JP2002242918A - フローティングナット - Google Patents
フローティングナットInfo
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16B—DEVICES FOR FASTENING OR SECURING CONSTRUCTIONAL ELEMENTS OR MACHINE PARTS TOGETHER, e.g. NAILS, BOLTS, CIRCLIPS, CLAMPS, CLIPS OR WEDGES; JOINTS OR JOINTING
- F16B5/00—Joining sheets or plates, e.g. panels, to one another or to strips or bars parallel to them
- F16B5/02—Joining sheets or plates, e.g. panels, to one another or to strips or bars parallel to them by means of fastening members using screw-thread
- F16B5/0208—Joining sheets or plates, e.g. panels, to one another or to strips or bars parallel to them by means of fastening members using screw-thread using panel fasteners, i.e. permanent attachments allowing for quick assembly
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16B—DEVICES FOR FASTENING OR SECURING CONSTRUCTIONAL ELEMENTS OR MACHINE PARTS TOGETHER, e.g. NAILS, BOLTS, CIRCLIPS, CLAMPS, CLIPS OR WEDGES; JOINTS OR JOINTING
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- Engineering & Computer Science (AREA)
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- Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 フローティングナットの、フローティング量
を増大させて、フローティングナットの適用対象を拡大
する。 【解決手段】 リテーナ5のスプライン形の開口5bの
径よりも、ナット6のフランジ6cの外径dfと、止め
環7の外径djとが大きいことを条件として、ナット6
の外周面のスプラインと、リテーナ5のスプライン形の
開口5bとのクリアランスを自由に設定する。ナット6
の外周面のスプラインとリテーナ5のスプライン形開口
5bとのクリアランスを、必要とされるフローティング
量に応じて決定することで、フローティングナット4の
適用対象を拡大することができる。
を増大させて、フローティングナットの適用対象を拡大
する。 【解決手段】 リテーナ5のスプライン形の開口5bの
径よりも、ナット6のフランジ6cの外径dfと、止め
環7の外径djとが大きいことを条件として、ナット6
の外周面のスプラインと、リテーナ5のスプライン形の
開口5bとのクリアランスを自由に設定する。ナット6
の外周面のスプラインとリテーナ5のスプライン形開口
5bとのクリアランスを、必要とされるフローティング
量に応じて決定することで、フローティングナット4の
適用対象を拡大することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高トルクでの締付
が可能なフローティングナットに関するものである。
が可能なフローティングナットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、宇宙ロケットの衛星カプセル
と、ロケット本体との関係のように、互いの接合部分の
寸法を予め決定して別々の工程で製造を行い、夫々を完
成させた後に接合を行う部材の場合には、両者を接合す
る接合部材に、製造過程で生ずる部材間の寸法公差内で
の寸法差を吸収することが可能な、いわゆるフローティ
ングナットを用いることが一般的である。
と、ロケット本体との関係のように、互いの接合部分の
寸法を予め決定して別々の工程で製造を行い、夫々を完
成させた後に接合を行う部材の場合には、両者を接合す
る接合部材に、製造過程で生ずる部材間の寸法公差内で
の寸法差を吸収することが可能な、いわゆるフローティ
ングナットを用いることが一般的である。
【0003】図4には、従来のフローティングナットの
平面図を、図5には、同フローティングナットの側面図
を一部断面で示している。従来のフローティングナット
1は、板材を立体的に折り曲げて形成したリテーナ2と
ナット3とで構成されている。リテーナ2は、図5に示
すように、クランク状に折り曲げられており、その両端
部には、互いに接合される部材の一方に対してリテーナ
2を固定する際に、リベット等を挿通するための穴2a
を有する。また、穴2aを有する両端部に対し一段高い
中央部は、図4に示すように幅を増加させて、ナット3
を挿通するための開口2bを形成している。
平面図を、図5には、同フローティングナットの側面図
を一部断面で示している。従来のフローティングナット
1は、板材を立体的に折り曲げて形成したリテーナ2と
ナット3とで構成されている。リテーナ2は、図5に示
すように、クランク状に折り曲げられており、その両端
部には、互いに接合される部材の一方に対してリテーナ
2を固定する際に、リベット等を挿通するための穴2a
を有する。また、穴2aを有する両端部に対し一段高い
中央部は、図4に示すように幅を増加させて、ナット3
を挿通するための開口2bを形成している。
【0004】一方、ナット3は、12ポイントナット
(外径が同軸同寸の六角形を30°ずらしたような形をし
たフランジ3c付きのナット。)を用いている。また、
ナット3は、かしめ部3dを備えている。この、かしめ
部3dは、ナット3を対応するボルト(図示省略)と係
合させた後に楕円状にかしめることで、ナット3の雌ネ
ジ3eをボルトの雄ネジに強力に密着させて、高い締付
トルクを維持する(回り止めを施す)ものである。
(外径が同軸同寸の六角形を30°ずらしたような形をし
たフランジ3c付きのナット。)を用いている。また、
ナット3は、かしめ部3dを備えている。この、かしめ
部3dは、ナット3を対応するボルト(図示省略)と係
合させた後に楕円状にかしめることで、ナット3の雌ネ
ジ3eをボルトの雄ネジに強力に密着させて、高い締付
トルクを維持する(回り止めを施す)ものである。
【0005】さらに、リテーナ2の開口2bには、ナッ
ト3の突起部3aに対応して、等間隔に12箇所の凹部
2cを形成している。この凹部2cにより、ナット3の
突起部3aに対する所定のクリアランスを確保しつつ、
凹部2cの間に位置する12箇所の凸部2dが、ナット
3の突起部3aに当接することで、開口2b内での、リ
テーナ2に対するナット3の回転角度を制限することが
できる。
ト3の突起部3aに対応して、等間隔に12箇所の凹部
2cを形成している。この凹部2cにより、ナット3の
突起部3aに対する所定のクリアランスを確保しつつ、
凹部2cの間に位置する12箇所の凸部2dが、ナット
3の突起部3aに当接することで、開口2b内での、リ
テーナ2に対するナット3の回転角度を制限することが
できる。
【0006】また、フローティングナット1の製造過程
において、ナット3をリテーナ2の開口2bに挿通した
後に、図5に示すように、突起部3aの上端部3bをか
しめ、開口2bの凹部2cの凹量より大きく突出させる
ことで、ナット3がリテーナ2の開口2bから抜け落ち
ることを防いでいる。
において、ナット3をリテーナ2の開口2bに挿通した
後に、図5に示すように、突起部3aの上端部3bをか
しめ、開口2bの凹部2cの凹量より大きく突出させる
ことで、ナット3がリテーナ2の開口2bから抜け落ち
ることを防いでいる。
【0007】上記フローティングナット1のリテーナ2
を、互いに接合される部材の一方に固定すると、ナット
3は、開口2bの凹部2cと、ナット3の突起部3aと
のクリアランスの分だけリテーナ2に対して偏芯し、接
合される他方の部材によって位置決めされるボルトとの
位置ズレを吸収して、確実な接合を行うことができる。
を、互いに接合される部材の一方に固定すると、ナット
3は、開口2bの凹部2cと、ナット3の突起部3aと
のクリアランスの分だけリテーナ2に対して偏芯し、接
合される他方の部材によって位置決めされるボルトとの
位置ズレを吸収して、確実な接合を行うことができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
フローティングナット1は、以下のような課題を包含し
ていた。フローティングナット1は、ナット3がリテー
ナ2の開口2bから抜け落ちることを防止するために、
図5に示すように、突起部3aの上端部3bをかしめ、
開口2bの凹部2cの凹量より大きく突出させている。
ところが、このかしめによる突出量には自ずと限界があ
る。よって、ナット3の突起部3aと、リテーナ2の凹
部2cとのクリアランス量を、このかしめにより増加す
ることができる突出量以下に制限する必要があった。
フローティングナット1は、以下のような課題を包含し
ていた。フローティングナット1は、ナット3がリテー
ナ2の開口2bから抜け落ちることを防止するために、
図5に示すように、突起部3aの上端部3bをかしめ、
開口2bの凹部2cの凹量より大きく突出させている。
ところが、このかしめによる突出量には自ずと限界があ
る。よって、ナット3の突起部3aと、リテーナ2の凹
部2cとのクリアランス量を、このかしめにより増加す
ることができる突出量以下に制限する必要があった。
【0009】この、ナット3の突起部3aと、リテーナ
2の凹部2cとのクリアランス量は、リテーナ2に対す
るナット3のフローティング量に直接関係するものであ
る。このため、従来のフローティングナット1は、フロ
ーティング量が少なく、吸収することが可能な寸法差も
小さくなり、適用対象が制限されるものであった。
2の凹部2cとのクリアランス量は、リテーナ2に対す
るナット3のフローティング量に直接関係するものであ
る。このため、従来のフローティングナット1は、フロ
ーティング量が少なく、吸収することが可能な寸法差も
小さくなり、適用対象が制限されるものであった。
【0010】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、リテーナによってナッ
トをフローティング支持するフローティングナットの、
フローティング量を増大させて、フローティングナット
の適用対象を拡大することにある。
あり、その目的とするところは、リテーナによってナッ
トをフローティング支持するフローティングナットの、
フローティング量を増大させて、フローティングナット
の適用対象を拡大することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の、本発明の請求項1に係るフローティングナットは、
リテーナの開口に挿通したナットを前記リテーナに対し
フローティング支持するフローティングナットであっ
て、前記ナットは、外周面に所定の径差を有する凹凸部
を、底部に前記リテーナの開口以上の外径を有するフラ
ンジを有し、かつ、該フランジから前記リテーナの開口
部分の厚さ以上離間した高さに、前記リテーナの開口以
上の外径を有する止め環を着脱自在に備え、前記リテー
ナの開口は、前記ナットの外周面の凹凸部に対し所望の
クリアランスを確保した相似形をなすことを特徴とす
る。
の、本発明の請求項1に係るフローティングナットは、
リテーナの開口に挿通したナットを前記リテーナに対し
フローティング支持するフローティングナットであっ
て、前記ナットは、外周面に所定の径差を有する凹凸部
を、底部に前記リテーナの開口以上の外径を有するフラ
ンジを有し、かつ、該フランジから前記リテーナの開口
部分の厚さ以上離間した高さに、前記リテーナの開口以
上の外径を有する止め環を着脱自在に備え、前記リテー
ナの開口は、前記ナットの外周面の凹凸部に対し所望の
クリアランスを確保した相似形をなすことを特徴とす
る。
【0012】本発明によれば、リテーナの開口は、ナッ
トの外周面の凹凸部に対し所望のクリアランスを確保し
た相似形をなしていることから、前記ナットは、前記ク
リアランスの分だけリテーナに対して偏芯することがで
きる。また、前記ナットは、底部に前記リテーナの開口
以上の外径を有するフランジを有し、かつ、該フランジ
から前記リテーナの開口部分の厚さ以上離間した高さ
に、前記リテーナの開口以上の外径を有する止め環を着
脱自在に備えているので、前記ナットは、前記リテーナ
に対し、軸方向に移動可能である。なお、前記リテーナ
に対する前記ナットの軸方向の可動範囲は、前記フラン
ジと前記止め環とで制限され、前記ナットが前記リテー
ナから脱落することはない。
トの外周面の凹凸部に対し所望のクリアランスを確保し
た相似形をなしていることから、前記ナットは、前記ク
リアランスの分だけリテーナに対して偏芯することがで
きる。また、前記ナットは、底部に前記リテーナの開口
以上の外径を有するフランジを有し、かつ、該フランジ
から前記リテーナの開口部分の厚さ以上離間した高さ
に、前記リテーナの開口以上の外径を有する止め環を着
脱自在に備えているので、前記ナットは、前記リテーナ
に対し、軸方向に移動可能である。なお、前記リテーナ
に対する前記ナットの軸方向の可動範囲は、前記フラン
ジと前記止め環とで制限され、前記ナットが前記リテー
ナから脱落することはない。
【0013】また、本発明の請求項2に係るフローティ
ングナットは、請求項1記載のフローティングナットに
おいて、前記ナットの凹凸部と前記リテーナの相似形の
開口とのクリアランスを、必要とされるフローティング
量に応じて決定するものである。
ングナットは、請求項1記載のフローティングナットに
おいて、前記ナットの凹凸部と前記リテーナの相似形の
開口とのクリアランスを、必要とされるフローティング
量に応じて決定するものである。
【0014】本発明によれば、前記ナットの凹凸部と前
記リテーナの相似形の開口とのクリアランスを、必要と
されるフローティング量に応じて決定するので、所望の
フローティング量を得ることができる。なお、本発明に
おいても、前記リテーナに対する前記ナットの軸方向の
可動範囲は、前記フランジと前記止め環とで制限される
ので、前記ナットが前記リテーナから脱落することはな
い。
記リテーナの相似形の開口とのクリアランスを、必要と
されるフローティング量に応じて決定するので、所望の
フローティング量を得ることができる。なお、本発明に
おいても、前記リテーナに対する前記ナットの軸方向の
可動範囲は、前記フランジと前記止め環とで制限される
ので、前記ナットが前記リテーナから脱落することはな
い。
【0015】また、本発明の請求項3に係るフローティ
ングナットは、請求項1記載のフローティングナットに
おいて、前記ナットの凹凸部と前記リテーナの相似形の
開口とのクリアランスを、1.52mm以上としている。
ングナットは、請求項1記載のフローティングナットに
おいて、前記ナットの凹凸部と前記リテーナの相似形の
開口とのクリアランスを、1.52mm以上としている。
【0016】本発明では、前記ナットの凹凸部と前記リ
テーナの相似形の開口とのクリアランスを、1.52mm以上
としたことで、一方向あたり0.76mm以上のフローティン
グ量を得ることができる。なお、本発明においても、前
記リテーナに対する前記ナットの軸方向の可動範囲は、
前記フランジと前記止め環とで制限されるので、前記ナ
ットが前記リテーナから脱落することはない。
テーナの相似形の開口とのクリアランスを、1.52mm以上
としたことで、一方向あたり0.76mm以上のフローティン
グ量を得ることができる。なお、本発明においても、前
記リテーナに対する前記ナットの軸方向の可動範囲は、
前記フランジと前記止め環とで制限されるので、前記ナ
ットが前記リテーナから脱落することはない。
【0017】本発明の請求項4に係るフローティングナ
ットは、請求項1から3の何れか1項記載のフローティ
ングナットにおいて、前記ナットの外周面に設けた凹凸
部は、スプラインとしたものである。
ットは、請求項1から3の何れか1項記載のフローティ
ングナットにおいて、前記ナットの外周面に設けた凹凸
部は、スプラインとしたものである。
【0018】本発明では、スプラインの凹凸形状によっ
て、前記ナットの外周面に、所定の径差を有する凹凸部
を得るものである。そして、本発明によれば、リテーナ
の開口は、ナットの外周面の凹凸部に対し所望のクリア
ランスを確保したスプライン形をなし、前記ナットは、
前記クリアランスの分だけリテーナに対して偏芯するこ
とができる。また、本発明においても、前記リテーナに
対する前記ナットの軸方向の可動範囲は、前記フランジ
と前記止め環とで制限されるので、前記ナットが前記リ
テーナから脱落することはない。
て、前記ナットの外周面に、所定の径差を有する凹凸部
を得るものである。そして、本発明によれば、リテーナ
の開口は、ナットの外周面の凹凸部に対し所望のクリア
ランスを確保したスプライン形をなし、前記ナットは、
前記クリアランスの分だけリテーナに対して偏芯するこ
とができる。また、本発明においても、前記リテーナに
対する前記ナットの軸方向の可動範囲は、前記フランジ
と前記止め環とで制限されるので、前記ナットが前記リ
テーナから脱落することはない。
【0019】本発明の請求項5に係るフローティングナ
ットは、請求項1から4の何れか1項記載のフローティ
ングナットにおいて、前記ナットの外周面に設けた凹凸
部には、前記止め環を嵌入する溝を有するものである。
ットは、請求項1から4の何れか1項記載のフローティ
ングナットにおいて、前記ナットの外周面に設けた凹凸
部には、前記止め環を嵌入する溝を有するものである。
【0020】本発明では、前記ナットの外周面に設けた
凹凸部には、前記止め環を嵌入する溝を有することによ
り、前記止め環の正確な位置決めを行う。また、前記止
め環の脱落防止にも寄与する。
凹凸部には、前記止め環を嵌入する溝を有することによ
り、前記止め環の正確な位置決めを行う。また、前記止
め環の脱落防止にも寄与する。
【0021】また、本発明の請求項6に係るフローティ
ングナットは、請求項1から5の何れか1項記載のフロ
ーティングナットにおいて、前記ナットにかしめ部を備
えるものである。
ングナットは、請求項1から5の何れか1項記載のフロ
ーティングナットにおいて、前記ナットにかしめ部を備
えるものである。
【0022】本発明では、前記ナットを対応するボルト
と係合させた後に、前記かしめ部を楕円状にかしめ(変
形させまたはかしめ)ることで、前記ナットの雌ネジを
前記ボルトの雄ネジに強力に密着させて、回り止めと
し、高い締付トルクを維持する。
と係合させた後に、前記かしめ部を楕円状にかしめ(変
形させまたはかしめ)ることで、前記ナットの雌ネジを
前記ボルトの雄ネジに強力に密着させて、回り止めと
し、高い締付トルクを維持する。
【0023】また、本発明の請求項7に係るフローティ
ングナットは、請求項1から6の何れか1項記載のフロ
ーティングナットにおいて、前記リテーナは、立体的に
折り曲げられた板状部品となっている。
ングナットは、請求項1から6の何れか1項記載のフロ
ーティングナットにおいて、前記リテーナは、立体的に
折り曲げられた板状部品となっている。
【0024】本発明によれば、前記ナットは、フランジ
から前記板状部材の厚さ以上に離間した高さに止め環を
備えることで、前記ナットは、前記リテーナに対し、軸
方向に移動可能である。なお、前記リテーナに対する前
記ナットの軸方向の可動範囲は、前記フランジと前記止
め環とで制限され、前記ナットが前記リテーナから脱落
することはない。
から前記板状部材の厚さ以上に離間した高さに止め環を
備えることで、前記ナットは、前記リテーナに対し、軸
方向に移動可能である。なお、前記リテーナに対する前
記ナットの軸方向の可動範囲は、前記フランジと前記止
め環とで制限され、前記ナットが前記リテーナから脱落
することはない。
【0025】また、本発明の請求項8に係るフローティ
ングナットは、請求項1から7の何れか1項記載のフロ
ーティングナットにおいて、前記リテーナおよび前記ナ
ットに、前記凹凸部と前記相似形の開口とのかじり防
止、錆防止のための表面処理を施したものである。
ングナットは、請求項1から7の何れか1項記載のフロ
ーティングナットにおいて、前記リテーナおよび前記ナ
ットに、前記凹凸部と前記相似形の開口とのかじり防
止、錆防止のための表面処理を施したものである。
【0026】よって、本発明によれば、前記ナットの凹
凸部と前記リテーナの相似形の開口とのかじり、前記リ
テーナおよび前記ナットの錆の発生を効果的に抑えるこ
とができる。
凸部と前記リテーナの相似形の開口とのかじり、前記リ
テーナおよび前記ナットの錆の発生を効果的に抑えるこ
とができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。ここで、図1には、本発明の
実施の形態に係るフローティングナットの平面図を、図
2には、同フローティングナットの側面図を一部断面で
示し、さらに、図3には、図2のA−A線における断面
図を示している。
図面に基づいて説明する。ここで、図1には、本発明の
実施の形態に係るフローティングナットの平面図を、図
2には、同フローティングナットの側面図を一部断面で
示し、さらに、図3には、図2のA−A線における断面
図を示している。
【0028】本発明の実施の形態に係るフローティング
ナット4は、板材を立体的に折り曲げて形成したリテー
ナ5と、ナット6と、止め環7とで構成されている。リ
テーナ5は、図2に示すように、クランク状に折り曲げ
られており、その両端部には、フローティングナット4
を用いて2つの部材を接合する際に、互いに接合される
部材の一方に対してリテーナ5を固定するための、リベ
ット等を挿通する穴5aを有する。また、穴5aを有す
る両端部に対し一段高い中央部は、図1、図3に示すよ
うに幅を増加させて、ナット6を挿通するための開口5
bを形成している。なお、リテーナ5の両端部と中央部
との段差は、ナット6のフランジ6cの高さ以上とし、
当該段差内にナット6のフランジ6cが収まるようにす
る。
ナット4は、板材を立体的に折り曲げて形成したリテー
ナ5と、ナット6と、止め環7とで構成されている。リ
テーナ5は、図2に示すように、クランク状に折り曲げ
られており、その両端部には、フローティングナット4
を用いて2つの部材を接合する際に、互いに接合される
部材の一方に対してリテーナ5を固定するための、リベ
ット等を挿通する穴5aを有する。また、穴5aを有す
る両端部に対し一段高い中央部は、図1、図3に示すよ
うに幅を増加させて、ナット6を挿通するための開口5
bを形成している。なお、リテーナ5の両端部と中央部
との段差は、ナット6のフランジ6cの高さ以上とし、
当該段差内にナット6のフランジ6cが収まるようにす
る。
【0029】ナット6は、外周面にスプラインを形成
し、スプラインの凸部6aと凹部6bとの間に所定の径
差を設けている。本発明の実施の形態では、スプライン
の凸部6aと凹部6bとの径差は、図3に示すように、
スプラインの凸部6aの直径をdOとし、スプラインの
凹部6bの直径をdiとしている。また、ナット6の底
部に設けたフランジ6cは、リテーナ5の開口径(スプ
ライン形の凸部5cの直径Di)以上の外径dfを有す
る。
し、スプラインの凸部6aと凹部6bとの間に所定の径
差を設けている。本発明の実施の形態では、スプライン
の凸部6aと凹部6bとの径差は、図3に示すように、
スプラインの凸部6aの直径をdOとし、スプラインの
凹部6bの直径をdiとしている。また、ナット6の底
部に設けたフランジ6cは、リテーナ5の開口径(スプ
ライン形の凸部5cの直径Di)以上の外径dfを有す
る。
【0030】さらに、図2に示すように、スプラインの
凸部6aの、フランジ6cからリテーナ5の厚さ(B)
以上離間した高さに、溝6fを設けている。そして、溝
6fに、リテーナ5の開口径(スプライン形の凸部5c
の直径Di)以上の外径djを有する止め環7を嵌入させ
ている。なお、ナット6は、かしめ部6dを備えてい
る。そして、ナット3を対応するボルトと係合させた後
に、かしめ部6dを楕円状にかしめることで、ナット6
の雌ネジ6eをボルトの雄ネジ(図示省略)に強力に密
着させて、高い締付トルクを維持することができる。
凸部6aの、フランジ6cからリテーナ5の厚さ(B)
以上離間した高さに、溝6fを設けている。そして、溝
6fに、リテーナ5の開口径(スプライン形の凸部5c
の直径Di)以上の外径djを有する止め環7を嵌入させ
ている。なお、ナット6は、かしめ部6dを備えてい
る。そして、ナット3を対応するボルトと係合させた後
に、かしめ部6dを楕円状にかしめることで、ナット6
の雌ネジ6eをボルトの雄ネジ(図示省略)に強力に密
着させて、高い締付トルクを維持することができる。
【0031】さらに、リテーナ5の開口5bは、ナット
6のスプラインの凸部6a及び凹部6bに対し所望のク
リアランスを確保した相似形(スプライン形)となって
いる。本発明の実施の形態では、スプライン形の開口5
bの、凸部5cと凹部5dとの径差は、図3に示すよう
に、スプライン形の凸部5cの直径をDiとしスプライ
ン形の凹部5dの直径をDOとしている。また、ナット
6のスプラインの凸部6aの厚さをtとしたとき、スプ
ライン形の開口5bの、凹部5dの幅をTとしている。
6のスプラインの凸部6a及び凹部6bに対し所望のク
リアランスを確保した相似形(スプライン形)となって
いる。本発明の実施の形態では、スプライン形の開口5
bの、凸部5cと凹部5dとの径差は、図3に示すよう
に、スプライン形の凸部5cの直径をDiとしスプライ
ン形の凹部5dの直径をDOとしている。また、ナット
6のスプラインの凸部6aの厚さをtとしたとき、スプ
ライン形の開口5bの、凹部5dの幅をTとしている。
【0032】上記フローティングナット4の組み立て手
順は、まず、ナット6のスプラインの凸部6aと凹部6
bとを、リテーナ5のスプライン形の開口5bの、凸部
5cと凹部5dとに、各々位置合わせして挿通する。続
いて、ナット6の溝6fに止め環7を嵌入する。このと
き、図2に示すように、止め環7とナット6のフランジ
6cとの間に、リテーナ5が位置する様にする。
順は、まず、ナット6のスプラインの凸部6aと凹部6
bとを、リテーナ5のスプライン形の開口5bの、凸部
5cと凹部5dとに、各々位置合わせして挿通する。続
いて、ナット6の溝6fに止め環7を嵌入する。このと
き、図2に示すように、止め環7とナット6のフランジ
6cとの間に、リテーナ5が位置する様にする。
【0033】なお、本発明の実施の形態に係るフローテ
ィングナット4は、スプラインの溝数nを8としている
が、溝数nは必要に応じて変更するものであり、例え
ば、n=2m±1(m=2〜6の整数)の範囲内で選択
するものとする。
ィングナット4は、スプラインの溝数nを8としている
が、溝数nは必要に応じて変更するものであり、例え
ば、n=2m±1(m=2〜6の整数)の範囲内で選択
するものとする。
【0034】また、上記フローティングナット4は、リ
テーナ5およびナット6に、必要な強度を考慮した材料
を用いると共に、ナット6のスプラインとリテーナ5の
スプライン型の開口とのかじり防止や、錆防止のための
表面処理を施している。リテーナ5およびナット6に
は、強度の面から、高炭素クロム・マンガン鋼を熱処理
によりHRC40〜50として用い、さらに、スプライン部
のかじり防止や、錆防止の観点から、メッキ処理や二硫
化モリブデンの塗付等の表面処理を施している。
テーナ5およびナット6に、必要な強度を考慮した材料
を用いると共に、ナット6のスプラインとリテーナ5の
スプライン型の開口とのかじり防止や、錆防止のための
表面処理を施している。リテーナ5およびナット6に
は、強度の面から、高炭素クロム・マンガン鋼を熱処理
によりHRC40〜50として用い、さらに、スプライン部
のかじり防止や、錆防止の観点から、メッキ処理や二硫
化モリブデンの塗付等の表面処理を施している。
【0035】上記構成を有する本発明の実施の形態によ
り得られる作用効果は、以下の通りである。まず、リテ
ーナ5の開口5bは、ナット6の外周面の凸部6aおよ
び凹部6bに対し所望のクリアランスを確保した相似形
をなしていることから、ナット6は、かかるクリアラン
スの分だけリテーナ5に対して偏芯することができる。
また、ナット6は、底部にリテーナ5の開口径(凸部5
cの直径Di)以上の外径dfを有するフランジ6cを有
し、かつ、フランジ6cからリテーナ5の開口部分の厚
さB以上に離間した高さに、リテーナ5の開口径(凸部
5cの直径D i)以上の外径djを有する止め環7を着脱
自在に備えているので、ナット6は、リテーナ5に対
し、軸方向に移動可能である。しかも、リテーナ5に対
するナット6の軸方向の可動範囲は、フランジ6cと止
め環7とで制限され、ナット6がリテーナ5から脱落す
ることはない。
り得られる作用効果は、以下の通りである。まず、リテ
ーナ5の開口5bは、ナット6の外周面の凸部6aおよ
び凹部6bに対し所望のクリアランスを確保した相似形
をなしていることから、ナット6は、かかるクリアラン
スの分だけリテーナ5に対して偏芯することができる。
また、ナット6は、底部にリテーナ5の開口径(凸部5
cの直径Di)以上の外径dfを有するフランジ6cを有
し、かつ、フランジ6cからリテーナ5の開口部分の厚
さB以上に離間した高さに、リテーナ5の開口径(凸部
5cの直径D i)以上の外径djを有する止め環7を着脱
自在に備えているので、ナット6は、リテーナ5に対
し、軸方向に移動可能である。しかも、リテーナ5に対
するナット6の軸方向の可動範囲は、フランジ6cと止
め環7とで制限され、ナット6がリテーナ5から脱落す
ることはない。
【0036】そして、フローティングナット4を用いて
2つの部材を接合する際に、リテーナ5を、互いに接合
される部材の一方に固定すると、ナット6は、ナット6
の外周面のスプラインと、リテーナ5のスプライン形の
開口5bとのクリアランスの分だけリテーナ5に対して
偏芯し、接合される他方の部材によって位置決めされる
ボルトとの位置ズレを吸収し、確実な接合を行うことが
できる。
2つの部材を接合する際に、リテーナ5を、互いに接合
される部材の一方に固定すると、ナット6は、ナット6
の外周面のスプラインと、リテーナ5のスプライン形の
開口5bとのクリアランスの分だけリテーナ5に対して
偏芯し、接合される他方の部材によって位置決めされる
ボルトとの位置ズレを吸収し、確実な接合を行うことが
できる。
【0037】すなわち、本発明の実施の形態に係るフロ
ーティングナット4は、リテーナ5の開口径(凸部5c
の直径Di)よりも、ナット6のフランジ6cの外径df
と、止め環7の外径djとが大きいことを条件として、
ナット6の外周面のスプラインと、リテーナ5のスプラ
イン形の開口5bとのクリアランスを自由に設定し、リ
テーナに対するナット6のフローティング量を、必要な
だけ確保することが可能となる。そして、ナット6の外
周面のスプラインとリテーナ5のスプライン形の開口5
bとのクリアランスを、必要とされるフローティング量
に応じて決定することで、フローティングナット4の適
用対象を拡大することができる。
ーティングナット4は、リテーナ5の開口径(凸部5c
の直径Di)よりも、ナット6のフランジ6cの外径df
と、止め環7の外径djとが大きいことを条件として、
ナット6の外周面のスプラインと、リテーナ5のスプラ
イン形の開口5bとのクリアランスを自由に設定し、リ
テーナに対するナット6のフローティング量を、必要な
だけ確保することが可能となる。そして、ナット6の外
周面のスプラインとリテーナ5のスプライン形の開口5
bとのクリアランスを、必要とされるフローティング量
に応じて決定することで、フローティングナット4の適
用対象を拡大することができる。
【0038】例えば、図4、図5に示す従来のフローテ
ィングナット1のフローティング量は、前後左右(全方
向)に0.25mmが限度であったとすると、本発明の実施の
形態に係るフローティングナット4によれば、ナット6
の外周面のスプラインと、リテーナ5のスプライン形の
開口5bとのクリアランスを、DO−dO≧1.52mm、D i
―di≧1.52mm、T−t≧1.52mmとすることにより、前
後左右(全方向)に0.76mm以上のフローティング量を得
ることができる。
ィングナット1のフローティング量は、前後左右(全方
向)に0.25mmが限度であったとすると、本発明の実施の
形態に係るフローティングナット4によれば、ナット6
の外周面のスプラインと、リテーナ5のスプライン形の
開口5bとのクリアランスを、DO−dO≧1.52mm、D i
―di≧1.52mm、T−t≧1.52mmとすることにより、前
後左右(全方向)に0.76mm以上のフローティング量を得
ることができる。
【0039】また、本発明の実施の形態に係るフローテ
ィングナット4は、ナット6の外周面に設けたスプライ
ンの凸部6aに溝6fを設け、溝6fに止め環7を嵌入
することにより、止め環7の正確な位置決めを行うこと
が可能である。また、溝6fは、止め環7の脱落防止に
も寄与することができる。加えて、凸部6aの幅は、幅
tのスプライン形状であり、この値tは、噛み込み幅が
小さい従来例(図4、図5)の12ポイントナット3の
山頂幅より大きいものである。よって、凸部6a破断強
度が従来例に比して大きく、従来は生じ易かったいわゆ
る山頂崩れの発生を防止できる。
ィングナット4は、ナット6の外周面に設けたスプライ
ンの凸部6aに溝6fを設け、溝6fに止め環7を嵌入
することにより、止め環7の正確な位置決めを行うこと
が可能である。また、溝6fは、止め環7の脱落防止に
も寄与することができる。加えて、凸部6aの幅は、幅
tのスプライン形状であり、この値tは、噛み込み幅が
小さい従来例(図4、図5)の12ポイントナット3の
山頂幅より大きいものである。よって、凸部6a破断強
度が従来例に比して大きく、従来は生じ易かったいわゆ
る山頂崩れの発生を防止できる。
【0040】また、ナット6を対応するボルトと係合さ
せた後に、かしめ部6dを楕円状にかしめ(変形させま
たはかしめ)ることで、ナット6の雌ネジ6eを図示し
ないボルトの雄ネジに強力に密着させて、回り止めを施
し、高い締付トルクを維持することができる。
せた後に、かしめ部6dを楕円状にかしめ(変形させま
たはかしめ)ることで、ナット6の雌ネジ6eを図示し
ないボルトの雄ネジに強力に密着させて、回り止めを施
し、高い締付トルクを維持することができる。
【0041】また、リテーナ5は、クランク状に折り曲
げられた板状部品となっているので、ナット6は、板状
のリテーナ5にフローティング支持され、前後左右(全
方向)にも、軸方向にも、必要なフローティング量を確
保することができる。さらに、リテーナ5およびナット
6に、かじり防止、錆防止のための表面処理を施すこと
で、かかる不具合の発生を効果的に抑えることができ
る。
げられた板状部品となっているので、ナット6は、板状
のリテーナ5にフローティング支持され、前後左右(全
方向)にも、軸方向にも、必要なフローティング量を確
保することができる。さらに、リテーナ5およびナット
6に、かじり防止、錆防止のための表面処理を施すこと
で、かかる不具合の発生を効果的に抑えることができ
る。
【0042】なお、本発明の実施の形態において、リテ
ーナ5の形状は、図示のクランク形状に限定されるもの
ではなく、必要に応じてその形状を選択するものとす
る。また、リテーナ5およびナット6の材料は、高炭素
鋼に限定されるものでもない。
ーナ5の形状は、図示のクランク形状に限定されるもの
ではなく、必要に応じてその形状を選択するものとす
る。また、リテーナ5およびナット6の材料は、高炭素
鋼に限定されるものでもない。
【0043】
【発明の効果】本発明はこのように構成したので、以下
のような効果を有する。すなわち、本発明に係るフロー
ティングナットによれば、リテーナによってナットをフ
ローティング支持するフローティングナットの、フロー
ティング量を、必要に応じて増大させることが可能とな
り、フローティングナットの適用対象を拡大することが
可能となる。
のような効果を有する。すなわち、本発明に係るフロー
ティングナットによれば、リテーナによってナットをフ
ローティング支持するフローティングナットの、フロー
ティング量を、必要に応じて増大させることが可能とな
り、フローティングナットの適用対象を拡大することが
可能となる。
【図1】本発明の実施の形態に係るフローティングナッ
トの平面図である。
トの平面図である。
【図2】図1に示すフローティングナットの側面図を一
部断面で示したものである。
部断面で示したものである。
【図3】図2のA−A線における断面図である。
【図4】従来のフローティングナットの平面図である。
【図5】図4に示すフローティングナットの側面図を一
部断面で示したものである。
部断面で示したものである。
4 フローティングナット 5 リテーナ 5a 穴 5b 開口 5c 凹部 5d 凸部 6 ナット 6a 凸部 6b 凹部 6c フランジ 6d かしめ部 6f 溝 7 止め環
Claims (8)
- 【請求項1】 リテーナの開口に挿通したナットを前記
リテーナに対しフローティング支持するフローティング
ナットであって、 前記ナットは、外周面に所定の径差を有する凹凸部を、
底部に前記リテーナの開口以上の外径を有するフランジ
を有し、かつ、該フランジから前記リテーナの開口部分
の厚さ以上離間した高さに、前記リテーナの開口以上の
外径を有する止め環を着脱自在に備え、 前記リテーナの開口は、前記ナットの外周面の凹凸部に
対し所望のクリアランスを確保した相似形をなすことを
特徴とするフローティングナット。 - 【請求項2】 前記ナットの凹凸部と前記リテーナの相
似形の開口とのクリアランスを、必要とされるフローテ
ィング量に応じて決定することを特徴とする請求項1記
載のフローティングナット。 - 【請求項3】 前記ナットの凹凸部と前記リテーナの相
似形の開口とのクリアランスを、1.52mm以上としたこと
を特徴とする請求項1記載のフローティングナット。 - 【請求項4】 前記ナットの外周面に設けた凹凸部は、
スプラインであることを特徴とする請求項1から3の何
れか1項記載のフローティングナット。 - 【請求項5】 前記ナットの外周面に設けた凹凸部に
は、前記止め環を嵌入する溝を有することを特徴とする
請求項1から4の何れか1項記載のフローティングナッ
ト。 - 【請求項6】 前記ナットにかしめ部を備えることを特
長とする請求項1から5の何れか1項記載のフローティ
ングナット。 - 【請求項7】 前記リテーナは、立体的に折り曲げられ
た板状部品であることを特徴とする請求項1から6の何
れか1項記載のフローティングナット。 - 【請求項8】 前記リテーナおよび前記ナットに、前記
凹凸部と前記相似形の開口とのかじり防止、錆防止のた
めの表面処理を施したことを特徴とする請求項1から7
の何れか1項記載のフローティングナット。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001036928A JP2002242918A (ja) | 2001-02-14 | 2001-02-14 | フローティングナット |
US10/068,881 US6637993B2 (en) | 2001-02-14 | 2002-02-11 | Floating nut |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001036928A JP2002242918A (ja) | 2001-02-14 | 2001-02-14 | フローティングナット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002242918A true JP2002242918A (ja) | 2002-08-28 |
Family
ID=18900129
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001036928A Pending JP2002242918A (ja) | 2001-02-14 | 2001-02-14 | フローティングナット |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6637993B2 (ja) |
JP (1) | JP2002242918A (ja) |
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-
2001
- 2001-02-14 JP JP2001036928A patent/JP2002242918A/ja active Pending
-
2002
- 2002-02-11 US US10/068,881 patent/US6637993B2/en not_active Expired - Fee Related
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KR20200025220A (ko) * | 2018-08-29 | 2020-03-10 | 김종원 | 서랍용 인서트 너트 |
KR102199824B1 (ko) | 2018-08-29 | 2021-01-07 | 김종원 | 서랍용 인서트 너트 |
JP7360570B1 (ja) | 2021-09-28 | 2023-10-12 | 寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司 | フローティングナットアセンブリ及び電力消費機器 |
JP2023545649A (ja) * | 2021-09-28 | 2023-10-31 | 寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司 | フローティングナットアセンブリ及び電力消費機器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
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US20020110438A1 (en) | 2002-08-15 |
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