸入されたガス状態の冷媒が前記圧縮機7で圧縮されて高温・高圧のガスとなった後、前記室外熱交換器8(凝縮器として機能)において前記室外ファン10の送風で冷却されることで外気に熱を放出しながら高圧の液体に変化する。こうして液体になった冷媒は前記膨張弁9で減圧されて低圧の液体となり蒸発しやすい状態となる。その後、低圧の液体が前記水−冷媒熱交換器11(蒸発器として機能)において蒸発してガスに変化することで前記主戻り管3からの冷水から吸熱を行う。そして冷媒は、低温・低圧のガスとして再び前記圧縮機7へと戻る。
このとき、前記のようにして水−冷媒熱交換器11で冷却された冷水は、主往き管2及び冷温水往き管162,262,362から前記複数の室内端末機(2つの冷温水パネル251,351、2つの暖房パネル252,352、4つの床暖房パネル153,153,153,353)のうち前記冷温水パネル251,351に供給されて室内空気から吸熱して室内を冷却し、その後に前記シスターンタンク13を通過して再び前記循環ポンプ12へ戻る。以上のような冷媒循環回路21の冷凍サイクルと冷温水循環回路22との間で熱交換を行うことにより、室内空調の一種としての、室内空気の温度を下げる冷房運転が行われる。
一方、図3(b)は暖房運転時の循環方向を示しており、圧縮機7から吐出した冷媒が水−冷媒熱交換器11、膨張弁9、室外熱交換器8の順で流通する。これにより、低温・低圧で吸入されたガス状態の冷媒が前記圧縮機7で圧縮されて高温・高圧のガスとなった後、前記水−冷媒熱交換器11(凝縮器として機能)において前記主戻り管3からの温水に熱を放出しながら高圧の液体に変化する。こうして液体になった冷媒は前記膨張弁9で減圧されて低圧の液体となり蒸発しやすい状態となる。その後、低圧の液体が前記室外熱交換器8(蒸発器として機能)において蒸発してガスに変化することで外気から吸熱する。そして冷媒は、低温・低圧のガスとして再び前記圧縮機7へと戻る。
このとき、前記のようにして水−冷媒熱交換器11で加熱された温水は、主往き管2から前記複数の室内端末機(2つの冷温水パネル251,351、2つの暖房パネル252,352、4つの床暖房パネル153,153,153,353)のうち少なくとも1つに供給されて室内空気に放熱して室内を加温し、その後に前記シスターンタンク13を通過して再び前記循環ポンプ12へ戻る。以上のような冷媒循環回路21の冷凍サイクルと冷温水循環回路22との間で熱交換を行うことにより、室内空調の一種としての、室内空気の温度を上げる暖房運転が行われる。
次に、前記リモコン装置51A,51B,51C,52,53の詳細について、説明する。
まず、図4(a)〜(d)にリモコン装置53(1つの共通のリモコンの一例に相当)の外観を示す。リモコン装置53には、表示部250と、前記室内端末機の運転開始・停止を指示するための「運転/停止」ボタン253と、前記室内端末機に対しタイマーによる運転を指示するための「タイマー」ボタン254と、前記室内端末機の運転態様(冷房・暖房や通常モード・セーブモード等)の切替を指示する「運転切替」ボタン255と、画面表示を1つ前の画面に戻すための「戻る」ボタン257と、「メニュー/決定」ボタン258と、上下左右方向への十字キー259と、が備えられている。なお、前記「運転/停止」ボタン253、前記「タイマー」ボタン254、前記「運転切替」ボタン255、前記「戻る」ボタン257と、前記「メニュー/決定」ボタン258、及び、前記十字キー259が、各請求項記載の操作部に相当している(以下適宜、単に「操作部259等」という)。また、図示を省略しているが、リモコン装置53には、後述する各種の表示を行うための、表示制御手段としてのCPUや記憶部としてのメモリ等が内蔵されている。
前記表示部250は、前記CPUの制御により、複数の設定画面(後述の画面201〜203)を切替可能に表示することができる。すなわち、表示部250は、図4(a)に示す例では、温水・冷水の温度設定や冷房・暖房切替等を含む、前記温調システムS全体に係わる設定を行うための全体設定画面200を表示(詳細内容は後述)している。また、図4(b)に示す例では、表示部250は、前記リビングR1Bに設けられた冷温水パネル351の運転開始・停止設定を含む、当該冷温水パネル351に係わる設定を行うための端末設定画面201を表示(詳細内容は後述)している。さらに、図4(c)に示す例では、表示部250は、前記ダイニングR1Cに設けられた暖房パネル352の運転開始・停止設定を含む、当該暖房パネル352に係わる設定を行うための端末設定画面202を表示(詳細内容は後述)している。さらに、図4(d)に示す例では、表示部250は、前記キッチンR1Dに設けられた床暖房パネル353の運転開始・停止設定を含む、当該床暖房パネル353に係わる設定を行うための端末設定画面203を表示している。
このとき、前記表示部250に表示される各設定画面200〜203のうち一方側端部又はその近傍の特定部位(この例では全体設定画面200上部の左端)に、前記全体設定画面200を選択するための、「メイン」表記のタブTM(全体操作タブに相当)が上方へ突出するように設けられている。また、各設定画面200〜203の前記特定部位以外の部分に、前記端末設定画面201を選択するための「A」表記のタブTA(端末操作タブの一例に相当)、前記端末設定画面202を選択するための「B」表記のタブTB(端末操作タブの一例に相当)、前記端末設定画面203を選択するための「C」表記のタブTC(端末操作タブの一例に相当)が設けられている。詳細には、前記タブTAは、各設定画面200〜203の上部左寄りに設けられ、前記タブTBは、各設定画面200〜203の上部中央付近に設けられ、前記タブTCは、各設定画面200〜203の上部右寄りに設けられている。これらタブTM,TA,TB,TC(これらタブTM及びタブTA,TB,TC。以下適宜、単に「タブT」と総称する)は、前記の各設定画面200〜203のうちいずれが表示されている状態においても操作可能にそれぞれ表示されており(図4(a)〜(d)参照)、前記操作部259等を介し、前記タブTM,TA,TB,TCのいずれかを操作することにより、当該操作されたタブTM,TA,TB,TCを備えた前記設定画面200〜203を表示することができる。但し、この例では、これらタブTM,TA,TB,TCのうちいずれか1つが選択されているとき、その選択されたタブTから移動して選択できるのは、当該タブTに隣接するタブTに限定される。これに対応して、表示状態にある設定画面200〜203に対応するタブTM,TA,TB,TCでは、上記CPUの制御により、図4(a)〜(d)に示すように、各タブTから移動可能な他のタブTの位置の方向(配置される側)を表すように、上記「メイン」「A」「B」「C」の表記それぞれの両サイドに、「▲(右向き)」「▲(左向き)」の表示が行われる。
例えば、図4(b)に示すように、設定画面201で選択状態にあるタブTAについては、当該タブTAから移動して選択できるのはタブTM及びタブTBだけであることから、タブTAの両サイドに、タブTMの側に対応した「▲(左向き)」の表示とタブTBの側に対応した「▲(右向き)」の表示とがそれぞれ行われる。
同様に、図4(c)に示すように、設定画面202で選択状態にあるタブTBについては、当該タブTBから移動して選択できるのはタブTA及びタブTCだけであることから、タブTBの両サイドに、タブTAの側に対応した「▲(左向き)」の表示とタブTCの側に対応した「▲(右向き)」の表示とがそれぞれ行われる。
一方、図4(a)に示すように、設定画面200で選択状態にあるタブTMについては、当該タブTMから移動して選択できるのはタブTAだけであることから、タブTMの右側にのみ、タブTAの側に対応した「▲(右向き)」の表示のみが行われる。
同様に、図4(d)に示すように、設定画面203で選択状態にあるタブTCについては、当該タブTCから移動して選択できるのはタブTBだけであることから、タブTCの左側にのみ、タブTBの側に対応した「▲(左向き)」の表示のみが行われる。
次に、図5(a)〜(c)にリモコン装置52(1つの共通のリモコンの一例に相当)の外観を示す。このリモコン装置52は、前記表示制御手段としてのCPUの制御に基づき表示される表示部250におけるタブの数(言い替えれば切り替え表示可能な設定画面の数)が異なる以外は、前記リモコン装置53と同様の構成である。
すなわち、表示部250は、図5(a)に示す例では、前記と同様の前記温調システムS全体に係わる設定を行うための、前記タブTMを備えた全体設定画面210を表示する。また、図5(b)に示す例では、表示部250は、前記子供室R2Aに設けられた冷温水パネル251の運転開始・停止設定を含む、当該冷温水パネル251に係わる設定を行うための端末設定画面211を表示している。さらに、図5(c)に示す例では、表示部250は、前記子供室R2Bに設けられた暖房パネル252の運転開始・停止設定を含む、当該暖房パネル252に係わる設定を行うための端末設定画面212を表示している。そして、前記図4と同様、図5に示すタブTM,TA,TBも、前記の各設定画面210〜212のうちいずれが表示されている状態においても操作可能にそれぞれ表示されており(図5(a)〜(c)参照)、前記操作部259等を介し、前記タブTM,TA,TBのいずれかを操作することにより、当該操作されたタブTM,TA,TBを備えた前記設定画面210〜212を表示することができる。なお、図示のように、各タブTM,TA,TBの選択状態においては、前述と同様の「▲(右向き)」「▲(左向き)」の表示が行われる。
次に、図6(a)〜(b)にリモコン装置51A,51B,51C(複数のリモコンに相当)の外観を示す。これらリモコン装置51A〜Cのそれぞれは、前記表示制御手段としてのCPUの制御に基づき表示される表示部250におけるタブの数(言い替えれば切り替え表示可能な設定画面の数)が異なる以外は、前記リモコン装置53,52と同様の構成である。
すなわち、図6(a)に示す例では、表示部250は、前記と同様の前記温調システムS全体に係わる設定を行うための、前記タブTMを備えた全体設定画面220を表示する。
また、図6(b)に示す例では、表示部250は、前記床暖房パネル153(リモコン装置51Aでは前記洋室R1Aに設けた床暖房パネル153、リモコン装置51Bでは前記洋室R2Dに設けた床暖房パネル153、リモコン装置51Cでは前記寝室R2Cに設けた床暖房パネル153)の運転開始・停止設定を含む、当該床暖房パネル153に係わる設定を行うための端末設定画面221を表示している。そして、前記図4及び図5と同様、図6に示すタブTM,TAも、前記の各設定画面220,221のうちいずれが表示されている状態においても操作可能にそれぞれ表示されており(図6(a)〜(b)参照)、前記操作部259等を介し、前記タブTM,TAのいずれかを操作することにより、当該操作されたタブTM,TAを備えた前記設定画面220,221を表示することができる。なお、図示のように、各タブTM,TAの選択状態においては、前述と同様の「▲(右向き)」「▲(左向き)」の表示が行われる。
次に、前記のようにして、タブを用いて表示部250に表示する設定画面を切り替えることができる前記リモコン装置51A〜C,52,53のうち、前記表示制御手段としてのCPUの制御によって表示部250において実現される、具体的な画面遷移の例を、前記リモコン装置53の場合を例にとって説明する。
前記リモコン装置53において、図示しないスイッチ等により電源が投入された後の状態を図7(a)に示す。図示のように、リモコン装置53の表示部250は、電源投入直後においては、(前記全体設定画面200でなく)端末設定画面201〜203のうち予め定められたいずれか1つ、この例では前記端末設定画面201が表示される。CPUによるこのような表示部250への制御によって、結果的に、全体設定画面200の表示状態にはなりにくくかつ端末設定画面201の表示状態になりやすくなる制御が実行されており、このCPUの制御機能が各請求項記載の表示状態制限手段に相当している。
このとき、端末設定画面201は、中央に配置され、対応する室内端末機(この例では前記冷温水パネル351。以下同様)の運転状態を表す運転状態表示領域201Aと、右端に配置され、前記冷温水パネル351に供給される冷温水の温度レベルを表示する冷温水レベル表示領域201Cと、前記運転状態表示領域201Aと前記冷温水レベル表示領域201Cとの間に配置され、前記冷温水レベル表示領域201Cでの温度レベルをインジケータ表示するインジケータ領域201Bと、を備えている。
図示の例では、前記運転状態表示領域201Aには、リビングR1Bに設けられた前記冷温水パネル351に対し前記室外機1からの温水により暖房が実行可能な設定状態であるものの、暖房運転が行われていない状態を表す「リビング 温水暖房 停止」の表示がなされている。また前記冷温水レベル表示領域201Cには、暖房時における温水の前記温度レベル(前記熱動弁V31の開閉タイミングに対応している)が、例えば10段階のうち5段階目に予め(可変に)設定されていることを表す「5」が表示され、前記インジケータ領域201Bには、それに対応するインジケータ表示が行われている。
なおこのとき、前述したように、「メイン」表記のタブTM、「A」表記のタブTA、「B」表記のタブTB、「C」表記のタブTCが、操作可能にそれぞれ表示されている。そしてそれらのうち前記タブTAには、対応する前記室内端末機(この例では前記冷温水パネル351)の運転状態を表す状態表示部DA(この例では停止状態である「OFF」表記)が設けられ、前記タブTBには、対応する前記室内端末機(この例では前記暖房パネル352)の運転状態を表す状態表示部DB(この例では停止状態である「OFF」表記)が設けられ、前記タブTCには、対応する前記室内端末機(この例では前記床暖房パネル353)の運転状態を表す状態表示部DC(この例では停止状態である「OFF」表記)が設けられている。なお、これら状態表示部DA,DB,DCが、各請求項記載の第1状態表示部に相当している。また、詳細な説明を省略するが、他のリモコン装置52,51A,51B,51Cにおいても同様の構成となっている。
前記図7(a)に示した状態から、前記十字キー259の左向き▲キーを長めの所定時間だけ押下して前記タブTMを操作することで、図7(b)に示す前記全体設定画面200へ移行する。このとき、前記左向き▲キーへの前記所定時間分の操作として、通常の前記操作部259等への操作(後述の前記十字キー259に対する単押し操作参照)よりも操作労力の大きい、例えば3秒間の長押し操作(第2操作労力に相当)又は当該3秒間を超える時間の長押し操作が行われた場合に限り、前記移行が行われる。なお、この例では、前記リモコン装置53における前記端末設定画面201から前記全体設定画面200への移行を例に取っているが、他の前記端末設定画面202,203から前記全体設定画面200への移行においても、前記タブTMに対し前記同様の3秒間以上の長押し操作がなされた場合に限り実行される。さらに、詳細な説明を省略するが、前記リモコン装置52における前記端末設定画面211,212から前記全体設定画面210への移行(図5参照)や、前記リモコン装置51A〜Cにおける前記端末設定画面221から前記全体設定画面220への移行についても、対応する前記タブTMに対し前記同様の3秒間以上の長押し操作がなされた場合に限り実行される。CPUによるこのような表示部250への制御によっても、結果的に、全体設定画面200等の表示状態にはなりにくくかつ端末設定画面201等の表示状態になりやすくなる制御が実行されており、このCPUの制御機能も、各請求項記載の表示状態制限手段に相当している。
図7(b)において、前記全体設定画面200は、中央に配置され、前記温調システムS全体の運転状態を表す運転状態表示領域200Aと、右端に配置され、前記室外機1から温調システムS全体に供給される冷温水の温度設定(ユーザが前記操作部259等を用いて設定可能)を表示する温度設定表示領域200Cと、前記運転状態表示領域200Aの下部に配置され、前記温調システムSに配置されかつ当該リモコン装置53の操作対象ではない前記室内端末機(例えば、前記リモコン装置52により操作される前記冷温水パネル251や暖房パネル252、前記リモコン装置51A〜Cにより操作される前記床暖房パネル153等)の運転状態を表示する、他機表示領域200B(第2状態表示部に相当)と、を備えている。
図示の例では、前記運転状態表示領域200Aには、前記室外機1から温水を供給し温調システムS全体として暖房運転可能な設定状態であるものの、まだ暖房運転が行われていない状態を表す「温水暖房 停止」の表示がなされている。また前記温度設定表示領域200Cには、暖房用にユーザが予め(可変に)設定した温水の前記温度設定「40℃」が表示されている。また、前記他機表示領域200Bには、前記操作対象ではない室内端末機(以下適宜、「非対象端末機」という)が運転されていないことを表す「他機 OFF」の表示がなされている。なおこのとき、前記非対象端末機に関する前記他機表示領域200Bでは、前記した冷温水パネル251、暖房パネル252、床暖房パネル153等のうちいずれか1つでも運転されていれば「ON」で、全てが停止状態にある場合に限り「OFF」と表示しても良い。あるいは、予め定められた特定の少なくとも1つの前記非対象端末機(例えば前記冷温水パネル251)が運転されていれば「ON」、停止状態にあれば「OFF」と表示しても良い。なお、詳細な説明を省略するが、他のリモコン装置52,51A,51B,51Cの全体設定画面210,220においても、同様の他機表示領域が備えられている。
前記図7(b)に示した状態から、前記「運転切替」ボタン255が操作されると、前記全体設定画面200は、図7(c)に示す状態へ移行する。図示のように、前記「運転切替」ボタン255の操作により、前記運転状態表示領域200Aは、前記室外機1から冷水を供給し温調システムS全体として冷房運転可能な設定状態で、かつ当該冷房運転がまだ行われていない状態を表す「冷水冷房 停止」の表示に切り替わる。同様に、前記温度設定表示領域200Cは、冷房用にユーザが予め(可変に)設定した冷水の前記温度設定「15℃」が表示されている。
前記図7(c)に示した状態から、前記十字キー259の右向き▲キーを短い所定時間だけ押下して前記タブTAを操作することで、図7(d)に示す前記端末設定画面201へ再び移行する。このとき、前記右向き▲キーへの前記所定時間分の操作として、前述の3秒間の長押し操作よりも操作労力の小さい、例えばごく短時間(例えば0.01秒)間の押し操作(第1操作労力に相当)又は当該0.01秒間を超える時間の押し操作(以下適宜、それらの押し操作を単に「単押し操作」という)が行われると、前記移行が行われる。CPUによるこのような表示部250への制御によって、結果的に、全体設定画面200の表示状態にはなりにくくかつ端末設定画面201の表示状態になりやすくなる制御が実行されており、このCPUの制御機能も、各請求項記載の表示状態制限手段に相当している。
あるいは、前記図7(c)のように前記全体設定画面200が表示され、かつ前記操作部259等による操作のない状態(以下適宜、単に「非操作状態」という)が、予め定められた所定時間(例えば10分間)継続したか否か、が前記CPUによって判定され、その判定が満たされたとき(言い替えれば非操作状態が10分以上になったとき)、前記図7(c)に示した状態から前記図7(d)の前記端末設定画面201へ移行するようにしてもよい。CPUによるこの制御によっても、結果的に、全体設定画面200の表示状態にはなりにくくかつ端末設定画面201の表示状態になりやすくなる制御が実行されており、このCPUの制御機能も、各請求項記載の表示状態制限手段に相当している。なおこの場合、前記の判定を行うCPUが、各請求項記載の判定手段として機能する。なお、他のリモコン装置52,51A,51B,51Cの前記全体設定画面210,220においても同様である。
なお、上記のように全体設定画面200が表示されかつ非操作状態が所定時間継続したときに、別の運転中の室内端末機(例えば前記暖房パネル352や床暖房パネル353)があった場合は、当該運転中の室内端末機に対応する端末設定画面(上記の例では暖房パネル352に対応する端末設定画面202や床暖房パネル353に対応する端末設定画面203)に移行するようにしてもよい(図示省略)。この場合、前記運転中の室内端末機の設定を即座に変更できる表示状態とすることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
図7(d)において、前記端末設定画面201では、前記した「運転切替」ボタン255の操作によって、前記運転状態表示領域201Aは、リビングR1Bに設けられた前記冷温水パネル351に対し前記室外機1からの冷水により冷房が実行可能な設定状態であるものの、冷房運転が行われていない状態を表す「リビング 冷水冷房 停止」の表示に切り替わっている。また前記冷温水レベル表示領域201Cでは、冷房時における冷水の前記温度レベル(前記熱動弁V31の開閉タイミングに対応している)が、例えば10段階のうち5段階目であることを表す「5」が表示され、前記インジケータ領域201Bには、それに対応するインジケータ表示が行われている。
前記図7(d)に示した状態から、前記「運転/停止」ボタン253が操作されると、前記端末設定画面201は、図7(e)に示す状態へ移行する。図示のように、前記「運転/停止」ボタン253の操作により、前記運転状態表示領域201Aは、前記室外機1から冷水が供給され温調システムS全体として冷房運転が開始された状態を表す「リビング 冷水冷房 運転中」の表示に切り替わり、状態表示部DAは、「OFF」表記から「ON」表記に切り替わる。なお、前記冷温水レベル表示領域201Cでは、前記冷房運転により供給される冷水の温度レベルが、前記図7(d)に引き続き「5」であることが表示されている。
一方、前記図7(a)〜(e)により説明した画面遷移例とは異なる別の画面遷移例を図8(a)〜(c)により説明する。図8(a)は、前記図7(a)と同一の、電源投入直後の前記端末設定画面201を表している。
この図8(a)に示した状態から、前記十字キー259の左向き▲キーに対し、前記図7(a)において説明した3秒間の長押し操作よりも短い時間の操作(例えば前述の単押し操作)が行われると、前記端末設定画面201は、図8(b)に示す状態へ移行する。図示のように、前記運転状態表示領域201Aに代え、メッセージ表示領域201Dが表示され、さらにそのメッセージ領域201Dの下部に、ガイド表示領域201Eが表示されている。前記メッセージ表示領域201Dには、前記図7(a)において説明した3秒間の長押し操作を行わない限り前記全体設定画面200への移行は不可能であることを表す、”メイン画面への移行は「▲(左向き)」を3秒押ししてください”の注意喚起メッセージが表示される。前述したように、CPUによるこのような表示部250への制御によって、結果的に、全体設定画面200の表示状態にはなりにくくかつ端末設定画面201の表示状態になりやすくなる制御が実行されており、このCPUの制御機能も、各請求項記載の表示状態制限手段に相当している。なお、前記のガイド表示領域201Eには、この注意喚起メッセージの画面を閉じるには前記「戻る」ボタン257を操作すればよいということを報知するための、”[戻る]でメッセージ画面を閉じます”というガイド表示が行われる。
前記図8(b)に示した状態から、前記「戻る」ボタン257を操作することで、図8(c)に示す前記端末設定画面201へ再び移行する。あるいは、前記と同様、図8(b)の状態で前記非操作状態が、予め定められた所定時間(例えば10秒間)継続したとき、当該図8(b)の状態から図8(c)の前記端末設定画面201へ移行するようにしてもよい。
また、さらに異なる別の画面遷移例を図9(a)〜(e)により説明する。図9(a)は、前記の図7(a)及び図8(a)と同一の、電源投入直後の前記端末設定画面201を表している。
この図9(a)に示した状態から、前記十字キー259の右向き▲キーを押下して前記タブTBを操作(前記単押し操作)することで、図9(b)に示す前記端末設定画面202へ移行する。図9(b)において、この端末設定画面202は、前記端末設定画面201と同様、中央に配置され対応する室内端末機(この例では前記暖房パネル352。以下同様)の運転状態を表す運転状態表示領域202Aと、右端に配置され、前記暖房パネル352に供給される冷温水の温度レベルを表示する冷温水レベル表示領域202Cと、前記運転状態表示領域202Aと前記冷温水レベル表示領域202Cとの間に配置され、前記冷温水レベル表示領域202Cでの温度レベルをインジケータ表示するインジケータ領域202Bと、を備えている。
図示の例では、前記運転状態表示領域202Aには、ダイニングR1Cに設けられた前記暖房パネル352に対し前記室外機1からの温水により暖房が実行可能な設定状態であるものの、暖房運転が行われていない状態を表す「ダイニング 温水暖房 停止」の表示がなされている。また前記冷温水レベル表示領域202Cには、暖房時における温水の前記温度レベル(前記熱動弁V32の開閉タイミングに対応している)が、例えば10段階のうち5段階目であることを表す「5」が表示され、前記インジケータ領域202Bには、それに対応するインジケータ表示が行われている。
前記図9(b)に示した状態から、前記十字キー259の左向き▲キーを押下して前記タブTAを操作(前記単押し操作)することで、図9(c)に示す、前記図9(a)と同様の端末設定画面201へ再び移行する。すなわち、端末設定画面201では、前記したように、前記運転状態表示領域201Aにて、リビングR1Bの前記冷温水パネル351に対し前記室外機1からの温水により暖房が実行可能な設定状態であるものの暖房運転が行われていない状態を表す「リビング 温水暖房 停止」の表示がなされ、前記冷温水レベル表示領域201Cには、暖房時における温水の温度レベルが5段階目であることを表す「5」が表示され、前記インジケータ領域201Bで対応するインジケータ表示が行われている。
この図9(c)に示される状態から、前記「運転切替」ボタン255が操作されると、前記端末設定画面201は、図9(d)に示す状態へ移行する。図示のように、前記「運転切替」ボタン255の操作により、前記運転状態表示領域201Aは、通常運転から(予め定められた)セーブモード運転の表示へ切り替わる。すなわち、リビングR1Bの前記冷温水パネル351に対し前記室外機1からの温水によりセーブモードでの暖房が実行可能な設定状態であるものの暖房運転が行われていない状態を表す、「リビング 暖房セーブ 停止」の表示に切り替わる。
前記図9(d)に示した状態から、前記「運転/停止」ボタン253が操作されると、前記端末設定画面201は、図9(e)に示す状態へ移行する。図示のように、前記「運転/停止」ボタン253の操作により、前記運転状態表示領域201Aは、リビングR1Bの前記冷温水パネル351に対し前記室外機1から温水が供給され前記セーブモードでの暖房運転が開始された状態を表す、「リビング 暖房セーブ 運転中」の表示に切り替わり、状態表示部DAは、「OFF」表記から「ON」表記に切り替わる。なお、前記冷温水レベル表示領域201Cでは、前記暖房運転により供給される温水の温度レベルが、前記図9(d)に引き続き「5」であることが表示されている。
さらに、前記図9(e)に示す前記端末設定画面201からの画面遷移の例を、図10、図11、図12により説明する。
まず、前記図9(e)の状態から、前記十字キー259の▼キーが操作されると、前記端末設定画面201は、図10(a)に示す状態へ移行する。図示のように、前記▼キーの操作により、前記冷温水レベル表示領域201C及び前記インジケータ領域201Bに表示される、前記暖房運転により供給される温水の温度レベルが、前記図9(e)の「5」から「4」に1段階下がった状態に切り替わっている。
この図10(a)に示した状態から、前記十字キー259の右向き▲キーを押下して前記タブTBを操作(前記単押し操作)することで、図10(b)に示す前記端末設定画面202へ移行する。図10(b)において、この端末設定画面202では、前記運転状態表示領域202Aは、ダイニングR1Cの前記暖房パネル352に対し前記室外機1からの温水により前記セーブモードでの暖房が実行可能な設定状態であるものの(前記図9(b)での設定に引き続き)暖房運転が行われていない状態であることを表す「ダイニング 暖房セーブ 停止」の表示に切り替わる。なお前記冷温水レベル表示領域202Cでは、前記暖房運転により供給可能な温水の温度レベルが、引き続き前記図9(b)での設定どおりに「5」であることが表示されている。
この図10(b)の状態から、前記十字キー259の▼キーが操作されると、前記端末設定画面202は、図10(c)に示す状態へ移行する。図示のように、前記▼キーの操作により、前記冷温水レベル表示領域202C及び前記インジケータ領域202Bに表示される、前記暖房運転により供給可能な温水の温度レベルが、前記図10(b)の「5」から「4」に1段階下がった状態に切り替わっている。
前記図10(c)に示した状態から、前記「運転/停止」ボタン253が操作されると、前記端末設定画面202は、図10(d)に示す状態へ移行する。図示のように、前記「運転/停止」ボタン253の操作により、前記運転状態表示領域202Aは、前記「ダイニング 暖房セーブ 停止」の表示から、ダイニングR1Cの前記暖房パネル352に対し前記室外機1から温水が供給され前記セーブモードでの暖房運転が開始された状態を表す、「ダイニング 暖房セーブ 運転中」の表示に切り替わり、状態表示部DBは、「OFF」表記から「ON」表記に切り替わる。なお、前記冷温水レベル表示領域202Cでは、前記暖房運転により供給される温水の温度レベルが、前記図10(c)に引き続き「4」であることが表示されている。
この図10(d)に示される状態から、前記「運転切替」ボタン255が操作されると、前記端末設定画面202は、図10(e)に示す状態へ移行する。図示のように、前記「運転切替」ボタン255の操作により、前記運転状態表示領域202Aは、前記セーブモードでの運転から前記通常運転の表示へと切り替わる。すなわち、ダイニングR1Cの前記暖房パネル352に対し前記室外機1からの温水が供給され、通常モードでの暖房運転が開始された状態を表す、「ダイニング 温水暖房 運転中」の表示に切り替わる。なお、前記冷温水レベル表示領域202Cでは、前記暖房運転により供給される温水の温度レベルが、前記図10(d)に引き続き「4」であることが表示されている。
一方、前記図9(e)の状態から、前記十字キー259の左向き▲キーが操作(前記長押し操作)されると、図11(a)に示す前記全体設定画面200へ移行する。前述したように、CPUによるこのような表示部250への制御によって、結果的に、全体設定画面200の表示状態にはなりにくくかつ端末設定画面202の表示状態になりやすくなる制御が実行されており、このCPUの制御機能も、各請求項記載の表示状態制限手段に相当している。図11(a)に示すように、この例では、前記運転状態表示領域200Aに、前記室外機1から温水を供給し温調システムS全体として前記セーブモードでの暖房運転が行われている状態を表す「暖房セーブ 運転中」の表示がなされている。また前記温度設定表示領域200Cには、暖房用にユーザが予め(可変に)設定した温水の前記温度設定「40℃」が表示されている。また、前記他機表示領域200Bには、前記非対象端末機が運転されていないことを表す「他機 OFF」の表示がなされている。
この図11(a)の状態から、前記十字キー259の▼キーが操作されると、前記全体設定画面200は、図11(b)に示す状態へ移行する。図示のように、前記▼キーの操作により、前記温度設定表示領域200Cに表示される、前記暖房運転により温調システムS全体に供給されている温水の温度設定が、前記図11(a)の「40℃」から「39℃」に1℃下がった状態に切り替わっている。
前記図11(b)に示した状態から、前記「運転切替」ボタン255が操作されると、前記全体設定画面200は、図11(c)に示す状態へ移行する。図示のように、前記「運転切替」ボタン255の操作により、前記運転状態表示領域200Aは、前記室外機1から冷水を供給し温調システムS全体として前記セーブモードでの冷房運転が行われている状態を表す「冷房セーブ 運転中」の表示に切り替わる。また、前記温度設定表示領域200Cは、冷房用にユーザが予め(可変に)設定した冷水の前記温度設定「15℃」の表示に切り替わっている。
前記図11(c)に示した状態から、前記十字キー259の右向き▲キーを押下して前記タブTAを操作(前記単押し操作)することで、図11(d)に示す前記端末設定画面201へ再び移行する。図示のように、この端末設定画面201の前記運転状態表示領域201Aでは、リビングR1Bの前記冷温水パネル351に対し前記室外機1から冷水が供給され前記セーブモードでの冷房運転中であることを表す、「リビング 冷房セーブ 運転中」が表示される。なお、前記冷温水レベル表示領域201Cには、冷房時における冷水の前記温度レベル(前記熱動弁V31の開閉タイミングに対応している)が、前記5段階目に予め(可変に)設定されていることを表す「5」が表示され、前記インジケータ領域201Bには、それに対応するインジケータ表示が行われている。なお、前記同様、前記全体設定画面201から前記端末設定画面201への移行に限られず、他の前記端末設定画面202,203への移行も、対応する前記タブTB,TCの前記単押し操作により実行される。さらに、前記全体設定画面210から前記端末設定画面211,212への移行や前記全体設定画面220から前記端末設定画面221への移行についても、対応する前記タブTA,TBに対し前記単押し操作がなされた場合に実行される。
あるいは、前記と同様、前記図11(c)のように前記全体設定画面200が表示され、前記非操作状態が例えば10分間継続したか否かが前記CPUによって判定され(前記判定手段としての機能)、その判定が満たされたとき前記図11(c)に示した状態から前記図11(d)の前記端末設定画面201へ移行するようにしてもよい。なお、他のリモコン装置52,51A,51B,51Cの前記全体設定画面210,220においても同様である。
また一方、前記図9(e)の状態から、前記十字キー259の左向き▲キーに対し、前記単押し操作が行われると、前記と同様、前記端末設定画面201が、図12(a)に示す状態へ移行する。図示のように前記メッセージ表示領域201Dに”メイン画面への移行は「▲(左向き)」を3秒押ししてください”の注意喚起メッセージが表示され、前記ガイド表示領域201Eに”[戻る]でメッセージ画面を閉じます”のガイド表示が行われる。
この図12(a)に示した状態から、前記「戻る」ボタン257を操作することで、前記と同様、図12(b)に示す前記端末設定画面201へ移行する。あるいは、前記と同様、図12(a)の状態で前記非操作状態が例えば10秒間継続したとき、図12(b)の前記端末設定画面201へ移行するようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態の温調システムSによれば、前記複数の室内端末機(前記の例では、冷温水パネル351、暖房パネル352、床暖房パネル353、又は、冷温水パネル251、暖房パネル252)を操作するために、リモコン装置53,52が設けられる。そして、各リモコン装置53,52の前記表示部250において、複数の設定画面200〜203又は設定画面210〜212が切替可能に表示される。このとき、それら複数の設定画面200〜203又は210〜212には、前記温調システムS全体に係わる設定を行うための全体設定画面200,210と、前記複数の室内端末機に係わる設定をそれぞれ行うための複数の端末設定画面201〜203,211〜212と、が含まれている。そして、これら全体設定画面200,210及び端末設定画面201〜203,211〜212には、切替操作用のタブTが例えば端部から突出するようにそれぞれ設けられており、表示部250は、前記タブTが操作された場合には、当該操作されたタブTを備えた設定画面の表示状態に移行する。
以上のように、本実施形態の温調システムSによれば、1つのリモコン装置53(又は52)において、前記温調システムS全体に係わる設定を行える全体設定画面200,210と、前記室内端末機に係わる設定を行える端末設定画面201〜203,211〜212と、が切替可能に表示される。これにより、当該温調システムS全体に係わる設定を行う全体操作リモコンと、室内端末機に係わる設定を行う端末操作リモコンと、が別々に設けられる従来構造に比べ、リモコンの設置スペースを低減しかつリモコン設置状態における美観を向上することができる。
またその際、前記全体操作リモコン相当の機能を得られる前記全体設定画面200,210と、前記端末操作リモコン相当の機能を得られる前記端末設定画面201〜203,211〜212と、の2種類の画面に、機能が切り分けて設けられ、さらに各設定画面にはタブTが設けられている。これにより、前記端末設定画面201〜203,211〜212と、前記全体設定画面200,210とを、タブTを用いて容易に切り替えることができる(図7〜図12参照)。そしてこのとき、CPUの制限により、表示部250は、前記全体設定画面200,210の表示状態にはなりにくくかつ前記端末設定画面201〜203,211〜212の表示状態になりやすくなるよう、制御される。この結果、通常の使用場面では使用頻度が低い前記全体設定画面200,210でなく、室温設定や室内端末機の能力調整のために通常の使用場面において使用頻度が高い前記端末設定画面201〜203,211〜212を、より簡便に手早く表示させることができるので、ユーザの利便性を向上することができるものである。
また、本実施形態の温調システムSによれば、前記複数の室内端末機(前記の例では、洋室R1Aの床暖房パネル153、洋室R2Dの床暖房パネル153、寝室R2Cの床暖房パネル153)をそれぞれ操作するために、複数のリモコン51A,51B,51Cが設けられる。そして、各リモコン51A,51B,51Cの前記表示部250において、複数の設定画面220,221が切替可能に表示される。このとき、それら複数の設定画面には、前記温調システムS全体に係わる設定を行うための全体設定画面220と、当該リモコン51A,51B,51Cに対応する前記室内端末機(床暖房パネル153)に係わる設定をそれぞれ行うための端末設定画面221と、が含まれている。そして、これら全体設定画面220及び端末設定画面221には、切替操作用のタブ(タブTM及びタブTA,TB,TC。以下適宜、単に「タブT」と総称する)が例えば端部から突出するようにそれぞれ設けられており、表示部250は、前記タブTが操作された場合には、当該操作されたタブTを備えた設定画面の表示状態に移行する。
以上のように、本実施形態の温調システムSによれば、各リモコン51A,51B,51Cにおいて、前記温調システムS全体に係わる設定を行える全体設定画面220と、前記室内端末機に係わる設定を行える端末設定画面221と、が切替可能に表示される。これにより、当該温調システムS全体に係わる設定を行う全体操作リモコンと、室内端末機に係わる設定を行う端末操作リモコンと、が別々に設けられる従来構造に比べ、リモコンの設置スペースを低減しかつリモコン設置状態における美観を向上することができる。
またその際、前記全体操作リモコン相当の機能を得られる前記全体設定画面220と、前記端末操作リモコン相当の機能を得られる前記端末設定画面221と、の2種類の画面に、機能が切り分けて設けられ、さらに各設定画面にはタブTが設けられている。これにより、前記端末設定画面221と、前記全体設定画面220とを、タブTを用いて容易に切り替えることができる。この結果、通常の使用場面では使用頻度が低い前記全体設定画面220でなく、室温設定や室内端末機の能力調整のために通常の使用場面において使用頻度が高い前記端末設定画面221を、より簡便に手早く表示させることができるので、ユーザの利便性を向上することができるものである。
また、本実施形態では特に、各リモコン装置53,52,51A〜Cにおいて、前記全体設定画面200,210,220の表示状態から前記端末設定画面201〜203,211〜212,221の表示状態に切り替えるために必要なユーザの操作労力(前記の例では0.01秒間以上3秒未満の単押し操作)よりも、前記端末設定画面201〜203,211〜212,221の表示状態から前記全体設定画面200,210,220の表示状態に切り替えるために必要なユーザの操作労力(前記の例では3秒間以上の長押し操作)のほうが、大きくなるように予め設定されている。これにより、前記表示部250は、前記全体設定画面200,210,220の表示状態にはなりにくく、前記端末設定画面201〜203,211〜212,221の表示状態になりやすくなる。この結果、前記のように通常の使用場面において使用頻度が高い前記端末設定画面201〜203,211〜212,221をより確実に表示させることができるので、操作時におけるユーザの利便性を確実に向上させることができるものである。
なお、上記においては、端末設定画面201〜203,211〜212,221の表示状態から全体設定画面200,210,220の表示状態に切り替えるために必要なユーザの操作労力(第2操作労力)として、3秒以上の長押し操作を例示して説明したが、これに限られない。すなわち、所定時間以内に2回以上の単押し操作や2つ以上の異なるボタン(例えば、十字キーと「メニュー/決定」ボタン)の同時押し等であってもよい。すなわち、少なくとも、ユーザにとって前記第1操作労力よりも大きな労力負担となるものであれば足りる。
また、本実施形態では特に、前記表示部250が前記全体設定画面200,210,220に切り替わった状態のまま、ある程度の時間(前記の例では10分間)継続すると、自動的に所定の端末設定画面に切り替わる。したがって、これによっても、前記のように使用頻度が高い前記端末設定画面201〜203,211〜212,221をさらに確実に表示させることができるものである。
また、本実施形態では特に、タブTA,TB,TCは、対応する前記室内端末機の運転状態を表す状態表示部DA,DB,DCを備える。これにより、ユーザは、表示部250に常時表示されている前記タブTA,TB,TCに備えられた前記状態表示部DA,DB,DCによって、各リモコン53,52,51A〜Cの操作対象である前記室内端末機の運転状態を容易に視認することができるものである。
また、本実施形態では特に、各リモコン53,52,51A,51B,51Cの前記全体設定画面200,210,220には、当該リモコンの操作対象となっていない前記室内端末機の運転状態を表す他機表示領域200B等が備えられている。これにより、ユーザは、当該リモコン53,52,51A,51B,51Cの操作対象ではない室内端末機であっても、その室内端末機の運転状態を、表示部250の全体設定画面200,210,220に備えられた前記他機表示領域200B等によって容易に視認することができるものである。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、前記の実施形態では、図4(a)〜(d)等に示すように、前記リモコン装置53において、左端から右端に向かって、タブTM→タブTA→タブTB→タブTCの順序で配置したが、これに限られない。すなわち、図4(a)〜(d)に対応する図13(a)〜(d)に示すように、タブTMが前記表示部250のうち一方側端部(この例では右端。又は右端近傍でもよい)の特定部位に表示され、前記端末設定画面201〜203,211〜212,221を選択するためのタブTA,TB,TCが前記表示部250のうち前記特定部位以外の部分(この例ではタブTMよりも左側)に表示されるようにしてもよい。この場合、結果的に、左端から右端に向かって、タブTA→タブTB→タブTC→タブTMの順序で配置されることとなる。
この場合、タブTMは、ユーザが比較的操作しにくい位置(この例では前記表示部250の左端部がもっとも操作しやすいことから、それ以外の位置である右端部又はその近傍)に配置される。これによっても、表示部250は、さらに、前記全体設定画面200,210,220の表示状態にはなりにくく、前記端末設定画面201〜203,211〜212,221の表示状態になりやすくなる。この結果、前記のように使用頻度が高い前記端末設定画面201〜203,211〜212,221をさらに確実に表示させることができる。
特にこの場合、前記したように、電源投入時に表示されるデフォルトで表示される前記端末設定画面201を表示するためのタブTAが上記一方側端部(この例では左端)に配置され、前記全体設定画面200を表示するためのタブTMがその反対側の他方側端部(この例では右端)に配置されている。すなわち、タブTMはタブTAから最も遠い位置にあるため、タブTMをなるべく操作しにくくするという観点から特に好ましい。
なお、上記の観点に特に着目すると、図13及び前記図4に示すように3つのタブTA,TB,TCとタブTMとが配置される構成では、電源投入時にデフォルトで表示される画面を、少なくとも、前記タブTMと隣り合うタブ(図13の例ではタブTC、図4の例ではタブTA)以外のタブTに関わる端末設定画面(図13の例ではタブTA又はTBを表示する端末設定画面201又は202、図4の例ではタブTB又はTCを表示する端末設定画面202又は203)とすればよい。その意義は、以下の通りである。
すなわち、前記したように、本実施形態ではタブTの1回の操作では隣接するタブTへの移行しかできない。したがって、図13の例で言えば、タブTAを備えた端末設定画面201をデフォルトで表示すると、前記全体設定画面200を表示するためには、→タブTB→タブTC→タブTMの順で3回の操作が必要となり(図13(a)〜(d)参照)、タブTBを備えた端末設定画面202をデフォルトで表示すると、前記全体設定画面200を表示するためには、→タブTC→タブTMの順で2回の操作が必要となり(図13(b)〜(d)参照)、いずれも複数回の操作が必要となり、1回操作では移行できないからである。これにより、表示部250は、さらに確実に前記全体設定画面200の表示状態にはなりにくくなる(図4の場合も同様)。
また、同様の観点から、前記図5に示すように3つのタブTA,TBとタブTMとが配置される構成では、電源投入時にデフォルトで表示される画面を、前記タブTMと隣り合うタブ(この例ではタブTA)以外のタブTに関わる端末設定画面(この例ではタブTBを表示する端末設定画面212)とすればよい。この場合、前記全体設定画面210を表示するためには、→タブTA→タブTMの順で2回の操作が必要となる(1回操作では移行できない)からである。この場合も、表示部250は、さらに確実に前記全体設定画面210の表示状態にはなりにくくなる。
また、例えば上記実施形態では、冷暖房可能な端末として冷温水パネルのみを例にとって説明したが、これに限られず、冷暖房機能を備えた他の端末(吸放熱端末)を適用してもよい。また暖房専用端末として、暖房パネル、床暖房パネルのみを例にとって説明したが、これに限られず、暖房機能を備えた他の専用端末(放熱端末)を適用してもよい。