JP6319672B2 - 車体の補強構造 - Google Patents
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Description
特に、車室の底面を形成するフロアパネルは、車幅方向中間部分に車室内に突出して前後方向に延びるトンネル部が設けられているため、トンネル部を形成しない平板構造に比べて剛性が低下し、上下に変位する膜振動が増加する要因になっていた。
このフロアパネルの振動増加は、車室騒音を招くことから、乗り心地性能が低下する虞があった。
この炭素繊維樹脂は、炭素繊維が強度等の力学的特性を分担し、母材樹脂(マトリックス)が炭素繊維間の応力伝達機能と繊維の保護機能を分担しているため、繊維方向と非繊維方向(負荷の掛かる方向)によって物性が大きく異なる異方性材料である。
これらの知見を踏まえて、本出願人は、炭素繊維樹脂を車体の補強部材として用いた技術を提案している。
これにより、外部からの騒音を遮音するアンダカバーを構成しながら、アンダカバー自体に発生する膜振動を減衰している。
特許文献2の車体補強構造は、炭素繊維が長手方向に配列された状態で組み込まれた炭素繊維樹脂製の複数の帯板材の長手方向の両端部が、フロアパネルの下部で且つ前後方向及び車幅方向に離隔して配設された車体側連結部に夫々連結されている。
これにより、車体全体に発生する振動減衰を図っている。
その後、蓄積された歪エネルギー(剪断歪)は、運動エネルギーに再び変換される。このとき、歪エネルギーの一部が熱エネルギーに変換され、散逸される。
それ故、帯板材内部に蓄積される歪エネルギーを増大させることで、散逸される熱エネルギーを増加し、結果的に、車両の振動減衰能を増加することができる。
図10に、捩りモーメントが作用する前の炭素繊維樹脂の部分拡大図を示し、図11に、捩りモーメントが作用した後の炭素繊維樹脂の部分拡大図を示す。
図10,図11に示すように、特許文献2の車体の補強構造は、帯板材にフロアパネルの振動エネルギーに基づく捩りモーメントが作用したとき、炭素繊維Cが夫々独立して捩れ変形するため、炭素繊維C間に存在する母材Mに剪断変形が生じるものの、炭素繊維C間の母材Mが微小量であることから、炭素繊維C間の母材Mに剪断歪が増加し、これに伴って母材M内に蓄積される歪エネルギーが増加されている。
第1の車体モードは、車体捩りモードである。
この車体捩りモードは、車両旋回時における車体中心軸回りの捩りモーメントに基づく位相遅れに起因した車体全体の捩れ変位運動であり、剛性に関連した車体モードである。
第2の車体モードは、膜振動モードである。
この膜振動モードは、路面上に存在する突起物の乗り上げ時や荒れた路面の走行時におけるフロアパネルによる上下変位運動であり、振動に関連した車体モードである。
しかし、炭素繊維樹脂は、捩れ損失係数が曲げ損失係数の約3倍の値を有する異方性材料であるため、特許文献2の車体補強構造の帯板材の保有する振動減衰能力(歪エネルギー蓄積能力)を更に高める余地がある。
それ故、帯板材を構成する炭素繊維樹脂が材料自身の物理的性質として高い歪エネルギー蓄積能力を保有していても、帯板材が、フロアパネル(或いはフロアパネルに連結されたフレーム部材)と同じ変形挙動を行う場合には、この挙動に伴う捩り変形に対応した量の歪エネルギーしか帯板材の内部に蓄積することができず、帯板材の保有する振動減衰能力を有効に活用することができない。
帯板材に、前記車幅方向内側端部分に重複した前記第1フレームの重複部分の変位に追従して変位する第1変位追従部と、前記車幅方向外側端部分に重複した前記第2フレームの重複部分の変位に追従して変位する第2変位追従部とが設けられるため、帯板材に第1フレームと第2フレームの変形挙動を発生させることができる。
第1変位追従部と第2変位追従部が、前後方向軸に対して非対称になるように形成されているため、第1フレームと第2フレームの角度変位に起因して帯板材に発生する面外変形を捩り変形に変換することができ、帯板材に蓄積される歪エネルギーを増すことができる。
この構成によれば、簡単な構成で第1,第2変位追従部の前後長の差を大きく設定することができる。
この構成によれば、角度変位の大きな車幅方向内側の第1変位追従部の前後長を第2変位追従部の前後長よりも小さくすることができ、構造上の優位性を維持しつつ、帯板材の捩り変形を増大することができる。
この構成によれば、第1,第2変位追従部の前後長が同じ場合であっても、帯板材の捩り変形を増大することができる。
この構成によれば、フロアパネルの振動減衰を能率的に図ることができる。
この構成によれば、トンネル部の車幅方向両端部を連結することにより、車体捩りモードに起因したトンネル部の車幅方向の開き挙動を抑制しつつ、フロアパネルの膜振動モードを減衰することができる。
この構成によれば、トンネルサイドフレームとサイドシルの面角度差が大きいため、歪エネルギーを増すことができ、一層振動減衰性能を高くすることができる。
請求項8の発明は、フロアパネルと、このフロアパネルの車幅方向中間部分に車室側に突出形成されたトンネル部と、このトンネル部の車幅方向外側に前後方向に延びるように形成された左右1対の第1フレームと、これら1対の第1フレームの車幅方向外側に前後方向に延びるように形成された左右1対の第2フレームと、車幅方向内側端部分が車幅方向一側の前記第1フレームに連結され且つ車幅方向外側端部分が車幅方向一側の前記第2フレームに連結された強化材が組み込まれた合成樹脂製の帯板材とを備えた車体の補強構造において、前記帯板材に、前記車幅方向内側端部分に重複した前記第1フレームの重複部分の変位に追従して変位する第1変位追従部と、前記車幅方向外側端部分に重複した前記第2フレームの重複部分の変位に追従して変位する第2変位追従部とが設けられ、前記第1変位追従部と第2変位追従部が、前後方向軸に対して非対称になるように形成され、前記第1,第2変位追従部は、前記車幅方向内側端部分及び車幅方向外側端部分を前記第1,第2フレームに対して夫々押圧する第1,第2押圧部材を有し、前記第2押圧部材の前後長が、前記第1押圧部材の前後長よりも大きく設定されたことを特徴としている。
この構成によれば、基本的に、請求項1〜3の発明と同様の効果を奏することができる。
以下の説明は、本発明を車両の下部車体構造に適用したものを例示したものであり、本発明、その適用物、或いは、その用途を制限するものではない。
尚、図において、矢印Fは前方を示し、矢印Lは左方を示し、矢印Uは上方を示すものとして説明する。
まず、車両Vの全体構成について説明する。
図1,図2に示すように、車両Vは、モノコック式ボディで構成され、車室Rの底面を形成するフロアパネル1と、このフロアパネル1の前端部分から上方へ立ち上がるように形成され且つエンジンルームEと車室Rとを仕切るダッシュパネル2と、このダッシュパネル2から前方に延びる左右1対のフロントサイドフレーム3と、フロアパネル1の後端側部分から後方に延びる左右1対のリヤサイドフレーム4等を備えている。
図1〜図4に示すように、フロアパネル1は、平面視にて略矩形状に形成され、車幅方向中央部分に、前後に延び且つ車室Rに向けて突出したトンネル部10を備えている。
トンネル部10の左右両端部には、前後に延びる左右1対の断面略ハット状のトンネルサイドフレーム11(第1フレーム)が設けられ、このトンネルサイドフレーム11はフロアパネル1の下面と協働して略平行状に前後に延びる断面略矩形状の閉断面を構成している。
このフロアフレーム12は、後側程車幅方向外側に移行するように配設され、フロアパネル1の下面と協働して前後に延びる断面略矩形状の閉断面を構成している。
フロアフレーム12の前端部は、フロントサイドフレーム3の後端部に連結され、後端部はリヤサイドフレーム4の前端部に連結されている。
トンネルサイドフレーム11及びフロアフレーム12の閉断面内には、後述する第1〜第3ブレース部材17,18,20を固定するための複数のナットn1,n2が収容され、各々の底壁部に溶接にて固着されている。
クロスメンバ13は、ヒンジピラー6とセンタピラー7との中間部に対応する位置に配置され、クロスメンバ13の前側壁部には、フロアフレーム12の前端側部分にフロアパネル1を介在させて接合された上側フレーム15の後端部が連結されている。
クロスメンバ14は、クロスメンバ13に略平行状に配設され、センタピラー7に対応する位置に配置されている。
図2に示すように、1対のシートレール16のうち車幅方向外側のシートレール16は、前端部分がクロスメンバ13の車幅方向外側部分に固定され、後端部分がクロスメンバ14の車幅方向外側部分に固定されている。同様に、1対のシートレール16のうち車幅方向内側のシートレール16は、前端部分がクロスメンバ13の車幅方向内側部分に固定され、後端部分がクロスメンバ14の車幅方向内側部分に固定されている。
フロアパネル1の下側には、第1ブレース部材17と、第2ブレース部材18と、第3ブレース部材20が配設されている。
第2ブレース部材18は、クロスメンバ14の周辺位置のトンネル部10の下側領域を塞ぐように左右1対のトンネルサイドフレーム11を連結する鋼板製板状補強部材である。
図1,図3〜図5に示すように、第3ブレース部材20は、左右1対のトンネルサイドフレーム11の底壁部と左右1対のフロアフレーム12の底壁部とを取付座面として夫々左右に連結するように左右に延びる6角形状の板状補強部材に構成されている。
この第3ブレース部材20は、炭素繊維を強化材とした炭素繊維樹脂(CFRP)を成形(例えばホットプレス等)することによって形成されている。
炭素繊維は、第3ブレース部材20の左右方向の一端から他端に亙って連続して第3ブレース部材20の長さ方向に一様に延びる単繊維(フィラメント)が所定数(例えば12k)束ねられた繊維束(トウ)で構成されている。炭素繊維の単繊維の直径は、例えば7〜10μmである。第3ブレース部材20の母材には、例えば熱硬化性エポキシ系合成樹脂が使用されている。
尚、1対の帯板部21は、左右対称構造であるため、以下、左側の帯板部21について主に説明する。
図4,図5に示すように、帯板部21の左端部分は、前後1対のワッシャw2に夫々挿通された前後1対のボルトb2によってフロアフレーム12の底壁部に設けられた1対のナットn2に締結固定され、右端部分は、ワッシャw1に挿通されたボルトb1によってトンネルサイドフレーム11の底壁部に設けられたナットn1に締結固定されている。
ボルトb1及びワッシャw1は、前側のボルトb2及びワッシャw2に対応した前後方向位置に配設されている。これにより、ボルトb1及びワッシャw1を後側のボルトb2及びワッシャw2に対応した前後方向位置に配設したときに比べて、ボルトb1,b2間の引張応力を低減している。
ここで、ボルトb1及びワッシャw1が第1押圧部材に相当し、1対のボルトb2及び1対のワッシャw2が第2押圧部材に相当している。
また、帯板部21の1対のワッシャw2に当接する部分、その近傍部分及び1対のワッシャw2に挟まれた部分は、フロアフレーム12の底壁部に対してボルトb2の押圧力で拘束されているため、フロアフレーム12の変位に追従して変位する楕円状の第2変位追従部21bが形成されている。
帯板部21の捩り変形は、ボルトb1(ワッシャw1)と前側のボルトb2(ワッシャw2)とを結ぶ線を仮想捩り軸としたとき、この仮想捩り軸回りの変形である。
第1,第2変位追従部21a,21bの前後長は、両者の差異が大きい程、捩り変形を増加でき、帯板部21に蓄積する歪エネルギーを増加することができる。
好ましくは、フロアパネル1の振動減衰上、第2変位追従部21bの前後長を第1変位追従部21aの前後長の2倍以上に設定することが効果的である。
作用、効果の説明に当り、膜振動モードにおける車両Vの変形挙動についてCAE(Computer Aided Engineering)による解析を行った。
まず、この解析の基本的な考え方について説明する。
車両Vの構造解析モデルを設定し、前後2対のサスペンションを振動入力源とした通常直線走行時の車体挙動を算出した。
尚、図6は、最大下方変位時のトンネルサイドフレーム11の縦断面図を示し、図7は、最大下方変位時のフロアフレーム12の縦断面図を示している。
トンネルサイドフレーム11の変化角度は、フロアフレーム12の変化角度よりも大きく、また、トンネルサイドフレーム11の後端部の変位量αは、フロアフレーム12の後端部の変位量βよりも大きな値であった。
これは、トンネルサイドフレーム11の後端がキックアップ部で途切れている点及びトンネル部10が口開き(口閉じ)変形する点が要因であると考えられる。
以上のことから、トンネルサイドフレーム11とフロアフレーム12の各々の軸心の位置関係は、車体が変形しない定常時は略平行状態であっても、車体変形時には側面視にて両者が交差するような捩れ状態であることが分かる。
それ故、フロアパネル1においてトンネルサイドフレーム11とフロアフレーム12との間に相当する領域では、捩り変形と面外変形が発生している。
つまり、トンネルサイドフレーム11に対する拘束領域を減少させることにより、トンネルサイドフレーム11とフロアフレーム12の角度変位に起因する帯板部21の変形のうち、曲げ変形としての面外変形を減少させ、これにより帯板部21の捩り変形を増加させることができるため、帯板部21に蓄積される歪エネルギーを増加し、結果的に、フロアパネル1の振動(膜振動モード)を減衰している。
帯板部21は、合成樹脂内で帯板部21の長さ方向(左右)に延びるように配列された強化材としての複数の炭素繊維を有するため、帯板部21の長さ方向の剛性を高めつつ、振動減衰性能を高くすることができる。
第1フレームが左右1対のトンネルサイドフレーム11であり、第2フレームが左右1対のフロアフレーム12であるため、フロアパネル1の振動減衰を能率的に図ることができる。
これにより、トンネル部10の車幅方向両端部を連結することにより、車体捩りモードに起因したトンネル部10の左右方向の開き挙動を抑制しつつ、フロアパネル1の膜振動モードを減衰することができる。
第1押圧部材が、ボルト部材b1とワッシャw1であり、第2押圧部材が、1対のボルト部材b2と1対のワッシャw2であるため、第1,第2押圧部材を簡単に構成することができる。
尚、実施例1と同様の部材には、同じ符号を付している。
実施例1では、帯板部21の左端部分が前後1対のワッシャw2に夫々挿通された前後1対のボルトb2によってフロアフレーム12の底壁部に締結固定されたのに対し、実施例2では、帯板部21Aの左端部分が固定金具w3に挿通された単一ボルトb2によってフロアフレーム12の底壁部に締結固定されている。
尚、1対の帯板部21Aは、左右対称の構造であるため、以下、左側の帯板部21Aについて主に説明する。
また、帯板部21Aの固定金具w3に当接する部分及び近傍部分は、フロアフレーム12の底壁部に対してボルトb2の押圧力で拘束されているため、フロアフレーム12の変位に追従して変位する略矩形状の第2変位追従部21cが形成されている。
帯板部21Aの捩り変形は、ボルトb1とボルトb2とを結ぶ線を仮想捩り軸としたとき、この仮想捩り軸回りの変形である。
以上の構成により、第1押圧部材が、ボルト部材b1とワッシャw1であり、第2押圧部材が、ボルト部材b2と固定金具w3であるため、第1,第2押圧部材を簡単に構成でき、少ない部品点数で、実施例1と同様の効果を奏することができる。
尚、実施例1と同様の部材には、同じ符号を付している。
実施例1では、帯板部21の第2変位追従部21bの前後長が第1変位追従部21aの前後長よりも長くなるように設定されたのに対し、実施例3では、帯板部21Bの第2変位追従部21eの前後長が第1変位追従部21dの前後長と同じ長さになるように設定されている。
尚、1対の帯板部21Bは、左右対称の構造であるため、以下、左側の帯板部21Bについて主に説明する。
ここで、1対のボルトb1及び1対のワッシャw1が第1押圧部材に相当し、1対のボルトb2及び1対のワッシャw2が第2押圧部材に相当している。
また、帯板部21Bの1対のワッシャw2に当接する部分、その近傍部分及び1対のワッシャw2に挟まれた部分は、フロアフレーム12の底壁部に対してボルトb2の押圧力で拘束されているため、フロアフレーム12の変位に追従して変位する楕円状の第2変位追従部21eが形成されている。
これにより、車体が膜振動モードのとき、帯板部21Bに対応するフロアパネル1の捩り変形よりも大きな捩り変形を帯板部21Bに発生させている。
帯板部21Bの捩り変形は、後側のボルトb1と前側のボルトb2とを結ぶ線を仮想捩り軸としたとき、この仮想捩り軸回りの変形である。
尚、実施例3では、後側のボルトb1と前側のボルトb2とが左右方向に隣り合う例を説明したが、前後方向において後側のボルトb1と前側のボルトb2とが離隔するように第1,第2変位追従部21d,21eを設定しても良い。
1〕前記実施形態においては、構造上の優位性を考慮して、車幅方向内側の第1変位追従部の前後長が車幅方向外側の第2変位追従部の前後長よりも小さい例を説明したが、少なくとも何れか一方の変位追従部が仮想捩り軸に対して交差する位置関係に配置されれば良く、仕様に応じて車幅方向内側の第1変位追従部の前後長が車幅方向外側の第2変位追従部の前後長よりも大きくなるように構成しても良い。この場合、設計自由度の増加を図れると共に、振動減衰能の観点では、実施例1,2と同様の効果を奏することができる。
また、強化材として炭素繊維を用いる場合、長繊維又は短繊維何れであっても採用することができ、炭素繊維の配向方向について、少なくとも捩りモーメントによって歪エネルギーを蓄積可能であれば長手方向に限るものではない。
即ち、トンネル部と、前後に延びる複数のフレームとを備えた車両では、車幅方向内側のフレームが車幅方向外側のフレームよりも角度変位に起因した上下振動が大きいことから、車幅方向内側のフレームと車幅方向外側のフレームとを連結し、車幅方向内側の変位追従部よりも車幅方向外側の変位追従部を長くすることで振動減衰効果を奏することができる。
また、膜振動モードのとき、トンネルサイドフレームよりもフロアフレームの面角度変化が小さく、フロアフレームよりもサイドシルの面角度変化が小さいため、トンネルサイドフレームとサイドシルとを連結する帯板部により面角度変化の差を大きくでき、帯板部に蓄積される捩り歪エネルギーを一層大きくすることができる。
連結補強部を省略して左右1対の帯板部のみを設けることも可能である。
10 トンネル部
11 トンネルサイドフレーム
12 フロアフレーム
20 第3ブレース部材
21,21A,21B 帯板部
21a,21c,21e 第1変位追従部
21b,21d 第2変位追従部
22 連結補強部
Claims (8)
- フロアパネルと、このフロアパネルの車幅方向中間部分に車室側に突出形成されたトンネル部と、このトンネル部の車幅方向外側に前後方向に延びるように形成された左右1対の第1フレームと、これら1対の第1フレームの車幅方向外側に前後方向に延びるように形成された左右1対の第2フレームと、車幅方向内側端部分が車幅方向一側の前記第1フレームに連結され且つ車幅方向外側端部分が車幅方向一側の前記第2フレームに連結された強化材が組み込まれた合成樹脂製の帯板材とを備えた車体の補強構造において、
前記帯板材は、前記第1,第2フレーム間において前後方向に対して直交方向に延びるように形成されると共に合成樹脂内で前後方向に対して直交方向に延びるように配列された前記強化材としての複数の炭素繊維を有し、
前記帯板材に、前記車幅方向内側端部分に重複した前記第1フレームの重複部分の変位に追従して変位する第1変位追従部と、前記車幅方向外側端部分に重複した前記第2フレームの重複部分の変位に追従して変位する第2変位追従部とが設けられ、
前記第1変位追従部と第2変位追従部が、前後方向軸に対して非対称になるように形成されたことを特徴とする車体の補強構造。 - 前記第1,第2変位追従部は、前記車幅方向内側端部分及び車幅方向外側端部分を前記第1,第2フレームに対して夫々押圧する第1,第2押圧部材を有することを特徴とする請求項1に記載の車体の補強構造。
- 前記第2押圧部材の前後長が、前記第1押圧部材の前後長よりも大きく設定されたことを特徴とする請求項2に記載の車体の補強構造。
- 前記第1,第2変位追従部は、前後方向にオフセットした位置に形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の車体の補強構造。
- 前記第1フレームが左右1対のトンネルサイドフレームであり、前記第2フレームが左右1対のフロアフレームであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の車体の補強構造。
- 前記帯板材として、左右1対のトンネルサイドフレームと左右1対のフロアフレームを夫々連結するように左右1対の帯板材が設けられ、
前記左右1対の帯板材は、車幅方向内側端部を連結する連結補強部を介して一体形成されたことを特徴とする請求項5に記載の車体の補強構造。 - 前記第1フレームが左右1対のトンネルサイドフレームであり、前記第2フレームが左右1対のサイドシルであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の車体の補強構造。
- フロアパネルと、このフロアパネルの車幅方向中間部分に車室側に突出形成されたトンネル部と、このトンネル部の車幅方向外側に前後方向に延びるように形成された左右1対の第1フレームと、これら1対の第1フレームの車幅方向外側に前後方向に延びるように形成された左右1対の第2フレームと、車幅方向内側端部分が車幅方向一側の前記第1フレームに連結され且つ車幅方向外側端部分が車幅方向一側の前記第2フレームに連結された強化材が組み込まれた合成樹脂製の帯板材とを備えた車体の補強構造において、
前記帯板材に、前記車幅方向内側端部分に重複した前記第1フレームの重複部分の変位に追従して変位する第1変位追従部と、前記車幅方向外側端部分に重複した前記第2フレームの重複部分の変位に追従して変位する第2変位追従部とが設けられ、
前記第1変位追従部と第2変位追従部が、前後方向軸に対して非対称になるように形成され、
前記第1,第2変位追従部は、前記車幅方向内側端部分及び車幅方向外側端部分を前記第1,第2フレームに対して夫々押圧する第1,第2押圧部材を有し、
前記第2押圧部材の前後長が、前記第1押圧部材の前後長よりも大きく設定されたことを特徴とする車体の補強構造。
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