JP4369393B2 - クラッチ装置、モータ装置、及びワイパモータ - Google Patents

クラッチ装置、モータ装置、及びワイパモータ Download PDF

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Description

本発明は、クラッチ装置、モータ装置、及びワイパモータに関する。
車両のウインドガラスを払拭するワイパ装置に適用されるワイパモータのうち、揺動機構を内蔵すると共に出力軸にワイパブレードが連結されたワイパアームが固定され、払拭面を往復払拭するワイパモータが知られている。
この種のワイパモータでは、ワイパアームの動作が妨げられワイパモータの出力軸に過大負荷が作用すると、内蔵されている揺動機構や減速機構が損傷される恐れがあり、このような過大負荷の作用を想定してこれら機構を構成する各部材の強度設計を行う必要があった。
これを防止するために、揺動機構を内蔵したワイパモータの出力軸に更にクラッチ装置を内蔵して、上記各機構を構成する各部材を、過大な負荷の作用を想定した過剰な強度を要しない構成とした小型軽量で安価なワイパモータを既に本出願人が提案している。
前記内蔵されたクラッチ装置は、回転駆動力を伝達するため入力ディスクとクラッチディスクとを有し、それらは互いに出力軸の軸線方向に噛合係合することで出力軸の軸線周りに回転駆動力が伝達されるようになっている。そして、所定値以上の過負荷が出力軸に作用すると入力ディスクに入力される回転駆動力によって、入力ディスクとクラッチディスクとの噛合係合を維持する付勢部材の付勢力に抗して出力軸の軸線方向に分力が作用し、係合凸部と係合凹部とが係合を離脱し両者が空転して過負荷から各部材の損傷を防止するようにしている。
このような入力ディスクとクラッチディスクの係合凸部と係合凹部とは、単純な噛合係合(特許文献1参照)、詳しくは、回転方向の回転力伝達面、すなわち過負荷作用時に係合面の傾斜(回転力作用方向に対して上り斜面)によって軸線方向上方に分力を生じさせるが、その係合面同士が共に面接触しており、回転方向への伝達力を強固なものとしている。
しかしながら、前述の如き過負荷作用時に入力ディスクとクラッチディスクとが付勢部材の付勢力に抗して離脱方向に相対移動すると、入力ディスクとクラッチディスクとが完全に離脱するまでの間は両者の相対移動ストロークが次第に大きくなり、それに伴い付勢部材の付勢力(押圧力)も次第に増大するため、過負荷作用開始時から完全離脱までの間で作動トルクも次第に上昇することになる。
さらに、係合凸部と係合凹部の係合面同士が共に面接触する場合には、両者間の摩擦力はバラツキ易く、上記付勢部材の付勢力(押圧力)の増大に伴い前記バラツキはより顕著となり、作動トルクが不安定なものとなっていた。
実案第2505881号公報
本発明は上記事実を考慮し、入力ディスクとクラッチディスクとの離脱負荷(作動トルク)が安定し(設定時からの変化が小さくなり)、摩耗が低減して耐久性が向上するクラッチ装置、モータ装置、及びワイパモータを提供することを目的とする。
請求項1に係る発明のクラッチ装置は、ハウジングに回転可能に支持された出力軸と、前記出力軸に対して回転自在に支持され、駆動力が入力されることによって前記出力軸の軸線周りに回転する入力ディスクと、前記出力軸に対して軸線周りに回転不能に支持されると共に、前記入力ディスクに対して前記出力軸の軸線方向に対向して配置され、前記出力軸の軸線方向に前記入力ディスクと噛合い係合するクラッチディスクと、前記入力ディスク及び前記クラッチディスクの何れか一方に前記出力軸の軸線方向に突出形成された係合凸部と、前記入力ディスク及び前記クラッチディスクの何れか他方に前記係合凸部が噛合うよう凹設形成された係合凹部と、前記出力軸に対して前記軸線方向に移動可能に支持された前記クラッチディスクが、前記係合凸部と前記係合凹部との噛合い係合状態から離脱しようとするとき、前記クラッチディスクに抗力を付与する弾性部材と、を備えたクラッチ装置において、前記係合凸部及び前記係合凹部の一方は、前記出力軸の軸線に対し所定角度傾斜する倣い面を有し、前記係合凸部及び前記係合凹部の他方は、前記倣い面に前記出力軸の周方向に線接触係合すると共に、前記係合凸部と前記係合凹部との離脱時に前記倣い面に前記出力軸の周方向に線接触する湾曲制御面を有し、前記湾曲制御面は、前記係合凸部と前記係合凹部との離脱開始から所定の相対移動ストローク範囲で前記係合凸部と前記係合凹部との間の離脱負荷が一定となるように、前記係合凸部と前記係合凹部との離脱方向に移動するにしたがい前記倣い面との接触位置における面圧力の回転伝達方向への分力が小さくなるよう曲率が徐変された湾曲面である、ことを特徴としている。
請求項1記載のクラッチ装置は、通常の使用状態では、入力ディスク及びクラッチディスクの係合凸部と係合凹部とが噛合い係合しており、しかも、この係合凸部と係合凹部との噛合い係合状態から離脱しようとしても弾性部材によって所定の抗力が付与されるので、前記噛合い係合状態が維持される。このため、入力ディスクに駆動力が入力されて出力軸周りに回転すると、係合凸部及び係合凹部を介して入力ディスクからクラッチディスクへ回転駆動力が伝達される。そして、クラッチディスクは、出力軸に対して軸線周りに回転不能に支持されているため、クラッチディスクへ伝達された回転駆動力はクラッチディスクから出力軸へと伝達されて、このクラッチディスクと一体で出力軸が回転される。
一方、例えば、出力軸に過大外力(荷重)が作用すると、出力軸が逆転もしくは拘束されることになる。すると、出力軸と一体回転するクラッチディスクには、入力ディスクと相対回転する方向に回転力が作用する。この回転力の一部は、入力ディスク及び/またはクラッチディスクを出力軸軸線方向に移動させて係合凸部と係合凹部との噛合い係合を解除しようとする分力として作用し(出力軸の軸線方向に沿った分力が生じる)、当該回転力(分力)が所定値以上となると、弾性部材により付与される抗力に打ち勝って、入力ディスク及び/またはクラッチディスクが出力軸軸線方向に強制的に移動されて(倣い面が湾曲制御面に倣って係合離脱方向に相対移動し)係合凸部と係合凹部の前記噛合い係合状態が解除され、入力ディスクとクラッチディスクとの回転伝達が切り離され、クラッチディスクすなわち出力軸は入力ディスクに対して空転する(相対回転する)。
これにより、各部品の損傷や入力ディスクに接続された例えばモータの焼損等を防止することができる。またさらに、このような過大な外力(荷重)の作用を想定した各部品の強度設定を行う必要がなくなる。
またここで、入力ディスクとクラッチディスクとの回転伝達が切り離される際、すなわち、係合凸部と係合凹部の噛合い係合が離脱解除される際には、入力ディスクとクラッチディスクとが完全に離脱するまでの間においては両者の相対移動ストロークが次第に大きくなり、それに伴い弾性部材の付勢力(押圧力)も次第に増大するため、係合凸部と係合凹部の噛合い係合部位における面圧力が増大して摩擦力が増大し、過負荷作用開始時から完全離脱までの間で作動トルクも次第に上昇することになる。
この点、請求項1記載のクラッチ装置では、湾曲制御面は、係合凸部と係合凹部との離脱方向に移動するにしたがい倣い面との接触位置における面圧力の回転伝達方向への分力が小さくなるよう曲率が徐変された湾曲面であるため、弾性部材の付勢力(押圧力)が増大しても接触位置における面圧力の回転伝達方向への分力が小さくなるので、結果的に過負荷作用開始時から完全離脱までの間における作動トルクの上昇が抑えられる。これにより、入力ディスクとクラッチディスクとの離脱負荷(作動トルク)が安定する(設定時からの変化が小さくなる)。また同時に、係合凸部と係合凹部の相対移動ストロークの変化量、つまり付勢力(押圧力)の変化量が徐変された湾曲制御面(湾曲面)により滑らかに減少するので、摩耗が低減して耐久性が向上する
請求項2に係る発明のクラッチ装置は、ハウジングに回転可能に支持された出力軸と、前記出力軸に対して軸線方向一側へ抜止め状態でかつ回転自在に支持され、駆動力が入力されることによって前記出力軸の軸線周りに回転する入力ディスクと、前記入力ディスクに対し前記出力軸の軸線方向他側に位置すると共に前記出力軸に対して軸線周りに回転不能でかつ軸線方向に移動可能に支持され、前記出力軸の軸線方向に前記入力ディスクと噛合い係合するクラッチディスクと、前記入力ディスク及び前記クラッチディスクの何れか一方に前記出力軸の軸線方向に突出形成された係合凸部と、前記入力ディスク及び前記クラッチディスクの何れか他方に前記係合凸部が噛合うよう凹設形成された係合凹部と、前記クラッチディスクの前記出力軸の軸線方向他側に配置され、前記係合凸部と前記係合凹部との噛合い係合状態からの前記クラッチディスクの前記出力軸軸線方向他側へ向けた前記軸方向移動に対して抗力を付与する弾性部材と、を備えたクラッチ装置において、前記係合凸部及び前記係合凹部の一方は、前記出力軸の軸線に対し所定角度傾斜する倣い面を有し、前記係合凸部及び前記係合凹部の他方は、前記倣い面に前記出力軸の周方向に線接触係合すると共に、前記係合凸部と前記係合凹部との離脱時に前記倣い面に前記出力軸の周方向に線接触する湾曲制御面を有し、前記湾曲制御面は、前記係合凸部と前記係合凹部との離脱開始から所定の相対移動ストローク範囲で前記係合凸部と前記係合凹部との間の離脱負荷が一定となるように、前記係合凸部と前記係合凹部との離脱方向に移動するにしたがい前記倣い面との接触位置における面圧力の回転伝達方向への分力が小さくなるよう曲率が徐変された湾曲面である、ことを特徴としている。
請求項2記載のクラッチ装置は、前記請求項1記載のクラッチ装置と同様の作用及び効果を奏する。
またさらに、前述の如く、係合凸部と係合凹部との噛合い係合状態維持のために当該噛合い係合状態からのクラッチディスクの軸線方向移動に対して付与される弾性部材による抗力は、出力軸とこの出力軸に対して軸線方向一側へ抜止め状態で支持された入力ディスクとで受け止められる。すなわち、出力軸に取り付けられた構成部品(入力ディスク)によって、前記噛合い係合状態維持のための力が受け止められる。すなわち、当該クラッチ装置は、「出力軸のサブアッセンブリ」として完結する構成のものであり、ハウジングなどの他の部品等に依存して完結する構成のものでない。したがって、当該クラッチ装置を、「出力軸サブアッセンブリ」とした1つの部品として取扱いができる。
請求項3に係る発明のクラッチ装置は、請求項1または請求項2記載のクラッチ装置において、前記入力ディスク及び前記クラッチディスクは、前記倣い面を有する側よりも前記湾曲制御面を有する側を高い硬度に設定した、ことを特徴としている。
請求項3記載のクラッチ装置では、入力ディスクとクラッチディスク(係合凸部と係合凹部)は、湾曲制御面を有する側の硬度が倣い面を有する側の硬度よりも高硬度となるように設定されているので、係合凸部と係合凹部との(倣い面と湾曲制御面との)離脱が繰り返された場合には、湾曲制御面を有する側の摩耗は、倣い面を有する側の摩耗よりも少ない(摩耗の進み度合いが遅い)。しかも、この湾曲制御面を有する側は、倣い面を有する側に対して前記線接触による係合状態のままで維持される。したがって、係合凸部と係合凹部のうち湾曲制御面を有する側は、設定当初の凸部形状または凹部形状からの形状変化が小さくなる。そのため、係合凸部と係合凹部が線接触して前記湾曲制御面の形状に倣った前記分力の作用によって互いに離脱して噛合い係合状態が解除される際の離脱に要する負荷の変化も小さくなる。よって、クラッチ動作の設定負荷変動が長期に渡り安定する。
請求項4に係る発明のクラッチ装置は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のクラッチ装置において、前記湾曲制御面は、前記倣い面との接触位置における接線と前記出力軸の軸線に垂直な平面との成す角度が前記係合凸部と前記係合凹部との離脱方向に移動するにしたがい徐々に小さくなるよう形状設定されている、ことを特徴としている。
請求項4記載のクラッチ装置では、係合凸部と係合凹部とが出力軸の周方向に線接触で係合する係合面形状であるので、係合凸部と係合凹部とは湾曲制御面に倣って軸線方向に離脱する。そのため、湾曲制御面の湾曲形状を調整することにより入力ディスクとクラッチディスクとのクラッチ動作特性を設定でき、しかもこの湾曲形状が倣い面との接触位置における接線と出力軸の軸線に垂直な平面との成す角度が係合凸部と係合凹部との離脱方向に移動するにしたがい徐々に小さくなるよう形状設定されているため、接触点における面圧力の回転伝達方向への分力が減少され、摩耗が少なく形状変化が小さいのでクラッチ動作特性の変化が小さいものとすることができる。
請求項5に係る発明のクラッチ装置は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のクラッチ装置において、前記弾性部材は、前記出力軸の軸線周りに巻き回され前記出力軸の軸線方向に圧縮可能なコイルスプリングであり、該コイルスプリングは、前記出力軸の径方向に大径とされた軸方向移動不能な大径部と前記クラッチディスクとの間に配置されている、ことを特徴としている。
請求項5記載のクラッチ装置では、弾性部材は、出力軸回りに巻き回され出力軸の軸線方向に圧縮可能なコイルスプリングであるので、バネ特性が安定的である。すなわち、例えば、弾性部材がゴム部材の場合、クラッチ装置に塗布されたグリス等が当該ゴム部材に付着して劣化する恐れがあるが、コイルスプリングの場合には、グリス等の付着による劣化の恐れがないためバネ特性が安定的である。しかも、このコイルスプリングは、出力軸の径方向に大径とされた軸方向移動不能な大径部と、クラッチディスクとの間に配置されているため、クラッチディスクを入力ディスクに対して安定的に押圧できると共に安定的な抗力を付与できる。
請求項6に係る発明のクラッチ装置は、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のクラッチ装置において、前記入力ディスク及び前記クラッチディスクの少なくとも一方は、焼結金属材料にて構成され、該焼結金属内に潤滑油が含油されている、ことを特徴としている。
請求項6記載のクラッチ装置では、前記焼結金属内に潤滑油を含油しているので自己潤滑性を持たせることができ、摩耗および異音発生を防止できる。また、請求項7に記載のクラッチ装置では、前記入力ディスク及び前記クラッチディスクは、前記係合凸部及び前記係合凹部が係合された状態において、前記係合凹部の底部と前記係合凸部の頂部との間に隙間を有している。
一方、請求項8に係る発明のモータ装置は、請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のクラッチ装置と、モータ本体と、を備え、前記クラッチ装置の前記入力ディスクは、前記モータ本体の回転軸に設けたウォームギヤに噛合して減速回転する、ことを特徴としている。
請求項8記載のモータ装置では、請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のクラッチ装置が有する効果と同様の効果を奏し、静粛で摺動ロスの少ない高効率のモータ装置となる。
しかも、入力ディスクは、モータ本体の回転軸に設けたウォームギヤに噛合して減速回転されるため、出力軸を大きなトルクで駆動することができ、例えば、車両のワイパ装置やサンルーフ装置の駆動源として好適である。特にこの場合、例えばワイパ装置の駆動源(ワイパモータ)として適用した場合には、過大な外力(荷重)が作用したときの出力軸以降の駆動力伝達部品(ウォームギヤ等の減速機構、モータ本体の回転軸からアーマチャ側に向けての構成等)を保護することができる。しかも出力軸に固定または連結されたワイパアーム等(被駆動部材)も、クラッチ装置による空転により衝撃が吸収されるので破損から保護することもできる。
また、請求項9に係る発明のワイパモータは、請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のクラッチ装置と、モータ本体と、前記モータ本体の回転軸に設けられたウォームギヤと、前記ウォームギヤに噛合して前記回転軸の軸線と垂直な回転軸周りに回転するウォームホイールと、前記ウォームホイールの前記回転軸と異なる位置に一端が連結されると共に他端が前記クラッチ装置の前記入力ディスクに係合し前記ウォームホイールの回転によって往復揺動されることで前記入力ディスクを往復回転駆動する揺動部材と、を有する運動変換機構と、を備え、前記出力軸に直接的にまたは間接的に連結されたワイパを往復駆動する、ことを特徴としている。
請求項9記載のワイパモータでは、請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のクラッチ装置が有する効果と同様の効果を奏し、静粛で摺動ロスの少ない高効率のワイパ駆動用モータとなる。
しかも、入力ディスクは、モータ内に内蔵された運動変換機構(ウォームギヤ、ウォームホイール、及び揺動部材)によって減速往復回転駆動されるため、出力軸を大きなトルクで駆動することができ、出力軸に連結されたワイパを好適に往復駆動することができる。
また、上記クラッチ装置を設けたことにより、過大な外力(荷重)が作用したときの出力軸以降の駆動力伝達部品(揺動部材、ウォームホイール、ウォームギヤ、モータ本体等の出力軸からアーマチャ側に向けての構成)を保護することができる。しかも出力軸に連結されたワイパも、クラッチ装置による空転により衝撃が吸収されるので破損から保護することもできる。
請求項10に係る発明のワイパモータは、請求項9記載のワイパモータにおいて、前記クラッチ装置は、前記係合凸部と前記係合凹部との係合状態が離脱するまでの間において前記出力軸周りの回転トルクのピーク値が7N・m〜20N・mに設定されている、ことを特徴としている。
係合凸部と係合凹部との係合状態が離脱するまでの間における出力軸周りの回転トルクが7N・mより小さいと、ウインドシールドガラス面が所謂セミドライ状態などワイパブレードの通常の払拭負荷にてクラッチが安易に切り離されてしまう恐れがあり、一方、前記回転トルクが20N・mより大きいと揺動機構などの内部部品の強度をアップさせる必要があり、部材の低コスト化の妨げとなる。
この点、請求項10記載のワイパモータでは、前記回転トルクを好適な範囲に設定したため、前述の如き不具合が生じない。
図1及び図2には、本発明の実施の形態に係るワイパモータ90の全体構成が斜視図にて示されており、図3には、このワイパモータ90の構成が分解斜視図にて示されている。さらに、図4乃至図8には、ワイパモータ90の構成が断面図にて示されている。
ワイパモータ90は、車両のワイパ装置を駆動するためのワイパ駆動用モータとされており、モータ本体92、揺動機構94、及びクラッチ装置10を備えている。
図4及び図6に示す如く、モータ本体92は、ヨークハウジング98を備えている。ヨークハウジング98は、軸線方向一端部が絞り加工された有底でしかも回転軸110の直交方向断面が出力軸12の軸線方向を短手方向とする偏平形状の筒状に形成されており、開口側がハウジング96に一体的に取り付けられている。ヨークハウジング98の底壁100には、軸受102が配置されている。一方、ヨークハウジング98の他端部には、絶縁樹脂製のエンドハウジング104が固定されている。
また、エンドハウジング104の中央部分には軸受106が配置されている。この軸受106及びヨークハウジング98の軸受102とによってアーマチャ108の回転軸110が支持されアーマチャ108がヨークハウジング98内に収容されている。アーマチャ108に対向するヨークハウジング98の内周壁にはマグネット112が固着されている。
エンドハウジング104には、ブラシケースを介してブラシ114が保持されている。ブラシ114は角柱状に形成されており、アーマチャ108のコンミテータ116に圧接されている。また、ブラシ114からは連結用ピッグテール118が引き出されており、ピッグテール118の先端部は、給電用の接続線に接続されている。
モータ本体92(アーマチャ108)の回転軸110は、カップリング120によって揺動機構94のウォームギヤ122に連結されている。
ウォームギヤ122は、その一端部が軸受124を介してハウジング96に回転自在に支持されると共に、他端部は軸受126を介してハウジング96に回転自在に支持されている。このウォームギヤ122は、ウォームホイール128に噛み合っている。
ウォームホイール128は、ウォームギヤ122の軸線に対し一側側に配置され、ウォームギヤ122に噛合した状態でハウジング96内に収容されており、ウォームギヤ122(回転軸110)の軸線と垂直な回転軸130回りに回転する。
また、ウォームホイール128には、揺動部材としてのセクタギヤ132が連結されている。セクタギヤ132は、ウォームホイール128の回転軸130と異なる位置(径方向に変位した位置)に設けられた支軸(クランクピン)134によって一端が回転自在に連結されると共に、他端には噛合部としての歯部136が形成されている。この歯部136は、後述するクラッチ装置10の入力ディスク28に係合(噛合)している。
またさらに、セクタギヤ132の厚さ方向一方側(ウォームホイール128と反対側)には、保持レバー138が配置されている。この保持レバー138は、その一端がセクタギヤ132の歯部136における揺動中心軸140(歯部136のピッチ円の中心に設けられた支軸)に連結されており、その他端がハウジング96に回転自在に支持された出力軸12に回転自在に連結されている。これにより、揺動中心軸140と出力軸12との軸間距離(軸間ピッチ)が維持され、セクタギヤ132と入力ディスク28との出力軸12径方向に沿った噛合い状態が維持される。こうして、ウォームホイール128が回転することによってセクタギヤ132が往復揺動され、このセクタギヤ132の往復揺動動作によって、後述する入力ディスク28が往復回転駆動される構成である。
なお、保持レバー138のセクタギヤ132とは反対側には、樹脂材料等からなる摺動部材147が取り付けられており、この摺動部材147は、ハウジング96の裏側を閉塞するカバー148に摺動可能に当接している。これにより、保持部材138の厚さ方向(出力軸12の軸線方向)に沿った移動が制限されている。また、出力軸12はウォームギヤ122の軸線に対しウォームホイール128と反対側に配置されているため、ウォームホイール128に一端が連結されたセクタギヤ132はウォームギヤ122の軸線と交差状態(ねじれの位置の状態)で配置され他端の歯部136が入力ディスク28に噛合している。
一方、図9及び図10に示す如く、出力軸12は、先端側(図9及び図10では上側)が断面円形に形成されて円柱部13とされ、基端側(図9及び図10では下側)が断面略矩形(周方向において互いに180度反対側に形成された一対の平面と、これらの平面に連続する一対の円周面とを備えた所謂「断面ダブルDカット形状」)に形成されて相対回転規制部14とされている。
出力軸12の円柱部13は、図5及び図7に示す如く、ハウジング96に固定された軸受部材50によって回転自在に支持されている。一方、相対回転規制部14の先端側(円柱部13側)には、前記円周面とされた部分に軸線方向に沿った複数の突条が形成されて回止部16が設けられており、基端部突端には抜止部18が設けられている。
相対回転規制部14の回止部16には、出力軸12の径方向に大径とされた大径部としての係合ベース20が出力軸12と同軸的に固着されている。係合ベース20は、中央部分に出力軸12の相対回転規制部14に対応する断面略矩形(断面ダブルDカット形状)の支持孔22が形成された円盤状に形成されており、支持孔22が回止部16に固着されることで常に出力軸12と一体回転する(出力軸12に対して軸線方向移動不能とされる)。また、係合ベース20の周縁には、径方向(出力軸12の径方向)に突出するストッパ部26が設けられている。このストッパ部26は、ハウジング96に形成された後述するストッパ突起142に対応している。
なお、前述の如く出力軸12と係合ベース20とを別体に形成して固着する構成に限らず、例えば、冷間鍛造等により出力軸12と係合ベース20とを一体に形成する構成(出力軸にツバ状の大径部を一体に形成する構成)としてもよい。
一方、相対回転規制部14の抜止部18には、前述した入力ディスク28が出力軸12と同軸的に取り付けられている。入力ディスク28は、中央部分に断面円形の軸孔30が形成された円筒状に形成されており、軸孔30に出力軸12の抜止部18が挿通すると共に抜止部18の突端に取り付けられた抜止めクリップ32によって抜け止めされることで、出力軸12に対して軸線方向一側(係合ベース20と反対側)へ抜止め状態でかつ回転自在に支持されている。この入力ディスク28は、本実施の形態では、粉末合金を成型金型に入れ、圧縮成形し、加熱焼結する所謂「粉末冶金法」により製造された焼結金属であり、該焼結金属内に潤滑油が含油されている。
入力ディスク28の軸線方向一端側(係合ベース20とは反対側)の外周には、ギヤ歯34が形成されている。このギヤ歯34は、前述した揺動機構94のセクタギヤ132の歯部136に噛合しており、セクタギヤ132から駆動力が入力されると、入力ディスク28が出力軸12周りに回転するようになっている。
また、図10に示す如く、入力ディスク28には、ギヤ歯34の軸線方向他端側(係合ベース20側、前述した保持レバー138とは反対側)において、ギヤ歯34の端部を連結する連結壁35が形成されている。この連結壁35は、図11に示す如く、保持レバー138と共にセクタギヤ132の歯部136を厚さ方向両側で挟み込んでいる(連結壁35が、歯部136厚さ方向一方側の端面に対向すると共に、保持レバー138が歯部136の厚さ方向他方側の端面に対向することで、セクタギヤ132の歯部136における厚さ方向の移動が制限されている)。
さらに、入力ディスク28は、連結壁35を介してギヤ歯34とは反対側の外周が、出力軸12と同心の円周面36とされており、この円周面36は、図5及び図7に示す如く、ハウジング96に固定された軸受部材52によって回転可能に保持(支持)されている。すなわち、入力ディスク28は、ギヤ歯34の軸線方向他端側に出力軸12と同軸的な円盤状のツバ部を備えており、このツバ部の外周面(円周面36)が、軸受部材52に支持されている。
またさらに、入力ディスク28の軸線方向他端側(係合ベース20の側、出力軸12の軸線方向他側)の端面には、その周縁部に係合ベース20側へ向けて突出する4つの係合凸部37が設けられている。これら4つの係合凸部37は、入力ディスク28に対して同心状に配置されると共に、入力ディスク28の周方向に沿って互いに等間隔にならないように(周方向に沿って隣接する間隔がそれぞれ異なるように)配置されている。これらの係合凸部37は、後述するクラッチディスク38の係合凹部42に対応している。
一方、出力軸12の相対回転規制部14には、前述した係合ベース20と入力ディスク28との間において、クラッチディスク38が出力軸12と同軸的に支持されている。クラッチディスク38は、相対回転規制部14に対応する断面略矩形(断面ダブルDカット形状)の軸孔40が中央部分に形成された円盤状に形成されており、軸孔40に出力軸12(相対回転規制部18)が挿通することで、入力ディスク28に対し出力軸12の軸線方向他側(後述するコイルスプリング44の側)に位置すると共に、出力軸12に対して軸線周りに回転不能でかつ軸線方向に沿って移動可能に支持されている。これにより、クラッチディスク38は、常に出力軸12と一体的に回転すると共に、入力ディスク28に対して出力軸12の軸線方向に沿って相対移動可能となっている。このクラッチディスク38は、本実施の形態では、前述した所謂「粉末冶金法」により製造された焼結金属であり、該焼結金属内に潤滑油が含油されている。
クラッチディスク38の裏面側(入力ディスク28の側、出力軸12の軸線方向一側)には、その周縁部において4つの係合凹部42が凹設して(窪んで)設けられている。これらの係合凹部42は、入力ディスク28の前述した4つの係合凸部37に対応しており、クラッチディスク38に対して同心状に配置されると共に、クラッチディスク38の周方向に沿って互いに等間隔にならないように(周方向に沿って隣接する間隔がそれぞれ異なるように)配置されている。
これら4つの係合凹部42には、入力ディスク28の4つの係合凸部37がそれぞれ嵌入可能となっている(すなわち、クラッチディスク38は、入力ディスク28に噛合係合可能となっている)。これにより、通常の使用状態(回転状態)では、入力ディスク28が回転した場合にこの入力ディスク28の回転力がクラッチディスク38へ伝達されてクラッチディスク38が供に回転される構成である。
但し、前述した如く、各係合凸部37と各係合凹部42とは、それぞれ入力ディスク28及びクラッチディスク38の周方向に沿って等間隔にならないように(隣接する間隔がそれぞれ異なるように)設けられているため、クラッチディスク38(出力軸12及びワイパ)と入力ディスク28とは、周方向に沿った相対関係位置が所定の一位置にあるときにのみ噛合係合するようになっている。すなわち、上記所定の一位置以外の位置では、1個の係合凸部37が係合凹部42に対応しても、他の3個の係合凸部37は係合凹部42に対応しないようになっている。したがって、係合凸部37が係合凹部42から抜け出した状態では、クラッチディスク38は、少なくとも3個の係合凸部37を介して入力ディスク28と接触するようになっている(3点支持状態となる構成である)。
またここで、図12に示す如く、入力ディスク28の係合凸部37と、クラッチディスク38の係合凹部42とは、それぞれ周方向端縁(側壁部分)が、各部材軸線CL(出力軸12の軸線)を通る径方向直線K上に一致した形状(すなわち、扇状に径方向外側へ開いた形状)に形成されている。これにより、係合凸部37と係合凹部42との接触部分のうち径方向内側と径方向外側とで一様な面圧となる(摺動によるヘルツ接触面圧が軽減する)ように構成されている。
さらにここで、入力ディスク28の係合凸部37とクラッチディスク38の係合凹部42とはそれぞれ断面形状が所謂略台形に形成されているが、本実施の形態においては、入力ディスク28の係合凸部37は、その台形状左右両側にそれぞれ倣い面51を有しており、また、クラッチディスク38の係合凹部42は、その台形状左右両側にそれぞれ湾曲制御面53を有している。すなわち、図13に示す如く、係合凸部37のそれぞれの倣い面51は、クラッチディスク38(出力軸12)の軸線に対し所定角度θ(所謂、クラッチ作動トルクに必要な動作角度:本実施の形態においては、例えば、「54.4°」)傾斜して形成されている。
なお、図13は、係合凸部37及び係合凹部42の構成を示す断面図であるが、説明を解り易くするため、敢えて「ハッチング」を省略して示してある。
また一方、係合凹部42の湾曲制御面53は、係合凸部37の倣い面51に入力ディスク28(出力軸12)の周方向に線接触して(図13に示す軸線方向断面視においては、接点Sにて点接触して)係合するように湾曲して形成されている。すなわち、この湾曲制御面53は、係合凸部37と係合凹部42との離脱方向(図13の矢印UP方向)に移動するにしたがい倣い面51との接触位置における面圧力(図13において、実線矢印Fにて示す)の回転伝達方向(図13において、矢印Rにて示す)への分力(図13において、矢印Fbにて示す)が小さくなるよう曲率が徐変された湾曲面とされている。さらに詳細には、図13に示す如く、この湾曲制御面53は、倣い面51との接触位置における接線(図13においては、3つの接線S1乃至接線S3を例示している)と出力軸12の軸線に垂直な平面との成す角度が係合凸部37と係合凹部42との離脱方向に移動するにしたがい徐々に小さくなるよう形状設定されている。すなわち、曲率が徐変する湾曲面とされた湾曲制御面53は、後に詳述するコイルスプリング44の収縮ストロークが増大しても作動トルクが殆ど変化しないよう(すなわち、略一定のフラットトルクとなるよう)、その曲率(前記徐変の度合い)が設定されている。
以上により、入力ディスク28が回転しこの入力ディスク28からクラッチディスク38への回転伝達力(またはクラッチディスク38が外力により入力ディスク28に対して回転しようとする力)によって、倣い面51と湾曲制御面53とは前記軸線方向に前記回転駆動力の分力を発生させ、クラッチディスク38に出力軸12軸線方向に沿った(コイルスプリング44を収縮する方向へ)移動力が生じる構成となっている。
またしかも、入力ディスク28とクラッチディスク38とは、前記倣い面51を有する側(すなわち、係合凸部37が形成された入力ディスク28)よりも、前記湾曲制御面53を有する側(すなわち、係合凹部42が形成されたクラッチディスク38)のほうが高い硬度とされている。このため、湾曲制御面53を有する側の摩耗は、倣い面51を有する側の摩耗よりも少なく(摩耗進行が遅い)、前記の如く摩耗しても、係合凹部42の湾曲制御面53は、その湾曲面の形状が維持され、係合凸部37の倣い面51とは前記線接触による係合状態が維持される構成となっている。
なお、本実施の形態においては、例えば、倣い面51を有する係合凸部37(入力ディスク28)は、HMV607(ビッカース硬さ:マイクロビッカース硬度計による実測)とされ、湾曲制御面53を有する係合凹部42(クラッチディスク38)は、HMV648(ビッカース硬さ:マイクロビッカース硬度計による実測)とされており、硬度差として硬度の高い側の5%〜10%程度の硬度差を設定している。
また、前述の如く入力ディスク28の係合凸部37に倣い面51を設けると共にクラッチディスク38の係合凹部42に湾曲制御面53を設けた構成とするに限らず、両者を逆転させた構成、すなわち、入力ディスク28の係合凸部37に湾曲制御面53を設けると共にクラッチディスク38の係合凹部42に倣い面51を設けた構成としてもよい。この場合であっても、前記倣い面51を有する側(すなわち、係合凹部42が形成されたクラッチディスク38)よりも、前記湾曲制御面53を有する側(すなわち、係合凸部37が形成された入力ディスク28)のほうが高い硬度に設定された構成とする。
また一方、クラッチディスク38と係合ベース20との間には、出力軸12回りに巻き回されて出力軸12の軸線方向に圧縮可能とされた弾性部材としてのコイルスプリング44が配置されている。このコイルスプリング44は、入力ディスク28の係合凸部37と、クラッチディスク38の係合凹部42との係合状態からのクラッチディスク38の出力軸12軸線方向他側(コイルスプリング44の側)へ向けた軸線方向移動に対して、所定の抗力(クラッチディスク38の軸線方向移動によって弾性変形された際の復元力)を付与するようになっている。
換言すれば、通常は、入力ディスク28の係合凸部37が、クラッチディスク38の係合凹部42に入り込むと共に、コイルスプリング44はこの嵌入状態を維持しており、入力ディスク28の係合凸部37が、クラッチディスク38の係合凹部42から抜け出そうとしてクラッチディスク38がコイルスプリング44を圧縮する方向へ向けて軸線方向移動しようとすると、これに抗する付勢力(復元力)を発揮するように構成されている。
また、前述した如く、入力ディスク28の係合凸部37が、クラッチディスク38の係合凹部42にそれぞれ入り込むことで、入力ディスク28からクラッチディスク38へ回転力が伝達されるが、入力ディスク28の係合凸部37が、クラッチディスク38の係合凹部42から抜け出した状態でも(クラッチディスク38が係合ベース20の側へ向けて移動した状態でも)、前記コイルスプリング44が発揮する付勢力(復元力)によって、入力ディスク28の係合凸部37と、クラッチディスク38の裏面との間に所定の摩擦力が生じ、これにより、入力ディスク28とクラッチディスク38とが供回りするようにコイルスプリング44の付勢力等が設定されている。
またここで、本実施の形態においては、前述の如く係合凸部37と係合凹部42との係合状態が離脱するまでの間において出力軸12周りの回転トルクのピーク値が「7N・m〜20N・m」の範囲となるように設定されている。
なお、通常状態(クラッチディスク38が係合ベース20の側へ向けて移動しようとしない状態)において、既にコイルスプリング44が係合ベース20とクラッチディスク38との間で押圧力が付与されるように構成してもよく、あるいは、クラッチディスク38が係合状態から係合ベース20の側へ向けて移動したときだけに(係合凸部37が、係合凹部42から抜け出そうとした場合に)、コイルスプリング44がこれに抗する付勢力(復元力)を発揮するように構成してもよい。
一方、図4及び図6に示す如く、ハウジング96には、前述した係合ベース20のストッパ部26に対応して、ストッパ突起142が形成されている。
ストッパ突起142は円弧状に形成されており、ストッパ部26の回転軌跡内に位置している。ストッパ突起142の周方向一端部及び周方向他端部は、それぞれ回転制限部144、回転制限部146とされている。すなわち、ストッパ突起142の回転制限部144及び回転制限部146は、それぞれストッパ部26に当接可能となっており、ストッパ部26がストッパ突起142の回転制限部144あるいは回転制限部146に当接した状態では、それ以上の係合ベース20(出力軸12)の回転が阻止される構成である。したがって、入力ディスク28の回転駆動力によって、係合ベース20(出力軸12)がクラッチディスク38と共に回転し、ストッパ部26がストッパ突起142の回転制限部144あるいは回転制限部146に当接した後には、それ以後の係合ベース20(出力軸12)の回転が強制的に阻止されるため、入力ディスク28が相対回転(空回り)する構成となっている(図14及び図15参照)。
さらに、入力ディスク28によって往復回転駆動される出力軸12には、ワイパ(図示省略)が直接的に連結されており、またはリンクやロッド等を介して間接的に連結されており、当該ワイパが出力軸12の往復回転に伴って往復駆動する構成である。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
上記構成のワイパモータ90では、モータ本体92(アーマチャ108)が回転すると、ウォームギヤ122を介してウォームホイール128へ回転力が伝達されてウォームホイール128が回転(本実施の形態では一方向へ連続回転)する。ウォームホイール128が回転すると、このウォームホイール128に連結されたセクタギヤ132が往復揺動され、このセクタギヤ132の往復揺動動作によって、入力ディスク28が往復回転駆動される(図4乃至図7参照)。
ここで、通常の使用状態では、例えば図5及び図14に示す如く、入力ディスク28の係合凸部37が、クラッチディスク38の係合凹部42と係合しており(互いに嵌り合っており)、しかも、この係合凸部37と係合凹部42の係合状態からクラッチディスク38が出力軸12軸線方向に移動しようとしてもコイルスプリング44によって所定の抗力が付与されるので、前記係合状態が維持される。また、クラッチディスク38は、出力軸12に対して軸線周りに回転不能とされている。このため、入力ディスク28が往復回転駆動されると、係合凸部37及び係合凹部42を介して入力ディスク28からクラッチディスク38へ回転駆動力が伝達されて、このクラッチディスク38と一体で出力軸12が回転される。
これにより、出力軸12に連結されたワイパが出力軸12の往復回転に伴って往復駆動する。
一方、例えば、ワイパを介して出力軸12周りに過大外力(荷重)が作用すると、出力軸12が逆転もしくは拘束されることになる。すると、出力軸12と一体回転するクラッチディスク38には、入力ディスク28と相対回転する方向に回転力が作用する。ここで、入力ディスク28の係合凸部37とクラッチディスク38の係合凹部42とはそれぞれ断面形状が所謂略台形に形成されており、しかも、入力ディスク28の係合凸部37は倣い面51を有し、またクラッチディスク38の係合凹部42は湾曲制御面53を有しているため、入力ディスク28とクラッチディスク38との間の相対回転力によって、クラッチディスク38に出力軸12軸線方向に沿った(係合ベース20へ向いた)分力が生じる。すなわち、入力ディスク28とクラッチディスク38との間の相対回転力の一部が、クラッチディスク38を出力軸12軸線方向に移動させて入力ディスク28の係合凸部37とクラッチディスク38の係合凹部42との係合を解除しようとする分力として作用する。この相対回転力(分力)が所定値以上となると、コイルスプリング44により付与される抗力に打ち勝って、図8及び図15に示す如く、クラッチディスク38が出力軸12軸線方向に強制的に移動されて前記係合状態が解除される(入力ディスク28の係合凸部37がクラッチディスク38の係合凹部42から抜け出して嵌合が解除される)。これにより、クラッチディスク38すなわち出力軸12は、入力ディスク28に対して空転する(相対回転する)。
したがって、本ワイパモータ90では、例えば、ワイパが回動範囲内での正規の停止位置において凍結して被払拭面に張り付いている状態、或いは正規の停止位置に位置するワイパの上に雪が積もって拘束された状態でモータ本体92が作動され、出力軸12に過大な負荷もしくは急激な負荷が作用した場合などは勿論のこと、ワイパの回動範囲内(正規の払拭範囲内)での作動途中においてワイパを介して出力軸12に過大な外力が作用した場合(例えば、ワイパの払拭作動時に下側の反転位置以外の位置にあるワイパの上に屋根に堆積した積雪がガラス面に沿って落下してきた場合など)においても、クラッチ装置10による空転によって、入力ディスク28以降の駆動力伝達部品(セクタギヤ132、ウォームホイール128、ウォームギヤ122、モータ本体92等の出力軸12からアーマチャ108側に向けての構成)に過大な外力が作用することを防止できる。これにより、入力ディスク28以降の前記各部品を保護することができ、前記各部品の損傷及びモータ本体92の焼損等を防止することができる。
また、入力ディスク28以降の各部品の強度設計を、入力ディスク28とクラッチディスク38との間の回転伝達力(クラッチ解除力)に基づいて設定すればよいため、上記過大な外力(荷重)の作用を想定した各部品の過剰な強度設定を行う必要がなくなり、安価な構成とすることができる。
またしかも、出力軸12に連結された被駆動部材(ワイパ等)も、クラッチ装置10による空転により衝撃が吸収されるので破損から保護することもできる。
また、本ワイパモータ90のクラッチ装置10では、入力ディスク28は、揺動機構94(ウォームギヤ122、ウォームホイール128、及びセクタギヤ132)によって減速往復回転駆動されるため、出力軸12を大きなトルクで駆動することができ、出力軸12に連結されたワイパを好適に往復駆動することができる。したがって、本ワイパモータ90は、ワイパを介して出力軸12周りに過大外力(荷重)が作用する(例えば、車両の屋根に堆積した積雪がガラス面に沿って略垂直落下してワイパアームに当たり大きな外力が当該ワイパモータ90に作用する場合等)蓋然性が高い車両、例えばキャブオーバータイプのコックピットを有するトラックや建設機械用のワイパ駆動用モータとしても好適である。
またここで、クラッチ装置10において入力ディスク28とクラッチディスク38との回転伝達が切り離される際、すなわち、係合凸部37と係合凹部42の噛合い係合が離脱解除される際には、入力ディスク28とクラッチディスク38とが完全に離脱するまでの間においては両者の相対移動ストロークが次第に大きくなり、それに伴いコイルスプリング44の付勢力(押圧力)も次第に増大するため、係合凸部37と係合凹部42の噛合い係合部位における面圧力が増大して、過負荷作用開始時から完全離脱までの間で作動トルクも次第に上昇することになる。
この点、本実施の形態に係るワイパモータ90のクラッチ装置10では、湾曲制御面53は、係合凸部37と係合凹部42との離脱方向に移動するにしたがい倣い面51との接触位置における面圧力(図13において、矢印Fにて示す)の回転伝達方向(図13において、矢印Rにて示す)への分力(図13において、矢印Fbにて示す)が小さくなるよう曲率が徐変された湾曲面であるため、コイルスプリング44の付勢力(押圧力)が増大しても接触位置Sにおける面圧力Fの回転伝達方向Rへの分力Fbは次第に小さくなり、このため、結果的に過負荷作用開始時から完全離脱までの間における作動トルクの上昇が抑えられる。これにより、入力ディスク28とクラッチディスク38との離脱負荷(作動トルク)が安定する(設定時からの変化が小さくなる)。また同時に、係合凸部37と係合凹部42の相対移動ストロークの変化量、つまり付勢力(押圧力)の変化量が徐変するように形成された湾曲制御面53(湾曲面)によって、当該相対移動ストロークの変化量(付勢力の変化量)は滑らかに減少するので、摩耗が低減して耐久性が向上する。
またしかも、ワイパモータ90のクラッチ装置10では、係合凸部37と係合凹部42とが出力軸12の周方向に線接触で係合する係合面形状であるので、係合凸部37と係合凹部42とは湾曲制御面53に倣って軸線方向に離脱する。そのため、湾曲制御面53の湾曲形状を調整することにより入力ディスク28とクラッチディスク38とのクラッチ動作特性を設定でき、しかも、前述の如く湾曲制御面53は、倣い面51との接触位置における接線S1〜S3と出力軸12の軸線に垂直な平面との成す角度が係合凸部37と係合凹部42との離脱方向に移動するにしたがい徐々に小さくなるよう形状設定されているため、係合凸部37と係合凹部42の相対移動ストロークの変化量、つまり付勢力(押圧力)の変化量が徐々に減少され、摩耗が少なく形状変化が小さいのでクラッチ動作特性の経時変化が小さいものとすることができる。
ここで、本実施の形態に係るワイパモータ90のクラッチ装置10の効果を説明するために、図17には比較例としての係合凸部200と係合凹部202の構成が図13に対応した断面図にて示されている。なお、図17においても、説明を解り易くするため、敢えて「ハッチング」を省略して示してある。
この係合凸部200と係合凹部202では、互いに面接触する構成となっており(互いの接触面が断面視においても直線的に形成されており)、当該互いの接触面は出力軸12の軸線に対し「75°」傾斜して形成されている。
さらに、図18には、係合凸部200と係合凹部202の作動トルク特性(過負荷作用開始時から完全離脱までの間における移動ストロークに対する作動トルク値の変化)が、線図にて示されている。なお、出力軸12にワイパアーム&ブレードを取り付けた状態で、出力軸12の軸線から23cmの位置におけるトルクを実測した。
この図18にて明らかなように、係合凸部200と係合凹部202の噛合い係合が離脱解除される際には、両者の相対移動ストロークが次第に大きくなり、それに伴いコイルスプリング44の付勢力(押圧力)も次第に増大するため、係合凸部200と係合凹部202の噛合い係合部位における面圧力が増大して摩擦力が増大し、特にストローク範囲Aにおいては作動トルクも次第に上昇している(作動トルクが大きく変動している)ことが解る。すなわち、特にストローク範囲Aにおいては、離脱負荷(作動トルク)が安定していない(設定時からの変化が大きくなっている)。またこのため、係合凸部200と係合凹部202の噛合い係合部位における面圧力が増大するため、摩耗が増加して耐久性の低下が懸念される状況である。
これに対し、本実施の形態に係るワイパモータ90のクラッチ装置10では、前述の如き構成としたので、すなわち、湾曲制御面53は、係合凸部37と係合凹部42との離脱方向に移動するにしたがい倣い面51との接触位置における面圧力Fの回転伝達方向への分力Fbが小さくなるよう曲率が徐変された湾曲面であるため、過負荷作用開始時から完全離脱までの間における作動トルクの上昇が抑えられ、フラットなトルク特性を得ることができる。
ここで、図16には、前記図18と同様に、係合凸部37と係合凹部42の作動トルク特性(過負荷作用開始時から完全離脱までの間における移動ストロークに対する作動トルク値の変化)が、線図にて示されている。なお、前記比較例の場合と同様の条件にて実測した。
この図16にて明らかなように、係合凸部37と係合凹部42の噛合い係合が離脱解除される際には、両者の相対移動ストロークが次第に大きくなり、それに伴いコイルスプリング44の付勢力(押圧力)も次第に増大するが、湾曲制御面53は曲率が徐変された湾曲面であるため、コイルスプリング44の付勢力(押圧力)が増大しても接触位置Sにおける面圧力Fの回転伝達方向Rへの分力Fbは次第に小さくなり、結果的に過負荷作用開始時から完全離脱までの間における作動トルクの上昇が抑えられている(作動トルクがほとんど変動しない)ことが解る。すなわち、特にストローク範囲Aにおいては、離脱負荷(作動トルク)が安定している(設定時からほとんど変化していない)。また、係合凸部37と係合凹部42の相対移動ストロークの変化量は滑らかに減少するので、摩耗が低減して耐久性が向上する。
またここで、本実施の形態においては、係合凸部37の倣い面51は、クラッチディスク38(出力軸12)の軸線に対し「54.4°」傾斜して形成された例を示したが、当該傾斜角度θが大きいと、作動トルクのバラツキが大きくなるため、これを回避するには当該傾斜角度θは、クラッチ作動トルクに必要な動作角度の範囲内においてなるべく小さく設定することが好ましい。
またさらに、本実施の形態に係るワイパモータ90のクラッチ装置10では、係合凸部37と係合凹部42との係合状態が離脱するまでの間において出力軸12周りの回転トルクのピーク値が「7N・m〜20N・m」の範囲に設定されている。
ここで、係合凸部37と係合凹部42との係合状態が離脱するまでの間における出力軸12周りの回転トルクが7N・mより小さいと、ウインドシールドガラス面が所謂セミドライ状態などワイパブレードの通常の払拭負荷にてクラッチが安易に切り離されてしまう恐れがあり、一方、前記回転トルクが20N・mより大きいと揺動機構などの内部部品の強度をアップさせる必要があり、部材の低コスト化の妨げとなる。
この点、本実施の形態に係るワイパモータ90のクラッチ装置10では、前記回転トルクを好適な範囲に設定したため、前述の如き不具合が生じない。
さらに、本ワイパモータ90では、セクタギヤ132の揺動中心軸140と出力軸12とは、セクタギヤ132の厚さ方向一方側に設けられた保持レバー138によって連結されているので、セクタギヤ132の揺動中心軸140と出力軸12との軸間距離(軸間ピッチ)が一定に維持される。しかも、セクタギヤ132の歯部136は、その厚さ方向の一方側の保持レバー138と、他方側(クラッチディスク38側)の入力ディスク28の連結壁35とで厚さ方向両側が挟まれているので、セクタギヤ132の厚さ方向両側に保持部材(保持レバー)がなくとも、セクタギヤ132の厚さ方向に沿ったギヤ歯136と歯部34との噛合い代が維持される(セクタギヤ132の厚さ方向への噛合い外れが防止される)。これにより、セクタギヤ132と入力ディスク28との良好な噛合い状態を維持することができる。
また、このワイパモータ90では、複数の突条が形成された出力軸12の回止部16に係合ベース20(大径部)が固着されて一体化されており、特に軸線周りの回転方向に対しては強固に固着されている。一方、入力ディスク28は出力軸12の抜止部18によって抜止め状態とされており、さらに、出力軸12の相対回転規制部14(すなわち、係合ベース20と入力ディスク28との間)に、クラッチディスク38が軸線方向に移動可能に支持されている。すなわち、何れの部品も出力軸12を基準に取り付けられた構成であり、係合ベース20と入力ディスク28との間の一定スペース(一定寸法)にクラッチディスク38及びコイルスプリング44が設けられた構成である。したがって、前述した如きクラッチディスク38の軸線方向移動に要する力(クラッチ解除力)の設定を容易に行うことができる。
またさらに、本ワイパモータ90では、弾性部材をコイルスプリング44としたため、バネ特性が安定的である。すなわち、例えば、弾性部材をゴム部材とした場合、クラッチ装置10に塗布されたグリス等が当該ゴム部材に付着して劣化する恐れがあるが、コイルスプリング44の場合には、グリス等の付着による劣化の恐れがなくバネ特性が安定的である。
しかも、このコイルスプリング44は、出力軸12回りに巻き回されると共に、出力軸12の径方向に大径とされた軸方向移動不能な係合ベース20と、クラッチディスク38との間に配置された構成である。このため、クラッチディスク38を入力ディスク28に対して安定的に押圧できると共に安定的な抗力を付与できる。すなわち、コイルスプリング44の弾性力は、クラッチディスク38によって入力ディスク28とクラッチディスク38との係合部分に一様に分布される。したがって、入力ディスク28とクラッチディスク38との係合状態が安定し、入力ディスク28とクラッチディスク38との間(係合凸部37と係合凹部42との間)の回転伝達力(クラッチ解除力)の値も安定する。これにより、前記クラッチ解除力の値をより好適に設定することができるので、ワイパモータ90の各構成部材をより確実に保護することができる。
また、本ワイパモータ90では、出力軸12に支持された入力ディスク28は、連結壁25を介してギヤ歯34とは反対側の外周が円周面36とされており、この円周面36がハウジング96に固定された軸受部材52に回転可能に保持(支持)されている。すなわち、このワイパモータ90では、セクタギヤ132から荷重が入力される入力ディスク28が、直接ハウジング96の軸受部材52に支持された構成である。したがって、入力ディスク28の支持剛性が向上し、これによっても、入力ディスク28とセクタギヤ132との噛合い状態が安定する。しかも、出力軸12は、その基端部が入力ディスク28を介してハウジング96(軸受部材52)に支持された構成である。このため、出力軸12の基端部をハウジング96に支持するための特別なスペースが不要(入力ディスク28の設置スペースと出力軸12基端部の支持スペースが共通)であると共に、出力軸12の基端部側を支持する軸受部材52と、出力軸12の先端側を支持する軸受部材50との出力軸12軸線方向に沿った距離寸法を長く確保できる。これにより、出力軸12のハウジング96に対する支持剛性も向上する。
さらに、本ワイパモータ90では、入力ディスク28およびクラッチディスク38の両方が、粉末合金を成型した焼結金属であるので、これらの部材を粉末冶金法により高精度に製造でき、しかも材料の歩留まりがよい。さらに、焼結金属とされた入力ディスク28及びクラッチディスク38は、該焼結金属内に潤滑油を含油しているので、互いに係合する部位(係合凸部37及び係合凹部42など)に自己潤滑性を持たせることができると共に、セクタギヤ132の歯部136と係合する入力ディスク28のギヤ歯34、及び回転を支持する軸受部材52にも自己潤滑性を持たせることができ、好適である。
またさらに、本ワイパモータ90では、入力ディスク28の各係合凸部37とクラッチディスク38の各係合凹部42は、それぞれ入力ディスク28及びクラッチディスク38の周方向に沿って等間隔にならないように(隣接する間隔がそれぞれ異なるように)設けられており、各係合凸部37が各係合凹部42から抜け出したクラッチ解除状態においても、クラッチディスク38は、少なくとも3個の係合凸部37を介して入力ディスク28に係合するので(3点支持状態となるので)、クラッチ解除状態におけるクラッチディスク38と入力ディスク28との係合状態が安定する。
しかも、入力ディスク28とクラッチディスク38(出力軸12及びワイパ)とは、周方向に沿った相対位置関係が所定の一位置にあるときにのみ係合可能とされている。このため、各係合凸部37が各係合凹部42から抜け出したクラッチ解除状態(入力ディスク28とクラッチディスク38が所定の一位置以外の相対位置関係にあるとき)において、例えば、乗員等が手動によりワイパを回動させれば、必ず所定の一位置にて入力ディスク28とクラッチディスク38とが係合する。したがって、クラッチディスク38(出力軸12及びワイパ)を、入力ディスク28に対して元のセット状態(初期設定状態)に容易かつ迅速に復帰させることができると共に、ワイパ装置を破損させることなく再度作動させることができる。
またここで、前述の如きクラッチ装置10においては、係合凸部37と係合凹部42とが係合状態で回転力を伝達しているとき及び噛合係合が離脱しようとして動作しているとき、係合凸部37と係合凹部42との(倣い面51と湾曲制御面53との)接触部分には回転方向の力が作用している。このとき、例えば、係合凸部37及び係合凹部42の各々の周方向両端縁が平行な形状に形成されている場合には、径方向外側に比べて径方向内側の方が高い面圧となり、偏摩耗が生じる要因となる。
これに対して、本実施の形態に係るクラッチ装置10では、図12に示すように、入力ディスク28の係合凸部37と、クラッチディスク38の係合凹部42とは、それぞれ周方向端縁(側壁部分)が、各部材軸線(出力軸12の軸線)を通る径方向直線上に一致した形状(すなわち、扇状に径方向外側へ開いた形状)に形成されているため、係合凸部37と係合凹部42との接触部分のうち径方向内側と径方向外側とで一様な面圧となる(摺動によるヘルツ接触面圧が軽減する)。したがって、当該部位の偏摩耗を防止することができ、耐摩耗性が向上する。
また、このワイパモータ90では、通常の使用状態(回転状態)においては、前述の如くクラッチ装置10の入力ディスク28から出力軸12への回転駆動力の伝達に際し、入力ディスク28の係合凸部37とクラッチディスク38の係合凹部42との係合状態維持のために、クラッチディスク38の前記係合状態からの軸線方向移動に対して付与されるコイルスプリング44による抗力が、摺動摩擦力として無駄に消費されることがない。したがって、回転伝達効率の低下を防止できる。また、部材の摺動を発生させることなく回転駆動力を伝達することができるため、部材の摺動に伴う異音の発生も防止される。
またしかも、前述の如く、係合凸部37と係合凹部42との係合状態維持のために当該係合状態からのクラッチディスク38の軸線方向移動に対して付与されるコイルスプリング44による抗力は、出力軸12に固定された係合ベース20と、出力軸12に対して軸線方向一側へ抜止め状態で支持された入力ディスク28とで受け止められる。すなわち、出力軸12に取り付けられた2つの構成部品(係合ベース20と入力ディスク28)によって、前記係合状態維持のための力が受け止められる。すなわち、本ワイパモータ90のクラッチ装置10は、「出力軸12のサブアッセンブリ」として完結する構成のものであり、ハウジング96などの他の部品等に依存して完結する構成のものでない。したがって、このクラッチ装置10を、「出力軸12サブアッセンブリ」とした1つの部品として取扱いができる。
さらにここで、このワイパモータ90のクラッチ装置10では、前述の如く、入力ディスク28の係合凸部37がクラッチディスク38の係合凹部42に入り込むことで、入力ディスク28からクラッチディスク38へ回転力が伝達される構成としたので、入力ディスク28とクラッチディスク38との間の駆動力の伝達をより確実に行うことができ、各部品の損傷や入力ディスク28に接続された駆動力伝達部品の損傷等を防止することができ、過大な外力(荷重)の作用を想定した各部品の強度設定を行う必要がなくなるが、更に加えて、クラッチ動作の設定負荷変動が長期に渡り安定する。
すなわち、ワイパを介して出力軸12に過大外力(荷重)が作用してクラッチディスク38すなわち出力軸12が入力ディスク28に対して空転する際において、入力ディスク28とクラッチディスク38(係合凸部37と係合凹部42)とは、前記倣い面51を有する側(すなわち、係合凸部37が形成された入力ディスク28)よりも、前記湾曲制御面53を有する側(すなわち、係合凹部42が形成されたクラッチディスク38)のほうが高い硬度となるように焼結金属材料にて構成されているので、係合凸部37と係合凹部42との(倣い面51と湾曲制御面53との)離脱が繰り返された場合には、湾曲制御面53を有する側の摩耗は、倣い面51を有する側の摩耗よりも少なく(摩耗進行が遅い)ため、本実施の形態においては、係合凸部37と係合凹部42のうち湾曲制御面53を有する係合凹部42は、設定当初の凹部形状からの変化が小さい。すなわち、係合凹部42の湾曲制御面53は、その湾曲面の形状が維持され、係合凸部37の倣い面51とは前記線接触による係合状態が維持される。
また、係合凸部37の倣い面51は、所定の傾斜角度θをクラッチ作動トルクに必要な動作角度の範囲内においてなるべく小さな角度とすることで、クラッチ作動トルクの設定時からの変動が長期に渡り安定する(バラツキが小さくなる)。
また、湾曲制御面53は、係合凹部42の台形状左右両側(回転周方向両側)に形成されているので、出力軸12の正転および逆転方向の両方向において上記湾曲制御面53の各作用効果を得ることができる。
以上説明した如く、本実施の形態に係るワイパモータ90(クラッチ装置10)では、入力ディスク28とクラッチディスク38との離脱負荷(作動トルク)が安定し(設定時からの変化が小さくなり)、摩耗が低減して耐久性が向上する、という効果を奏するものである。
なお、上記実施の形態においては、クラッチ装置10を構成する入力ディスク28とクラッチディスク38において、入力ディスク28に係合凸部37が設けられると共にクラッチディスク38に係合凹部42が設けられた構成としたが、これに限らず、入力ディスク28に係合凹部42を設けると共にクラッチディスク38に係合凸部37を設けた構成としてもよい。
本発明の実施の形態に係るワイパモータの構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るワイパモータの構成を示す一部を透視した斜視図である。 本発明の実施の形態に係るワイパモータの構成を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係るワイパモータの構成を示す平断面図である。 本発明の実施の形態に係るワイパモータの構成を示す図4の5−5線に沿った断面図である。 本発明の実施の形態に係るワイパモータの構成を示す平断面図である。 本発明の実施の形態に係るワイパモータの構成を示す図6の7−7線に沿った断面図である。 本発明の実施の形態に係るワイパモータの構成を示し、クラッチ解除状態における図7に対応した図面である。 本発明の実施の形態に係るワイパモータの構成部材であるクラッチ装置の構成を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係るワイパモータの構成部材であるクラッチ装置の構成を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係るワイパモータの構成部材である揺動機構及びクラッチ装置の部分的な構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るワイパモータの構成部材であるクラッチ装置のクラッチディスクに設けられた係合凹部の形状及び配置状態を示すクラッチディスクの裏面図である。 本発明の実施の形態に係るワイパモータの構成部材であるクラッチ装置の入力ディスクに設けられた係合凸部及びクラッチディスクに設けられた係合凹部の構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るワイパモータの構成部材である揺動機構及びクラッチ装置を含む周辺部品の構成を示し、クラッチ連結状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るワイパモータの構成部材である揺動機構及びクラッチ装置を含む周辺部品の構成を示し、クラッチ解除状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るワイパモータのクラッチ装置における作動トルク特性を示す線図である。 比較例に係るクラッチ装置の係合凸部及び係合凹部の構成を示す断面図である。 比較例に係るクラッチ装置における作動トルク特性を示す線図である。
符号の説明
10・・クラッチ装置、12・・出力軸、20・・係合ベース(大径部)、28・・入力ディスク、37・・係合凸部、38・・クラッチディスク、42・・係合凹部、44・・コイルスプリング(弾性部材)、51・・倣い面、53・・湾曲制御面、90・・ワイパモータ、94・・揺動機構、96・・ハウジング

Claims (10)

  1. ハウジングに回転可能に支持された出力軸と、
    前記出力軸に対して回転自在に支持され、駆動力が入力されることによって前記出力軸の軸線周りに回転する入力ディスクと、
    前記出力軸に対して軸線周りに回転不能に支持されると共に、前記入力ディスクに対して前記出力軸の軸線方向に対向して配置され、前記出力軸の軸線方向に前記入力ディスクと噛合い係合するクラッチディスクと、
    前記入力ディスク及び前記クラッチディスクの何れか一方に前記出力軸の軸線方向に突出形成された係合凸部と、
    前記入力ディスク及び前記クラッチディスクの何れか他方に前記係合凸部が噛合うよう凹設形成された係合凹部と、
    前記出力軸に対して前記軸線方向に移動可能に支持された前記クラッチディスクが、前記係合凸部と前記係合凹部との噛合い係合状態から離脱しようとするとき、前記クラッチディスクに抗力を付与する弾性部材と、
    を備えたクラッチ装置において、
    前記係合凸部及び前記係合凹部の一方は、前記出力軸の軸線に対し所定角度傾斜する倣い面を有し、
    前記係合凸部及び前記係合凹部の他方は、前記倣い面に前記出力軸の周方向に線接触係合すると共に、前記係合凸部と前記係合凹部との離脱時に前記倣い面に前記出力軸の周方向に線接触する湾曲制御面を有し、
    前記湾曲制御面は、前記係合凸部と前記係合凹部との離脱開始から所定の相対移動ストローク範囲で前記係合凸部と前記係合凹部との間の離脱負荷が一定となるように、前記係合凸部と前記係合凹部との離脱方向に移動するにしたがい前記倣い面との接触位置における面圧力の回転伝達方向への分力が小さくなるよう曲率が徐変された湾曲面である、
    ことを特徴とするクラッチ装置。
  2. ハウジングに回転可能に支持された出力軸と、
    前記出力軸に対して軸線方向一側へ抜止め状態でかつ回転自在に支持され、駆動力が入力されることによって前記出力軸の軸線周りに回転する入力ディスクと、
    前記入力ディスクに対し前記出力軸の軸線方向他側に位置すると共に前記出力軸に対して軸線周りに回転不能でかつ軸線方向に移動可能に支持され、前記出力軸の軸線方向に前記入力ディスクと噛合い係合するクラッチディスクと、
    前記入力ディスク及び前記クラッチディスクの何れか一方に前記出力軸の軸線方向に突出形成された係合凸部と、
    前記入力ディスク及び前記クラッチディスクの何れか他方に前記係合凸部が噛合うよう凹設形成された係合凹部と、
    前記クラッチディスクの前記出力軸の軸線方向他側に配置され、前記係合凸部と前記係合凹部との噛合い係合状態からの前記クラッチディスクの前記出力軸の軸線方向他側へ向けた前記軸方向移動に対して抗力を付与する弾性部材と、
    を備えたクラッチ装置において、
    前記係合凸部及び前記係合凹部の一方は、前記出力軸の軸線に対し所定角度傾斜する倣い面を有し、
    前記係合凸部及び前記係合凹部の他方は、前記倣い面に前記出力軸の周方向に線接触係合すると共に、前記係合凸部と前記係合凹部との離脱時に前記倣い面に前記出力軸の周方向に線接触する湾曲制御面を有し、
    前記湾曲制御面は、前記係合凸部と前記係合凹部との離脱開始から所定の相対移動ストローク範囲で前記係合凸部と前記係合凹部との間の離脱負荷が一定となるように、前記係合凸部と前記係合凹部との離脱方向に移動するにしたがい前記倣い面との接触位置における面圧力の回転伝達方向への分力が小さくなるよう曲率が徐変された湾曲面である、
    ことを特徴とするクラッチ装置。
  3. 前記入力ディスク及び前記クラッチディスクは、前記倣い面を有する側よりも前記湾曲制御面を有する側を高い硬度に設定した、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載のクラッチ装置。
  4. 前記湾曲制御面は、前記倣い面との接触位置における接線と前記出力軸の軸線に垂直な平面との成す角度が前記係合凸部と前記係合凹部との離脱方向に移動するにしたがい徐々に小さくなるよう形状設定されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のクラッチ装置。
  5. 前記弾性部材は、前記出力軸の軸線周りに巻き回され前記出力軸の軸線方向に圧縮可能なコイルスプリングであり、該コイルスプリングは、前記出力軸の径方向に大径とされた軸方向移動不能な大径部と前記クラッチディスクとの間に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のクラッチ装置。
  6. 前記入力ディスク及び前記クラッチディスクの少なくとも一方は、焼結金属材料にて構成され、該焼結金属内に潤滑油が含油されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のクラッチ装置。
  7. 前記入力ディスク及び前記クラッチディスクは、前記係合凸部及び前記係合凹部が係合された状態において、前記係合凹部の底部と前記係合凸部の頂部との間に隙間を有する、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のクラッチ装置。
  8. 請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のクラッチ装置と、モータ本体と、を備え、
    前記クラッチ装置の前記入力ディスクは、前記モータ本体の回転軸に設けたウォームギヤに噛合して減速回転する、
    ことを特徴とするモータ装置。
  9. 請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のクラッチ装置と、
    モータ本体と、
    前記モータ本体の回転軸に設けられたウォームギヤと、前記ウォームギヤに噛合して前記回転軸の軸線と垂直な回転軸周りに回転するウォームホイールと、前記ウォームホイールの前記回転軸と異なる位置に一端が連結されると共に他端が前記クラッチ装置の前記入力ディスクに係合し前記ウォームホイールの回転によって往復揺動されることで前記入力ディスクを往復回転駆動する揺動部材と、を有する運動変換機構と、
    を備え、
    前記出力軸に直接的にまたは間接的に連結されたワイパを往復駆動する、
    ことを特徴とするワイパモータ。
  10. 前記クラッチ装置は、前記係合凸部と前記係合凹部との係合状態が離脱するまでの間において前記出力軸周りの回転トルクのピーク値が7N・m〜20N・mに設定されている、
    ことを特徴とする請求項9記載のワイパモータ。
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