JP6321938B2 - 工事用シートの設置方法とこの方法に用いる装置 - Google Patents
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Description
(イ)単管等で構成した高階層足場の最上階層の上部に、下面が開口した断面大略逆U状をなすガイドレールであって、外側の一端部に接続用のソケットを備えた複数のガイドレールを、前記ソケットにおいて接続し上記足場の正面等の左右幅全域に亘り設置する、
(ロ)前記足場における左右方向の側端部の最上階層に、工事用シート等の資材を引き上げ,引き下すための昇降機構を設ける、
(ハ)前記昇降機構に吊下する資材の一つは、前記ガイドレールと同断面のショートレールであって工事用シートの吊下げ具を備えた吊車を有するショートレールを備えたシート搬送手段であり、該搬送手段は、ショートレールの外側端において前記ガイドレールのソケットに接続でき、かつ、前記足場の最下階層から最上階層まで前記昇降機構で昇降させる、
(ニ)高さ方向で接続した工事用シートを(その高さ方向に沿った折畳み状態で、)足場の最下階層に降下させた前記搬送手段が備えたショートレールの吊車に前記シート最上辺のハトメを引掛けて支持させ、この状態で前記昇降機構を上昇させる、
(ホ)上昇させられた搬送手段のショートレールが前記最上階層の外側端部のガイドレールと同高に到達したらそのショートレールを、接続用ソケット部において当該ガイドレールに接続し、前記シートを吊下支持した吊車を当該ショートレールからガイドレール側に移動させる、
(ヘ)上記のようにして搬送手段のショートレールから最上階層のガイドレールに順次移動させた複数本の前記シートを当該ガイドレール上の所定位置に位置付けて折畳み状態を拡開する、
(ト)拡開した各シートは、その高さ方向に沿って並んでいるハトメにおいて足場の高さ方向の単管にシート結合具を介して結合すると共に、足場の最下階層に対応した位置のシートのハトメを、当該最下階層の水平な単管に結合するか、又は、その最下階層に逆U状の開口を上向きにして設けたシート張設用ガイドレールが備えた倒立姿勢の吊車に結合して当該シートを足場に張設する、
ことを特徴とするものである。
(b)引き上げた前記シートは、搬送手段のショートレールから最上階層に設置されているガイドレールに当該シートを吊下した吊車を移動させて折畳んだ状態を拡開すれば、足場の高さ方向において接続した複数枚のシートを一気に張設できる。
(c)最上階層に設けたガイドレールは接続用ソケットを利用したシームレス接続方式ゆえに、吊車に吊下げた状態でガイドレールに移した前記シートの複数本は接続されたガイドレールの全長(左右方向の高さ)内で所定の位置に前記吊車を介して移動させることができ、夫々の位置で各シートの折畳み状態を展開することができる。
(d)ガイドレールの所定位置において吊車に吊下された複数本の工事用シートは、各列のシート単位で当該ガイドレール上で折畳みも展開も自在にできる。
(e)ガイドレールから吊車を介して吊下した展開された各シートは、各シートごとに高さ方向に沿って設けられている足場単管と結合するか、又は、隣合ったシート同士を結合しつつ前記単管に結合する。
(f)前記結合には、この明細書で提案した新規の「ハトメ結合ツール」3種類のうちいずれかの結合ツールを使用すれば、従来のシート紐による短管との結合に比べて格段にシート設置作業時間の短縮を図ることができ、しかも、確実,強固な結合を図ることができる。
すなわち、この実施例のガイドレール3は、左右両端部がガイドレール本体よりも少し大径のプラグ状をなす接続部3a,3bに形成されている。
そして、一方の接続部3a(図5では左端)には、後述するシート搬送手段5たるショートレール51または隣接する別のガイドレール3の接続部3bを接続するための接続用ソケット31(以下、「ソケット31」ということもある。)が備えられている。なお、前記ソケット31には背面にクランプ4(図6に依って後述する)が設けられている。このクランプ4は、縦地単管1にガイドレール3の接続部3aに被嵌されたソケット31を固定するためのものである(図6参照)。また、このソケット31には、接続されたショートレール51をロックする接続保持手段の例として出没式のレールロック31aが設けられている。
まず、図1の足場右側端の縦地単管1の最上部位に、単体のソケット31をその背面のクランプ4で取付ける。次に、右から2番目の単管に、ソケット31付きのガイドレール3を、このレール左端の接続部3aに被せたソケット31の背面にあるクランプ4において固着すると共に、このガイドレール3の右端の接続部3bを、前記単体のソケット31に挿入してこのガイドレール3を2本の単管1,1の間に架設する。以下、同様にして、次のガイドレール3をその左端接続部3aに被せたソケット31において3番目の単管1に固定すると共に、右端接続部3bを、先に架設したガイドレール3のソケット31に挿入して、2本の単管1,1に架設して行く。この操作を足場Wsの左側端の単管1まで繰返すことにより、図1の足場Wsの最上階層の左右方向に、ガイドレール3が貫通して設けたような態様で設けられる。ソケット31を介して接続される各ガイドレール3は、その継ぎ目に大きな段差などがない接続であるから、後述するショートレール51から移動されて来る吊車52は円滑に転動することができる。
ガイドレール3は、足場Wsの最上階層において、水平方向に延びて設けられているから、ガイドレール3に移載したシート2は、足場Wsの左右方向における所望の位置に移動させることができる。
すなわち、最下階層に設けた横向き単管1の代わりに上記で使用したガイドレール3を、その溝の向きを上向き(略U状)にして各縦地単管1,1のペアの間に架設し、架設したガイドレール3の断面内部に、最上段のガイドレール3の吊車52とは逆向きで配設した吊車52の鉤金具52bに、前記シート2の最下辺のハトメ2aを支持させるのである。従って、この支持状態で、溝を上向きにした前記ガイドレール3を下方へ押下げて位置調節をするとシート2をピンと張ることができる。このようにしてシートを上下方向でピンと張った状態にしてからそのガイドレール3を左右の縦地単管1,1にクランプ金具で固定すると、シート2を足場Wsにピンと張った状態で整然と設置することができる。
本発明方法は以上の通りであるから、足場Wsの各面の全面に、工事用シート2を省力的、かつ、作業効率よくピンと張った状態で整然と設置することができる。
まず、対をなす縦地単管1,1の間の各シート2を、搬送手段5のショートレール51を番外側にあるガイドレール3のソケット31に接続して、前記シート2の吊車52を、ショートレール51の側へ移動させ、この状態で搬送手段5を吊下げた昇降機構6のワイヤ等の条材61を巻戻すことにより、このシート2の最上辺を地上に降ろす。このようにして、各シート2を順次ガイドレール3から搬送手段5のショートレール51に移し、昇降機構6のワイヤ等の条材61を巻戻して最下階層側に降ろすことにより、各シート2を地上に降ろすことができる。
しかし、この紐は腰がないやわらかい紐であるため、小径のハトメ2aに通すにはコツが必要であり、急いでハトメ2aに通そうとすると紐の先端側がハトメ2aの穴のまわりに当ったりして曲がってしまい、円滑な結束作業が行い難かった。特に、縦地単管1に結合されるシート2のハトメ2aは、1本の単管1に対し左右のシート2,2のハトメ2a,2aに紐を通した上で、当該単管1に紐を結束する作業であるため、作業に手間取りその効率の改善が要請されていた。
すなわち、2本の紐11a,11bを、これらによって縦地単管1を抱く姿勢(態様)にし、両紐11a,11bの先端のトグル13aと13bを、当該単管1を挟んで対向している2列のシート2の左右側辺の各ハトメ2a,2aに夫々に通し、この状態でスクイザー12を、前記単管1を紐11a,11bによって絞り込むように移動させることにより、トグル13aと13bが係止されたハトメ2a,2aを単管1に結束したように結合することができる。図11のハトメ結合具Bの取外しは、スクイザー12を緩め側にスライドさせて、トグル13a,13bをハトメ2aから外せばよい。
すなわち、図12,図13はこのハトメ結束金具14を平面から見た例であり、単管1を抱持する大略3/4円弧状の単管抱持部14aと、この抱持部14aの両端から一体に前方側へ延出形成された大略L字状の部位が対称的に対向した形態の左右のハトメ挿入係止部14b,14cと、ハトメ2aに通された2本の挿入係止部14b,14cのハトメ保持姿勢を拘束する拘束フック14dを備えて、このハトメ結合金具14が構成されている。なお、14eは抱持部14aの中間部に外向きに突出形成した取外し時にドライバのビットなどを差し込む工具挿込部である。
また、足場を構成する単管と設置したシートの結束、特にシートの高さ方向に沿ったハトメと単管との結束に、従来のシート紐とは異なる新規なハトメ結合具を用いるようにしたから、ハトメ結束作業の大幅な合理化(省略化と効率化)を図ることができる。
1 単管
2 シート
2a ハトメ
3 ガイドレール
31 接続用ソケット
31a レールロック
4 取付用のクランプ金具
5 シート2の搬送手段
6 昇降機構
B ハトメ結合具
10,11 ハトメ結束紐
14 ハトメ結束金具
Claims (6)
- 単管などで形成された足場に工事用シートを設置するに際して、高さ方向で接続した工事用シートを、そのシートの高さ方向に沿って折畳み状態で当該シートの最上辺をそのハトメにおいてシート搬送手段のショートレールが備えた吊車に支持させ、該搬送手段を前記足場の最上位に設けた昇降機構によって当該足場の最下階層から最上階層に引き上げ、引き上げた最上階層に設けられている水平方向のガイドレールに前記吊車に支持させた前記シートを当該吊車を走行させて移載し、当該ガイドレール上で前記シートの折畳み状態を吊車を走行させて拡開し足場に張設する一方、工事中、又は、用済み後に拡開していた前記シート吊下した吊車を前記ガイドレール上で走行させて当該シートを折畳むことができるようにしたことを特徴とする工事用シートの設置方法。
- ガイドレールにおいてシートを吊下した吊車を走行させて拡開状態から畳んだ工事用シートは、ガイドレールの側端部の接続用ソケットに接続されたシート搬送手段のショートレールに前記吊車を走行させて移載し昇降機構により足場の最下階層側へ降下させる請求項1の工事用シートの設置方法。
- (イ)単管等で構成した高階層足場の最上階層の上部に、下面が開口した断面大略逆U状をなすガイドレールであって、外側の一端部に接続用のソケットを備えた複数のガイドレールを前記ソケットにおいて接続し上記足場の正面等の左右幅全域に亘り設置する、
(ロ)前記足場における左右方向の側端部の最上階層に、工事用シート等の資材を引き上げ,引き下すための昇降機構を設ける、
(ハ)前記資材の一つは、工事用シートの吊下げ具を備えた吊車を有する前記ガイドレールと同断面のショートレールを備えたシート搬送手段であり、該搬送手段は、当該足場の最下階層から最上階層まで前記昇降機構で昇降させる、
(ニ)高さ方向で接続した工事用シートを(その高さ方向に沿った折畳み状態で、)足場の最下階層に降下させた前記搬送手段が備えたショートレールの吊車に前記シート最上辺のハトメを引掛けて支持させ、この状態で前記昇降機構を上昇させる、
(ホ)上昇させられた搬送手段のショートレールが前記最上階層の外側端部のガイドレールと同高に到達したらそのショートレールを、接続用ソケットにおいて当該ガイドレールに接続し、前記シートを吊下した吊車を当該ショートレールからガイドレール側に移載する、
(ヘ)上記のようにして搬送手段のショートレールから最上階層のガイドレールに順次移載した複数本の前記シートを当該ガイドレール上の所定位置に位置付けて折畳み状態を拡開する、
(ト)拡開した各シートは、その高さ方向に沿って並んでいるハトメにおいて足場の高さ方向の単管にシート結合具を介して結合すると共に、足場の最下階層に対応した位置のシートのハトメを、当該最下階層の水平な単管に結合するか、又は、その最下階層に前記ガイドレールとは上下逆向きにして設けたシート張設用ガイドレールが備える倒立姿勢の吊車に結合して前記シートを足場に張設することを特徴とする請求項1の工事用シートの設置方法。 - 請求項1〜3のいずれかの工事用シートの設置方法に使用されるシート搬送手段であって、このシート搬送手段は、ガイドレールの接続用ソケットに嵌入できる断面外形を有するショートレールを備え、当該ショートレールが、その上面側に昇降手段に連結される吊下支持部を有すると共にこのショートレールの断面内に、その中を走行できる少なくとも2個の吊車を備えており、前記吊車が、吊下支持するシートのハトメが掛止されるハトメ係止具を有することを特徴とするシート搬送手段。
- ショートレールは、前記吊車の両外側の部位に、当該吊車をそのショートレールから脱落させない脱落阻止部材を備えた請求項4のシート搬送手段。
- ショートレールは、そのショートレールと前記ソケットの重複部に、挿抜自在のピン又は出没自在のボールによる接続保持手段を設けた請求項4又は5のシート搬送手段。
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