JP6328419B2 - 引戸用バーハンドルおよび引戸 - Google Patents

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Description

本発明は、バーハンドルが設けられた引戸に関し、より詳しくは、バーハンドルの棒部の固定部に対する位置を変えることができる機構を備えることにより、インセット引戸にもアウトセット引戸にも対応できるようにしたバーハンドルおよびこのバーハンドルが設けられた引戸に関する。
バーハンドルが設けられた引戸は、開閉操作が容易であると共に、背の高い人も低い人も、また、車椅子に乗った人であっても、手が届く位置に、上下に長いバーハンドルの少なくとも一部が存在するので、特に高齢者向けの施設や病院などで広く採用されている。
一方、バーハンドルが設けられた引戸を開閉する際、特に引戸を閉めるときに、ハンドルを握った手指が枠や方立てとの間に挟まれることがないように、バーハンドルは、戸先からある程度の距離だけ離れた位置に固定する必要がある。
特許文献1に記載される引戸は、引戸の扉の戸先側に扉面から離れる方向に斜めに突出するように連結部材を設け、その先端にグリップ(棒部材)を取り付けたものである。この従来技術によれば棒部材、バーハンドルを扉の戸先近くに固定した場合であっても、戸先から離れる方向に突出する斜めの連結部材を介して取り付けられる棒部材の位置を枠から離すことができるので、引戸を閉めるときに指が挟まれることを防止することができる利点がある。
ところで、引戸は、壁厚内で開閉するインセット引戸として施工される場合と、開口部のいずれか一方の側において壁の外側に沿って開閉するアウトセット引戸として施工される場合がある。これについて、図1ないし図4を参照して説明する。これらの図において、同一または対応する部材・要素には同一の符号が付されている。
まず、インセット引戸について図1および図2を参照して説明すると、インセット引戸1Aは、上枠2および左右縦枠3,3からなる三方枠(またはさらに下枠を有する四方枠)により形成される開口部の枠厚(壁厚)内に引戸4が開閉可能に設けられるものであり、閉じた状態(図1)からバーハンドル5を持って図において左方向に引戸4を引くと、引戸4が袖壁6に沿って移動して開いた状態とすることができる。バーハンドル5は、一例として、図2に示すように、一対の固定部材51と、棒部材52と、棒部材52を引戸4の扉面4aから離して固定部材51に連結する連結部材53とを有する。図2(a)には引戸4の一方の扉面4aに取り付けられたバーハンドル5のみが示されているが、他方の扉面4bにも同様のバーハンドル5が取り付けられている(図2(c)参照)。
既述したように、バーハンドル5の棒部材52から縦枠3の内面3aまでの距離bは、棒部材52を握って引戸4を閉じようとしたときに手指がこれらの間に挟まれないような距離に設定しなければならない。この距離をbとすると、インセット引戸1Aの場合は、棒部材52の中心から戸先側端面4cまでの距離a1=b+(棒部材52の半径)+(戸当たり溝3bの溝深さ)となる位置でバーハンドル5を引戸4に固定する必要がある。
次に、アウトセット引戸について図3および図4を参照して説明すると、アウトセット引戸1Bは、前記と同様の開口枠により形成される開口部の一方の側において壁7に沿って引戸4が開閉可能に設けられる。この場合に、インセット引戸1Aに用いたバーハンドル5と同一構成・形状のバーハンドル5を引戸4の戸先側に固定するときに、棒部材52の側端面から縦枠内面3aまでの距離bを確保しようとすると、棒部材52の中心から戸先側端面4cまでの距離a2=b+(棒部材52の半径)+(縦枠3の厚さ)となる。ここで、インセット引戸1Aにおける戸当たり溝3bは縦枠3の厚さ範囲内に形成されるから、(縦枠3の厚さ)は常に(戸当たり溝3bの溝深さ)より大であり、したがって、常にa1<a2である。このことは、アウトセット引戸1Bの場合は、インセット引戸1Aの場合と比べると、(a2−a1)だけ戸先側端面から離した位置にバーハンドル5を固定しなければならないことを意味する。
インセット引戸は、壁厚内に納められることからすっきりした外観が得られる半面、施工手間を要し、また、簡単にリフォームすることができない。アウトセット引戸は、施工性やリフォーム対応性に優れているが、鍵を付けることができないので施工場所が限定されてしまう。したがって、様々な状況に応じてインセットとアウトセットのいずれかを選択して施工しているのが実情である。ところが、上記に詳しく説明したように、インセット引戸とアウトセット引戸では、扉と枠との取り合い(距離)が異なるため、従来は、インセット引戸とアウトセット引戸とではそれぞれ異なる位置にバーハンドルが取り付けられており、それぞれの納まりに応じた専用の引戸を用意しなければならなかった。
特開2008−180018号公報
したがって、本発明が解決しようとする課題は、バーハンドルの取付位置を同一にしながら、インセットとアウトセットのいずれの納まりで施工する場合にも、共通の戸体を使用することができるようにすることである。
この課題を解決するため、請求項1に係る発明は、引戸の扉面の戸先側に固定される固定部と、引戸を開閉操作するための棒部と、棒部を扉面から離して固定部に連結する連結部と、連結部を固定部に対して移動させることにより棒部から引戸の戸先までの距離を変えることができる移動機構とを有し、この移動機構により、固定部に対する連結部の固定位置を無段階または段階的に変えることを特徴とする、引戸用バーハンドルである。
請求項2に係る本発明は、請求項1の引戸用バーハンドルにおいて、前記移動機構が、固定部に対して連結部を回動させる回動機構であることを特徴とする。
請求項3に係る本発明は、請求項1の引戸用バーハンドルにおいて、固定部に対して連結部を引戸開閉方向にスライド移動させるスライド機構であることを特徴とする。
請求項に係る本発明は、請求項1ないしのいずれか記載の引戸用レバーハンドルの固定部が引戸の扉面に固定されてなる引戸である。
本発明による引戸用バーハンドルは、連結部を固定部に対して移動させる移動機構を介して、バーハンドルの棒部を引戸開閉方向にずらすことができるので、インセット引戸として施工される場合はバーハンドルの棒部を戸先側に移動させた位置に固定し、アウトセット引戸として施工される場合はバーハンドルの棒部を戸尻側に移動させた位置に固定することにより、いずれの場合であっても、棒部の側端面と枠内面との間に、引戸開閉の際に手指を挟まないために十分な距離を確保することができる。したがって、インセット引戸とアウトセット引戸の両方に共通の戸体を使用することができ、それぞれに専用の戸体を用意する必要がなくなるので、生産性が向上する。
また、移動機構により固定部に対する連結部の固定位置を無段階または段階的に変えることができるようにしたので、インセット引戸とアウトセット引戸のいずれの場合においても、棒部の側端面と枠内面との間に適切な距離を設定して、引戸の開閉操作の際に手指を挟む危険性を極小化させることができる。
従来技術によるインセット引戸の施工状態を、引戸が閉じた状態として示す正面図である。 図1のインセット引戸におけるバーハンドル取付部の端面図(a)、側面図(b)および2C−2C断面図(c)である。 従来技術によるアウトセット引戸の施工状態を、引戸が閉じた状態として示す正面図である。 図3のアウトセット引戸におけるバーハンドル取付部の端面図(a)、側面図(b)および4C−4C断面図(c)である。 本発明の一実施形態(実施例1)によるバーハンドルを用いたインセット引戸の閉じた状態の正面図である。 図5のインセット引戸におけるバーハンドル取付部の端面図(a)、側面図(b)および6C−6C断面図(c)である。 この実施例によるバーハンドルを用いたアウトセット引戸の閉じた状態の正面図である。 図7のアウトセット引戸におけるバーハンドル取付部の端面図(a)、側面図(b)および8C−8C断面図(c)である。 この実施例によるバーハンドルに用いられる回動機構の一例を採用した場合のA部(図6)詳細図(a)、回動機構による棒部材の回動を示す動作説明図(b)〜(d)、連結部材の6面図(e)および固定部材の6面図(f)である。連結部材の6面図(e)および固定部材の6面図(f)はいずれも正面図(1),平面図(2),底面図(3),右側面図(4)および左側面図(5)からなり、背面図は正面図(1)と対称に表れるので省略した。 この実施例によるバーハンドルに用いられる回動機構の他例を採用した場合のA部(図6)詳細図(a)、回動機構による棒部材の回動を示す動作説明図(b)〜(d)、連結部材の6面図(e)および固定部材の6面図(f)である。連結部材の6面図(e)は正面図(1),平面図(2),底面図(3),右側面図(4)および左側面図(5)からなり、背面図は正面図(1)と対称に表れるので省略した。固定部材の6面図(f)は正面図(1),平面図(2),底面図(3)および右側面図(4)からなり、背面図は正面図(1)と対称に表れるので省略し、左側面図は右側面図(4)と対称に表れるので省略した。 本発明の他実施形態(実施例2)によるバーハンドルを用いたインセット引戸の閉じた状態におけるバーハンドル取付部の端面図(a)、側面図(b)および11C−11C断面図(c)である。 この実施例によるバーハンドルを用いたアウトセット引戸の閉じた状態におけるバーハンドル取付部の端面図(a)、側面図(b)および12C−12C断面図(c)である。 この実施例によるバーハンドルに用いられるスライド機構の一例を採用した場合のB部(図11)詳細図(a)およびスライド機構による棒部材の移動を示す動作説明図(b)〜(d)である。 このスライド機構を採用した場合の連結部材の正面図(a),平面図(b),底面図(c),右側面図(d)および左側面図(e)である。背面図は正面図(a)と対称に表れるので省略した。 このスライド機構を採用した場合の固定部材の正面図(a),平面図(b),底面図(c),右側面図(d)および左側面図(e)である。背面図は正面図(a)と対称に表れるので省略した。
以下、添付図面に基づいて本発明を実施するための形態について説明する。
図5は、本発明の一実施形態(実施例1)によるバーハンドル10を用いたインセット引戸11Aの閉じた状態の正面図であり、図6は、このインセット引戸11Aにおけるバーハンドル取付部の端面図(a)、側面図(b)および6C−6C断面図(c)である。このインセット引戸11Aの全体の構成は、既述した従来技術によるインセット引戸1A(図1)と略同様であり、バーハンドル10の形状、構成および取付状態が相違するにすぎないので、全体構成についての説明は省略する。また、バーハンドル10およびそれに関連する部材・要素を除き、図1に示すインセット引戸1Aと同一または対応する部材・要素には同一の符号が付されている。
このインセット引戸11Aのバーハンドル10は、引戸4の戸先側の所定位置において引戸4の両側扉面4a,4bに固定され、一対の固定部材12と、棒部材13と、棒部材13を引戸4の扉面4a,4bから離して固定部材12に連結する連結部材14とを有し、連結部材14は回動機構15(図9,図10)を介して固定部材12に対して回動可能とされている。図6(a)には引戸4の一方の扉面4aに取り付けられたバーハンドル10(10A)のみが示されているが、他方の扉面4bにもバーハンドル10(10B)が取り付けられている(図6(c)参照)。インセット引戸11Aの場合は、扉面4a,4bに取り付けられるバーハンドル10A,10Bのいずれについても、棒部材13を握って引戸4を閉じようとしたときに手指がこれらの間に挟まれないようにするために棒部材13の側端面から縦枠内面3aまでの間に十分な距離bを確保する必要があるので、図6(b),(c)に示すように、棒部材13の中心軸Xが固定部材12の中心軸Yより戸先側にずれて位置するように取り付けなければならない。
回動機構15は、固定部材12の中心軸Yを中心として連結部材14を固定部材12に対して回動可能とする機構であり、これにより、棒部材13は、その中心軸Xが固定部材12の中心軸Yより戸先側となる位置を取ること(インセット引戸11Aの場合)も、戸尻側となる位置を取ること(後述するアウトセット引戸11Bの場合)も可能である。このような回動機構15の一例が図9に示されている。この回動機構15においては、固定部材12の上面に固定または一体形成された二又状の支持部12aに連結部材14の下方突起14aが挿入され、支持部12aに形成したボルト挿入穴12bおよび該ボルト挿入穴12aに対応して下方突起14aに形成したボルト挿入穴14bにそれぞれ固定ボルト15aを挿通可能であると共に、ボルト挿入穴12bの上方(固定中心軸Y上)において所定の半径で固定中心軸Yから両側に所定の角度範囲だけ円弧状に延長するボルト挿入長穴12cおよび該ボルト挿入長穴12cの中心位置に対応して下方突起14aに形成したボルト挿入穴14cにそれぞれ固定ボルト15bを挿通可能であり、連結部材14を固定ボルト15aを中心として回動可能として、その任意の位置で固定ボルト15bにより固定するものとしている。このような回動機構15によれば、固定部材12の中心軸Yに沿って扉面4a,4bから直立状態に突出する位置(図9(b))を中心として、棒中心軸Xが固定中心軸Yより戸先側にずれた位置(図9(c),インセット引戸11Aの場合)で固定することも、棒中心軸Xが固定中心軸Yより戸尻側にずれた位置(図9(d),アウトセット引戸11Bの場合)で固定することも可能であり、且つ、そのいずれの場合においても、無段階に任意の回転角度位置で連結部材14を固定することができる。
回動機構15の他例が図10に示されている。この回動機構15’においては、固定部材12の上面に固定または一体化された支持部12dの外周面に複数の係止溝12eが形成され、支持部12dに形成したボルト挿入穴12fおよび該ボルト挿入穴12fに対応して連結部材14の二又状下方突起14dに形成したボルト挿入穴14eにそれぞれ固定ボルト15cを挿通可能であると共に、連結部材14の下方突起14dのボルト挿入穴14eの上方に形成した係止棒挿入穴14fに挿通させた係止棒15dを支持部12dの係止溝12eに係止可能であり、連結部材14を固定ボルト15cを中心として回動可能として、係止棒15dが係止溝12eのいずれかに係止されることにより、連結部材14を固定部材12に固定するものとしている。このような回動機構15’によれば、固定中心軸Yに沿って扉面4a,4bから直立状態に突出する位置(図10(b))を中心として、棒中心軸Xが固定中心軸Yより戸先側にずれた位置(図10(c),インセット引戸11Aの場合)ことも、中心軸Xが固定中心軸Yより戸尻側にずれた位置(図10(d),アウトセット引戸11Bの場合)で固定することも可能であり、且つ、そのいずれの場合においても、係止溝15eの個数に応じた数箇所の回転角度位置で連結部材14を固定することができる。
バーハンドル10A,10Bは略同一構成であるが、上述の回動機構15,15’により、連結部材14が固定部材12に対して回動可能であり、従来技術のように固定中心軸Yに沿って扉面4a,4bから直立して突出する位置(図9(b),図10(b))だけでなく、連結部材14を引戸開閉方向において斜めに突出させることができるので、棒部材13は、その中心軸Xが固定中心軸Yから引戸開閉方向において戸先側または戸尻側にずれた位置に配置させることができる。そして、インセット引戸11Aでは、図6(b),(c)に示すように、バーハンドル10A,10Bが、いずれも棒中心軸Xが固定中心軸Yより戸先側となるように設けられる。
棒部材13がこのように設けられる場合、従来技術について既述したように、棒部材13を握って引戸4を閉じようとしたときに手指がこれらの間に挟まれないようにするためには、棒部材13の側端面から縦枠内面3aまでの距離bを確保する必要がある。このとき、固定中心軸Yから戸先側端面4cまでの距離a3=b+(固定部材51の半径c)+(戸当たり溝3bの溝深さ)となる。
図7は、この実施例によるバーハンドル10A,10Bを用いたアウトセット引戸11Bの閉じた状態の正面図であり、図8は、このアウトセット引戸11Bにおけるバーハンドル取付部の端面図(a)、側面図(b)および8C−8C断面図(c)である。図8(a)には引戸4の一方の扉面4aに取り付けられたバーハンドル10Aのみが示されているが、他方の扉面4bにもバーハンドル10Bが取り付けられている(図8(c)参照)。なお、図8(c)には、扉面4a,4bに対して、バーハンドル10A,10Bが、いずれも、棒中心軸Xが固定中心軸Yより戸尻側となるように取り付けられているが、扉面4aに取り付けるバーハンドル10Aについては、引戸開閉時に縦枠内面3aとの間に手指が挟まれてしまうことを防止するために、図示のように棒中心軸Xが固定中心軸Yより戸尻側となるように取り付けられる必要があるが、扉面4bに取り付けるバーハンドル10Bについては、縦枠内面3aとの間に手指が挟まれる危険性がないので、必ずしも図示のように棒中心軸Xが固定中心軸Yより戸尻側となるように取り付ける必要はなく、固定中心軸Yに沿って扉面4bから直立状態に突出する(図9(b),図10(b))ように取り付けたり、あるいは、棒中心軸Xが固定中心軸Yより戸先側となる(図9(c),図10(c))ように取り付けることも可能である。また、扉面4aに取り付けるバーハンドル10Aについては、引戸開閉時に縦枠内面3aとの間に手指が挟まれてしまうことを防止するために十分な距離b’が確保されるような角度位置で連結部材14を固定する必要があるが、扉面4bに取り付けるバーハンドル10Bについては、任意の角度位置で連結部材14を固定することができる。
このアウトセット引戸11Bでは、インセット引戸11Aとして用いた引戸4(図5)と同じ位置において扉面4a,4bに固定部材12が取り付けられるが、既述したような回動機構15,15‘を介して、連結部材14の突出する向きをインセット引戸11Aの場合とは反対にして固定され、したがって、棒中心軸Xが固定中心軸Yより戸尻側にずれて位置している。
この場合、固定部材12はインセット引戸11Aの場合と同様に、戸先側端面までの距離a3となる位置に取り付けられるが、連結部材14がインセット引戸11Aの場合とは逆向きに突出しているので、棒部材13の側端面から縦枠内面3aまでの距離b’は、インセット引戸11Aの場合の距離bより常に大きくなる(b’>b)。したがって、アウトセット引戸11Bとした場合であっても、棒部材13を握って引戸4を閉じようとしたときに手指がこれらの間に挟まれないようにするために十分な間隔を確保することができる。
以上の説明から理解されるように、この実施例によれば、同一形状のバーハンドル10A,10Bが同一の取付位置で引戸の両側扉面4a,4bに固定されていても、回動機構15,15’を通じて連結部材14を扉面4a,4bで反対向きに突出させることにより、バーハンドル10A,10Bのいずれについても棒中心軸Xが固定中心軸Yより引戸開閉方向においてずれた位置に配置されるので、インセット引戸11Aとして施工される場合であってもアウトセット引戸11Bとして施工される場合であっても、棒部材13の側端面と縦枠内面3aとの間に、引戸開閉の際に手指を挟まないために十分な距離b’を確保することができる。したがって、インセット引戸11Aとアウトセット引戸11Bの両方に共通の戸体を使用することができ、それぞれに専用の戸体を用意する必要がなくなるので、生産性が向上する。
また、インセット引戸11Aにおける棒部材13の側端面から縦枠内面3aまでの距離bと、アウトセット引戸11Bにおける棒部材13の側端面から縦枠内面3aまでの距離b’は、いずれも、回動機構15,15’を通じて無段階に(図9の場合)または係止溝15eに応じて段階的に(図10の場合)変えることができるので、それぞれの場合に応じて適切な距離b、b’を設定して、引戸の開閉操作の際に手指を挟む危険性を極小化させることができる。
図11は、本発明の他実施形態(実施例2)によるバーハンドル20(20A,20B)を用いたインセット引戸21Aの閉じた状態におけるバーハンドル取付部の端面図(a)、側面図(b)および11C−11C断面図(c)である。このインセット引戸21Aの全体の構成は、既述した従来技術によるインセット引戸1A(図1)と略同様であり、バーハンドル20の形状、構成および取付状態が相違するにすぎないので、全体構成についての説明は省略する。また、バーハンドル20およびそれに関連する部材・要素を除き、図1に示すインセット引戸1Aと同一または対応する部材・要素には同一の符号が付されている。
このインセット引戸21Aのバーハンドル20A,20Bは、引戸4の戸先側の所定位置において引戸4の両側扉面4a,4bに固定され、一対の固定部材22と、棒部材23と、棒部材23を引戸4の扉面4a,4bから離して固定部材22に連結する連結部材24とを有し、連結部材24はスライド機構25(図13)を介して固定部材22に対して引戸開閉方向に移動可能とされている。図11(a)には引戸4の一方の扉面4aに取り付けられたバーハンドル20Aのみが示されているが、他方の扉面4bにもバーハンドル20Bが取り付けられている(図11(c)参照)。インセット引戸21Aの場合は、扉面4a,4bに取り付けられるバーハンドル20A,20Bのいずれについても、棒部材23を握って引戸4を閉じようとしたときに手指がこれらの間に挟まれないようにするために棒部材23の側端面から縦枠内面3aまでの間に十分な距離bを確保する必要があるので、図11(b),(c)に示するように、棒部材23の中心軸Xが固定部材22の中心軸Yより戸先側にずれて位置するように取り付けなければならない。
スライド機構25は、固定中心軸Yを中心として連結部材24を固定部材22に対して引戸開閉方向に移動可能とする機構であり、これにより、棒部材23は、その中心軸Xが固定中心軸Yより戸先側となる位置を取ること(インセット引戸21Aの場合)も、戸尻側となる位置を取ること(後述するアウトセット引戸21Bの場合)も可能である。このようなスライド機構25を採用した場合の具体例が図13〜図15に示されている。このスライド機構25においては、固定部材22に引戸開閉方向に長い一対のネジ挿入長穴22aが形成されると共に、連結部材24の台座24aには、固定部材22の一対のネジ挿入長穴22aに各々対応する位置にネジ挿入穴24bが形成されており、このネジ挿入穴24bに固定ネジ25aを通してネジ挿入長穴22aの任意箇所でネジ止めすることにより、連結部材24を固定部材22に対して引戸開閉方向に移動可能に固定することができる。このようなスライド機構25によれば、棒中心軸Xが固定中心軸Yに沿った位置(図13(b))を中心として、ネジ挿入長穴22aの長さ範囲内において、棒中心軸Xが固定中心軸Yより戸先側にずれた位置(図13(c),インセット引戸21Aの場合)に固定することも、棒中心軸Xが固定中心軸Yより戸尻側にずれた位置(図13(d),アウトセット引戸21Bの場合)で固定することも可能である。
バーハンドル20A,20Bは略同一構成であるが、上述のスライド機構25により、連結部材24が固定部材22に対して引戸開閉方向に移動可能であり、従来技術のように扉面4a,4bから直立して突出する位置(図13(b))だけでなく連結部材24を固定中心軸Yから戸先側または戸尻側にずらして位置させることができるので、棒部材13は、その中心軸Xが固定中心軸Yから引戸開閉方向において戸先側または戸尻側にずれた位置に配置させることができる。そして、インセット引戸21Aでは、図11(b),(c)に示すように、棒中心軸Xが固定中心軸Yより戸先側となるように設けられる。
図12は、この実施例によるバーハンドル20Aを用いたアウトセット引戸21Bの閉じた状態におけるバーハンドル取付部の端面図(a)、側面図(b)および12C−12C断面図(c)である。図12(a)には引戸4の一方の扉面4aに取り付けられたバーハンドル20Aのみが示されているが、他方の扉面4bにもバーハンドル20Bが取り付けられている(図12(c)参照)。なお、図12(c)には、扉面4a,4bに対して、バーハンドル20A,20Bが、いずれも、棒中心軸Xが固定中心軸Yより戸尻側となるように取り付けられているが、扉面4aに取り付けるバーハンドル20Aについては、引戸開閉時に縦枠内面3aとの間に手指が挟まれてしまうことを防止するために、図示のように棒中心軸Xが固定中心軸Yより戸尻側となるように取り付けられる必要があるが、扉面4bに取り付けるバーハンドル20Bについては、縦枠内面3aとの間に手指が挟まれる危険性がないので、必ずしも図示のように棒中心軸Xが固定中心軸Yより戸尻側となるように取り付ける必要はなく、棒中心軸Xが固定中心軸Y上に位置する(図13(b))ように取り付けたり、あるいは、棒中心軸Xが固定中心軸Yより戸先側となる(図13(c))ように取り付けることも可能である。また、扉面4aに取り付けるバーハンドル20Aについては、引戸開閉時に縦枠内面3aとの間に手指が挟まれてしまうことを防止するために十分な距離b’が確保されるような位置で連結部材24を固定する必要があるが、扉面4bに取り付けるバーハンドル20Bについては、任意の位置で連結部材24を固定することができる。
このアウトセット引戸21Bでは、インセット引戸21Aとして用いた引戸4(図5)と同じ位置において扉面4a,4bに固定部材22が取り付けられるが、既述したようなスライド機構25を介して、連結部材24の位置をインセット引戸21Aの場合とは反対方向(戸尻側)に移動させた位置で固定され、したがって、棒中心軸Xが固定中心軸Yより戸尻側にずれて位置している。
この場合、固定部材22はインセット引戸21Aの場合と同様に、戸先側端面までの距離a3となる位置に取り付けられるが、連結部材24がインセット引戸11Aの場合とは反対方向に移動して、固定中心軸Yより戸尻側にずれた位置で固定されているので、棒部材23の側端面から縦枠内面3aまでの距離b’は、インセット引戸21Aの場合の距離bより常に大きくなる(b’>b)。したがって、アウトセット引戸21Bとした場合であっても、棒部材23を握って引戸4を閉じようとしたときに手指がこれらの間に挟まれないようにするために十分な間隔を確保することができる。
以上の説明から理解されるように、この実施例によれば、同一形状のバーハンドル20A,20Bが同一の取付位置で引戸の両側扉面4a,4bに固定されていても、スライド機構25を通じて連結部材24を引戸開閉方向に移動可能とすることにより、バーハンドル20A,20Bのいずれについても棒中心軸Xが固定中心軸Yより引戸開閉方向においてずれた位置に配置されるので、インセット引戸21Aとして施工される場合であってもアウトセット引戸21Bとして施工される場合であっても、棒部材23の側端面と縦枠内面3aとの間に、引戸開閉の際に手指を挟まないために十分な距離b’を確保することができる。したがって、インセット引戸21Aとアウトセット引戸21Bの両方に共通の戸体を使用することができ、それぞれに専用の戸体を用意する必要がなくなるので、生産性が向上する。
また、インセット引戸21Aにおける棒部材23の側端面から縦枠内面3aまでの距離bと、アウトセット引戸21Bにおける棒部材23の側端面から縦枠内面3aまでの距離b’は、いずれも、スライド機構25を通じて無段階に変えることができるので、それぞれの場合に応じて適切な距離b、b’を設定して、引戸の開閉操作の際に手指を挟む危険性を極小化させることができる。
本発明は、図示実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において様々な変形態様を取り得る。たとえば、バーハンドル10(10A,10B),20(20A,20B)を構成する固定部材12,22,棒部材13,23および連結部材14,24の形状は一例を示したにすぎず、棒部材13,23を引戸4の開閉操作に使用できるものであれば、任意の形状や構成を採用することができる。
また、図示実施形態においては、バーハンドル10(10A,10B),20(20A,20B)が固定部材12,22,棒部材13,23および連結部材14,24の3部材から構成されているが、これらのうちの任意の2部材、たとえば固定部材12,22と連結部材13,23とが一体的に形成されていても良く、あるいは棒部材13,23を含むバーハンドル10(10A,10B),20(20A,20B)の全体が一体的に形成されていても良く、このような実施形態も本発明の範囲内である。このような実施形態の場合、「固定部材」、「棒部材」および「連結部材」の「部材」はそれぞれ「部分」ないし「部」と読み替えるものとする。
また、図示実施形態においては、バーハンドル10(10A,10B),20(20A,20B)の棒部材13,23が、移動機構(回動機構15,15’,スライド機構25)により、その中心軸Xが固定部材12,22の中心軸Yとの関係で戸先側および戸尻側に移動可能とされている構成が示されているが、本発明は、扉面の所定位置に固定された固定部材12,22に対して棒材13,23が引戸開閉方向に移動可能であることによって、インセット引戸11A,21Aとアウトセット引戸11B,21Bのいずれの場合にも、引戸開閉時に縦枠内面3aとの間に手指が挟まれないようにするために十分な間隔を確保することを特徴とするものであるから、これを実現することができる構成であれば良い。したがって、棒中心軸Xを固定中心軸Yに対して移動可能とする構成に限定されず、棒部材13,23が固定部材12,22に対して引き戸開閉方向に移動可能とする構成であれば、任意の構成を採用することができる。
1A インセット引戸
1B アウトセット引戸
2 上枠
3 縦枠
4 引戸(扉体)
4a,4b 扉面
4c 戸先側端面
5(5A,5B) バーハンドル
51 固定部材
52 棒部材
53 連結部材
6 袖壁
7 壁
10(10A,10B) バーハンドル
11A インセット引戸
11B アウトセット引戸
12 固定部材(固定部)
12a 支持部
12b ボルト挿入穴
12c ボルト挿入長穴
12d 支持部
12e 係止溝
13 棒部材(棒部)
14 連結部材(連結部)
14a 下方突起
14b ボルト挿入穴
14c ボルト挿入穴
14d 下方突起
14e ボルト挿入穴
14f 係止棒挿入穴
15,15’ 回動機構(移動機構)
15a 固定ボルト
15b 固定ボルト
15c 固定ボルト
15d 係止棒
20(20A,20B) バーハンドル
21A インセット引戸
21B アウトセット引戸
22 固定部材(固定部)
22a ネジ挿入長穴
23 棒部材(棒部)
24 連結部材(連結部)
24a 台座
24b ネジ挿入穴
25 スライド機構(移動機構)
25a 固定ネジ

Claims (4)

  1. 引戸の扉面の戸先側に固定される固定部と、引戸を開閉操作するための棒部と、棒部を扉面から離して固定部に連結する連結部と、連結部を固定部に対して移動させることにより棒部から引戸の戸先までの距離を変えることができる移動機構とを有し、この移動機構により、固定部に対する連結部の固定位置を無段階または段階的に変えることを特徴とする、引戸用バーハンドル。
  2. 前記移動機構が、固定部に対して連結部を回動させる回動機構である、請求項1記載の引戸用バーハンドル。
  3. 前記移動機構が、固定部に対して連結部を引戸開閉方向にスライド移動させるスライド機構である、請求項1記載の引戸用バーハンドル。
  4. 請求項1ないしのいずれか記載の引戸用レバーハンドルの固定部が引戸の扉面に固定されてなる引戸。
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