JP6327891B2 - 車両用サイドミラー - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車等の側部に取り付けられる車両用サイドミラーに関するものである。
従来より、車両の側部には後方確認用のサイドミラーが取り付けられている。サイドミラーは、後方を確認するためのミラーが取り付けられるミラーハウジングと、ミラーハウジングを車体に固定するためのベース部と、ミラーハウジングをベース部に対して回動可能に支持する格納ユニットとを備えている(例えば、特許文献1、2参照)
格納ユニットは、ベース部に固定される固定軸と、固定軸が挿入されるケーシングとを備えており、ケーシングがミラーハウジングに固定されている。ケーシング内には、格納動作を行うためのモーターや減速機構の他、ミラーハウジングに対して外力が作用した際にミラーハウジングを固定軸周りに回動可能にするためのクラッチ機構も収容されている。
クラッチ機構は、固定軸に取り付けられる環状の固定側クラッチ部材と、減速機構の出力が入力される環状の可動側クラッチ部材と、可動側クラッチ部材を固定側クラッチ部材に押し付ける付勢部材とを備えている。固定側クラッチ部材には凸部が形成され、可動側クラッチ部材には凸部が嵌まる凹部が形成されており、通常時には凸部が凹部に嵌まった状態でクラッチ機構が接続状態になる。一方、ミラーハウジングに対して外力が作用した際は、付勢部材の付勢力に抗して凸部が凹部から離脱してクラッチ機構が非接続状態になり、ミラーハウジングの固定軸周りの回動が許容されて各部にかかる負荷が軽減される。
特開2008−155804号公報 特開2008−296721号公報
ところで、ミラーハウジングに対して外力が作用した際は、各部にかかる負荷が過大にならないようにするために、予め設定した大きさの外力によってクラッチ機構を確実に非接続状態にしてミラーハウジングの回動を許容したいという要求がある。
しかしながら、特許文献1、2では、凸部を構成する面及び凹部を構成する面が共に平坦面であることから、互いに面接触して接触面積が広くなる。このときの接触面積は、可動側クラッチ部材と固定側クラッチ部材の成形誤差等によって個体差が大きく、クラッチ機構毎に正確な接触面積を事前に得ること困難である。
このため、例えば接触面積が比較的大きなクラッチ機構の場合には、大きな外力が作用しなければクラッチ機構が非接続状態にならず、各部にかかる負荷が増大することがある。このことを見込んで低めの外力によってクラッチ機構が非接続状態になるように設計しておくことが考えられるが、こうすると、接触面積が比較的狭いクラッチ機構の場合は必要時以外でもミラーハウジングが回動してしまう恐れがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、予め設定した外力が作用した際にクラッチ機構が確実に非接続状態になるようにして各部にかかる負荷を軽減することにある。
上記目的を達成するために、本発明では、クラッチ機構を構成する可動側の部材と固定側の部材とが線接触するようにした。
第1の発明は、
ミラーが取り付けられるミラーハウジングと、
車体に固定されるベース部と、
上記ミラーハウジングを上記ベース部に対して支持し、上記ミラーハウジングを格納状態と使用状態とに切り替える格納ユニットとを備えた車両用サイドミラーにおいて、
上記格納ユニットは、上記ベース部に固定される固定軸と、上記ミラーハウジングに固定されて上記固定軸に対して該固定軸周りに回動可能に支持される可動部材と、上記ミラーハウジングに所定以上の外力が作用した際に上記可動部材を上記固定軸周りに回動させるクラッチ機構とを備え、
上記クラッチ機構は、上記固定軸に取り付けられる樹脂材からなる固定側クラッチ部材と、上記可動部材と係合する樹脂材からなる可動側クラッチ部材と、上記固定側クラッチ部材を上記可動側クラッチ部材に当接する方向に付勢する付勢部材とを備え、
上記固定側クラッチ部材と上記可動側クラッチ部材との一方の部材における他方の部材との対向面には、凸部が形成され、他方の部材における一方の部材との対向面には上記凸部が嵌まる凹部が形成され、上記凸部が上記凹部に嵌まった状態で上記クラッチ機構が接続状態となる一方、上記凸部が上記凹部から離脱した状態で上記クラッチ機構が非接続状態となり、
上記凸部の突出方向先端面は上記固定軸の周方向に延び、該先端面の周方向両縁部には、それぞれ上記凸部の側面が連続しており、
上記凸部の突出方向先端面における上記固定軸の径方向中央部は最も上に位置するように形成されるとともに上記固定軸の周方向に延びるように形成された頂部とされ、
上記頂部及び上記凹部は互いに線接触するように形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、ミラーハウジングに対して所定以上の外力が作用していない通常時には、凸部が凹部に嵌まってクラッチ機構が接続状態になる。
一方、ミラーハウジングに対して所定以上の外力が作用すると、ミラーハウジングに固定されている可動部材に外力が伝達されて可動部材が固定軸周りに回動しようとする。この回動力は可動部材が係合する可動側クラッチ部材に伝達されるので、可動側クラッチ部材が固定軸周りに回動しようとする。この回動力により、付勢部材の付勢力に抗して凸部が凹部から離脱し、クラッチ機構が非接続状態になる。これにより、ミラーハウジングが固定軸周りに回動可能となる。
凸部が凹部から離脱する際、凸部と凹部とが摺動することになるが、凸部と凹部とは線接触しているので、互いの接触面積は狭く、しかも、予め線接触するように形状設定しておくことで、多少の成形誤差等が生じても個体間で接触面積が異なることは殆どなくなる。これにより、クラッチ機構を非接続状態にするための初期トルク(ミラーハウジングを回動させるのに要する外力の大きさ)のバラつきが小さくなる。
第2の発明は、第1の発明において、
上記凸部の突出方向先端面と側面とが湾曲面で構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、凸部の先端面と側面とが凹部の内面に確実に線接触する。
第3の発明は、第2の発明において、
上記固定側クラッチ部材及び上記可動側クラッチ部材は、上記固定軸が挿通するリング状に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、凸部の突出方向先端面の頂部を含むその近傍までが凹部の内面に線接触することになる。このとき、凸部の頂部が固定軸の径方向中央部に位置しているので、組付等に多少のバラつきがあって固定側クラッチ部材及び可動側クラッチ部材が互いに径方向にずれていたとしても、凸部と凹部とが確実に線接触する。
第1の発明によれば、格納ユニットのクラッチ機構が有する凸部と凹部とが互いに線接触するようにしたので、クラッチ機構を非接続状態にするための初期トルクのバラつきが小さくなる。これにより、予め設定した外力がミラーハウジングに作用した際にクラッチ機構を確実に非接続状態にでき、各部にかかる負荷を軽減できる。
第2の発明によれば、凸部の突出方向先端面と側面とを湾曲面で構成したので、凸部と凹部とを確実に線接触させることができる。
第3の発明によれば、固定側クラッチ部材及び可動側クラッチ部材を、固定軸が挿通するリング状に形成し、凸部の突出方向先端面の頂部を該凸部における固定軸の径方向中央部に位置付けたので、組付等に多少のバラつきがあっても、凸部と凹部とを確実に線接触させることができる。
車両用サイドミラーの分解斜視図である。 格納ユニットの分解斜視図である。 格納ユニットの図2におけるIII−III線に相当する断面図である。 可動側クラッチ部材の平面図である。 図4のV−V線断面図である。 可動側クラッチ部材の凸部近傍を拡大して示す斜視図である。 クラッチ機構の凸部と凹部との関係を示す側面図であり、(a)は接続状態を示し、(b)は非接続状態への移行時を示す。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る車両用サイドミラー1の分解斜視図である。この車両用サイドミラー1は、自動車の側部に配設されるドア(図示せず)のサッシュ前端部に取り付けられる、いわゆるドアミラーである。
尚、以下の説明では、右側のサイドミラー1について説明するが、左側のサイドミラーについては、右側のサイドミラー1と左右対称であることを除けば同様の構成であることから、その説明を省略する。
また、この実施形態の説明では、説明の便宜を図るために、車両前側を単に「前」といい、また、車両後側を単に「後」といい、車幅方向左側を単に「左」といい、車幅方向右側を単に「右」というものとする。
サイドミラー1は、後方確認用のミラー2と、ドアに取り付けられるベース部3と、ミラー2が内部に配置されるミラーハウジング4と、ミラー2の角度調整を行う角度調整ユニット5と、ミラーハウジング4を格納状態と使用状態とに切り替える格納ユニット6とを備えている。
ミラー2は、左右方向に長い形状とされている。ミラー2の裏面には、ヒーターを設けることもできる。
ベース部3は、右側へ延出するハウジング支持板部31と、ドアのサッシュ前端部に沿って上下方向に延びる縦板部32とを有している。縦板部32は、図示しない締結部材によってサッシュ前端部に締結固定される部分である。ハウジング支持板部31には格納ユニット6の軸が取り付けられるようになっている。ベース部3の縦板部32と、サッシュ前端部との間には、防水用のシールラバー7が配設されている。
ミラーハウジング4は、ハウジング本体41と、上部ハウジングカバー42と、下部ハウジングカバー43と、ウインカーユニット44とを備えている。ハウジング本体41、上部ハウジングカバー42及び下部ハウジングカバー43は樹脂材を成形してなるものである。
ハウジング本体41は、ミラー2の形状に対応して左右方向に長い形状となっている。ハウジング本体41の後側には、ミラー2及び角度調整ユニット5を収容するために左右方向に長い凹部45が前側へ窪むように形成されている。この凹部45は後側全体が開放されている。
凹部45の底壁部45aは上下方向に延びている。凹部45の周壁部45bは、底壁部45aの周縁部から全体として後側へ延びている。周壁部45bは底壁部45aの周方向に連続している。凹部45の底壁部45aには、角度調整ユニット5を締結するためのボスBが設けられている。
図1に示すように、上部ハウジングカバー42は、ハウジング本体41の前側部分を前方から覆うように、前方へ膨出するように形成されている。上部ハウジングカバー42は、ハウジング本体41の右縁部から左縁部に亘り、また、上縁部から下縁部近傍に亘るように形成されている。上部ハウジングカバー42の内面には、爪42aが後方へ突出するように形成されており、爪42aがハウジング本体41に係合することで上部ハウジングカバー42がハウジング本体41に固定されるようになっている。ウインカーユニット44は、上部ハウジングカバー42の上下方向中央部近傍に取り付けられる。
下部ハウジングカバー43は、ハウジング本体41の下側部分を下方から覆うように形成されている。この下部ハウジングカバー43も上部ハウジングカバー42と同様にしてハウジング本体41に固定される。
ミラー2は、図示しないがミラーホルダーに保持されている。ミラーホルダーはミラー2の裏面(鏡面と反対側の面)に貼り付けられている。ミラーホルダーの略中央部には、後述する角度調整ユニット5のセンターピボット51dに、ピボット結合されるセンターピボット受け部(図示せず)が設けられている。そして、ミラーホルダーのセンターピボット受け部の右側位置には、後述する左右アジャストロッド56に対してピボット結合される左右ピボット受け部(図示せず)が設けられている。また、ミラーホルダーのセンターピボット受け部の下側位置には、後述する上下アジャストロッド55に対してピボット結合される上下ピボット受け部(図示せず)が設けられている。以上3つのピボット受け部によってミラーホルダーが角度調整ユニット5に対して傾動自在に結合される。このピボット結合構造については従来周知のものであるため、詳細な説明は省略する。
角度調整ユニット5は、リヤケース部材51とフロントケース部材52とが前後方向に組み合わされることで構成されたケーシング53と、ケーシング53に収容される角度調整機構(上下アジャストロッド55及び左右アジャストロッド56を含む)を備える。
角度調整ユニット5のリヤケース部材51の後面には、ミラー2の傾動中心となるセンターピボット51dが設けられている。
上下アジャストロッド55は、ケーシング53に対してセンターピボット51dよりも下側で軸方向が前後方向となる姿勢状態で、往復動可能に支持されている。また、左右アジャストロッド56は、ケーシング53に対してセンターピボット51dよりも右側で軸方向が前後方向となる姿勢状態で、往復動可能に支持されている。
ケーシング53内には、上下調整用モーター(図示せず)と、モーターの回転力を上下アジャストロッド55の軸方向の移動力に変換する送りネジ機構とが収容されている。また、ケーシング53内には、左右調整用モーター(図示せず)と、モーターの回転力を左右アジャストロッド55の軸方向の移動力に変換する送りネジ機構とが収容されている。
上下調整用モーター及び左右調整用モーターは、ケーシング53内において狭小部53Bに収容されている。
上下調整用モーター、左右調整用モーター及び送りネジ機構は、角度調整機構を構成するものである。上下調整用モーター及び左右調整用モーターをそれぞれ正転、逆転することによって上下アジャストロッド55及び左右アジャストロッド55を個別に往復動させることができる。
図2にも示すように、格納ユニット6は、ベース部3に固定される固定軸61と、ハウジング本体41に固定されて固定軸61周りに回動する可動ケーシング(可動部材)62とを備えており、車室内に配設されたボタン(図示せず)の操作によってミラーハウジング4を格納状態と使用状態とに切り替えることができるものである。格納状態とは、ミラーハウジング4の右端がドアのウインドガラス(図示せず)に接近してミラー2の鏡面が前後方向に延びる姿勢状態であり、また、使用状態とは、ミラーハウジング4の右端がドアのウインドガラスから離れてミラー2の鏡面が左右方向に延びる姿勢状態である。
固定軸61の下部には、大径の取付座61aが設けられている。この取付座61aが、可動ケーシング62の底壁部から下方へ突出しており、ベース部3のハウジング支持板部31に締結部材等を用いて固定されている。固定軸61の取付座61aよりも上側は、上方へ延びる小径の円筒状部61bで構成されている。円筒状部61bの先端側は先細形状となっている。円筒状部61bは、可動ケーシング62の底壁部に形成された貫通孔(図示せず)を通り、可動ケーシング62の内部に収容されている。固定軸61の円筒状部61bの中心線はミラーハウジング4の回動軸線X(図3にのみ示す)となっている。円筒状部61bの外周面には、上下方向に延びる複数の溝61cが周方向に間隔をあけて形成されている。溝61cは、円筒状部61bの下部には形成されておらず、円筒状部61bの下部よりも上方の部位から上側へ延びている。
可動ケーシング62は、固定軸61の円筒状部61bに対して回動可能に支持されている。可動ケーシング62における固定軸61に支持される側の高さが、固定軸61に支持されない側の高さよりも低くなっている。
図2にも示すように、可動ケーシング62は、上下に2分割された下側ケース構成部材63と上側ケース構成部材64とが組み合わされて構成されている。下側ケース構成部材63の外面には、係合凸部63aが形成されている。上側ケース構成部材64には、係合凸部63aに係合する係合部64aが形成されている。上側ケース構成部材64の係合部64aが下側ケース構成部材63の係合凸部63aに係合することによって両ケース構成部材63、64が結合する。
可動ケーシング62の内部には、ミラーハウジング4を駆動するためのモーター65と、ウォームホイール66と、ウォームホイール66を支持する回転軸67と、制御基板68と、モーター65を保持するホルダー70とが収容されている。さらに、可動ケーシング62の内部には、可動側クラッチ部材80と、固定側クラッチ部材81と、可動側クラッチ部材80及び固定側クラッチ部材81を下方へ付勢する付勢部材としてのコイルバネ82と、コイルバネ82を固定する固定部材83も収容されている。可動側クラッチ部材80、固定側クラッチ部材81及びコイルバネ82によりクラッチ機構Cが構成されている。
可動側クラッチ部材80は、樹脂材を成形してなるものであり、リング状をなしている。可動側クラッチ部材80の内側には、固定軸61の円筒状部61bが挿入されるようになっている。可動側クラッチ部材80は、円筒状部61bの下端部において溝61cが形成されていない部位まで挿入され、可動側クラッチ部材80の内周面が円筒状部61bの下端部の外周面を周方向に摺動するようになっている。
図4及び図5にのみ示すが、可動側クラッチ部材80の外周面には、多数の歯80aが周方向に連続して形成されている。一方、可動側クラッチ部材80の内周面の上側は下側に比べて大径に形成されており、該内周面の上下方向中間部には径方向に延びるとともに、環状に延びる環状面80bが形成されている。この環状面80bと、固定側クラッチ部材81の下端面とが互いに対向する対向面である。
図4に示すように、環状面80bには、上方へ突出する4つの凸部80cが周方向に略等間隔に形成されている。図5に示すように、凸部80cの突出方向先端面80eは、可動側クラッチ部材80の上端部よりも下に位置している。凸部80cの両側面80d、80dは、凸部80cの先端に近づくほど互いに接近するように傾斜して延びている。また、凸部80cの両側面80d、80dは、湾曲面で構成されている。両側面80d、80dの湾曲形状は、該側面80dにおける可動側クラッチ部材80の径方向中央部、即ち組付状態で該側面80dにおける固定軸61の径方向中央部が最も凸部80cの外方に位置するようになっている。
凸部80cの突出方向の先端面80eは、可動側クラッチ部材80の周方向に延びており、先端面80eの周方向両縁部は、それぞれ側面80d、80dの上縁部に連続している。先端面80eと側面80dとが連続した部分は角張らないように湾曲形成されている。先端面80eは、該先端面80eにおける可動側クラッチ部材80の周方向の中央部が最も上に位置するように上方へ緩やかに湾曲している。
また、先端面80eにおける可動側クラッチ部材80の径方向中央部、即ち組付状態で先端面80eにおける固定軸61の径方向中央部が最も上に位置するようになっている。この先端面80eにおける最も上に位置する部位は、凸部80cの突出方向先端面の頂部80f(図6にのみ示す)である。尚、全ての凸部80cは同じ形状である。
図2に示すように、固定側クラッチ部材81も樹脂材を成形してなるものであり、リング状をなしている。固定側クラッチ部材81の上端部には、外方へ突出して環状に延びるフランジ81aが形成されている。固定側クラッチ部材81の内周面には、径方向内側へ突出する複数の突起部81bが周方向に間隔をあけて設けられている。突起部81bは、固定軸61の円筒状部61bの溝61cに挿入されるものであり、溝61cの間隔と等しい間隔で配置される。
固定側クラッチ部材81の内側には、固定軸61の円筒状部61bが挿入されるようになっており、図3に示すように固定側クラッチ部材81は可動側クラッチ部材80の上に重なるようにして配置される。固定側クラッチ部材81は、円筒状部61bにおいて溝61cが形成されている部位に挿入される。これにより、固定側クラッチ部材81の突起部81bが固定軸61の溝61cに挿入されて固定側クラッチ部材81と固定軸61とが係合するので、固定側クラッチ部材81は固定軸61と周方向に一体に回転するようになる。一方、固定軸61の溝61cは上下方向に延びているので、固定側クラッチ部材81は固定軸61に沿って上下方向に移動可能となる。
図3に示すように、固定側クラッチ部材81の下側は、可動側クラッチ部材80の上側の内部に入るように形成されている。図7(a)に示すように、固定側クラッチ部材81の下側が可動側クラッチ部材80の上側に完全に入った状態では、固定側クラッチ部材81の下端面が可動側クラッチ部材80の環状面80bから上方に離れるようになっている。
図2にも示すように、固定側クラッチ部材81には、下方に開放するように切り欠かれることによって形成された4つの凹部81cが周方向に略等間隔に形成されている。凹部81cには、その下方から可動側クラッチ部材80の凸部80cが嵌まるようになっている。
すなわち、図7に示すように、凹部81cの両側面81d、81dは平坦に形成され、これら側面81d、81dの間隔は、凸部80cの両側面80d、80dの間隔と略等しく設定されている。凹部81cの両側面81d、81dは、凸部80cの両側面80d、80dの傾斜度合いと略同じように傾斜しており、上方へ行くほど互いに接近するように傾斜している。これにより、凸部80cの側面80dにおける可動側クラッチ部材80の径方向中央部が、凹部81cの側面81dにおける固定側クラッチ部材81の径方向中央部に対して線接触することになる。
また、凹部81cの上面81eは、固定側クラッチ部材81の周方向に延びており、可動側クラッチ部材80の凸部80cの先端面80eの頂部80fを含むその近傍に対して線接触するようになっている。
図7(a)に示すように、可動側クラッチ部材80の凸部80cが固定側クラッチ部材81の凹部81cに嵌まることで可動側クラッチ部材80と固定側クラッチ部材81とが周方向に一体に回転するようになる。これがクラッチ機構Cの接続状態である。
図3に示すように、コイルバネ82の下端部は固定側クラッチ部材81の上端部に当接するようになっている。固定部材83は、リング状に形成されており、固定軸61の円筒状部61bの上端部近傍に固定されている。コイルバネ82の上端部には、固定部材83が当接している。固定部材83は、自由状態にあるコイルバネ82が所定量だけ縮んだ状態となる位置にある。これにより、コイルバネ82が固定側クラッチ部材81を可動側クラッチ部材80に当接する方向に付勢する付勢力を発生する。この付勢力は、固定側クラッチ部材81に直接作用し、この固定側クラッチ部材81が可動側クラッチ部材80を下方へ押圧する。
図2に示すモーター65は、周知の電動モーターである。モーター65の出力軸65aにはウォームギヤGが固定されている。モーター65は、モーターホルダー70に保持された状態で、出力軸65aの軸方向が上下方向となり、かつ、出力軸65aが下方へ突出する姿勢状態となるように可動ケーシング62に収容される。
回転軸67の外周面には、ウォームギヤ67aが一体成形されている。また、回転軸67には、ウォームホイール66が一体に回転するように固定されている。ウォームホイール66は、モーター65のウォームギヤGに噛み合うようになっている。
モーターホルダー70は、可動ケーシング62において固定軸61の挿入される側とは反対側に収容された状態で該可動ケーシング62に固定される。この状態で、回転軸67のウォームギヤ67aは可動側クラッチ部材80の歯80a(図4及び図5に示す)に噛み合うようになっている。
次に、上記のように構成された格納ユニット6の動作について説明する。格納ユニット6のモーター65に電流が供給されるとウォームギヤGが回転してウォームホイール66が駆動される。
ウォームホイール66の回転力によって回転軸67が回転して回転軸67のウォームギヤ67aが回転する。回転軸67のウォームギヤ67aの回転力は、クラッチ機構Cが接続状態にあるので、可動側クラッチ部材80を介して固定側クラッチ部材81に伝達される。固定側クラッチ部材81は固定軸61と一体化しているので回動せず、従って、可動ケーシング62が固定軸61周りに回動する。モーター65の回転方向を切り替えることによってミラーハウジング4を格納状態と使用状態とに切り替えることができる。
モーター65が停止した状態では、減速機構にウォームギヤG、67aを用いているので、ミラーハウジング4を回動させようとしてもモーター65を回転させることはできず、従って、ミラーハウジング4を回動させるには所定以上の力が必要になる。所定以上の力とは、少なくとも通常の車両走行時の風圧等によってミラーハウジング4に作用する力以上の力である。例えば人が故意にミラーハウジング4を回動させようとした場合やミラーハウジング4が何らかの物体に衝突した場合には、ミラーハウジング4に所定以上の力が作用したことになる。
ミラーハウジング4に所定以上の力が作用すると、可動側クラッチ部材80には回転軸67のウォームギヤ67aが噛み合った状態で該ウォームギヤ67aを介して可動ケーシング62が係合しているので、ミラーハウジング4側から可動側クラッチ部材80に対して固定軸61の回動軸線X(図3に示す)周りの回動力が作用する。この回動力は図7(a)の矢印Yで示す方向となる。可動側クラッチ部材80が回動しようとすると、凸部80cの側面80dが傾斜しているので、回動力の分力として固定側クラッチ部材81を上方へ押す力が発生する。この分力がコイルバネ82の付勢力に抗する大きさになると、固定側クラッチ部材81は上方へ移動可能に固定軸61に取り付けられているので、図7(b)の矢印Zで示すように固定側クラッチ部材81が上方へ移動していく。この上方への移動に伴って可動側クラッチ部材80が回動するとともに、凸部80cが凹部81cから離脱していく。これにより、クラッチ機構Cが非接続状態になってミラーハウジング4をモーター65によらず回動させることができる。クラッチ機構Cを非接続状態にするためのトルクは、凸部80cの側面80dの傾斜角度やコイルバネ82の付勢力等によって設定することができる。
接続状態にあるクラッチ機構Cの可動側クラッチ部材80が回動し始めるときには、凸部80cの側面80d及び先端面80eと凹部81の側面81d及び上面81eとが摺動する。このとき、凸部80cと凹部81cとは線接触しているので、互いの接触面積は狭く、しかも、予め線接触するように形状設定しているので、多少の成形誤差等が生じても個体間で接触面積が異なることは殆どなくなる。これにより、クラッチ機構Cを非接続状態にするための初期トルク(ミラーハウジング4を回動させるのに要する外力の大きさ)のバラつきが小さくなる。
以上説明したように、この実施形態によれば、格納ユニット6のクラッチ機構Cが有する凸部80cと凹部81cとが互いに線接触するようにしたので、クラッチ機構Cを非接続状態にするための初期トルクのバラつきが小さくなる。これにより、予め設定した外力がミラーハウジング4に作用した際にクラッチ機構Cを確実に非接続状態にでき、各部にかかる負荷を軽減できる。
また、凸部80cの側面80d、80dと先端面80eを湾曲面で構成したので、凸部80cと凹部81cとを確実に線接触させることができる。
また、可動側クラッチ部材80及び固定側クラッチ部材81を、固定軸61が挿通するリング状に形成し、可動側クラッチ部材80の凸部80cの先端面80eの頂部80fを該凸部80cにおける固定軸61の径方向中央部に位置付けたので、組付等に多少のバラつきがあっても、凸部80cと凹部81cとを確実に線接触させることができる。
尚、上記実施形態では、凸部80cを可動側クラッチ部材80に設け、凹部81cを固定側クラッチ部材81に設けているが、これに限らず、図示しないが、例えば、可動側クラッチ部材80に凹部を設け、固定側クラッチ部材81に凸部を設けてもよい。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る車両用サイドミラーは、例えば自動車の側部に配設する場合に使用できる。
1 車両用サイドミラー
2 ミラー
3 ベース部
4 ミラーハウジング
6 格納ユニット
61 固定軸
80 可動側クラッチ部材
80c 凸部
80d 側面
80e 先端面
81 固定側クラッチ部材
81c 凹部
82 付勢部材
C クラッチ機構

Claims (3)

  1. ミラーが取り付けられるミラーハウジングと、
    車体に固定されるベース部と、
    上記ミラーハウジングを上記ベース部に対して支持し、上記ミラーハウジングを格納状態と使用状態とに切り替える格納ユニットとを備えた車両用サイドミラーにおいて、
    上記格納ユニットは、上記ベース部に固定される固定軸と、上記ミラーハウジングに固定されて上記固定軸に対して該固定軸周りに回動可能に支持される可動部材と、上記ミラーハウジングに所定以上の外力が作用した際に上記可動部材を上記固定軸周りに回動させるクラッチ機構とを備え、
    上記クラッチ機構は、上記固定軸に取り付けられる樹脂材からなる固定側クラッチ部材と、上記可動部材と係合する樹脂材からなる可動側クラッチ部材と、上記固定側クラッチ部材を上記可動側クラッチ部材に当接する方向に付勢する付勢部材とを備え、
    上記固定側クラッチ部材と上記可動側クラッチ部材との一方の部材における他方の部材との対向面には、凸部が形成され、他方の部材における一方の部材との対向面には上記凸部が嵌まる凹部が形成され、上記凸部が上記凹部に嵌まった状態で上記クラッチ機構が接続状態となる一方、上記凸部が上記凹部から離脱した状態で上記クラッチ機構が非接続状態となり、
    上記凸部の突出方向先端面は上記固定軸の周方向に延び、該先端面の周方向両縁部には、それぞれ上記凸部の側面が連続しており、
    上記凸部の突出方向先端面における上記固定軸の径方向中央部は最も上に位置するように形成されるとともに上記固定軸の周方向に延びるように形成された頂部とされ、
    上記頂部及び上記凹部は互いに線接触するように形成されていることを特徴とする車両用サイドミラー。
  2. 請求項1に記載の車両用サイドミラーにおいて、
    上記凸部の突出方向先端面と側面とが湾曲面で構成されていることを特徴とする車両用サイドミラー。
  3. 請求項2に記載の車両用サイドミラーにおいて、
    上記固定側クラッチ部材及び上記可動側クラッチ部材は、上記固定軸が挿通するリング状に形成されていることを特徴とする車両用サイドミラー。
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