JP6318704B2 - サブマージアーク溶接用溶融型フラックス - Google Patents
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Description
CaO:5〜25%、
MgO:1〜5%、
Al2O3:15〜29%、
CaF2:30〜50%、
SiO2:15〜25%、
MnO:0.5〜15%、
TiO2:0.2〜5%、
BaO:1〜5%、
B2O3:0.1〜1.5%
を含有し、残部は酸化鉄及び不可避不純物からなる
ことを特徴とするサブマージアーク溶接用溶融型フラックス。
Na2O、K2O、及び、Li2Oの1種又は2種以上の合計:0.2〜1.5%を含有する
ことを特徴とする前記(1)に記載のサブマージアーク溶接用溶融型フラックス。
粒径500μm超の粗粒:6%以下、
粒径150μm超〜500μm以下:46〜80%、
粒径150μm以下:16〜50%である
ことを特徴とする前記(1)又は(2)に記載のサブマージアーク溶接用溶融型フラックス。
CaOは、スラグの融点及び流動性を調整するために重要な成分である。CaOが5%未満では、ビード趾端部のなじみが悪くビード外観が不良となり、特に,高速度のサブマージアーク溶接ではアンダーカットも生じる。一方、CaOが25%を超えると、スラグ流動性が不良となり、ビード高さが不均一でスラグ剥離性も不良になる。したがって、CaOは5〜25%とする。好ましくは10〜20%である。
MgOは、スラグの耐火性及び塩基度を向上させる効果がある。MgOが1%未満では、フラックスの塩基度が低くなり、溶接金属中の酸素量が増加して靭性が劣化する。一方、MgOが5%を超えると、フラックスの溶融点が高くなりスラグ巻込みが発生する。更に、ビードの波目が粗く、スラグ剥離性及びビード外観が不良となる。したがって、MgOは1〜5%とする。好ましくは2〜4%である。
Al2O3は、良好なスラグ剥離性及びビード外観を得るための重要な成分である。Al2O3が15%未満では、スラグ剥離性及びビード外観が不良となる。一方、Al2O3が29%を超えると、フラックスの溶融点が高くなりスラグ巻込みが発生する。また、凸ビードとなりスラグ剥離性も不良となる。したがって、Al2O3は15〜29%とする。好ましくは18〜25%である。
CaF2は、溶接金属の酸素量を低くして靭性改善に効果があるが、融点が低いため過多になるとビードの平滑性が損なわれる。CaF2が30%未満では、溶接金属の酸素量が増加して靭性改善の効果が得られない。一方、CaF2が50%を超えると、アークが不安定となりビード外観が不良となる。したがって、CaF2は30〜50%とする。好ましくは34〜45%である。
SiO2は、良好な溶接ビードを形成するための重要な成分である。SiO2が15%未満では、ビード趾端部のなじみが悪くなりビード形状が不良となってスラグ剥離性が劣化する。更に高速度の溶接においてアンダーカットも生じる。一方、SiO2が25%を超えると、溶接金属の酸素量が増加して靭性が劣化する。したがって、SiO2は15〜25%とする。好ましくは17〜22%である。
MnOは、スラグの粘性、流動性及び融点の調整をするのに有効な成分であり、特に高速度のサブマージアーク溶接において、極めて重要な成分である。MnOが0.5%未満では、ビード外観が不良でスラグ巻き込みも生じる。一方、MnOが15%を超えると、溶接金属中の酸素量が増加して靱性が劣化する。したがってMnOは、0.5〜15%とする。好ましくは1.0〜12%である。
TiO2は、アーク安定性及びビード表面の平滑性を得るために重要な成分であるTiO2が0.2%未満では、アークが不安定で、ビード形状も不良となる。一方、TiO2が5%を超えると、スラグ剥離性が劣化する。したがって、TiO2は0.2〜5%とする。好ましくは0.8〜3%である。
BaOは、アーク安定性及びスラグの融点を調整するのに有効な成分である。また、高速度のサブマージアーク溶接においてビード表面の平滑性を得るために重要な成分である。BaOが1%未満では、アークが不安定でビード形状が不良となる。また、スラグ巻き込みも生じるようになる。一方、BaOが5%を超えると、ビード外観が不良となる。したがって、BaOは1〜5%とする。好ましくは2〜4.3%である。
B2O3は、溶接金属の靱性向上に有効な成分である。B2O3が0.1%未満では、溶接金属の靭性が劣化する。一方、B2O3が1.5%を超えると、溶接金属が硬化し靱性が劣化する。したがって、B2O3は0.1〜1.5%以上とする。好ましくは0.7〜1.3%である。
Na2O、K2O、及び、Li2Oは、高速度の溶接においてアークを安定にする。Na2O、K2O、及び、Li2Oの1種又は2種以上の合計が0.2%未満であると、アークが不安定になる。一方、Na2O、K2O、及び、Li2Oの1種又は2種以上の合計が1.5%を超えると、ビードの光沢が失われてビード外観が劣化し、更に、溶接ヒュームの発生量が著しく増加する。したがって、Na2O、K2O、及び、Li2Oの1種又は2種以上の合計は0.2〜1.5%とする。好ましくは0.6〜1.3%である。
高速溶接において、フラックスの粒径500μm超の粗粒はビード形状を不良にする粒子である。粒径500μm超の粗粒が6%を超えると、フラックスが溶融し難くなり、アークが不安定でビード幅が不均一になり易くアンダーカットなどの溶接欠陥が発生する。したがって、粒径500μm超の粗粒は6%以下とする。好ましくは4%以下である。
フラックスの粒径150μm超〜500μm未満は安定したビード形状を形成するための重要な粒子である。粒径150μm超〜500μm未満が46%未満では、ビード形状が凸形状でガス抜けが悪くなりピット及びブローホールなどの溶接欠陥も発生する。一方、粒径150μm超〜500μm以下が80%を超えると、ビード表面にポックマークが生じやすくなる。また、ビード幅が広がりすぎて溶込みが浅くなり融合不良が発生しやすくなる。したがって、粒径150μm超〜500μm以下の粒子は46〜80%とする。好ましくは56〜70%である。
フラックスの粒径150μm以下も安定したビード形状を形成するための重要な粒子である。粒径150μm以下が16%未満では、アークが不安定になる。一方、粒径150μm以下が50%を超えると、スラグがこびり付き易くスラグ剥離性が不良でビード幅が狭くなり、更に、ガス抜けも不良でピット・ブローホールなどの溶接欠陥が発生する。したがって、粒径150μm以下は16〜50%とする。好ましくは20〜40%である。
表1に示す各種成分組成の溶融型フラックスを試作し、表2に示す3電極のサブマージアーク溶接条件で、表3に示すJIS Z3351 YS−M5に該当するソリッドワイヤを組み合わせ、表4示す成分組成の板厚20mm、長さ1500mmの母材に、図2に示す断面形状のV開先に溝加工して溶接を行った。
Claims (3)
- 質量%で、
CaO:5〜25%、
MgO:1〜5%、
Al2O3:15〜29%、
CaF2:30〜50%、
SiO2:15〜25%、
MnO:0.5〜15%、
TiO2:0.2〜5%、
BaO:1〜5%、
B2O3:0.1〜1.5%
を含有し、残部は酸化鉄及び不可避不純物からなる
ことを特徴とするサブマージアーク溶接用溶融型フラックス。 - 質量%で、更に、
Na2O、K2O、及び、Li2Oの1種又は2種以上の合計:0.2〜1.5%を含有することを特徴とする請求項1に記載のサブマージアーク溶接用溶融型フラックス。 - 前記フラックスの粒度構成が、質量%で、
粒径500μm超の粗粒:6%以下、
粒径150μm超〜500μm以下:46〜80%、
粒径150μm以下:16〜50%である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のサブマージアーク溶接用溶融型フラックス。
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