JP6321480B2 - オフセット型フローティングナット - Google Patents
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Description
このフローティングナットは、中央にネジ孔を有するナット板と、それを支持する支持板とを有し、その支持板の長手方向両端を折り返してナット板を抱持するものである。そしてナット板は、平面に沿って移動可能としたものである。さらには、他に多くのフローティングナットが提案されている。
即ち、フローティング機構からオフセットした位置で部材を取付けることができなかった。
そこで本発明は、フローティング機構から離れたオフセット位置においても、取付部材を固定することができるオフセット型フローティングナットを提供することを第1の課題とする。
このように第2部材の取付け孔を大きくすることは第2部材の強度低下となる。特に複数本のボルトで取り付けるときには顕著となる。また、第2部材の取付け孔が大きいことでせん断方向の力が作用した時にズレやくす、またズレ幅が大きくなる。
そこで本発明は、第2の課題を解決するオフセット型フローティングナットを提供するものである。
そのナットプレート(3)に、前記フローティング機構(2)および固定プレート(1)からオフセットした位置に設けられた一以上のナット(11)と、を具備し、
前記フローティング機構(2)は、前記ナットプレート(3)に固定された保持ピン(4)と保持バネ(5)とが協働して、固定プレート(1)とナットプレート(3)とが平面方向に移動自在となるようにしたオフセット型フローティングナットである。
固定プレート(1)が、その両端にフランジ部(6)を有する偏平な台形に曲折され、
ナットプレート(3)が平面T字状に形成されて、そのTの脚部(3a)が固定プレート(1)の台形部(1a)内に収納されたオフセット型フローティングナットである。
請求項3に記載の本発明は、請求項1に記載のオフセット型フローティングナットにおいて、
固定プレート(1)が、その両端にフランジ部(6)を有する偏平な台形に曲折され、
ナットプレート(3)が、平面H字状に形成され、そのHの横棒部分(3b)のみが固定プレート(1)の台形部(1a)内に収納されたオフセット型フローティングナットである。
固定プレート(1)が、その両端にフランジ部(6)を有する偏平な台形に曲折され、
ナットプレート(3)が平面方形に形成されて、その一部が固定プレート(1)の台形部(1a)内に収納されたオフセット型フローティングナットである。
請求項5に記載の本発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のオフセット型フローティングナットにおいて、
前記ナットプレート(3)は、ナットプレート(3)の穿設孔の孔縁(3c)に固定したケース(7)と、そのケース(7)内に収納されて、平面方向に僅かに移動自在で、軸線回りには回り止め手段(8)を有する可動型のナット(11)とを有するオフセット型フローティングナットである。
固定プレート(1)の両フランジ部(6)が、第1部材(9)に固定され、その第1部材(9)から独立した第2部材(10)がナットプレート(3)のナット(11)にボルト(12)を介して固定されるオフセット型フローティングナットである。
また、このようにナットプレートをフローティングできることで第2部材を取付けるためのボルト挿通孔を小さくしてボルトとの整合を図ることができ、第2部材に大きな孔をあける必要が無いので、第2部材の強度低下が起きない。また、せん断力が作用した時のズレが小さくなる。
請求項3に記載の発明のように、ナットプレート3が、平面H字状に形成され、そのHの横棒部分3bのみが固定プレート1の台形部1a内に収納された場合には、第1部材9を第2部材10の任意の位置で、強固に固定できる。
請求項5に記載の発明のように、ナットプレート3に固定したケース7に可動型のナット11を設けた場合には、第2部材10の取付けの自由度がさらに増し、取り扱い易い、オフセット型フローティングナットとなる。
このオフセット型フローティングナット14は、図1〜図3に示す如く、固定プレート1と、その固定プレート1にフローティング機構2を介して接続されたナットプレート3とを有する。
固定プレート1は、金属板を偏平な台形状に曲折してその両端にフランジ部6を形成し、各フランジ部6にビス孔13を穿設している。このビス孔13は第1部材9にリベット等で取付けるための孔であり、スポット溶接等で第1部材9に取付ける場合は不要となる。
このフローティング機構2は、ナットプレート3に固定された保持ピン4と、その保持ピン4に止着された保持バネ5とからなる。この保持ピン4に保持バネ5を取付けるには、図4に示す如く、保持ピン4をナットプレート3に固定した状態で、それらを固定プレート1の孔1bに挿入し、保持バネ5を保持ピン4の外周に圧入し、その上縁の鍔部に保持バネ5の爪を係止すればよい。または、ナットプレート3をプレス機の台座に載せて、その上に固定プレート1、保持バネ5を重ねてセットし、その上から保持ピンをプレスしてナットプレート3に固定することもできる。これらの取付け法の選択は、保持バネのバネ強度、フローティングさせるための移動する力又は保持力等による。
即ち、図1においてナットプレート3は固定プレート1に対し矢印方向の平面内を移動できると共に、それに直行する平面内にも移動できる。
さらにナットプレート3は、フローティング機構2及び固定プレート1からオフセットした位置に、この例では3つのナット11が固定されている。
先ず、第1部材9に固定プレート1のフランジ部6をスポット溶接又は、リベットやビスにより固定する。次いで、第2部材10のボルト孔と、ナットプレート3のナット11のボルト孔とを整合させる。このときフローティング機構2の作用により、ナットプレート3は適宜位置に水平移動することができる。そしてボルト12を介し、第2部材10とナットプレート3のナット11とを螺着締結すればよい。
なお、この例では3本のナット11に夫々ボルト12を固定することができる。
このナットプレート3は、平面H型に形成され、そのHの横棒部分3bが固定プレート1の台形部1aに収納される。そして、ナットプレート3の四隅に夫々ナット11が固定されるものである。
この実施例は、一例として図9,図10の如く使用される。この例では、固定プレート1のフランジ部6が第1部材9にスポット溶接又はリベットやビスにより固定される。次いで、第2部材10のボルト孔と、ナットプレート3のナット11のボルト孔とが整合され、そこにボルト12が固定される。このときフローティング機構2の作用により、各ボルト孔とナット11とを整合することができる。次いで、第1部材9のボルト孔と図10において左側のナットプレート3のナット11のボルト孔とが整合される。このとき第2部材10を移動させて、第1部材9のボルト孔とナット11のボルト孔とを整合させて、ボルト12で固定する。
なお、このナット11内にボルトが進入したとき、回り止め手段8によって、軸のまわりに回り止めされる。即ち、このナット11は半径方向には移動するが、軸の周りには僅かの移動を許して固定される。このナット11をナットプレート3に用いると、図5,図9において、第2部材10のボルト孔とナット11のボルト孔とをさらに容易に整合させることができる。
このナットプレート3は細長い方形に形成され、その一端側が保持バネ5を介して固定プレート1の台形部1aに収納され、他端に一つのナット11が設けられたものである。
なお、このナット11を複数設けることもできる。その取付けは、図5に準じて行うことができる。
上記各実施例の各使用方法は一例を示すものであって、他の使用方法にも利用できる。
図9及び図10では、固定プレート1を第1部材9に固定したが、第1部材9,第2部材10以外の第3の部材に固定プレート1を固定し、その第3の部材を第1部材9及び第2部材10に固定することもできる。
1a 台形部
1b 孔
2 フローティング機構
3 ナットプレート
3a 脚部
3b 横棒部分
3c 孔縁
4 保持ピン
5 保持バネ
7 ケース
7a 受入口
8 回り止め手段
9 第1部材
10 第2部材
11 ナット
11a スカート部
12 ボルト
13 ビス孔
14 オフセット型フローティングナット
Claims (6)
- 固定プレート(1)と、その固定プレート(1)にフローティング機構(2)を介して接続されたナットプレート(3)と、
そのナットプレート(3)に、前記フローティング機構(2)および固定プレート(1)からオフセットした位置に設けられた一以上のナット(11)と、を具備し、
前記フローティング機構(2)は、前記ナットプレート(3)に固定された保持ピン(4)と保持バネ(5)とが協働して、固定プレート(1)とナットプレート(3)とが平面方向に移動自在となるようにしたオフセット型フローティングナット。 - 請求項1に記載のオフセット型フローティングナットにおいて、
固定プレート(1)が、その両端にフランジ部(6)を有する偏平な台形に曲折され、
ナットプレート(3)が平面T字状に形成されて、そのTの脚部(3a)が固定プレート(1)の台形部(1a)内に収納されたオフセット型フローティングナット。 - 請求項1に記載のオフセット型フローティングナットにおいて、
固定プレート(1)が、その両端にフランジ部(6)を有する偏平な台形に曲折され、
ナットプレート(3)が、平面H字状に形成され、そのHの横棒部分(3b)のみが固定プレート(1)の台形部(1a)内に収納されたオフセット型フローティングナット。 - 請求項1に記載のオフセット型フローティングナットにおいて、
固定プレート(1)が、その両端にフランジ部(6)を有する偏平な台形に曲折され、
ナットプレート(3)が平面方形に形成されて、その一部が固定プレート(1)の台形部(1a)内に収納されたオフセット型フローティングナット。 - 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のオフセット型フローティングナットにおいて、
前記ナットプレート(3)は、ナットプレート(3)の穿設孔の孔縁(3c)に固定したケース(7)と、そのケース(7)内に収納されて、平面方向に僅かに移動自在で、軸線回りには回り止め手段(8)を有する可動型のナット(11)とを有するオフセット型フローティングナット。 - 請求項2〜請求項5のいずれかに記載のオフセット型フローティングナットにおいて、
固定プレート(1)の両フランジ部(6)が、第1部材(9)に固定され、その第1部材(9)から独立した第2部材(10)がナットプレート(3)のナット(11)にボルト(12)を介して固定されるオフセット型フローティングナット。
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