JP6328745B2 - マルチコアファイバ - Google Patents

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Description

本発明はマルチコアファイバに関し、異なるモードの光を合分波する場合に好適なものである。
光ファイバを用いた光通信において、LP01モード(基本モード)の光に情報を重畳させると共に、LP11モード等の基本モードよりも高次のLPモードの光に情報を重畳させて情報通信を行う多モード通信が知られている。多モード通信では、1つのコアを伝搬する複数のLPモードの光を複数の光ファイバに分波したり、複数の光ファイバを伝搬する互いに異なるLPモードの光を一つの光ファイバに合波したりすることが行われる。
下記非特許文献1には、一組の光ファイバのそれぞれに互いに同じLPモードの光が伝搬する場合に、モードコンバータ等を用いてそれぞれの光ファイバを伝搬する光を互いに異なるLPモードとして、その後合波することが行われる旨の記載がある。
また、下記特許文献1に記載のモード合分波器は、2つの導波路を有する。これら導波路のうち、一方の導波路が特定のLPモードの光を伝搬し、他方の導波路が特定のLPモードの光と当該特定のLPモードと異なる他のLPモードとを伝搬する。これらの導波路に互いに同じ特定のLPモードの光が伝搬する場合に、一方の導波路における当該特定のLPモードの光の伝搬定数と、他方の導波路における他のLPモードの伝搬定数とが一致するようにされている。このような構成により、一方の導波路の特定のLPモードの光が、他方の導波路の他のLPモードの光として合波される。他方の導波路には元々特定のLPモードの光が伝搬しているため、この結果、他方の導波路には特定のLPモードの光と他のLPモードの光とが伝搬することになる。こうして、モードコンバータを用いずとも、複数の光導波路を互いに同じLPモードの光が伝搬する場合に、それぞれの光を一つの導波路に互いに異なるモードの光として伝搬させることができる。
特開2013− 37017号公報
非特許文献1に記載のモード合分波器ではモードコンバータを必要とする。また、特許文献1に記載のモード合分波器では、モード合分波が行われる場所ではモード合分波が起きるようにそれぞれの導波路が近接され、それ以外の場所では、モード合分波が起きないようにそれぞれの導波路が離れている。従って、非特許文献1に記載のモード合分波器はモードコンバータを配置する場所が必要となり、特許文献1に記載のモード合分波器はモード合分波が行われない場所におけるそれぞれの導波路を離す場所が必要となる。
そこで、本発明は小型化が可能なモード合分波器をマルチコアファイバを用いて実現しようとすることを目的とする。
かかる課題を解決するため本発明のマルチコアファイバは、x次LPモードまでの光(xは2以上の整数)を伝搬する第1コアと、y次LPモードまでの光(yは1以上の整数)を伝搬する第2コアと、を備え、前記第1コアのx次LPモードの光(xは2以上x以下の整数)の伝搬定数と前記第2コアのy次LPモードの光(yは1以上y以下のxと異なる整数)の伝搬定数とが一致する異モード相互作用区間と、前記第1コアの各LPモードの光の伝搬定数と前記第2コアの各LPモードの光の伝搬定数とが不一致とされる異モード非相互作用区間と、が設けられることを特徴とするものである。
このマルチコアファイバの異モード相互作用区間では、第2コアの特定のLPモードの光(y次LPモードの光)の伝搬定数が、第1コアの特定のLPモードの光と異なる他のLPモードの光(x次LPモードの光)の伝搬定数と一致している。従って、異モード相互作用区間において、第2コアの特定のLPモードの光が第1コアの他のモードの光としてモード合波したり、第1コアの他のLPモードの光が第2コアの特定のモードの光としてモード分波したりすることができる。また、第1コアは、少なくとも2次LPモードまでの光を伝搬することができるため、多モードの光を伝搬することができる。従って、第1コアは、上記特定のLPモードの光の他に当該特定のLPモードの光と異なるLPモードの光を伝搬することができる。こうして、モード合分波をすることができるのである。例えば、第1コアが2次LPモードまでの光を伝搬し、第2コアが1次LPモードまでの光を伝搬するのであれば、第2コアを伝搬するLP01モードの光と第1コアのLP11モードの光とが、異モード相互作用区間でモード合分波される。また、第1コアを伝搬するLP01モードの光は合分波されることなく第1コアを伝搬する。
さらにこのマルチコアファイバの異モード非相互作用区間では、第2コアの各LPモードの光の伝搬定数が、第1コアの各LPモードの光の伝搬定数と一致しない。このため異モード非相互作用区間では、特許文献2のように第1コアと第2コアとを離すことをせずとも、モード合分波が起きることを抑制することができる。
従って、このマルチコアファイバによれば、小型化が可能なモード合分波器を実現することができるのである。
また、上記マルチコアファイバは、z次LPモードまでの光(zは1以上の整数)を伝搬し、前記第1コアの中心を基準として前記第2コアと所定角度異なる位置に配置される第3コアを更に備え、前記異モード相互作用区間では、前記第1コアの前記x次LPモードの光の伝搬定数と前記第3コアのz次LPモードの光(zは1以上z以下のxと異なる整数)の伝搬定数とが一致し、前記異モード非相互作用区間では、前記第1コアの各LPモードの光の伝搬定数と前記第3コアの各LPモードの光の伝搬定数とが不一致とされ、前記x次LPモードの光は、前記第1コアの中心を基準として互いに前記所定角度異なるように回転する場合に互いに異なるエネルギー分布となる互いに等しい2つのLPモードの光が、前記第1コアの中心を基準として互いに前記所定角度異なるように回転した状態で足し合わされた光とされることが好ましい。
このような構成によれば、異モード相互作用区間において、第2コア伝搬するy次LPモードの光と第1コアのx次LPモードの光を構成する一方のLPモードの光とを合分波することができ、さらに、第2コア伝搬するz次LPモードの光と第1コアのx次LPモードの光を構成する他方のLPモードの光とを合分波することができる。従って、さらに多くの光のモード合分波を行うことができる。
この場合、前記所定角度は90度とされ、前記x次LPモードは2次LPモードとされることが良い。或いは、前記所定角度は45度とされ、前記x次LPモードは3次LPモードとされることが良い。2次LPモードであるLP11モードの光や、3次LPモードであるLP21モードの光は、基本モード以外のモードの光の中で低次であり、取り扱いが容易である。従って、光通信を容易に行うことができる。
また、上記マルチコアファイバは、z次LPモードまでの光(zは1以上の整数)を伝搬する第3コアを更に備え、前記異モード相互作用区間では、前記第1コアのx次LPモードの光(xは1以上x以下のxと異なる整数)の伝搬定数と前記第3コアのz次LPモードの光(zは1以上z以下のx及びxと異なる整数)の伝搬定数とが一致し、前記異モード非相互作用区間では、前記第1コアの各LPモードの光の伝搬定数と前記第3コアの各LPモードの光の伝搬定数とが不一致とされることが好ましい。
このような第1コアを伝搬する異なる2つのLPモードの光と第2コアを伝搬する光及び第3コアを伝搬する光とをモード合分波することができる。従って、このような構成によれば、さらに多くの光のモード合分波を行うことができる。
また、yとzとが互いに等しいことが好ましい。第2コアと第3コアとを同じLPモードの光が伝搬するため、光のハンドリングが容易となり、また、マルチコアファイバの作成が容易となる。
この場合、y及びzが1とされることが好ましい。つまり、第2コア及び第3コアは共にシングルモードの光を伝搬するコアであることが好ましい。シングルモードの光を伝搬することで、第2、第3コアを伝搬する光のハンドリングが容易となる。
また、前記第1コアは、クラッドの中心に位置することとしても良い。
また、前記異モード相互作用区間は、前記異モード非相互作用区間の一部が延伸されることで形成されることが好ましい。
このように異モード相互作用区間を形成することで、異モード相互作用区間におけるマルチコアファイバの断面の構造と異モード非相互作用区間におけるマルチコアファイバの断面の構造とが、互いに相似の関係となる。このため異モード相互作用区間の光の伝搬定数と異モード非相互作用区間の光の伝搬定数との相関性を計算し易い。また、異モード相互作用区間が延伸により形成されるため、エネルギーの小さな加熱器を用いて容易にマルチコアファイバを延伸して異モード相互作用区間を形成することができる。
また、使用波長帯域におけるそれぞれのコアを伝搬する光のLPモードの数は、前記異モード相互作用区間と前記異モード非相互作用区間とで変化しないことが好ましい。
それぞれの区間で伝搬定数が変化しないことにより、不要なLPモードの光が励振されることを考慮せずに済み、効率よく光をハンドリングすることができる。
以上のように本発明によれば、小型化が可能なモード合分波器をマルチコアファイバを用いて実現することができる。
第1実施形態におけるマルチコアファイバを示す図である。 図1のマルチコアファイバの大径部及び小径部における長手方向に垂直な断面の様子を示す図である。 第2実施形態におけるマルチコアファイバの大径部及び小径部における長手方向に垂直な断面の様子を示す図である。 第3実施形態におけるマルチコアファイバの大径部及び小径部における長手方向に垂直な断面の様子を示す図である。 第4実施形態におけるマルチコアファイバの大径部及び小径部における長手方向に垂直な断面の様子を示す図である。 複数の2次LPモードの光と1次LPモードの光とをモード合分波し、3次LPモードの光と1次LPモードの光とをモード合分波するマルチコアファイバを示す図である。 複数の2次LPモードの光と1次LPモードの光とをモード合分波し、複数の3次LPモードの光と1次LPモードの光とをモード合分波するマルチコアファイバを示す図である。 実施例1において、相対比屈折率差が0.55%、波長が1550nmの光におけるコアの半径と実効屈折率との関係を1次LPモードの光、2次LPモードの光、3次LPモードの光について示す図である。 実施例1において、LP01モードの光とLP11モードの光との間のコア間クロストークとコア間距離との関係、及び、LP01モードの光同士のコア間クロストークとコア間距離との関係を示す図である。 実施例1において、延伸比と実効屈折率との関係を第1コアを伝搬するLP11モードの光と第2コアを伝搬するLP01モードの光について、波長が1550nm及び1595nmで示す図である。 実施例1において、延伸比が1.42で波長が1550nmである光の選択比の状態を示す図である。 実施例1において、延伸比が1.38で波長が1595nmである光の選択比の状態を示す図である。 波長と結合効率との関係を示す図である。 実施例2において、マルチコアファイバの曲げ直径が80mmであり、波長が1625nmのときの第2コアと第3コアとにおけるLP01モード同士のコア間クロストークXT01−01とコア間距離との関係を示す図である。 実施例2において第2コア12及び第3コア13から出射する光のパワーを示す図である。 実施例2において第2コア及び第1コアから出射する光のパワーと、第1コアのみから出射する光のパワーとの比による結合効率を波長ごとに示す図である。 実施例2において第3コア13及び第1コア11から出射する光のパワーと、第1コア11のみから出射する光のパワーとの比による結合効率を波長ごと示す図である。 実施例2において作製したマルチコアファイバにおける第1コアにおける光のNFP(Near Field Pattern)を示す写真である。 実施例2において作製したマルチコアファイバにおける第2コアにおける光のNFPを示す写真である。 実施例2において作製したマルチコアファイバにおける第3コアにおける光のNFPを示す写真である。
以下、本発明に係るマルチコアファイバの好適な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、理解の容易のため、それぞれの図に記載のスケールと、以下の説明に記載のスケールとが異なる場合がある。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態におけるマルチコアファイバを示す図である。図1に示すように、本実施形態のマルチコアファイバ1は、第1コア11と、第2コア12と、第1コア11の外周面及び第2コア12の外周面を隙間なく包囲するクラッド20とを備える。
また、マルチコアファイバ1は、長手方向に沿って大径部31とテーパ部32と小径部33とが形成されている。テーパ部32及び小径部33は、大径部31の一部が加熱されて延伸されることで形成される。このような加熱による延伸は、酸水素バーナによる加熱で行われても良いが、放電による加熱で十分に行うことができる。例えば、アーク放電を用いる光ファイバの融着器が実用されているが、このアーク放電を延伸用の熱源として利用しても良い。
図2は、マルチコアファイバ1の大径部31及び小径部33のそれぞれにおける長手方向に垂直な断面の様子を示す図である。具体的に図2(A)は大径部31及び小径部33の断面における構造の様子を示し、図2(B)は大径部31及び小径部33の断面における屈折率分布の様子を示す。
図2(A)に示すように、第1コア11は、クラッド20の中心に位置しており、第2コア12は、第1コア11の周囲に位置している。また、上記のように小径部33は大径部31が延伸されることで形成されるため、クラッド20の外径と第1コア11の直径及び第2コア12の直径との比は、マルチコアファイバ1の何処であっても変わらない。このため、小径部33における第1コア11の直径は大径部31における第1コア11の直径よりも小さく、小径部33における第2コア12の直径は大径部31における第2コア12の直径よりも小さい。
図2(B)において、実線はマルチコアファイバ1の屈折率分布を示す。図2(B)に示すように、第1コア11の屈折率及び第2コア12の屈折率は、クラッド20の屈折率よりも高く、長手方向に沿って一定である。第1コア11は、2次LPモードまでの光を伝搬する。つまり、本実施形態の第1コア11は、LP01モードの光及びLP11モードの光を伝搬し、3次LPモードの光であるLP21モードの光の伝搬が抑制されるフューモードコアとされる。また、第2コア12は、1次LPモードまでの光を伝搬する。つまり、本実施形態の第2コア12は、LP01モードの光を伝搬しLP11モードの光の伝搬が抑制されるシングルモードコアとされる。
また、図2(B)において、破線は第1コア11及び第2コア12を伝搬する各LPモードの光の実効屈折率neffを示す。大径部31では、第1コア11の各LPモードの光の伝搬定数と第2コア12の各LPモードの光の伝搬定数とが不一致とされる。伝搬定数は実効屈折率neffと対応している。従って、本実施形態では、大径部31の第1コア11の1次LPモードの光の実効屈折率neff01及び2次LPモードの光の実効屈折率neff11と第2コア12の1次LPモードの光の実効屈折率neff01とは不一致とされる。このため、大径部31では、第1コア11を伝搬する各LPモードの光と第2コアを伝搬する各LPモードの光とのクロストークが抑制されている。従って、大径部31では、異モードの合分波が起きることが抑制され、大径部31は異モード非相互作用区間とされる。
一方、小径部33では、上記のようにそれぞれのコアの直径が大径部31でのそれぞれのコアの直径と異なるので、実効屈折率neffも大径部31での実効屈折率neffと異なる。そして、小径部33では、第1コア11の2次LPモードの光の実効屈折率neff11と第2コア12の1次LPモードの光の実効屈折率neff01とが一致する。つまり、第1コア11の2次LPモードの光の伝搬定数と第2コア12の1次LPモードの光の伝搬定数とが一致する。このため、小径部33では、第1コア11を伝搬する2次LPモードの光と第2コアを伝搬する1次LPモードの光とがクロストークする。従って、小径部33では、第1コア11を伝搬する2次LPモードの光と第2コアを伝搬する1次LPモードの光とのモード合分波が起きる。このため、小径部33は、異モード相互作用区間とされる。
また、使用波長帯域におけるそれぞれのコアを伝搬する光のLPモードの数は、大径部31と小径部33とで変化しても良いが、変化しない方が好ましい。従って、本実施形態では、大径部31及び小径部33のそれぞれにおいて、第1コア11は、1次LPモードの光及び2次LPモードの光が伝搬し3次LPモードの光の伝搬が抑制され、第2コア12は、1次LPモードの光が伝搬し2次LPモードの光の伝搬が抑制されることが好ましい。
上記のように大径部31が異モード非相互作用区間とされ、小径部33が異モード相互作用区間とされるには、第1コア11及び第2コア12は、例えば、次の様に構成されれば良い。すなわち、使用される光の波長が1.55μmである場合に、第1コア11のクラッド20に対する比屈折率差0.55%とされ、第2コア12のクラッド20に対する比屈折率差0.36%とされ、大径部31において、第1コア11の半径が6.3μmとされ、第2コア12の半径が3.7μmとされる。そして、大径部31と小径部33との延伸比が1.4とされる。この場合には、波長が1.55μmの光が第1コア11及び第2コア12を伝搬する場合に、それぞれのコアを伝搬する光のLPモードの数は、大径部31と小径部33とで変化しない。
なお、延伸比とは、小径部33と大径部31との相似比であり、小径部33でのマルチコアファイバ1の直径を1とする場合における大径部31でのマルチコアファイバ1の直径と同じ値である。
本実施形態のマルチコアファイバ1では、第1コア11及び第2コア12のそれぞれに1次LPモードの光を入射すると、小径部33において、第2コア12の1次LPモードの光が第1コア11に2次LPモードの光として合波する。或いは、第1コア11に1次LPモード及び2次LPモードから成る光を入射し第2コア12に光を入射しない場合、小径部33において、第1コア11の2次LPモードの光が第2コア12に1次LPモードの光として分波する。こうしてモード合分波が達成される。しかし、大径部31では、第1コア11の各LPモードの光の伝搬定数と第2コア12の各LPモードの光の伝搬定数とが一致しないので、第1コア11と第2コア12とを離す構造とせずとも、このような合分波が生じることが抑制される。従って、本実施形態のマルチコアファイバ1によれば、小型化が可能なモード合分波器を実現することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、同一の参照符号を付して特に説明する場合を除き重複する説明は省略する。
図3は、本実施形態におけるマルチコアファイバの大径部及び小径部における長手方向に垂直な断面の様子を示す図である。具体的に図3(A)は大径部31及び小径部33の断面における構造の様子を示し、図3(B)は大径部31及び小径部33の断面における屈折率分布の様子を示す。
本実施形態のマルチコアファイバ2は、第1コア11の中心を基準として第2コア12と90度異なる位置に配置される第3コア13を更に備える点において第1実施形態のマルチコアファイバ1と異なる。つまり、第1コア11の中心と第2コア12の中心とを結ぶ線と、第1コア11の中心と第3コア13の中心とを結ぶ線とがなす角度θが90度とされる。
第3コア13の構成は、配置される位置を除き第2コア12と同様の構成とされる。従って、第1コア11、第2コア12及び第3コア13のそれぞれに1次LPモードの光を入射すると、小径部33において、第2コア12及び第3コア13の1次LPモードの光が第1コア11に2次LPモードの光として合波する。また、第1コア11に1次LPモード、2次LPモードから成る光を入射し第2コア12及び第3コア13に光を入射しない場合、小径部33において、第1コア11の2次LPモードの光が第2コア12及び第3コア13にそれぞれ1次LPモードの光として分波する。また、大径部31では、第1コア11の各LPモードの光の伝搬定数と第2コア12及び第3コア13の各LPモードの光の伝搬定数とが一致しないので、第1コア11と第2コア12及び第3コア13との間でモード合分波が生じることが抑制される。
ここで、第1コア11を伝搬する2次LPモードの光と第2コア12及び第3コア13を伝搬する1次LPモードの光の合分波についてより詳細に説明する。
2次モードの光であるLP11モードの光は、当該光が伝搬するコアの中心を通り径方向に伸びる直線を基準として、一方側に正の電場が分布し他方側に負の電場が分布し、一方側と他方側とで同じエネルギーの分布となる。従って、LP11モードの光は伝搬するコアの中心を基準に180度回転させると回転前と同じエネルギー分布となるが、それ以外の角度で回転させると回転前と異なるエネルギー分布となる。そしてLP11モードの光は、互いに90度回転させた関係にある2つのLP11モードの光を合波しても、やはりLP11モードの光と呼ばれる。
そこで、互いに90度回転させた関係にある2つのLP11モードの光の一方をLP11aモードの光とし他方をLP11bモードの光として、第1コア11を伝搬するLP11モードの光が、LP11aモードの光とLP11bモードの光との足し合わせとする。そして、第1コア11を伝搬する2次LPモード(LP11モード)の光が、第2コア12及び第3コア13を伝搬する1次LPモードの光にモード分波する場合を想定する。この場合、LP11aモードの光が第2コア12及び第3コア13の一方を伝搬する1次LPモードの光に分波し、LP11bモードの光が第2コア12及び第3コア13の他方を伝搬する1次LPモードの光に分波する傾向がある。また、第2コア12及び第3コア13を伝搬するそれぞれの1次LPモードの光を第1コア11のLP11モードの光にモード合波する場合を想定する。この場合、第2コア12を伝搬する光は、第1コア11を伝搬するLP11aモードの光及びLP11bモードの光の一方に合波し、第3コア13を伝搬する光は、第1コア11を伝搬するLP11aモードの光及びLP11bモードの光の他方に合波する傾向がある。
従って、本実施形態のマルチコアファイバによれば、第1コア11が2次LPモードまでの光を伝搬する場合であっても、LP01モードの光、LP11aモードの光及びLP11bモードの光に情報を重畳させることができるので、より多くの情報量を有する光通信を行うことができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、同一の参照符号を付して特に説明する場合を除き重複する説明は省略する。
図4は、本実施形態におけるマルチコアファイバの大径部及び小径部における長手方向に垂直な断面の様子を示す図である。具体的に図4(A)は大径部31及び小径部33の断面における構造の様子を示し、図4(B)は大径部31及び小径部33の断面における屈折率分布の様子を示す。
本実施形態の第1コア11は、3次LPモードまでの光を伝搬する。つまり、本実施形態の第1コア11は、LP01モードの光、LP11モードの光及びLP21モードの光を伝搬し、4次LPモードの光であるLP02モードの光の伝搬が抑制されるフューモードコアとされる。
また、第2コア12は、1次LPモードまでの光を伝搬する。ただし、本実施形態では、第1実施形態のマルチコアファイバ1と異なり、小径部33において、第2コア12の1次LPモードの光の伝搬定数が、第1コア11の3次LPモードの光の伝搬定数と一致する。つまり、小径部33において、第2コア12の1次LPモードの光の実効屈折率neff01が、第1コア11の3次LPモードの光の実効屈折率neff21と一致する。また、大径部31では、第1コア11の各LPモードの光の伝搬定数と第3コア13の各LPモードの光の伝搬定数とが一致しない構成とされる。
また、本実施形態のマルチコアファイバ3は、第1コア11の中心を基準として第2コア12と45度異なる位置に配置される第3コア13を更に備える。つまり、第1コア11の中心と第2コア12の中心とを結ぶ線と、第1コア11の中心と第3コア13の中心とを結ぶ線とがなす角度θが45度とされる。第3コア13の構成は、配置される位置を除き第2コア12の構成と同様とされる。従って、第1コア11、第2コア12及び第3コア13のそれぞれに1次LPモードの光を入射すると、小径部33において、第2コア12及び第3コア13の1次LPモードの光が第1コア11に3次LPモードの光として合波する。また、第1コア11に1次LPモード、2次LPモード及び3次LPモードから成る光を入射し第2コア12及び第3コア13に光を入射しない場合、小径部33において、第1コア11の3次LPモードの光が第2コア12及び第3コア13にそれぞれ1次LPモードの光として分波する。また、大径部31では、第1コア11の各LPモードの光の伝搬定数と第2コア12及び第3コア13の各LPモードの光の伝搬定数とが一致しないので、第1コア11と第2コア12及び第3コア13との間でモード合分波が生じることが抑制される。
なお、本実施形態においても、それぞれのコアを伝搬する光のLPモードの数は、大径部31と小径部33とで変化しないことが好ましい。
ここで、第1コア11を伝搬する3次LPモードの光と第2コア12及び第3コア13を伝搬する1次LPモードの光の合分波についてより詳細に説明する。
3次モードの光であるLP21モードの光は、当該光が伝搬するコアの中心を通り径方向に伸びる互いに垂直な2つの直線で区切られる4つの領域において、互いに隣り合う領域での電場の分布は、正負が逆の状態となり、それぞれの領域で同じエネルギーの分布となる。従って、LP21モードの光は伝搬するコアの中心を基準に90度回転させると回転前と同じエネルギー分布となるが、それ以外の角度で回転させると回転前と異なるエネルギー分布となる。そしてLP21モードの光は、互いに45度や135度といった具合に45+90n度(nは0以上の整数)回転させた関係にある2つのLP21モードの光を合波しても、やはりLP21モードと呼ばれる。
そこで、例えば、互いに45度回転させた関係にある2つのLP21モードの光の一方をLP21aモードの光とし他方をLP21bモードの光として、第1コア11を伝搬するLP21モードの光が、LP21aモードの光とLP21bモードの光との足し合わせとする。そして、第1コア11を伝搬する3次LPモード(LP21モード)の光が、第2コア12及び第3コア13を伝搬する1次LPモードの光にモード分波する場合を想定する。この場合、LP21aモードの光が第2コア12及び第3コア13の一方を伝搬する1次LPモードの光に重畳し、LP21bモードの光が第2コア12及び第3コア13の他方を伝搬する1次LPモードの光に分波する傾向がある。また、第2コア12及び第3コア13を伝搬するそれぞれの1次LPモードの光を第1コア11のLP21モードの光にモード合波する場合を想定する。この場合、第2コア12を伝搬する光は、第1コア11を伝搬するLP21aモードの光及びLP21bモードの光の一方に合波し、第3コア13を伝搬する光は、第1コア11を伝搬するLP21aモードの光及びLP21bモードの光の他方に合波する傾向がある。
従って、本実施形態のマルチコアファイバによれば、第1コア11が3次LPモードまでの光を伝搬する場合であっても、LP01モードの光、LP21aモードの光及びLP21bモードの光に情報を重畳させることができるので、より多くの情報量を有する光通信を行うことができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、同一の参照符号を付して特に説明する場合を除き重複する説明は省略する。
図5は、本実施形態におけるマルチコアファイバの大径部及び小径部における長手方向に垂直な断面の様子を示す図である。具体的に図3(A)は大径部31及び小径部33の断面における構造の様子を示し、図3(B)は大径部31及び小径部33の断面における屈折率分布の様子を示す。
本実施形態の第1コア11は、第3実施形態の第1コア11と同様の構成とされ、3次LPモードまでの光を伝搬する。
また、マルチコアファイバ4は、第1コア11の中心を基準として第2コア12側と反対側に第3コア13を備える。第3コア13は、1次LPモードまでの光を伝搬する。本実施形態の第3コア13は、第3実施形態の第3コア13と配置位置が異なる点を除き同様の構成とされる。従って、小径部33において、第3コア13の1次LPモードの光の伝搬定数が、第1コア11の3次LPモードの光の伝搬定数と一致する。つまり、小径部33において、第3コア13の1次LPモードの光の実効屈折率neff01が、第1コア11の3次LPモードの光の実効屈折率neff21と一致する。また、大径部31では、第1コア11の各LPモードの光の伝搬定数と第3コア13の各LPモードの光の伝搬定数とが一致しない構成とされる。
このような構成のマルチコアファイバ4において、第1コア11、第2コア12及び第3コア13のそれぞれに1次LPモードの光を入射すると、小径部33において、第2コア12の1次LPモードの光が第1コア11に2次LPモードの光として合波すると共に第3コア13の1次LPモードの光が第1コア11に3次LPモードの光として合波する。また、第1コア11に1次LPモード、2次LPモード及び3次LPモードから成る光を入射し、第2コア12及び第3コア13に光を入射しない場合、小径部33において、第1コア11の2次LPモードの光が第2コア12に1次LPモードの光として分波すると共に第1コア11の3次LPモードの光が第3コア13に1次LPモードの光として分波する。また、大径部31では、第1コア11の各LPモードの光の伝搬定数と第2コア12及び第3コア13の各LPモードの光の伝搬定数とが一致しないので、第1コア11と第2コア12及び第3コア13との間でモード合分波が生じることが抑制される。
なお、本実施形態においてもそれぞれのコアを伝搬する光のLPモードの数は、大径部31と小径部33とで変化しないことが好ましい。
本実施形態のマルチコアファイバ4によれば、小径部33において、第1コア11を伝搬する2次LPモードの光と第2コア12伝搬する1次LPモードの光とを合分波することができ、さらに、第1コア11を伝搬する3次LPモードの光と第3コア13伝搬する1次LPモードの光とを合分波することができるので、さらに多くの光のモード合分波を行うことができる。
以上、本発明について、上記実施形態を例に説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
第1実施形態では、第1コア11を伝搬する2次LPモードの光と第2コア12を伝搬する1次LPモードの光とがモード合分波するマルチコアファイバ1を例に説明した。しかし、合分波するモードの組み合わせが第1コア11を伝搬する光と第2コアを伝搬する光とで異なっていればよい。例えば、第1コア11が3次LPモードまでの光を伝搬し、第2コア12が2次LPモードまでの光を伝搬し、第1コア11を伝搬する3次LPモードの光が、第2コアを伝搬する1次LPモードの光或いは2次LPモードの光とモード合分波することとしても良い。これをLPモードの次数を特定せずに記載すると、第1コア11は、少なくともx次LPモードまでの光(xは2以上の整数)を伝搬するコアであり、第2コア12は、少なくともy次LPモードまでの光(yは1以上の整数)を伝搬するコアであり、第1コア11のx次LPモードの光(xは1以上x以下の整数)の伝搬定数と第2コア12のy次LPモードの光(yは1以上y以下のxと異なる整数)の伝搬定数とが一致していることとなる。ただし、本実施形態のように、第1コア11が1次LPモードの光及び2次LPモードの光を伝搬し、第2コア12が1次LPモードまでの光を伝搬する場合、次数が最も低いLPモードの光の組み合わせとなり、光を容易に扱うことができる。
また、第2実施形態では、第1コア11の中心を基準として第2コア12と90異なる位置に第3コア13が配置され、小径部33において、第2コア12及び第3コア13を伝搬する光とモード合分波する第1コアを伝搬する光は、第1コア11の中心を基準として互いに90度異なるように回転する場合に互いに異なるエネルギー分布となる互いに等しいLPモードの2つの光(LP11aモードの光及びLP11bモードの光)が、第1コア11の中心を基準として互いに90度異なるように回転した状態で足し合わされた光とされた。さらに第3実施形態では、第1コア11の中心を基準として第2コア12と45異なる位置に第3コア13が配置され、小径部33において、第2コア12及び第3コア13を伝搬する光とモード合分波する第1コアを伝搬する光は、第1コア11の中心を基準として互いに45度異なるように回転する場合に互いに異なるエネルギー分布となる互いに等しいLPモードの2つの光(LP21aモードの光及びLP21bモードの光)が、第1コア11の中心を基準として互いに45度異なるように回転した状態で足し合わされた光とされた。
しかし、第1コア11を伝搬する光が他のLPモードの光の場合には、第2コア12と第3コア13とが第1コア11の中心を基準になす角度は異なる場合がある。また、第1コア11を伝搬する光とモード合分波する第2コア12及び第3コア13を伝搬する光は1次LPモードの光に限られない。例えば、第3実施形態において、第1コア11を伝搬する3次モードの光とモード合分波する第2コア12及び第3コア13を伝搬する光は2次LPモードの光であっても良い。
そこで第1コア11、第2コア12及び第3コア13は、次の様に一般化できる。第1コア11はx次LPモードまでの光(xは2以上の整数)を伝搬し、第2コア12及び第3コア13はそれぞれy次LPモードまでの光(yは1以上の整数)を伝搬すると共に第1コア11の中心を基準として互いに所定角度度異なる位置に配置される。小径部33では、第1コア11のx次LPモードの光(xは1以上x以下の整数)の伝搬定数と第2コア12及び第3コアのy次LPモードの光(yは1以上y以下のxと異なる整数)の伝搬定数とが一致する。x次LPモードの光は、第2コア12と第3コア13とが第1コア11の中心を基準としてなす上記の所定角度異なるように回転する場合に互いに異なるエネルギー分布となる互いに等しいLPモードの2つの光が、第1コア11の中心を基準として互いに所定角度異なるように回転した状態で足し合わされた光とされる。また、大径部31では、第1コア11の各LPモードの光の伝搬定数と第2コア12及び第3コア13の各LPモードの光の伝搬定数とが不一致とされる。このような定義において、第2実施形態は、xが2とされ、yが1とされ、xが2とされ、yが1とされ、所定角度が90度とされた例である。また、第3実施形態は、xが3とされ、yが1とされ、xが3とされ、yが1とされ、所定角度が45度とされた例である。
また、第3実施形態において、第1コア11を伝搬する3次LPモードの光が第2コア12、第3コア13を伝搬する1次LPモードの光とモード合分波するものとした。しかし、第1コアを伝搬する光とモード合分波する第2コア12及び第3コア13を伝搬する光が、第2コア12と第3コア13とで同じLPモードである必要はない。例えば、第3実施形態の変形例として、次の様なマルチコアファイバを挙げることができる。この変形例のマルチコアファイバは、第1コア11、第2コア12及び第3コア13が第3実施形態のように配置されるが、第3コア13が2次LPモードまでの光を伝搬する。そして、第1コア11を伝搬する3次LPモードの光が、第2コア12を伝搬する1次LPモードの光とモード合分波すると共に第3コア13を伝搬する2次LPモードの光とモード合分波する。
そこで、上記の第3実施形態の変形例を含むようにして、第1コア11、第2コア12及び第3コア13は、次の様に一般化できる。第1コア11はx次LPモードまでの光(xは2以上の整数)を伝搬し、第2コア12はy次LPモードまでの光(yは1以上の整数)を伝搬し、第3コア13はz次LPモードまでの光(zは1以上の整数)を伝搬し、第2コア12及び第3コア13は第1コア11の中心を基準として互いに所定角度度異なる位置に配置される。小径部33では、第1コア11のx次LPモードの光(xは1以上x以下の整数)の伝搬定数と、第2コア12のy次LPモードの光(yは1以上y以下のxと異なる整数)の伝搬定数及び第3コア13のz次LPモードの光(zは1以上z以下のx及びyと異なる整数)の伝搬定数とが一致する。x次LPモードの光は、第2コア12と第3コア13とが第1コア11の中心を基準としてなす上記の所定角度異なるように回転する場合に互いに異なるエネルギー分布となる互いに等しいLPモードの2つの光が、第1コア11の中心を基準として互いに所定角度異なるように回転した状態で足し合わされた光とされる。また、大径部31では、第1コア11の各LPモードの光の伝搬定数と第2コア12及び第3コア13の各LPモードの光の伝搬定数とが不一致とされる。このような定義において、上記第3実施形態の変形例は、xが3とされ、yが1とされ、zが2とされ、xが3とされ、yが1とされ、zが2とされ、所定角度が45度とされた例である。なお、このように一般化した状態で、zがyと等しくても良いものとすれば、第2実施形態や第3実施形態の例を含むことができる。すなわち、x,xがそれぞれ2とされ、y,z,y,zがそれぞれ1とされ、所定角度が90度とされることで、第2実施形態の例を示すことになる。また、x,xがそれぞれ3とされ、y,z,y,zがそれぞれ1とされ、所定角度が45度とされることで、第3実施形態の例を示すことになる。
また、第4実施形態では、第1コア11を伝搬する2次LPモードの光が第2コア12を伝搬する1次LPモードの光とモード合分波し、第1コア11を伝搬する3次LPモードの光が第3コア13を伝搬する1次LPモードの光とモード合分波するものとした。しかし、第1コア11を伝搬する光とモード合分波する第2コア12及び第3コア13を伝搬する光が、第2コア12と第3コア13とで同じLPモードである必要はない。例えば、第4実施形態の変形例として、次の様なマルチコアファイバを挙げることができる。このマルチコアファイバは、第3コア13が2次LPモードまでの光を伝搬する点において、第4実施形態のマルチコアファイバ4と異なる。そして、第1コア11を伝搬する2次LPモードの光が第2コア12を伝搬する1次LPモードの光とモード合分波し、第1コア11を伝搬する3次LPモードの光が第3コア13を伝搬する2次LPモードの光とモード合分波する。
そこで、第4実施形態や上記第4実施形態の変形例を含むように、第1コア11、第2コア12及び第3コア13は、次の様に一般化できる。第1コア11はx次LPモードまでの光(xは3以上の整数)を伝搬し、第2コア12はy次LPモードまでの光(yは1以上の整数)を伝搬し、第3コア13はz次LPモードまでの光(zは1以上の整数)を伝搬する。小径部33では、第1コア11のx次LPモードの光(xは1以上x以下の整数)の伝搬定数と第2コア12のy次LPモードの光(yは1以上y以下のxと異なる整数)の伝搬定数とが一致し、さらに、第1コア11のx次LPモードの光(xは1以上x以下のxと異なる整数)の伝搬定数と第3コア13のz次LPモードの光(zは1以上z以下のx及びxと異なる整数)の伝搬定数とが一致する。また、大径部31では、第1コア11の各LPモードの光の伝搬定数と第2コア12及び第3コア13の各LPモードの光の伝搬定数とが不一致とされる。このような定義において、第4実施形態は、xが3とされ、y及びzが1とされ、xが2とされ、xが3とされ、y及びzが1とされた例である。また、上記第4実施形態の変形例は、xが3とされ、yが1とされ、zが2とされ、xが2とされ、xが3とされ、yが1とされ、zが2とされた例である。
また、第1〜第4実施形態や上記のように一般化された例を組み合わせることも可能である。
図6は、複数の2次LPモードの光と1次LPモードの光、及び、3次LPモードの光と1次LPモードの光とをモード合分波するマルチコアファイバを示す図である。なお、本例を説明するに当たり、第2実施形態と同一又は同等の構成要素については、同一の参照符号を付して特に説明する場合を除き重複する説明は省略する。
図6に示すように、本例のマルチコアファイバ5は、第1コア11を基準として第2コア12と対称となる位置に第3実施形態のマルチコアファイバ3の第2コア12と同じ構成の第4コア14を更に備える。また、第1コア11は、3次LPモードまでの光を伝搬する構成とされる。また、第1コア11を伝搬する2次LPモードの光は、第2実施形態と同様とされる。
従って、本例のマルチコアファイバ5は、小径部33において、第1コア11を伝搬する2つの2次LPモードの光(LP11aモードの光、LP11bモードの光)と第2コア12及び第3コア13を伝搬する1次LPモードの光とがそれぞれモード合分波し、さらに、第1コア11を伝搬する3次LPモードの光と第4コア14を伝搬する1次LPモードの光とがモード合分波する。
図7は、複数の2次LPモードの光と1次LPモードの光、及び、複数の3次LPモードの光と1次LPモードの光とをモード合分波するマルチコアファイバを示す図である。なお、本例を説明するに当たり、図6の例と同一又は同等の構成要素については、同一の参照符号を付して特に説明する場合を除き重複する説明は省略する。
図7に示すように、本例のマルチコアファイバ6は、第1コア11を基準として第4コア14と45度となる位置に第3実施形態のマルチコアファイバ3の第3コア13と同じ構成の第5コア15を更に備える。また、図7に示すθは図3のθと同じ意味であり90度とされ、図7に示すθは図4のθと同じ意味であり45度とされる。また、第1コア11を伝搬する3次LPモードの光は、第3実施形態と同様とされる。
従って、本例のマルチコアファイバ6は、小径部33において、第1コア11を伝搬する2つの2次LPモードの光と第2コア12及び第3コア13を伝搬する1次LPモードの光とがそれぞれモード合分波し、さらに、第1コア11を伝搬する2つの3次LPモードの光(LP21aモードの光、LP21bモードの光)と第4コア14及び第5コア15を伝搬する1次LPモードの光とがモード合分波する。
また、上記例において、第1コア11はクラッド20の中心に位置するものとしたが、第1コア11はクラッドの中心に位置しなくても良い。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
本実施例では、第1実施形態のマルチコアファイバ1を作製して、作製されたマルチコアファイバ1によりモード合分波を行えるかを確認した。
<マルチコアファイバの設計>
第1実施形態のマルチコアファイバ1において、Cバンド(波長1530nm〜1565nm)において、LP01モードの光とLP11モードの光を合分波する設計条件、及びLバンド(波長1565nm〜1625nm)において、LP01モードの光とLP11モードの光を合分波する設計条件を求める。
(第1コアの設計)
第1実施形態の説明のように、第1コア11は2次LPモードまでの光を伝搬し3次LPモード以上の光を伝搬しない。図8は、波長を1550nmとしたときのコアの半径と実効屈折率との関係を1次LPモードの光、2次LPモードの光、3次LPモードの光について示す図である。なお、本図は第1コア11が、比屈折率差が0.55%のステップ型屈折率分布である場合の図である。図8に示すように、コアの半径が4.1μm〜6.3μmであれば、2次LPモードまでの光を伝搬し3次LPモード以上の光を伝搬しないことが分かる。そこで、第1コア11の径は小径部において大径部よりも小さくなること考慮すると、大径部でのコアの径はできるだけ大きい方が良い。そこで、大径部での第1コア11の半径を6.3μmとした。また、第1コア11のLP01モードの実効コア断面積Aeffが波長1550nmにおいて100μmとなるように、クラッド20に対する第1コア11の比屈折率差Δ11を0.55%とした。
(第2コアの設計)
一般的なシングルモードファイバの波長が1550nmにおける実効コア断面積Aeffは80μmであるため、第2コア12の実効コア断面積Aeffもこれと同程度となるようにした。そこで、クラッドに対する第2コア12の比屈折率差Δ12を0.36%とした。また、第2コア12の半径を3.7μmとした。
(コア間距離の設計)
図9は、マルチコアファイバの曲げ直径が80mmであり、波長が1625nmのときのLP01モードの光とLP11モードの光との間のコア間クロストークXT01−11とコア間距離(コアの中心間距離)との関係及びLP01モードの光同士のコア間クロストークXT01−01とコア間距離との関係を示す図である。
上記のように第1コア11は、2次LPモードまでの光を伝搬し、第2コア12は1次LPモードの光を伝搬するため、大径部におけるクロストークXT01−11,XT01−01を評価する必要がある。図9より、より大きなクロストークがクロストークXT01−11であるため、当該クロストークを考察すれば良い。また、一般的なモード合分波器での選択比が25dB程度であることおよび本デバイスの使用長さが1m以下であることを考慮して、−30dB/mのクロストークを確保することとした。そこで大径部における第1コア11と第2コア12とのコア間距離を25μmとした。
(延伸比の設計)
図10は、延伸比と実効屈折率との関係を第1コア11を伝搬するLP11モードの光と第2コア12を伝搬するLP01モードの光について、波長が1550nm及び1595nmで示す図である。1550nmはCバンドの中心波長、1595nmはLバンドの中心波長である。図10に示すように、波長1550nmでは延伸比が1.42でLP01モードの光の実効屈折率とLP11モードの光の実効屈折率とが同じ値となる。波長1595nmでは延伸比が1.38でLP01モードの光の実効屈折率とLP11モードの光の実効屈折率とが同じ値となる。そこで、Cバンド用のマルチコアファイバでは延伸比を1.42とし、Lバンド用のマルチコアファイバでは延伸比を1.38とした。
(テーパ部の設計)
図11は、延伸比が1.42で波長が1550nmである光の選択比の状態を示す図であり、図12は、延伸比が1.38で波長が1595nmである光の選択比の状態を示す図である。図11及び図12では、小径部の長さとテーパ部の長さによる選択比の状態を示す。ここでいう選択比とは、マルチコアファイバ1の第2コア12にLP01モードの光を入射する場合における第1コア11から出射するLP11モードの光のパワーと第2コア12から出射するLP01モードの光のパワーとの比をさす。この選択比を評価することで、どの程度のモード合分波が生じているかが分かる。図11に示すように、テーパ部の長さが3.0〜3.8mmで小径部の長さが4.8mmから5.0mmとされることでおよそ25dBの選択比を実現できることが分かる。また、図12に示すように、テーパ部の長さが3.0〜3.7mmで小径部の長さが4.8mmから5.1mmとされることでおよそ25dBの選択比を実現できることが分かる。選択比は高い方が良いが25dBまで必要ないことから、Cバンド用のマルチコアファイバでは、テーパ部の長さを4.0mmとし小径部の長さを4.7mmとした。また、Lバンド用のマルチコアファイバでは、テーパ部の長さを4.0mmとし小径部の長さを4.9mmとした。このときそれぞれのマルチコアファイバで選択比は約22dBとなった。
<マルチコアファイバの作成及び評価>
次に、上記で定めた設計に基づいて、テーパ部や小径部が形成されない大径部のみからなるマルチコアファイバを作成した。このマルチコアファイバは、コア間距離が25.6μmであった。また、波長が1625nmの光でのクロストークX01−01が−43.4dB/mとなりクロストークX11−01が−32.4dB/mとなり、設計値のクロストークから悪化しない結果となった。
また、第1コア11及び第2コア12において、波長を1550nm及び1625nmとして、LP01モードの光について、モードフィールド径MFD、実効コア断面積Aeffを調べた。また、第1コア11において、波長を1550nm及び1625nmとして、LP01モードの光について、直径を60mmで曲げた場合の光の損失を調べた。さらに、第2コア12において、波長を1550nm及び1625nmとして、LP01モードの光について、直径を60mmで曲げた場合の光の損失を調べた。また、第1コア11のLP21モードの1mカットオフ波長を調べ、第2コア12のLP11モードの1mカットオフ波長を調べた。その結果を表1に示す。
Figure 0006328745
次に上記マルチコアファイバの一部を表2の条件1,2で延伸した。
Figure 0006328745
そして、条件1で延伸した箇所を含む上記マルチコアファイバ1の第1コア11に波長が1550nmでLP11モードの光から成る光を入射して、分波における第1コア11から出射するLP11モードの光のパワーと第2コア12から出射するLP01モードの光のパワーとの選択比を測定した。その結果、選択比が17dBを実現できていることが分かった。また、条件1で延伸した箇所を含む上記マルチコアファイバ1の第2コアに波長が1550nmでLP01モードの光から成る光を入射して、合波における第1コア11から出射するLP11モードの光のパワーと第2コア12から出射するLP01モードの光のパワーとの選択比を測定した。その結果、選択比が15dBを実現できていることが分かった。
次に、条件1で延伸した箇所を含む上記マルチコアファイバ1および条件2で延伸した箇所を含む上記マルチコアファイバ1の第1コア11に波長が1500nmから1630nmのLP11モードの光を入射して、分波における第1コア11のLP11モードの光と第2コア12のLP01モードの光との結合効率をそれぞれ調べた。同様に条件1で延伸した箇所を含む上記マルチコアファイバ1および条件2で延伸した箇所を含む上記マルチコアファイバ1の第2コア12に波長が1500nmから1630nmのLP01モードの光を入射して、合波における第1コア11のLP11モードの光と第2コアのLP01モードの光との結合効率をそれぞれ調べた。なお、結合効率は、合波では、第2コア12に入射した光のパワーから過剰損失を差し引いた光のパワーと第1コア11から出射する光のパワーとの比を取り、分波では、第1コア11に入射した光のパワーから過剰損失を差し引いた光のパワーと第2コア12から出射する光のパワーとの比を取ることで求めている。その結果を図13に示す。
図13に示すように、条件1を満たすマルチコアファイバ1は、波長が約1550nmで95%以上の高い結合効率となった。また、条件2を満たすマルチコアファイバ1は、波長が約1590nmで88%以上の高い結合効率となった。
[実施例2]
本実施例では、第2実施形態のマルチコアファイバ2を作製して、作製されたマルチコアファイバ2によりモード合分波を行えるかを確認した。
<マルチコアファイバの設計>
第1コア11及び第2コア12は、実施例1の第1コア11及び第2コア12と同様にして設計した。また、本実施例のマルチコアファイバ2では、第1コア11の中心を基準として第2コア12と90度異なる位置に配置される第3コア13を備えている。この第3コア13の設計は、第2コア12と同様とした。
第1コア11と第2コア12とのクロストーク及び第1コア11と第3コア13とのクロストークは、実施例1の図9とそれぞれ同様となる。従って、大径部において、第1コア11と第2コア12とのコア間距離を実施例1と同様にし、第1コア11と第3コア13とのコア間距離を実施例1と同様とした。ただし、本実施例では、第2コア12と第3コア13とのクロストークに配慮する必要がある。図14は、マルチコアファイバ2の曲げ直径が80mmであり、波長が1625nmのときの第2コア12と第3コア13とにおけるLP01モード同士のコア間クロストークXT01−01とコア間距離との関係を示す図である。第1コア11と第2コア13とのコア間距離、及び、第1コア11と第3コア13とのコア間距離が上記のようにそれぞれ25μmである場合、第2コア12と第3コア13とのコア間距離は約35.4μmとなる。上記のように一般的なモード合分波器での選択比が25dB程度であること及び本デバイスの使用長さが1m以下であることを考慮すれば、−30dB/mのクロストークを確保すれば良い。図14より、第2コア12と第3コア13とのコア間距離は約35.4μmであれば、クロストークを−30dB/mよりも低く抑えられることが確認できた。従って、大径部において、第1コア11と第2コア12とのコア間距離、及び、第1コア11と第3コア13とのコア間距離が25μmであれば良いことが確認できた。
延伸比の設計、及び、テーパ部の設計は、実施例1の延伸比の設計、及び、テーパ部の設計と同様とした。
<マルチコアファイバの作成及び評価>
次に、上記で定めた設計に基づいて、テーパ部や小径部が形成されない大径部のみからなるマルチコアファイバを作成した。このマルチコアファイバは、第1コア11と第2コア12とのコア間距離、及び、第1コア11と第3コア13とのコア間距離が共に25.0μmであった。また、第2コア12と第3コア13とのコア間距離が共に35.4μmであった。また、第1コア11の中心を基準とした第2コア12と第3コア13とがなす角度は88.7°であった。コア12とコア13の間のクロストークXT01-01は、波長1625nmおよび曲げ直径120mmにおいて−29dB/mであった。
また、第1コア11、第2コア12及び第3コア13において、波長を1550nm及び1625nmとして、LP01モードの光について、モードフィールド径MFD、実効コア断面積Aeffを調べた。また、第1コア11において、波長を1550nm及び1625nmとして、LP11モードの光について、直径を60mmで曲げた場合の光の損失を調べた。さらに、第2コア12及び第3コア13において、波長を1550nmとして、LP01モードの光について、直径を60mmで曲げた場合の光の損失を調べ、波長を1625nmとして、LP01モードの光について、直径を60mmで曲げた場合の光の損失を調べた。また、第1コア11のLP21モードの2mカットオフ波長を調べ、第2コア12及び第3コア13のLP11モードの2mカットオフ波長を調べた。その結果を表3に示す。
Figure 0006328745
次に上記マルチコアファイバを実施例1の条件1と同様の条件で延伸した。
そして、延伸した箇所を含む上記マルチコアファイバ2の第1コア11に波長が1550nmのLP11モードの光を入射した。ただし、この光は、偏光子、1/4波長板、半波長板、位相板を通る光であり、第1コア11に入射するLP11モードの光のフィールドは、位相板の回転により回転する。そして、第2コア12及び第3コア13から出射する光のパワーを測定した。その結果を図15に示す。
図15に示すように、第2コア12に入射する光のパワーが最大となる位相板の角度と、第3コア13に入射する光のパワーが最大となる位相板の角度とは、互いに約90度異なっていた。従って、第1コア11に入射するLP11モードの光を、互いにフィールドが90度異なるLP11aモードの光とLP11bモードの光として、それぞれ第2コア12と第3コア13とに分波できることが確認できた。
次に延伸した箇所を含む上記マルチコアファイバ2の第2コア12にLP01モードの光を入射した。ただし、この光は、偏光子、1/4波長板、半波長板を通る光であり、第2コア12に入射する光の偏波は、偏光子の回転により回転する。そして、偏光子を0度、45度、90度、135度、180度に回転させて、第2コア12及び第1コア11から出射する光のパワーを各角度毎に測定し、また、第1コア11のみから出射する光のパワーを各角度毎に測定した。そして、第2コア12及び第1コア11から出射する光のパワーと、第1コア11のみから出射する光のパワーとの比による結合効率を波長ごとに求めた。その結果を図16に示す。
また、延伸した箇所を含む上記マルチコアファイバ2の第3コア13に第2コア12に入射した光と同様の光を入射した。そして、偏光子を上記と同様の角度に回転させて、第3コア13及び第1コア11から出射する光のパワーを各角度毎に測定し、また、第1コア11のみから出射する光のパワーを各角度毎に測定した。そして、第3コア13及び第1コア11から出射する光のパワーと、第1コア11のみから出射する光のパワーとの比による結合効率を波長ごとに求めた。その結果を図17に示す。
図16、図17に示すように、第2コア12に光を入射する場合、第3コア13に光を入射する場合のどちらであっても、波長が1550nmにおいて79%以上の結合効率となる結果となった。また、第2コア12に光を入射する場合と第3コア13に光を入射する場合とで、結合効率のプロファイルに大きな差はなかった。
図18〜図20は、本実施例で作製したマルチコアファイバ2における光のNFP(Near Field Pattern)を示す。具体的には、図18が第1コア11における光のNPFを示し、図19が第2コア12における光のNFPを示し、図20が第3コア13における光のNFPを示す。
図16、図17、及び、図18〜図20より、マルチコアファイバ2を用いて、LP01モードの光、LP11aモードの光、LP11bモードの光を選択的に合波できることが確認できた。
以上より本発明のマルチコアファイバによれば、モード合分波を行うことが確認できた。
以上より、LP01モードの光及びLP11モードの光が共に入射光の実効コア断面積と出射光の実効コア断面積とが等しくなる条件が求められた。
本発明に係る光デバイスは、小型化が可能なモード合分波器をマルチコアファイバを用いて実現しようとするものであり、光通信の産業において利用することができる。
1〜6・・・マルチコアファイバ
11・・・第1コア
12・・・第2コア
13・・・第3コア
14・・・第4コア
15・・・第5コア
20・・・クラッド
31・・・大径部
32・・・テーパ部
33・・・小径部

Claims (10)

  1. x次LPモードまでの光(xは2以上の整数)を伝搬する第1コアと、
    y次LPモードまでの光(yは1以上の整数)を伝搬する第2コアと、
    を備え、
    前記第1コアのx次LPモードの光(xは1以上x以下の整数)の伝搬定数と前記第2コアのy次LPモードの光(yは1以上y以下のxと異なる整数)の伝搬定数とが一致する異モード相互作用区間と、
    前記第1コアの各LPモードの光の伝搬定数と前記第2コアの各LPモードの光の伝搬定数とが不一致とされる異モード非相互作用区間と、
    が設けられ
    z次LPモードまでの光(zは1以上の整数)を伝搬し、前記第1コアの中心を基準として前記第2コアと所定角度異なる位置に配置される第3コアを更に備え、
    前記異モード相互作用区間では、前記第1コアの前記x 次LPモードの光の伝搬定数と前記第3コアのz 次LPモードの光(z は1以上z以下のx と異なる整数)の伝搬定数とが一致し、
    前記異モード非相互作用区間では、前記第1コアの各LPモードの光の伝搬定数と前記第3コアの各LPモードの光の伝搬定数とが不一致とされ、
    前記x 次LPモードの光は、前記第1コアの中心を基準として互いに前記所定角度異なるように回転する場合に互いに異なるエネルギー分布となる互いに等しい2つのLPモードの光が、前記第1コアの中心を基準として互いに前記所定角度異なるように回転した状態で足し合わされた光とされる
    ことを特徴とするマルチコアファイバ。
  2. 前記所定角度は90度とされ、
    前記x次LPモードは2次LPモードとされる
    ことを特徴とする請求項に記載のマルチコアファイバ。
  3. 前記所定角度は45度とされ、
    前記x次LPモードは3次LPモードとされる
    ことを特徴とする請求項に記載のマルチコアファイバ。
  4. xは3以上の整数であり、
    次LPモードまでの光(は1以上の整数)を伝搬する第コアを更に備え、
    前記異モード相互作用区間では、前記第1コアのx次LPモードの光(xは1以上x以下のxと異なる整数)の伝搬定数と前記第コアの 次LPモードの光( は1以上以下のx及びxと異なる整数)の伝搬定数とが一致し、
    前記異モード非相互作用区間では、前記第1コアの各LPモードの光の伝搬定数と前記第コアの各LPモードの光の伝搬定数とが不一致とされる
    ことを特徴とする請求項1に記載のマルチコアファイバ。
  5. とが互いに等しい
    ことを特徴とする請求項に記載のマルチコアファイバ。
  6. とzとが互いに等しい
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のマルチコアファイバ。
  7. 及びzが1とされる
    ことを特徴とする請求項6に記載のマルチコアファイバ。
  8. 前記第1コアは、クラッドの中心に位置する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のマルチコアファイバ。
  9. 前記異モード相互作用区間は、前記異モード非相互作用区間の一部が延伸されることで形成される
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のマルチコアファイバ。
  10. 使用波長帯域におけるそれぞれのコアを伝搬する光のLPモードの数は、前記異モード相互作用区間と前記異モード非相互作用区間とで変化しない
    ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のマルチコアファイバ。

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