JP6318008B2 - 光コネクタ - Google Patents
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Description
従来では、一対の挿入片が、BHハウジングに対するPHハウジングの挿脱方向に直交する方向(横幅方向)に間隔をあけて配列されている。また、一対の爪付き弾性片は挿脱方向及び横幅方向に直交する縦幅方向に間隔をあけて配列されている。
内部ハウジングの弾性係止片が外部ハウジングの係止部に係止した状態では、内部ハウジングが外部ハウジングに対してBHハウジングに対するPHハウジングの挿入方向(前述の軸線方向に一致)に移動することが規制される。
PHハウジングは、その挿入片を、BHハウジングの外部ハウジングと内部ハウジングとの間に確保された挿入片収容穴に挿入し、ベース部両側から突出する爪付き弾性片を、BHハウジングの内部ハウジングの係合凸部に係合させることで、BHハウジングに嵌合する。
また、PHハウジングの挿入片は、BHハウジングの挿入片収容穴に挿入されることで、内部ハウジングの弾性係止片を内方に変位させて外部ハウジングの係止部との係止状態を解除する。これにより、内部ハウジングが外部ハウジングに対してその軸線方向に移動可能となり、PHハウジング側の光コネクタとBHハウジング側の光コネクタとを良好な状態で突き合わせ接続できる。
そして、BHハウジングに嵌合した状態のPHハウジングは、BHハウジングに対して抜き去り方向に引っ張ることで、BHハウジングの内部ハウジングに対する爪付き弾性片の係合を解除して、BHハウジングから離脱させることができる。
このため、従来のバックプレーン光コネクタでは、BHハウジングの横幅方向の寸法を小さく設定することが難しい、という問題がある。
以下、本発明に係る光コネクタの第一実施形態について、図1〜10を参照して説明する。
図1、図2に示すように、本実施形態の光コネクタ10は、プラグインユニット50のコネクタ取付壁51に取り付けられた受け側光コネクタ20(第一光コネクタ)と、プラグインユニット50に挿脱可能なプリントボード60(プリント回路基板)に取り付けられた可動側光コネクタ30(第二光コネクタ)と、を備える。
受け側光コネクタ20は、コネクタ取付壁51に形成された取付壁窓孔51aに対応させて、コネクタ取付壁51に取り付けられている。取付壁窓孔51aはコネクタ取付壁51の厚さ方向に貫通している。
なお、ガイド壁52、53は図1のみに図示し、他の図では図示を省略している。
図4(d)、図5(b)に示すように、可動側光コネクタ30は、ハウジング31(第二ハウジング。以下、可動側ハウジングと呼ぶ)の内側にフェルール32(以下、第二フェルールとも呼ぶ)を組み込むように構成されている。
光コネクタ10は、受け側ハウジング21に対する可動側ハウジング31の脱着によって、フェルール22、32同士の接続と接続解除とを切り換えることができる。
図1、図3、図5に示すように、受け側ハウジング21は、筒状の外部ハウジング23と、外部ハウジング23の内側においてその中心軸線方向に移動可能に収容される筒状の内部ハウジング24と、を備える。
外部ハウジング胴部23aの中心軸線に直交する外部ハウジング胴部23aの断面外形は長方形状である。以下、受け側光コネクタ20について、外部ハウジング胴部23aの中心軸線に直交する断面の長手方向を縦幅方向、断面の短手方向を横幅方向として説明する。また、受け側光コネクタ20について、受け側ハウジング21の外部ハウジング胴部23aの中心軸線を前後方向として説明する。
外部ハウジング胴部23aは、縦幅方向両側の端板部23dと、横幅方向両側の側板部23eと、を有する(特に図3(d)参照)。外部ハウジング胴部23aの軸線方向に直交する外部ハウジング胴部23aの内側領域の断面は長方形状である。
第一フェルール22は、光ファイバの先端に取り付けられている。この光ファイバの構成は特に限定されず、例えば、多心の光ファイバテープ心線等も採用可能であるが、本実施形態における光ファイバは、単心の光ファイバ心線、あるいは光ファイバ素線といった単心の光ファイバである。第一フェルール22には光ファイバの先端部が内挿固定されている。図3(b)に示すように、第一フェルール22前端(先端)の接合端面22aには、第一フェルール22に内挿固定された光ファイバの裸光ファイバ71aの先端面が露出している。
図5(b)に示すように、各フェルール収容孔24aの内面には、抜き止め突起24bが突設されている。抜き止め突起24bは、第一フェルール22が内部ハウジング24に対してその前側に脱落することを防ぐ。第一フェルール22は、その後端部外周に突出するフランジ部22bが抜き止め突起24bにその後側から当接することで、フェルール収容孔24aから内部ハウジング24前側への脱落が規制される。
第一フェルール22の接合端面22a側の前端部は、第一フェルール22のフランジ部22bが抜き止め突起24bにその後側から当接したときに、フェルール収容孔24aから内部ハウジング24の前側に突出した状態となる。
スプリング受け部材27は、光ファイバユニット73を挿通させるように形成されている。スプリング受け部材27の後側の端部には径方向内側に突出する環状の受け部27aが形成されている。スプリング26は、この受け部27aに当接する。本実施形態では、第一フェルール22の数に対応する複数(図示例では二つ)のスプリング受け部材27が設けられている。複数のスプリング受け部材27は、複数のフェルール収容孔24aの配列にあわせて、内部ハウジング24の縦幅方向に配列されている。
また、内部ハウジング24に対して初期位置よりも後側へ押し込まれた第一フェルール22は、内部ハウジング24後方への押し込み力が解除されると、スプリング26の弾性付勢力によって初期位置に復帰する。
本実施形態において、複数のフェルール収容孔24aは、それぞれの中心軸線が互いに平行するように内部ハウジング本体24cに形成されている。また、内部ハウジング24は、内部ハウジング本体24cのフェルール収容孔24aの中心軸線が、角筒状の外部ハウジング胴部23aの中心軸線に平行するように、外部ハウジング23の内側に収容されている。
ハウジングメイン部24eは、その前後方向に直交する断面長手方向を、外部ハウジング23縦幅方向に一致させて、外部ハウジング胴部23a内に収容されている。これにより、内部ハウジング24が外部ハウジング23に対して前後方向に移動可能となっている。
図5、図6等に示すように、各弾性係止片24dは、前側筒部24fの縦幅方向の端部から後側へ延出する弾性延出片24gと、弾性延出片24gの延出方向の先端部に設けられた係止爪24hと、を有する。弾性延出片24gは、その延出方向の先端部が前側筒部24fの外周に近づく方向に移動するように、内部ハウジング本体24cに対して弾性変形可能である。すなわち、弾性係止片24dは、内部ハウジング24の縦幅方向内側に弾性的に変位可能である。図3(a)、図5(a)、図6に示すように、本実施形態の係止爪24hは、弾性延出片24gの先端部から横幅方向両側に張り出すように設けられている。
また、各弾性係止片24dは、弾性延出片24gの延出方向の先端部に設けられた被押付突起24iを有する。被押付突起24iは、弾性延出片24gの横幅方向の中央部において前側筒部24fの外周から離れる方向(縦幅方向に一致する方向)に突出している。
各窓部23fには、前述した内部ハウジング24の弾性係止片24d及び係合片24mが挿入されている。また、弾性係止片24d及び係合片24mは、各窓部23fから外部ハウジング23の外側に突出している。本実施形態では、弾性係止片24d及び係合片24mが内部ハウジング本体24cの前側筒部24fに設けられているため、各窓部23fは、外部ハウジング胴部23aの前側の部分に形成されている。
一対の規制係止部23gは、可動側ハウジング31が受け側ハウジング21から離脱した状態で、内部ハウジング24の一対の弾性係止片24dをそれぞれ係止して、内部ハウジング24が外部ハウジング23に対してその後方側に移動することを規制する。
本実施形態において、一対の規制係止部23gは、外部ハウジング胴部23aの一対の端板部23dにそれぞれ形成され、内部ハウジング24の弾性係止片24dが外部ハウジング23の前側から当接する係止面23hである。
前述した内部ハウジング24の弾性係止片24dは、その係止爪24hが上記した係止面23hよりも外部ハウジング23の縦幅方向の内側に変位するように弾性変形可能である。弾性係止片24dが内側に弾性変形した状態では、内部ハウジング24の弾性係止片24dと外部ハウジング23の規制係止部23gとの係止状態が解除され、外部ハウジング23に対する内部ハウジング24の後方側への移動が許容される。
係止爪24hが収容凹所23iに入り込んだ状態において外部ハウジング23の前後方向に対向する係止爪24h及び収容凹所23iの対向面24k,23k(特に図10参照)の少なくとも一方は、係止爪24hが収容凹所23iの対向面23kに押しつけられた際に係止爪24hを収容凹所23iから抜き出すように案内する傾斜案内面となっている。傾斜案内面は、外部ハウジング23の内側に向かうにしたがって外部ハウジング23の前方側に傾斜している。図示例では、係止爪24h及び収容凹所23iの対向面24k,23kの両方が、上記した傾斜案内面となっている。
乗り上げ突起部23nのうち外部ハウジング23の後側の端部には、外部ハウジング23の外側(乗り上げ突起部23nの突出方向)に向かうにしたがって外部ハウジング23の前側に傾斜する係合解除用案内面23oが形成されている。また、乗り上げ突起部23nのうち外部ハウジング23の前側の端部には、外部ハウジング23の外側に向かうにしたがって外部ハウジング23の後側に傾斜する係合用案内面23pが形成されている。
本実施形態において、各乗り上げ突起部23nは、外部ハウジング23の窓部23fに挿入された係合片24mに対して外部ハウジング23の横幅方向両側に形成されている。
したがって、内部ハウジング24の弾性係止片24dが外部ハウジング23の規制係止部23gに係止した状態において、内部ハウジング24は、外部ハウジング23に対してその前後方向に移動することが規制され、外部ハウジング23から外れることがない。
図示例では、取付部材29が外部ハウジング23とコネクタ取付壁51との間に介在している。また、取付部材29は、外部ハウジング胴部23aよりも一回り大きな角筒状に形成されている。取付部材29の前端部には、外部ハウジング胴部23aの後端部が挿入された状態に保持される。取付部材29の後端部は、コネクタ取付壁51の取付壁窓孔51aに係止する。
図1、図4、図5に示すように、可動側ハウジング31は、筒状の外部ハウジング33(以下、可動側外部ハウジングとも呼ぶ)と、この外部ハウジング33の内側に収容された内部ハウジング34(以下、可動側内部ハウジングとも呼ぶ)と、を有する。これら外部ハウジング33及び内部ハウジング34は相互に固定されている。
外部ハウジング胴部33aの中心軸線に直交する外部ハウジング胴部33aの断面外形は長方形状である。以下、可動側光コネクタ30について、外部ハウジング胴部33aの中心軸線に直交する断面の長手方向を縦幅方向、断面の短手方向を横幅方向として説明する。また、可動側光コネクタ30について、可動側外部ハウジング33の外部ハウジング胴部33aの中心軸線を前後方向として説明する。
可動側外部ハウジング33の外部ハウジング胴部33aは、縦幅方向両側の端板部33dと、横幅方向両側の側板部33eと、を有する(図4(b)参照)。外部ハウジング胴部33aの軸線方向に直交する外部ハウジング胴部33aの内側領域の断面は長方形状である。
第二フェルール32は、光ファイバの先端に取り付けられている。本実施形態における光ファイバは、単心の光ファイバ心線、あるいは光ファイバ素線といった単心の光ファイバであるが、例えば多心の光ファイバテープ心線等であってもよい。第二フェルール32には光ファイバの先端部が内挿固定されている。図4(d)に示すように、第二フェルール32前端(先端)の接合端面32aには、第二フェルール32に内挿固定された光ファイバの裸光ファイバ81aの先端面が露出している。
また、位置決め孔32dの内径は、位置決めピン22dの外径と同等に設定されている。さらに、一対の位置決め孔32d同士の間隔は、一対の位置決めピン22d同士の間隔と同等に設定されている。これにより、一対の位置決めピン22dを一対の位置決め孔32dにそれぞれ挿入することで、第一フェルール22及び第二フェルール32を互いに高精度に位置決めした状態で突き合わせ接続できる。
各フェルール収容孔34aの内面には、抜き止め突起34bが突設されている。抜き止め突起34bは、第二フェルール32が可動側内部ハウジング34に対してその前側に脱落することを防ぐ。第二フェルール32は、その後端部外周に突出するフランジ部32bが、抜き止め突起34bにその後側から当接することで、フェルール収容孔34aから可動側内部ハウジング34前側への脱落が規制される。
第二フェルール32の接合端面32a側の前端部は、第二フェルール32のフランジ部32bが抜き止め突起34bにその後側から当接したときに、フェルール収容孔34aから可動側内部ハウジング34の前側へ突出した状態となる。
スプリング受け部材37は、光ファイバユニット83を挿通させるように形成されている。スプリング受け部材37の後側の端部には径方向内側に突出する環状の受け部37aが形成されている。スプリング36は、この受け部37aに当接する。本実施形態では、第二フェルール32の数に対応する複数(図示例では二つ)のスプリング受け部材37が設けられている。複数のスプリング受け部材37は、複数のフェルール収容孔34aの配列にあわせて、可動側内部ハウジング34の縦幅方向に配列されている。
また、可動側内部ハウジング34に対して初期位置よりも後側へ押し込まれた第二フェルール32は、可動側内部ハウジング34後方への押し込み力が解除されると、スプリング36の弾性付勢力によって初期位置に復帰する。
本実施形態において、複数のフェルール収容孔34aは、それぞれの中心軸線が互いに平行するように可動側内部ハウジング本体34cに形成されている。また、可動側内部ハウジング34は、可動側内部ハウジング本体34cのフェルール収容孔34aの中心軸線が、角筒状の外部ハウジング胴部33aの中心軸線に平行するように、可動側外部ハウジング33の内側に収容されている。
前側筒部34fの縦幅方向の寸法は、ハウジングメイン部34eよりも小さく設定されている。縦幅方向に向く前側筒部34fの外面は、縦幅方向に向くハウジングメイン部34eの外面よりも内側に位置している。
弾性延出片34gは、前側筒部34fの外周に対して間隔をあけて配されている。弾性延出片34gは、その延出方向の先端部が前側筒部34fの外周に近づく方向及び外周から離れる方向に移動するように、可動側内部ハウジング本体34cに対して弾性変形可能である。
図4(a)、図4(b)、図5(a)に示すように、本実施形態の弾性変形用突起部34iは、係合孔34hに対して可動側内部ハウジング34の横幅方向両側に形成されている。
可動側内部ハウジング34は、上記した一対の規制突起34lの間に可動側外部ハウジング33の一部を保持することで可動側外部ハウジング33に嵌合される。これにより、可動側内部ハウジング34が可動側外部ハウジング33に固定される。
各可動側窓部33fには、前述した可動側内部ハウジング34の被係合片34dが挿入されている。ただし、被係合片34dの弾性変形用突起部34iは、可動側窓部33fよりも可動側外部ハウジング33の内側に突出している。本実施形態では、被係合片34dが可動側内部ハウジング本体34cの前側筒部34fの外側に配されているため、各可動側窓部33fは、外部ハウジング胴部33aの前側の部分に形成されている。
各係止解除片33gは、前述した可動側窓部33fよりも可動側外部ハウジング33の前側に配されている。すなわち、各係止解除片33gは、可動側窓部33fに挿入された被係合片34dよりも可動側外部ハウジング33の前側に配されている。
本実施形態の差込突起33hは、側板部33eの縦幅方向の両端部に外部ハウジング胴部33aの前端から後方側に窪む一対の切欠を形成することで、これら一対の切欠の間に形成される。
このため、本実施形態の可動側外部ハウジング33は、図1、図2、図4、図5に示すように、ネジ39の軸部を挿通させる筒状のネジ挿通部33iを有する。ネジ挿通部33iは、その軸方向が可動側外部ハウジング33の横幅方向に一致するように、外部ハウジング胴部33aの一対の端板部33dの外面にそれぞれ一体に設けられている。図示例のネジ挿通部33iは、外部ハウジング胴部33aの後側の部分に配されている。
これにより、可動側光コネクタ30をプリントボード60に取り付ける際に、位置決め突起33jをプリントボード60に予め形成された孔(不図示)に挿入することで、プリントボード60に対する可動側外部ハウジング33の位置が保持されるため、可動側光コネクタ30をネジ39によってプリントボード60に容易に固定することができる。
まず、図5,6に示すように、可動側光コネクタ30が受け側光コネクタ20に対して離脱した状態における受け側光コネクタ20及び可動側光コネクタ30について説明する。
この状態では、可動側ハウジング31から離脱した受け側ハウジング21では、一対の弾性係止片24dが一対の規制係止部23gに係止されているため、受け側ハウジング21の内部ハウジング24(以下、受け側内部ハウジングとも呼ぶ)の外部ハウジング23(以下、受け側外部ハウジングとも呼ぶ)に対する後方側への移動が規制されている。また、受け側内部ハウジング24の前進規制突起24jが受け側外部ハウジング23の後側に配されているため、受け側内部ハウジング24の受け側外部ハウジング23に対する前方側への移動が規制されている。すなわち、離脱状態における受け側ハウジング21では、受け側内部ハウジング24の受け側外部ハウジング23に対する前後方向への移動が規制されている。
さらに、受け側光コネクタ20から離脱した可動側光コネクタ30では、第二フェルール32のフランジ部32bが可動側内部ハウジング34の抜き止め突起34bにその後側から当接している。すなわち、第二フェルール32が初期位置に配されている。
その後、可動側光コネクタ30の第二フェルール32が、受け側光コネクタ20の第一フェルール22に突き合わせ接続される。また、可動側内部ハウジング34の一対の被係合片34dが受け側内部ハウジング24の一対の係合片24mにそれぞれ係合する。これにより、可動側ハウジング31が受け側ハウジング21の受け側内部ハウジング24に嵌合する。
また、受け側光コネクタ20及び可動側光コネクタ30のフェルール22,32同士を突き合わせ接続する際には、第一フェルール22の一対の位置決めピン22dが第二フェルール32の一対の位置決め孔32dにそれぞれ挿入されるため、第一フェルール22及び第二フェルール32が相互に位置決めされる。
可動側光コネクタ30を受け側光コネクタ20に向けて前進させると、はじめに、被係合片34dの弾性変形用突起部34iが、受け側ハウジング21の乗り上げ突起部23nに対して前進方向から当接し、乗り上げ突起部23n上に乗り上げる。この際には、乗り上げ突起部23n及び弾性変形用突起部34iの係合用案内面23p,34kが互いに当接するため、弾性変形用突起部34iを滑らかに乗り上げ突起部23n上に乗り上げさせることができる。弾性変形用突起部34iが乗り上げ突起部23n上に乗り上げることで、被係合片34dの弾性延出片34gが受け側内部ハウジング24の縦幅方向外側に弾性変形し、被係合片34dの係合孔34hが係合片24mよりも受け側内部ハウジング24の縦幅方向外側に位置する。
この際には、可動側ハウジング31の係止解除片33gが、受け側内部ハウジング24の弾性係止片24dの被押付突起24iに押し付けられて、弾性係止片24dを縦幅方向の内側に弾性的に変位させる。ここで、被押付突起24iのうち係止解除片33gが当接する面は、受け側内部ハウジング24縦幅方向外側に向かうにしたがって受け側内部ハウジング24の後方に傾斜しているため、係止解除片33gを被押付突起24iに押し付けることで、弾性係止片24dを縦幅方向の内側に容易に変位させることができる。
この際には、受け側内部ハウジング24が、スプリング26の弾性付勢力によって受け側外部ハウジング23に対してその後方側に移動した上で、図10に示すように、弾性係止片24dが弾性復帰して弾性係止片24dの係止爪24hが収容凹所23iに入り込む。
以上により、受け側光コネクタ20に対する可動側光コネクタ30の装着が完了する。
受け側内部ハウジング24及び可動側ハウジング31は、受け側外部ハウジング23に対し、可動側外部ハウジング33の差込突起33hの先端が受け側外部ハウジング23の差込用切欠23qの底部(差込用切欠23qのうち受け側外部ハウジング23の後方側の端部)に当接する位置まで、コネクタ取付壁51に向けて前進可能である(図2参照)。また、受け側内部ハウジング24及び可動側ハウジング31は、受け側外部ハウジング23に対し、弾性係止片24dの係止爪24hが受け側外部ハウジング23の収容凹所23iの後側の端部に当接する位置まで、コネクタ取付壁51から後退可能である。
したがって、例えば可動側ハウジング31に対してコネクタ取付壁51から後退する方向への外力が不意に作用しても、受け側光コネクタ20及び可動側光コネクタ30のフェルール22,32同士の突き合わせ接続が解除されることを抑制できる。
図9,10に示す状態から可動側光コネクタ30を受け側光コネクタ20から離脱するために、可動側光コネクタ30をガイド壁部から後退させると、はじめに、受け側内部ハウジング24の係止爪24hの対向面24kが、受け側外部ハウジング23の収容凹所23iの対向面23kに対して後退方向から当接する。このため、可動側光コネクタ30をコネクタ取付壁51からさらに後退させると、弾性係止片24dが縦幅方向の内側に弾性的に変位して、係止爪24hが収容凹所23iから抜け出す。
次いで、可動側光コネクタ30をコネクタ取付壁51からさらに後退させることで、図7,8に示すように、弾性係止片24dが弾性復帰して、弾性係止片24dの係止爪24hが受け側外部ハウジング23の窓部23fに入り込む。これにより、弾性係止片24dの係止爪24hが受け側外部ハウジング23の係止面23hに対向する。すなわち、受け側内部ハウジング24の弾性係止片24dが受け側外部ハウジング23の規制係止部23gに係止される。
図7,8に示す状態から可動側光コネクタ30をコネクタ取付壁51から後退させると、はじめに、被係合片34dの弾性変形用突起部34iが、受け側ハウジング21の乗り上げ突起部23nに対して後退方向から当接し、乗り上げ突起部23n上に乗り上げる。この際には、乗り上げ突起部23n及び弾性変形用突起部34iの係合解除用案内面23o,34jが互いに当接するため、弾性変形用突起部34iを滑らかに乗り上げ突起部23n上に乗り上げさせることができる。弾性変形用突起部34iが乗り上げ突起部23n上に乗り上げることで、被係合片34dの弾性延出片34gが受け側内部ハウジング24の縦幅方向外側に弾性変形し、被係合片34dの係合孔34hが係合片24mよりも受け側内部ハウジング24の縦幅方向外側に位置する。これにより、受け側内部ハウジング24の係合片24mが被係合片34dの係合孔34hから抜け出す。
以上により、可動側内部ハウジング34の被係合片34dと受け側内部ハウジング24の係合片24mとの係合状態が解除され、受け側光コネクタ20に対する可動側光コネクタ30の離脱が完了する。
すなわち、本実施形態の光コネクタ10によれば、従来のように、受け側内部ハウジング24と受け側外部ハウジング23との間に係止解除片33gを挿入するための隙間が、受け側外部ハウジング23の横幅方向に配列されない。このため、受け側ハウジング21の横幅方向の寸法を小さく設定することができる。したがって、受け側ハウジング21の小型化を容易に実現することが可能となる。
次に、本発明に係る光コネクタの第二実施形態について、図11〜13を参照して説明する。第二実施形態において、第一実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
受け側内部ハウジング124の構成は第一実施形態の受け側内部ハウジング24と同じである。ただし、受け側光コネクタ120は、複数(図示例では四つ)の受け側内部ハウジング124を有する。一方、受け側外部ハウジング123は、第一実施形態の受け側外部ハウジング23と同様の受け側外部ハウジングユニット128をその横幅方向に複数(図示例では四つ)配列すると共に、これら複数の受け側外部ハウジングユニット128を一体に固定して構成されている。このため、受け側外部ハウジング123は、その縦幅方向の寸法が横幅方向の寸法よりも小さい角筒状に形成されている。
図13に示すように、受け側光コネクタ120は、第一実施形態と同様に、取付部材29によってコネクタ取付壁51の片面側から突出するように取り付けられている。
可動側内部ハウジング134の構成は第一実施形態の可動側内部ハウジング34と同じである。ただし、可動側光コネクタ30は、複数(図示例では四つ)の可動側内部ハウジング134を有する。
一方、可動側外部ハウジング133は、第一実施形態の可動側外部ハウジング33と同様の可動側外部ハウジングユニット138をその横幅方向に複数(図示例では四つ)配列すると共に、これら複数の可動側外部ハウジングユニット138を一体に固定して構成されている。このため、可動側外部ハウジング133は、その縦幅方向の寸法が横幅方向の寸法よりも小さい角筒状に形成されている。可動側外部ハウジング133は、縦幅方向両側の端板部133dと、横幅方向両側の側板部133eを有する。
複数の可動側内部ハウジング134は、複数の可動側外部ハウジングユニット138に一つずつ収容されている。すなわち、可動側外部ハウジング133内には、複数の可動側内部ハウジング134が可動側外部ハウジング133の横幅方向に配列された状態で収容されている。
これに伴い、本実施形態では、受け側光コネクタ120が取り付けられるプラグインユニット50の一対のガイド壁52,53(図1参照)は、受け側外部ハウジング123の横幅方向に配列される。
このため、本実施形態の可動側外部ハウジング133は、ネジの軸部を挿通させるネジ挿通部133iを有する。ネジ挿通部133iは、その軸方向が可動側外部ハウジング133の横幅方向に一致するように、可動側外部ハウジング133の横幅方向両側に設けられている。図示例のネジ挿通部133iは、板状に形成され、プリントボード60に対向する可動側外部ハウジング133の一方の端板部133dの外面と同一平面をなすように配されている。
また、本実施形態の可動側外部ハウジング133は、第一実施形態と同様の位置決め突起133jを有する。位置決め突起133jは、可動側外部ハウジング133の横幅方向両側に設けられている。図示例の位置決め突起133jは、一方の端板部133dの外面と同一平面をなすネジ挿通部133iの面から突出しているが、例えば、一方の端板部133dの外面から突出してもよい。
位置決めピン挿通部142は、可動側外部ハウジング133の横幅方向の両端部に設けられている。図示例の位置決めピン挿通部142のうち可動側外部ハウジング133の前側の端部は、可動側外部ハウジング133の前端よりも後側に位置しているが、これに限ることはない。
ただし、本実施形態では、可動側光コネクタ130を受け側光コネクタ120に装着するために、可動側光コネクタ130をコネクタ取付壁51に向けて前進させると、はじめに、ハウジング位置決めピン141が位置決めピン挿通部142に挿入される。これにより、可動側外部ハウジング133が受け側外部ハウジング123に対して大まかに位置決めされる。その後は、第一実施形態と同様に、可動側外部ハウジング133の各係止解除片33gが、受け側内部ハウジング124と受け側外部ハウジング23との隙間に挿入される等する。
また、本実施形態の光コネクタ100によれば、第一実施形態と同様に、各受け側ハウジング121において、一対の係合片24m、一対の弾性係止片24d及び一対の規制係止部23gが、いずれも受け側ハウジング121の縦幅方向に配列されている。また、可動側ハウジング131において、一対の被係合片34d及び一対の係止解除片33gが、いずれも可動側ハウジング31の縦幅方向に配列されている。このため、複数の受け側内部ハウジング124を容易に受け側外部ハウジング123の横幅方向に配列することができる。言い換えれば、複数の受け側内部ハウジング124を収容する受け側外部ハウジング123を容易に製造することができる。
例えば、上記した第一実施形態若しくは第二実施形態において、前記位置決めピンが前記第二フェルール32に設けられ、かつ、前記位置決め孔が前記第一フェルール22に設けられてもよい。
前記可動側光コネクタは、例えば、プリントボード60以外のコネクタ支持部材に取り付けられてもよい。
また、前記可動側光コネクタは、例えば、コネクタ支持部材に取り付けられなくてもよい。この場合には、作業者が前記可動側光コネクタを把持して、前記可動側光コネクタを前記受け側光コネクタに対して脱着すればよい。
Claims (4)
- 第一ハウジングと、前記第一ハウジングに組み込まれた第一フェルールと、前記第一ハウジングに脱着可能に嵌合する第二ハウジングと、前記第二ハウジングに組み込まれ、前記第二ハウジングを前記第一ハウジングに嵌合したときに前記第一フェルールに突き合わせ接続される第二フェルールと、を備え、
前記第一ハウジングは、筒状の外部ハウジングと、前記外部ハウジング内に前記外部ハウジングの中心軸線方向に移動可能に収容されると共に内側に前記第一フェルールを収容する筒状の内部ハウジングと、を備え、
前記内部ハウジングに、前記外部ハウジングの中心軸線方向に直交する縦幅方向に配列された一対の係合片が形成され、
前記第二ハウジングに、前記縦幅方向に配列され、前記一対の係合片のそれぞれに係合することで前記第二ハウジングを前記内部ハウジングに嵌合させる一対の被係合片が形成され、
前記内部ハウジングの外周に、前記縦幅方向に配列された一対の弾性係止片が設けられ、
前記外部ハウジングに、前記縦幅方向に配列され、前記第二ハウジングが前記第一ハウジングから離脱した状態で前記一対の弾性係止片をそれぞれ係止して、前記内部ハウジングが前記外部ハウジングに対して移動することを規制する一対の規制係止部が形成され、
前記第二ハウジングに、前記第一ハウジングに向けて延出すると共に前記縦幅方向に配列され、前記一対の係合片が前記一対の被係合片に係合した状態から前記第二ハウジングをさらに第一ハウジング側に移動させることで、前記一対の弾性係止片をそれぞれ弾性的に内側に変位させて前記一対の規制係止部との係止状態を解除する一対の係止解除片が形成され、
前記係合片が、前記弾性係止片よりも前記内部ハウジングの中心軸線方向前側に配され、
前記係止解除片が、前記被係合片よりも前記第二ハウジングの中心軸線方向前側に配され、
前記外部ハウジング内には、複数の前記内部ハウジングが前記中心軸線方向及び前記縦幅方向に直交する横幅方向に配列された状態で収容され、
前記外部ハウジング及び前記第二ハウジングのうち一方のハウジングの前記横幅方向の両端部には、前記中心軸線方向における前記一方のハウジングの前端よりも前方に突出するように、前記中心軸線方向に延びて前記外部ハウジング及び前記第二ハウジングのうち他方のハウジングに挿入されるハウジング位置決めピンが設けられることを特徴とする光コネクタ。 - 前記外部ハウジングに、前記縦幅方向に配列され、前記内部ハウジングを外部に露出させる一対の窓部が形成され、
各窓部に、前記内部ハウジングの前記係合片及び前記弾性係止片が挿入されていることを特徴とする請求項1に記載の光コネクタ。 - 前記第一フェルール及び前記第二フェルールの一方には、相互に突き合わされる端面から突出する一対の位置決めピンが設けられ、
前記第一フェルール及び前記第二フェルールの他方には、前記第一フェルール及び前記第二フェルールを突き合わせた状態で、前記一対の位置決めピンをそれぞれ挿入して前記第一フェルール及び前記第二フェルールを位置決めする一対の位置決め孔が設けられ、
前記第一フェルールに設けられる前記一対の位置決めピンあるいは前記一対の位置決め孔は、前記中心軸線方向及び前記縦幅方向に直交する横幅方向に間隔をあけて配列されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光コネクタ。 - 前記第一ハウジングがコネクタ取付壁に取り付けられ、
前記第二ハウジングが前記コネクタ取付壁に対して進退動可能なプリントボードに取り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光コネクタ。
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