JP6138481B2 - マルチコアファイバ - Google Patents

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Description

本発明はマルチコアファイバに関し、クロストークを低減させる場合に好適なものである。
マルチコアファイバにおけるコアの有効コア断面積が大きい場合、当該コア間のクロストークが増大することが一般に知られている。
下記非特許文献1〜非特許文献3では、有効コア断面積を110μmに拡大しつつもクロストークを小さくした六方細密配置構造のマルチコアファイバが提案されている。
Optics Express,VOL.20,Issue9,pp.10100−10105(2012)
European Conference and Exhibition on Optical Communication(ECOC),Optical Society of America Washington,DC(2012),Mo.1.F.3 European Conference and Exhibition on Optical Communication(ECOC),Optical Society of America Washington,DC(2012),Mo.1.F.2
ところで、クロストークを低減するとともに有効コア断面積を拡大する要請がより一段と高まっており、当該クロストークの低減及び有効コア断面積の拡大を両立し得るマルチコアファイバが求められている。
そこで本発明は、クロストークの低減及び有効コア断面積の拡大を両立し得るマルチコアファイバを提供することを目的とする。
かかる課題を解決するため本発明は、第1マルチコアファイバ部材と第2マルチコアファイバ部材との一端面同士が接続されたマルチコアファイバであって、前記第1マルチコアファイバ部材における複数のコアと前記第2マルチコアファイバ部材における複数のコアとの少なくとも2以上のコア端面同士が1対1で接続され、コア端面同士が1対1で接続される前記第1マルチコアファイバ部材における複数のコアと前記第2マルチコアファイバ部材における複数のコアとのうち、少なくとも1つの前記第1マルチコアファイバ部材のコアと前記第2マルチコアファイバ部材のコアとの有効コア断面積は異なり、前記有効コア断面積が大きいほうのコアの開放端面は光を入射すべき面とされることを特徴とする。
このようなマルチコアファイバでは、コア端面同士が接続される第1マルチコアファイバ部材及び第2マルチコアファイバ部材のコアのうち、有効コア断面積が大きいほうのコアが伝搬路前段とされ、当該有効コア断面積が小さいほうのコアが伝搬路後段とされる。
このため、伝搬路前段のコアと伝搬路後段のコアとの有効コア断面積が同程度である場合に比べて、当該伝搬路前段のコアに対して伝搬路後段のコアの有効コア断面積を小さくする分だけ、当該伝搬路後段のコアを有するマルチコアファイバ部材のクロストークが低減される。
また、伝搬路前段のコアと伝搬路後段のコアとの有効コア断面積が同程度である場合におけるクロストークを維持しながら、当該場合に比べて伝搬路前段のコアを拡大させることが可能となる。
こうして、クロストークの低減及び有効コア断面積の拡大を両立し得るマルチコアファイバが実現される。
ところで、前記第1マルチコアファイバ部材及び前記第2マルチコアファイバ部材における複数のコアは、第1のコアと前記第1のコアの有効コア断面積よりも大きい有効コア断面積をもつ第2のコアとを含み、前記第1マルチコアファイバ部材における前記第1のコアのコア端面と前記第2マルチコアファイバ部材における前記第2のコアのコア端面とが1対1で接続され、前記第1マルチコアファイバ部材における前記第2のコアのコア端面と前記第2マルチコアファイバ部材における前記第1のコアのコア端面とが1対1で接続されることが好ましい。
このようにした場合、第1マルチコアファイバ部材及び第2マルチコアファイバ部材には有効コア断面積が大きいコアと有効コア断面積が小さいコアとが含まれることになる。このため、第1マルチコアファイバ部材及び第2マルチコアファイバ部材の一方を有効コア断面積の大きいコアだけとし他方を有効コア断面積の小さいコアだけとする場合に比べて、当該マルチコアファイバ部材におけるクロストークをより低減させることができる。
また、前記第1マルチコアファイバ部材における前記第1のコアと前記第2のコア、及び、前記第2マルチコアファイバ部材における前記第1のコアと前記第2のコアは、互いに隣接して配置されることが好ましい。
このようにした場合、互いに隣接する第1のコアと第2のコアにおける伝搬モードの伝搬定数を異ならせることができる。したがって、第1のコアと第2のコアとを隣接して配置しない場合に比べて、当該第1のコアと第2のコアとの間におけるクロストークをより低減させることができる。
また、前記第1マルチコアファイバ部材における中心軸と前記第2マルチコアファイバ部材における中心軸とは一致し、前記第1のコアと前記第2のコアとのコア間距離が均等な状態で、前記中心軸周りに前記第1のコア及び前記第2のコアが交互に配置されることが好ましい。
このようにした場合、第1マルチコアファイバ部材及び第2マルチコアファイバ部材における有効コア断面積が小さいほうの第1のコアと、当該有効コア断面積が大きいほうの第2のコアのすべてが、互いに隣接して配置されることになる。このため、第1のコアと第2のコアとの間におけるクロストークをより低減させることができる。
なお、前記有効コア断面積が大きいほうのコアは、前記第1マルチコアファイバ部材のコアとされていても良い。
このようにした場合、有効コア断面積が小さいほうのコアが第2マルチコアファイバ部材のコアとなる。このため、有効コア断面積が同程度である場合に比べて、第2マルチコアファイバ部材におけるコア間のクロストークを低減することができる。
また、前記第1マルチコアファイバ部材のコアと前記第2マルチコアファイバ部材のコアとの有効コア断面積の差は、45μm以下とされることが好ましい。
このようにした場合、第1マルチコアファイバ部材のコアの有効コア断面積と第2マルチコアファイバ部材のコアの有効コア断面積とが異なることに起因する接続損失を、光ファイバ分野において一般的に要求される0.3dB以下とすることができる。
また、前記第1マルチコアファイバ部材のコアと前記第2マルチコアファイバ部材のコアとの有効コア断面積の差は、10μm以上とされることが好ましい。
このようにした場合、実質的な効果があると評価できる程度にまで確実にクロストークを低減することができる。
また、前記有効コア断面積が大きいほうのコアとそのコアを囲むクラッドとの屈折率差は、前記有効コア断面積が小さいほうのコアとそのコアを囲むクラッドとの屈折率差よりも小さく、前記有効コア断面積が大きいほうのコアの直径は、前記有効コア断面積が小さいほうのコアの直径と同程度とされることとしても良い。
或いは、前記有効コア断面積が大きいほうのコアの直径は、前記有効コア断面積が小さいほうのコアの直径よりも大きく、前記有効コア断面積が大きいほうのコアとそのコアを囲むクラッドとの屈折率差は、前記有効コア断面積が小さいほうのコアとそのコアを囲むクラッドとの屈折率差と同程度とされることとしても良い。
或いは、前記有効コア断面積が大きいほうのコアの直径は、前記有効コア断面積が小さいほうのコアの直径よりも大きく、前記有効コア断面積が大きいほうのコアとそのコアを囲むクラッドとの屈折率差は、前記有効コア断面積が小さいほうのコアとそのコアを囲むクラッドとの屈折率差よりも小さくされることとしても良い。
以上のように本発明によれば、クロストークの低減及び有効コア断面積の拡大を両立し得るマルチコアファイバを提供することができる。
第1実施形態におけるマルチコアファイバを示す図である。 第1実施形態におけるマルチコアファイバの長手方向に垂直な断面の様子を示す図である。 有効コア断面積差と接続損失との関係を示すグラフである。 第2実施形態におけるマルチコアファイバを示す図である。 第2実施形態におけるマルチコアファイバの長手方向に垂直な断面の様子を示す図である。 コア数を10つとした場合の円環配置例を示す図である。 コア数を8つとした場合の平行配置例を示す図である。 コア数を12つとした場合の平行配置例を示す図である。 実施例1におけるマルチコアファイバの長手方向に垂直な断面の様子を示す図である。 実施例2におけるマルチコアファイバの長手方向に垂直な断面の様子を示す図である。 実施例1及び実施例2におけるマルチコアファイバの1000km地点で曲げ半径を異ならせた場合のクロストーク変化を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いながら詳細に説明する。
(1)第1実施形態
図1は、第1実施形態におけるマルチコアファイバ1を示す図である。図1に示すように、本実施形態におけるマルチコアファイバ1は、第1マルチコアファイバ部材10と、第2マルチコアファイバ部材20とを構成要素として備える。
図2は、第1実施形態におけるマルチコアファイバ1の長手方向に垂直な断面の様子を示す図である。具体的に図2の(A)は第1マルチコアファイバ部材10の一端面を示し、図2の(B)は第2マルチコアファイバ部材20の一端面を示している。
図2の(A)に示すように、第1マルチコアファイバ部材10は、複数のコア11と、複数のコア11を隙間なく包囲するクラッド12と、クラッド12を囲む第1被覆層13と、第1被覆層13を囲む第2被覆層14とを主な構成要素として備える。
複数のコア11はそれぞれ同じ構成であり、隣接するコア同士のコア間距離(隣接するコアの中心軸間の距離)Λ1は均等とされる。また、各コア11の屈折率はクラッド12の屈折率よりも高くされる。
本実施形態における第1マルチコアファイバ部材10の場合、クラッド12の中心軸CA1の周りに6つのコア11が配置され、当該6つのコア11の内側に1つのコア11が配置される。
第1マルチコアファイバ部材10の長さ方向に直交する断面では、6つのコア11の中心とクラッド12の中心を基準とする正六角形の頂点とが一致し、当該6つのコア11の内側にある1つのコア11の中心とクラッド12の中心とが一致している。なお、クラッド12の中心軸CA1は、第1マルチコアファイバ部材10の中心軸でもある。
図2の(B)に示すように、第2マルチコアファイバ部材20は、第1マルチコアファイバ部材10と同様に、複数のコア21、クラッド22と、第1被覆層23及び第2被覆層24とを主な構成要素として備える。
複数のコア21はそれぞれ同じ構成であり、当該コア21の直径D2は第1マルチコアファイバ部材10におけるコア11の直径D1よりも小さくされる。また、隣接するコア同士のコア間距離Λ2は均等とされ、第1マルチコアファイバ部材10におけるコア間距離Λ1と同じとされる。
各コア21の屈折率は第1マルチコアファイバ部材10と同様に、クラッド22の屈折率よりも高くされ、当該コア21とクラッド22との屈折率差は第1マルチコアファイバ部材10におけるコア11とクラッド12との屈折率差と同程度とされる。
本実施形態における第2マルチコアファイバ部材20の場合、第1マルチコアファイバ部材10の場合と同様に、クラッド22の中心軸CA2の周りに6つのコア21が配置され、当該6つのコア21の内側に1つのコア21が配置される。
第2マルチコアファイバ部材20の長さ方向に直交する断面では、6つのコア21の中心とクラッド22の中心を基準とする正六角形の頂点とが一致している。この正六角形の大きさは、第2マルチコアファイバ部材20のコア間距離Λ2と第1マルチコアファイバ部材10のコア間距離Λ1とが同じであるため、第1マルチコアファイバ部材10の場合と同じ大きさである。また、第2マルチコアファイバ部材20の長さ方向に直交する断面では、6つのコア11の内側にある1つのコア11の中心とクラッド12の中心とは、第1マルチコアファイバ部材10の場合と同様に一致している。なお、クラッド22の中心軸CA2は、第2マルチコアファイバ部材20の中心軸でもある。
このような第1マルチコアファイバ部材10と第2マルチコアファイバ部材20との一端面同士は融着により接続されており、当該第1マルチコアファイバ部材10における各コア端面と第2マルチコアファイバ部材20における各コア端面とは1対1で接続される。なお、第1マルチコアファイバ部材10における各コア11の中心軸と第2マルチコアファイバ部材20における各コア21の中心軸とも一致している。
上述したように、第1マルチコアファイバ部材10の各コア11の直径D1が第2マルチコアファイバ部材20の各コア21の直径D2よりも大きく、当該コア11及びクラッド12の屈折率差とコア21及びクラッド22の屈折率差とが同程度とされる。このため、コア11の有効コア断面積はコア21の有効コア断面積よりも大きい状態にある。なお、有効コア断面積をAeffとし、モードフィールド径をMFDとすると、有効コア断面積Aeffは次式
Figure 0006138481
で表わされる。上記(1)式のkは定数である。
コア11の有効コア断面積とコア21の有効コア断面積との差は、10μm以上、45μm以下の範囲内とされる。
なお、第1マルチコアファイバ部材10における開放端面OEF1において有効コア断面積が大きいほうのコア11のコア端面は光を入射すべき面とされ、第2マルチコアファイバ部材20における開放端面OEF2において有効コア断面積が小さいほうのコア21のコア端面は光を出射すべき面とされる。
<動作・効果>
本実施形態におけるマルチコアファイバ1では、第1マルチコアファイバ部材10の開放端面OEF1におけるコア端面に光が入射した場合、当該光はコア11を伝搬した後にコア21を伝搬する。そして、コア21を伝搬する光は、第2マルチコアファイバ部材20の開放端面OEF2におけるコア端面から出射する。
本実施形態では、コア端面同士が接続される第1マルチコアファイバ部材10のコア11と第2マルチコアファイバ部材20のコア21とのうち、有効コア断面積が大きいほうのコア11が伝搬路前段とされ、当該有効コア断面積が小さいほうのコア21が伝搬路後段とされる。
このため、伝搬路前段のコア11と伝搬路後段のコア21との有効コア断面積が同程度である場合に比べて、当該伝搬路前段のコア11に対して伝搬路後段のコア21の有効コア断面積を小さくする分だけ、当該伝搬路後段のコア21を有する第2マルチコアファイバ部材20のクロストークが低減される。
また、伝搬路前段のコア11と伝搬路後段のコア21との有効コア断面積が同程度である場合におけるクロストークを維持しながら、当該場合に比べて、伝搬路前段のコア11を拡大させることが可能となる。こうして、クロストークの低減及び有効コア断面積の拡大を両立し得るマルチコアファイバ1が実現される。
なお、伝搬路後段のコア21における光減衰量については伝搬路前段のコア11における光減衰量に比べて大きくなる。このため、伝搬路後段のコア21の有効コア断面積が伝搬路前段のコア11の有効コア断面積より小さくなっていても、当該伝搬路後段のコア21における非線形効果に起因する実質的な信号劣化を抑制することができる。したがって、クロストークを低減しながらも、マルチコアファイバ1のファイバ長をより大きくすることもできる。
ところで、コア端面同士が接続される伝搬路前段のコア11と伝搬路後段のコア21との有効コア断面積が異なる場合、当該伝搬路前段のコア11と伝搬路後段のコア21との間で接続損失が少なからず生じる。
この接続損失をaとし、コア11のモードフィールド径をMFDとし、コア21のモードフィールド径をMFDとすると、当該接続損失aは次式
Figure 0006138481
で表される。
ここで、有効コア断面積差と接続損失との関係を図3に示す。図3のグラフは、伝搬路前段のコア11の有効コア断面積Aeff1を固定とし、当該伝搬路後段のコア21の有効コア断面積Aeff2を変えた場合における接続損失の変化を、上記(1)式及び(2)式を用いて計算した結果である。なお、(1)式における定数kは1としている。
図3に示すように、伝搬路前段のコア11と伝搬路後段のコア21との有効コア断面積の差が大きくなるほど、接続損失が大きくなる。
本実施形態の場合、第1マルチコアファイバ部材10におけるコア11の有効コア断面積と、第2マルチコアファイバ部材20におけるコア21の有効コア断面積との差は45μm以下とされる。
このような関係にある場合、図3から明らかなように、伝搬路前段のコア11の有効コア断面積と伝搬路後段のコア21の有効コア断面積とが異なることに起因する接続損失を、光ファイバ分野において一般的に要求される0.3dB以下とすることができる。
なお、図3では、コア11の有効コア断面積Aeff1を80μmとし、当該コア21の有効コア断面積Aeff2が47μmを下回る場合における接続損失が0.3を超えている。しかしながら、長距離伝送用として要求される有効コア断面積の最小値はおおむね50μmとされており、コア11の有効コア断面積Aeff1を80μmとし、コア21の有効コア断面積Aeff2を50μmとした場合における接続損失は0.3以下となる。
また本実施形態の場合、第1マルチコアファイバ部材10におけるコア11の有効コア断面積と、第2マルチコアファイバ部材20におけるコア21の有効コア断面積との差は10μm以上とされる。
このようにした場合、実質的な効果があると評価できる程度にまで確実にクロストークを低減することができる。
特に、第1マルチコアファイバ部材10におけるコア11の有効コア断面積と、第2マルチコアファイバ部材20におけるコア21の有効コア断面積との差を10μm以上25μm以下の範囲内とした場合、コア配置のずれや調芯のずれに起因する過剰損失があったとしても、当該差に起因する接続損失を0.3dB以下とすることができる。
(2)第2実施形態
次に、第2実施形態について図面を用いながら詳細に説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図4は、第2実施形態におけるマルチコアファイバ2を示す図である。図5は、第2実施形態におけるマルチコアファイバ2の長手方向に垂直な断面の様子を示す図である。具体的に図5の(A)は第1マルチコアファイバ部材10の一端面を示し、図5の(B)は第2マルチコアファイバ部材20の一端面を示している。
図4及び図5に示すように、本実施形態におけるマルチコアファイバ2は、第1実施形態のコア構成とは異なるコア構成を有している点で、第1実施形態のマルチコアファイバ1と相違する。
具体的に第1実施形態における第1マルチコアファイバ部材10では、クラッド12の中心軸CA1の周りに6つのコア11が配置され、当該6つのコア11の内側に1つのコア11が配置された。同様に、第2マルチコアファイバ部材20では、クラッド22の中心軸CA2の周りに6つのコア21が配置され、当該6つのコア21の内側に1つのコア21が配置された。
これに対し本実施形態における第1マルチコアファイバ部材10では、クラッド12の中心軸CA1の周りに6つのコア11が配置されているが、当該6つのコア11の内側にはコアが配置されていない。同様に、第2マルチコアファイバ部材20では、クラッド22の中心軸CA2の周りに6つのコア21が配置され、当該6つのコア21の内側にはコアが配置されていない。
また第1実施形態では、第1マルチコアファイバ部材10における複数のコア11と第2マルチコアファイバ部材20における複数のコア21とは、ともに、1種類の有効コア断面積を有するコアで構成された。
これに対し本実施形態では、第1マルチコアファイバ部材10における複数のコア11と第2マルチコアファイバ部材20における複数のコア21とは、ともに、2種類の有効コア断面積を有するコアで構成される。
すなわち、第1マルチコアファイバ部材10は、第1のコア11Aと、第1のコア11Aの有効コア断面積よりも大きい有効コア断面積をもつ第2のコア11Bとを有する。また、第2マルチコアファイバ部材20は、第1のコア21Aと、第1のコア21Aの有効コア断面積よりも大きい有効コア断面積をもつ第2のコア21Bとを有する。
第1マルチコアファイバ部材10における第1のコア11A及び第2のコア11Bは、当該第1マルチコアファイバ部材10の中心軸CA1周りに交互に配置される。第1のコア11A及び第2のコア21Aのコア間距離は上記第1実施形態のコア間距離Λ1と同じとされる。
一方、第2マルチコアファイバ部材20における第1のコア21A及び第2のコア21Bは、当該第2マルチコアファイバ部材20の中心軸CA2周りに交互に配置される。第1のコア11B及び第2のコア21Bのコア間距離は上記第1実施形態のコア間距離Λ2と同じとされる。
このような第1マルチコアファイバ部材10における第1のコア11Aと第2マルチコアファイバ部材20における第2のコア21Bとのコア端面同士が1対1で接続され、第1マルチコアファイバ部材10における第2のコア11Bと第2マルチコアファイバ部材20における第1のコア21Aとのコア端面同士が1対1で接続される。
コア端面同士が接続されるコア11A-21B、11B-21Aの中心軸同士は一致し、第1マルチコアファイバ部材10における中心軸CA1と第2マルチコアファイバ部材20における中心軸CA2も一致している。
また、有効コア断面積が大きいほうの第2のコア11B及び21Bの開放端面OEF1は光を入射すべき面とされ、当該有効コア断面積が小さいほうの第1のコア11A及び21Aの開放端面OEF2は光を出射すべき面とされる。つまり、光進行方向は、第1実施形態ではマルチコアファイバ1の一端から他端に向かう一方向であったのに対し、本実施形態ではマルチコアファイバ2の一端から他端に向かう方向とその逆方向との双方向となる。
なお、有効コア断面積が大きいほうの第2のコア11B及び21Bの直径は上記第1実施形態のコア11の直径D1と同じとされ、当該有効コア断面積が小さいほうの第1のコア11A及び21Aの直径は上記第1実施形態のコア21の直径D2と同じとされる。
また、有効コア断面積が大きいほうの第2のコア11Bとクラッド12との屈折率差、及び、第2のコア21Bとクラッド22との屈折率差は、当該有効コア断面積が小さいほうの第1のコア11Aとクラッド12との屈折率差、及び、第1のコア21Aとクラッド22との屈折率差と同程度とされる。
<動作・効果>
本実施形態におけるマルチコアファイバ2では、第1マルチコアファイバ部材10及び第2マルチコアファイバ部材20の双方に、有効コア断面積が小さい第1のコア11A,21Aと有効コア断面積が大きい第2のコア11B,21Bが含まれる。
このため、有効コア断面積の大きいコア11だけで第1マルチコアファイバ部材10を構成し、当該有効コア断面積の小さいコア21だけで第2マルチコアファイバ部材20を構成する第1実施形態の場合に比べて、当該第1マルチコアファイバ部材10におけるクロストークを低減させることができる。
また本実施形態の場合、第1マルチコアファイバ部材10における第1のコア11A及び第2のコア11Bは、当該第1マルチコアファイバ部材10の中心軸CA1周りに交互に配置される。
このため、第1マルチコアファイバ部材10における有効コア断面積が小さいほうの第1のコア11Aと、当該有効コア断面積が大きいほうの第2のコア11Bとのすべてが、互いに隣接して配置されることになる。したがって、第1のコア11Aと第2のコア11Bにおける伝搬モードの伝搬定数を異ならせることができ、この結果、当該第1のコア11Aと第2のコア11Bとを交互に配置しない場合に比べてクロストークをより低減させることができる。
なお、第2マルチコアファイバ部材20における有効コア断面積が小さいほうの第1のコア21Aと、当該有効コア断面積が大きいほうの第2のコア21Bについても、第1マルチコアファイバ部材10と同様に、クロストークをより低減させることができる。
(3)変形例
以上、第1実施形態及び第2記実施形態が一例として説明されたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、第1マルチコアファイバ部材10におけるコア11と、第2マルチコアファイバ部材20におけるコア21とのコア端面同士が融着により接続された。しかしながら、第1マルチコアファイバ部材10と第2マルチコアファイバ部材20とのコア端面同士が接する状態で光学的に結合していれば、融着以外の接続手法が適用されていても良い。
また、上記第1実施形態では、コア端面同士が接続されるすべての第1マルチコアファイバ部材10のコア11と第2マルチコアファイバ部材20のコア21との有効コア断面積が異なる状態とされた。
上記第1実施形態では、コア端面同士が接続されるすべての第1マルチコアファイバ部材10の第1のコア11Aと第2マルチコアファイバ部材20第2のコア21Bとの有効コア断面積が異なる状態とされるとともに、当該コア端面同士が接続されるすべての第1マルチコアファイバ部材10の第2のコア11Bと第2マルチコアファイバ部材20第1のコア21Aとの有効コア断面積が異なる状態とされた。
しかしながら、コア端面同士が1対1で接続される第1マルチコアファイバ部材10の複数のコアと第2マルチコアファイバ部材20の複数のコアのうち、一部の第1マルチコアファイバ部材10のコアと第2マルチコアファイバ部材20のコアとの有効コア断面積が同じ状態とされていても良い。
要するに、コア端面同士が1対1で接続される第1マルチコアファイバ部材10の複数のコアと第2マルチコアファイバ部材20の複数のコアのうち、少なくとも1つの第1マルチコアファイバ部材10のコアと第2マルチコアファイバ部材20のコアとの有効コア断面積が異なっていれば、当該コアについて上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、上記第1実施形態では、コア端面同士が接続される第1マルチコアファイバ部材10のコア11と第2マルチコアファイバ部材20のコア21との中心軸同士は一致していた。
上記第2実施形態では、コア端面同士が接続される第1マルチコアファイバ部材10における第1のコア11A又は第2の11Bと第2マルチコアファイバ部材20における第2のコア21B又は第1のコア21Aとの中心軸同士は一致していた。
しかしながら、有効コア断面積が大きいほうのコアの中心軸と、有効コア断面積が小さいほうのコアの中心軸とのずれ量が所定の範囲内であれば、必ずしも、当該コアの中心軸同士が一致していなくても良い。
また、上記第1実施形態では、コア11の直径D1がコア21の直径D2よりも大きく、当該コア11及びクラッド12の屈折率差がコア21及びクラッド22の屈折率差と同程度とされることで、当該コア11の有効コア断面積同士とコア21の有効コア断面積とが異なる状態とされた。
上記第2実施形態では、第2のコア11B又は21Bの直径D1が第1のコア11A又は21Aの直径D2よりも大きく、第2のコア11Bとクラッド12との屈折率差、及び、第2のコア21Bとクラッド22との屈折率差が第1のコア11Aとクラッド12との屈折率差、及び、第1のコア21Aとクラッド22との屈折率差と同程度とされることで、当該第2のコア11B又は21Bの有効コア断面積と第1のコア11A又は21Aの有効コア断面積とが異なる状態とされた。
しかしながら、有効コア断面積を異ならせる手法は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、有効コア断面積が大きいほうのコアの直径と、有効コア断面積が小さいほうのコアの直径とが同程度とされ、有効コア断面積が大きいほうのコア及びそのコアを囲むクラッドの屈折率差が、有効コア断面積が小さいほうのコア及びそのコアを囲むクラッドの屈折率差よりも小さくても良い。
また、有効コア断面積が大きいほうのコアの直径が、当該有効コア断面積が小さいほうのコアの直径よりも大きくされるとともに、有効コア断面積が大きいほうのコア及びそのコアを囲むクラッドの屈折率差が、当該有効コア断面積が小さいほうのコア及びそのコアを囲むクラッドの屈折率差よりも小さくても良い。このようにした場合、当該直径及び屈折率差のいずれか一方だけを採用する場合に比べて有効コア断面積の差をより大きくすることができるため、クロストークをより低減させることができる。
また、上記第1実施形態では、第1マルチコアファイバ部材10及び第2マルチコアファイバ部材20におけるコア数が7つとされ、上記第2実施形態では当該コア数が6つとされた。しかしながら、第1マルチコアファイバ部材10及び第2マルチコアファイバ部材20におけるコア数は2つ以上であれば、7つ又は6つ以外の様々な数が適用可能である。
また、上記第1実施形態では、第1マルチコアファイバ部材10及び第2マルチコアファイバ部材20におけるコアの配置態様が六方最密配置とされ、上記第2実施形態では当該配置態様が円環配置とされた。
しかしながら、第1マルチコアファイバ部材10及び第2マルチコアファイバ部材20におけるコアの配置態様は、六方最密配置又は円環配置以外の様々な配置態様が適用可能である。
なお、コア間距離を均一に配置する観点では、マルチコアファイバの長さ方向に直交する断面においてクラッドの中心軸とその中心軸を基準とする正多角形の頂点とにコアを配置する最密配置、もしくは、当該断面においてクラッドの中心軸周りにコア間距離が均等な状態でコアを配置する円環配置、もしくは、当該断面においてクラッドの中心軸を通る直線から等距離で互いに平行となる線上にコア間距離が均等な状態でコアを配置する平行配置等が好ましい。また、最密配置では、クラッドの中心軸に配置されるコアと、正多角形の頂点に配置される各コアとのコア間距離は、当該正多角形の頂点に配置される各コアの隣接するコア間距離と同じであっても異なっていても良い。
上記第2実施形態では、第1マルチコアファイバ部材10のコアが2種類の有効コア断面積を有するコア11A及び11Bで構成され、第2マルチコアファイバ部材20のコアが2種類の有効コア断面積を有するコア21A及び21Bで構成された。
しかしながら、第1マルチコアファイバ部材10のコア及び第2マルチコアファイバ部材20のコアが3種類以上の有効コア断面積を有するコアで構成されていても良い。
なお、コア間距離を均一に配置する観点では、第1マルチコアファイバ部材10のコア及び第2マルチコアファイバ部材20のコアを2種類の有効コア断面積を有するコアで構成することが好ましい。
また、2種類の有効コア断面積を有するコアにおけるコア間距離を均一に配置する場合、円環配置又は平行配置が好ましい。ここで、2種類の有効コア断面積を有するコアのコア配置例を例示する。図6はコア数を10つとした場合の円環配置例を示し、図7はコア数を8つとした場合の平行配置例を示し、図8はコア数を12つとした場合の平行配置例を示している。
図6に示すように、10つのコアは、有効コア断面積が小さい5つの第1のコア31Aと、有効コア断面積が大きい5つの第2のコア31Bとで構成される。これら第1のコア31A及び第2のコア31Bはクラッド32の中心軸周りに交互に配置され、当該コア同士のコア間距離Λは均等とされる。
一方、図7に示すように、8つのコアは、有効コア断面積が小さい4つの第1のコア41Aと、有効コア断面積が大きい5つの第2のコア41Bとで構成される。これら第1のコア41A及び第2のコア41Bは、クラッド42の中心を通る直線に平行でありその直線を境界として一方側と他方側とに等距離となる1対の線L1及びL2上において交互に配置される。一方の線L1において交互に配置される第1のコア41A及び第2のコア41Bのコア数と、他方の線L2において交互に配置される第1のコア41A及び第2のコア41Bのコア数とは同じとされる。また、各線L1、L2上において交互に配置される第1のコア41Aと第2のコア41Bとのコア間距離Λhetは均等とされ、当該コア間距離Λhetは一方の線L1と他方の線L2とにおいて隣接する第1のコア41A同士及び第2のコア41B同士のコア間距離Λhemよりも小さくされる。
他方、図8に示すように、12つのコアは、有効コア断面積が小さい6つの第1のコア51Aと、有効コア断面積が大きい6つの第2のコア51Bとで構成される。これら第1のコア51A及び第2のコア51Bは、クラッド52の中心を通る直線に平行でありその直線を境界として一方側と他方側とに等距離となる1対の線L1及びL2上と、当該中心を通る直線の垂線に平行でありその垂線を境界として一方側と他方側とに等距離となる1対の線L3及びL4上とにおいて交互に配置される。一方の線L1又はL3において交互に配置されるコア数と、他方の線L2又はL4において交互に配置されるコア数とは同じとされ、各線L1〜L4上におけるコア間距離Λhetは均等とされ、当該コア間距離Λhetはコア間距離Λhemよりも小さくされる。
このように、2種類の有効コア断面積を有するコアのコア数を偶数個とし、当該コアを円環配置又は平行配置とした場合には、第1マルチコアファイバ部材10における第1のコアと第2のコア、及び、第2マルチコアファイバ部材20における第1のコアと第2のコアのすべてが、互いに隣接して配置されることになる。このため、第1のコアと第2のコアとの有効コア断面積が同じである場合に比べてクロストークをより低減させることができる。
なお、第1のコアと第2のコアとのすべてを交互に配置しない場合であっても、互いに隣接して配置される第1のコアと第2のコアとがある限り、当該第1のコアと第2のコアとの伝搬モードの伝搬定数を異ならせ、これらコア同士のクロストークをより低減させることができる。
上述のマルチコアファイバ1及び2における各構成要素は、上記実施形態及び変形例に示された内容以外に、適宜、本願目的を逸脱しない範囲で組み合わせ、省略、変更、周知技術の付加などをすることができる。
以下、実施例・比較例を挙げて本発明の内容をより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものでは無い。
<実施例1>
第1実施形態におけるマルチコアファイバ1を想定したマルチコアファイバを試作した。このマルチコアファイバを図9に示す。図9の(A)は第1マルチコアファイバ部材10を示し、図9の(B)は第2マルチコアファイバ部材20を示している。
図9に示すように、第1マルチコアファイバ部材10はクラッド12の中心軸CA1周りに12つのコア11を等間隔で配置した。コア11の直径D1は11.1μm、クラッド12に対するコア11の非屈折率差は0.29%、コア間距離Λ1は40μmとした。また、第1マルチコアファイバ部材10のファイバ長は22kmとした。このコア11のカットオフ波長は1450μm、有効コア断面積は110μmであった。
一方、第2マルチコアファイバ部材20はクラッド22の中心軸CA2周りに12つのコア21を配置した。コア21の直径D2は9.38μm、クラッド22に対するコア21の非屈折率差は0.39%、コア間距離Λ2は40μmとした。また、第2マルチコアファイバ部材20のファイバ長は58kmとした。このコア21のカットオフ波長は1450μm、有効コア断面積は80μmであった。
長さが22kmの第1マルチコアファイバ部材10と、長さが58kmの第2マルチコアファイバ部材20とを融着接続し、当該融着接続した第1マルチコアファイバ部材10及び第2マルチコアファイバ部材20を一つのスパンとした。また、このスパンを複数組み合わせることで情弱の伝送線路を形成した。
<比較例1>
実施例1の第1マルチコアファイバ部材10と同じ構成でなる80kmのマルチコアファイバを一つのスパンとし、当該スパンを複数組み合わせた伝送線路を用意した。
<実施例1と比較例1とのクロストーク測定>
実施例1のマルチコアファイバを半径300mmに巻いた状態で、当該マルチコアファイバにおける第1マルチコアファイバ部材10のコア端面から1550nm帯の光を入射し、クロストークを測定した。光入射端面から1000km地点でのクロストークはおおむね−33dBであった。
一方、比較例1のマルチコアファイバを半径300mmに巻いた状態で、当該マルチコアファイバにおける一方のコア端面から1550nm帯の光を入射し、クロストークを測定した。光入射端面から1000km地点でのクロストークはおおむね−18dBであった。
すなわち、上記第1実施形態において述べたように、実施例1は比較例1に比べてクロストークを低減しながらもファイバ長をより大きくすることができる結果が得られた。
<実施例2>
第2実施形態におけるマルチコアファイバ2を想定したマルチコアファイバを試作した。このマルチコアファイバを図10に示す。図10の(A)は第1マルチコアファイバ部材10を示し、図10の(B)は第2マルチコアファイバ部材20を示している。
図10の(A)に示すように、第1マルチコアファイバ部材10はクラッド12の中心軸CA1周りに、6つの第1のコア11A及び6つの第2のコア11Bを交互に等間隔で配置した。第1のコア11Aは上記実施例1のコア21と同じとし、第2のコア11Bは上記実施例1のコア11と同じとし、第1のコア21Aと第2のコア21Bとのコア間距離Λ1は40μmとした。この第1のコア21A及び第2のコア21Bのカットオフ波長は1450μmであり、第1のコア21Aの有効コア断面積は80μmであり、第2のコア21Bの有効コア断面積は110μmである。なお、第1マルチコアファイバ部材10のファイバ長は40kmとした。
一方、図10の(B)に示すように、第2マルチコアファイバ部材20はクラッド22の中心軸CA2周りに、6つの第1のコア21A及び6つの第2のコア21Bを交互に等間隔で配置した。第1のコア21Aは上記実施例1のコア21と同じとし、第2のコア21Bは上記実施例1のコア11と同じとし、第1のコア21Aと第2のコア21Bとのコア間距離Λ2は40μmとした。この第1のコア21A及び第2のコア21Bのカットオフ波長は1450μmであり、第1のコア21Aの有効コア断面積は80μmであり、第2のコア21Bの有効コア断面積は110μmである。なお、第2マルチコアファイバ部材20のファイバ長は40kmとした。
このような第1マルチコアファイバ部材10における第1のコア11Aと第2マルチコアファイバ部材20における第2のコア21Bとのコア端面同士を1対1で融着接続するとともに、第1マルチコアファイバ部材10における第2のコア11Bと第2マルチコアファイバ部材20における第1のコア21Aとのコア端面同士を1対1で融着接続して80kmでなる一つのスパンを形成し、当該スパンを複数組み合わせることで伝送線路を形成した。
<実施例2のクロストーク測定>
実施例2のマルチコアファイバを半径300mmに巻いた状態で、当該マルチコアファイバにおける第2のコア21Aの開放端面から1550nm帯の光を入射し、クロストークを測定した。光入射端面から1000km地点でのクロストークはおおむね−58dBであった。
実施例1のクロストークとの比較から、実施例2は実施例1に比べて大幅にクロストークを低減できていることが分かる。すなわち、上記第2実施形態において述べたように、当該第2実施形態に相当する実施例2は第1実施形態に相当する実施例1に比べてクロストークを低減できる結果が得られた。
なお、実施例1及び実施例2におけるマルチコアファイバの1000km地点で曲げ半径を異ならせた場合のクロストーク変化を図11に示す。図11に示すように、実用上マルチコアファイバが耐え得る曲げ半径はおおむね100mmであるので、上記第2実施形態に相当するマルチコアファイバは、クロストークを低減できるのみならず、曲げに対するクロストークの安定性を実現できることが分かった。
本発明に係るマルチコアファイバは、光ファイバを取り扱う分野において利用可能性がある。
1、2・・・マルチコアファイバ
10・・・第1マルチコアファイバ部材
20・・・第2マルチコアファイバ部材
11、11A,11B、21、21A,21B、31A,31B、41A,41B、51A,51B・・・コア
11A、21A、31A、41A、51A・・・第1のコア
11B、21B、31B、41B、51B・・・第2のコア
12、22・・・クラッド
13、23・・・第1被覆層
14、24・・・第2被覆層

Claims (10)

  1. 第1マルチコアファイバ部材と第2マルチコアファイバ部材との一端面同士が接続されたマルチコアファイバであって、
    前記第1マルチコアファイバ部材における複数のコアと前記第2マルチコアファイバ部材における複数のコアとのコア端面同士が1対1で接続され、
    コア端面同士が1対1で接続される前記第1マルチコアファイバ部材における複数のコアと前記第2マルチコアファイバ部材における複数のコアとのうち(ただし、コア端面同士が1対1で接続される一方が正の分散値を有するコアであり他方が負の分散値を有するコアである場合を除く。)、少なくとも1つの前記第1マルチコアファイバ部材のコアと前記第2マルチコアファイバ部材のコアとの有効コア断面積は異なり、前記有効コア断面積が大きいほうのコアの開放端面は光を入射すべき面とされる
    ことを特徴とするマルチコアファイバ。
  2. 前記第1マルチコアファイバ部材及び前記第2マルチコアファイバ部材における複数のコアは、第1のコアと前記第1のコアの有効コア断面積よりも大きい有効コア断面積をもつ第2のコアとを含み、
    前記第1マルチコアファイバ部材における前記第1のコアのコア端面と前記第2マルチコアファイバ部材における前記第2のコアのコア端面とが1対1で接続され、前記第1マルチコアファイバ部材における前記第2のコアのコア端面と前記第2マルチコアファイバ部材における前記第1のコアのコア端面とが1対1で接続される
    ことを特徴とする請求項1に記載のマルチコアファイバ。
  3. 前記第1マルチコアファイバ部材における前記第1のコアと前記第2のコア、及び、前記第2マルチコアファイバ部材における前記第1のコアと前記第2のコアは、互いに隣接して配置される
    ことを特徴とする請求項2に記載のマルチコアファイバ。
  4. 前記第1マルチコアファイバ部材における中心軸と前記第2マルチコアファイバ部材における中心軸とは一致し、
    前記第1のコアと前記第2のコアとのコア間距離が均等な状態で、前記中心軸周りに前記第1のコア及び前記第2のコアが交互に配置される
    ことを特徴とする請求項2に記載のマルチコアファイバ。
  5. コア端面同士が1対1で接続される前記第1マルチコアファイバ部材における複数のコアの有効コア断面積は、コア端面同士が1対1で接続される前記第2マルチコアファイバ部材のコアの有効コア断面積よりも大きい
    ことを特徴とする請求項1に記載のマルチコアファイバ。
  6. 前記第1マルチコアファイバ部材のコアと前記第2マルチコアファイバ部材のコアとの有効コア断面積の差は、45μm以下とされる
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5いずれか1項に記載のマルチコアファイバ。
  7. 前記第1マルチコアファイバ部材のコアと前記第2マルチコアファイバ部材のコアとの有効コア断面積の差は、10μm以上とされる
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6いずれか1項に記載のマルチコアファイバ。
  8. 前記有効コア断面積が大きいほうのコアとそのコアを囲むクラッドとの屈折率差は、前記有効コア断面積が小さいほうのコアとそのコアを囲むクラッドとの屈折率差よりも小さく、
    前記有効コア断面積が大きいほうのコアの直径は、前記有効コア断面積が小さいほうのコアの直径と同程度とされる
    ことを特徴とする請求項1〜請求項7いずれか1項に記載のマルチコアファイバ。
  9. 前記有効コア断面積が大きいほうのコアの直径は、前記有効コア断面積が小さいほうのコアの直径よりも大きく、
    前記有効コア断面積が大きいほうのコアとそのコアを囲むクラッドとの屈折率差は、前記有効コア断面積が小さいほうのコアとそのコアを囲むクラッドとの屈折率差と同程度とされる
    ことを特徴とする請求項1〜請求項7いずれか1項に記載のマルチコアファイバ。
  10. 前記有効コア断面積が大きいほうのコアの直径は、前記有効コア断面積が小さいほうのコアの直径よりも大きく、
    前記有効コア断面積が大きいほうのコアとそのコアを囲むクラッドとの屈折率差は、前記有効コア断面積が小さいほうのコアとそのコアを囲むクラッドとの屈折率差よりも小さくされる
    ことを特徴とする請求項1〜請求項7いずれか1項に記載のマルチコアファイバ。
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