JP2006051834A - ワイパアームの連結構造及びワイパ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ワイパアームに作用する過大な外力によってワイパアーム及びワイパモータの各部品が損傷することを防止できるワイパアームの連結構造及びワイパ装置を得る。
【解決手段】 ワイパ装置10では、ワイパモータの駆動力で往復回動するピボット軸12と、このピボット軸12に連結されるワイパアーム16との間にはクラッチ装置14が設けられている。このクラッチ装置14は、通常の使用状態ではピボット軸12の駆動力をワイパアーム16に伝達する。一方、ワイパアーム16に過大な外力が作用し、ピボット軸12とワイパアーム16との間に所定値以上の回転伝達力(回転トルク)が作用したときには、クラッチ装置14は、ワイパアーム16とピボット軸12との間の駆動力の伝達を切り離し、ワイパアーム16とピボット軸12とを相対的に空転可能とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動車のウインドシールドガラス等を払拭する車両用ワイパ装置に関し、特に、ワイパアームとピボット軸とを連結するワイパアームの連結構造に関する。
ワイパを駆動するワイパモータにおいて、特に、車両のリヤワイパ用のワイパモータでは、例えば、モータの回転軸にはウォームギヤが固定されており、このウォームギヤは、ハウジングに回転可能に支持されたウォームホイールと噛み合っている。このウォームホイールには、軸心部とは異なる位置に継手部材の一端部が回転可能に結合されており、この継手部材の他端部は、スイングアームの一端部に回転可能に結合されている。スイングアームの他端部には、ハウジングに回転可能に支持された出力軸が固定されている。これにより、モータの回転軸が回転すると、ウォームギヤを介してウォームホイールが回転し、継手部材によってこのウォームホイールの回転がスイングアームの往復揺動運動に変換される。スイングアームの一端部には出力軸が固定されているため、出力軸が往復回転されることにより、出力軸に取り付けられたワイパアームが往復回転して、リヤガラス面を払拭するようになっている。
ところで、一般的なワイパ装置では、ワイパの不使用時には、ワイパアームはワイパブレードと共にガラス面下縁部位(往復回転の下側の反転位置)にほぼ水平に配置されている。このため、例えば、雪などがワイパブレード及びワイパアームの上に積もった場合には、この雪の重量によってワイパブレード及びワイパアームが下側の反転位置よりもさらに下方に押圧される場合がある。ワイパブレード及びワイパアームが下側の反転位置よりもさらに下方に押圧されると、出力軸及びスイングアームが回転範囲を超えて回転され、スイングアームに結合された継手部材や、継手部材に結合されたウォームホイールが損傷する可能性がある。
このため、これら各部材の損傷を防止するために、スイングアームが回転範囲を超えて回転しないようにスイングアームの回転範囲の外側にスイングアームの回転を阻止する回転範囲規制部を設けたワイパモータが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この特許文献1に開示されているワイパモータでは、スイングアームが回転範囲を超えない状態で、ワイパブレード及びワイパアームに過大な外力が作用した場合、すなわち、ワイパアームの回転範囲内(正規の払拭範囲内)での作動途中において、ワイパブレード及びワイパアームに過大な外力が作用した場合(例えば、ワイパの払拭作動時に下反転位置以外の位置にあるワイパアーム及びワイパブレード上に屋根に堆積した積雪がガラス面に沿って落下してきた場合など)においては、落雪の荷重によってワイパブレード及びワイパアームが拘束もしくは過大な外力が作用した状態となり、出力軸を介してスイングアームや継手部材、ウォームホイール、ウォームギヤなどに過大な外力が作用することになる。したがって、依然として上記各構成部品が損傷する可能性を有しており、根本的な解決にはなっていなかった。このため、このようなワイパモータでは、上記過大な外力の作用を想定した各部品の強度設計を行う必要があった。
特開平9−118202号公報
本発明は、上記事実を考慮し、ワイパアームに作用する過大な外力によってワイパアーム及びワイパモータの各部品が損傷することを防止できるワイパアームの連結構造及びワイパ装置を得ることを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明に係るワイパアームの連結構造は、ワイパモータの駆動力により往復回動するピボット軸の先端部に、ワイパアームの基端部を連結するワイパアームの連結構造であって、前記ピボット軸と前記ワイパアームとの間に設けられ、前記ピボット軸の駆動力を前記ワイパアームに伝達すると共に、前記ピボット軸と前記ワイパアームとの間に所定値以上の回転伝達力が作用した際には、前記ワイパアームと前記ピボット軸との間の前記駆動力の伝達を切り離し、前記ワイパアームと前記ピボット軸とを相対的に空転可能とするクラッチ装置を備えた、ことを特徴としている。
請求項1記載のワイパアームの連結構造では、ピボット軸とワイパアームとの間には、クラッチ装置が設けられている。このクラッチ装置は、通常の使用状態では、ピボット軸とワイパアームとを連結し、ピボット軸からの駆動力をワイパアームに伝達する。このため、ワイパモータの駆動力によってピボット軸が往復回動すると、クラッチ装置を介してワイパアームが往復駆動する。
一方、例えば、ワイパアームに過大な外力が作用してワイパアームとピボット軸との間に所定値以上の回転伝達力(回転トルク)が作用すると、クラッチ装置によってピボット軸とワイパアームとの間の駆動力の伝達が切り離され、ピボット軸はワイパアームに対して相対的に空転可能となる。
したがって、例えば、ワイパアームに連結されるワイパブレードが回動範囲内での正規の停止位置において凍結して被払拭面に張り付いている状態、或いは正規の停止位置に位置するワイパアームの上に雪が積もって拘束された状態でワイパモータが作動され、ピボット軸とワイパアームとの間に過大な負荷もしくは急激な負荷が作用した場合などは勿論のこと、ワイパアームの回動範囲内(正規の払拭範囲内)での作動途中においてワイパアームに過大な外力が作用した場合(例えば、ワイパアームの払拭作動時に下側の反転位置以外の位置にあるワイパアームの上に屋根に堆積した積雪がガラス面に沿って落下してきた場合や、下側反転位置における積雪によりワイパアームが下側反転位置に到達できず手前で拘束された場合など)においても、クラッチ装置による空転によって、クラッチ装置以降の各部品(ピボット軸、揺動機構、減速機構、モータ本体等を含む全ての構成)に過大な外力が作用することを防止できる。これにより、クラッチ装置以降の前記各部品を保護することができ、前記各部品の損傷及びワイパモータの焼損等を防止することができる。
また、前記各部品の強度設計を、クラッチ装置の回転伝達力(クラッチ解除力)に基づいて設定すればよいため、上記過大な外力(荷重)の作用を想定した各部品の過剰な強度設定を行う必要がなくなる。
またしかも、クラッチ装置を介してピボット軸に連結されたワイパアームも、クラッチ装置による空転により衝撃が吸収されるので破損から保護することもできる。
このように請求項1記載のワイパアームの連結構造では、ワイパアームに作用する過大な外力によってワイパアーム及びワイパモータの各部品が損傷することを防止できる。
請求項2記載の発明に係るワイパアームの連結構造は、ワイパモータの駆動力により往復回動するピボット軸の先端部に、ワイパアームの基端部を連結するワイパアームの連結構造であって、前記ピボット軸周りに回転自在に支持されると共に、前記ワイパアームの基端部に固定または固着され、前記ワイパアームと一体的に駆動される被駆動ディスクと、前記ピボット軸と一体的に回転すると共に、前記ピボット軸の軸線方向に移動可能に支持され、前記被駆動ディスクと係合して前記被駆動ディスクにピボット軸の駆動力を伝達する駆動ディスクと、前記駆動ディスクを前記被駆動ディスクとの係合方向に付勢する付勢部材と、を有し、前記被駆動ディスクと前記駆動ディスクとの間に所定値以上の回転伝達力が作用した際には、前記付勢部材の付勢力に抗して前記被駆動ディスクと前記駆動ディスクとの前記係合が解除されることで前記被駆動ディスクと前記駆動ディスクとの間の前記駆動力の伝達を切り離し、前記ワイパアームと前記ピボット軸とを相対的に空転可能とするクラッチ装置を備えた、ことを特徴としている。
請求項2記載のワイパアーム連結構造では、通常の使用状態では、クラッチ装置の駆動ディスクと被駆動ディスクとが係合しており、しかも、この駆動ディスクと被駆動ディスクとの係合状態から駆動ディスクがピボット軸軸線方向に移動しようとしても、付勢部材によって所定の付勢力(抗力)が付与されるので、前記係合状態が維持される。このため、ワイパモータの駆動力によりピボット軸が往復回動すると、駆動ディスクから被駆動ディスクに駆動力が伝達される。被駆動ディスクは、ワイパアームの基端部に固定または固着されているため、被駆動ディスクと一体でワイパアームが往復駆動される。
一方、例えば、ワイパアームに過大な外力が作用してワイパアームとピボット軸との間に所定値以上の回転伝達力(回転トルク)が作用すると、ワイパアームと一体に回転する被駆動ディスクには、駆動ディスクと相対回転する方向に回転力(回転伝達力)が作用する。この回転力が所定値以上になると(すなわち、ワイパアームに作用する外力が所定値以上になると)、付勢部材により付与されていた付勢力(抗力)に打ち勝って、駆動ディスクがピボット軸軸線方向に強制的に移動されて前記係合状態が解除される。これにより、駆動ディスク(すなわちピボット軸)は、被駆動ディスク(すなわちワイパアーム)に対して空転する。
したがって、例えば、ワイパアームに連結されるワイパブレードが回動範囲内での正規の停止位置において凍結して被払拭面に張り付いている状態、或いは正規の停止位置に位置するワイパアームの上に雪が積もって拘束された状態でワイパモータが作動され、ピボット軸とワイパアームとの間に過大な負荷もしくは急激な負荷が作用した場合などは勿論のこと、ワイパアームの回動範囲内(正規の払拭範囲内)での作動途中においてワイパアームに過大な外力が作用した場合(例えば、ワイパアームの払拭作動時に下側の反転位置以外の位置にあるワイパアームの上に屋根に堆積した積雪がガラス面に沿って落下してきた場合や、下側反転位置における積雪によりワイパアームが下側反転位置に到達できず手前で拘束された場合など)においても、クラッチ装置による空転によって、クラッチ装置以降の各部品(ピボット軸、揺動機構、減速機構、モータ本体等を含む全ての構成)に過大な外力が作用することを防止できる。これにより、クラッチ装置以降の前記各部品を保護することができ、前記各部品の損傷及びワイパモータの焼損等を防止することができる。
また、前記各部品の強度設計を、クラッチ装置の回転伝達力(クラッチ解除力)に基づいて設定すればよいため、上記過大な外力(荷重)の作用を想定した各部品の過剰な強度設定を行う必要がなくなる。
またしかも、クラッチ装置を介してピボット軸に連結されたワイパアームも、クラッチ装置による空転により衝撃が吸収されるので破損から保護することもできる。
このように請求項2記載のワイパアームの連結構造では、ワイパアームに作用する過大な外力によってワイパアーム及びワイパモータの各部品が損傷することを防止できる。
請求項3記載の発明に係るワイパアームの連結構造は、請求項2記載のワイパアームの連結構造において、前記クラッチ装置の前記駆動ディスクおよび前記被駆動ディスクの一方は、係合突起を有すると共に、他方は前記係合突起が係合する係合凹部を有し、前記係合突起及び前記係合凹部のうちの少なくとも一方には、前記ピボット軸の回転方向に対して傾斜する傾斜面が形成されると共に、前記傾斜面は、前記駆動ディスクと前記被駆動ディスクとの間の回転伝達力によって前記駆動ディスクに前記ピボット軸軸線方向に沿った分力を生じせしめる、ことを特徴としている。
請求項3記載のワイパアームの連結構造では、通常の使用状態では、駆動ディスクおよび被駆動ディスクの一方に設けられた係合突起が、他方に設けられた係合凹部に係合しており(噛み合っており)、しかも、この係合突起と係合凹部の係合状態から駆動ディスクがピボット軸軸線方向に移動しようとしても付勢部材によって所定の抗力が付与されるので、前記噛合係合状態が維持される。このため、ワイパモータからの駆動力により駆動ディスクがピボット軸と共に回転すると、係合突起及び係合凹部を介して駆動ディスクから被駆動ディスクへ回転駆動力が伝達される。これにより、駆動ディスクと被駆動ディスクとの間の駆動力の伝達をより確実に行うことができる。
さらに、これら係合突起及び係合凹部のうちの少なくとも一方には、ピボット軸の回転方向に対して傾斜する傾斜面が設けられている。このため、駆動ディスクと被駆動ディスクとの間に過大な外力が作用し、駆動ディスクと被駆動ディスクとの間(係合突起と係合凹部との間)にピボット軸周り(回転方向)の伝達力が作用すると、傾斜面によってピボット軸の軸線方向に沿った分力が生じる。この分力が駆動ディスクに作用し、付勢部材の付勢力に抗して駆動ディスクが軸線方向に移動する。そして、回転方向の伝達力(換言すれば、前記分力)が所定値以上になると、係合突起と係合凹部との係合が解除され(係合突起が係合凹部から抜け出し)、駆動ディスクが被駆動ディスクとの噛合係合状態から解除される。
このように、傾斜面の傾斜角度及び付勢部材の付勢力に基づいて、駆動ディスクと被駆動ディスクとの間(係合突起と係合凹部との間)の回転伝達力(換言すれば、クラッチ解除力)の値を容易に設定することができる。
請求項4記載の発明に係るワイパアームの連結構造は、請求項2記載又は請求項3記載のワイパアームの連結構造において、前記クラッチ装置の前記駆動ディスク及び前記被駆動ディスクは、前記ピボット軸と同軸的に設けられ、前記駆動ディスクと前記被駆動ディスクとの前記係合部分に前記付勢部材の付勢力を一様に分布させる、ことを特徴としている。
請求項4記載のワイパアームの連結構造では、駆動ディスク及び被駆動ディスクは、ピボット軸と同軸的に設けられており、付勢部材の付勢力は、駆動ディスクと被駆動ディスクとの係合部分に一様に分布される。これにより、駆動ディスクと被駆動ディスクとの係合状態が安定するので、駆動ディスクと被駆動ディスクとの間(請求項3記載のワイパアームの連結構造においては、係合突起と係合凹部との間)の回転伝達力(クラッチ解除力)の値も安定する。これにより、前記クラッチ解除力の値をより好適に設定することができるため、ワイパアーム及びワイパモータの各構成部品をより確実に保護することが可能となる。
請求項5記載の発明に係るワイパアームの連結構造は、請求項2乃至請求項4の何れか1項記載のワイパアームの連結構造において、前記駆動ディスクと前記被駆動ディスクは、前記ワイパアームと前記ピボット軸との相対位置関係が所定の一位置にあるときにのみ係合可能である、ことを特徴としている。
請求項5記載のワイパアームの連結構造では、外力などによりワイパアームとピボット軸とが空転された場合、駆動ディスクと被駆動ディスクとは係合解除状態(すなわち、所定の一位置以外の相対位置関係)にある。この状態で、例えば、乗員等が手動によりワイパアームをピボット軸に対し所定の一位置まで空転させれば、この所定の一位置において駆動ディスクと被駆動ディスクとが係合する。したがって、ワイパアームを元のセット状態(初期設定状態)に容易かつ迅速に復帰させることができると共に、装置を破損させることなく再度作動させることができる。
請求項6記載の発明に係るワイパ装置は、ワイパモータの駆動力により往復回動するピボット軸と、基端部が前述したピボット軸の先端部に連結されるワイパアームと、を備えたワイパ装置において、前記請求項1乃至請求項5の何れか1項記載のワイパアームの連結構造を前記ピボット軸と前記ワイパアームとの連結部分に適用した、ことを特徴としている。
請求項6記載のワイパ装置では、ピボット軸とワイパアームとの連結部分に、前記請求項1乃至請求項5の何れか1項記載のワイパアームの連結構造が適用されているので、前記請求項1乃至請求項5の何れか1項記載のワイパアームの連結構造と同様の作用効果を奏し、好適である。
<第1の実施の形態>
図1には、本発明の第1の実施の形態に係るワイパアームの連結構造が適用されて構成された車両用リヤワイパ装置10(以下、単に「ワイパ装置10」という)の構成が斜視図にて示されている。また、図2には、このワイパ装置10の主要部の構成が断面図にて示されている。
ワイパ装置10は、車両に設けられたピボット軸12を備えている。このピボット軸12は、図示しないワイパモータの駆動力により軸線回りに往復回動するようになっている。ピボット軸12の先端部には、後述するクラッチ装置14を介してワイパアーム16の基端部分を構成するアームヘッド18が取り付けられている。
アームヘッド18の先端部(図2では右側の端部)には、該アームヘッド18と共にワイパアーム16を構成するアーム体20の基端部が、支軸22を介して所定角度回動可能に連結されている。このアーム体20は、支軸22回りに回動することで、車両のリヤガラス24に対して所定の範囲内で接離移動可能とされている。
また、アームヘッド18とアーム体20との間には、スプリング26が掛け渡されている。このスプリング26は、アーム体20を常にリヤガラス24側へ付勢している。
アーム体20の先端部には、ワイパブレード28が連結されている。ワイパブレード28は、リヤガラス24に接触して払拭するブレードラバー30と、このブレードラバー30を保持する図示しない複数の保持レバーとを備えており、アーム体20によって回動可能に保持されている。
一方、図3及び図4に示す如く、ピボット軸12の先端部分には、軸線方向に沿って複数の突条が形成されたテーパー周面を有する先細状の回止部32と、先端部突端に形成された雄ねじ部34と、回止部32と雄ねじ部34の間に設けられた支軸部36と、が設けられている。
ピボット軸12の回止部32には、前述したクラッチ装置14の係合ベース38がピボット軸12と同軸的に固着されている。係合ベース38は、中央部分に支持孔40が形成された円盤状に形成されており、回止部32のテーパー周面に対応した先細状に貫通する支持孔40が回止部38に固着されることで常にピボット軸12と一体回転する。また、係合ベース38の周縁には、径方向(ピボット軸12の径方向)に沿って突出する一対の嵌入部42が互いに周方向において反対側(180度反対側、すなわちピボット軸12の軸線を中心に点対称位置)に設けられている。これら一対の嵌入部42は、後述する駆動ディスク44に対応している。
また、ピボット軸12の支軸部36には、前述したクラッチ装置14の被駆動ディスク46がピボット軸12と同軸的に取り付けられている。被駆動ディスク46は、中央部分に軸孔48が形成された円盤状に形成されており、軸孔48にピボット軸12の支軸部36が挿通すると共に雄ねじ部34に螺合したナット50によって抜け止めされることで、ピボット軸12に対して軸線方向一側(係合ベース38と反対側)へ抜止め状態でかつ回転自在に支持されている。この被駆動ディスク46は、前述したアームヘッド18の基端部に一体的に固着されている。また、被駆動ディスク46の裏面側(駆動ディスク44の側)には、駆動ディスク44側へ向けて4個の係合突起52が突出して設けられている。
これら4個の係合突起52は、被駆動ディスク46に対して同心状に設けられると共に、被駆動ディスク46の周方向に沿って互いに等間隔にならないように(周方向に沿って隣接する間隔がそれぞれ異なるように)設けられている。これらの係合突起52は、後述する駆動ディスク44に対応している。
一方、ピボット軸12の支軸部36には、係合ベース38と被駆動ディスク46との間において、駆動ディスク44がピボット軸12と同軸的に支持されている。駆動ディスク44は、ピボット軸12に対応した軸孔54が形成された底壁56と、この底壁56の周縁からピボット軸12の軸線方向に沿って立設形成された周壁58と、を有する有底円筒形に形成されており、軸孔54にピボット軸12(支軸部36)が挿通することで、ピボット軸12に対して軸線方向に沿って移動可能に支持されている。
周壁58の開口側周縁部分には、前述した係合ベース38の一対の嵌入部42に対応して、案内被嵌入部60が形成されている。これら一対の案内被嵌入部60に、係合ベース38の一対の嵌入部42がそれぞれピボット軸12の軸線方向に沿って相対移動可能に嵌入している(入り込んでいる)。これにより、駆動ディスク44は、常に係合ベース38(すなわち、ピボット軸12)と一体的に回転すると共に、係合ベース38に対してピボット軸12の軸線方向に沿って相対移動可能となっている。
また、駆動ディスク44の底壁56の表面側(被駆動ディスク46側)には、4個の係合凹部62が凹設して(窪んで)設けられている。
これら4個の係合凹部62は、被駆動ディスク46の4個の係合突起52にそれぞれ対応しており、駆動ディスク44の周方向に沿って同心状に設けられると共に、駆動ディスク44の周方向に沿って互いに等間隔にならないように(周方向に沿って隣接する間隔がそれぞれ異なるように)設けられている。
これら4個の係合凹部62には、被駆動ディスク46の4個の係合突起52がそれぞれ嵌入可能となっている(すなわち、駆動ディスク44は、被駆動ディスク46に噛合係合可能となっている)。これにより、通常の使用状態(回転状態)では、駆動ディスク44が回転した場合にこの駆動ディスク44の回転力が被駆動ディスク46へ直接伝達されて被駆動ディスク46が供に回転される構成である。
但し、前述した如く、各係合突起52と各係合凹部62とは、それぞれ被駆動ディスク46及び駆動ディスク44の周方向に沿って等間隔にならないように(隣接する間隔がそれぞれ異なるように)設けられているため、駆動ディスク44と被駆動ディスク46とは、ワイパアーム16とピボット軸12との相対位置関係が所定の一位置にあるときにのみ噛合係合可能とされている。すなわち、上記所定の一位置以外の相対関係位置では、1個の係合突起52が係合凹部62に対応しても、他の3個の係合突起52は係合凹部62に対応しないようになっている。したがって、係合突起52が係合凹部62から抜け出した状態(クラッチ解除状態)では、被駆動ディスク46は、少なくとも3個の係合突起52を介して駆動ディスク44の底壁56と接触するようになっている(3点支持状態となる構成である)。
またここで、被駆動ディスク46の係合突起52と、駆動ディスク44の係合凹部62とは、それぞれ側壁部分が傾斜面とされている(換言すれば、断面形状が所謂「台形」に形成されている)。これにより、駆動ディスク44が回転しこの駆動ディスク44から被駆動ディスク46への回転伝達力によって、駆動ディスク44にピボット軸12軸線方向に沿った(係合ベース38へ向いた)分力が生じる構成となっている。
なお、前述の如く被駆動ディスク46の係合突起52と、駆動ディスク44の係合凹部62のそれぞれの側壁を共に「傾斜面」とする構成に限らず、少なくとも何れか一方に、ピボット軸12の回転方向(周方向)に対して傾斜する傾斜面を形成する構成、もしくは、「傾斜面」の傾斜度合いを一方と他方とで異ならせ、ピボット軸12の軸線方向への分力の大きさを異ならせる構成としてもよい。この場合であっても、駆動ディスク44と被駆動ディスク46との間の回転伝達力によって駆動ディスク44にピボット軸12軸線方向に沿った分力を生じせしめることができる。
またさらに、駆動ディスク44の内部、すなわち底壁56及び周壁58によって形成される内部スペースは収容部64とされており、当該収容部64を閉塞する状態で、係合ベース38が駆動ディスク44の周壁58の開口側周縁部分に入り込んでいる。
前記収容部64には、付勢部材としての複数(本実施の形態においては、2枚)のウエーブワッシャ66がピボット軸12と同軸的に収容されている。ウエーブワッシャ66は、駆動ディスク44(底壁56)と係合ベース38との間に配置されており、被駆動ディスク46の係合突起52と、駆動ディスク44の係合凹部62との係合状態からの駆動ディスク44のピボット軸12軸線方向他側(係合ベース38の側)へ向けた軸線方向移動に対して、所定の抗力(駆動ディスク44の軸線方向移動によって弾性変形された際の復元力)を付与するようになっている。
換言すれば、通常は、被駆動ディスク46の係合突起52が、駆動ディスク44の係合凹部62に入り込むと共に、ウエーブワッシャ66はこの嵌入状態を維持しており、被駆動ディスク46の係合突起52が、駆動ディスク44の係合凹部62から抜け出そうとして駆動ディスク44が係合ベース38の側へ向けて軸線方向移動しようとすると、これに抗する付勢力(復元力)を発揮するように構成されている。
なお、通常状態(駆動ディスク44が係合ベース38の側へ向けて移動しようとしない状態)において、既にウエーブワッシャ66が係合ベース38と駆動ディスク44との間で押圧力が付与されるように構成してもよく、あるいは、駆動ディスク44が係合状態から係合ベース38の側へ向けて移動したときだけに(係合突起52が、係合凹部62から抜け出そうとした場合に)、ウエーブワッシャ66がこれに抗する付勢力(復元力)を発揮するように構成してもよい。
次に、本第1の実施の形態の作用を説明する。
上記構成のワイパ装置10では、通常の使用状態では、図2に示す如く、被駆動ディスク46の係合突起52が、駆動ディスク44の係合凹部62と噛合係合しており(互いに嵌り合っており)、しかも、この係合突起52と係合凹部62の係合状態から駆動ディスク44がピボット軸12軸線方向に移動しようとしてもウエーブワッシャ66によって所定の抗力が付与されるので、前記係合状態が維持される。また、駆動ディスク44の一対の案内被嵌入部60には、係合ベース38の一対の嵌入部42がそれぞれピボット軸12の軸線方向に沿って相対移動可能に嵌入している(入り込んでいる)。このため、図示しないワイパモータからの駆動力によりピボット軸12(係合ベース38)が往復回転駆動されると、一対の嵌入部42及び一対の案内被嵌入部60を介して係合ベース38から駆動ディスク44へ回転駆動力が伝達されると共に、係合凹部62及び係合突起52を介して駆動ディスク44から被駆動ディスク46へ回転駆動力が伝達される。被駆動ディスク46は、ワイパアーム16のアームヘッド18に一体的に固着されているため、ワイパアーム16がピボット軸12と一体で往復駆動され、ワイパアーム16の先端部に連結されたワイパブレード28のブレードラバー30が、リヤガラス24に密着した状態で回動して雨滴を払拭する。
一方、例えば、ワイパアーム16に過大な外力が作用して、ワイパアーム16(アームヘッド18)とピボット軸12との間に所定値以上の回転伝達力(回転トルク)が作用すると、ワイパアーム16と一体に回転する被駆動ディスク46には、駆動ディスク44と相対回転する方向に回転力が作用する。ここで、被駆動ディスク46の係合突起52と、駆動ディスク44の係合凹部62とは、それぞれ側壁部分が傾斜面とされているため(断面形状が所謂「台形」に形成されているため)、被駆動ディスク46と駆動ディスク44との間の相対回転力によって、駆動ディスク44にピボット軸12軸線方向に沿った(係合ベース38へ向いた)分力が生じる。すなわち、被駆動ディスク46と駆動ディスク44との間の相対回転力の一部が、駆動ディスク44をピボット軸12軸線方向に移動させて被駆動ディスク46の係合突起52と駆動ディスク44の係合凹部62との係合を解除しようとする分力として作用する。この相対回転力(分力)が所定値以上となると、ウエーブワッシャ66により付与される抗力に打ち勝って、図5に示す如く、駆動ディスク44がピボット軸12軸線方向に強制的に移動されて前記係合状態が解除される(被駆動ディスク46の係合突起52が駆動ディスク44の係合凹部62から抜け出して嵌合が解除される)。これにより、駆動ディスク44は、係合ベース38、ウエーブワッシャ66、及びピボット軸12と共に、被駆動ディスク46すなわちワイパアーム16に対して空転する。
したがって、本ワイパ装置10では、例えば、ワイパブレード28のブレードラバー30が回動範囲内での正規の停止位置において凍結してリヤガラス24に張り付いている状態、或いは正規の停止位置に位置するワイパアーム16及びワイパブレード28の上に雪が積もって拘束された状態で図示しないワイパモータが作動され、ピボット軸12とワイパアーム16との間に過大な負荷もしくは急激な負荷が作用した場合などは勿論のこと、ワイパアーム16の回動範囲内(正規の払拭範囲内)での作動途中においてワイパアーム16に過大な外力が作用した場合でも、クラッチ装置14による空転によって、クラッチ装置14以降の各部品(ピボット軸12、揺動機構、減速機構、モータ本体等を含む全ての構成)に過大な外力が作用することを防止できる。
すなわち、例えば、図6に示す如く、ワイパアーム16及びワイパブレード28が上側の反転位置へ向けて回動している途中で(図6の矢印A参照)、ワイパアーム16及びワイパブレード28の上に屋根に堆積した積雪67がガラス面に沿って落下し、ワイパアーム16に過大な外力F1が作用した場合や、図7に示す如く、下側反転位置68へ向けて回動するワイパアーム16及びワイパブレード28が(図7の矢印B参照)、下側反転位置68における積雪69により当該下側反転位置68に到達できず手前で拘束され、ワイパアーム16に過大な外力F2が作用した場合などにおいても、クラッチ装置14による空転によって、クラッチ装置14以降の前記各部品に過大な外力が作用することを防止できる。
これにより、クラッチ装置14以降の前記各部品を保護することができ、前記各部品の損傷及びワイパモータの焼損等を防止することができる。
また、ピボット軸12以降の各部品の強度設計を、駆動ディスク44と被駆動ディスク46との間の回転伝達力(クラッチ解除力)に基づいて設定すればよいため、上記過大な外力(荷重)の作用を想定した各部品の過剰な強度設定を行う必要がなくなり、安価な構成とすることができる。
またしかも、クラッチ装置14を介してピボット軸12に連結されたワイパアーム16及びワイパブレード28も、クラッチ装置14による空転により衝撃が吸収されるので破損から保護することもできる。
このように、本第1の実施の形態に係るワイパ装置10では、ワイパアーム16に作用する過大な外力によってワイパアーム16及びワイパモータの各部品が損傷することを防止できる。
また、このワイパ装置10のクラッチ装置14では、被駆動ディスク46の係合突起52が、駆動ディスク44の係合凹部62に入り込むことで、駆動ディスク44から被駆動ディスク46へ回転力が伝達される構成としたので、駆動ディスク44と被駆動ディスク46との間の駆動力の伝達をより確実に行うことができる。しかも、被駆動ディスク46の係合突起52と、駆動ディスク44の係合凹部62とは、それぞれ側壁部分が傾斜面とされているため、当該傾斜面の傾斜角度及びウエーブワッシャ66の抗力(弾性変形力)に基づいて、前記クラッチ解除力を容易に設定することができる。
さらに、このワイパ装置10のクラッチ装置14では、駆動ディスク44及び被駆動ディスク46は、ピボット軸12と同軸的に設けられており、ウエーブワッシャ66の弾性力は、駆動ディスク44によって被駆動ディスク46と駆動ディスク44との係合部分に一様に分布される。このため、駆動ディスク44と被駆動ディスク46との係合状態が安定し、駆動ディスク44と被駆動ディスク46との間(係合突起52と係合凹部62との間)の回転伝達力(クラッチ解除力)の値も安定する。これにより、前記クラッチ解除力の値をより好適に設定することができるので、ワイパ装置10の各構成部材をより確実に保護することができる。
またさらに、このワイパ装置10のクラッチ装置14では、複数の突条が形成されたピボット軸12の回止部32に係合ベース38が固着されて一体化されており、特に軸線周りの回転方向に対しては強固に固着されている。一方、被駆動ディスク46はピボット軸12の雄ねじ部34に螺合したナット50によって抜止め状態とされており、さらに、ピボット軸12の支軸部36における係合ベース38と被駆動ディスク46との間に、駆動ディスク44が軸線方向に移動可能に支持されている。すなわち、何れの部品もピボット軸12を基準に取り付けられた構成であり、係合ベース38と被駆動ディスク46との間の一定スペース(一定寸法)に駆動ディスク44が設けられた構成であるため、前述した如き駆動ディスク44の軸線方向移動に要する力(クラッチ解除力)の設定を容易に行うことができる。
また、このワイパ装置10のクラッチ装置14では、付勢部材をウエーブワッシャ66とし、駆動ディスク44の軸線方向移動に対して付与される抗力を、駆動ディスク44の軸線方向移動によって弾性変形される当該ウエーブワッシャ66の復元力としたので、通常動作時(通常の使用状態)は、弾性変形の無いウエーブワッシャ66が所謂スペーサとして駆動ディスク44(係合凹部62)と被駆動ディスク46(係合突起52)との係合状態維持に寄与する。また、過大外力(荷重)作用時には、駆動ディスク44がウエーブワッシャ66の弾性変形に伴う復元力に打ち勝って軸線方向移動することにより、駆動ディスク44(係合凹部62)と被駆動ディスク46(係合突起52)との係合状態が解除され、両者が相対的に空転可能となる。
このように、付勢部材をウエーブワッシャ66とすることにより、例えば、ゴム部材の弾性圧縮変形を使用した場合のように、グリス等の油分に侵されることがなく、これにより劣化が防止される。
また、このワイパ装置10のクラッチ装置14では、駆動ディスク44の軸線方向移動に対して付与される抗力を、弾性変形される当該ウエーブワッシャ66の復元力としたので、駆動ディスク44の軸線方向移動に要する力(すなわち、クラッチ解除力)が安定し、クラッチ性能が向上する。またさらに、付勢部材をウエーブワッシャ66とすることにより配置スペースを小さく(薄く)することが可能になり、装置を小型化することができる。
さらに、このワイパ装置10のクラッチ装置14では、駆動ディスク44の収容部64にウエーブワッシャ66が収容配置され、しかも、収容部64は係合ベース38によって閉塞状態とされているため、ピボット軸12周りに係合ベース38や駆動ディスク44と位置ズレ無くウエーブワッシャ66が配置されることとなり、両部材に安定した押圧力(弾性変形力)を作用させることができる。
またさらに、このワイパ装置10のクラッチ装置14では、被駆動ディスク46の各係合突起52と駆動ディスク44の各係合凹部62は、それぞれ被駆動ディスク46及び駆動ディスク44の周方向に沿って等間隔にならないように(隣接する間隔がそれぞれ異なるように)設けられており、各係合突起52が各係合凹部62から抜け出したクラッチ解除状態においても、被駆動ディスク46は、少なくとも3個の係合突起52を介して駆動ディスク44の底壁56に接触するので(3点支持状態となるので)、クラッチ解除状態における被駆動ディスク46と駆動ディスク44との係合状態(姿勢)が安定する。
しかも、被駆動ディスク46と駆動ディスク44とは、ワイパアーム16とピボット軸12との相対位置関係が所定の一位置にあるときにのみ係合可能とされている。このため、各係合突起52が各係合凹部62から抜け出したクラッチ解除状態(被駆動ディスク46すなわちワイパアーム16と、駆動ディスク44すなわちピボット軸12とが所定の一位置以外の相対位置関係にあるとき)において、例えば、乗員等が手動によりワイパアーム12をピボット軸16に対して空転させれば、必ず所定の一位置にて被駆動ディスク46と駆動ディスク44とが係合する。したがって、ワイパアーム16を元のセット状態(初期設定状態)に容易かつ迅速に復帰させることができると共に、ワイパ装置10を破損させることなく再度作動させることができる。
また、このワイパ装置10では、通常の使用状態(回転状態)においては、前述の如くピボット軸12からワイパアーム16への回転駆動力の伝達に際し、クラッチ装置14の何れの箇所においても部材の摺動を発生させることなく回転駆動力を伝達することができる。換言すれば、駆動ディスク44の係合凹部62と被駆動ディスク46の係合突起52との係合状態維持のために、駆動ディスク44の前記係合状態からの軸線方向移動に対して付与されるウエーブワッシャ66による抗力が、摺動摩擦力として無駄に消費されることがない。したがって、回転伝達効率の低下を防止できる。また、部材の摺動を発生させることなく回転駆動力を伝達することができるため、部材の摺動に伴う異音の発生も防止される。
以上説明した如く、本第1の実施の形態に係るワイパアームの連結構造が適用されたワイパ装置10では、ワイパアーム16に作用する過大な外力によってワイパアーム16及びワイパモータの各部品が損傷することを防止できる。
なお、前述した第1の実施の形態においては、付勢部材としてウエーブワッシャ66を適用した構成として説明したが、付勢部材としてはこれに限るものではない。
例えば、図8に示すワイパ装置70のクラッチ装置72の如く、付勢部材として圧縮コイルスプリング74を適用し、駆動ディスク44の軸線方向移動に対して付与される抗力を、弾性圧縮変形される当該圧縮コイルスプリング74の復元力とする構成としてもよい。また、このようなウエーブワッシャ66や圧縮コイルスプリング74に限らず、円盤状のゴム部材や皿バネ等であってもよい。
さらに、これらの場合において、通常状態(駆動ディスク44が係合ベース38の側へ向けて移動しようとしない状態)において、既に前記圧縮コイルスプリング74等の各付勢部材が係合ベース38と駆動ディスク44との間で押圧力を付与するように構成してもよく、あるいは、駆動ディスク44が係合ベース38の側へ向けて移動したときだけに(係合突起52が係合凹部62から抜け出そうとした場合に)、前記圧縮コイルスプリング66等の各付勢部材がこれに抗する付勢力(復元力)を発揮するように構成してもよい。この後者の場合のように、通常動作時において駆動ディスク44(係合凹部62)と被駆動ディスク46(係合突起52)との係合状態維持のために付勢力を付与しない設定とした場合には、変形などに伴う長期ストレスの作用が低減されて前記各付勢部材の劣化が防止される。この点は以下の実施の形態においても同様である。
また、前述した第1の実施の形態においては、被駆動ディスク46の係合突起52が、駆動ディスク44の係合凹部62に入り込むことで、駆動ディスク44から被駆動ディスク46へ回転力が伝達される構成としたが、これに限らず、係合突起52及び係合凹部62がない構成としてもよい。この場合、例えば、通常状態(駆動ディスク44が係合ベース38側へ向けて移動しようとしない状態)において、常に付勢部材としてのウエーブワッシャ66の付勢力によって駆動ディスク44と被駆動ディスク46との間に所定の摩擦力が生じる構成とすれば、前記所定の摩擦力によって駆動ディスク44から被駆動ディスク46に回転力を伝達することができると共に、前記所定の摩擦力に対してワイパアーム16に作用する外力(荷重)の方が大きくなったときには、駆動ディスク44と被駆動ディスク46とを相対的に空転させることができる。この点は以下の実施の形態においても同様である。
また、前述した第1の実施の形態においては、被駆動ディスク46に係合突起52を設け、駆動ディスク44に係合凹部62を設ける構成としたが、これに限らず、駆動ディスク44に係合突起52を設けると共に、被駆動ディスク46に嵌合凹部46を設ける構成としてもよい。この点は以下の実施の形態においても同様である。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。なお、前記第1の実施の形態と基本的に同一の部品には、前記第1の実施の形態と同一の符号を付与しその説明を省略する。
図9には、第2の実施の形態に係るワイパアームの連結構造が適用された車両用リヤワイパ装置80(以下、単に「ワイパ装置80」という)の主要部の構成が断面図にて示されている。
ワイパ装置80は、前記第1の実施の形態に係るワイパ装置10と基本的に同様の構成であるが、図10に示す如く、ピボット軸82の支軸部84は、断面形状が略矩形状(周方向において互いに180度反対側に形成された一対の平面と、これらの平面に連続する一対の円周面とを備えた所謂「断面ダブルDカット形状」)に形成されている。また、クラッチ装置86の駆動ディスク88の底壁90には、ピボット軸82の支軸部84に対応した断面略矩形状の軸孔92が形成されており、駆動ディスク88は、軸孔92に支軸部84が挿通することで、ピボット軸82に対して軸線周りに回転不能でかつ軸線方向に沿って移動可能に支持されている。
また、駆動ディスク88は、前記第1の実施の形態に係る一対の案内被嵌入部60が省略された構成となっており、係合ベース94は、前記第1の実施の形態に係る一対の嵌入部42が省略された構成となっている。
このワイパ装置80では、他の部品構成は、前記第1の実施の形態に係るワイパ装置10と同じ構成である。
上記構成のワイパ装置80においても、前記第1の実施の形態に係るワイパ装置10と基本的に同様の作用効果を奏する。しかも、このワイパ装置80の場合、ピボット軸82の回転駆動力は、支軸部84及び軸孔92を介して直接駆動ディスク88に伝達されるので、クラッチ装置86の構成を簡素化できる。
なお、前述した第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、ワイパ装置10、ワイパ装置70、及びワイパ装置80を車両のリヤガラス24を払拭するリヤワイパ装置として適用したが、本発明はこれに限らず、ワイパ装置10、ワイパ装置70、及びワイパ装置80は、車両のフロントガラスを払拭するフロントワイパ装置としても適用できる。この場合、フロントガラス面に沿って落下する雪などによりワイパ装置が損傷することを防止できるのみならず、特に、下側反転位置における積雪によりワイパアームが下側反転位置の手前で拘束された場合等にも、ワイパアームを介してリンク機構等にその反力が作用することを防止でき、好適である。
また、上記各実施の形態において、ピボット軸をワイパモータの出力軸そのものとしても良い。つまり、ワイパモータの出力軸に上記クラッチ装置を介してワイパアームを連結する構成とすることにより、一般的なワイパモータに対して外力に対する保護機能を持たせることができる。
面図である。
本発明の第1の実施の形態に係るワイパ装置の構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るワイパ装置の主要部の構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るワイパ装置の構成部材であるクラッチ装置の構成を示す分解斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るワイパ装置の構成部材であるクラッチ装置の構成を示す分解斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るワイパ装置の主要部の構成を示し、クラッチ解除状態における図2に対応した図面である。 本発明の第1の実施の形態に係るワイパ装置の構成を示し、ワイパアームに外力が作用した状態を示す図面である。 本発明の第1の実施の形態に係るワイパ装置の構成を示し、ワイパアームに外力が作用した状態を示す図面である。 本発明の第1の実施の形態の変形例に係るワイパ装置の主要部の構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るワイパ装置の主要部の構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るワイパ装置の構成部材であるクラッチ装置の構成を示す分解斜視図である。
符号の説明
10・・ワイパ装置、12・・ピボット軸、14・・クラッチ装置、16・・ワイパアーム、18・・アームヘッド(ワイパアーム)、20・・アーム体(ワイパアーム)、44・・駆動ディスク、46・・被駆動ディスク、52・・係合突起、62・・係合凹部、66・・ウエーブワッシャ(付勢部材)、70・・ワイパ装置、72・・クラッチ装置、74・・圧縮コイルスプリング(付勢部材)、80・・ワイパ装置、82・・ピボット軸、86・・クラッチ装置、88・・駆動ディスク

Claims (6)

  1. ワイパモータの駆動力により往復回動するピボット軸の先端部に、ワイパアームの基端部を連結するワイパアームの連結構造であって、
    前記ピボット軸と前記ワイパアームとの間に設けられ、前記ピボット軸の駆動力を前記ワイパアームに伝達すると共に、前記ピボット軸と前記ワイパアームとの間に所定値以上の回転伝達力が作用した際には、前記ワイパアームと前記ピボット軸との間の前記駆動力の伝達を切り離し、前記ワイパアームと前記ピボット軸とを相対的に空転可能とするクラッチ装置を備えた、
    ことを特徴とするワイパアームの連結構造。
  2. ワイパモータの駆動力により往復回動するピボット軸の先端部に、ワイパアームの基端部を連結するワイパアームの連結構造であって、
    前記ピボット軸周りに回転自在に支持されると共に、前記ワイパアームの基端部に固定または固着され、前記ワイパアームと一体的に駆動される被駆動ディスクと、
    前記ピボット軸と一体的に回転すると共に、前記ピボット軸の軸線方向に移動可能に支持され、前記被駆動ディスクと係合して前記被駆動ディスクにピボット軸の駆動力を伝達する駆動ディスクと、
    前記駆動ディスクを前記被駆動ディスクとの係合方向に付勢する付勢部材と、
    を有し、前記被駆動ディスクと前記駆動ディスクとの間に所定値以上の回転伝達力が作用した際には、前記付勢部材の付勢力に抗して前記被駆動ディスクと前記駆動ディスクとの前記係合が解除されることで前記被駆動ディスクと前記駆動ディスクとの間の前記駆動力の伝達を切り離し、前記ワイパアームと前記ピボット軸とを相対的に空転可能とするクラッチ装置を備えた、
    ことを特徴とするワイパアームの連結構造。
  3. 前記クラッチ装置の前記駆動ディスクおよび前記被駆動ディスクの一方は、係合突起を有すると共に、他方は前記係合突起が係合する係合凹部を有し、
    前記係合突起及び前記係合凹部のうちの少なくとも一方には、前記ピボット軸の回転方向に対して傾斜する傾斜面が形成されると共に、前記傾斜面は、前記駆動ディスクと前記被駆動ディスクとの間の回転伝達力によって前記駆動ディスクに前記ピボット軸軸線方向に沿った分力を生じせしめる、
    ことを特徴とする請求項2記載のワイパアームの連結構造。
  4. 前記クラッチ装置の前記駆動ディスク及び前記被駆動ディスクは、前記ピボット軸と同軸的に設けられ、前記駆動ディスクと前記被駆動ディスクとの前記係合部分に前記付勢部材の付勢力を一様に分布させる、
    ことを特徴とする請求項2記載又は請求項3記載のワイパアームの連結構造。
  5. 前記駆動ディスクと前記被駆動ディスクは、前記ワイパアームと前記ピボット軸との相対位置関係が所定の一位置にあるときにのみ係合可能である、
    ことを特徴とする請求項2乃至請求項4の何れか1項記載のワイパアームの連結構造。
  6. ワイパモータの駆動力により往復回動するピボット軸と、基端部が前述したピボット軸の先端部に連結されるワイパアームと、を備えたワイパ装置において、
    前記請求項1乃至請求項5の何れか1項記載のワイパアームの連結構造を前記ピボット軸と前記ワイパアームとの連結部分に適用した、
    ことを特徴とするワイパ装置。
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