JP6331420B2 - 断熱層構造及びその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明の第1の実施形態は、断熱層構造を図1に示すエンジンの燃焼室を構成する部材に採用したものである。
図1に示す直噴エンジンEにおいて、符号1はピストン、符号3はシリンダブロック、符号5はシリンダヘッド、符号7はシリンダヘッド5の吸気ポート9を開閉する吸気バルブ、符号11は排気ポート13を開閉する排気バルブ、符号15は燃料噴射弁である。エンジンの燃焼室は、ピストン1の頂面、シリンダブロック3、シリンダヘッド5、吸排気バルブ7,11のバルブヘッド面で形成される。ピストン1の頂面には、キャビティ17が形成されている。図1では、点火プラグ、及びシリンダライナの図示は省略している。
次に、エンジン部品の金属製母材(基材)表面に断熱層が形成されてなる本実施形態の断熱層構造について図2を参照しながら説明する。本実施形態においては、エンジン部品の金属製母材として、エンジン燃焼室に臨む部材である上記ピストンの頂面に断熱層が形成された構成について説明するが、シリンダブロック等の他のエンジン燃焼室に臨む部材表面に断熱層が形成された構成とすることもできる。また、エンジン燃焼室に臨む部材の他に、吸気ポート面又は排気ポート面に断熱層を形成した構成を採用することもできる。なお、本実施形態のピストンは、例えば180℃程度で熱処理をするT6処理を施してなるアルミ合金製である。
次に、第1の実施形態及びその一変形例に係る断熱層構造の製造方法について説明する。まず、T6処理されたアルミ合金からなるピストン(基材)1を準備し、その頂面1aに複数の凹部19を形成する。複数の凹部19を形成することができれば、その方法は特に限定されず、例えば切削加工等の機械加工、又はフォトレジストを用いたエッチング等の方法を利用することができる。凹部19としては、以下のものに限定されないが、例えば上記のように互いに平行な複数の溝、同心円状に形成された複数の溝又は格子状に形成された複数の溝を形成することができ、また、ピストン1の頂面1aと垂直方向におけるその溝の断面形状としては、三角形状、矩形状又は円弧状等にすることができる。その凹部19のサイズについても、上記のように中空粒子23を収容できるサイズであればよく、例えば深さが75μm〜200μm程度、幅が75μm〜200μm程度とすることができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る断熱層構造について図4を参照しながら説明する。なお、本実施形態では、第1の実施形態と同一部材については同一の符号を付けてその詳細な説明を省略し、異なる部分についてのみ詳細に説明する。
図4に示すように、本実施形態の断熱層構造は、第1の実施形態の断熱層構造と比較して、断熱層31が二層構造となっている部分を含んでいることのみ異なる。具体的に、本実施形態の断熱層構造は、ピストン1の頂面1aに形成された複数の凹部19の空間部19aに中空粒子23が配設され、凹部19内における中空粒子23が配設された領域の上に第1断熱層31aが設けられている。第1断熱層31aは、凹部19が設けられていない領域におけるピストン1の頂面1aとほぼ同一の高さ位置まで設けられている。第1断熱層31aはシリコーン樹脂からなる。但し、これに限られず、第1断熱層31aは上記ピストン1の材料であるアルミ合金よりも熱伝導率が低い材料で構成されていればよく、例えばケイ酸ガラス等であってもよい。さらに、第1断熱層31aは中空粒子を含んでおり、第1断熱層31aに含まれる中空粒子は、上記空間部19aに配設された中空粒子23と同一であってもよく、また、異なるものを用いても構わない。
次に、第2の実施形態及びその一変形例に係る断熱層構造の製造方法について説明する。本実施形態の断熱層構造の製造方法は、第1の実施形態と比較して、断熱層の形成方法のみが異なり、他の工程は同一である。ここでは、第1の実施形態に係る断熱層構造の製造方法と同一工程については詳細な説明を省略し、異なる工程についてのみ詳細に説明する。
1a 頂面
3 シリンダブロック
5 シリンダヘッド
7 吸気バルブ
11 排気バルブ
19 凹部
19a 空間部
21,31 断熱層
23 中空粒子
31a 第1断熱層
31b 第2断熱層
Claims (6)
- エンジン部材を構成する基材の表面に断熱層が形成された断熱層構造であって、
前記基材の表面には複数の凹部が設けられており、
前記基材の表面上に、該基材よりも熱伝導率が低い断熱層が前記複数の凹部に跨がって設けられており、
前記断熱層は、前記複数の凹部の開口を塞いで且つ前記複数の凹部内に空間部が形成されるように設けられており、
前記断熱層は複数の層からなる部分を含み、
前記断熱層は、前記複数の凹部が形成されている領域では前記複数の層からなるとともに、前記複数の凹部が形成されていない領域では前記複数の層よりも一層少ない層数の層構造からなり、
前記断熱層の前記複数の層のうち最下層は、前記複数の凹部が形成されていない領域における前記基材の表面と同一の高さ位置まで設けられている
ことを特徴とする断熱層構造。 - 前記空間部には、中空粒子が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の断熱層構造。
- 前記複数の層は、前記最下層としての第1断熱層と該第1断熱層を覆う第2断熱層とからなり、
前記断熱層は、前記複数の凹部が形成されている領域では前記第1断熱層及び前記第2断熱層の二層構造となるとともに、前記複数の凹部が形成されていない領域では前記第2断熱層のみからなる一層構造からなり、
前記第1断熱層は、前記複数の凹部が形成されていない領域における前記基材の表面と同一の高さ位置まで設けられている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の断熱層構造。 - T6処理されたアルミニウム合金製であり且つエンジン部材を構成する基材の表面に断熱層が形成された断熱層構造の製造方法であって、
基材の表面に複数の凹部を設ける凹部形成工程と、
前記凹部内に熱分解消失性樹脂材及び中空粒子の少なくとも一方を配置する材料配置工程と、
前記基材の表面上に、前記基材よりも熱伝導率が低い低熱伝導性材料を、前記複数の凹部を跨ぎ、前記凹部の開口を塞いで且つ前記凹部内に空間部が形成されるように設ける基材被覆工程と、
前記低熱伝導性材料が硬化可能な温度以上且つ180℃以下で焼成して断熱層を得る焼成工程とを備えていることを特徴とする断熱層構造の製造方法。 - 前記材料配置工程において、前記凹部内に熱分解消失性樹脂材を配置し、
前記焼成工程において、前記熱分解消失性樹脂材が分解消失する温度以上で焼成することを特徴とする請求項4に記載の断熱層構造の製造方法。 - 前記熱分解消失性樹脂材としてポリスチレンビーズを用いることを特徴とする請求項4又は5に記載の断熱層構造の製造方法。
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