JP6321458B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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本発明は、空気入りタイヤに関する。
従来、トレッド踏面に、タイヤ周方向に連続して延びる少なくとも2本の主溝と、2本の当該主溝間に区画されるリブ状陸部とを備えるとともに、リブ状陸部に、当該陸部を横切るようにタイヤ幅方向に延びる溝またはサイプを配設した空気入りタイヤが、種々提案されている。例えば、特許文献1には、タイヤの静粛性を向上させることを目的に、リブ状陸部に、タイヤ周方向に傾斜するとともに、リブ状陸部を横切るサイプを配設し、当該サイプがトレッド表面での開口幅が拡大した溝様の肥大部を有している空気入りタイヤが提案されている。
特開平6−55912号公報
ところで、このような従来のタイヤでは、静粛性を向上させることはできるものの、さらに、ウェット路面走行時でのウェットブレーキ性能、および操縦安定性の向上も求められていた。
そこで、本発明は、ウェットブレーキ性能および操縦安定性を向上させることが可能な空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明の空気入りタイヤは、トレッド踏面に、タイヤ周方向に連続して延びる少なくとも2本の主溝と、2本の当該主溝間に区画される第1陸部とを備える空気入りタイヤであって、前記第1陸部に、一端が当該第1陸部に隣接する一方側の前記主溝に開口し、他端が当該第1陸部内で終端する、タイヤ周方向に対して傾斜する第1傾斜溝が配設され、さらに、前記第1陸部に、一端が前記第1傾斜溝に開口し、他端が前記第1陸部に隣接する他方側の前記主溝に開口する、第1サイプが配設され、前記第1サイプは、タイヤ周方向に対して延びる角度が異なり、且つ、前記第1サイプの一端側から順にそれぞれが連結した、第1サイプ部分から第nサイプ部分(2≦n)までで構成されることを特徴とする。
本発明の空気入りタイヤによれば、ウェットブレーキ性能および操縦安定性を向上させることができる。
さらに、本発明の空気入りタイヤでは、タイヤ赤道線が、前記第1傾斜溝の前記他端と、前記第1サイプの前記他端との間に位置している。この構成によれば、操縦安定性および排水性をさらに向上させることができる。
なお、本発明において、「サイプ」とは、適用リムに組み付けたタイヤに規定の空気圧を充填して最大負荷能力に対応する荷重を負荷させた接地条件で閉塞し、適用リムに組み付けたタイヤに規定の空気圧を充填した無負荷状態では接地面内で開口する溝を指すものとする。なお、「適用リム」とは、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会)のJATMA YEAR BOOK、欧州ではETRTO(The European Tyre and Rim Technical Organization)のSTANDARDS MANUAL、米国ではTRA(The Tire and Rim Association,Inc.)のYEAR BOOK等に記載されている、適用サイズにおける標準リム(ETRTOのSTANDARDS MANUALではMeasuring Rim、TRAのYEAR BOOKではDesign Rim)を指す。また、「適用リムに組み付けたタイヤに規定の空気圧を充填し」た状態とは、タイヤを上記の適用リムに装着し、JATMA等に記載されている、適用サイズ・プライレーティングにおける単輪の最大負荷能力に対応する空気圧(最高空気圧)とした状態を指し、「最大負荷能力」とは、上記の規格でタイヤに負荷されることが許容される最大の質量をいう。なお、ここでいう空気は、窒素ガス等の不活性ガスその他に置換することも可能である。
ここで、本発明の空気入りタイヤでは、前記第1サイプが、第1サイプ部分および第2サイプ部分で構成され(n=2)、前記第1傾斜溝および前記第1サイプ部分がなす角度αが、当該第1サイプ部分および前記第2サイプ部分がなす角度βよりも小さいことが好ましい。この構成によれば、ウェットブレーキ性能および操縦安定性をさらに向上させることができる。
なお、本発明において、「角度α」は、第1サイプ部分の一端(第1サイプの一端)を頂点に、第1傾斜溝と第1サイプ部分とで挟まれる角度のうち小さい方の角度を指す。また、本発明において、「角度β」は、第1サイプ部分と第2サイプ部分との連結部を頂点に、第1サイプ部分と第2サイプ部分とで挟まれる角度のうち小さい方の角度を指す。
また、本発明の空気入りタイヤでは、前記第1傾斜溝が開口する一方側の前記主溝は、前記第1サイプが開口する他方側の前記主溝よりも溝幅が大きいことが好ましい。この構成によれば、排水性を向上させることができる。
また、本発明の空気入りタイヤは、トレッド踏面に、タイヤ周方向に連続して延びる少なくとも2本の主溝と、2本の当該主溝間に区画される第1陸部とを備える空気入りタイヤであって、前記第1陸部に、一端が当該第1陸部に隣接する一方側の前記主溝に開口し、他端が当該第1陸部内で終端する、タイヤ周方向に対して傾斜する第1傾斜溝が配設され、さらに、前記第1陸部に、一端が前記第1傾斜溝に開口し、他端が前記第1陸部に隣接する他方側の前記主溝に開口する、第1サイプが配設され、前記第1サイプは、タイヤ周方向に対して延びる角度が異なり、且つ、前記第1サイプの一端側から順にそれぞれが連結した、第1サイプ部分および第2サイプ部分で構成され(n=2)、前記第1傾斜溝および前記第1サイプ部分がなす角度αが、当該第1サイプ部分および前記第2サイプ部分がなす角度βよりも小さく、トレッド踏面に配設される少なくとも3本の前記主溝によって、前記第1陸部と隣り合う第2陸部がさらに区画され、前記第2陸部に、一端が当該第2陸部に隣接する一方側の前記主溝に開口し、他端が当該第2陸部内で終端する、タイヤ周方向に対して傾斜する第2傾斜溝が配設され、前記第2陸部に、一端が前記第2傾斜溝に開口し、他端が、前記第2陸部に隣接する他方側の前記主溝に開口する、第2サイプが配設され、前記第2傾斜溝および前記第2サイプがなす角度γが、前記角度αよりも大き。この構成によれば、ウェットブレーキ性能、操縦安定性および排水性を向上させることができる。
なお、本発明において、「角度γ」は、第2サイプの一端を頂点に、第2傾斜溝と第2サイプとで挟まれる角度のうち小さい方の角度を指す。
本発明によれば、ウェットブレーキ性能および操縦安定性を向上させることが可能な空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドパターンを示す、展開図である。 図1に示すトレッドパターンの要部を示す拡大図である。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について例示説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤ(以下、タイヤとも称す)1のトレッドパターンを示す、展開図である。図示の例のタイヤ1は、乗用車用であって、図示を省略するが、ビード部間にトロイダル状に延びるラジアル構造を有するカーカスと、トレッド部のカーカスのタイヤ径方向外側に配設されるベルトと、ベルトのタイヤ径方向外側に配設されて、トレッド踏面を形成するトレッドゴムと、を備えている。
このタイヤ1は、図1に示すように、トレッド踏面に、タイヤ周方向に連続して延びる少なくとも2本の主溝2、図示の例では、3本の主溝2を備えている。また、トレッド踏面に配設した主溝2のうちの2本の主溝21、22間に区画されるリブ状の第1陸部3と、この例ではさらに、第1陸部3と隣り合う、主溝21、23間に区画されるリブ状の第2陸部31と、タイヤ幅方向外側の主溝23、22およびトレッド接地端の間に区画されるショルダー陸部32とを備えている。
なお、図示の主溝2は、タイヤ周方向に直線状に延びているが、ジグザグ状、波状に延びる延在形態にすることができる。また、図示の例では、主溝2の間に第1陸部3、および第1陸部3よりも幅が狭い第2陸部31の2列の陸部を配設しているが、陸部の数、陸部の幅など任意に変更することができる。
第1陸部3には、図1および2に示すように、タイヤ周方向に対して傾斜する第1傾斜溝4と、第1傾斜溝4よりも幅が狭い第1サイプ5とを、タイヤ周方向に離隔させて複数配設している。また、第2陸部31には、図1に示すように、タイヤ周方向に対して傾斜する第2傾斜溝6と、第2傾斜溝6より幅が狭い第2サイプ7とをタイヤ周方向に離隔させて複数配設することができる。さらに、ショルダー陸部32には、トレッド接地端に開口するラグ溝をタイヤ周方向に離隔させて複数配設することができ、また、一方側(図示では左側)のショルダー陸部32ではラグ溝と主溝23とをサイプで連結し、他方側(図示では右側)のショルダー陸部32では主溝22に開口する共鳴器を複数配設している。
なお、このタイヤ1では、図示するように、各溝によって形成される角の先端は、摩耗点となる虞があるため、面取り等することにより各溝間の連結を滑らかにすることができる。
第1陸部3に配設される第1傾斜溝4は、一端4aが、第1陸部3に隣接する一方側の主溝21に開口し、他端4bが当該第1陸部3内で終端し、また、第1サイプ5は、一端5aが第1傾斜溝4に開口し、他端5bが、第1陸部3に隣接する他方側の主溝22に開口している。したがって、第1傾斜溝4および第1サイプ5によって主溝21、22が連通している。
また、第1サイプ5は、タイヤ周方向に対して延びる角度(延在角度)が異なり、且つ、第1サイプ5の一端5a側から順にそれぞれが連結した、第1サイプ部分51から第nサイプ部分(2≦n)までで構成されている。
したがって、本実施形態の空気入りタイヤ1によれば、第1陸部3に、第1傾斜溝4および、第1サイプ部分51から第nサイプ部分までで構成される第1サイプ5を設けたので、ウェット路面時でのウェットブレーキ性能、および操縦安定性を向上させることができる。具体的には、第1陸部3に、例えば主溝21、22に開口する、陸部を横切る傾斜溝を配設したタイヤでは、ウェット路面時にブレーキングすると傾斜溝の溝壁が倒れ込み、接地面積が減少し、グリップ力が低下する虞があった。しかし、第1傾斜溝4および第1サイプ5を配設した本発明のタイヤ1では、第1サイプ5は、上記の主溝21、22に開口する傾斜溝のように溝壁が大きく倒れ込むことがないので接地面積の減少が抑制され、また、第1サイプ5によるエッジ効果を生じさせることができる。また、第1サイプ5を、タイヤ周方向に対して延びる角度が異なる第1サイプ部分51から第nサイプ部分までで構成することにより、このような複数のサイプ部分を有しない場合と比較して、エッジ効果を多く生じさせることができるので、ウェット路面時でのウェットブレーキ性能を向上させることができる。また、傾斜溝よりも幅の狭い第1サイプ5は、サイプに隣接する陸部(具体的には、サイプ壁の少なくとも一部)同士が当接して支え合うので、陸部内の剛性を確保することができ、それゆえにウェット路面時および乾燥路面時での操縦安定性を向上させることができる。なお、第1傾斜溝4を設けているので、第1傾斜溝4を設けない場合と比較して、排水性を確保することができる。
なおここで、第1傾斜溝4は、タイヤ周方向に対して傾斜して延びるものであればその傾斜角度は限定されないが、パターンノイズを低減する観点からは、タイヤ周方向に対して90°未満で傾斜することが好ましく、また、ウェット路面および乾燥路面での制動性の観点から、タイヤ周方向に対して20〜60°の範囲で傾斜することがより好ましい。
さらに、第1サイプ5の第nサイプ部分(図示の例では第2サイプ部分52)は、第1サイプ5の他端5bに形成される角部付近の耐摩耗性を向上させつつ、タイヤ周方向に隣り合う、第1傾斜溝4および第1サイプ5で挟まれるブロック状陸部部分の、タイヤ幅方向に対する剛性を十分に確保する観点からは、タイヤ周方向に対して、0〜45°の範囲で傾斜することが好ましい。
なお、上記角度は、鋭角側の角度をいうものとする。
第1サイプ5の一端5aが第1傾斜溝4へ開口する位置は任意にすることができるが、耐摩耗性の観点から、図2に示すように、第1サイプ5の一端5aは第1傾斜溝4の他端4bに開口することが好ましい。また、第1サイプ5の各サイプ部分の連結形態は、各サイプ部分が相互にタイヤ周方向に対して延びる角度が異なっていれば任意にすることができるが、耐摩耗性の観点から、第1サイプ部分51から第nサイプ部分まで、それぞれの端で連結することが好ましい。なお、図示の例では、第1傾斜溝4と、第1サイプ部分51から第nサイプ部分までの第1サイプ5とはそれぞれ直線状であり、また、それぞれが連結することでジグザグ状に延びて存在している。またなお、傾斜溝および各サイプ部分によって形成される後述の各角度は、例えば、第1サイプ5の一端5aが第1傾斜溝へ開口する位置が、第1傾斜溝4の他端4bでない場合には、第1サイプ5の一端5aに対して、第1陸部3に終端する他端4bでない側に形成される角度を指す。
ここで、第1サイプ5は、第1サイプ部分51から第nサイプ部分までで構成することができるところ、ウェットブレーキ性能、操縦安定性および耐摩耗性の両立の観点から、第1サイプ部分51および第2サイプ部分52(n=2)で構成することが好ましい。
また、この実施形態では、n=2とする場合、第1傾斜溝4および第1サイプ部分51がなす角度αが、第1サイプ部分51および第2サイプ部分52がなす角度βよりも小さいことが好ましい。
この構成によれば、第1傾斜溝4と第1サイプ部分51とで形成される角部Cαは、第1サイプ部分51と第2サイプ部分52とで形成される角部Cβよりも剛性が低くなる。したがって、角部Cαは、剛性が相対的に低いので、トレッド踏面に対して力が付加された際に、隣接する第1傾斜溝4内にも倒れ込みやすくなることで、第1サイプ5によるエッジ効果を向上させることができ、それゆえにウェットブレーキ性能を向上させることができる。また、角部Cβは、剛性が相対的に高いので、タイヤ転動時に力が付加されて角部Cβとそれに向かい合う陸部とで当接した際にも倒れ込みしにくく、それゆえに操縦安定性をさらに向上させることができる。
なお、図示の例では、第1傾斜溝4、第1サイプ部分51および第2サイプ部分52がそれぞれ連結してジグザグ状になり、角度αを有する角部Cαと角度βを有する角部Cβとがタイヤ周方向で逆方向に凸となっている。
また、第1傾斜溝4の一端4aから他端4bまでの距離は、一端4aが位置する場所での第1陸部3の幅に対して、20〜50%の範囲であることが好ましい。これによれば、第1陸部3の剛性を十分維持しつつ十分な排水性を確保することができる。
また、図示するように、第1サイプ部分51と第2サイプ部分52との連結部は、第1サイプ5の一端5a(第1サイプ部分51の一端5a)よりも他方側(図1および2では右側)に位置することが好ましい。これによれば、角部Cαの角度αが小さくなり、角部Cαの剛性が低くなりすぎるのを防止することができる。
ここで、この実施形態では、タイヤ赤道線CLが、第1傾斜溝4の他端4bと、第1サイプ5の他端5bとの間に位置することが好ましい。なお、図示の例では、タイヤ赤道線CLが、第1傾斜溝4の他端4bと、第1サイプ5の他端5bとの間、特に第1傾斜溝4の他端4b上に位置している。
この構成によれば、タイヤ赤道線CLが位置する部分で、タイヤ1の路面に対する接地圧が最も高くなるところ、タイヤ赤道線CLの位置が、第1陸部3の陸部剛性が高い第1傾斜溝4の他端4bと、第1サイプ5の他端5bとの間にあることにより、操縦安定性をより十分確保することができる。また、タイヤ赤道線CL付近が位置する部分は、トレッド踏面においてタイヤ周方向の接地長さが長いので、第1傾斜溝4の他端4bと、第1サイプ5の他端5bとの間にタイヤ赤道線CLが位置することで、排水性ひいてはウェットブレーキ性能をより向上させることができる。
ところで、第1陸部3を区画する一方側の主溝21および他方側の主溝22の溝幅の関係、換言すれば、第1陸部3が溝幅の異なる2つの主溝2で区画されている場合に、第1傾斜溝4および第1サイプ5のそれぞれをどちらかの主溝2に開口させるかは、任意に変更することができるが、第1傾斜溝4が開口する一方側の主溝21が、第1サイプ5が開口する他方側の主溝22よりも溝幅が大きいことが好ましい。第1傾斜溝4が、相対的に幅が大きい一方側の主溝21に開口することにより、排水性を向上させることができ、ひいては第1サイプ5によるエッジ効果と相まってウェットブレーキ性能をさらに向上させることができる。
ここで、この実施形態では、上述のように第2陸部31を設けることができるとともに、第2陸部31には、タイヤ周方向に対して傾斜する第2傾斜溝6、および第2サイプ7を配設することができる。
具体的には、第2傾斜溝6は、一端6aが、第2陸部31に隣接する一方側の主溝21に開口し、他端6bが当該第2陸部31内で終端している。なお、ここでいう「第2陸部に隣接する一方側の主溝」の「一方側」と、前記した「第1陸部に隣接する一方側の主溝」の「一方側」とは、タイヤ幅方向の向きとして必ずしも同じである必要はなく、本実施形態では異なっている。後述の「他方側」も同様である。
第2サイプ7は、一端7aが第2傾斜溝6に開口し、他端7bが、第2陸部31に隣接する他方側の主溝23に開口している。なお図示の例では、耐摩耗性の観点から、第2サイプ7の一端7aは第2傾斜溝6の他端6bに開口している。
また、図示の例では、第2サイプ7は、第1サイプ5とは異なり一つのサイプ部分で構成されているが、複数のサイプ部分で構成することもできる。
また、図示の例では、排水性の観点から、第2傾斜溝6の一端6aが主溝21に開口し、第2サイプ7の他端7bは、主溝23に開口しているが、逆に開口させることもできる。また、図示の例では、排水性の観点から、第1傾斜溝4が開口する主溝21に第2傾斜溝6が開口している(換言すれば、主溝21を介して各傾斜溝が隣り合っている)が、第1陸部3と第2陸部31とのそれぞれにおける傾斜溝とサイプの配置関係を替えて、第1サイプ5が開口する主溝21に第2サイプ7が開口する(換言すれば、主溝21を介して各サイプが隣り合う)ように配置することもできる。
第2傾斜溝6は、タイヤ周方向に対して傾斜して延びるものであればその傾斜角度は限定されないが、パターンノイズを低減する観点からは、タイヤ周方向に対して90°未満で傾斜することが好ましく、また、ウェット路面および乾燥路面での制動性の観点から、タイヤ周方向に対して20〜60°の範囲で傾斜することがより好ましい。なお、この実施形態では、効率的に排水するために、第1傾斜溝4が存在する線(延在線)の延長上に、第2傾斜溝6が位置している。
また、第2サイプ7は、その他端7bに形成される角部付近の耐摩耗性を向上させつつ、タイヤ周方向に隣り合う、第2傾斜溝6および第2サイプ7で挟まれるブロック状陸部部分の、タイヤ幅方向に対する剛性を十分に確保する観点からは、タイヤ周方向に対して、0〜45°の範囲で傾斜することがより好ましい。
なお、上記角度は、鋭角側の角度をいうものとする。
さらに、この実施形態では、第2傾斜溝6および第2サイプ7がなす角度γと、第1傾斜溝4および第1サイプ5がなす角度αは任意の関係にすることができるが、角度γが角度αよりも大きいことが好ましい。それぞれの角度を上記関係にすることにより、剛性が相対的に低い角部Cαの溝壁が倒れ込みやすく、ウェットブレーキ性能をさらに向上させることができ、また、角度γとなる角部Cγ付近の剛性が向上するので操縦安定性を向上させることができる。
さらに、角度γと、第1サイプ部分51および第2サイプ部分52がなす角度βは任意の関係にすることができるが、角度γが角度βよりも小さいことが好ましい。
また、第2傾斜溝6の一端6aから他端6bまでの距離は、一端6aが位置する場所での第2陸部31の幅に対して、20〜50%の範囲であることが好ましい。第1陸部3の剛性を維持しつつ排水性を確保することができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明の空気入りタイヤは、上記一例に限定されることは無く、適宜変更を加えることができる。
本発明によれば、ウェットブレーキ性能および操縦安定性を向上させることが可能な空気入りタイヤを提供することができる。
1:空気入りタイヤ
2、21、22、23:主溝
3:第1陸部
31:第2陸部
32:ショルダー陸部
4:第1傾斜溝
4a:(第1傾斜溝の)一端
4b:(第1傾斜溝の)他端
5:第1サイプ
5a:(第1サイプの)一端
5b:(第1サイプの)他端
51:第1サイプ部分
52:第2サイプ部分
6:第2傾斜溝
6a:(第2傾斜溝の)一端
6b:(第2傾斜溝の)他端
7:第2サイプ
7a:(第1サイプの)一端
7b:(第2サイプの)他端
Cα、Cβ、Cγ:角部
CL:タイヤ赤道線
α、β、γ:角度

Claims (4)

  1. トレッド踏面に、タイヤ周方向に連続して延びる少なくとも2本の主溝と、2本の当該主溝間に区画される第1陸部とを備える空気入りタイヤであって、
    前記第1陸部に、一端が当該第1陸部に隣接する一方側の前記主溝に開口し、他端が当該第1陸部内で終端する、タイヤ周方向に対して傾斜する第1傾斜溝が配設され、
    さらに、前記第1陸部に、一端が前記傾斜溝に開口し、他端が前記第1陸部に隣接する他方側の前記主溝に開口する、第1サイプが配設され、
    前記第1サイプは、タイヤ周方向に対して延びる角度が異なり、且つ、前記第1サイプの一端側から順にそれぞれが連結した、第1サイプ部分から第nサイプ部分(2≦n)までで構成され、
    タイヤ赤道線が、前記第1傾斜溝の前記他端と、前記第1サイプの前記他端との間に位置することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記第1サイプが、第1サイプ部分および第2サイプ部分で構成され(n=2)、前記第1傾斜溝および前記第1サイプ部分がなす角度αが、当該第1サイプ部分および前記第2サイプ部分がなす角度βよりも小さい、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. トレッド踏面に、タイヤ周方向に連続して延びる少なくとも2本の主溝と、2本の当該主溝間に区画される第1陸部とを備える空気入りタイヤであって、
    前記第1陸部に、一端が当該第1陸部に隣接する一方側の前記主溝に開口し、他端が当該第1陸部内で終端する、タイヤ周方向に対して傾斜する第1傾斜溝が配設され、
    さらに、前記第1陸部に、一端が前記傾斜溝に開口し、他端が前記第1陸部に隣接する他方側の前記主溝に開口する、第1サイプが配設され、
    前記第1サイプは、タイヤ周方向に対して延びる角度が異なり、且つ、前記第1サイプの一端側から順にそれぞれが連結した、第1サイプ部分および第2サイプ部分で構成され(n=2)、
    前記第1傾斜溝および前記第1サイプ部分がなす角度αが、当該第1サイプ部分および前記第2サイプ部分がなす角度βよりも小さく、
    トレッド踏面に配設される少なくとも3本の前記主溝によって、前記第1陸部と隣り合う第2陸部がさらに区画され、
    前記第2陸部に、一端が当該第2陸部に隣接する一方側の前記主溝に開口し、他端が当該第2陸部内で終端する、タイヤ周方向に対して傾斜する第2傾斜溝が配設され、
    前記第2陸部に、一端が前記第2傾斜溝に開口し、他端が、前記第2陸部に隣接する他方側の前記主溝に開口する、第2サイプが配設され、
    前記第2傾斜溝および前記第2サイプがなす角度γが、前記角度αよりも大きいことを特徴とする空気入りタイヤ。
  4. 前記第1傾斜溝が開口する一方側の前記主溝は、前記第1サイプが開口する他方側の前記主溝よりも溝幅が大きい、請求項1〜3のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
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